《1》催眠導入薬

各論
表11a
2.もの 1. 医薬品
併用禁忌・慎重投与(併用注意であるが禁忌レベルのものも含む)となっている医薬品リスト
一覧表の見方
薬物A
相互作用を受ける側の薬物
薬物B
相互作用を与える側の薬物
相互作用
分類
機構
相互作用の具体的内容
薬物動態学的(PK)および薬力学的(PD)
相互作用機構の分類
〔?:相互作用機構の分類が不明のもの〕
相互作用機構の具体的内容
〔?:相互作用機構が不明のもの〕
程度
相互作用の程度(矢印は薬物Aの作用あるい
は血中濃度の増減〔↑:血中濃度上昇,↓:血
中濃度低下,?:不明〕を示し,その程度が
報告されている場合は倍率を括弧内に記した)
対処法
原則として併用しないことが望まれるが,併
用する際の対処法の具体的内容
《1》催眠導入薬
薬物A
トリアゾラム
薬物B
相互作用
機構
程度
対処法
イトラコ ナゾ 作用増強による副作用の危
ール
険性
PK イトラコナゾールによるト
リアゾラムの代謝阻害に基
づく血中濃度の上昇
↑
(20)
併用禁忌
フルコナゾー 作用増強による副作用の危
ル
険性
PK フルコナゾールによるトリ
アゾラムの代謝阻害に基づ
く血中濃度の上昇
↑
併用禁忌
ミコナゾール 作用増強による副作用の危
険性
PK ミコナゾールによるトリア
ゾラムの代謝阻害に基づく
血中濃度の上昇
↑
併用禁忌
ホスフルコナ 作用増強による副作用の危
ゾール
険性
PK ホスフルコナゾールによる
トリアゾラムの代謝阻害に
基づく血中濃度の上昇
↑
併用禁忌
ボリコナゾー 作用増強による副作用の危
ル
険性
PK ボリコナゾールによるトリ
アゾラムの代謝阻害に基づ
く血中濃度の上昇
↑
併用禁忌
エリスロマイ 作用増強による副作用の危
シン
険性
PK エリスロマイシンによるト
リアゾラムの代謝阻害に基
づく血中濃度の上昇
↑
併用をなるべく避
ける
シメチジン
作用増強による副作用の危
険性
PK シメチジンによるトリアゾ
ラムの代謝阻害に基づく血
中濃度の上昇
↑
(2)
併用をなるべく避
ける
ジルチアゼム 作用増強による副作用の危
険性
PK ジルチアゼムによるトリア
ゾラムの代謝阻害に基づく
血中濃度の上昇
PK リトナビルによるトリアゾ
ラムの代謝阻害に基づく血
中濃度の上昇
PK インジナビルによるトリア
ゾラムの代謝阻害に基づく
血中濃度の上昇
PK ネルフィナビルによるトリ
アゾラムの代謝阻害に基づ
く血中濃度の上昇
PK サキナビルによるトリアゾ
ラムの代謝阻害に基づく血
中濃度の上昇
PK エファビレンツによるトリ
アゾラムの代謝阻害に基づ
く血中濃度の上昇
PK リトナビルによるミダゾラ
ムの代謝阻害に基づく血中
濃度の上昇
PK インジナビルによるミダゾ
ラムの代謝阻害に基づく血
中濃度の上昇
↑
(2)
併用をなるべく避
ける
リトナビル
トリアゾラムの睡眠作用の
増強
インジナビル
トリアゾラムの睡眠作用の
増強
ネルフィナビ トリアゾラムの睡眠作用の
ル
増強
サキナビル
トリアゾラムの睡眠作用の
増強
エファビレン 作用増強による副作用の危
ツ
険性
ミダゾラム
分類
リトナビル
ミダゾラムの鎮静作用の増
強
インジナビル
ミダゾラムの鎮静作用の増
強
↑
併用禁忌
↑
併用禁忌
↑
併用禁忌
↑
併用をなるべく避
ける
↑
併用禁忌
↑
併用禁忌
↑
併用禁忌
各論
薬物A
ミダゾラム
薬物B
相互作用
機構
程度
対処法
