NEW ERA OF GROWTH 新たな成長ステージへ 田辺製薬株式会社 会社概要 2002 目 次 マネジメント・メッセージ 2 新たな成長ステージへ 5 マーケティング戦略 R&D 活動 6 10 製品紹介(一般用医薬品など) 14 環境保全活動 18 財務および会社の概要 19 世界の人々の健康に 貢献するために 田辺製薬は 1678 年の創業以来、320 余年の長きにわたり、 さまざまな医薬品の開発・提供を通じて医療の進歩に貢献 してきました。そして現在では、"健康で豊かなくらしを願う 世界の人々に貢献する"を経営理念に、世界に通用する独創的 医薬品の開発に注力しています。 これまで当社が市場に送り出してきた製品の中には、国際 的にも高い評価を得た医薬品が数多く含まれています。特に、 高血圧症や心臓疾患など、循環器官系医薬品の分野では、 独自の強みを発揮してきました。最近ではユニークな薬効を 持つ新薬を相次ぎ上市して市場で高い評価を得るとともに、 今後の成長に大きな期待ができる新薬の開発も着々と進んで います。 少子・高齢化社会の急激な進展によって疾病構造が大きく 変化し、また遺伝子情報を活用した新薬の開発が求められる 中、製薬企業の果たすべき役割は一段と重要になっています。 当社では、いつの時代にも、医療ニーズに合致した医薬品の 提供という社会的使命を果たすべく、積極的な研究・開発 活動を推進してまいります。 会社概要 2002 1 マネジメント・メッセージ 構造改革の成果が業績向上に寄与 田辺製薬では、2000 年 4 月から「新中期 3 ヵ年計画−ブリッジ 21 −」をスタートさせ、 「経営体制の強化・充実」 「新薬パイプラインの 充実」 「営業力の質的・量的向上」 「ローコスト 経営の推進」を重点課題とした改革を進めて き ま し た 。当 期 は こ れ ら の 成 果 が 着 実 か つ明確に現われ、業績を牽引する力となり ました。 売上高については、医療用医薬品の売上は、 主力製品を中心に前期を上回る実績を残し ましたが、全体としては、昨年 4 月から体外診 断薬の販売が関連会社の自販に切り替わった 影響等で、前期と同程度となりました。利益面 代表取締役会長 田中登志於(左) 代表取締役社長 葉山 では、営業利益、経常利益および当期利益が過 夏樹(右) 製薬業界を取り巻く経営環境が一段と厳し 2 TANABE SEIYAKU CO., LTD. 去最高となりました。自社開発品の売上比率 さを増す中、当社では主力医薬品の伸長と収 が高まったことや、製造原価の低減により、 益力向上に向けた構造改革に取り組んできま 営業利益および経常利益とも前期比増加とな した。その成果は着実に現われ、2002 年 3 りました。また、特別損失として、当期は 430 月期の田辺製薬の業績は好調に推移しました。 名の希望退職に伴う加算退職金や有価証券評 2003 年 3 月期は、2000 年 4 月に策定した 価損を計上しましたが、前期には退職給付会 「新中期 3 ヵ年計画−ブリッジ 21−」の総決 計基準変更時差異を計上したため、当期純利 算の期となります。これまでの成果を土台に、 益は前期比大幅増となりました。当期の配当 一層の企業価値の増大を目指し、経営体質の 金は、前期の 7 円 50 銭から 10 円に増配いた 強化に向けた改革を加速していきます。 しました。 好業績を牽引した国内医療用医薬品事業 発中の抗癌剤について、イタリアのメナリーニ 国内の医薬品業界は、相次ぐ薬価の引き下 社と共同開発することでそれぞれ合意しまし げに加え、診療報酬体系の見直しを含む医療 た。田辺製薬は、今後も医療ニーズの高い開発 保険制度の抜本的改革が進むなど、大きな変 候補品の継続的な創製に努め、日米欧三極での 革期にあります。さらには、欧米の製薬企業 同時開発体制の強化・充実を図っていきます。 が、日本国内での営業攻勢を強めてきており、 事業環境は一段と厳しさを増しています。 一方、新薬については、2002 年 5 月に活動 期クローン病治療剤として「レミケード」を発 こうした状況の中で、当社の中核事業である 売しました。同薬は、現在、慢性関節リウマチ 医療用医薬品事業は、積極的なマーケティング 治療薬としても承認申請中です。慢性関節リウ 活動が成果を上げ、引き続き業績を牽引する マチの治療薬には、これまで治療満足度の高い 大きな力となりました。発売 2 年目となった、 医薬品が存在していないことから、市場の関心 経口脊髄小脳変性症治療剤「セレジスト」およ も高く早期の発売が期待されています。 びアレルギー性疾患治療剤「タリオン」が通年 で寄与したのに加え、主力製品が好調に推移 市場競争力強化に向けた改革を加速 しました。田辺製薬では、引き続き有用性が高 今年は、 「 新 中 期 3 ヵ年 計 画 −ブ リッジ く独自性のある医薬品をターゲット市場に積 21 −」の最終年度になります。過去 2 年、強 極的に販売するという基本戦略に沿い、主力 固な企業体質づくりに向けた改革を進め、着実 医薬品の販売強化に努めていきます。 な成果を収めてきましたが、今後もこの取り組 みを強化・加速していく方針です。 新薬開発に経営資源を集中 当社の中核事業である医療用医薬品事業に 当社では、自社創製品の国際展開を迅速かつ おいては、経営資源をさらに集中させ、市場 効率的に進めるために、前期に引き続き海外企 競争力の強化を図ります。そのために、MR 業との研究開発における協業を積極的に推進 (Medical Representatives= 医薬情報担当 しました。当期は、4 種類の化合物について、 者)の質を向上させるとともに、マーケティン グラクソ・スミスクライン社と協業を、当社が開 グ力強化に向けた施策を積極的に推進します。 会社概要 2002 3 研究開発活動においては、新薬の早期開発を す。当期純利益は、特別損失の大幅な減少に 最優先課題に、開発候補品の創出に全力で取 より、引き続き過去最高を達成できるものと考 り組むとともに、海外企業との協業による開 えています。 発体制をさらに拡充します。 なお、2002 年 6 月 27 日に開催された 生産体制面では、かねてより製造拠点の統 取締役会において、社長の田中登志於が会長 廃合を進めておりますが、今後は医薬品生産の に、また副社長の葉山夏樹が社長にそれぞれ 外部委託も視野に、生産性のさらなる向上に 就任しました。 前向きに取り組んでいきます。 厳しさを増す経営環境の中にあって、田辺 さらに、不採算事業の見直しをはじめ、ロー 製薬は、いま新たな成長ステージに入りつつ コスト経営を推進することにより、存在意義の あります。着実な構造改革の成果、主力医薬品 ある製薬企業としての役割を果たすための研 の健闘、そして将来の大型化が期待される新 究開発費を継続的に増大させながら、営業利益 薬「レミケード」の存在。これらが引き続き大 率を常に15 %以上維持していきたいと考えて きな牽引力となり、当社の上昇軌道はより確 います。 実なものとなるはずです。 皆様には引き続きご支援を賜りますよう 利益創造体質の強化で、過去最高益を計画 お願い申し上げます。 次期につきましては、主力の国内医療用医薬 品事業は、この 4 月に実施された薬価改定の影 2002 年 7 月 響はあるものの、新製品の上市等により増収 を見込んでおります。しかし、一般用医薬品の 減収や、医療用医薬品以外の事業再編に伴う 減収により、全体の売上高は若干減少の見込み 代表取締役会長 田中登志於 代表取締役社長 葉山 です。利益については、研究開発費を増額する 予定ですが、当期末の希望退職による人件費 削減効果もあり、営業利益は増加する見通しで 4 TANABE SEIYAKU CO., LTD. 夏樹 新たな成長ステージへ NEW ERA OF GROWTH 田辺製薬はいま、新たな成長ステージでの飛躍を実現しようとしています。過去数年にわたって推進して きた利益創造体質に向けた構造改革が大きな成果を示す一方、当社のコア事業である医療用医薬品事業も好 調に推移しています。特に、最近発売した新薬や、自社開発の主力製品が市場で高い評価を受け、業績伸長 の牽引力になっています。また、新薬開発においても、将来の成長に期待ができる医薬品の開発が着々と進 行しています。当社では、引き続きマーケティング力の強化と、新薬開発のスピードアップを図りながら、持 続的かつ力強い成長を目指していきます。 