FRP防水材 トーヨーケミルーフ

FRP防水材 トーヨーケミルーフ
FRPの優れた強靱性を有した建築防水システム
CONTENTS
FRPとは……………………………………………………1
トーヨーケミルーフの特長…………………………………2
トーヨーケミルーフ工法適用範囲表………………………3
FR工法 仕様及びフローチャート………………………4
密着工法標準施工手順………………………………………8
通気緩衝工法標準施工手順…………………………………10
材料調合について……………………………………………12
下地条件/下地処理方法……………………………………14
防火認定仕様…………………………………………………15
各部の納まり例………………………………………………16
製品紹介………………………………………………………18
技術資料………………………………………………………20
取り扱い上の注意……………………………………………22
施工上の注意…………………………………………………24
日本建築学会JASS8仕様………………………………26
トーヨーケミルーフは
FRP(繊維強化プラスチックス)の優れた特性を
複雑高度化する多様なニーズに対応させた
建築防水システムです。
FRPとは
FRP使用実績例
FRPとは繊維強化プラスチックス(Fiber Reinforced Plastics)の略称で、
代表的な複合材料のひとつです。複合材料は異質な2種類以上の材料の組み
合わせで素材よりも優れた特性を有します。FRPは建築材料のRC造が骨材と
鉄筋でセメントやコンクリートを強化しているのと同様に合成樹脂を補強材
(無機のガラス繊維)で強化したもので、複合材料としての優れた特質を持っ
ています。
FRPはプラスチックス材料の中で耐衝撃性に強く、耐水性や成形性が良いと
ころからボート、自動車のボディパーツ、高架水槽、浄化槽、バスタブ、波
板、ヘルメット等の成型品として幅広く利用されています。
FRP防水はFRPの持つ特性を活かし、防水専用の弾性不飽和ポリエステル樹
脂とガラス繊維から成り立ち、母材となるコンクリート表面を水や腐食等の
各種の外的要因から保護する工法です。
自動車ボディパーツ
ボート
FRPのメカニズム
FRPの主材料のひとつである不飽和ポリエステル樹脂はニ塩基酸とグリコー
ルで反応させた不飽和アルキッドをスチレンモノマー等の共重合モノマーに
溶解させた樹脂です。
その硬化のメカニズムはラジカル重合(架橋)反応で、不飽和ポリエステル
同士をスチレンモノマーが結びつけて三次元の網目構造を形成して硬化に至
ります。
トーヨーケミルーフには既に硬化促進剤が溶解されており、施工現場では硬
化剤を添加するだけで硬化します。また、季節に応じて粘度および硬化性を
調整したタイプを用意しています。
ヘルメット
バスタブ
FRP反応機構
飽和酸
エステル結合
不飽和酸
グリコール
スチレンモノマー
硬化剤
主 剤
硬 化 樹 脂
1
施 工 性
低粘度なためローラー刷毛で簡単に施工ができ、しかも従来のウレ
タン塗膜工法と比較して硬化時間が短いので連続工程が可能で工期
短縮につながります。
硬化剤の添加量を調整することで硬化時間をコントロールすること
も可能です。
下地適応性
通気緩衝シートを併用することにより、フクレの防止に効果があり、
下地の挙動変化を緩和してFRP防水層への悪影響を抑えます。
信 頼 性
ガラスマットを補強材として積層するので均一な厚みが確保され、
全面継ぎ目のない強固な防水層となるので信頼性が高く、シームレ
スなため、意匠性にも優れます。
ガラスマットの積層を2プライにすることにより、より信頼性が高
まります。
軽 量
従来の押えコンクリート工法と比較して軽量化が可能です。
単位面積当たりの重量は3∼5㎏程度となるので建物に与える荷重
負担が小さく、設計の自由度が高まります。
強 靱 性
他の防水材とは比較にならない程高硬度で、耐衝撃性・耐磨耗性に
優れるので露出防水でもさまざまな用途に屋上を利用できます。
耐 久 性
耐熱・耐酸・耐アルカリ性に優れるので、大気汚染による酸性雨や
紫外線にも強く屋外での長時間の使用に十分に耐えます。
2
下記の適用範囲表を参考の上、施工箇所に合わせた工法を選択してください。
◎推 奨 ○適用可 ×不 可
部 位
屋 上
ベランダ
ライニング
床
開放廊下
押え工法
タンク
プール
ピット
一般工場
厨 房
実 験 室
○
○
×
×
×
×
◎
◎
×
×
×
×
×
×
×
○
×
×
FR−5
◎
×
○
○
×
×
×
FR−6
○
×
○
○
×
×
×
一 般
駐車場
FR−1
○
×
FR−3
◎
FR−4
バルコニー
工 法
3
FR-1
FLT(K)仕上げ(ポリエステル系トップコート)
用途 一般屋上、開放廊下
ベランダ、バルコニー
下地清掃
① ソフランプライマー U-011 0.2㎏/㎡
ケミルーフトップコートFLT(K) 0.3㎏/m2
② ケミルーフ FL-12
ケミルーフ 0.3㎏/m2
FLCトナー 2%
ケミルーフFL-12 0.8㎏/m2
ケミルーフマット#450
ケミルーフFL-12 0.8㎏/m2
0.4㎏/㎡
ケミルーフ FL-12
0.8㎏/㎡
③ ケミルーフマット #450
ケミルーフ FL-12
0.8㎏/㎡
ケミルーフFL-12 0.4㎏/m2
ソフランプライマー
U-011 0.2㎏/m2
下地
※
④
ケミルーフ FL-24
FLCトナー
0.3㎏/㎡
④
ケミルーフ FL-12
FLCトナー
0.3㎏/㎡
⑤ ケミルーフトップコート FLT(K)0.3㎏/㎡
※中塗り工程においてFL-12 を使用する場合は、ベランダ、庇等の小面積の施工に限り、且つ当日中に上塗り工程(トップコート)を完了する
ことが可能な場合に限ります。
FR-1
TNF仕上げ(アクリルウレタン系トップコート)
用途 一般屋上、開放廊下
ベランダ、バルコニー
下地清掃
① ソフランプライマー U-011 0.2㎏/㎡
ケミルーフトップコートTNF 0.2㎏/m2
② ケミルーフ FL-12
ケミルーフ 0.3㎏/m2
FLCトナー 2%
液体ワックスRS-402 3%
(FL-24の場合)
0.4㎏/㎡
ケミルーフ FL-12
0.8㎏/㎡
③ ケミルーフマット #450
ケミルーフ FL-12
0.8㎏/㎡
ケミルーフFL-12 0.8㎏/m2
ケミルーフマット#450
ケミルーフFL-12 0.8㎏/m2
ケミルーフFL-12 0.4㎏/m2
ソフランプライマー
U-011 0.2㎏/m2
下地
※
④
ケミルーフ FL-24
FLCトナー
液体ワックス RS-402
0.3㎏/㎡
④
ケミルーフ FL-12
FLCトナー
0.3㎏/㎡
⑤ ケミルーフトップコートTNF 0.2㎏/㎡
※ケミルーフトップコートTNF 防滑仕上げの場合は、専用の骨材を使用してください。ケミルーフトップコートTNFは、速乾タイプもあります。
※中塗り工程においてFL-12 を使用する場合は、ベランダ、庇等の小面積の施工に限り、且つ当日中に上塗り工程(トップコート)を完了する
ことが可能な場合に限ります。
4
FR-3
FLT(K)仕上げ(ポリエステル系トップコート)
下地清掃
用途 使用頻度の高い
一般屋上、開放廊下
ベランダ、バルコニー
① ソフランプライマー U-011 0.2㎏/㎡
② ケミルーフ FL-12
0.4㎏/㎡
ケミルーフトップコートFLT(K) 0.3㎏/m2
ケミルーフ 0.3㎏/m2
FLCトナー 2%
ケミルーフ FL-12
0.7㎏/㎡
③ ケミルーフマット #380
ケミルーフ FL-12
0.7㎏/㎡
ケミルーフFL-12 0.7㎏/m2
ケミルーフマット#380
ケミルーフFL-12 0.7㎏/m2
ケミルーフFL-12 0.7㎏/m2
ケミルーフマット#380
ケミルーフFL-12 0.7㎏/m2
ケミルーフ FL-12
0.7㎏/㎡
④ ケミルーフマット #380
ケミルーフ FL-12
0.7㎏/㎡
ケミルーフFL-12 0.4㎏/m2
ソフランプライマー
U-011 0.2㎏/m2
下地
※
⑤
