Hotel Intelligence Report Market Insight 日本 May 2011 Hotel Intelligence Report • Market Insight Japan • April2011 • 2 注記 本レポートは、東日本大震災以前の統計にもとづいて作成されており、東日本大震災及びその後の事象の影響については 言及されていませんので、予めご留意ください。 寄稿者 寺田 八十一 エグゼクティブ ヴァイス プレジデント [email protected] 仲田 亜希 リサーチ アシスタント [email protected] 用語解説 ADR RevPAR GDP Average Daily Rate 平均客室単価 Revenue Per Available Room 1 日当たり販売可能客室数当たり宿泊売上 Gross Domestic Product 国内総生産 Hotel Intelligence Report • Market Insight Japan • April2011 • 3 マーケットの概要 日本のツーリズム・宿泊マーケットは、2009 年の厳しい局 面を脱し、2010 年は回復基調に入った。日本のマクロ景気 の回復や国内個人消費の回復により、マーケット環境は、 多くの立地やセグメントで需要の改善が見られた。 経済概要 2009 訪日外国人数も、2009 年は過去 6 年で初の減少となった が、2010 年については回復が見られた。アジア諸国の経 済成長とアジア諸国からの入国者に対するビザの緩和が 主な要因と思われる。 ただし、他のアジア諸国との比較において、回復のスピー ドについては、必ずしも早いとは言えない。日本円の急激 な上昇が日本のマクロ景気回復やホテルの客室料金上昇 の足枷となっている。 宿泊需要の回復に反して、日本のホテル投資マーケットに ついては、2010 年も停滞状況にあり、売買件数は 2009 年 と同レベルとなった。小規模資産の取引は数多く見られた が、資産額が 10 億円(12 百万 US ドル)を超えるような取 引は、数件程度に止まった。2009 年と同様に、特に大型ホ テルの取引においては、アジア系投資家が存在感を示し た。一方、投資ファンドについても、多くがファンドレイジン グ(エクイティ調達)を完了し、日本でのホテル投資の機会 を求めているようであるが、デットの調達が必ずしも容易で ないため、新規の資産取得にまでは至っていない。 2011 (予測) 2012 (予測) 2013 (予測) -6.3 4.0 1.1 3.0 1.6 -62.5 -55.4 -83.7 -69.2 -62.7 インフレ率/消費 者物価指数(%) -1.3 -0.7 -0.4 -0.9 -0.5 短期金利(%) 0.48 0.23 0.15 0.26 0.41 92.06 81.40 82.06 83.85 82.32 5.1 5.1 5.2 5.0 4.6 GDP 成長率(%) 対内直接投資額 (単位:10 億 USD) 国内ビジネス需要は、企業業績の回復やビジネス活動の 伸張により増加することとなった。国内レジャー需要につい ても、消費意欲の改善や裁量支出の増加に伴い、回復が 見られた。 2010 平均為替レート (対米国ドル) 完全失業率(%) 出典: Global Insight Hotel Intelligence Report • Market Insight Japan • April2011 • 4 ツーリズム及び宿泊マーケ ット概要 日本のツーリズム・宿泊マーケットは、2010 年において着 実な回復を示した。宿泊者の属性、宿泊施設タイプ、立地 を問わず、日本全体で需要の回復が見られた。 グラフ 1: 日本人/外国人別 日本における延べ宿泊者数推移 400 350 宿 300 泊 者 250 数 200 百 万 150 人 100 ( ) トレンド概要及び需要源 日本における延べ宿泊者数(国内・国外からの宿泊者数を 含む)は、前年から 21.3%増加して、3.7 億人に達した。日本 のマクロ経済回復に伴う、ビジネス活動の活性化、消費意 欲の改善が宿泊者数の増加につながったものと考えられ る。 50 0 宿泊者の属性別でみると、延べ宿泊者全体のうち、国内宿 泊者が 93.0%を占め、外国人宿泊者が 7.0%を占めた。前年 に比べ、国内宿泊者数は 21.3%、外国人宿泊者数は 40.9% の増加となった。 2007 2008 2009 日本人 2010 外国人 出典: 観光庁 グラフ 2 : 四半期別 日本における延べ宿泊者数推移 観光庁による四半期毎の統計を見ると、2010 年第 2 四半 期以降に、延べ宿泊者数が急激に増加している。日本の 会計年度初月に当たる 4 月から支出動向に変化があった ことが伺える。また、外国人の宿泊者数についても、着実 な改善が見られた。 120 100 延 べ 宿 80 泊 者 数 60 ( 百 万 40 人 ) 日本における延べ宿泊者数 (単位:百万人) 2007 2008 286.7 287.5 日本人 0.3% 増減率 22.7 22.2 外国人 -1.8% 増減率 309.4 309.7 合計 0.1% 増減率 出典: 観光庁 2009 283.0 -1.5% 18.3 -17.8% 301.3 -2.7% 2010 343.2 21.3% 25.8 40.9% 369.0 22.5% 20 0 1-3月 4-6月 2008 出典: 観光庁 7-9月 2009 2010 10-12月 Hotel Intelligence Report • Market Insight Japan • April2011 • 5 宿泊施設タイプ別 日本における延べ宿泊者数 (単位:百万人) グラフ 3 : 四半期別 日本における延べ日本人宿泊者数推移 120 延 べ 100 日 本 人 80 宿 泊 60 者 数 2007 比 2009 構成 比 2010 構成 比 ビジネス ホテル - 103.1 33.3% 105.2 34.9% 134.0 36.3% シティホテル - 61.6 19.9% 58.3 19.4% 64.4 17.4% リゾートホテル - 56.2 18.1% 55.0 18.3% 60.0 16.3% 旅館 - 84.7 27.3% 79.1 26.2% 91.2 24.7% その他 - 4.2 1.3% 3.7 1.2% 19.5 5.3% 309.4 309.7 100.0% 301.3 100.0% 369.0 100.0% 0.1% - -2.7% - 22.5% 総数 ( 40 百 万 人 20 構成 2008 増減率 ) 出典: 観光庁 0 1-3月 4-6月 2008 7-9月 2009 10-12月 グラフ 5: 宿泊施設タイプ別 日本における延べ宿泊者数 2010 出典: 観光庁 400 350 グラフ 4 : 四半期別 日本における延べ外国人宿泊者数推移 300 宿 泊 者 250 数 200 百 万 150 人 ( 10 100 ) 延 べ 8 外 国 人 宿 6 泊 者 数 4 50 0 2007 ビジネスホテル ( 出典: 2008 シティホテル 2009 リゾートホテル 2010 旅館 その他 詳細無し 観光庁 百 万 人 2 ) 0 1-3月 4-6月 2008 7-9月 2009 10-12月 2010 外国人延べ宿泊者数の概要 外国人延べ宿泊者の内訳を国別で見ると、中国(全外国 人宿泊者の 14.4%)が、2010 年、初めての首位となり、その 後に、韓国(同 14.1%)、台湾(同 12.7%)が続いている。 出典: 観光庁 宿泊施設タイプ別でみると、延べ宿泊者全体の約 70.0%が ホテルに、24.7%が旅館に宿泊しており、ホテルについては、 ビジネスホテルが 36.3%、シティホテルが 17.4%、リゾートホ テルが 16.3%を占めている。2010 年については、ホテル・旅 館を問わず、全ての宿泊施設タイプで需要が増加した。 2009 年については、ほとんどの国からの延べ宿泊者数が 減少したが、2010 年については、すべての国からの延べ 宿泊者数が増加することとなった。とくに、中国からの延べ 宿泊者数は、ビザ発給要件の緩和もあって、66%の伸びを 示した。また、韓国からの延べ宿泊者数も、前年に比べて 78.9%増と大きく回復した。韓国経済の成長と日本円に対す る韓国ウォンの安定が要因と思われる。 Hotel Intelligence Report • Market Insight Japan • April2011 • 6 一方で、日本の観光インフラ拡大策として東京の 2 大主要 空港、成田空港、羽田空港の拡張が 2010 年に実現し、海 外からの旅行者数増加に寄与するものと期待されている。 グラフ 6: 2010 年居住国別 日本における外国人宿泊者比率 その他, 15.3% 中国, 14.4% インド, 0.6% ロシア, 0.7% カナダ, 1.1% • 成田空港の新しい滑走路が 2010 年 3 月に延伸され、空 港の発着枠数が年間 20 万便から 22 万便へと増加した。 なお、成田空港は、将来的に年間 30 万便まで発着枠数 を増加させる予定とのことである。 マレーシア, 1.2% ドイツ, 1.9% 韓国, 14.1% イギリス, 2.0% フランス, 2.1% タイ, 2.4% オーストラリア, 2.8% シンガポール, 3.0% • 羽田空港は 2010 年 10 月に第四滑走路の供用を開始し た。この新滑走路は主にアジア諸国からの国際便に使 用されることとなっており、年間発着枠数は 30.3 万便か ら 40.7 万便に増加することとなった。 台湾, 12.7% 香港, 7.4% アメリカ, 11.9% 出典: 観光庁 グラフ 7: 2010 年日本における延べ外国人宿泊者数 居住国別上位 10 位 5 グラフ 8 : 訪日外国人旅行者数 100% 90% 4 70% 増 60% 減 率 50% % ( ( 40% 外 国 8 人 宿 泊 6 者 数 20% 10% 増 減 率 0% ( 百2 万 人 30% 10 80% 外 国 人 宿3 泊 者 数 % 4 ) 30% ( ) 20% 10% -10% 百 万 人 2 -20% ) 2009 の 他 そ リ ス イ ギ イ ン ス タ フ ラ 0 -30% 2000 オ ー ス ト ラ リ ア ル 港 ポ ー 香 シ ン ガ 湾 リ カ 台 ア メ 韓 中 国 0% 国 0 2010 2001 2002 2003 2004 外国人 増減率(%) 出典: 観光庁 訪日外国人旅行者数 日本政府観光局(JNTO)の統計によると、2010 年におけ る訪日外国人旅行者数は、8.6 百万人で、対前年比 26.8% の増加となった。2010 年までに訪日外国人旅行者数を年 間 10 百万人とする日本政府の目標は達成することができ なかったが、2010 年の訪日外国人旅行者数は過去最高 の数値となった。 なお、日本政府は、観光産業が経済成長及び雇用増大に 寄与するとの考えのもと、産業振興に注力している。「訪日 旅行促進事業(ビジット・ジャパン事業)」を新たに展開し、 訪日外国人旅行者数を2013年までに15百万人、長期的に は30百万人まで増加させることを目標に掲げており、国外 での積極的なプロモーション活動、ビザ発給要件の緩和な どを実行している。 出典: JNTO 2005 2006 2007 増減率 (%) 2008 2009 2010 ) 1 Hotel Intelligence Report • Market Insight Japan • April2011 • 7 宿泊施設供給トレンド概要 日本の宿泊マーケットの構成については、引き続き変容し ている。ホテル軒数が増加し、旅館件数が減少するという 長期トレンドは最新の統計でも見て取ることができ、この長 期トレンドは将来的にも続くものと思われる。 1.2 1.0 客 室 数 0.8 ( 単 0.6 位 百 0.4 万 ) 厚生労働省からの最新統計によると、2010 年 3 月末時点 で、日本におけるホテル軒数は 9,688 軒、客室数は 798,070 室となっており、1 軒当たりの平均室数は 82 室と なる。対前年比で、ホテル軒数では 85 軒(0.9%)の増加、 17,565 室(2.3%)の増加となっている。 グラフ 10 : 日本における ホテル・旅館客室数推移(各年 3 月末時点) 0.2 2000 2001 2002 2003 2004 2005 ホテル客室数 一方、2010 年 3 月末において、旅館軒数は前年比で 3.7% 減少して 48,966 軒となり、客室数では 2.0%減少して 791,893 室となった。旅館数の減少傾向は、財務状況の悪 化や小規模家族経営旅館で見られる後継者難がその原因 と考えられ、この傾向は今後も続くものと思われる。 グラフ 9 : 日本における ホテル・旅館施設数推移 (各年 3 月末時点) 80,000 70,000 60,000 施 設 50,000 数 40,000 ( 軒 30,000 ) 20,000 10,000 2000 2001 2002 2003 2004 2005 ホテル数 出典: 厚生労働省 2006 旅館数 2007 2008 2009 2010 出典: 厚生労働省 2006 旅館客室数 2007 2008 2009 2010 Hotel Intelligence Report • Market Insight Japan • April2011 • 8 ホテル投資マーケット ツーリズム・宿泊マーケットが回復基調に入ったのに対して、 ホテル投資マーケットは、2010 年も引き続き停滞が続いた。 