古い IE のサポート終了まで 1 カ月を切る、IPA が最新版への移行を

古い IE のサポート終了まで 1 カ月を切る、IPA が最新版への移行を
呼び掛け、IE 7~10 の脆弱性は 2 年弱で 500 件以上
(2015/12/16 06:00)
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Microsoft の Internet Explorer(IE)のサポートポリシーの変更により、最新ではない
バージョンのサポートが 2016 年 1 月 12 日(米国時間)で終了するのを前に、独立行政法
人情報処理推進機構(IPA)が、バージョンアップを促す注意喚起を出した。
IE はこれまで、Windows の各 OS 出荷時に搭載していたバージョンから最新バージョン
まで、すべてのバージョンをサポート対象としていたが、Microsoft では、2014 年 8 月に
サポートポリシーを変更し、2016 年 1 月 13 日以降、各 OS で利用可能な最新バージョン
の IE のみサポートすることにした。
Microsoft としては、IE の潜在的な脆弱性を日々修正しているが、提供当時の環境を前提
として開発された古いバージョンの IE では、年々進化する脅威に対応するのが難しくなっ
ている背景がある。こうしたことから、古いバージョンの IE のサポートを終了し、Microsoft
でもユーザーに対して最新バージョンへのアップデートを呼び掛けている。
Windows の各 OS で利用可能な IE の最新バージョン(サポートが継続されるバージョン)
IPA では、サポート対象外のバージョンでは、セキュリティ更新プログラム(修正パッチ)
が提供されなくなるため、新たな脆弱性が発見されても解消できないとしている。攻撃者に
脆弱性を悪用されてウイルス感染するなどして、ブラウザーが正常に利用できなくなるほか、
情報漏えいなどの被害に遭う可能性がある。また、IE を用いて独自ソフトを開発している
場合、IE に脆弱性が見つかると、開発したソフトも脆弱性の影響を受ける恐れがあるとし
ている。
IPA が運営する脆弱性対策情報データベース「JVN iPedia」によると、IE 7 から IE 10
までの脆弱性対策情報は、2013 年 1 月から 2015 年 11 月までの 2 年弱で 506 件が登録さ
れたという。そのうちの 85%(430 件)は、最も深刻度の高い「レベル III」に分類される
ものだった。
IE 7 から IE 10 の深刻度別脆弱性登録件数(2013 年 1 月~2015 年 11 月)
【記事訂正 12/26 13:00】
記事初出時、Windows 各 OS において、最新ではない Internet Explorer のサポート終
了時期を 1 月 13 日(米国時間)としておりましたが、正しくは 1 月 12 日(米国時間)で
す。お詫びして訂正いたします。
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Internet Wacth
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20151216_735503.html