ケミルーフ FL-24
FLCトナー
0.3㎏/㎡
⑤
ケミルーフ FL-12
FLCトナー
0.3㎏/㎡
⑥ ケミルーフトップコート FLT(K)0.3㎏/㎡
※中塗り工程においてFL-12 を使用する場合は、ベランダ、庇等の小面積の施工に限り、且つ当日中に上塗り工程(トップコート)を完了する
ことが可能な場合に限ります。
FR-3
TNF仕上げ(アクリルウレタン系トップコート)
下地清掃
用途 使用頻度の高い
一般屋上、開放廊下
ベランダ、バルコニー
① ソフランプライマー U-011 0.2㎏/㎡
② ケミルーフ FL-12
ケミルーフトップコートTNF 0.2㎏/m2
ケミルーフ 0.3㎏/m2
FLCトナー 2%
液体ワックスRS−402 3%
0.4㎏/㎡
ケミルーフ FL-12
0.7㎏/㎡
③ ケミルーフマット #380
ケミルーフ FL-12
0.7㎏/㎡
(FL-24の場合)
ケミルーフFL-12 0.7㎏/m2
ケミルーフマット#380
ケミルーフFL-12 0.7㎏/m2
ケミルーフFL-12 0.7㎏/m2
ケミルーフマット#380
ケミルーフFL-12 0.7㎏/m2
ケミルーフ FL-12
0.7㎏/㎡
④ ケミルーフマット #380
ケミルーフ FL-12
0.7㎏/㎡
ケミルーフFL-12 0.4㎏/m2
ソフランプライマー
U-011 0.2㎏/m2
※
下地
⑤
ケミルーフ FL-24
FLCトナー
液体ワックス RS-402
0.3㎏/㎡
⑤
ケミルーフ FL-12
FLCトナー
0.3㎏/㎡
⑥ ケミルーフトップコートTNF 0.2㎏/㎡
※中塗り工程においてFL-12 を使用する場合は、ベランダ、庇等の小面積の施工に限り、且つ当日中に上塗り工程(トップコート)を完了する
ことが可能な場合に限ります。
5
FR-4
押え工法仕上げ
下地清掃
用途 押え工法
① ソフランプライマー U-011 0.2㎏/㎡
② ケミルーフ FL-12
硅砂6号 1.0㎏/m2
0.4㎏/㎡
ケミルーフFL-24 0.3㎏/m2
FLCトナー 2%
ケミルーフ FL-12
0.8㎏/㎡
③ ケミルーフマット #450
ケミルーフ FL-12
0.8㎏/㎡
ケミルーフFL-24 0.3㎏/m2
FLCトナー 2%
ケミルーフFL-12 0.8㎏/m2
ケミルーフマット#450
ケミルーフFL-12 0.8㎏/m2
ケミルーフFL-12 0.4㎏/m2
ソフランプライマー
U-011 0.2㎏/m2
下地
④
ケミルーフ FL-24
FLCトナー
0.3㎏/㎡
⑤
ケミルーフ FL-24
FLCトナー
0.3㎏/㎡
1.0㎏/㎡
⑥ 硅砂6号
FR-5
TNF仕上げ(アクリルウレタン系トップコート)
下地清掃
用途 通気緩衝工法
① ソフランプライマーU-011
0.2㎏/㎡
ケミルーフトップコートTNF 0.2㎏/m2
② ソフラン SSAシート
ケミルーフFL-24 0.3㎏/m2
FLCトナー 2%
液体ワックス RS-402 3%
ケミルーフFL-12 0.8㎏/m2
ケミルーフマット#450
ケミルーフFL-12 0.8㎏/m2
ソフランプライマーU-011
1.04㎏/㎡
③ ソフランプライマー U-011 0.1㎏/㎡
0.1㎏/m2
ケミルーフ FL-12
0.8㎏/㎡
④ ケミルーフマット #450
ケミルーフ FL-12
0.8㎏/㎡
ソフランSSAシート 1.04m/m2
ソフランプライマー U-011 0.2㎏/m2
下地
ケミルーフ FL-24
⑤ FLCトナー
液体ワックス RS-402
0.3㎏/㎡
⑥ ケミルーフトップコートTNF 0.2㎏/㎡
6
FR-6
TNF仕上げ(アクリルウレタン系トップコート)
下地清掃
用途 使用頻度の高い
一般屋上、開放廊下
ベランダ、バルコニー
① ソフランプライマー U-011 0.2㎏/㎡
② ケミルーフ FL-12
0.4㎏/㎡
ケミルーフ FL-12
0.7㎏/㎡
③ ケミルーフマット #380
ケミルーフ FL-12
0.7㎏/㎡
ケミルーフトップコートTNF 0.2㎏/m2
ケミルーフFL-24 0.3㎏/m2
FLCトナー 2%
液体ワックスRS-402 3%
硅砂6号 2.0㎏/m2
ケミルーフ FL-12
0.7㎏/㎡
④ ケミルーフマット #380
ケミルーフ FL-12
0.7㎏/㎡
ケミルーフFL-24 0.3㎏/m2
FLCトナー 2%
ケミルーフFL-12 0.7㎏/m
ケミルーフマット#380
ケミルーフFL-12 0.7㎏/m2
2
※
ケミルーフFL-12 0.7㎏/m2
ケミルーフマット#380
ケミルーフFL-12 0.7㎏/m2
⑤
ケミルーフFL-12 0.4㎏/m2
ケミルーフ FL-24
FLCトナー
0.3㎏/㎡
ソフランプライマー
U-011 0.2㎏/m2
下地
⑥ 硅砂6号
2.0㎏/㎡
ケミルーフ FL-24
⑦ FLCトナー
液体ワックス RS-402
0.3㎏/㎡
⑧ ケミルーフトップコートTNF 0.2㎏/㎡
立上り工法適用表
平 場 工 法
立上り工法
FR−1
FR−1
FR−3
FR−3
FR−4
FR−1
FR−5
FR−1
FR−6
FR−3
※トップコートは平場と立上りとも同一材料を使用して下さい。
7
1 下地の清掃点検
●下地条件が防水工事施工に適している
か確認し、不適切な場合は別途工事と
して補修を行います。
●下地表面に突起物、砂、その他塵埃が
付着している場合は除去します。
万一油脂分等が付着している場合はア
セトン等で十分清掃し、除去します。
2 プライマーU-011塗布
●刷毛またはローラー刷毛を用いてソフ
ランプライマーU-011を0.2㎏/㎡塗
布します。
●下地への吸い込みの激しい場合は、2
度塗りとします。
●プライマーU-011塗布後、指触乾燥を
確認した後に4時間以内に次工程を行
います。
4 FRP防水層ライニング
●ケミルーフFL-12下塗りの硬化後、FRPのライニング作業を下記 A ∼ D を連続して行い
ます。
●2 プライの工法の場合は、 A ∼ D を行い、硬化後さらに同作業を繰り返します。
●施工は立上り、役物、平場の順に行ってください。
●ケミルーフマットは事前に下地の寸法に合わせて裁断しておきます。
A ケミルーフFL-12塗布
● 下 塗 り の 硬 化 後、ケ ミ ル ー フFL-12をロー
ラー刷毛に含浸させ、下地に均一に規定量を
塗布します。
C ケミルーフFL-12塗布
●続けてケミルーフマットの上からケミルー
フFL-12をA同様に規定量を塗布します。
8
B ケミルーフマット張り
●直後にケミルーフマットを曲がったりシワの
ないように張りつけます。
重ね合わせ(ラップ)幅は50㎜以上とします。
●出入隅部、ドレン、目地部分等の役物回りはケ
ミルーフマットでさらに1プライ補強張りし
ます。
●補強張りは通常張りと並行して行うと段差が
目立たなくなります。
D 脱 泡
●ケミルーフFL-12塗布後、脱泡ローラーを
用いてケミルーフFL-12をケミルーフマッ
トに十分に含浸させ、巻き込んだ気泡を脱
泡させます。
●脱泡作業はシワ・エアー・バリ等のないよう
にきめ細かく入念に行います。
3 ケミルーフF L -12下塗り
●プライマーU-011の指触乾燥後、ケミ
ルーフFL-12をローラー刷毛に含浸さ
せ、下地に均一に0.4㎏/㎡塗布します。
5 表面調整
●FRP防水層硬化後、ディスクサンダ
−又はポリッシャー等を用いて FRP
防水層の表層を研摩します。
(ディス
クペーパー#24∼40)
●深く削らないように注意し、コー
ナ ー 部 は ベ ル ト サ ン ダ ー( サ ン ド
ペーパー#16∼24)や丸ヤスリ等
を用います。
●研摩後、清掃及びアセトン拭きを行
います。
6 ケミルーフFL-24又はFL-12カラー中塗り
7 ケミルーフトップコートFLT(K)塗布
●ケミルーフFL-24又はFL-12にFLC
トナーを2%添加し充分に攪拌混合
します。
●ケミルーフFL-24又はFL-12カラー
を規定量塗布します。
●硬化後、必要に応じて表面調整を軽
く行います。
