OA情報 OA情報 情報セキュリティ編 第3回 《「ブラウザ・ハイジャッカー」》 Internet ExplorerなどのWebブラウザを起動した際に、最初に表示されるページがいつの間にか見覚えのないWeb ページになっていたり、見慣れないツールバーが追加されていたりする。パソコン起動時や、Webページの閲覧時に 見覚えのないサイトのウィンドウが開く。パソコンがこのような動作をする場合、「ブラウザ・ハイジャッカー」と呼 ばれる悪質なソフトウェアに感染している恐れがあります。 今回は、いつの間にかパソコンを侵食しWebブラウザの機能を乗っ取ってしまう、「ブラウザ・ハイジャッカー」の 脅威と対処法をご紹介します。 1 「ブラウザ・ハイジャッカー」とは 設定の改変や、不正な機能の追加によって、Web ブラウザにユーザーの意図しない動作をさせたり、ユ ーザーの望まない広告画面を強制的に表示するといっ た問題を引き起こす悪質なソフトウェアを、「ブラウ ザ・ハイジャッカー」といいます。 亜種や派生版等も含めると、多数の種類が存在しま すが、代表的なものに「hao123」 「Babylon」 「Yontoo」 「Funmoods」 「Delta」 「Dealply」などがあります。 中でも「hao123」、 「Babylon」、 「Yontoo」、 「Dealply」 が猛威を振るっています。 2 「ブラウザ・ハイジャッカー」感染時の症状 ⑴ スタートページやブランクページを変更する。 Webブラウザ起動時に、一番最初に表示される Webページを勝手に変更する。 3 「ブラウザ・ハイジャッカー」の感染経路 ⑴ インストーラーのオプション経由 フリーソフト等をインストールする際にオプショ ンとして同時感染させるケース。 高速(エクスプレス)インストールやおすすめイ ンストールなどと記載して誘導し、それをインスト ールすると感染するというような場合があります。 インストールする際はカスタムインストールで不要 な設定を外すようにしましょう。 図4 悪意のあるプログラムをダウンロードさせようとしている例 ⑵ バナー経由 WebサイトにPCの不調や問題を煽るようなバナ ーを表示し、それをクリックさせることで感染させ るケース。 図1 スタートページをhao123に変更された例 ⑵ ツールバーを勝手に追加する。 Webブラウザの拡張機能を利用して、勝手に不 要なツールバーを追加する。 図5 誘導バナーの例 ⑶ 偽セキュリティソフトから感染 セキュリティソフトに偽装したコンピュータウイ ルスから感染するケース。 4 「ブラウザ・ハイジャッカー」の感染対策 ⑴ ソフトウェアを最新の状態にしておく。 ⑵ フリーソフト等はできるだけインストールしない。 ⑶ やむを得ずインストールする必要がある場合は、 公式サイトか信頼のおけるダウンロードサイトから 行う。 ⑷ インストール時には、安易にクリックせず、不要 なアプリケーションがセットになっていないか確認する。 万一、 「ブラウザ・ハイジャッカー」に感染すると、 Windows の標準機能でアンインストールしても、 PCやブラウザに加えられた変更が戻せなかったり、 削除しても再度活動するケースもあります。この場 合、専用の駆除ツールを使用して、PCからプログ ラムを完全に削除する必要があります。 図2 Babylonにツールバーを追加された例 ⑶ Webブラウザの検索エンジンを勝手に変更する。 Webブラウザが使用する検索サービス(初期の 設 定 で は、Yahoo、Google、MSN(Bing) な ど に なっていることが多い)を勝手に変更してしまう。 図3 既定の検索サービスをBingから変更された例 ⑷ ポップアップ広告を表示する。 Webブラウザの画面内やデスクトップ上に不要 な広告を表示する。 ■№293÷2015÷8÷1 - 4 -
© Copyright 2024 Paperzz