ネルフィナビ ミダゾラムの鎮静作用の増
ル
強
PK ネルフィナビルによるミダ
ゾラムの代謝阻害に基づく
血中濃度の上昇
↑
併用禁忌
アンプレナビ ミダゾラムの鎮静作用の増
ル
強
PK アンプレナビルによるミダ
ゾラムの代謝阻害に基づく
血中濃度の上昇
PK エファビレンツによるミダ
ゾラムの代謝阻害に基づく
血中濃度の上昇
↑
併用禁忌
↑
併用禁忌
PK イトラコナゾールによるゾ
ピクロンの代謝阻害
↑
ゾピクロンの代替
薬としてロルメタ
ゼパムへの変更
程度
対処法
エファビレン ミダゾラムの鎮静作用の増
ツ
強
ゾピクロン
分類
2.もの 1. 医薬品
イトラコ ナゾ 作用増強による副作用の危
ール
険性
《2》抗不安薬
薬物A
薬物B
アルプラゾラ リトナビル
ム
相互作用
アルプラゾラムの鎮静作用
の増強
分類
機構
PK リトナビルによるアルプラ
↑
併用禁忌
ゾラムの代謝阻害に基づく (↓?)
血中濃度の上昇.ただし,
AUC 低下の報告もあり臨床
的重要性は不明
↑
併用禁忌
PK ネルフィナビルによるアル
プラゾラムの代謝阻害に基
づく血中濃度の上昇
↑
併用禁忌
アンプレナビ アルプラゾラムの鎮静作用 PK アンプレナビルによるアル
ル
の増強
プラゾラムの代謝阻害に基
づく血中濃度の上昇
↑
併用禁忌
インジナビル
アルプラゾラムの鎮静作用 PK インジナビルによるアルプ
の増強
ラゾラムの代謝阻害に基づ
く血中濃度の上昇
ネルフィナビ アルプラゾラムの鎮静作用
ル
の増強
フルボキサミ アルプラゾラムの鎮静作用
ン
の増強
PK フルボキサミンによるアル
プラゾラムの代謝阻害に基
づく血中濃度の上昇
ブロマゼパム フルボキサミ ブロマゼパムの鎮静作用の PK フルボキサミンによるブロ
ン
増強
マゼパムの代謝阻害に基づ
く血中濃度の上昇
↑
(2)
アルプラゾラムの
投与量を減量する
等,注意して投与
する
ブロマゼパムの投
↑
(2.4) 与量を減量する等,
注意して投与する
↑
併用禁忌
PK フルボキサミンによるジア
ゼパムの代謝阻害に基づく
血中濃度の上昇
PK シプロフロキサシンによる
ジアゼパムの代謝阻害に基
づく血中濃度の上昇
PK リトナビルによるクロラゼ
プ酸等の代謝阻害に基づく
血中濃度の上昇
↑
ジアゼパムの投与
量を減量する等,
注意して投与する
↑
ジアゼパムの投与
量を減量する等,
注意して投与する
併用禁忌
ベンゾジアゼ リファンピシ ジアゼパム等の作用減弱
PK リファンピシンによるジア
ピン(ジアゼ ン
ゼパム等の代謝酵素誘導に
パム,ニトラ
基づく血中濃度の低下
ゼパム)
ベンゾジアゼピンの作用増 PK シメチジンによるベンゾジ
ベンゾジアゼ シメチジン
強による副作用の危険性
アゼピンの代謝阻害に基づ
ピン ( 酸 化
く血中濃度の上昇
代謝を受け
るもの)
↓
ジアゼパム
リトナビル
ジアゼパムの鎮静・睡眠作 PK リトナビルによるジアゼパ
用の増強
ムの代謝阻害に基づく血中
濃度の上昇
フルボキサミ ジアゼパムの鎮静・睡眠作
ン
用の増強
シプロフロキ ジアゼパムの鎮静・睡眠作
サシン
用の増強
クロラゼプ酸, リトナビル
エスタゾラム,
フルラゼパム
クロラゼプ酸等の鎮静・睡
眠作用の増強
↑
↑
ジアゼパムの作用
減弱に注意し,必
要であれば増量す
る
ベンゾジアゼピン
の作用増強に注意
し,必要であれば
減量する
各論
2.もの 1. 医薬品
《3》抗てんかん薬
薬物A
フェニトイン