●中塗り硬化後、ケミルーフトップ
コートFLT(K)を刷毛、ローラー刷
毛等を用いて規定量を均一に塗布しま
す。
●作業前に防水層に毛羽立ちや異常が
ないか必ず確認します。
6 ケミルーフFL-24又はFL-12カラー中塗り
7 ケミルーフトップコートTNF塗布
●ケミルーフFL-24又はFL-12にFLC
●中塗り硬化後、ケミルーフトップ
トナーを2%添加し攪拌混合します。
コートTNFを刷毛、ローラー刷毛
さらに、ケミルーフ FL-24の場合に
等を用いて規定量を均一に塗布しま
は、液体ワックスRS-402を3%添加
す。
し攪拌混合します。
●作業前に防水層に毛羽立ちや異常が
●ケミルーフFL-24又はFL-12カラー
ないか必ず確認します。
を規定量塗布します。
●硬化後、必要に応じて表面調整を軽
く行います。
9
1 下地の清掃点検
●密着工法同様、清掃点検し、防水工事
施工に適した下地であることを確認し
ます。
6 ソフランプライマー U-011
2 ソフランプライマー U-011 塗布
●刷毛またはローラー刷毛を用いてソフ
ランプライマー U- 011を0.2㎏/㎡塗
布します。
●下地への吸い込みの激しい場合は、2
度塗りとします。
●ソフランプライマー U-011塗布後、指
触乾燥を確認した後に4時間以内に次
工程を行います。
7 FRP防水層ライニング
●ソフランSSAシートに、ソフランプラ
イマー U-011を刷毛またはローラー
刷毛を用いて、0.1㎏/㎡塗布します。
●プライマー塗布後、指触乾燥を確認し
た後に4時間以内に次工程を行います。
●密着工法(P8)と同様の作業を行いま
す。
10
3 ソフランSSAシート張り付け
4 ソフランSSAシートのジョイント・端末処理
5 トーヨーベントSU取付け
●ソフランプライマー U-011指触乾
●ソフランSSAシートの表面をゴム
燥後、入隅線から100㎜の位置より、
ローラー等で転圧します。
墨出しを行って、ソフランSSAシー
●長辺部並びに短辺部ジョイントは、
トの割付を行います。
ソフランSSAテープを均等に張付
●墨出し線に沿って、ソフランSSA
け、ゴムローラー等で転圧します。
シートを張り付けます。長辺部は赤
●ソフランSSAシートの端末には、ソ
ラインが上側にくるように80㎜程
フランSTテープを下地とシートに
度重ね、短辺部は、突きつけになり
均等に張付け、ゴムローラー等で転
ます。
圧します。
●短辺部ジョイントはソフランSSA
テープを張付けた後、ソフランGS
テープで補強張りします。
●Φ100㎜程度の穴をあけたソフラン
SSAシート上に、ビス等を用いて
トーヨーベントSUを固定します。
●ト ー ヨ ー ベ ン トSUは50∼70㎡に
1箇所の割合で水上に取り付けます。
8 表面調整
9 ケミルーフF L - 2 4カラー中塗り
10 ケミルーフトップコートTNF塗布
●FRP防水層硬化後、ディスクサンダ
−又はポリッシャー等を用いて FRP
防水層の表層を研摩します。(ディス
クペーパー#24∼40)
●深く削らないように注意し、コー
ナ ー 部 は ベ ル ト サ ン ダ ー( サ ン ド
ペーパー#16∼24)や丸ヤスリ等
を用います。
●研摩後、清掃及びアセトン拭きを行
います。
●ケミルーフFL-24にFLCトナーを
2%添加し攪拌混合した後、液体
ワックスRS-402を3%添加しさら
に攪拌混合します。
●ケミルーフFL-24カラーを規定量塗
布します。
●硬化後、必要に応じて表面調整を軽
く行います。
●中塗り硬化後、ケミルーフトップ
コートTNFを刷毛、ローラー刷毛
等を用いて規定量を均一に塗布しま
す。
●作業前に防水層に毛羽立ちや異常が
ないか必ず確認します。
11
① 硬化剤CA-100の添加
●ケミルーフFL-12、FL-24、ケミルーフトップコートFLT(K)には
硬化剤CA-100を添加し、よく攪拌してから使用します。ケミルー
フの硬化剤CA-100の添加は正確に行ってください。
●硬化剤CA-100を添加しなかったり、添加量が不適切な場合は、硬
化不良や物性の低下を招きますので注意してください(硬化剤
CA-100を添加しなくてもスチレンモノマーの揮発によって粘度
は上がりますが、硬化はしません)
。
●スチレン・シンナー等を加える希釈はできません。
ケミルーフFL-12
CAー100
CAー100
② 硬化剤CA-100の添加量
●硬化剤CA-100の量は0.8∼2%の範囲内とし下記の表を参考に
行ってください。
(2%以上の投入は絶対にしないでください。
)
●硬化時間は液温度に左右されますので、ケミルーフは季節に合っ
たものを使用します。
(W:冬用、M:春秋用、S:夏用の3シーズンタイプ)
ケミルーフFL-12の硬化時間と温度および硬化剤CA-100添加量の関係(分)
5℃
液 温 度
M
10℃
S
M
W
15℃
S
M
W
20℃
S
M
W
25℃
W
S
30℃
S
M
W
M
35℃
W
S
M
S
量%
W
0.8%
90
60
45 90
25 60 90
45 75
30 50
45
1.0%
60
45
30 70
20 45 70
30 50
25 35
30
1.5%
40
30
25 50
15 30 50
20 35
15 25
20
2.0%
25
20
15 30
10 20 35
15 20
10 15
10
ケミルーフFL-24の硬化時間と温度および硬化剤CA-100添加量の関係(分)
5℃
液 温 度
量%
W
M
10℃
S
M
W
0.8%
15℃
S
M
W
90
76
20℃
S
W
M
25℃
W
S
52 75
M
30℃
S
W
M
35℃
W
S
M
S
36 60
30 41
22
25 34
19
1.0%
95
56 75
34 64
21 45 60 13 30 50
1.5%
60
37 50
23 42
14 29
2.0%
40
25
16
17
20
ケミルーフトップコートの硬化時間と温度および硬化剤CA-100添加量の関係(分)
液 温 度
5℃
10℃
15℃
20℃
25℃
30℃
35℃
量%
W
0.8%
95
67
45 60 70 25 35 48 18 30 41 16 24 33
18 28
1.0%
83
58 80
40 50 60 21 30 40 15 25 35 13 20 28
14 23
1.5%
67
46 65
33 40 51 17 25 33 13 20 28 10 16 23
11 18
2.0%
53
36 55 70 26 30 43 14 20 27 10 16 22
M
S
W
M
S
W
M
S
M
W
S
W
M
S
W
8
M
W
S
13 18
M
9
S
14
数値は現場の状況に応じて変化しますので目安としてお考え下さい。
③ 硬化遅延剤ST-Aの使用
硬化遅延剤ST-A添加時のケミルーフFL-12の硬化時間と温度および硬化剤CA-100添加量の関係(分)
ST-A
夏場で可使時間が短い場合には硬化遅
延剤ST-Aを使用することができます。
その場合はあらかじめ遅延剤を添加混
合してから硬化剤を添加混合します。
硬化遅延剤の添加量はおよそ0.1∼
0.3%程度を目安としてください。
0.1%
0.2%
CAー100
ケミルーフFL-12
0.3%
+
遅延剤0.1%∼0.3%混合液
12
20℃
M
S
30℃
M
S
40℃
M
S
0.8%
63
45
60
39
50
40
1.0%
47
30
42
25
34
27
1.5%
33
22
30
12
25
20
2.0%
22
15
20
10
17
13
0.8%
65
50
70
44
60
45
1.0%
50
35
55
30
45
35
1.5%
32
27
40
22
35
25
2.0%
25
20
28
15
23
17
0.8%
85
70
95
60
80
65
1.0%
80
60
80
50
70
55
1.5%
60
45
60
37
50
45
2.0%
40
30
40
25
35
28
CA-100
50℃
M
S
④ 硬化促進剤AD-RAの使用