会社概要 2002 5 MARKETING STRATEGY マーケティング戦略 医薬品業界がかつてない変革期を迎える中、今後も引き続き成長を持続していくためには、環境 変化に対応した柔軟な営業展開が不可欠です。こうした厳しい環境の中で、市場における存在価値 を一層高めるため、田辺製薬では「営業革新」をスローガンに、医療用医薬品事業の強化に取り組ん でいます。営業活動面では一層の「集中と重点化」のもと、マーケティング力の向上を進めるととも に、体制面では組織マネジメントの再構築を進めていきます。 「集中と重点化」で戦略製品の販売拡大を狙う 田辺製薬の中核事業である医療用医薬品事業におけるマーケティング戦略の基本は、強みや独自 性が発揮される製品および市場を選択し、選択した製品および市場において、プロモーション活動 を展開していくというものです。当期におきましても前期に引き続き、高血圧症治療剤(ACE 阻害 剤) 「タナトリル」 、脳循環・代謝改善剤「サアミオン」 、選択的β 1 遮断剤「メインテート」 、狭心症・高 血圧治療剤(カルシウム拮抗剤) 「ヘルベッサー」、胃炎・胃潰瘍治療剤「ガストローム」、高コレステ ロール血症治療剤(HMG − CoA 還元酵素阻害剤) 「ローコール」の 6 品目を重点製品とし、積極的 なマーケティング活動を展開しました。また、2000 年に上市した経口脊髄小脳変性症治療剤「セ レジスト」や、アレルギー性疾患治療剤(選択的ヒスタミン H1 受容体拮抗剤)の「タリオン」も高い評 価を得、計画を上回る実績を上げました。 2002 年 4 月からはこの重点戦略をより強化すべく、 「タナトリル」 「タリオン」 「ガストローム」 MR 会議 「ローコール」の 4 つの戦略品目に、マーケティング活動を集中する方針です。これらの医薬品は成 長力があり、将来的にも田辺製薬の収益を支える重要な製品です。 「タナトリル」は 2002 年 1 月、 1 型糖尿病に伴う糖尿病性腎症の効能拡大を取得し、新たな ACE 阻害剤市場を創造する薬剤とし て育成していきます。 「タリオン」は、効果が実感できるアレルギー性疾患治療剤として高く評価さ れております。2002 年1月には蕁麻疹、皮膚疾患に伴う 痒で皮膚領域での効能を取得したこと から、ターゲット市場の規模が 2 倍以上に広がっています。 「ガストローム」は、消化管粘膜障害治療 剤としての地位を確立しており、一層の市場シェア拡大を狙います。 「ローコール」については、抗酸 化作用をもつスタチン剤として、他剤とは一線を画した特長をアピールしていきます。 6 TANABE SEIYAKU CO., LTD. 製品戦略立案機能の強化に向けて 2002 年 4 月、当社ではマーケティング力を強化するため、医薬事業本部の組織改変を行い、 新たにプロダクトマネジャー制を導入し、マーケティング戦略部門の新設を図りました。この組織 改変にあたっては、コア機能を重視した機能別の組織体制づくりをコンセプトとしています。 コア機能とは、中長期戦略立案機能、製品戦略立案機能、販売戦略実施機能、人材育成戦略機能、 顧客対応機能の 5 つを意味しますが、それぞれに対応する組織やシステムの導入を図りました。 例えば、中長期戦略立案機能では、製品の中長期的なライフサイクル・マネジメントに基づく製品育 MR の学術活動 成を行う、 「マーケティング戦略課」を新設しました。また、製品戦略立案機能では、領域別の 「プロダクトマネジャー制」の導入により、担当者がこれまで以上に個々の製品に対して綿密な マーケティング戦略を立案し、市場での優位性を発揮できるようにしました。この他にも、人材 育成戦略機能の一環として「トレーナー制」の導入も図りました。これは営業の最前線において、 優秀な MR がトレーナーとなり、営業所に一定期間駐在することで営業所の MR にトレーナーの持 つスキルやノウハウを伝授するというシステムです。 厳しい市場競争の中で勝ち残るために、MR 一人ひとりの能力向上施策を積極的に展開すること で、総合的なマーケティング力を高めていく方針です。 期待の新薬「レミケード」で営業改革に弾みを 当社期待の新薬「レミケード」は、2002 年 5 月に活動期クローン病治療薬として発売を開始し、 今後、慢性関節リウマチへの適応拡大が見込まれています。慢性関節リウマチは、患者数が潜在患 者数を含めて 70 〜 80 万人と推定されることから、売上規模が大きく拡大する可能性があります。 しかし、 「レミケード」は全く新しいタイプの医薬品であり、その使用には細心の注意を必要とする ことから、MR による質の高い適性使用情報の提供が求められます。まさに当社の MR の真価が問 われる製品といえます。田辺製薬では、これを当社のマーケティング力を高める絶好の機会ととら え、営業改革に弾みをつけていく考えです。当社では「レミケード」を将来的に、当社の収益の大き な柱となる医薬品に育成していきたいと考えています。2003 年 3 月期においては、約 60 億円の 売上を見込んでおります。 会社概要 2002 7 主要医療用医薬品の解説 ヘルベッサー 狭心症・高血圧症治療剤(カルシウム拮抗剤) ■上市:1974 年 ■オリジン:自社 ■年商:225 億円(内、海外 58 億円) 狭心症・高血圧症治療剤「ヘルベッサー」は、当社が世界に誇る独創的な医薬品です。1974 年の発売 以来、世界のカルシウム拮抗薬市場でトップブランドとしての地位を維持しています。心拍数を抑え心臓 の負担を軽減する一方、冠血管拡張作用によって酸素供給を増加させる効果の両面から、狭心症や高血圧 症において心臓をやさしく保護します。その優れた薬効により、現在でも世界 110 ヵ国以上で使用 されています。2000 年には、NORDIL という大規模臨床試験で、脳卒中予防効果が認められたとの報 告があり、今後は脳卒中予防薬としての展開も期待されています。 タナトリル タナトリル 高血圧症治療剤(ACE 阻害剤) ■上市:1993 年 ■オリジン:自社 ■年商:168 億円(内、海外 3 億円) 高血圧症治療剤(ACE 阻害薬) 「タナトリル」は、良好な血圧コントロール作用および臓器保護作用を有し ながら、ACE 阻害剤に一般的に見られる副作用である空咳の発現頻度が少ないことから、国内はもと より世界市場でも高い評価を得ています。1993 年の発売以来順調に市場認知度を高め、当社の主力製 品になっています。2002 年 4 月現在、日本を含む世界 24 の国と地域で販売されています。2002 年 1 月には、1 型糖尿病に伴う糖尿病性腎症への効能が追加され、一層の需要拡大が期待されています。 サアミオン 脳循環・代謝改善剤 ■上市:1988 年 ■オリジン:ファルマシア社 ■開発:自社 ■年商:163 億円 脳循環・代謝改善剤「サアミオン」は、多彩な薬理作用が確認されている麦角アルカロイドの誘導体で、 主に脳梗塞後遺症の治療薬として世界 50 ヵ国以上で使用されている国際的医薬品です。当社がファル マシア社から導入し、1988 年から国内で販売しています。1998 年 6 月に厚生労働省によって行われた 同種薬剤 5 成分の有用性に関する再評価において、唯一「サアミオン」の有用性が確認されました。 市場における認知度の高まりと、競合品の市場撤退により、売上は着実な伸びを示しています。 ガストローム メインテート 高血圧症治療剤(選択的β1 遮断剤) ■上市:1990 年 ■オリジン:独メルクKGaA 社 ■開発:自社 ■年商:103 億円 高血圧症治療剤「メインテート」は、当社がメルクK GaA 社(ドイツ)から導入し、1990 年から販売を 行っている高いβ1選択性と良好な薬物動態を有するβ遮断薬で、優れた有効性と安全性を両立していま す。そのため、高血圧、狭心症、不整脈領域において世界的な評価を受け、現在では 80ヵ国以上で販売さ れ る 国 際 的 な 医 薬 品 で す。1 9 9 9 年 に は 、慢 性 心 不 全 に 対 する 大 規 模 臨 床 試 験「CIBIS − II」が 発表され、同年よりヨーロッパ諸国で慢性心不全の効能が追加されています。国内においても、心不全 効能追加試験(MAIN − CHF)の準備を進め、将来的に心不全の QOL 向上に大きく寄与できるものと 考えます。 