資産購入希望者がホテル購入のためのデット調達に苦慮 する一方、ホテルの売主(もしくは売主の背後に控えるレン ダー)は損失を計上して資産価格を引き下げることに難色 を示しており、結果として、売主と買主の価格目線には隔 たりが見られた。 2010 年の日本のホテル投資マーケットの概要は以下の通 りである。 • 2010 年において、40 ホテル、6,652 室の売買が公表され た。2010 年の売買件数は、2008 年及び 2009 年の売買 件数とほぼ同レベルであった。 • 2010 年において売買されたホテルの平均客室数は 166 室となっており、売買されたホテルの多くは小規模ホテル であったことが伺える。 • 小規模ホテル資産の購入者は富裕層個人もしくはホテ ルのオーナー・オペレーター(所有者兼運営者)で、多く はフルエクイティもしくはコーポレートローンでの資金調 達を行なう買主であった。 • 日本ホテルファンド投資法人(2 つの上場ホテル J-REIT のひとつ)の運用会社である、ジャパン・ホテル・リート・ アドバイザーがシンガポール系の RECAP に買収された。 この買収はホテル資産の取引を伴うものではないが、ア ジア諸国から日本への資本流入を示す一例として位置 づけられる。 • 2010 年においては、金融危機以前に融資されたローン の多くが償還期限を迎えることになったが、レンダーの多 くは、ローン元本金額を下回る価格での担保ホテル資産 売却には消極的で、様子見の方針を採っている。結果と して、2010 年において、レンダー主導の取引は限定的で あった。 グラフ 11: 日本における売買ホテル数 80 70 60 50 軒 40 数 30 20 10 • 一方で、大規模ホテル資産の購入者の多くは在外の投 資家であった。在外の投資家についても、フルエクイティ もしくはコーポレートローンでの資金調達を行なっており、 不動産担保ローンに依拠していない。現在のところ、アジ ア系投資家が、実質的には、中大規模のホテル資産(30 百万 US ドル超)の唯一の購入者ということができる。 2000 2001 2002 2003 2004 2005 上半期 2006 2007 2008 2009 2010 下半期 出典: 公表データに基づきジョーンズ ラング ラサール ホテルズ集計 グラフ 12: 日本における売買ホテル客室数 18,000 16,000 • 2010 年においては、「ハイアット・リージェンシー箱根リゾ ート&スパ」(79 室)が香港系の投資家に買収され、「ニ セコビレッジ」(「ヒルトン・ニセコ」を含む)がマレーシア系 の YTL グループに買収された。その他にも、「スカイコー ト浅草」「スカイコート阿佐ヶ谷」がシンガポール系の IPC グループに買収された。 14,000 12,000 客 10,000 室 数 8,000 6,000 4,000 2,000 2000 2001 2002 2003 2004 2005 上半期 2006 2007 2008 2009 2010 下半期 出典: 公表データに基づきジョーンズ ラング ラサール ホテルズ集計 Hotel Intelligence Report • Market Insight Japan • April2011 • 9 2010 年における主要ホテル売買取引 (公表されている情報に限る) 物件名 所在地 取引時期 客室 数 売主 買主 一部屋 あたり (百万 円) 取引金額 (百万円) 法的 整理 入札 ベストウェスタン ホテル フィーノ大阪心斎橋 大阪市 大阪府 2010 年 1 月 179 アテネ・デベロップメン ト特定目的会社 セキュアード・キャピタ ル・ジャパン N/A N/A No No 金波荘 七尾市 石川県 2010 年 2 月 111 海浜ホテル金波荘 湯快リゾート N/A N/A Yes Yes 稚内全日空ホテル 稚内市 北海道 2010 年 2 月 143 稚内シーポートプラザ 明治海運グループ N/A N/A No No 広島空港ビルディング 1,040 6.08 Yes No N/A N/A No No 27 0.84 No No 1,000 4.67 No No N/A N/A No No 広島エアポートホテル 三原市 広島県 2010 年 3 月 171 広島エアポートビジッ レ開発 ホテル鬼怒川御苑 日光市 栃木県 2010 年 3 月 224 N/A 大江戸温泉物語 千代田パークホテル 北広島市 広島県 2010 年 3 月 32 北広島町 アールアイエヌジー 原弘産 アルファクラブグルー プ ホテルニューアワジグ ループ イーホテル宇都宮 宇都宮市 栃木県 2010 年 3 月 214 ロイヤルグレース ホテル 洲本市 兵庫県 2010 年 3 月 46 N/A 倉吉シティホテル 倉吉市 鳥取県 2010 年 3 月 59 N/A ひまわり企画 N/A N/A No No 大山レ-クホテル 西伯郡 鳥取県 2010 年 3 月 47 ホテル京阪 ファミリー N/A N/A No No ハイアットリージェンシ ー箱根 箱根町 神奈川県 2009 年 3 月 79 モルガン・スタンレー N/A 4,000 50.63 No Yes ホテルヨーロッパ 佐世保市 長崎県 2010 年 3 月 328 常和ホールディングス ハウステンボス 50 0.15 No No 6,000 8.50 No Yes ニセコビレッジ ニセコ町 北海道 2010 年 3 月 706 シティグループ YTL ホテルズ&プロパ ティーズ 釧路東急イン 釧路市 北海道 2010 年 3 月 150 東京急行電鉄 ブリーズベイホテル N/A N/A No N/A 帯広東急イン 帯広市 北海道 2010 年 3 月 171 東京急行電鉄 ブリーズベイホテル N/A N/A No N/A 小倉東急イン 北九州市 福岡県 2010 年 3 月 190 東京急行電鉄 ブリーズベイホテル N/A N/A No N/A ホテルクレガ天神 福岡市 福岡県 2010 年 3 月 159 モリモト 常和ホールディングス N/A N/A Yes No ホテルユニゾ渋谷 渋谷区 東京都 2010 年 4 月 186 興和不動産 常和ホールディングス 8,356 44.92 No No 山田温泉ホテル 倶知安町 北海道 2010 年 4 月 37 加森観光 N.A. N/A N/A No No 25 アイランドホテルズア ンドリゾーツ クルーズホテルズ N/A N/A No No N/A N/A No No ホテルいずみ 白老郡 北海道 2010 年 4 月 セントラルホテル 佐世保 佐世保市 長崎県 2010 年 4 月 166 N/A 九州・リレーションシッ プ 1 号投資事業有限 責任組合 レオマの森 丸亀市 香川県 2010 年 5 月 238 テーブルマーク 大江戸温泉物語 N/A N/A No No ナクア白神ホテル& リゾート 鯵ヶ沢 青森県 2010 年 6 月 188 シティグループ KICC グループ N/A N/A No No スカイコート浅草 台東区 東京都 2010 年 6 月 96 東京都 2010 年 6 月 112 IPC コーポレーション 1,866 N/A No 杉並区 N/A No スカイコート阿佐ヶ谷 No No コンフォートホテル 広島大手町 広島市 広島県 2010 年 6 月 258 インヴィンシブル投資 法人 N/A 1,400 5.43 No No カプセルランド渋谷 渋谷区 東京都 2010 年 6 月 166 ランドコンセプト インスパイア N/A N/A No No ベストウェスタン高知 高知市 高知県 2010 年 6 月 170 N/A セントラルグループ N/A N/A No No スターホテル横浜 横浜市 神奈川県 2010 年 7 月 126 N/A ヒューリック 1,200 9.52 No No ホテルウィングインター ナショナル新宿 新宿区 東京都 2010 年 8 月 134 ワンダーテーブル ヒューマックス N/A N/A No No ホテル椿館 松山市 愛媛県 2010 年 9 月 234 防予汽船 宝荘ホテル N/A N/A No No ホテルサンルート岡山 岡山市 岡山県 2010 年 9 月 120 下電タクシー アパグループ N/A N/A No No 姫路ワシントンホテル プラザ 姫路市 兵庫県 2010 年 9 月 149 第一生命保険 アパグループ N/A N/A No No 東光園 米子市 鳥取県 2010 年 10 月 70 ゴールドマン・サックス 感謝グループ N/A N/A No No ヒルトンニセコ ニセコ町 北海道 2010 年 12 月 506 YTL Land Starhill Global REIT 6,000 11.86 No No 湯宿くったり温泉 レイク・イン 新得町 北海道 2010 年 12 月 29 トムラ登山学校レイク・ イン ホテル十勝屋 32.60 1.12 No No 菊池観光ホテル 菊池市 熊本県 2010 年 12 月 83 N/A ブリーズベイホテル N/A N/A Yes Yes イーホテル東新宿 新宿区 東京都 2010 年 12 月 255 N/A ウェストモント・ホスピ タリティ・グループ N/A N/A No No コンフォートホテル岡山 岡山市 岡山県 2010 年 12 月 208 N/A IPC コーポレーション 711 3.40 No No ホテルブルーきのさき 豊岡市 兵庫県 2010 年 12 月 87 N/A 大江戸温泉物語 N/A N/A Yes No 出典:公表データに基づきジョーンズ ラング ラサール ホテルズ集計 Hotel Intelligence Report • Market Insight Japan • April2011 • 10 免責事項 本レポートは、本レポートの受領者宛に対外秘で作成されており、ジョーンズ ラング ラサール ホテルズからの書面による 事前承諾なく、本レポートの全部若しくは一部を、資料、報告書、閲覧物、その他媒体を問わず、第三者に公表することを禁 じる。 本レポートに記載される将来予測については、確実性を伴うものではなく、不確実な見込みに過ぎない。また、将来予測は 多数の変動要因についての想定に基づくものであり、その変動要因は状況に応じて変化するとともに、最終的な将来予測 結果に多大な影響をもたらす可能性もある旨、留意いただきたい。ジョーンズ ラング ラサール ホテルズは本レポートに伴 って公表される資料の内容について何ら表明・保証を行うものではなく、また、本レポートは投資家及びその他の第三者に 対して取引の勧誘・奨励を目的として作成されたものでもない。 本レポートはあくまで一般的な参考資料として作成されており、助言を目的として作成されたものではない。本レポートの利 用者は、本レポートの内容に依拠することなく、記載されている情報につき自ら確認・検証すべきである。なお、本レポート 中の情報については、信頼性の高いと思われる情報源から引用しているが、ジョーンズ ラング ラサール ホテルズは、これ ら情報の正確性について独自に検証を行なったわけではない。 本レポートは誠実かつ細心の注意を以って作成されているが、本レポートの全部若しくは一部に関して、その正確性、通用 期間、完全性、適用性につき何ら表明・保証するものではない。ジョーンズ ラング ラサール ホテルズ、及びその取締役、従 業員、外注業者、並びに代理人は、本レポートに依拠したことに起因して直接的・間接的に生じた、損失、支払い義務、損 害、支出につき、(法令で許容される限度において)その責任を負うものではない。また、左記の記載に拘わらず、損害が是 認された場合においても、当該損害金額は、1,000 米ドルを超過しないものとする。 