冬場で硬化時間が遅い場合には硬化促
進剤AD-RAを使用することができま
す。
その場合はあらかじめ硬化促進剤を添
加混合してから硬化剤を添加混合します。
硬化促進剤の添加量はおよそ0.1∼
0.4%程度を目安としてください。
硬化促進剤AD-RA添加時のケミルーフFL-12の硬化時間と温度および硬化剤CA-100添加量の関係(分)
AD-RA
0.1%
0.2%
0.3%
CAー100
ケミルーフFL-12
+
促進剤0.1%∼0.4%混合液
0.4%
CA-100
0.8%
1.0%
1.5%
2.0%
0.8%
1.0%
1.5%
2.0%
0.8%
1.0%
1.5%
2.0%
0.8%
1.0%
1.5%
2.0%
5℃
W
M
80
55
35
23
70
45
30
20
60
40
25
18
50
30
20
15
10℃
M
W
55
40
25
18
45
30
20
15
35
25
18
12
30
20
15
10
15℃
W
M
75 40
55 25
40 22
25 12
50 35
35 20
30 18
20 10
40 25
30 18
28 15
9
18
35 20
25 15
25 12
8
15
20℃
W
M
50
35
25
18
35
25
20
15
30
22
18
13
25
20
15
10
⑤ ケミルーフFL-24又はFL-12カラーの調合
Aポリエステル系トップコート仕上げの場合
●ケミルーフFL-24又はFL-12にケミルーフトナーFLCを2%添加
混合します。
●硬化剤CA-100の添加はケミルーフFL-24又はFL-12カラーの調
合が終わった後に行います。
CAー100
ケミルーフFL-24又はFL-12
+
ケミルーフトナーFLC2%
Bアクリルウレタン系トップコート仕上げの場合
●ケミルーフFL-24又はFL-12にケミルーフトナーFLCを2%添加
混合します。さらに、FL-24 の場合には、液体ワックス RS-402 を
3%添加し攪拌混合します。
●硬化剤CA-100の添加はケミルーフFL-24又はFL-12カラーの調
合が終わった後に行います。
ケミルーフパテ
CAー100
⑥ ケミルーフパテの作成
●使用方法はケミルーフパテをベニア板(30㎝角程度)上に少量乗
せて硬化剤CA-100を添加してヘラを用いて混合し塗布します。
ベニア板
⑦ ケミルーフトップコートTNFの混合攪拌
●ケミルーフトップコートTNFはA液・B液所定量を攪拌混合します。
できるだけセット単位で使用し、攪拌混合には低速電動攪拌機を
使用します。
13
トーヨーケミルーフの下地条件
トーヨーケミルーフは下地条件によって性能が大きく左右されますので、下地の状況をよく
点検確認してください。
新築下地の条件
①水勾配:コンクリートまたはPCa等の下地で確保します。
(標準水勾配1/100∼1/50)
表 面:金ゴテ仕上げ程度とし、鏡面仕上げは行わないでください。但し、レイタンス、
亀裂、凹凸、浮き、突起物のないようにします。
②入 隅:直角とします。
(施工時に面木取付またはケミルーフパテにて面取します)
。
③出 隅:面取り(10∼20㎜)とします。
④ルーフドレン:動かないように堅固に取り付けてあること。
⑤パイプ回り:パイプの根元部分にモルタル等の異物や錆の付着の無いこと。パイプとパイプ
の間隔は100㎜以上離れていること。
目 地:PCa板の目地部分は所定の処理がされており、
段差、凹凸、目ちがいのないこと
(ALC板下地への施工はお勧めしません)
。
トーヨーケミルーフの下地処理方法
改修の場合やトーヨーケミルーフ施工に不適切な下地の場合は別途工事として補修を行います。
①不 陸:ポリマーセメントモルタルを用いて平滑にします。
②ド レ ン:原則として既設モルタルをはつり、目皿を露出させポリマーセメントモルタル
で成形し、目皿(鋳物製)部分にソフランプライマーMEを塗布します。
必要に応じてFRPドレンを二重ドレンとして使用します。
③出 隅 角:施工時ケミルーフマットが浮かない程度にディスクサンダ−で角を面取りしま
す。
④貫通パイプ:塗料、錆、汚れを除去します。パイプとケミルーフを接着させる場合は、パイプ
表面を目荒ししてプライマー処理(U-011、ソフランプライマー ME)をします。
下地とパイプの取り合い部分はケミルーフパテまたはポリウレタン系シーリン
グ材で面取りを行います。
⑤伸 縮 目 地:撤去しポリマーセメントモルタルを充填して平滑にします。
下地の挙動変化が予想される場合はソフランSTテープを張り付けます。
⑥亀 裂:1㎜未満の場合はケミルーフパテのしごきにて処理します。
1㎜以上の場合はUカットし、ケミルーフパテまたはポリマーセメントモルタル
を充填します。
⑦表 面:改修下地の場合は原則として全面にソフランプライマーU-011とポルトランド
セメントを1:1の割合の混合液を刷毛またはローラー刷毛を用いて下地全面に
0.3㎏/㎡塗布します(既設露出防水層は塗膜防水を除いて原則として撤去を前提
とします)レイタンス、突起物はサンダ−、ポリッシャー等を用いて除去します。
※ケミルーフパテは必ず下地にプライマー処理を行ってから施工します。
お断り 上記の下地処理の方法は標準的なものです。現場で支障のある場合や特殊な下地条件
の場合は別途ご相談ください。
木質(ベニア)板下地(建築基準法 防火・準防火地域及び22条地域 以外)の場合
①コンパネ板は千鳥に2枚重ねとし、たわみのないこととします。
(コンパネ板は1枚当たり12㎜
以上の厚さを確保してください)
。
②使用する釘はスクリュー釘を使用して打ち付けたコンパネ表面に段差の無いこと。
③ドレンは溝より上に浮き上がってないこと(FRPドレンの使用を推奨します)
。
④入隅線にはサンギを取り付けること(取り付けのない場合は事前にポリウレタン系シーリン
グ材を打設します)
。
⑤上記下地の施工は必ず大工仕事によってください。
※小面積のベランダに限定します。
⑥コンパネ板の突き合わせ部及び入隅部はプライマーU-011塗布後、ソフランSTテープを用い
て補強張りして下さい。
14
防火地域・準防火地域
建築基準法 第63条・第22条地域対応仕様
国土交通大臣 認定工法
(飛火試験合格)
認定番号
DR-0176
※詳細については、別途「認定書」を参照下さい。
防火認定仕様 FR-3B
① 木製下地
② 構造用合板
木製下地
③ 不燃板
※ケイ酸化カルシウム板
(JIS不燃認定品 t=10㎜以上)
④ ソフランプライマー U-011
0.2㎏/㎡
⑤ ケミルーフ FL-12
0.4㎏/㎡
0.7㎏/㎡
ケミルーフ FL-12
⑥ ケミルーフマット #380
0.7㎏/㎡
ケミルーフ FL-12
0.7㎏/㎡
ケミルーフ FL-12
⑦ ケミルーフマット #380
0.7㎏/㎡
ケミルーフ FL-12
⑧
ケミルーフ FL-24
又はFL-12 0.3 ㎏/㎡
FLCトナー 2%
FL-24 の場合は液体ワックス
RS-402を3%添加
⑧
ケミルーフ FL-24
又はFL-12
FLCトナー
0.3㎏/㎡
⑨
ケミルーフトップコートTNF
0.2㎏/㎡
⑨
ケミルーフトップコートFLT(K)
0.3㎏/㎡
※③不燃板の接合部は、ポリエステル樹脂パテにて目地処理を行って下さい。
鉄筋コンクリート造・
モルタル造 下地
① 鉄筋コンクリート造又はモルタル造 下地
※t=70㎜以上
② ソフランプライマー U-011 0.2㎏/㎡
③ ケミルーフ FL-12
0.4㎏/㎡
ケミルーフ FL-12
0.7㎏/㎡
④ ケミルーフマット #380
0.7㎏/㎡
ケミルーフ FL-12
0.7㎏/㎡
ケミルーフ FL-12
⑤ ケミルーフマット #380
0.7㎏/㎡
ケミルーフ FL-12
15
⑥
ケミルーフ FL-24
又はFL-12 0.3 ㎏/㎡
FLCトナー 2%
FL-24 の場合は液体ワックス
RS-402を3%添加
⑥
ケミルーフ FL-24
又はFL-12
FLCトナー
0.3㎏/㎡
⑦
ケミルーフトップコートTNF
0.2㎏/㎡
⑦
ケミルーフトップコートFLT(K)