8 TANABE SEIYAKU CO., LTD. セレジスト 経口脊髄小脳変性症治療剤 ■上市:2000 年 ■オリジン:自社 ■年商:82 億円 「セレジスト」は、脊髄小脳変性症による運動失調を改善する、自社開発による世界初の TRH(甲状腺刺激 ホルモン放出ホルモン)誘導体の経口薬です。2000 年 9 月より、オーファンドラッグ(希少疾病用医薬品) 指定の医薬品として発売されています。中枢神経系への作用が強い反面、副作用の原因となるホルモン作 用が極めて弱いという特長を有しています。同疾病には、これまで TRH を注射するのが唯一の治療法で したが、セレジストにより経口投与が可能になったことから、患者さまの通院などの負担が大きく軽減さ れ、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上に大きく貢献しています。 ガストローム 胃炎・胃潰瘍治療剤 ■上市:1993 年 ■オリジン:自社 ローコール ■年商:80 億円 「ガストローム」は、1993 年に胃潰瘍治療剤として発売され、その後胃炎の効能追加と剤型改良により 需要を拡大してきました。胃粘膜を覆って保護する作用に優れ、重篤な副作用や他剤との相互作用が 少ないといった特長をもっています。胃炎・胃潰瘍の発症・再発に関与するといわれるヘリコバクター・ ピロリ菌に対する殺菌作用に加え、H2 ブロッカーとの併用で胃潰瘍の治癒率が大きく改善されるという 報告もあります。 ローコール 高コレステロール血症治療剤(HMG − CoA 還元酵素阻害剤) ■上市: 1998 年 ■オリジン:ノバルティス・ファーマ社 ■開発:共同 ■年商: 70 億円 高コレステロール血症治療剤「ローコール」は、ノバルティス・ファーマ社との共同開発により、1998 年 より発売を開始した HMG − CoA 還元酵素阻害薬です。コレステロールを低下させる作用に優れると 同時に、構造由来の抗酸化作用を有し、動脈硬化の発症・進展にかかわるとされる LDL の酸化を抑制 します。2002 年 3 月には、大規模試験「LIPS」が発表され、冠動脈疾患に対する予防効果が証明されま した。現在米国をはじめ世界約 90 ヵ国以上で使用されています。 タリオン タリオン アレルギー性疾患治療剤(選択的ヒスタミン H1 受容体拮抗剤) ■上市:2000 年 ■オリジン:宇部興産 ■開発:共同 ■年商:21 億円 アレルギー性疾患治療剤「タリオン」は、宇部興産と共同で開発し、2000 年 10 月に発売した新規抗 アレルギー剤(第二世代の抗ヒスタミン剤)です。選択的なヒスタミン H 1 受容体拮抗作用に加え、 好酸球浸潤抑制作用を有することから、アレルギー性鼻炎の三大症状であるくしゃみ、鼻水、鼻づまりに 優れた改善効果を発揮します。また、脳への移行性が少ないことから、坑ヒスタミン剤に特有の副作用で ある「眠気」の発現頻度が低いのが特長です。2002 年 1 月には、皮膚領域でも優れた改善効果が確認さ れ、蕁麻疹や皮膚疾患に伴う 痒に対する効能が追加されました。 会社概要 2002 9 R&D ACTIVITIES R&D 活動 田辺製薬では、医療ニーズの高い新薬候補品を継続的に創製し、これを効率良く迅速に開発して、 世界市場に送り出すことを R&D 戦略の基本としています。そのため、当社では欧米企業との協業 等を通してグローバルな研究開発体制の強化・充実を図っています。今後も、R&D 投資を積極的に 行い、研究開発型国際企業として一層の発展を目指していきます。 積極的な研究開発投資で創薬力を強化 田辺製薬は、将来への成長基盤をより強固なものとするために、研究開発の基盤強化に経営資源 を重点投資しています。2002 年 3 月期の研究開発費は、売上高比 11 %の 208 億円となりました が、今後は段階的にこれを増額し、創薬基盤の強化を図っていく方針です。次期においては約 230 億円の研究開発費を計画すると同時に、一層の効率アップを図っていきます。 創薬研究においては、その成果を短期間で確実に上げるため、先見性を持って多面的な視点から 研究テーマを徹底的に評価し、真に医療ニーズの高いものだけを創薬研究ステージに乗せることで、 創薬研究の効率化を図っています。 加えて創薬研究ステージでは、スピードを意識した活動を実践しています。当社の創薬研究所は、 「基盤技術」 、 「薬効評価」 、 「医薬化学」 、 「薬物動態」 、 「探索毒性」 、 「DDS」 、 「先端医学」 、 「創薬推進」の 8 ユニットから構成されていますが、このユニットをベースに研究テーマごとにプロジェクトチーム を結成し、明確に期限を区切った活動を推進しています。また、2001 年 12 月には、埼玉県の戸田 事業所に新研究棟 2 棟が完成し、創薬研究機能の一段の強化が図られています。 戸田事業所内に完成した 新研究棟 欧米企業との協業で開発をスピードアップ 当社では前期に引き続き、新薬開発の効率化とスピードアップを図るため、欧米の製薬企業との 協業を積極的に進めました。自社の研究所で創製された有望な新薬候補品を、一日でも早く世界の 市場に送り出すには、開発の早期段階でこれを海外企業と共同して研究開発し、日米欧三極同時開 発のレールに乗せることが重要だと考えています。当期においては、抗癌薬、糖尿病治療薬など 5 つの新薬候補品について協業を開始するなど着実な実績を上げましたが、次期も 5 品目程度を目 標に協業による創薬研究に取り組んでいます。また、将来的には、品目に応じて田辺製薬自らが 欧米市場で販売体制を構築していくことも視野に入れています。 10 TANABE SEIYAKU CO., LTD. 当期の協業 米国エーエーアイファルマ社に DDS 技術を供与、および「タナトリル」を導出 当社では 2001 年 6 月、米国の大手受託研究機関エーエーアイファルマ社に、DDS(Drug Delivery System:薬物送達)技術を使用許諾しました。また 2002 年 1 月には、高血圧症治療薬「タナトリル」 について、米国およびカナダでの独占的な開発・販売権を同社に供与しました。 英国グラクソ・スミスクライン社と開発候補品 4 品目で協業 化学合成実験風景 2001 年 10 月、当社とグラクソ・スミスクライン社は、田辺製薬が精神科、神経系、尿路系および糖尿 病を含む疾患領域において創製した 4 種類の化合物を、世界的に両社共同で研究・開発および商業化 することで合意しました。また、2002 年 6 月にはゲノム創薬で協力することに合意しました。 伊メナリーニ社と抗癌剤「T − 0128」の共同開発で合意 田辺製薬は 2002 年 1 月、当社が開発中の抗癌剤「T− 0128」について、イタリア最大の製薬企業メナ リーニ社と、共同開発を行なうことで合意しました。 新薬と R&D パイプライン 当期、田辺製薬は、活動期クローン病治療剤「レミケード」の承認を取得すると共に、鎮痛剤(麻薬) 「MH − 200」を剤形追加し、 「タナトリル」と「タリオン」について、効能追加の承認を取得しました。 また、2002 年 7 月現在、国内では、承認申請中のものが 2 品目、承認申請準備中のものが 2 品 目、フェーズ II・III のステージにあるものが 7 品目となっています。この内、レミケード(TA− 650) は、慢性関節リウマチの効能追加が、年内に承認される予定です。導入元のセントコア社では、 1999 年 11 月に米国で、また 2000 年 6 月には欧州で、慢性関節リウマチを対象に承認を取得し 販売を開始していますが、その優れた薬効から市場で高い評価を確立しています。日本では現在、 同疾病に対し治療満足度の高い医薬品が存在しないことから、市場では「レミケード」の上市に期待 が集まっています。 会社概要 2002 11 レミケード 新 発 売 間の投与で QOL の改善が示され レミケード(TA− 650) :活動期 ており、2000 年 12 月に FDA れ、同じ投与方法を用いて、国内 クローン病/オーファンドラッグ より関節破壊進行防止、2001 における慢性心不全の効能追加 指定 年 2 月に EMEA より関節破壊の のための臨床試験を開始。 2 0 0 2 年 1 月に 承 認 取 得し 、 進行率抑制及び身体機能改善の 5 月より発売。米セントコア社か 効能承認を取得した。慢性関節 フ ェ ー ズ II ら導入した抗ヒト TNF αモノク リウマチを対象にブリッジング (TA − 993) ロ ー ナ ル 抗 体 。