薬物B
相互作用
分類
機構
程度
対処法
テガフール
フェニトインの作用増強に
よる中毒の危険性
PK テガフールによるフェニト
インの代謝阻害に基づく血
中濃度の上昇
↑
フェニトインの中
毒に注意し,必要
であれば TDM を基
にフェニトインを
減量する
イソニアジド
フェニトインの作用増強に
よる中毒の危険性
PK イソニアジドによるフェニ
トインの代謝阻害に基づく
血中濃度の上昇
↑
フェニトインの中
毒に注意し,必要
であれば TDM を基
にフェニトインを
減量する
シメチジン
フェニトインの作用増強に
よる中毒の危険性
PK シメチジンによるフェニト
インの代謝阻害に基づく血
中濃度の上昇
↑
フェニトインの中
毒に注意し,必要
であれば TDM を基
にフェニトインを
減量する
アミオダロン フェニトインの作用増強に
よる中毒の危険性
PK アミオダロンによるフェニ
トインの代謝阻害に基づく
血中濃度の上昇
フルボキサミ フェニトインの作用増強に
ン
よる中毒の危険性
PK フルボキサミンによるフェ
ニトインの代謝阻害に基づ
く血中濃度の上昇
カルバマゼピ エリスロマイ カルバマゼピンの作用増強
ン
シン
による中毒の危険性
フェニトインの中
↑
(2) 毒 に 注 意 し , 必 要
であれば TDM を基
にフェニトインを
減量する
↑
フェニトインの中
毒に注意し,必要
であれば TDM を基
にフェニトインを
減量する
カルバマゼピンの
PK エリスロマイシンによるカ
↑
ルバマゼピンの代謝阻害に (2∼4)中 毒 に 注 意 し , 必
要であれば TDM を
基づく血中濃度の上昇
基にカルバマゼピ
ンを減量する
↑
カルバマゼピンの
中毒に注意し,必
要であれば TDM を
基にカルバマゼピ
ンを減量する
シメチジン
カルバマゼピンの作用増強
による中毒の危険性
PK シメチジンによるカルバマ
ゼピンの代謝阻害に基づく
血中濃度の上昇
イソニアジド
カルバマゼピンの作用増強
に基づく中毒の危険性
PK イソニアジドによるカルバ
マゼピンの代謝阻害に基づ
く血中濃度の上昇
ダナゾール
カルバマゼピンの作用増強
による中毒の危険性
カルバマゼピンの
PK ダナゾールによるカルバマ
↑
ゼピンの代謝阻害に基づく (1.5 ∼ 中 毒 に 注 意 し , 必
血中濃度の上昇
2) 要であれば TDM を
基に減量する
リトナビル
カルバマゼピンの作用増強
による中毒の危険性
PK リトナビルによるカルバマ
ゼピンの代謝阻害に基づく
血中濃度の上昇
↑
フルボキサミ カルバマゼピンの作用増強
ン
による中毒の危険性
PK フルボキサミンによるカル
バマゼピンの代謝阻害に基
づく血中濃度の上昇
↑
カルバマゼピン中
↑
(2) 毒 及 び イ ソ ニ ア ジ
ドによる肝障害に
注意し,必要であ
れば TDM を基に
カルバマゼピンを
減量あるいはイソ
ニアジドを中止す
る
カルバマゼピンの
中毒に注意し,必
要であれば TDM を
基にカルバマゼピ
ンを減量する
カルバマゼピンの
中毒に注意し,必
要であれば TDM を
基にカルバマゼピ
ンを減量する
各論
薬物A
バルプロ酸
薬物B
相互作用
パニペ ネム, バルプロ酸の血液中濃度低
メロ ペ ネム , 下による作用減弱
イミペ ネ ム ,
ビア ペ ネム ,
ドリペネム
分類
機構
PK グルクロン酸抱合代謝の促進,
グルクロン酸抱合体の加水
分解阻害