0.3㎏/㎡
出 隅 部
入 隅 部
面取り(10∼20㎜)
トーヨーケミルーフ
1プライ補強
1プライ補強
トーヨーケミルーフ
ケミルーフパテ面取り
(10∼20㎜)
パラペット回り
立上り壁部(アングル押え仕様)
シーリング(変成シリコーン系)
トーヨーケミルーフ
シーリング
(変成シリコーン系)
1プライ補強
トーヨーケミルーフ
シーリング(変成シリコーン系)
1プライ補強
ケミルーフパテ面取り
(10∼20㎜)
トーヨーケミルーフ
ALC(コンパネ)取り合い部
ALC
サッシ回り取り合い部
1プライ補強
ソフランSTテープ
シーリング
(変成シリコーン系)
トーヨーケミルーフ
1プライ補強
トーヨーケミルーフ
ケミルーフパテ面取り
(10∼20㎜)
面木取付またはケミルーフパテ面取り
(50㎜)
16
横引きドレン回り
縦引きドレン回り
ケミルーフパテまたは
ポリウレタン系シーリング材
トーヨーケミルーフ
ケミルーフパテまたは
ポリウレタン系シーリング材
トーヨーケミルーフ
ケミルーフパテまたは
ポリウレタン系シーリング材
パイプ回り
(小口径の場合)
パイプ回り
(大口径の場合)
シーリング
(変成シリコーン系)
ステンレス製バンド
シーリング
(変成シリコーン系)
トーヨーケミルーフ
トーヨーケミルーフ
ケミルーフパテまたは
ポリウレタン系シーリング材
ケミルーフパテまたは
ポリウレタン系シーリング材
亀 裂 部
伸縮目地部
1プライ補強
トーヨーケミルーフ
トーヨーケミルーフ
ソフランSTテープ
1プライ補強
ポリマーセメントモルタル
またはケミルーフパテ
ポリマーセメントモルタル
立上り・役物回り(通気緩衝工法仕様)
脱気装置回り(通気緩衝工法仕様)
ケミルーフパテ面取り
(10∼20㎜)
シーリング(変成シリコーン系)
トーヨーケミルーフ
トーヨーケミルーフ
1プライ補強
1プライ補強
STテープ
ソフランSSAシート
ソフランSSAシート
17
トーヨーケミルーフ製品一覧表
トーヨーケミルーフはその機能を十分に発揮させるために専用材料と組み合わせてご使用ください。
品 名
成 分・特 性
荷 姿
用 途
下地調整材
アクリルエマルジョン系樹脂
18㎏/角缶
粉体部、特殊速硬セメント
15㎏/ビニール袋
主剤、変性エポキシ樹脂系
3㎏/ビニール袋
硬化剤、変性樹脂族ポリアミン
3㎏/ビニール袋
不飽和ポリエステル系樹脂パテ
4㎏/丸缶
下地補修用パテ材
ソフランプライマーU-011 ウレタン系樹脂(湿気硬化型)
16㎏/角缶
ケミルーフ塗り重ね用
コンクリート・モルタル下地用
ソフランプライマーU-006 ウレタン系樹脂(湿気硬化型)
15㎏/角缶
ケミルーフトップコートTNF塗り重ね用
ウレタン系樹脂(湿気硬化型)
4㎏/角缶
金属下地用
ケミルーフFL-12
イソ系不飽和軟質ポリエステル樹脂
20㎏/角缶
ライニング材
ケミルーフFL-24
ビニルエステル樹脂(揺変剤入)
16㎏/角缶
中塗り材
トーヨータイトA
トーヨースーパータイト
ケミルーフパテ
改修用下地調整材
21㎏/
改修用下地調整材
ペール缶
プライマー・接着剤・目止め剤
ソフランプライマーME
FRP防水用樹脂
仕上げ材・トップコート・顔料
ケミルーフトップコート FLT(K)
ケミルーフトップコートTNF
ケミルーフトナーFLC
イソフタル酸系不飽和ポリエステル樹脂 20㎏/角缶
ポリエステル系一般用保護塗料
ウレタン系樹脂
A液:7㎏/角缶
アクリルエナメル塗料
B液:7㎏/角缶
アクリルウレタン系
一般用保護塗料
無機顔料ペースト
5㎏/丸缶
ケミルーフFL24用着色カラーペースト
ガラス繊維補強材・通気緩衝シート
ケミルーフマット#380
チョップドストランドマット(目付量380g/㎡)
1000㎜w×76mL/箱
FRPライニング補強材
ケミルーフマット#450
チョップドストランドマット(目付量450g/㎡)
1000㎜w×64mL/箱
FRPライニング補強材
ソフランSSAシート
特殊フィルム+改質アスファルト系自着シートタイプ 1.4㎜t×1040㎜w×15.7mL/巻 複合通気緩衝工法(SSA)用複合通気緩衝シート
触 媒・液体ワックス ※使用方法はP12、P13をご参照下さい。
硬化剤CA-100
メチルエチルケトンパーオキサイド
1㎏/ポリビン
硬化剤
ST-A
キノン系溶液
1㎏/角缶
硬化遅延剤
AD-RA
アミン系触媒
1㎏/角缶
硬化促進剤
RS-402
ワックス溶液
480g/角缶×10缶/箱
ケミルーフFL-24用液体ワックス
その他副資材
ソフランSSAテープ
粘着剤付きポリエステルフィルムテープ 0.18㎜t×40㎜w×50mL/巻 複合通気緩衝工法(SSA)用ジョイントテープ
ソフランSTテープ
ブリード防止層付きブチルテープ
75㎜w×25mL/巻
目地絶縁用・SSA工法用テープ
トーヨーベントSU
ステンレス
2個/箱
脱気筒
FRPドレン
FRP成型品
FRP防水専用ドレン
●仕上げ材、トップコートにおいて、特注色の場合は日本塗料工業会の色票番号でご指定ください。
●ケミルーフトップコートは骨材(硅砂6号相当)の有無を選択できます。
●ケミルーフトップコートTNFは骨材の添付タイプ及び速乾タイプも選択できます。
●ケミルーフマットの標準品は両ミミ付き(MMタイプ)です。片ミミ付き(Mタイプ)
・ミミなしの場合は受注生産
となります。
●FRPドレンはドレンとストレーナーのセット商品です。
18
FRPドレン・タテ型
ステンレスドレン・タテ型
φ4
φ89
φ165
1.5
φ57
1.5
17 29.5
φ150
φ57
φ150
φ110
10
φ60
φ144
124
157
180
15
φ58
3
8
φ45
タテ型 №1-50
φ60.5
台型ストレーナ
50-75型共用
φ73
タテ型 №1-75
ステンレスドレン №5-50
φ8
φ86
φ60
φ127
20 22
φ30
φ170
1.5
35
φ89
φ150
φ170
φ86
10
φ95
53
84
1.5
φ97
φ67
122
10
5
φ89
タテ型 №2-75
タテ型 №2-50
ステンレスドレン №5-75
山型ストレーナ
50-75型共用
FRPドレン・ヨコ型
トーヨーベントSU
88
95
ヨコ型 №3-角丸50
95
235
0.8
1.5
φ52
8
66
85
100
1
φ60
184
143
1
100
花柄ストレーナ
ヨコ型 №3-50 (旧称 ヨコ型)
98
φ70
235
1.5
160
94
40
1
φ53
φ66
1
1
5
56
143
目皿型−50ストレーナ
φ45
ヨコ型 №3-75
φ95
120
235
1.5
80
φ70
φ90
130
1.5
1
1
6
1
85
160
目皿型−75ストレーナ
19
φ190
φ4
トーヨーケミルーフは高伸度な防水専用樹脂を使用し、機械的強度に優れた強靱で信頼性の高い防水層を実
現します。
トーヨーケミルーフ液状特性
粘 度
(mPa・s/25℃)
硬化時間
(分/25℃)
ソフランプライマーU-011
30
ソフランプライマーU-006
30
品 名
外 観
液 比 重
(25℃)
60※1
褐色液体
0.94∼1.0
60※1
淡褐色液体
0.97
赤 紫 色
透明液体
1.05∼1.15
赤 紫 色
半透明液体
1.0∼1.1
着色粘調液体
1.15∼1.25
淡黄色透明液体
0.91
着色粘調液体
1.08
ケミルーフFL-12W(冬用)
240∼360
10∼20
ケミルーフFL-12M(春秋用)
320∼480
20∼40
ケミルーフFL-12S(夏用)
470∼630
38∼62
ケミルーフFL-24W(冬用)
150∼350
7∼17
ケミルーフFL-24M(春秋用)
300∼500
15∼35
400∼700
30∼60
ケミルーフFL-24S(夏用)
ケミルーフトップコートFLT(K)W(冬用)
1700∼2300
7∼20
ケミルーフトップコートFLT(K)M(春秋用)
2000∼3000
15∼30
ケミルーフトップコートFLT(K)S(夏用)
2500∼3500