活 動 期 及 び 試験を実施し、プラセボに比べ 末梢循環改善作用とともに抗血 外瘻を有するクローン病の治療 有意な有効性を確認。2001 年 小板作用を示すベンゾチアゼ 薬で、効果発現が早く、1回の 6 月、効能追加を申請。 ピン誘導体。末梢動脈閉塞症に 投与で効果が数週間持続する。 米国(セントコア社)では、すでに 効果を高めることが明らかとさ 対してフェーズ II を実施中。 (TAT− 9977) :経口・経腸栄 1998 年 9 月に発売済。厚生 養摂取不能時の栄養補給 マリマスタット(TA− 2516) 労働省よりクローン病の治療薬 従 来 の 高 カロリー 輸 液 に 総 合 英ブリティシュ・バイオテック社 としてオーファンドラッグに指定 ビタミンを配合。従来、不安定な から導入した細胞外マトリックス ビタミンは用時混合されていた 分解酵素(MMP)阻害剤。MMP が、ビタミン配合忘れから、最悪 阻害により、癌の増殖、転移の抑 MH − 200:鎮痛剤(麻薬) の場合、代謝性アシドーシスによ 制効果が期待される。従来の抗 2001 年 8 月上市。三共、塩野 り死亡するケースも報告されて 癌剤と異なり細胞毒性を示さな 義製薬、武田薬品工業、大日本製 いた。 「TAT−9977」は、容器お いため、全身性の副作用が軽減。 薬との共同開発による、高濃度・ よび製剤技術によりビタミンの安 胃癌と肺癌を対象に臨床試験中。 高含量の塩酸モルヒネ注射液。 定性を高め、予めビタミンの配合 されている。 を可能とした。ビタミンの配合忘 レミケード(TA− 650) :ベー 効 能 追 加 承 認 れによる医療事故を回避できる。 チェット病 タナトリル テルモ株式会社(日) と共同開発 ベーチェット病は、クローン病、 2002 年 1 月、1 型糖尿病に伴 を進め、2001 年 10 月申請。 慢性関節リウマチと同様に TNF αの病態への関与が示唆されて う糖尿病性腎症で追加効能取得。 申 請 準 備 中 おり、 レミケードの効果を評価中。 タリオン レミケード(TA− 650) :クロー 2002 年 3 月、厚生労働省から、 2002 年 1 月、蕁麻疹等で追加 ン病・維持治療 ベーチェット病の治療薬として 効能取得。 緩解導入した活動期クローン病 オーファンドラッグに指定された。 患者に対する、緩解維持効果の 申 請 中 分析実験 確認のため、臨床試験を実施。 節リウマチ (TA− 2620) TANABE SEIYAKU CO., LTD. 試験成績が報告され、消化性潰 米国(セントコア社)では、1999 徐放性製剤技術を適用した 1 日 瘍・胃炎のみならず、広範な消化 年 11 月に FDA、2000 年 6 月 1 回投与の硫酸モルヒネ錠。 管粘膜保護作用が期待され、 に EMEA(欧州医薬品審査庁) 1 日1 回投与により、癌性疼痛の 注腸製剤により潰瘍性大腸炎患 より慢性関節リウマチの追加効 持続的なコントロールが可能。 者を対象としたパイロット試験 を開始。 能 の 承 認 を 取 得 。ク ロ ーン 病 12 ガストローム(TA− 2711E) 炎症性腸疾患に著効を示す臨床 レミケード(TA− 650) :慢性関 同様、効果の発現が早く、1 回の フ ェ ー ズ III 投与で効果が数週間持続する。 メインテート(TA− 4708) タリオン(TAU − 284DS) また、54 週間の投与で関節破壊 CIBIS-II 臨 床 試 験 で NYHA III 2000 年 10 月、アレルギー性 の進行を抑制すること、102 週 〜 IV 度の慢性心不全患者の延命 鼻炎を適応に発売済。2002 年 1 月、蕁麻疹等の効能を追加。 ジョンソン社と日米欧三極同時 追加剤型である小児用ドライシ 開発で協業。 期待される。英グラクソ・スミス クライン 社 と日 米 欧 三 極 同 時 ロップ製剤の臨床試験を開始。 開発で協業。 フェ ー ズ I (T−1095) (TR −14035) (TA−1790) 過剰な糖の尿中への排泄を促進 白 血 球 が 炎 症 部 位 に 浸 潤 する 即効性で、副作用の少ない勃起 させることにより血糖を低下さ 過程を抑える細胞接着阻害薬で、 障害治療薬。泌尿器系専門の米 せる新規なメカニズムの糖尿病 種々の炎症性疾患(喘息、慢性 ヴィーヴァス社と日米欧三極同 治療薬。米ジョンソン・エンド・ 関節リウマチなど)に有効性が 時開発で協業。 先進機器の導入で開発力を強化 新薬パイプライン 開発ステージ 申請中 製品名(治験コード) TAT−9977 申請準備中 (TA−2620) フェーズ II (後期) フェーズ II (2002 年 7 月 1 日現在) 一般名 − 硫酸モルヒネ (TA−993) (TA−2516) フェーズ II T−1095 フェーズ I TR−14035 フェーズ I TA−1790 (マリマスタット) 薬剤分類(予想適応症など) ビタミン添加高カロリー輸液 (経口・経腸栄養摂取不能時の 栄養補給) オリジン 開 発 テルモ (株) との共同 テルモ (株) と の共同開発 麻薬性鎮痛剤(l 日 l 回経口) (癌性疼痛) 自社 自社 末梢循環改善剤 (末梢動脈閉塞症等) 自社 自社 抗腫瘍剤 (肺癌、胃癌) 英ブリティッシュ・ 自社 バイオテック杜 糖尿病治療薬 自社 米ジョンソン &ジョンソン 社と協業 細胞接着阻害薬 (喘息、慢性関節リウマチ等) 自社 英グラクソ・ スミスクライン 社と協業 PDEV阻害薬 (勃起不全) 自社 米ヴィーヴァス 社と協業 <効能追加/剤形追加> 申請中 レミケード (TA−650) インフリキシマプ (遺伝子組換え) 抗ヒト TNFαキメラ型 モノクローナル抗体 (慢性関節リウマチ) 米セントコア社 自社 申請準備中 レミケード (TA−650) インフリキシマプ (遺伝子組換え) 抗ヒト TNFαキメラ型 モノクローナル抗体 (クローン病・維持治療) 米セントコア社 自社 フェーズ III メインテート (TA−4708) 選択的β1 遮断薬 (慢性心不全) 独メルク社 自社 フェーズ II レミケード (TA−650) 抗ヒト TNFαキメラ型 モノクローナル抗体 (ベーチェット病) 米セントコア社 自社 フェーズ II ガストローム (TA−2711E) エカベト・ナトリウム 消化管粘膜保護剤 (潰瘍性大腸炎) 自社 自社 フェーズ II タリオン (TA−284DS) ベシル酸 ベポタストン 宇部興産(株) 自社 フマル酸 ビソプロロール インフリキシマプ (遺伝子組換え) H1 受容体拮抗剤 (小児用製剤) 会社概要 2002 13 製品紹介(一般用医薬品など) ヘルスケア製品 主 要 製 品 ■ ナンパオ カプセル剤「ナンパオ」(医薬品) ミニドリンク剤「ナンパオ源気」 (医薬品) ■ 胃腸薬 ■ アスパラ ドリンク剤 目薬 「アスパラドリンク− II 」(医薬品) − 「アスパラ MAX」 (医薬品) 「アスパラドリンク」(医薬部外品) 「アスパラドリンクゴールド」 (医薬部外品) 「アスパラドリンク X」 (医薬部外品) 「アスパラ目薬クール IC」(医薬品) 「アスパラ目薬L」(医薬品) 「アスパラ目薬ソフト」(医薬品) 「タナベ胃腸薬〈調律〉」(医薬品) ■ 皮膚疾患治療薬 「フルコートF」 (医薬品) 「ワーボンプラス軟膏」 (医薬品) ■ かぜ薬関連 「ノバポン新感冒薬 DX」(医薬品) 「新ノバポン鼻炎カプセル」 (医薬品) ミニドリンク剤 「アスパラエース」 (医薬品) ビタミン剤 「アスパラメガ」 (医薬品) 事 業 概 要 田辺製薬のヘルスケア事業部は、 「生活者の立場で健康 を考える」 という事業方針のもと、一般用医薬品・医薬部 現在当社では、身体にやさしい生薬 31 種類配合の 「ナンパオ」をはじめ、滋養強壮保健薬「アスパラ」、 外品の提供で、人々の健康に広く貢献しています。社会 胃腸運動調律剤「タナベ胃腸薬〈調律〉」など、人々の の高齢化や、医療保険財政の悪化に伴い医療費の個人 「セルフメディケーション」志向に対応した製品を、全国 負担が高まる中、 「自分の健康は自分で守る」という の薬局・薬店を通じて幅広く提供しています。また、 セルフメディケーション志向が急速に広がってきていま 医薬品販売規制緩和以降は、医薬部外品(100mLドリ す。