ポンプ車(石和13部)仕様書

ポンプ車(石和13部)仕様書
1、本仕様書は、笛吹市が購入する消防用のポンプ車(以下「車両」という。)について定める。
2、車両各部に使用する材料及び部品については、特に指定する以外はJIS規格及び製作する会社規
格に適合する材料を使用することとし、車両の細目に合致するものとする。
3、車両は、道路交通法及び道路運送法車両の安全に適合し、かつ緊急自動車として承認が得られるも
のであり、性能、構造、その他は本仕様書によるものとする。
4、本車両は、消防団での使用という性質上、2004年6月9日改正道路交通法公布の2007年6
月2日より施行される普通免許制度に則り、消防団員が普通自動車運転免許で運転できるよう車両総
重量5000kg未満で製作し登録すること。
5、車両の主要緒元、構造は次のとおりとする。
① シャシ
・2WD、キャブオーバートラックダブルキャブ付シャーシ(消防シャーシ)
・シャシメーカーは問わないが、最新の排出ガス規制相当適合車。電動ミラー、寒冷地仕様を基準とする。
(クーラー標準装備)オルタネータ大容量バッテリー(80A以上)
② 艤 装(車庫寸法)
・車 輌 全 長--6,000㎜以下(サイドミラーまで可能な限り短く)
・車 輌 全 高--3,100㎜以下
・車 輌 全 幅--2,800㎜以下
・乗 車 定 員--8~10人
(1)水ポンプ
・主ポンプは2段高圧バランスタービンポンプとし、サイドカバーに設けられた送水路と共に合理的な水
速を保持し、性能の飛躍的な向上を図った構造とする
・インペラーは混流型三次元羽根とし、キャビテイションを防止し高所よりの吸い上げに対し性能の低下
を防止し高度のバランスを保持する構造とする。
・ポンプシャフトは精密な研磨仕上げを施す。
・主ポンプはあらゆる回転状態、吸水、落差、放水量及びポンプ圧力においても振動、発熱、異常音、漏
水のない構造とする。
・ポンプグランド部はメンテナンスフリーのメカニカルシール方式とする。
・性能は、日本消防協会の行う動力消防ポンプ規格A-2級合格品とする。
送水圧力
0.85MPa/c㎡にて2.0㎡/min以上
1.40MPa/c㎡にて1.4㎡/min以上
・シャシエンジンのP.T.Oにより駆動され、P.T.Oの操作は運転席に設けるスイッチまたはレバーにより
行うものとする。
(2)真空ポンプ
・真空ポンプは無給油式とし四枚羽根を有する編心回転式とする。ブレードは特殊樹脂製のものとする。
・動力伝道機構は電磁クラッチにより動力を伝道する構造とする。操作は左右側板に設けた押しボタン式
スイッチにより行うものとし自動揚水、揚水回転位置まで上昇させることとする。
・真空ポンプの性能は付属吸管を連結して30秒以内にて水銀柱640mm/Hg以上とする。
・真空ポンプは大量の水や砂が吸水されても焼付け、高発熱のないものとし連続運転が可能なものでメン
テナンスが不要なものとする。
・揚水が完了すれば自動的に真空ポンプの作動が停止しエンジンの回転数もアイドリング状態に減速する
ものとする。揚水完了のパイロットランプを設けることとする。
・真空ポンプの総排気量を1,900cc以上とする。
(3)ポンプ凍液装置
・ごく少量の不凍液を中央吸水部より吸入させて主ポンプ等主要部の凍結を防止する構造とする。(カプ
ラ式)
(4)ポンプ操作装置
・ポンプ操作装置は、操作員が容易かつ安全に操作出来るものとする。
・ポンプスロットルは、誤作動を防止するため左右ともに右回転でスロットルアップとする。
・不用意にスロットルに触れてもエンジン回転の上昇を防ぐようスロットル固定機能を設ける。但し、固
定した場合でもスロットルダウン操作は出来るものとする。
・設定圧以上にポンプ圧が上がらないための、ポンプ圧上限設定機能を設ける。
(5)動力伝導装置
・主ポンプの動力伝導装置は、シャーシのトランスミッション後方にポンプ駆動用ギヤーケースを設置し
エンジン動力を有効にポンプに駆動するもので、この操作は運転席内にて行うものとする。
(6)冷却水還流装置
・放水中にポンプより加圧された水にてP.T.Oギヤケース及びサブラジェーターを強制的に冷却する冷却
水を外部に排出せず、吸水配管に戻す還流装置を設ける。
・中継及び消火栓放水時においても、中継口あるいは吸水口に有圧水が入ってきても使用出来る構造とす
る。
・冷却水配管内部の圧力が高くなり、シャーシ側の機器が破損する恐れが生じた場合には、自動的に外部
へ冷却水を強制排出する安全弁を還流装置内に設けると共に、万が一安全弁が作動不良を起こしても圧
力スイッチにより冷却水を外部排出出来るよう2次的安全装置を設ける。
※ (1)から(6)までの項目については、同等品以上のもので可とする。