30∼45
ケミルーフトップコートTNF A液
5
ケミルーフトップコートTNF B液
2000
300
硬化時間はCA-100を1%添加した場合のものです。
※1 コンクリート上に標準量を塗布した場合の指触乾燥時間です。
ケミルーフ注型板特性
試験項目
単 位
バーコール硬度
ケミルーフFL-12
ケミルーフFL-24
(935)47
(934-1)37
引張り強さ
MPa
21
86
引張り弾性率
MPa
720
3470
伸び率
%
75
5.0
曲げ強さ
MPa
22
142
曲げ弾性率
MPa
硬化条件
660
3570
110℃×2時間
110℃×2時間
ケミルーフFL-12
ケミルーフFL-24
(935)64
(934-1)47
ケミルーフ積層板特性
試験項目
単 位
バーコール硬度
引張り強さ
MPa
72
109
引張り弾性率
MPa
4370
8160
伸び率
%
2.2
−
曲げ強さ
MPa
116
189
曲げ弾性率
MPa
3000
8160
硬化条件
80℃×6時間
80℃×6時間
ガラス積層構成
#450、3ply
#450、3ply
トーヨーケミルーフの塗膜特性
試験項目
単 位
試験結果
試験方法等
引張強さ
MPa
37
JIS K 6919に準拠
引張弾性率
MPa
2290
JIS K 6919に準拠
伸び率
%
1.78
JIS K 6919に準拠
磨耗減量 (テーバー磨耗)
mg
耐熱性
煮沸吸水率
耐水性
常温吸水率
%
%
耐候性
20
1350
1000回転
(磨耗輪CS−17)
異常なし
90℃熱水 ×200 時間(片面煮沸)
0.120
JIS K 6911に準拠 95℃× 1時間
0.080
JIS K 6911に準拠 25℃×24時間
異常無し
スーパーキセノン(200時間)
樹脂の比較
エポキシ樹脂系
FRP樹脂系
アクリル樹脂系
耐摩耗性
○
○
○
耐酸性
×
○
○
耐アルカリ性
○
○
○
耐汚染性
○
○
○
耐衝撃性
○
○
○
スベリ
○
△
△
耐水性
○
○
○
耐クラック性
△
○
△
耐候性
×
△
○
クラック追従性
試験条件
引張りスピード 1㎜/min
80
強度
密着工法
通気工法
90
70
60
kgf/cm 50
40
30
20
10
0
1㎜
2㎜
3㎜
下地クラック幅
4㎜
5㎜
6㎜
7㎜
ケミルーフFL−12・FL−24の硬化時間と温度の関係(CA−100添加時)
FL―12M
100
0.80%
60
1.00%
40
1.50%
2.00%
20
0
80
0.80%
60
1.00%
40
1.50%
2.00%
20
硬化時間
(分)
100
80
硬化時間
(分)
80
1.00%
40
1.50%
20℃
25℃
30℃
0
20℃
液温度(℃)
1.00%
60
1.50%
40
20
0
液温度(℃)
25℃
30℃
硬化時間
(分)
0.80%
80
20℃
30℃
5℃
35℃
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
10℃
15℃
20℃
液温度
(℃)
FL―24S
100
15℃
25℃
液温度
(℃)
FL―24M
10℃
2.00%
20
0
15℃
0.80%
60
FL―24W
0.80%
1.00%
100
硬化時間
(分)
硬化時間
(分)
100
硬化時間
(分)
FL―12W
FL―12S
0.80%
80
1.00%
60
1.50%
40
20
0
20℃
25℃
30℃
液温度
(℃)
35℃
5℃
10℃
15℃
20℃
液温度
(℃)
お断り
試験数値は測定値で保証値ではありません。
本技術資料に示されているデータは実使用の場合のひとつの指針であり、使用条件によっては異なる結果が得られる場合があ
ります。
21
25℃
注意
正しく安全にお使い頂くために必ずお読みください
①運搬・保管上の注意
●缶類(ポリビン含む)は中身が漏れないように横倒しせずに開口部を上にし
て置き、衝撃を与えたり、荷崩れや破損しないように扱ってください。
警告
●保管中は必ず容器を密閉し、直射日光・雨水の当たらない乾燥した30℃以下
の冷暗所に常温で保管し、火気厳禁としてください。
●一度開缶したものは使いきってください。やむを得ず残った材料は完全密封
し、できるだけ早い時期に使いきってください。
警告
●硬化剤CA-100は、他の薬品とは隔離して保管してください。
火気・衝撃は絶対に避けてください。
金属に反応しますので金属製の計量カップ、缶、棒等は絶対に使用しないで
ください。また、金属石鹸、アルカリ性物質、アミン類、金属酸化物と近づ
けるのは危険です。
不純物が混じらないように他の容器等には入れ替えないでください(誤飲防
止のため、液は赤色に着色してあります)
。
●トーヨーケミルーフの樹脂の安定貯蔵期間は工場出荷後3ヵ月以内を目安
としてください。
●ガラス繊維補強材・通気緩衝シートは汚れや湿気防止のため、包装材に入れ
て保管してください。
②法規制
●トーヨーケミルーフは「消防法」の分類による引火性液体、引火性固体並びに自己反応性物質に属するも
のがあります。引火点等により下記の表のように分類され、取り扱いや貯蔵に際して規則を受けます。
危険等級
引火点
指定数量
4類1石
Ⅱ
21℃未満
200ℓ
AD-RA
F L- 1 2 、F L- 2 4 、F LT( K )、R S - 4 0 2
ST-A、ケミルーフトップコートTNF−A液
4類2石
Ⅲ
21℃以上
70℃未満
1,000ℓ
ケミルーフトナーFLC
4類4石
Ⅲ
∼
危険物類別
品 名
U - 011、U - 0 0 6
ソフランプライマー ME、
ケミルーフトップコート TNF−B液
∼
200℃以上
6,000ℓ
250℃未満
CA-100
ケミルーフパテ
5類第2種
−
−
100㎏
2類
−
−
1,000㎏
●また、これらの有機溶剤を含んだ材料の維持管理方法が不適当であったり、
みだりに摂取、吸引したり、その目的のために所持すると罰せられることが
あります。
●その他、
「労働衛生安全法」
、
「化学物質の審査および製造等の規制に関する法
律」並びにその関連法規の規制および行政指導を受けることがあります。
22
③廃棄処理
●容器、道具類の洗浄にはアセトンを使用してください。
●施工後の廃材(空き缶・洗浄後の廃液・材料の付着物)は専門の廃棄物処理業者に委託して
適切に処理してください。
●CA-100がこぼれた時は少量の場合はウエス等で拭き取り、水を入れた専用の廃棄容器に捨
ててください。(乾燥した状態で保管すると発火の危険があります)。大量の場合はおが屑、
けいそう土、砂等の吸収材に吸収させてください。廃棄処理は上記と同様とし、河川や下水
道に廃液を流さないでください。
警告
●残余のケミルーフ樹脂は0.8%∼2.0%以内の硬化剤と混合し硬化させます。
また工事中又は工事後の硬化剤が付着しているウエスや硬化剤入りのケミルーフ樹脂等の残
材は発熱により発火することがありますので他の廃材と一緒にしないでください。必ず水を
入れた廃棄容器に入れるようにしてください。
●空き容器の処分は水を張ったのち、適切に処理してください。
硬化剤
④人体に対する衛生・応急措置
●施工後は、うがいを行い、手は石鹸でよく洗ってください。
●作業服等に付着した汚れは良く落としてください(ケミルーフマット片が付着すると皮膚を
刺激したり、かゆみの原因となることがあります)
。
●目に入った場合は流水でよく洗い、医師の診断を受けてください。
●飲み込んだ場合は安静にし、直ちに医師の診断を受けてください。但し、CA-100を飲み込ん
だ場合は多量の水を飲ませた後、吐かせてから医師の診断を受けてください。
(痙攣・意識不
明の場合は無理に嘔吐させないでください。吐かせると気管に入りやすく少量でも化学性肺
炎を起こすことがあります)
。
●吸入した場合は新鮮な空気の場所に移動させ、安静にし、状態が悪い場合は直ちに医師の診
断を受けてください。
●皮膚に付着した場合は直ちに水洗いし、炎症が出た場合は医師の診断を受けてください。
診断
警告