Jones Lang LaSalle Hotels’ Dedicated Offices Atlanta 3344 Peachtree Road, Suite 1200 Atlanta, GA 30326 United States tel: +1 404 995 2100 fax: +1 404 995 2109 Denver 1225 Seventeenth Street, Suite 1900 Denver, CO 80202 United States tel: +1 303 260 6500 fax: +1 303 260 6501 Madrid Paseo de la Castellana, 51 Planta 5, 28046 Madrid Spain tel: +34 91 789 1100 fax: +34 91 789 1200 Paris 40-42, rue La Boétie 75008 Paris France tel: +33 1 4055 1718 fax: +33 1 4055 1868 Auckland PricewaterhouseCoopers Tower Level 16, 188 Quay Street, Auckland New Zealand tel: +64 9 366 1666 fax: +64 9 358 5088 Dubai Burj Dubai Business Square Hub Building 1 Office 403, Sheikh Zayed Road PO Box 214029 Dubai, UAE tel +971 4 426 6999 fax +971 4 365 3260 Manchester Chancery Place, 50 Brown Street Manchester M2 2JT tel: +44 161 828 6440 fax: +44 161 828 6490 Perth Level 29, Central Park 152 - 158 St Georges Terrace Perth Western Australia 6000 tel: +61 8 9322 5111 fax: +61 8 9481 0107 Bangkok 19/F Sathorn City Tower 175 South Sathorn Road Tungmahamek, Sathorn Bangkok 10120 Thailand tel: +66 2 624 6400 fax: +66 2 679 6519 Barcelona Passeig de Gracia 11 4a Planta, Esc. A 08007 Barcelona Spain tel: +34 93 318 5353 fax: +34 93 301 2999 Beijing China World Trade Centre 4/F West Wing Office 1 Jianguomenwai Avenue Beijing 100004 China (PRC) tel: +86 10 5922 1300 fax: +86 10 6505 0298 Birmingham No.1 Colmore Square Birmingham B4 6AJ Tel: +44 121 643 6440 Fax: +44 121 634 6510 Brisbane Level 33, Central Plaza One 345 Queen Street Brisbane QLD 4000 Australia tel: +61 7 3231 1400 fax: +61 7 3231 1411 Chicago 200 E Randolph Drive Chicago IL 60601 United States tel: +1 312 782 5800 fax: +1 312 782 4339 Dallas 8343 Douglas Avenue, Suite 100 Dallas TX 75225 United States tel: +1 214 438 6100 fax: +1 214 438 6101 Frankfurt Wilhelm-Leuschner-Strasse 78 60329 Frankfurt Germany tel: +49 69 2003 0 fax: +49 69 2003 1040 Glasgow 150 St Vincent Street Glasgow G2 5ND United Kingdom tel: +44 141 248 6040 fax: +44 141 221 9032 Istanbul Yeşim sok. No:2 Akatlar - Levent Istanbul 34335 Turkey tel: +90 212 350 0800 fax: +90 212 350 0806 Jakarta Jakarta Stock Exchange Building Tower 1, 28th Floor, Sudirman Central, Business District Jl. Jend Sudirman Kav 52-53 Jakarta 12190, Indonesia tel: +62 21 515 5665 fax: +62 21 515 5666 Leeds St Paul’s House,Park Square Leeds LS1 2ND United Kingdom Tel: +44 113 244 6440 Fax: +44 113 245 4664 London 22 Hanover Square London W1A 2BN United Kingdom tel: +44 20 7493 6040 fax: +44 20 7399 5694 Los Angeles 515 South Flower Street, Suite 1300 Los Angeles, CA 90071 United States tel: +1 213 239 6000 fax: +1 213 239 6100 Melbourne Level 21, Bourke Place 600 Bourke Street, Melbourne VIC 3000 Australia tel: +61 3 9672 6666 fax: +61 3 9600 1715 Mexico City Monte Pelvoux 111, Piso 5 Lomas de Chapultepec México, DF 11000 tel: +52 55 5980 8091 fax: +52 55 5202 4377 Miami 2333 Ponce de Leon Blvd, Suite 1000 Coral Gables, Florida 33134 United States tel: +1 305 529 6345 fax: +1 305 529 6398 Milan Via Agnello 8 20121 Milan Italy tel: +39 02 8586 8672 fax +39 02 8586 8670 Moscow Kosmodamianskaya Nab. 52/3 Moscow 115054 Russia tel: +7 495 737 8000 fax: +7 495 737 8011 Munich HighLight Munich Business Towers Mies-van-der-Rohe-Strasse 6 80807 Munich Germany tel: +49 89 2900 8882 fax: +49 89 2900 8888 New Delhi Level 9 Tower A, Global Business Park, Mehrauli Gurgaon Road, Sector 26, Gurgaon 122002 Haryana, India tel: +91 124 4605000 fax: +91 124 4605001 New York 601 Lexington Avenue, 33rd Floor New York NY 10022 United States tel: +1 212 812 5700 fax: + 1 212 421 5640 Rome Via Bissolati 20 00187 Rome Italy tel: +39 06 4200 6710 fax: +39 06 4200 6720 São Paulo Rua Joaquim Floriano, 72 – cj. 97 04534-000 São Paulo, SP tel: +55 11 3043 6900 fax: +55 11 3043 6999 San Francisco One Front Street, Suite 300 San Francisco, CA 94111 United States tel: +1 415 395 4900 fax: +1 415 955 1150 Shanghai 25/F Tower 2 Plaza 66 1366 Nanjing Road (West) Jing An District Shanghai 200040 China (PRC) tel: +86 21 6393 3333 fax: +86 21 6288 2246 Singapore 9 Raffles Place, #38-01 Repulic Plaza Singapore 048619 tel: +65 6536 0606 fax: +65 6533 2107 Sydney Level 18, 400 George Street Sydney NSW 2000 Australia tel: +61 2 9220 8777 fax: +61 2 9220 8765 Tokyo 3rd Floor, Prudential Tower 2-13-10 Nagatacho, Chiyoda-ku Tokyo 100-0014 Japan tel: +81 3 5501 9240 fax: +81 3 5501 9211 Washington D.C. 1801 K Street NW , Suite 1000 Washington, DC 20006 United States tel: +1 202 719 5000 fax: +1 202 719 5001 www.joneslanglasallehotels.com COPYRIGHT © JONES LANG LASALLE IP, INC. 2011. All rights reserved. No part of this publication may be reproduced or transmitted in any form or by any means without prior written consent of Jones Lang LaSalle. It is based on material that we believe to be reliable. Whilst every effort has been made to ensure its accuracy, we cannot offer any warranty that it contains no factual errors. We would like to be told of any such errors in order to correct them. Hotel Intelligence Report Market Insight 東京 May 2011 Hotel Intelligence Report • Market Insight Tokyo • April 2011 • 2 注記 本レポートは、東日本大震災以前の統計にもとづいて作成されており、東日本大震災及びその後の事象の影響については 言及されていませんので、予めご留意ください。 寄稿者 寺田 八十一 エグゼクティブ ヴァイス プレジデント [email protected] 仲田 亜希 リサーチ アシスタント [email protected] 用語解説 ADR RevPAR Average Daily Rate 平均客室単価 Revenue Per Available Room 1 日当たり販売可能客室数当たり宿泊売上 Hotel Intelligence Report • Market Insight Tokyo • April 2011 • 3 マーケットの見通し アジアのビジネスセンターであり、またゲートウェイ都市で もある東京においては、2010 年、ツーリズム・宿泊マーケッ トの回復が見られた。ビジネスの活性化やアジア経済の成 長により、日本の首都、東京のホテル稼働率は 2010 年を 通して堅実に回復することとなった。 宿泊需要が回復し、稼働率の回復が見られたものの、 ADR の改善にまでは至らなかった。主に、円高により、客 室単価の伸びを抑えられてしまったものと推察され、在京 のホテルの多くは、稼働率維持のため、客室単価を抑える 施策を採用していたものと思われる。 ツーリズムのインフラという観点からは、東京における国際 空港、成田空港と羽田空港において、発着枠数の増加が 実現した。成田空港については、2010 年 3 月に約 10%の 発着枠数が増加し、羽田空港については 2010 年 10 月に 国際線専用の新滑走路の供用が開始され、発着枠数が 34%増加した。羽田空港の新滑走路は、主に飛行距離の短 いアジア地域へのフライトに使用されており、乗降客数の 増加につながるものと思われる。 Hotel Intelligence Report • Market Insight Tokyo • April 2011 • 4 ツーリズム及び宿泊マー ケット概要 50 40 宿 泊 者 30 数 百 20 万 人 ) トレンド概要及び需要源 東京における延べ宿泊者数(国内・国外からの宿泊者数を 含む)は 2009 年において 34.5 百万人まで減少したが、 2010 年は対前年比で 23.8%増加し、42.7 百万人となった。 日本及びアジア諸国におけるビジネスの活性化、消費意 欲の回復が、延べ宿泊者数増加の要因と考えられる。 グラフ 1: 日本人/外国人別 東京都延べ宿泊者数推移 ( 東京は日本及びアジアのビジネス及び金融の主要都市と して国内はもちろん世界中からビジネス出張旅行者を受け 入れており、さらには、アジアにおける消費の中心地として、 アジア圏から多くのレジャー旅行者や流行に関心の高い旅 行者を受け入れている。また、アジアの主要都市として現 代的な雰囲気を持つとともに、歴史・文化遺産など観光資 源も豊富である。2010 年については、日本及びアジア諸国 のマクロ経済回復に伴って、東京のツーリズム・宿泊マー ケットは大きな改善を示した。 