当社では、 「 信頼薬 で一人ひとりの毎日の健康生活 ンク剤)の販路をコンビニエンスストアなどの食系市場 を守る」を合い言葉に、生活者の健康ニーズの変化に にも拡大し、 「アスパラドリンク」 「アスパラドリンク 対応した医薬品の提供に努めています。 「人への思い ゴールド」をコンビニエンスストアなどで、 「アスパラ や り 」を 発 想 の 原 点 と す る 事 業 ブ ラ ンド として ドリンク X」を自動販売機で販売することにより、より 「Gentlepharma」(ジェントルファーマ) を採用するなど 多くの皆さまに当社製品をご愛用いただけるように し、より生活者に近い視点から事業展開を図っています。 なっています。 田辺製薬では、一般用医薬品・医薬部外品を取り扱うヘルスケア事業部の事業ブランドに Gentlepharma(ジェントルファーマ)を採用しております。Gentle は、 「礼儀正しい」 「紳士的 な」という意味のほかに「人への思いやり」 「道理をわきまえた」などのニュアンスを持ちます。 Gentlepharma は、 「いつも Gentle な視点を持った、Pharmaceutical(薬) 」という意味を表 しています。Gentlepharma の基本となる考え方は、 「キキメがGentle」 、 「使いやすさが Gentle」 「コミュニケーションが Gentle」の 3 つの Gentle です。当社では、研究開発から生産、販売に至 るまで、この 3 つの基本方針を指向したヘルスケア事業を展開しております。 14 TANABE SEIYAKU CO., LTD. ナ ン パ オ 健康のためには日頃から体調に気を配り、早めに手当することが大切 です。多くの生薬には自然治癒力を高めるはたらきがあり、その生薬を うまく組み合わせることによって、より効果が発揮されます。 「ナンパオ」 は 31 種類の生薬を、タナベ独自の技術で製品化した、飲みやすいカプ セル剤です。また、ミニドリンク剤「ナンパオ源気」には、カプセル剤に 配合されている生薬 31 種のうち、ミニドリンク剤に適した生薬 10 種 類が配合されています。 「ナンパオ」は中年期以降における疲労倦怠感 を伴う腰痛・肩こりにきめ細かな効果をもたらします。 ア ス パ ラ アスパラドリンク 「アスパラドリンク」 (医薬部外品)は、規制緩和を受けて従来の薬局・ 薬店に加え、コンビニ、駅売店などで販売されるビタミン含有保健剤で す。アスパラギン酸カリウム・マグネシウムに加え、鉄分、タウリン、 ビタミンなどをバランスよく配合し、肉体疲労時の栄養補給に役立ち ます。ユーザー味覚テストを重ね、ユーザー嗜好にマッチした「アス パラドリンク」は、男性にはもちろん女性にも飲みやすい味です。姉妹 品には自動販売機で買える「アスパラドリンク X」もあります。 アスパラメガ 「アスパラメガ」は、ビタミン B 群と E を承認基準の最大量配合したビタ ミン B1 主薬製剤です。ビタミンの働きを助け、代謝を活発にするアス パラギン酸カリウム・マグネシウムも配合されており、1 日 1 回の服用 で、眼精疲労、肩こり、手足のしびれなどを改善します。 アスパラ目薬 症状・使用感に合わせて 3 タイプ用意されています。目の疲れ・充血・ かゆみには、7 種の有効成分を配合し、冷たい刺激が持続する「アスパ ラ目薬クール IC」が効果を発揮します。また、爽やかなさし心地で目の 疲れ・かすみ・かゆみなどの不快な諸症状を改善する「アスパラ目薬 L」 、 ドライアイ(目の乾き)を改善する涙液タイプの「アスパラ目薬ソフト」 があります。 タ ナ ベ 胃 腸 薬 <調律> 胃もたれ・むかつきの症状には、胃腸をイキイキ動かす胃腸運動調律 剤(マレイン酸トリメブチン)を配合した「タナベ胃腸薬〈調律〉」が 効果的です。弱った胃に対して、胃の筋肉に直接働きかける外からの 効果(胃腸運動の調律)と、胃の内部環境を整える内からの効果(制酸、 消化、粘膜の修復)を併せ持った「外と内から効く」胃腸薬です。この マレイン酸トリメブチンは田辺製薬が開発した有効成分です。 会社概要 2002 15 フ ァ イ ン ケ ミ カ ル 製 品 その他製品 ■ ケミカル製品中間体: 医薬品用 農薬用 電子材料等工業用 染料/香料用 化粧品/顔料用ほか ■ バルク原料: 医薬品 ヒベンズ酸チペピジン、 クエン酸チペピジン、塩酸ト リメトキノール、マレイン酸ト リメブチン、臭化チメピジウム 農薬 ヒドロキシキノリン アミノ酸類 アスパラギン酸、アスパラ ギン酸ナトリウム、アスパラ ギン酸カリウム・マグネシウム ビタミン類 BTDS、ビタミン B1 塩酸塩、 ビタミン B2、d-ビオチン 食品添加物 ビタミン類、アミノ酸、 有機酸類 ア ニ マ ル ヘ ル ス 製 品 ■ 合成抗菌剤: 「パラザン」 ■ 合成ペニシリン製剤: 「タナロキシン注」 ■ ニューキノロン飲水添加剤: 「ベテキノン可溶散 25 %」 ■ トキソプラズマ病 予防・治療剤: 「動物用フリートミン」 ■ 豚用鎮静剤: 「マフロパン 1 %注射液」 ■ 合成抗菌・抗原虫剤: 「トリメノール」 ■ 魚類・甲殻類麻酔剤: 「FA − 100」 ■ オキシトシン注射液: 「動物用オキシトシン 注射液タナベ」 提 携 品 ■ 水産用注射ワクチン: イリド不活化ワクチン 「ビケン」 ■ 胆汁酸製剤: 「ウルソ」 (三菱ウェルファーマ) ■ 乾燥酵母製剤: 動物用エビオス錠 (アサヒフード アンド ヘルスケア) フ ー ド ケ ミ カ ル 製 品 16 TANABE SEIYAKU CO., LTD. ■ 健康食品関連素材: ビタミン、アミノ酸、 ビール酵母、カルシウム ■ 品質保持剤: ビタゲン ■ 酵素製剤: 可溶性ヘスペリジナーゼ、 ナリンギナーゼ ■有機酸: クエン酸、リンゴ酸、乳酸 ■その他: ダイエタリーサプリメント 医薬部外品 事 業 概 要 当社では、医薬品の開発・製造で培ってきた技術やノウハウを、さまざまな領域に応用しています。ファイン ケミカル製品をはじめ、アニマルヘルス製品、フードケミカル製品など、 「医薬品会社が提供する製品」としての 強みを生かし、市場で競争優位に立てる高品質、高付加価値製品の開発・販売に努めています。 ファインケミカル関連では、医薬品、農薬、染料および アニマルヘルス関連では、水産、畜産、およびペット IT 用途などの各種ケミカル製品中間体や、医薬品原末、 業界向けに、動物薬や飼料添加物等を提供しています。 アミノ酸類、ビタミン類、食品添加物などの原料を国 水産や畜産において、飼育される魚や動物は大切な 内外の関連業界に提供しています。医薬品原末では、 商品であり、その健康管理には最大の注意が払われる 自社開発品の鎮咳剤「ヒベンズ酸チペピジン」 「クエン 必要があります。特に近年は、飼養規模が拡大傾向に 酸チペピジン」 、気管支拡張剤「塩酸トリメトキノール」 、 あり、治 療 薬 よりも 、予 防 薬 へ の ニ ー ズ が 急 速 に 消化官運動調律剤「マレイン酸トリメブチン」、鎮痙・ 高まってきています。例えば、当社の水産用注射ワク 鎮痛剤「臭化チメピジウム」を医薬品業界に供給してい チン−イリド不活化ワクチン「ビケン」は、イリドウイ ます。アミノ酸類は、医療用をはじめ、医薬品中間体と ルスによるマダイ、ブリ、シマアジの被害を回避する薬 して有用な光学活性化合物用途で、受託製造販売を で、養殖業者から高い評価をいただいています。 行っています。ビタミン類は、自社開発ビタミンB1誘 導体の「ビスベンチアミン」を主に、各種ビタミンを販 フードケミカル関連では、ビタミン、アミノ酸などの健 売しています。また自社の製造技術による「d-ビオ 康食品関連素材や各種有機酸、品質保持剤、酵素製剤 チン」は、医薬品および飼料添加物として日本はもと などを、食品メーカー向けに提供しています。食生活 より、欧米にも輸出されています。食品添加物では、 の多様化が進む中、バラエティーに富んだ製品ライン 食品用の各種ビタミン類、アミノ酸類、有機酸類を ナップに努めるとともに、素材の厳選から商品設計ま 食品業界や健康食品業界へ提供しています。 で、トータルサービスの展開に重点をおいています。 会社概要 2002 17 環境保全活動 田辺製薬は、企業活動のあらゆる面で、地球環境の保全に努めることを重要な経営課題とし、 全社的に積極的に取り組んでいます。