2.もの 1. 医薬品
程度
↓
対処法
併用禁忌
《4》非ステロイド性消炎鎮痛薬
薬物A
薬物B
非ステロイド プロベネシド
性消炎鎮痛薬
ピロキシカム リトナビル
アンピロキシ リトナビル
カム
相互作用
分類
機構
非ステロイド性消炎鎮痛薬 PK プロベネシドによる非ステ
ロイド性消炎鎮痛薬の尿細
の作用増強による副作用の
管分泌の阻害に基づく血中
危険性
濃度の上昇
不整脈,血液障害,痙攣等 PK リトナビルによるピロキシ
の重篤な副作用の危険性
カムの代謝阻害に基づく血
中濃度の上昇
不整脈,血液障害,痙攣等
の重篤な副作用の危険性
PK リトナビルによるアンピロ
キシカムの代謝阻害に基づ
く血中濃度の上昇
程度
対処法
↑
↑
副作用に注意し,
必要であれば非ス
テロイド性消炎鎮
痛薬を減量する
併用禁忌
↑
併用禁忌
《5》向精神薬
薬物A
ピモジド
薬物B
相互作用
H I V プ ロ テ 副作用(催不整脈)の危険
アーゼ阻害 性
剤(リトナビ
ル等),アゾ
ール系抗真
菌剤(イトラ
コ ナゾー ル
等 ),クラリ
スロマイシン,
エリスロマイ
シン , パ ロ
キセチン,
フルボキサ
ミン
分類
機構
PK リトナビル等によるピモジ
ドの代謝阻害に基づく血中
濃度の上昇
程度
↑
対処法
併用禁忌
《6》エルゴタミン製剤
薬物A
薬物B
相互作用
エルゴタミン H I V プ ロ テ 麦角中毒の危険性
製剤
アーゼ阻害
剤(リトナビ
ル等),エフ
ァビレンツ ,
デラビルジン,
マクロライド
系抗生物質
(エリスロマ
イシ ン 等 ),
アゾー ル 系
抗真菌薬(イ
トラコナゾー
ル等)
分類
機構
PK リトナビル等によるエルゴ
タミン製剤の代謝阻害に基
づく血中濃度の上昇
程度
↑
対処法
併用禁忌
各論
薬物A
薬物B
相互作用
エルゴタミン 5-HT1B/1 血圧上昇,血管攣縮の増強
D 受容体作
製剤
動薬,他の
麦角アルカ
ロイド類
分類
機構
PD 相加的に血管収縮作用を増
強させる
2.もの 1. 医薬品
程度
対処法
↑
同時投与禁忌.両
剤の投与間隔を 24
時間以上あける
程度
対処法
↓
併用をなるべく避
ける
《7》抗パーキンソン薬
薬物A
薬物B
相互作用
分類
機構
ブロモクリプ フェノチアジ ブロモクリプチンの作用減 PD ドパミン受容体作動薬と遮
チン
ン系薬剤
弱
断薬による拮抗
エリスロマイ ブロモクリプチンの副作用
シン
レボドパ
ピリドキシン
レボドパの作用減弱
PK エリスロマイシンによるブ
↑
併用は回避するの
ロモクリプチンの代謝阻害 (3∼4) が 理 想 で あ る が ,
に基づく血中濃度の上昇
併用する場合には
ブロモクリプチン
の投与量を少ない
量から開始して,
患者の状態を監視
しながら増量する
PK ピリドキシンがレボドパの
↓
併用をなるべく避
脱炭酸化を促進することに
ける
よるレボドパの脳内移行性
の減少
《8》抗そう薬
薬物A
薬物B
相互作用
炭酸リチウム チアジド系利 炭酸リチウムの作用増強に
尿薬
よる中毒の危険性
ACE 阻害薬
炭酸リチウムの作用増強に
よる中毒の危険性
フルボキサミ 両薬剤の作用増強及びセロ
ン
トニン症候群の発症の危険
性
分類
機構
程度
対処法
PK チアジド系利尿薬によるリ
チウムの腎での再吸収促進
に基づく血中濃度の上昇
↑
併用禁忌
PK ACE 阻害薬によるリチウム
の腎での再吸収促進に基づ
く血中濃度の上昇
PD 不明
?