10 0 2007 2008 2009 日本人 2010 外国人 出典:観光庁 グラフ 2 : 四半期別 東京都延べ宿泊者数推移 12 延 10 べ 宿 8 泊 者 数 6 ( 宿泊者の属性別でみると、2010 年では、国内宿泊者が 79.4%、外国人宿泊者が 20.6%となっており、日本の他都市 に比べると、東京は外国人宿泊者の占める比率が高い。 対前年比でみると、延べ国内宿泊者数は 20.3%の増加、外 国人宿泊者数は 38.2%の増加となっている。 百 万 4 人 ) 2 0 1-3月 4-6月 2008 7-9月 2009 10-12月 2010 東京都延べ宿泊者数 (単位:百万人) 2007 日本人 増減率 外国人 増減率 合計 2009 2010 29.3 28.6 28.1 33.9 - -2.4% -1.6% 20.3% 7.9 7.3 6.4 8.8 - -6.5% -13.2% 38.2% 37.2 36.0 34.5 42.7 - -3.3% -4.0% 23.6% 出典:観光庁 グラフ 3 : 四半期別 東京都延べ日本人宿泊者数推移 10 延 べ 8 日 本 人 宿 6 泊 者 数 4 ( 増減率 出典: 観光庁 2008 百 万 人 2 ) 0 1-3月 4-6月 2008 出典:観光庁 7-9月 2009 2010 10-12月 Hotel Intelligence Report • Market Insight Tokyo • April 2011 • 5 グラフ 4 : 四半期別 東京都延べ外国人宿泊者数推移 グラフ 6: 2010 年東京都延べ外国人宿泊者数 居住国別上位 10 位 2.0 3.0 延 べ 2.5 外 国 人 2.0 宿 泊 1.5 者 数 1.0 80.0% 70.0% 外 国 1.5 人 宿 泊 者 数 1.0 60.0% 50.0% 増 減 率 40.0% ( ( 30.0% 20.0% ) 百 万 0.5 人 % ) ( 百 万 人 0.5 10.0% ツ ギ リ ドイ ス ン ス ル シ イ ア 2009 フ ラ 10-12月 2010 ン ガ ポ ー 香 港 台 湾 韓 国 ス トラ リ 7-9月 2009 オ ー 4-6月 2008 ア 1-3月 カ 0.0% 中 国 0.0 メリ ) 0.0 2010 増減率(% ) 出典:観光庁 出典:観光庁 外国人宿泊者の中では、中国からの宿泊者数がトップとな っており(延べ外国人宿泊者数の 13.8%)、米国(同 13.6%)、 韓国(同 12.4%)と続いている。すべての国からの宿泊者数 は 2010 年において対前年比で増加しているが、とくに中 国(対前年比 69.7%)及び韓国(対前年比 62.0%)の伸び率 が顕著である。 宿泊施設タイプ別でみると、延べ宿泊者の 93.9%がホテル に滞在しており、ビジネスホテルが 50.5%、シティホテルが 41.8%を占めた。2010 年における宿泊施設タイプ別の比率 はほぼ前年と同様となっており、絶対数は全宿泊施設タイ プで増加した。 宿泊施設タイプ別 東京都延べ宿泊者数 (単位:百万人) 2007 2008 構成比 2009 構成比 2010 構成比 ビジネス ホテル - 18.1 50.4% 17.9 51.8% 21.5 50.5% シティホテル - 15.8 43.9% 14.9 43.1% 17.8 41.8% リゾート ホテル - 0.6 1.6% 0.5 1.6% 0.7 1.6% 旅館 - 0.7 2.0% 0.5 1.5% 0.7 1.7% その他 - 0.8 2.1% 0.7 2.0% 1.9 4.5% 37.2 36.0 100.0% 34.5 100.0% 42.7 100.0% グラフ 5: 2010 年居住国別 東京都外国人宿泊者比率 中国, 13.8% その他, 18.6% インド, 0.7% マレーシア, 1.1% ロシア, 1.2% アメリカ, 13.6% カナダ, 1.7% タイ, 2.4% 総数 ドイツ, 2.4% -3.3% 増減率 イギリス, 3.1% フランス, 3.2% 韓国, 12.4% -4.0% 23.6% 出典:観光庁 シンガポール, 3.4% オーストラリア, 3.9% 香港, 6.8% 台湾, 8.1% グラフ 7: 宿泊施設タイプ別 東京都延べ宿泊者数 45 40 35 宿 泊 30 者 数 25 ( 百 20 万 人 15 ) 出典:観光庁 10 5 0 2007 ビジネスホテル 出典:観光庁 2008 シティホテル 2009 リゾートホテル 2010 旅館 その他 詳細無し Hotel Intelligence Report • Market Insight Tokyo • April 2011 • 6 ホテルマーケット概要 東京のホテル客室供給は、2010 年も増加したが、増加の 多くはシティホテルではなく、ビジネスホテルであった。ホテ ルの再開業や再開発を除くと、東京において、ラグジュアリ ー及びアップスケールホテルの新規供給は、2014 年まで 予定されていない。 1,800 1,600 1,400 施 1,200 設 数 1,000 ( 800 軒 ) 既存ホテル供給 厚生労働省の統計によると、2010 年 3 月時点における東 京都内のホテル数は 694 軒、ホテル室数は 95,756 室であ った。2009 年 3 月時点に比べると、ホテル数では 3 軒増、 客室数では 1,987 室増(2.1%増)となった。 グラフ 8 : 東京都 ホテル・旅館施設数推移 (各年 3 月末時点) 600 400 200 2000 また、2010 年末時点における、東京都内のラグジュアリー ホテルは 12 ホテル、2,881 室となっており、アップスケール ホテルについては 21 ホテル、14,887 室となっている。2010 年におけるラグジュアリー及びアップスケールホテルの供 給増は、「キャピトル東急」跡地に 2010 年 10 月に開業した 「ザ・キャピトルホテル東急」に拠るもので、当該ホテルは、 251 室を有し、標準客室面積が 45 ㎡と都内における国内 系ブランドのホテルとしては最大の標準客室面積となって いる。 2001 2002 2003 2004 2005 ホテル数 2006 2007 2008 2009 2010 旅館数 出典:厚生労働省 グラフ 9 : 東京都 ホテル・旅館客室数推移 (各年 3 月末時点) 120,000 100,000 80,000 客 室 60,000 数 40,000 20,000 2000 2001 2002 2003 2004 2005 ホテル客室数 出典:厚生労働省 2006 2007 旅館客室数 2008 2009 2010 Hotel Intelligence Report • Market Insight Tokyo • April 2011 • 7 新規ホテル供給 当社のリサーチによると、ラグジュアリー及びアップスケー ルホテルセグメントにおいては、将来的に以下の新規供給 と既存ホテルの閉鎖が予定されている。 • 「パレスホテル」は、2009 年に閉鎖・解体されたが、2012 年に 290 室のホテルとして再開業する予定である。新ホ テルは大手町(東京駅近く)に立地する複合用途ビル内 に位置することとなる。 • 「アマン東京」が日本におけるアマングループの第一号 ホテルとして、2014 年に開業する予定である。本ホテル も大手町において開発される複合用途ビル内に所在す ることとなる。 • 森ビルが、虎ノ門において、ホテルを含む大型再開発計 画を公表した。開発計画の詳細は公表されていないが、 ラグジュアリーもしくはアップスケールホテルが開発され る可能性が高い。なお、再開発は 2014 年に完了する予 定である。 ラグジュアリー及びアップスケールホテルマーケット 以下は、STR Global のデータを基にした、東京所在のラグ ジュアリーホテル及びアップスケールホテル、計 21 ホテル、 8,486 室(2011 年 2 月末現在)の運営パフォーマンスの概 要である。 • 2010 年の平均客室稼働率は、大きく改善した。ビジネス の活性化とインバウンド需要の増加が要因と考えられる。 • 一方、ADR は、各ホテルとも稼働率維持のために客室 価格を抑える方策を採ったため、僅かながら低下した。 • RevPAR は、前年との比較において回復が見られた。 • 2011 年の年初 2 ヶ月(1 月及び 2 月)については、客室 稼働率、ADR ともに対前年比で上昇した。 グラフ 10: 東京都ラグジュアリー/アップスケールホテルパフォーマンス 35,000 90% 80% 30,000 70% 60% 稼 働 20,000 50% 率 15,000 40% 30% 10,000 % ) ADR/RevPAR (円) 25,000 ( • 「グランドプリンスホテル赤坂」(715 室)が 2011 年 3 月を 以って営業を終了し、ホテルを含む複合用途ビルが再開 発される予定であるが、開発計画の詳細については未だ 公表されていない。 20% 5,000 10% 0 0% 2006 2007 2008 ADR (円) 2009 2010 RevPAR (円) YTD Feb YTD Feb 2010 2011 稼働率(% ) 出典: STR Global / ジョーンズ ラング ラサール ホテルズ Hotel Intelligence Report • Market Insight Tokyo • April 2011 • 8 免責事項 本レポートは、本レポートの受領者宛に対外秘で作成されており、ジョーンズ ラング ラサール ホテルズからの書面による 事前承諾なく、本レポートの全部若しくは一部を、資料、報告書、閲覧物、その他媒体を問わず、第三者に公表することを禁 じる。 本レポートに記載される将来予測については、確実性を伴うものではなく、不確実な見込みに過ぎない。また、将来予測は 多数の変動要因についての想定に基づくものであり、その変動要因は状況に応じて変化するとともに、最終的な将来予測 結果に多大な影響をもたらす可能性もある旨、留意いただきたい。ジョーンズ ラング ラサール ホテルズは本レポートに伴 って公表される資料の内容について何ら表明・保証を行うものではなく、また、本レポートは投資家及びその他の第三者に 対して取引の勧誘・奨励を目的として作成されたものでもない。 本レポートはあくまで一般的な参考資料として作成されており、助言を目的として作成されたものではない。本レポートの利 用者は、本レポートの内容に依拠することなく、記載されている情報につき自ら確認・検証すべきである。なお、本レポート 中の情報については、信頼性の高いと思われる情報源から引用しているが、ジョーンズ ラング ラサール ホテルズは、これ ら情報の正確性について独自に検証を行なったわけではない。 本レポートは誠実かつ細心の注意を以って作成されているが、本レポートの全部若しくは一部に関して、その正確性、通用 期間、完全性、適用性につき何ら表明・保証するものではない。ジョーンズ ラング ラサール ホテルズ、及びその取締役、従 業員、外注業者、並びに代理人は、本レポートに依拠したことに起因して直接的・間接的に生じた、損失、支払い義務、損 害、支出につき、(法令で許容される限度において)その責任を負うものではない。また、左記の記載に拘わらず、損害が是 認された場合においても、当該損害金額は、1,000 米ドルを超過しないものとする。 Jones Lang LaSalle Hotels’ Dedicated Offices Atlanta 3344 Peachtree Road, Suite 1200 Atlanta, GA 30326 United States tel: +1 404 995 2100 fax: +1 404 995 2109 Denver 1225 Seventeenth Street, Suite 1900 Denver, CO 80202 United States tel: +1 303 260 6500 fax: +1 303 260 6501 Madrid Paseo de la Castellana, 51 Planta 5, 28046 Madrid Spain tel: +34 91 789 1100 fax: +34 91 789 1200 Paris 40-42, rue La Boétie 75008 Paris France tel: +33 1 4055 1718 fax: +33 1 4055 1868 Auckland PricewaterhouseCoopers Tower Level 16, 188 Quay Street, Auckland New Zealand tel: +64 9 366 1666 fax: +64 9 358 5088 Dubai Burj Dubai Business Square Hub Building 1 Office 403, Sheikh Zayed Road PO Box 214029 Dubai, UAE tel +971 4 426 6999 fax +971 4 365 3260 Manchester Chancery Place, 50 Brown Street Manchester M2 2JT tel: +44 161 828 6440 fax: +44 161 828 6490 Perth Level 29, Central Park 152 - 158 St Georges Terrace Perth Western Australia 6000 tel: +61 8 9322 5111 fax: +61 8 9481 0107 