現在では、 《環境自主行動計画》のもとに、省エネルギー、 廃棄物削減、大気汚染物質削減など 7 つの活動領域で具体的目標を設定し、着実な成果を上げ つつあります。また、2001 年 3 月期からは、環境会計を導入し、環境負荷の低減と利益向上 とを同時に目指す、環境経営を推進しています。 1 省エネルギー・地球温暖化防止 2006 年 3 月期までに、全社のエネルギー消費量および二酸化炭素排出量を、1991 年 3 月期の 92 % 以下に削減することを目標に、空調条件の見直しや、コージェネレーション設備の導入など、エネルギー 利用の効率化を目指した活動を推進しています。この結果、当期のエネルギー消費量は 1991 年 3 月期に 比べ 92 %へ、また二酸化炭素排出量も 82 %のレベルへ削減が進んでいます。 2 廃棄物の削減 最終埋立処分量を 2006 年 3 月期までに 1991 年 3 月期実績の 15 %以下とする目標のもと、廃棄物の 発生抑制、リサイクル促進を重要課題として取り組んでいます。さらに、イントラネットの利用や電子文書 化により、紙使用量の削減を図っています。これにより、2002 年 3 月期の最終埋立処分量は、1991 年 3 月期実績の 20 %に減少しています。 3 大気汚染物質の排出抑制 2002 年 3 月期は 1999 年 3 月期に制定した第一次削減計画の最終年度に当たりましたが、対象とした ジクロロメタンおよびクロロホルムともに削減計画を大幅に達成しました。引き続き、第二次計画として ジクロロメタンとクロロホルムに加え、当社で取扱量の多いホルムアルデヒドを取り上げ、それぞれ大気 排出量を 2004 年 3 月期までに 2000 年 3 月期の 35 %、10 %、40 %削減することを新たな目標とし て、排出削減に向けた取り組みを強化しています。 4 環境に配慮した製品開発 当社では、研究所および生産技術部門において、あらゆる角度から環境影響評価を行い、環境負荷の少な い製品開発に取り組んでいます。紙製包装材の再生紙化を進め、カートンについては再生紙化を完了しま した。また、添付文書についても再生紙 100 %の紙への切り替えを進めると共に、残るラベルについて も再生紙化を検討しています。この他、錠剤の PTP 包装のプラスチック部分は、焼却時に有害ガスの発生 が懸念されるポリ塩化ビニルからポリプロピレンへの材質変更を進めるなど、 様々な対応を図っています。 18 TANABE SEIYAKU CO., LTD. 財務および会社の概要 目次 連結業績サマリー ........................................................................... 20 主要医薬品の販売動向 ................................................................... 21 役員 .................................................................................................. 22 組織図............................................................................................... 23 会社沿革........................................................................................... 24 グループ会社一覧 ........................................................................... 25 事業所一覧....................................................................................... 26 会社概要........................................................................................... 27 会社概要 2002 19 連結業績サマリー 1998/3 月期 1999/3 月期 2000/3 月期 2001/3 月期 2002/3 月期 損益状況(百万円) 売上高 ¥216,553 ¥190,559 ¥185,098 ¥194,027 ¥189,671 営業利益 17,953 17,478 20,354 30,400 31,717 経常利益 17,244 17,728 21,000 29,583 32,154 7,302 2,410 4,068 3,062 12,484 当期純利益 一株データ(円) 一株当たり当期純利益 ¥ 30.18 9.96 ¥016.82 ¥012.79 ¥047.73 591.65 586.83 603.55 623.64 663.59 総資本当期純利益率 2.8% 0.9% 1.5% 1.1% 4.6% 株主資本当期純利益率 5.2 1.7 2.8 2.1 7.8 一株当たり株主資本 ¥ 利益率(%) 財務状態(百万円/%) 総資産 株主資本 長期借入金・社債・転換社債 株主資本比率 ¥263,072 ¥255,802 ¥275,891 ¥273,357 ¥269,508 143,135 141,970 146,014 149,397 172,734 30,884 32,295 42,487 41,719 909 54.4% 流動比率 55.5% 52.9% 54.6% 237.3 64.1% 192.0 193.5 274.0 204.1 ¥13,802 ¥ 8,672 ¥ 4,869 ¥04,271 8,225 9,015 8,666 8,041 8,699 20,364 19,856 19,475 19,707 20,893 従業員数(田辺単独) 4,421 4,138 4,019 3,846 3,754 従業員数(含む、出向者) 4,983 4,579 4,439 4,268 4,097 その他(百万円) 設備投資額 減価償却費(注 1) 研究開発費 ¥07,732 (注 2) (注1) 有形固定資産、無形固定資産、長期前払費用の償却費を含む。 (注 2) 2002 年 3 月31 日付け希望退職者 416 名については、期末時点の従業員数に含む。 当期純利益および 一株当り当期純利益 営業利益および経常利益 売上高 (億円) 400 (億円) 2,500 総資本当期純利益率および 株主資本当期純利益率 (億円) 150 (円) 50 2,000 (%) 8 40 300 6 100 1,500 30 4 200 20 1,000 50 100 2 500 0 10 ’98 ’99 ’00 ’01 ’02 0 ’99 営業利益 経常利益 20 TANABE SEIYAKU CO., LTD. 0 0 ’98 ’00 ’01 ’02 ’98 ’99 ’00 当期純利益 一株当り当期純利益 ’01 ’02 0 ’98 ’99 ’00 ’01 株主資本当期純利益率 総資本当期純利益率 ’02 主要医薬品の販売動向 2000 年 3 月期 2001 年 3 月期 2002 年 3 月期 249 億円 (74) 227 億円 (54) 225 億円 (58) 181 (3) 174 (3) 168 (3) 脳循環・代謝改善剤 120 132 163 高血圧症治療剤 (選択的β1 遮断剤) 98 104 103 製 品 名 薬 効 狭心症・高血圧症治療剤 ヘルベッサー(内、海外) (カルシウム拮抗剤) タナトリル(内、海外) サアミオン メインテート 高血圧症治療剤 (ACE 阻害剤) セレジスト 経口脊髄小脳変性症治療剤 − 35 82 ガストローム 胃炎・胃潰瘍治療剤 83 82 80 高コレステロール血症治療剤 (HMG-CoA 還元酵素阻害剤) 65 65 70 プロスコープ 非イオン性尿路・血管造影剤 49 54 53 セレキノン 消化管運動調律剤 44 45 45 モダシン セフェム系抗生物質製剤 48 41 38 ユニカリック 総合輸液製剤 44 40 36 アドナ AC-17 止血剤 (対血管薬剤) 33 33 31 タリオン アレルギー性疾患治療剤 (選択的ヒスタミン H1 受容体培抗剤) − 13 21 ローコール 株主資本および 株主資本比率 総資産 (億円) 3,000 一株当り株主資本 (億円) 2,000 (%) 75 研究開発費 (円) 800 (億円) 250 200 600 1,500 50 2,000 150 400 1,000 100 25 1,000 500 200 50 0 0 0 ’98 ’99 ’00 ’01 ’02 ’98 ’99 ’00 ’01 ’02 0 ’98 ’99 ’00 ’01 ’02 0 ’98 ’99 ’00 ’01 ’02 株主資本 株主資本比率 会社概要 2002 21 役員(2002 年 6 月 27 日現在) 7 5 3 1 4 6 2 8 1 田 中 登志於 2 葉 山 夏 3 畑 中 4 谷 野 勝 則 5 小 網 和 秀 6 中 尾 明 夫 7 松 本 8 土 屋 樹 進 宏 裕 弘 代表取締役会長 .................................................................... 