●硬化剤CA-100が皮膚・目・粘膜等に付着すると激しく刺激し、重大な損傷を与える恐れがあ
りますので特に注意が必要です。
⑤火災時の処置
●初期火災は泡消火器を使用して消火します。
尚、取り扱いの際には製品安全データシート(MSDS)を参照ください。
23
泡消火器
危険
●本格的火災の場合は硬化剤が爆発する恐れがありますので、絶対近寄らず安全な距離まで避
難して大量の放水により冷却、類焼を防いでください。
●施工時には必要に応じて携帯型の泡消火器を用意してください。
注意
正しく安全にお使いいただくために必ずお読みください
①天候について
●施工時の天候が降雨時、または降雨が予想される場合、もしくは降雨後で下
地が未乾燥の場合は施工を中断してください。特に施工直後に降雨があった
場合は白化現象を起こすことがあります(夜露でも同様の現象が生じる恐れ
がありますので、特にトップコートは夕刻以降の施工は避けてください)
。
●トーヨーケミルーフの硬化時間は温度に左右されます。外気温や下地の温度
が5℃以下または50℃以上の場合は施工しないでください。
●強風によりケミルーフマットの飛散や塗布面へのゴミの付着等、施工に支障
のある場合は中断してください。
49 ℃
∼
6℃∼
②作業環境について
警告
●樹脂や硬化剤が皮膚に付着すると薬傷を起こしたり、長期にわたり蒸気を吸
入すると重い健康障害を起こすことがありますから作業環境については十
分な注意が必要です。
警告
●酸欠に注意し、通気の悪い場所での施工は避けてください。
状況に応じて防爆型換気装置を設置してください。(換気を行わないとスチ
レンモノマーが滞留し、硬化が遅くなることもあります)
。
●作業に適した服装・装備をして安全保護帽、ゴム手袋(溶剤の浸透しないも
の)等の着用を徹底し、必要に応じて防毒マスクや保護眼鏡も用意してくだ
さい。
警告
●施工場所および材料調合場所等に消火器を準備、設置してください。
●作業場所は火気厳禁とし、喫煙や静電気、溶接等の着火源を生じさせないよ
うに注意してください。
●作業場所周辺はガラスマット等の飛散により汚れないようにあらかじめ養
生してください。
警告
●高所作業の場合は落下防止に注意してください。
●硬化反応中のケミルーフ樹脂は水気厳禁です。
③下地について
●下地表面が乾燥状態でもコンクリートの水分が密閉され易いデッキプレー
ト下地や改修下地の場合は通気緩衝工法の採用や脱気装置の併用を検討し
てください。
●目地部分(伸縮目地・打継目地等)や木質ベニア下地の板の合わせ目(入隅
線含む)等の下地の挙動変化の恐れのある部分は事前にソフランSTテープ
を張り付けてください。目地部分に隙間のある場合はケミルーフパテによる
目止め処理を行ってください。
●改修の場合は必要に応じて適切な下地処理を行ってください。
(14ページを
参照してください)。
24
要換気
④プライマーについて
●プライマーは使用時によく攪拌し、所定の塗布量と指触乾燥時間を守ってください。
●プライマー塗布後、4時間以上経過したり雨にあたった場合は再塗布してください。
4時間
以内
危険
●プライマーは空気中の水分と反応して乾燥する湿気硬化型です。ドライヤ−や火であぶるこ
とは危険ですので行わないでください。
⑤材料の調合について
警告
●硬化剤の添加量が適切でない場合には異常発熱し、自然発火する場合や硬化不良の原因とな
る場合があります(添加量は12ページを参照してください)
。
絶対に硬化剤の添加量は0.8%∼2.0%以内としてください。
⑥FRP防水層施工について
●ケミルーフ樹脂はケミルーフマットに積層することによって防水層としての耐久性を確保し
ます。 樹脂単独のみの施工は行わないでください。
●ケミルーフマットはシート状のまま使用します。
●ライニング作業は必ず連続工程で行ってください。
●2プライの工法は必ず1プライずつライニング作業を実施し、2プライ同時に施工しないでく
ださい。
●各層の工程は硬化後、2日以内に次工程を行ってください。
!
OK
塗り継ぎ処理の一覧表
経過日数
翌日
2日目
3日目
4日目
春・秋期
アセトン拭き
アセトン拭き
研磨・アセトン拭き
+
プライマー(セメント)
研磨・アセトン拭き
研磨・アセトン拭き
+
プライマー(セメント)
冬期
アセトン拭き
アセトン拭き
アセトン拭き
研磨・アセトン拭き
研磨・アセトン拭き
+
プライマー(セメント)
2 日以内
5日以上
夏期
アセトン拭き
アセトン拭き
●硬化不良やクラック、ケミルーフマットの浮きが生じた場合はその部分を皮スキ、サンディ
ング、ダイヤモンドカッター等で切り取り再度施工を行ってください。
●表面調整(研摩)はケミルーフマットの毛羽立ちを防ぐために行います。表面調整を行わな
いと毛細管現象による水の浸入や外観不良につながる恐れがありますので注意してください。
●中塗りはトップコートの隠ペイ性を高めるために必ずトナー調合(ケミルーフカラー)とし
てください。
●中塗りやトップコートは規定量以上に厚塗りしないでください。クラックや層間剥離の生じ
る原因となる場合があります(白化現象の生じた部分は撤去し、再施工してください)
。
●施工中には水のかからないようにしてください。水分や湿気は層間剥離や白化現象の原因と
なる場合があります。
●施工後、トップコートの補修または塗り替えを行う場合はご相談ください。
注意事項は通常的な取り扱い・施工方法を対象としたものです。特殊な取り扱い・
改修施工方法を行う場合には別途ご相談ください。
専用工具(市販)
トーヨーケミルーフはFRP専用の工具を使用して施工します。
スパイラル型
豚毛脱泡ローラー
金属製
脱泡ローラー
FRP専用
ローラー
秤
25
メートル
グラス
ピペット
へら
日本建築学会 JASS8 建築工事標準仕様書・同解説 2008年発行より抜粋
1.9 塗膜防水工事
a. 防水層の種別
表1.29 FRP系塗膜防水工法・密着仕様(L-FF)
部位
平場(RC下地)
(勾配 1/50∼1/20)
立上り(RC下地)
工程−1
工程−2
プライマー塗り[0.2kg/㎡]
防水用ポリエステル樹脂塗り[0.4kg/㎡]
プライマー塗り[0.2kg/㎡]
防水用ポリエステル樹脂塗り[0.2kg/㎡]
工程−3
防水用ガラスマット#380張付け
(防水用ポリエステル樹脂)[1.4kg/㎡]
防水用ガラスマット#380張付け
(防水用ポリエステル樹脂)[1.2kg/㎡]
工程−4
防水用ガラスマット#380張付け
(防水用ポリエステル樹脂)[1.4kg/㎡]
防水用ガラスマット#380張付け
(防水用ポリエステル樹脂)[1.2kg/㎡]
工程−5
防水用ポリエステル樹脂塗り*[0.4kg/㎡]
防水用ポリエステル樹脂塗り*[0.2kg/㎡]
工程
保護・
仕上げ
工程
工程−1
軽歩行用
仕上塗料
歩行用
仕上塗料
仕上塗料
(平場と同一材料とする)
軽歩行用 仕上塗料塗り
[0.2kg/㎡]
歩行用 仕上塗料塗り
[0.4kg/㎡]
仕上塗料塗り
[平場と同一使用量とする]
〔注 (1)RC打継ぎ目地部の処理は特記による。
(2)防水用ポリエステル樹脂は、JASS8M-101-2007に規定された防水用ポリエステル樹脂とする。
(3)防水用ガラスマット#380は、JASS8M-102-2007に規定された防水用ガラスマットとする。
(4)防水用ポリエステル樹脂の使用量は、表中の量を確保することとし、防水層の厚さは平場で平均2.5㎜、仕上りで平均2㎜とする。
(5)*印の防水用ポリエステル樹脂には、トナーを添加する。トナーの種類・添加量は防水材製造業者の指定による。
(6)軽歩行用仕上塗料、歩行用仕上塗料は防水材製造業者が指定するものとする。
b. 材料
仕様
塗膜防水工事に必要な材料は、防水材製造業者の指定による。
(1)プライマー
プライマーは、はけ、ローラーばけ、ゴムべらまたは吹付器具などで塗布するのに支障なく、8時間以
内に指触乾燥する品質のものとする。
(2)塗膜防水材料
(ⅳ)防水用ポリエステル樹脂(L-FF)
防水用ポリエステル樹脂は、防水用ガラスマットと併用して防水層を形成する材料で、JASS8M-1012007に適合するものとする。