Bangkok 19/F Sathorn City Tower 175 South Sathorn Road Tungmahamek, Sathorn Bangkok 10120 Thailand tel: +66 2 624 6400 fax: +66 2 679 6519 Barcelona Passeig de Gracia 11 4a Planta, Esc. A 08007 Barcelona Spain tel: +34 93 318 5353 fax: +34 93 301 2999 Beijing China World Trade Centre 4/F West Wing Office 1 Jianguomenwai Avenue Beijing 100004 China (PRC) tel: +86 10 5922 1300 fax: +86 10 6505 0298 Birmingham No.1 Colmore Square Birmingham B4 6AJ Tel: +44 121 643 6440 Fax: +44 121 634 6510 Brisbane Level 33, Central Plaza One 345 Queen Street Brisbane QLD 4000 Australia tel: +61 7 3231 1400 fax: +61 7 3231 1411 Chicago 200 E Randolph Drive Chicago IL 60601 United States tel: +1 312 782 5800 fax: +1 312 782 4339 Dallas 8343 Douglas Avenue, Suite 100 Dallas TX 75225 United States tel: +1 214 438 6100 fax: +1 214 438 6101 Frankfurt Wilhelm-Leuschner-Strasse 78 60329 Frankfurt Germany tel: +49 69 2003 0 fax: +49 69 2003 1040 Glasgow 150 St Vincent Street Glasgow G2 5ND United Kingdom tel: +44 141 248 6040 fax: +44 141 221 9032 Istanbul Yeşim sok. No:2 Akatlar - Levent Istanbul 34335 Turkey tel: +90 212 350 0800 fax: +90 212 350 0806 Jakarta Jakarta Stock Exchange Building Tower 1, 28th Floor, Sudirman Central, Business District Jl. Jend Sudirman Kav 52-53 Jakarta 12190, Indonesia tel: +62 21 515 5665 fax: +62 21 515 5666 Leeds St Paul’s House,Park Square Leeds LS1 2ND United Kingdom Tel: +44 113 244 6440 Fax: +44 113 245 4664 London 22 Hanover Square London W1A 2BN United Kingdom tel: +44 20 7493 6040 fax: +44 20 7399 5694 Los Angeles 515 South Flower Street, Suite 1300 Los Angeles, CA 90071 United States tel: +1 213 239 6000 fax: +1 213 239 6100 Melbourne Level 21, Bourke Place 600 Bourke Street, Melbourne VIC 3000 Australia tel: +61 3 9672 6666 fax: +61 3 9600 1715 Mexico City Monte Pelvoux 111, Piso 5 Lomas de Chapultepec México, DF 11000 tel: +52 55 5980 8091 fax: +52 55 5202 4377 Miami 2333 Ponce de Leon Blvd, Suite 1000 Coral Gables, Florida 33134 United States tel: +1 305 529 6345 fax: +1 305 529 6398 Milan Via Agnello 8 20121 Milan Italy tel: +39 02 8586 8672 fax +39 02 8586 8670 Moscow Kosmodamianskaya Nab. 52/3 Moscow 115054 Russia tel: +7 495 737 8000 fax: +7 495 737 8011 Munich HighLight Munich Business Towers Mies-van-der-Rohe-Strasse 6 80807 Munich Germany tel: +49 89 2900 8882 fax: +49 89 2900 8888 New Delhi Level 9 Tower A, Global Business Park, Mehrauli Gurgaon Road, Sector 26, Gurgaon 122002 Haryana, India tel: +91 124 4605000 fax: +91 124 4605001 New York 601 Lexington Avenue, 33rd Floor New York NY 10022 United States tel: +1 212 812 5700 fax: + 1 212 421 5640 Rome Via Bissolati 20 00187 Rome Italy tel: +39 06 4200 6710 fax: +39 06 4200 6720 São Paulo Rua Joaquim Floriano, 72 – cj. 97 04534-000 São Paulo, SP tel: +55 11 3043 6900 fax: +55 11 3043 6999 San Francisco One Front Street, Suite 300 San Francisco, CA 94111 United States tel: +1 415 395 4900 fax: +1 415 955 1150 Shanghai 25/F Tower 2 Plaza 66 1366 Nanjing Road (West) Jing An District Shanghai 200040 China (PRC) tel: +86 21 6393 3333 fax: +86 21 6288 2246 Singapore 9 Raffles Place, #38-01 Repulic Plaza Singapore 048619 tel: +65 6536 0606 fax: +65 6533 2107 Sydney Level 18, 400 George Street Sydney NSW 2000 Australia tel: +61 2 9220 8777 fax: +61 2 9220 8765 Tokyo 3rd Floor, Prudential Tower 2-13-10 Nagatacho, Chiyoda-ku Tokyo 100-0014 Japan tel: +81 3 5501 9240 fax: +81 3 5501 9211 Washington D.C. 1801 K Street NW , Suite 1000 Washington, DC 20006 United States tel: +1 202 719 5000 fax: +1 202 719 5001 www.joneslanglasallehotels.com COPYRIGHT © JONES LANG LASALLE IP, INC. 2011. All rights reserved. No part of this publication may be reproduced or transmitted in any form or by any means without prior written consent of Jones Lang LaSalle. It is based on material that we believe to be reliable. Whilst every effort has been made to ensure its accuracy, we cannot offer any warranty that it contains no factual errors. We would like to be told of any such errors in order to correct them. Hotel Intelligence Report Market Insight 大阪 May 2011 Hotel Intelligence Report • Market Insight Osaka • April 2011 • 2 注記 本レポートは、東日本大震災以前の統計にもとづいて作成されており、東日本大震災及びその後の事象の影響については 言及されていませんので、予めご留意ください。 寄稿者 寺田 八十一 エグゼクティブ ヴァイス プレジデント [email protected] 仲田 亜希 リサーチ アシスタント [email protected] 用語解説 ADR RevPAR Average Daily Rate 平均客室単価 Revenue Per Available Room 1 日当たり販売可能客室数当たり宿泊売上 Hotel Intelligence Report • Market Insight Osaka • April 2011 • 3 マーケットの概要 日本国内の他のマーケットと同様に、大阪のホテルマー ケットにおいても 2010 年は宿泊需要の堅実な改善が見 られた。日本で第二位の商業都市であることから、日本 のマクロ景気の回復に伴って、宿泊需要も回復し、結果 として、マーケットのホテル稼働率も回復することとなった。 稼働率の改善が見られた一方で、2010 年の ADR につい ては、2009 年と同水準に止まった。日本の他のマーケッ トでも見られたが、高稼働を維持するために比較的保守 的な価格政策を採用するホテルが多かったと言える。 上記の価格競争については、引き続き新規供給が見ら れたことが一因と考えられる。ここ最近、資金調達環境が 厳しいにも拘わらず、2010 年において、数ホテルが新規 で開業しており、将来的にも、大阪においてはさらなる新 規開業が予定されている。 Hotel Intelligence Report • Market Insight Osaka • April 2011 • 4 ツーリズム及び宿泊マーケ ット概要 大阪は日本における第二位の商業都市であるとともに、 ショッピング、文化、飲食等の観光資源に恵まれているこ とから、多くのレジャー旅行者も受け入れている。また、 市内にはユニバーサルスタジオジャパン(USJ)が所在す る上、京都、奈良、神戸といった人気観光地からのアクセ スにも優れている。 グラフ 2 : 四半期別 大阪府延べ宿泊者数推移 6 5 延 べ 宿4 泊 者 数3 ( 宿泊者の属性別でみると、2010 年については、国内宿 泊者の構成比は全体の 84.0%、外国人宿泊者は 16.0%を 占め、対前年比でそれぞれ、22.6%、59.6%の増加となった。 2010 年の大阪府における外国人延べ宿泊者数は 3.1 百 万人で、日本においては、東京都に次いで 2 番目に多い 数値となっている。 大阪府延べ宿泊者数 (単位:百万人) 増減率 増減率 合計 増減率 出典: 観光庁 2008 13.6 1.0% 2.6 2.4% 16.2 1.2% 2009 13.7 0.8% 2.0 -23.3% 15.7 -3.0% 2010 16.8 22.6% 3.1 59.6% 20.0 27.2% 0 1-3月 4-6月 2008 7-9月 2009 10-12月 2010 出典:観光庁 グラフ 3 : 四半期別 大阪府延べ日本人宿泊者数推移 5 延 べ 4 日 本 人 宿 3 泊 者 数 2 百 万 人 1 ) 外国人 2007 13.5 2.5 16.0 - 1 ( 日本人 ) トレンド概要及び需要源 2010 年、大阪府における延べ宿泊者数(国内・国外から の宿泊者数を含む)は約 20 百万人に達し、2009 年から 約 20%増加した。 