(7)格納箱
・車両後部に天板無し格納箱を設け、右側にBOX型の2人かけ用椅子、左側は、2人かけ折畳み椅子を
設ける。(BOX内は発電機、泡剤が収納出来る様にする)
・左右の椅子には折りたたみ安全バーを設ける。
・格納箱側板に夜間でも安全がはかれるよう埋め込み式の作業灯とスイッチを設ける。
(8)その他付属品等設置
・積載付属品や格納箱などには、雨水等の浸透、溜水のないようコーキングやゴムパッキン等で処置す
る。
・標識灯付散光式回転灯(V型4灯)を取付ける天井面は、重量に耐えられるよう補強し、止め金等が突
出しない構造とし、雨水等が浸入しないように処置する。
・後方から確認できるよう、後部側板上部左右に赤色点滅灯(フラッシュタイプ)を取付ける。
・側板右側(進行方向)に粉末消火器(ABC20型)を取付ける。
・ポンプ上に上れるようにポンプ脇に2段程度のステップを取付ける。
・側板右側(進行方向)に、泡発砲器、地下式消火栓開栓キー(2種類)、消火栓媒 介金具(ダイレク
トバルブ)、ホース背負器(65mm5本)、車輪止を取付ける。
・則板左側(進行方向)に、引上げ式スタンドパイプ、無反動管鎗、双口接手、ホース背負器(65mm5
本)及びその上部に鳶4本を取付ける。
・後方キャブ上にステンレスパイプ2段式のキャリアを設け、雨よけに防水カバーをつける。
・ポンプ上部に車体ステップ同様の素材で収納ボックスを設ける。
・左右側板に取付け不可能な付属品については、ポンプ、またはキャブ上キャリアを利用し取付けるか収
納する。
・ホース背負器は持ち運び移動が容易なように、背負ベルト側にキャスターを取り付ける。
・車両後部ステップ左右に、管鎗(直)を取付ける。
・キャブ後部座席下に収納BOXを設ける。
・夜間においてもポンプの操作、消防活動が安全にできるように照明(メタルハライド)を2台対角線
に取付け、上下伸縮が可能で360°方向が変えられるものとする。
・照明類のスイッチは、車両内部及び照明付近にそれぞれ設ける。
・車両前部に赤色ストロボライト埋め込み型2台を取付ける。
・ポンプ操作者と筒先の作業者との無線連絡が取れるよう、車内の他にスピーカー一体式マイクを左右に
設ける。
・車両後部にステップを設け、左右側板に手すり、また上部にも手すりを取り付ける。
・消防団章を車両前部中央に取付ける。
・電子サイレンアンプ、スイッチ類、広報用カセットプレーヤー、受令機はオーバーヘッドコンソール内
に取り付け、各名称を表示する。(石和分団団波は送受信とする)
・車両本体のバッテリー上がりを防ぐため、常に充電できるよう自動充電器を取付ける。自動充電装置の
電源差込コネクターは、車体後方左右にマグネット式で設ける。
・車体後方下部に剣先スコップ・角スコップを取付ける。
・車体のステップ及び荷台部は、全てアルミ又はステンレスの縞板張りとし、取付け部品があたる部分
にはアルミ等の板で保護処理をする。
・塗装は、車体を消防色(朱色)、車体下周りは黒色塗装とする。
・文字引線は、車両両側に金文字・黒縁取り(丸ゴシック)とする。また、標識灯は、黒文字(第○部)
で記入。
・配管等は、電食及び錆等による腐食を防止するため、ステンレスや真鍮製などの部品を使用し、また絶
縁処理等をほどこすこと。
・バックブザーについては、切り替えスイッチを室内に設ける。
・ その他付属品及び取付け品については内訳を参照し、詳細については、市と協議するものとする。
・ 車両後部に部旗受けを設置すること。サイズについては、部と別途協議する。
5、検査及び補償等
・中間検査は、取り付け品等を仮止めできる状態で行う。尚、検査申請を10日前に提出または連絡をす
ること。
・ 仕様書及び提出艤装図面にて市役所が実施する中間検査(塗装前)及び総合的な検査の結果、不具合
と認められた箇所については、直ちに修正又は取替えの上、再検査を受けるものとする。
・ 補償期間については、本車両納入日より2年間とする。補償期間において施工設計及び仕様部材等に
起因した故障、不備が生じた場合は、受注者が直ちに無償修理をすること。また、この期間中サービ
ス点検を1回以上(オイル交換を含む)実施すること。ただし、補償期間以後においても、設計不良、
艤装製作不良等に重大な過失による故障等については、受注者と協議の上、直ちに無償で修理をする
ものとする。
6、その他
・契約締結後速やかに、参考図面(3面図程度)を添付すること。
・登録手続きについては、新規登録に係る重量税・自賠責保険料・登録手数料・既存車両の廃車(完全抹
消登録)に関する諸費用等一切を(契約金額に)含む。
・自賠責保険、重量税の還付金が発生する場合は、手続き費用を(契約金額に)含み、完全抹消後は、
証する書類を添付すること。