22 TANABE SEIYAKU CO., LTD. 田 中 登志於 代表取締役社長 .................................................................... 葉 山 夏 樹 専務取締役 ............................................................................ 畑 中 常務取締役 ............................................................................ 谷 野 勝 則 取 締 役 ................................................................................. 小 網 和 秀 進 取 締 役(生産本部長) ........................................................... 中 尾 明 取 締 役(研究開発本部長) .................................................... 松 本 夫 取 締 役(経営企画部長) ....................................................... 土 屋 裕 弘 常任監査役(常勤) .................................................................. 野 田 和 夫 常任監査役(常勤) .................................................................. 吉 松 祥 三 監 査 役(弁護士) ................................................................... 家 近 正 直 監 査 役(日本生命保険相互会社 代表取締役社長) ............ 宇 野 郁 夫 宏 組織図(2002 年 7 月 1 日現在) 取締役会 会 長 社 長 研究開発本部 創薬研究所 安全性研究所 企画部 製品開発センター 渉外部 経営会議 知的財産部 経営委員会 業務部 品質統括部 ロジスティクス センター 生産本部 執行役員会 大阪工場 生産企画部 小野田工場 生産技術研究所 医薬情報センター 経営企画部 秘書室 医薬事業本部 北海道支店 医療情報部 企画部 法務部 プロダクト マネジメント部 広報部 医学情報部 監査部 プロモーション マネジメント部 研究監査部 流通部 人事部 学術研修部 ビジネスキャリア 開発センター くすり相談室 東京第一支店 東京第二支店 東京第三支店 東海支店 京都支店 大阪支店 中四国支店 総務部 東京総務人事部 東北支店 九州支店 営業統括部 情報システム部 ヘルスケア事業部 環境管理部 財務経理部 フードケミカル 事業部 関連事業部 ファインケミカル 事業部 監査役 アニマルヘルス 事業部 監査役会 国際事業部 会社概要 2002 23 会社沿革 1604 年 (慶長 9 年) 1970 年 (昭和 45 年) ●田邊屋又左衛門、家康よりルソンへの渡航朱印状を下付 される ●アメリカ・カリフォル ニ ア 州 サ ン ディエ ゴ に タ ナ ベ U.S.A.社(現・連結子会社)を設立 1670 年 (寛文 10 年) ●インドネシア・バンドンにタナベ・アバディ社(現・連結子 会社)を設立 ●初代田邊屋五兵衛、分家する 1678 年 (延宝 6 年) ●田邊屋五兵衛、大阪土佐堀に「たなべや薬」を看板に創業 1916 年 (大正 5 年) ●大阪北区本庄川崎町に本庄工場を新設し、各種薬品の 国産化体制に乗り出す 1925 年 (大正 14 年) ●山口県小野田市に小野田工場を建設し、サリチル酸の 生産を開始 1933 年 (昭和 8 年) ●個人組織の田邊五兵衛商店を株式会社に改組(資本金 415 万円) 1939 年(昭和 14 年) ●大阪市東淀川区(現・淀川区)加島に加島工場(現在の大 阪工場)を建設 1942 年 (昭和 17 年) ●加島工場内に大阪研究所開設 1943 年 (昭和 18 年) ●社名を田邊製薬株式会社と改称 1949 年 (昭和 24 年) ●当社株式、東京・大阪両証券取引所に上場 1955 年 (昭和 30 年) ●C・H・ベーリンガーゾーン社との取引契約締結 1958 年 (昭和 33 年) ●本庄工場を閉鎖 1960 年 (昭和 35 年) ●埼玉県戸田市に東京工場・東京研究所を建設 ●シンテックス社との取引契約締結 1962 年 (昭和 37 年) ●台湾に台湾田辺製薬股 有限公司 (現・連結子会社)を設立、海外での生産・販売に乗出す 24 TANABE SEIYAKU CO., LTD. 1972 年 (昭和 47 年) ●ベルギー・ブリュッセルにタナベヨーロッパ社(現・連結 子会社)を設立 1987 年 (昭和 62 年) ●台湾に台田薬品股 有限公司(現・連結子会社)を設立 1990 年 (平成 2 年) ●アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴにタナベリサー チラボラトリーズ U.S.A.社(現・連結子会社)を設立 1993 年 (平成 5 年) ●シンガポールにタナベセイヤクシンガポール社(現・連 結子会社)を設立 ●中国・天津市に天津田辺製薬有限公司(現・連結子会社) を設立 1994 年 (平成 6 年) ●東京工場を閉鎖 1996 年 (平成 8 年) ●マレーシアにタナベセイヤクマレーシア社(現・連結子 会社)を設立 1997 年 (平成 9 年) ●東京都葛飾区の立石製薬株式会社を吸収合併し、立石 工場を新設 1999 年 (平成 11 年) ●立石工場を閉鎖 2000 年 (平成 12 年) ●アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴの医薬品ベン チャー企業メディシノバ社(現・連結子会社)へ出資 ●アメリカ・ニュージャージー州ハッケンサックに米国 内グループ持株会社タナベホールディングアメリカ社 (現・連結子会社)を設立 グループ会社一覧(2002 年 3 月末現在) (* 連結子会社 国 設 立 内 資本金 議決権の所有割合(注 1) エースアート株式会社 * サンケミカル株式会社 * 株式会社サン総合情報センター * 株式会社サン臨床解析センター * 株式会社田辺アールアンドディー・サービス * 1955 年 3 月 1970 年 6 月 1984 年12 月 1988 年11 月 1984 年 8 月 40 百万円 342 百万円 10 百万円 20 百万円 40 百万円 100.0% (20.0%) 64.2% 100.0% (50.0%) 100.0% 100.0% 田辺製薬エンジニアリング株式会社 * 1991 年 6 月 30 百万円 100.0% (35.0%) 田辺製薬商事株式会社 * 田辺総合サービス株式会社 * 株式会社マルゴ物流サービス * 八洲化工機株式会社 * 田辺製薬吉城工場株式会社 * 小倉美術印刷株式会社 ** 興栄商事株式会社 ** タマ化学工業株式会社 ** 栄研化学株式会社(注 2) 1995 年 3 月 1964 年 2 月 1986 年11 月 1958 年 7 月 1964 年 7 月 1957 年 2 月 1954 年 8 月 1962 年12 月 1939 年 2 月 350 百万円 60 百万円 30 百万円 45 百万円 400 百万円 145 百万円 10 百万円 126 百万円 6,897 百万円 100.0% 100.0% (33.3%) 100.0% (20.0%) 99.8% (1.1%) 100.0% 30.8% 50.0% 24.7% 32.0% (注 1) :議決権の所有割合の( ** 持分法適用関連会社) 事業内容 広告代理及びデザイン制作 医薬品・染料中間物の製造 医薬品の販売 医薬情報の調査分析サービス 医薬品等の試験・検査業務、 翻訳及び科学技術情報の提供 生産設備等のエンジニアリング・ 保守管理 医薬品等の販売 不動産業・金融業 倉庫業 一般機械器具・装置製造 医薬品の製造 印刷業 損害保険代理 医薬品原料の製造 臨床検査用試薬等の製造 )内数字は、間接所有割合を示す。 (注 2) :栄研化学株式会社については、保有株式を全て退職給付信託に搬出しているため、持分法は適用していない。但し、引き続き当社グループの医薬品事業にとって重要な関連会社で あるため、信託契約上、議決権の指図権を留保している。 海 外 米 国 タナベ U.S.A.社 * 1970 年 1 月 Tanabe U.S.A., Inc. タナベリサーチラボラトリーズ U.S.A.社 * 1990 年11 月 Tanabe Research Laboratories U.S.A., Inc. タナベホールディングアメリカ社 * 2000 年12 月 Tanabe Holding America, Inc. メディシノバ社 * 2000 年 9 月 MediciNova, Inc. US$1,400,000 100.0% (100.0%) 化成品の輸入販売 US$3,000,000 100.0% (100.0%) 医薬品の研究 100.0% 米国内グループ企業管理 US$120 US$10,500 95.2% (95.2%) 医薬品等研究成果の企業化 欧 州 タナベヨーロッパ社 * Tanabe Europe N.V. サンテラボ・タナベシミイ社 ** Synthelabo-Tanabe Chimie S.A. タナベファイナンスオランダ社 * Tanabe Finance (Holland) B.V. 1972 年12 月 EUR260,330 100.0% 化成品、医薬品の輸入販売 1987 年 6 月 EUR1,600,000 50.0% 医薬品原末の製造・販売 1991 年 3 月 EUR181,512 100.0% 国際金融市場での資金の 調達と運用 1993 年 1 月 S$400,000 100.0% 医薬品の輸出入販売 1996 年 8 月 M$500,000 100.0% 医薬品の輸出入販売 1970 年 7 月 US$2,500,000 80.0% 医薬品の製造・販売 1962 年 9 月 NT$90,000,000 65.0% 医薬品の製造・販売 1987 年 7 月 NT$20,000,000 65.0% 医薬品の販売 1993 年10 月 US$12,000,000 66.7% 医薬品の製造・販売 アジア タナベセイヤクシンガポール社 * Tanabe Seiyaku Singapore Pte. Ltd. タナベセイヤクマレーシア社 * Tanabe Seiyaku (Malaysia) Sdn. Bhd. タナベ・アバディ社 * P.T.Tanabe-Abadi 台湾田辺製薬股 有限公司 * Taiwan Tanabe Seiyaku Co., Ltd. 台田薬品股 有限公司 * Tai Tien Pharmaceuticals Co., Ltd. 天津田辺製薬有限公司 * Tianjin Tanabe Seiyaku Co., Ltd. 会社概要 2002 25 事業所一覧 国 内 北海道支店 〒060-0001 札幌市中央区北一条西 7 丁目 4 番地 (エクセレントビル) TEL (011) : 214-3700 FAX(011) : 214-3898 東北支店 〒980-0801 仙台市青葉区木町通 2 丁目 1 番 7 号 TEL (022) : 275-9311 FAX(022) : 275-9347 東京第一支店 〒102-8355 東京都千代田区三番町 26 番地 TEL (03) : 3230-6611 FAX(03) : 3230-6609 東京第二支店 〒102-8355 東京都千代田区三番町 26 番地 TEL (03) : 3230-6611 FAX(03) : 3230-6960 東京第三支店 〒102-8355 東京都千代田区三番町 26 番地 TEL (03) : 3230-6611 FAX(03) : 3230-6847 東海支店 〒460-0002 名古屋市中区丸の内 3 丁目 7 番 2 号 TEL (052) : 963-8111 FAX(052) : 963-8175 京都支店 〒604-0847 京都市中京区烏丸通二条下ル 秋野々町 518 番地 TEL (075) : 241-5500 FAX(075) : 241-5538 大阪支店 〒541-0046 大阪市中央区平野町 2 丁目 6 番 6 号 (田辺平野町ビル) TEL (06) : 6205-5150 FAX(06) : 6205-5616 26 TANABE SEIYAKU CO., LTD. 中四国支店 〒730-0016 広島市中区幟町 2 番 23 号 TEL (082) : 222-5001 FAX(082) : 222-5204 九州支店 〒812-0035 福岡市博多区中呉服町 3 番 15 号 TEL (092) : 261-2511 FAX(092) : 261-2545 戸田事業所(創薬研究所) 〒335-8505 埼玉県戸田市川岸 2 丁目 2 番 50 号 TEL (048) : 433-2503 FAX(048) : 433-2520 加島事業所 (創薬研究所、安全性研究所、 生産技術研究所、大阪工場) 〒532-8505 大阪市淀川区加島 3 丁目 16 番 89 号 TEL (06) : 6300-2525 FAX(06) : 6300-2481 小野田事業所(小野田工場) 〒756-0054 山口県小野田市大字小野田 7473 番地 2 TEL (0836) : 83-8900 FAX(0836) : 84-3170 海 外 米国事務所(ニュージャージー州) 401 Hackensack Ave., 10th Floor, Hackensack, New Jersey 07601, U.S.A. TEL : 201-342-6002 FAX : 201-342-6866 ロンドン事務所(英国) CP House, 97-107 Uxbridge Road, Ealing, London, W5 5TL, U.K. TEL : 208-566-0356 FAX : 208-566-0376 会社概要(2002 年 3 月末現在) 田辺製薬株式会社 本社所在地 〒541-8505 大阪市中央区道修町 3 丁目 2 番 10 号 TEL (06) : 6205-5555 FAX(06) : 6205-5262 URL: http://www.tanabe.co.jp 東京事業所 〒102-8355 東京都千代田区三番町 26 番地 TEL (03) : 3230-6611 FAX(03) : 3230-6605 創業 1678 年(延宝 6 年) 株式会社設立 1933 年(昭和 8 年) 資本金 44,261 百万円 株式上場 東京証券取引所 1 部 他、大阪、名古屋 決算期 3月 従業員数 3,754 名(田辺単独) 会社概要 2002 27 社章の由来 こんごうかいごちにょらい ま ん だ ら 社章は「金剛界五智如来 の曼荼羅 」の略象図 案化、あわせて旧店じるし を意匠化したもの です。その中には無限の真理を探求し医薬業 の正道を実践し一歩一歩進んでいこうとする 願いがこめられています。 Printed in Japan
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