百 万2 人 0 1-3月 4-6月 2008 7-9月 2009 10-12月 2010 出典:観光庁 グラフ 1: 日本人/外国人別 大阪府延べ宿泊者数推移 グラフ 4 : 四半期別 大阪府延べ外国人宿泊者数推移 25 1.0 20 宿 泊 者 15 数 ( 延 べ 0.8 外 国 人 宿 0.6 泊 者 数 0.4 百 10 万 人 ( ) 5 百 万 人 0.2 ) 0 2007 2008 2009 2010 0.0 1-3月 日本人 出典:観光庁 外国人 4-6月 2008 出典:観光庁 7-9月 2009 2010 10-12月 Hotel Intelligence Report • Market Insight Osaka • April 2011 • 5 居住国別の延べ外国人宿泊者数をみると、東アジアの 4 カ国・地域(韓国、中国、台湾、香港)からの宿泊者数が 上位 4 位までを占めており、これら 4 カ国・地域の合計が 延べ外国人宿泊者数全体の 3 分の 2 を占めている。 日本の他都市と同様に、大阪に関しても 2010 年につい ては韓国からの宿泊者が最も多い結果となった。2009 年 については、韓国経済の停滞と韓国ウォンの下落により 韓国からの訪日者数が減少したが、2010 年は 138.6%増 と大きな改善が見られた。中国からの需要についても 83.3%増と大きな伸びを示した。 ロシア, 0.3% その他, 12.9% カナダ, 0.7% イギリス, 1.0% 宿泊施設タイプ別 大阪府延べ宿泊者数 (単位:百万人) 韓国, 23.3% 構成 - 8.5 52.7% 7.8 52.5% 10.8 54.2% - 6.2 38.3% 5.8 39.3% 6.5 32.6% - 0.9 5.4% 0.8 5.1% 1.3 6.7% 旅館 - 0.3 1.6% 0.2 1.3% 0.4 1.9% その他 - 0.3 2.0% 0.3 1.8% 0.9 4.5% 16.0 16.2 100% 14.8 100% 20.0 100% 比 2010 構成 2008 比 2009 構成 2007 ビジネス ホテル シティ ホテル リゾート ホテル グラフ 5: 2010 年居住国別 大阪府外国人宿泊者比率 インド, 0.4% 宿泊施設タイプ別でみると、2010 年については、延べ宿 泊者の 93.5%がホテルに滞在する一方、旅館での宿泊者 は少数に止まり、ビジネスホテル、シティホテル、リゾート ホテルはそれぞれ全体の 54.2%、32.6%、6.7%を占めた。 2010 年については、全ての宿泊施設タイプで前年に比し て需要が増加した。 比 マレーシア, 1.3% ドイツ, 1.4% フランス, 1.4% オーストラリア, 2.0% 総数 シンガポール, 2.2% タイ, 3.3% 増減率 アメリカ, 6.4% 1.2% -8.4% 34.8% 出典:観光庁 中国, 23.0% 香港, 7.7% グラフ 7 : 宿泊施設タイプ別 大阪府延べ宿泊者数 台湾, 10.7% 25 出典:観光庁 20 グラフ 6: 2010 年大阪府延べ外国人宿泊者数 居住国別上位 10 位 160% 1.0 宿 泊 者 15 数 ( 百 万 10 人 120% 増 100% 減 率 80% 60% % ( ) 40% 5 ( 0.4 百 万 人 ) 140% 外 0.8 国 人 宿 泊 0.6 者 数 0 2007 2008 2009 2010 0.2 ) 20% 2009 出典:観光庁 2010 他 そ の ン ス ア 増減率(%) フ ラ ル ス トラ リ ー オ タ イ シ ン ガ ポ ー カ メリ ア 香 港 台 湾 中 国 0% 韓 国 0.0 ビジネスホテル 出典:観光庁 シティホテル リゾートホテル 旅館 その他 詳細無し Hotel Intelligence Report • Market Insight Osaka • April 2011 • 6 ホテルマーケット概要 大阪のホテル客室供給については、堅実な増加が見ら れる。既存ホテルの運営パフォーマンスについては、宿 泊需要の増加に伴い、稼働率は改善したが、ADR につ いては、2009 年と同水準に止まった。 グラフ 8 : 大阪府ホテル・旅館施設数推移 (各年 3 月末時点) 1,400 1,200 1,000 施 設 数 ( 軒 800 600 ) 既存ホテル供給 厚生労働省の統計によると、2010 年 3 月末時点におけ る大阪府全体のホテル数は 357 軒、ホテル客室数は 51,993 室となり、前年 3 月末時点に比べ、ホテル数は 6 軒増(1.7%増)、客室数は 851 室増(1.7%増)となった。 400 200 - 2010 年末において、大阪市には 13 軒のラグジュアリー 及びアップスケールホテルが所在し、客室数では 6,067 室となった。大阪市内においては、1996 年以来、ラグジ ュアリー及びアップスケールホテルの新規参入はみられ なかったが、2010 年の間に、下記の 2 ホテルが新規に 市場に参入することとなった。 • 「アルモニーアンブラッセ大阪」(38 室)が、2010 年 4 月、 大阪梅田に所在する複合用途ビル内に開業した。 2000 2001 2002 2003 2004 2005 ホテル数 2006 2007 2008 2009 2010 旅館数 出典: 厚生労働省 グラフ 9 : 大阪府 ホテル・旅館客室数推移 (各年 3 月末時点) 60,000 50,000 • 日本初の「セントレジス」ブランドホテルとなる、「セント レジスホテル大阪」が、2010 年 10 月、大阪本町に所 在する複合用途ビル内に開業した。セントレジスは、長 期の賃貸借契約により、当該ビルの上層階に入居して いる。セントレジスは、160 室を有し、大阪マーケットに おいて最高級ホテルである「リッツカールトン大阪」と並 んで、大阪のラグジュアリーホテル・セグメントを形成す ることとなった。 40,000 客 室 30,000 数 20,000 10,000 2000 2001 2002 2003 2004 2005 ホテル客室数 出典: 厚生労働省 2006 2007 旅館客室数 2008 2009 2010 Hotel Intelligence Report • Market Insight Osaka • April 2011 • 7 • インターコンチネンタルホテルが、2013 年に大阪駅北 ヤード再開発エリア内において開業の予定である。当 該新規開業予定ホテルは約 200 室のホテル客室と 50 戸の長期滞在者用住戸を有する予定で、2010 年 3 月 に着工済である。 • 近畿日本鉄道は大阪阿部野橋ターミナルビルを建替え、 2014 年の竣工を目指して超高層ビルを建設する予定 で、当該再開発ビルの上層階に外資系高級ホテルの 誘致が計画されている。なお、本再開発事業について も、2010 年 1 月に着工済である。 • 燦キャピタルマネージメントは、大阪市に隣接する吹田 市のエキスポランド跡地にパラマウントピクチャーズの テーマパークを開発し、そのパーク内に 5 ツ星ホテルを 建設する予定と公表している。本開発計画の詳細につ いては、未だ公表されていない。 • 一方で、ADR については、各ホテルが高稼働維持の施 策を採ったため、下落が見られた。 • 上記の結果、2010 年の RevPAR は 2009 年と同水準 に止まった。 • 2011 年の年初 2 ヶ月(1 月及び 2 月)については、客 室稼働率、ADR ともに前年同期と比較すると下落が見 られた。 グラフ 10: 大阪市ラグジュアリー/アップスケールホテルパフォーマンス 18,000 90% 16,000 80% 14,000 70% 12,000 6,000 60% 稼 働 50% 率 40% % 30% 4,000 20% 2,000 10% 10,000 8,000 ) • 「リーガロイヤルホテル」は将来 8~10 年の間に、既存 ホテルの建替えを検討していると公表している。 • 平均稼働率は 2009 年実績と比較して改善が見られた。 ( • 京阪電鉄は、中之島エリアに所在する自社保有地にお いて再開発を行い、その一角に外資系高級ホテルを誘 致する計画を公表している。 ラグジュアリー及びアップスケールホテルマーケット 以下は、STR Global のデータを基にした、大阪市所在の ラグジュアリーホテル及びアップスケールホテル、計 10 ホテル、4,987 室(2010 年 2 月末現在)の運営パフォーマ ンスの概要である。 ADR/RevPAR (円) 新規ホテル供給 2011 年については、大阪においてラグジュアリー及びア ップスケールホテルの新規開業は予定されていないが、 将来的には、以下の新規開業予定が公表されている。 0 0% 2006 2007 ADR 2008 2009 2010 RevPAR YTD Feb YTD Feb 2010 2011 稼働率(% ) 出典: STR Global / ジョーンズ ラング ラサール ホテルズ Hotel Intelligence Report • Market Insight Osaka • April 2011 • 8 免責事項 本レポートは、本レポートの受領者宛に対外秘で作成されており、ジョーンズ ラング ラサール ホテルズからの書面による 事前承諾なく、本レポートの全部若しくは一部を、資料、報告書、閲覧物、その他媒体を問わず、第三者に公表することを禁 じる。 本レポートに記載される将来予測については、確実性を伴うものではなく、不確実な見込みに過ぎない。また、将来予測は 多数の変動要因についての想定に基づくものであり、その変動要因は状況に応じて変化するとともに、最終的な将来予測 結果に多大な影響をもたらす可能性もある旨、留意いただきたい。ジョーンズ ラング ラサール ホテルズは本レポートに伴 って公表される資料の内容について何ら表明・保証を行うものではなく、また、本レポートは投資家及びその他の第三者に 対して取引の勧誘・奨励を目的として作成されたものでもない。 本レポートはあくまで一般的な参考資料として作成されており、助言を目的として作成されたものではない。本レポートの利 用者は、本レポートの内容に依拠することなく、記載されている情報につき自ら確認・検証すべきである。なお、本レポート 中の情報については、信頼性の高いと思われる情報源から引用しているが、ジョーンズ ラング ラサール ホテルズは、これ ら情報の正確性について独自に検証を行なったわけではない。 本レポートは誠実かつ細心の注意を以って作成されているが、本レポートの全部若しくは一部に関して、その正確性、通用 期間、完全性、適用性につき何ら表明・保証するものではない。ジョーンズ ラング ラサール ホテルズ、及びその取締役、従 業員、外注業者、並びに代理人は、本レポートに依拠したことに起因して直接的・間接的に生じた、損失、支払い義務、損 害、支出につき、(法令で許容される限度において)その責任を負うものではない。また、左記の記載に拘わらず、損害が是 認された場合においても、当該損害金額は、1,000 米ドルを超過しないものとする。 Jones Lang LaSalle Hotels’ Dedicated Offices Atlanta 3344 Peachtree Road, Suite 1200 Atlanta, GA 30326 United States tel: +1 404 995 2100 fax: +1 404 995 2109 Denver 1225 Seventeenth Street, Suite 1900 Denver, CO 80202 United States tel: +1 303 260 6500 fax: +1 303 260 6501 Madrid Paseo de la Castellana, 51 Planta 5, 28046 Madrid Spain tel: +34 91 789 1100 fax: +34 91 789 1200 Paris 40-42, rue La Boétie 75008 Paris France tel: +33 1 4055 1718 fax: +33 1 4055 1868 Auckland PricewaterhouseCoopers Tower Level 16, 188 Quay Street, Auckland New Zealand tel: +64 9 366 1666 fax: +64 9 358 5088 Dubai Burj Dubai Business Square Hub Building 1 Office 403, Sheikh Zayed Road PO Box 214029 Dubai, UAE tel +971 4 426 6999 fax +971 4 365 3260 Manchester Chancery Place, 50 Brown Street Manchester M2 2JT tel: +44 161 828 6440 fax: +44 161 828 6490 Perth Level 29, Central Park 152 - 158 St Georges Terrace Perth Western Australia 6000 tel: +61 8 9322 5111 fax: +61 8 9481 0107 Bangkok 19/F Sathorn City Tower 175 South Sathorn Road Tungmahamek, Sathorn Bangkok 10120 Thailand tel: +66 2 624 6400 fax: +66 2 679 6519 Barcelona Passeig de Gracia 11 4a Planta, Esc. A 08007 Barcelona Spain tel: +34 93 318 5353 fax: +34 93 301 2999 