(3)トナー(L-FF)
トナーは、防水用ポリエステル樹脂に添加して分散性がよく、品質を低下させないもので、防水材製造
業者の指定するものとする。
(5)硬化剤
(ⅱ)L-FFに用いる硬化剤は、防水用ポリエステル樹脂や歩行用仕上塗料と混合して硬化させるもので、識
別のため着色された有機過酸化物である。
(8)防水用ガラスマット(L-FF)
防水用ガラスマットは、防水用ポリエステル樹脂と併用して防水層を形成する材料で、JASS8M102-2007に適合するものとする。
(9)仕上塗料
仕上塗料は、防水層の美観と保護を目的として使用される材料で、良好な耐候性を有するものとする。
(ⅱ)軽歩行用仕上塗料(L-FF)
軽歩行用仕上塗料は、はけ、ローラーばけまたは吹付器具で塗布するのに支障なく、防水層と十分に接
着し、良好な耐久性、耐摩耗性を有するものとする。
(ⅲ)歩行用仕上塗料(L-FF)
歩行用仕上塗料は、はけ、ローラーばけで塗布するのに支障なく、防水層と十分に接着し、良好な耐久
性、実用上歩行に耐える耐摩耗性を有するものとする。
c. 施工法
塗膜防水層を施工するにあたり、下地が1.3d「下地の状態」に適合していることを確認する。
(1)作業のための養生
(ⅰ)計量およびかくはん・混合の場所は、ビニルシートなど適当な材料を用いて養生する。
(ⅱ)塗布箇所以外は、汚染しないようにポリエチレンフィルムなどを用いて養生する。
(2)防水材の調合・かくはん・混合および希釈
(ⅳ)防水用ポリエステル樹脂(L-FF)
防水用ポリエステル樹脂と硬化剤を防水材製造業者の指定する割合で計算し、十分にかくはん・混合する。
(3)プライマーの塗布
プライマーは、はけ(刷毛)・ローラーばけ、ゴムべらまたは吹付け器具などを使用し、均一に塗布する。
(4)接合部・打継ぎ部・目地部の処理
PCaやALCの接合部、およびRC下地の打継ぎ部は、あらかじめ増塗や絶縁テープ張りなどを行う。絶
縁テープは防水材製造業者の指定による。
26
(7)防水材の塗布
(ⅰ)防水材はピンホールが生じないように、はけ、金ごて・ゴムべら・吹付け機械等で均一に塗布する。
(ⅱ)補強布の上に塗布する場合は、不浸透部分が生じないよう十分に注意する。
(ⅲ)防水材の塗重ねにおいては、原則として前工程の塗継ぎ個所と同一箇所での塗継ぎは行わない。
(ⅳ)塗重ね、塗継ぎの時間間隔は、防水材製造業者の指定するものとする。
(ⅵ)L-FFにおいては、防水用ガラスマットに防水用ポリエステル樹脂を塗布後、専用のローラーを用いて十分に含浸
・脱泡する。
d. 保護・仕上げ
塗膜防水層の保護・仕上げの種類は、表1.29を標準とする。
また、保護・仕上げ層の施工に先立ち、防水層の硬化状態を確認する。
(1)屋根の場合
防水層の保護・仕上げは、下記の①および②を標準とし、その種類および施工法は防水材製造業者の指定するものと
する。
①軽歩行用仕上塗料、非歩行用仕上塗料(L-FF)
防水層が完成した後、防水材製造業者の指定する軽歩行用仕上塗料または非歩行用仕上塗料を、はけ(刷毛)、ロ
ーラーばけ、吹付け器具などを用いて、規定量を均一に塗布する。
②歩行用仕上塗料(L-FF)
歩行用仕上塗料は、FRP防水材料製造業者の指定する材料を、はけ、ローラーばけなどを用いて、規定量を均一に
塗布する。
付1. JASS8M-101-2007 防水用ポリエステル樹脂
1. 適用範囲
この規格は、FRP系塗膜防水工法に用いる防水用ポリエステル樹脂について規定する。
2. 品 質
防水用ポリエステル樹脂の硬化物の品質は、表1に合格すること。
表1 防水用ポリエステル樹脂の硬化物の品質
標 準 状 態
劣化処理後の状態
加 熱 処 理
アルカリ処理
酸 処 理
項 目
引張強さ
破断時の伸び率
引張強さ
引張強さの保持率
破断時の伸び率
破断時の伸び保持率
引張強さ
引張強さの保持率
破断時の伸び率
破断時の伸び保持率
引張強さ
引張強さの保持率
破断時の伸び率
破断時の伸び保持率
単 位
N/㎜2
%
N / ㎜2
%
%
%
N/㎜2
%
%
%
N/㎜2
%
%
%
規 格 値
10∼ 50
25∼120
10∼ 50かつ
95以上
25∼120かつ
70以上
10∼ 50かつ
70以上
25∼120かつ
70以上
10∼ 50かつ
80以上
25∼120かつ
70以上
付2. JASS8M-102-2007 防水用ガラスマット
1. 適用範囲
この規格は、FRP系塗膜防水工法に用いる防水用ガラスマットについて規定する。
2. 品 質
防水用ガラスマットの硬化物の品質は、表1に合格すること。
表1 防水用ガラスマットの品質
防水用ガラスマットの
種 類
防水用ガラスマット
#380
ガラスマット識別仕様*
識別用色糸
識別用ライン
赤糸を質量で
0.5wt%以上
または
本数で0.1%以上
中央部に
赤ライン1本
300x300㎜あたりの質量
標準質量(g) 許容差(%)
34.2
〔注 防水用ガラスマットの種類を識別するため、色糸を混入するか、ラインを入れることとする。
*
27
+25、−5
28
トーヨーケミルーフ維持管理上のお願い
●防水層上は定期的に清掃を行い、ドレン等の排水の詰まりは取り除いてください。
洗浄には中性洗剤を用いてください。金属ブラシの使用は厳禁です。
●トップコートは劣化の状況に応じて3年毎に塗り替えすることをお奨めします。
●防水層の補修は専門の防水業者にご依頼ください。
●防水層上への重量物の設置は施工後7日目以降としてください。
●防水層上に重量物を落としたり、鋭角なもので傷をつけないでください。
寒冷地では特に雪おろし時にスコップで防水層に傷を付けないよう注意してください。
●防水層上で、不凍液、溶剤、ガソリン、灯油、薬品等をこぼさないでください。
また、クーリングタワーに使用する防藻剤の中には防水層を破損させる恐れのあるものがあります。
●防水層上でゴルフや花火は行わないでください。喫煙時には防水層に焦げ跡や穴を開けないよう注意してください。
●防水層を新たに貫通させるような作業は行わないでください。
●防水層表面がぬれている時は滑りやすい場合がありますので注意してください。
防水層表面(特に粗面仕上げの場合)は硬いので転ぶとケガをすることがあります。
●防水層上の利用について不明な点は事前にお問い合わせください。
29
東洋ゴム化工品販売株式会社
東京本社 〒162-8622 東京都新宿区天神町10番地 安村ビル
TEL 03-3235-1713
大阪支店 〒550-0002 大阪市西区江戸堀1-17-18
TEL 06-6441-6284
札幌支店 〒001-0016 札幌市北区北十六条西4丁目2-26 北晴北十六ビル3F TEL 011-747-1040
東北支店 〒984-0051 仙台市若林区新寺1-2-26 小田急仙台東口ビル6F
TEL 022-292-1855
中部支店 〒461-0001 名古屋市東区泉1丁目13-36 パークサイド1091ビル3F TEL 052-973-2900
中国支店 〒701-0165 岡山市北区大内田840-3
TEL 086-292-5111
四国支店 〒761-8071 高松市伏石町2018-13
TEL 087-869-1595
九州支店 〒812-0016 福岡市博多区博多駅南4-13-21
TEL 092-411-8303
ホームページアドレス http://toyo-roofing.com
●本カタログに掲載の内容は予告なく変更することがありますので、あらかじめご了承ください。
●カタログと実際の色とは印刷の関係で少し異なる場合があります。
●カタログのイラストは特徴を示したものです。現物とは外観の差異があります。
●カタログの記載事項は一般的な取扱いおよび標準的な場合のものです。特殊な条件下では異なる場合もありま
すので別途ご相談ください。
●カタログ内に記載されている商標「TOYO TIRES」並びに製品の名称、サービス名称等は東洋ゴム工業株式会
社の日本登録商標または商標です。
2011年3月作成 / 1103 2B SHO P A