Beijing China World Trade Centre 4/F West Wing Office 1 Jianguomenwai Avenue Beijing 100004 China (PRC) tel: +86 10 5922 1300 fax: +86 10 6505 0298 Birmingham No.1 Colmore Square Birmingham B4 6AJ Tel: +44 121 643 6440 Fax: +44 121 634 6510 Brisbane Level 33, Central Plaza One 345 Queen Street Brisbane QLD 4000 Australia tel: +61 7 3231 1400 fax: +61 7 3231 1411 Chicago 200 E Randolph Drive Chicago IL 60601 United States tel: +1 312 782 5800 fax: +1 312 782 4339 Dallas 8343 Douglas Avenue, Suite 100 Dallas TX 75225 United States tel: +1 214 438 6100 fax: +1 214 438 6101 Frankfurt Wilhelm-Leuschner-Strasse 78 60329 Frankfurt Germany tel: +49 69 2003 0 fax: +49 69 2003 1040 Glasgow 150 St Vincent Street Glasgow G2 5ND United Kingdom tel: +44 141 248 6040 fax: +44 141 221 9032 Istanbul Yeşim sok. No:2 Akatlar - Levent Istanbul 34335 Turkey tel: +90 212 350 0800 fax: +90 212 350 0806 Jakarta Jakarta Stock Exchange Building Tower 1, 28th Floor, Sudirman Central, Business District Jl. Jend Sudirman Kav 52-53 Jakarta 12190, Indonesia tel: +62 21 515 5665 fax: +62 21 515 5666 Leeds St Paul’s House,Park Square Leeds LS1 2ND United Kingdom Tel: +44 113 244 6440 Fax: +44 113 245 4664 London 22 Hanover Square London W1A 2BN United Kingdom tel: +44 20 7493 6040 fax: +44 20 7399 5694 Los Angeles 515 South Flower Street, Suite 1300 Los Angeles, CA 90071 United States tel: +1 213 239 6000 fax: +1 213 239 6100 Melbourne Level 21, Bourke Place 600 Bourke Street, Melbourne VIC 3000 Australia tel: +61 3 9672 6666 fax: +61 3 9600 1715 Mexico City Monte Pelvoux 111, Piso 5 Lomas de Chapultepec México, DF 11000 tel: +52 55 5980 8091 fax: +52 55 5202 4377 Miami 2333 Ponce de Leon Blvd, Suite 1000 Coral Gables, Florida 33134 United States tel: +1 305 529 6345 fax: +1 305 529 6398 Milan Via Agnello 8 20121 Milan Italy tel: +39 02 8586 8672 fax +39 02 8586 8670 Moscow Kosmodamianskaya Nab. 52/3 Moscow 115054 Russia tel: +7 495 737 8000 fax: +7 495 737 8011 Munich HighLight Munich Business Towers Mies-van-der-Rohe-Strasse 6 80807 Munich Germany tel: +49 89 2900 8882 fax: +49 89 2900 8888 New Delhi Level 9 Tower A, Global Business Park, Mehrauli Gurgaon Road, Sector 26, Gurgaon 122002 Haryana, India tel: +91 124 4605000 fax: +91 124 4605001 New York 601 Lexington Avenue, 33rd Floor New York NY 10022 United States tel: +1 212 812 5700 fax: + 1 212 421 5640 Rome Via Bissolati 20 00187 Rome Italy tel: +39 06 4200 6710 fax: +39 06 4200 6720 São Paulo Rua Joaquim Floriano, 72 – cj. 97 04534-000 São Paulo, SP tel: +55 11 3043 6900 fax: +55 11 3043 6999 San Francisco One Front Street, Suite 300 San Francisco, CA 94111 United States tel: +1 415 395 4900 fax: +1 415 955 1150 Shanghai 25/F Tower 2 Plaza 66 1366 Nanjing Road (West) Jing An District Shanghai 200040 China (PRC) tel: +86 21 6393 3333 fax: +86 21 6288 2246 Singapore 9 Raffles Place, #38-01 Repulic Plaza Singapore 048619 tel: +65 6536 0606 fax: +65 6533 2107 Sydney Level 18, 400 George Street Sydney NSW 2000 Australia tel: +61 2 9220 8777 fax: +61 2 9220 8765 Tokyo 3rd Floor, Prudential Tower 2-13-10 Nagatacho, Chiyoda-ku Tokyo 100-0014 Japan tel: +81 3 5501 9240 fax: +81 3 5501 9211 Washington D.C. 1801 K Street NW , Suite 1000 Washington, DC 20006 United States tel: +1 202 719 5000 fax: +1 202 719 5001 www.joneslanglasallehotels.com COPYRIGHT © JONES LANG LASALLE IP, INC. 2011. All rights reserved. No part of this publication may be reproduced or transmitted in any form or by any means without prior written consent of Jones Lang LaSalle. It is based on material that we believe to be reliable. Whilst every effort has been made to ensure its accuracy, we cannot offer any warranty that it contains no factual errors. We would like to be told of any such errors in order to correct them. Hotel Intelligence Report Market Insight 沖縄 May 2011 Hotel Intelligence Report • Market Insight Okinawa • April 2011 • 2 注記 本レポートは、東日本大震災以前の統計にもとづいて作成されており、東日本大震災及びその後の事象の影響については 言及されていませんので、予めご留意ください。 寄稿者 寺田 八十一 エグゼクティブ ヴァイス プレジデント [email protected] 仲田 亜希 リサーチ アシスタント [email protected] 用語解説 ADR RevPAR Average Daily Rate 平均客室単価 Revenue Per Available Room 1 日当たり販売可能客室数当たり宿泊売上 Hotel Intelligence Report • Market Insight Okinawa • April 2011 • 3 マーケット概要 沖縄県のツーリズム・宿泊マーケットは、2010 年、回復ト レンドに入った。2009 年は、先行き不透明な経済環境と 個人裁量支出の減少により、沖縄への入域観光客数は 2001 年以来初の減少となったが、2010 年は観光客数も 回復し、ホテル稼働率にも改善がみられた。沖縄県は観 光産業振興に力を入れており、観光客数の増加に寄与 するものと思われる。 ホテルの新規供給についてみると、2010 年に、景気低迷 前に着工された数軒のホテルが開業しており、2011 年に おいても数ホテルの新規開業が見込まれているが、不動 産開発用の資金調達は困難な状況にあり、今後、ホテル の新規供給のペースは抑制されるものと思われる。 Hotel Intelligence Report • Market Insight Okinawa • April 2011 • 4 ツーリズム及び宿泊マーケ ット概要 グラフ 1: 日本人/外国人別 沖縄県延べ宿泊者数推移 15.0 12.5 宿 泊 10.0 者 数 7.5 百 万 5.0 人 ( ) 沖縄は国内有数の南国リゾートとして高い人気を誇って おり、美しい自然やマリンアクティビティ以外にも、本土と は異なる沖縄固有の文化や芸能、歴史遺産等、多様な 魅力に富んでいる。本州から飛行機で 3 時間程度の距 離にあることに加え、時差も無く、言語・食事面での懸念 も無いことから、国内旅行者からみて、海外のリゾート地 と比べて旅行しやすい。とくにファミリー層やシニア層から の人気が高く、沖縄のツーリズムマーケットはここ数年持 続的に成長を維持してきた。2009 年は、日本全体に消費 意欲の低迷が見られたこともあり、沖縄のツーリズム・宿 泊需要の縮小が見られたが、2010 年に入って需要は大 きく改善した。 2.5 0.0 2007 2008 2009 日本人 2010 外国人 出典:観光庁 トレンド概要及び需要源 2010 年の沖縄における延べ宿泊者数(国内・国外からの 宿泊者数を含む)は 13.9%増加し、13.1 百万人に達したが、 これは個人消費意欲の回復と裁量支出の増加によるも のと思われる。 180 160 外 国 人 宿 泊 者 数 140 120 100 80 ( 千 60 人 40 ) 宿泊者の属性別でみると、2010 年では、延べ宿泊者全 体のうち、国内宿泊者が 96.2%を占め、外国人宿泊者は 3.8%を占めた。東アジア各国から近距離にあるものの、 沖縄については依然として国内旅行者の観光地であると 言える。対前年比では、国内宿泊者数は 12.7%、外国人 宿泊者数は 49.2%の伸びを示した。 グラフ 2: 四半期別 沖縄県延べ宿泊者数推移 20 0 1-3月 4-6月 2008 出典:観光庁 沖縄県延べ宿泊者数 (単位:百万人) 2007 2008 日本人 11.7 11.9 1.3% 増減率 外国人 0.2 0.3 増減率 31.2% 合計 11.9 12.2 増減率 1.9% 出典:観光庁 2009 11.2 -5.4% 0.3 -4.7% 11.5 -5.4% 2010 12.6 12.7% 0.4 49.2% 13.1 13.7% 7-9月 2009 2010 10-12月 Hotel Intelligence Report • Market Insight Okinawa • April 2011 • 5 外国人宿泊者の中では、台湾と香港からの宿泊者数が 2010 年においては過半を占めており、沖縄へのアクセス に優れていることがこの要因と思われる。対前年比でみ ると、すべての国からの需要が増加しており、沖縄県の 観光プロモーション活動の効果が現れたものと思われる。 グラフ 3 : 2010 年居住国別 沖縄県外国人宿泊者比率 宿泊施設タイプ別でみると、延べ宿泊者の 92.8%がホテ ルに滞在しており、リゾートホテルが 54.8%、シティホテル が 20.4%、ビジネスホテルが全体の 17.6%を占めた。沖縄 宿泊マーケットの特徴としてリゾートホテルにおける宿泊 者数が多いことが挙げられる。 宿泊施設タイプ別 沖縄県延べ宿泊者数 (百万人) 2007 フランス, 0.3% タイ, 0.3% インド, 0.1% ドイツ, 0.3% オーストラリア, 0.4% マレーシア, 0.04% その他, 6.2% シンガポール, 0.4% カナダ, 0.5% ロシア, 0.5% イギリス, 0.5% 台湾, 27.6% 構成比 2009 構成比 2010 構成比 - 7.5 62.1% 7.0 60.6% 7.2 54.8% シティホテル - 2.7 21.8% 2.6 22.3% 2.7 20.4% ビジネス ホテル - 1.7 13.7% 1.8 15.9% 2.3 17.6% 旅館 - 0.1 0.8% 0.02 0.2% 0.1 0.9% その他 中国, 7.9% 2008 リゾート ホテル 総数 - 0.2 1.6% 0.1 1.0% 0.8 6.3% 11.9 12.2 100.0% 11.5 100.0% 13.1 100.0% 増減率 韓国, 8.6% 1.9% -5.4% 13.7% 出典:観光庁 アメリカ, 14.7% 香港, 27.5% 出典:観光庁 グラフ 5: 宿泊施設タイプ別 沖縄県延べ宿泊者数 14 グラフ 4: 2010 年沖縄県延べ外国人宿泊者数 居住国別上位 10 位 150 90% 12 宿 10 泊 者 数 8 80% 125 70% ( 60% 増 50% 減 率 ( 40% % ( ) 千 人 50 百 6 万 人 4 ) 外 国 100 人 宿 泊 者 75 数 2 30% ) 20% 0 2007 25 10% そ の 他 ル ナ ダ ポ ー カ シ ン ガ ス ア ** ロ シ イ ギ リ 中 国 韓 国 カ メリ ア 香 港 0% 台 湾 0 リゾートホテル 2009 2010 増減率(% ) 出典:観光庁 **ロシアについては比較可能な 2009 年の統計データ無し 出典:観光庁 2008 シティホテル 2009 ビジネスホテル 2010 旅館 その他 詳細無し Hotel Intelligence Report • Market Insight Okinawa • April 2011 • 6 沖縄県入域観光客数 沖縄県の集計によると、2010 年に 5.86 百万人の観光客 が沖縄県を訪問しており、前年の 5.65 百万人に比べ、 3.6%の増加となった。 なお、沖縄県県庁では、観光産業を地元経済成長の支 柱と位置づけて積極的な観光振興を行なっている。「沖 縄県観光振興基本計画」「ビジット沖縄計画」を策定し、 年間訪問者数、1 千万人を目標に、シニア層旅行者・外 国人旅行者へのマーケティング、コンベンションやリゾー トウェディングの誘致等に力を入れている。 グラフ 6: 沖縄県入域観光客数推移 10% 7 8% 6 6% 入 域5 観 光 客4 数 4% 2% ( -2% ( 0% 3 百 万 人2 増 減 率 % ) -4% ) -6% 1 -8% 0 -10% 2000 2001 2002 2003 2004 2005 旅行者数 出典:沖縄県 2006 2007 増減率(% ) 2008 2009 2010 Hotel Intelligence Report • Market Insight Okinawa • April 2011 • 7 ホテルマーケット概要 沖縄のホテルマーケットにおいては、2010 年においても、 新規開業ホテルのマーケット参入が見られたが、これら 新規開業ホテルについては、多くが金融危機の前に始動 した案件であった。 グラフ 7: 沖縄県 ホテル・旅館施設数推移 (各年 3 月末時点) 900 800 700 施 600 設 数 500 400 軒 ) • 「ムーンオーシャン宜野湾ホテル&レジデンス」(177 室)が、2010 年 4 月にオープンした。本ホテルの開発 事業者は金融危機の後に破綻したが、工事受請負会 社が本プロジェクトを承継し、ホテルを開業することとな った。 ( 既存ホテル供給 厚生労働省の統計によると、2010 年 3 月時点における 沖縄県内のホテル数は 347 軒、ホテル室数は 31,428 室 であった。2009 年 3 月時点に比べると、ホテル数は 20 軒増、客室数は 3,155 室増(11.2%増)となった。2010 年 における、沖縄本島での主な新規供給は以下の通りであ る。 300 200 100 2000 2001 2002 2003 2004 2005 ホテル数 2006 2007 2008 2009 2010 旅館数 出典:厚生労働省 グラフ 8: 沖縄県 ホテル・旅館客室数推移 (各年 3 月末時点) 35,000 30,000 25,000 • 「ダイワロイネット沖縄県庁前」(190 室)が、2010 年 4 月、那覇市内に開業した。 20,000 客 室 数 15,000 10,000 5,000 2000 2001 2002 2003 2004 2005 ホテル客室数 出典: 厚生労働省 2006 2007 旅館客室数 2008 2009 2010 Hotel Intelligence Report • Market Insight Okinawa • April 2011 • 8 新規ホテル供給 当社のリサーチによると、2011 年、沖縄のホテルマーケ ットにおいては、以下のホテルが新規開業の予定(もしく はすでに開業済)である。 • 「ザ・テラスクラブ ウェルネスリゾート アット ブセナ」が 2011 年 4 月に開業した。本リゾートは、沖縄における 最高級ホテル、「ブセナテラス」の敷地内に建設され、 富裕者層のレジャー需要をターゲットとしている。 ラグジュアリー・リゾートホテルマーケット 以下は、STR Global のデータを基にした、沖縄所在のラ グジュアリー・リゾートホテル、計 5 ホテル、1,732 室 (2010 年 12 月末現在)の運営パフォーマンスの概要で ある。 • 2010 年のラグジュアリー・リゾートホテルの平均稼働率 は、2008 年の水準まで回復した。 • 一方で、ADR については、引き続き下落が見られた。 • 「西鉄リゾートイン那覇」(252 室)が 2011 年 6 月に那 覇市内に開業の予定である。 • 上記の結果、RevPAR は対前年比で若干の下落となっ た。 • 「ダイワロイネットホテル那覇国際通り」が、2011 年の 夏に那覇市内に開業の予定である。 グラフ 10: 沖縄県ラグジュアリー・リゾートホテルパフォーマンス 90% 80% ADR/RevPAR (円) 25,000 70% 20,000 60% 50% 15,000 40% 10,000 30% 20% 5,000 10% 0 • オリオンビールが、本部町においてリゾートホテルを開 発し、2013 年秋にはホテルを開業する予定である。 0% 2006 2007 ADR (円) 2008 RevPAR (円) 2009 2010 稼働率 (% ) 出典: STR Global/ジョーンズ ラング ラサール ホテルズ • オリックス不動産が、北谷町において、400 室のプリン スホテルを開発すると公表したが、本計画は中断して いる模様である。 • 瀬底ビーチにおいて、360 室の高級リゾートホテル開発 が計画されているが、開発事業者の破綻により、ホテ ル建設が中断しているようである。 また、金融危機の前には、シェラトン(宜野湾市)、ウェス ティン(恩納村)、フォーシーズンズ(恩納村)、バンヤンツ リー(うるま市)などの高級ホテルブランドが沖縄マーケッ トに新規参入するとの報道があったが、これら開発計画 は中断している模様である。 稼 働 率 % ) • CSK グループが那覇市内において、268 室の宿泊特 化型ホテルを開発し、すでに竣工済であるが、ホテル 開業の日程については、未だ公表されていない。 30,000 ( 加えて、以下のホテルの新規開発計画が公表されている が、資金調達が容易でないことから、必ずしも全ての計 画が実現するとは考えられない。 Hotel Intelligence Report • Market Insight Okinawa • April 2011 • 9 免責事項 本レポートは、本レポートの受領者宛に対外秘で作成されており、ジョーンズ ラング ラサール ホテルズからの書面による 事前承諾なく、本レポートの全部若しくは一部を、資料、報告書、閲覧物、その他媒体を問わず、第三者に公表することを禁 じる。 本レポートに記載される将来予測については、確実性を伴うものではなく、不確実な見込みに過ぎない。また、将来予測は 多数の変動要因についての想定に基づくものであり、その変動要因は状況に応じて変化するとともに、最終的な将来予測 結果に多大な影響をもたらす可能性もある旨、留意いただきたい。ジョーンズ ラング ラサール ホテルズは本レポートに伴 って公表される資料の内容について何ら表明・保証を行うものではなく、また、本レポートは投資家及びその他の第三者に 対して取引の勧誘・奨励を目的として作成されたものでもない。 本レポートはあくまで一般的な参考資料として作成されており、助言を目的として作成されたものではない。本レポートの利 用者は、本レポートの内容に依拠することなく、記載されている情報につき自ら確認・検証すべきである。なお、本レポート 中の情報については、信頼性の高いと思われる情報源から引用しているが、ジョーンズ ラング ラサール ホテルズは、これ ら情報の正確性について独自に検証を行なったわけではない。 本レポートは誠実かつ細心の注意を以って作成されているが、本レポートの全部若しくは一部に関して、その正確性、通用 期間、完全性、適用性につき何ら表明・保証するものではない。ジョーンズ ラング ラサール ホテルズ、及びその取締役、従 業員、外注業者、並びに代理人は、本レポートに依拠したことに起因して直接的・間接的に生じた、損失、支払い義務、損 害、支出につき、(法令で許容される限度において)その責任を負うものではない。また、左記の記載に拘わらず、損害が是 認された場合においても、当該損害金額は、1,000 米ドルを超過しないものとする。 Jones Lang LaSalle Hotels’ Dedicated Offices Atlanta 3344 Peachtree Road, Suite 1200 Atlanta, GA 30326 United States tel: +1 404 995 2100 fax: +1 404 995 2109 Denver 1225 Seventeenth Street, Suite 1900 Denver, CO 80202 United States tel: +1 303 260 6500 fax: +1 303 260 6501 Madrid Paseo de la Castellana, 51 Planta 5, 28046 Madrid Spain tel: +34 91 789 1100 fax: +34 91 789 1200 Paris 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A 08007 Barcelona Spain tel: +34 93 318 5353 fax: +34 93 301 2999 Beijing China World Trade Centre 4/F West Wing Office 1 Jianguomenwai Avenue Beijing 100004 China (PRC) tel: +86 10 5922 1300 fax: +86 10 6505 0298 Birmingham No.1 Colmore Square Birmingham B4 6AJ Tel: +44 121 643 6440 Fax: +44 121 634 6510 Brisbane Level 33, Central Plaza One 345 Queen Street Brisbane QLD 4000 Australia tel: +61 7 3231 1400 fax: +61 7 3231 1411 Chicago 200 E Randolph Drive Chicago IL 60601 United States tel: +1 312 782 5800 fax: +1 312 782 4339 Dallas 8343 Douglas Avenue, Suite 100 Dallas TX 75225 United States tel: +1 214 438 6100 fax: +1 214 438 6101 Frankfurt Wilhelm-Leuschner-Strasse 78 60329 Frankfurt Germany tel: +49 69 2003 0 fax: +49 69 2003 1040 Glasgow 150 St Vincent Street Glasgow G2 5ND United Kingdom tel: +44 141 248 6040 fax: +44 141 221 9032 Istanbul Yeşim sok. 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