↑
リチウムの中毒に
注意して TDM を
基に減量する
併用をなるべく避
ける
《9》抗精神病薬
薬物A
薬物B
相互作用
分類
機構
程度
対処法
ハロペリドー イトラコ ナゾ 作用増強による副作用の危 PK イトラコナゾールによるハ
↑
ハロペリドールの
険性
ロペリドールの代謝阻害が (2∼3)中 毒 に 注 意 し て
ル
ール
原因した血中濃度の上昇
TDM を基に必要
であれば減量する
ハロペリドー アドレナリン 重篤な血圧低下
PD ハロペリドール等のα遮断
作用
併用禁忌
作用により,アドレナリン
ル,クロルプ
逆転
のβ作用が優位となり(い
ロマジン,ブ
わゆるアドレナリン反転),
ロムペリドー
逆に血圧が低下
ル,リスペリ
ドン,オラン
ザピンなど
ペルフェナジ パロキセチン 作用増強による副作用(悪 PK パロキセチンが,CYP 2 D
↑
併用すべきでない
ン
6を介したペルフェナジン (6)
性症候群,過度の鎮静,錐
の代謝を阻害することによる,
体外路症状)の危険性
血中濃度の上昇
各論
薬物A
リスペリドン
薬物B
相互作用
パロキセチン 作用増強による副作用(悪
性症候群,過度の鎮静,錐
体外路症状)の危険性
分類
機構
2.もの 1. 医薬品
程度
対処法
PK パロキセチンが,CYP 2
↑
可能な限り併用し
D 6を介したリスペリドン (1.4) ない
の代謝を阻害することによる,
血中濃度の上昇
オランザピン フルボキサミ 作用増強による副作用の危 PK フ ル ボ キ サ ミ ン 等 が オ ラ
ンザピンの代謝を阻害する
ン,シプロフ 険性
ことによる,血中濃度の上
ロキサシン
昇
クエチアピン フェニトイン クエチアピンの血中濃度低 PK フェニトインによる代謝誘
下による作用の減弱,消失
導に基づくクエチアピンの
血中濃度の低下
フェノバ ルビ クエチアピンの血中濃度低 PK フェノバルビタール等によ
る代謝誘導に基づくクエチ
タール,カル 下による作用の減弱,消失
アピンの血中濃度の低下
バ マ ゼピン ,
リファンピシ
ン等
↑
可能な限り併用し
ない
↓
(0.2)
可能な限り併用し
ない
↓
可能な限り併用し
ない
程度
対処法
↑
イミプラミンの作
用増強や不整脈に
注意して必要なら
ば減量する
《10》抗うつ薬
薬物A
イミプラミン
薬物B
相互作用
分類
機構
チオリダジン
作用増強による副作用の危 PK チオリダジンによるイミプ
険性
PD ラミンの代謝阻害が原因し
た血中濃度の上昇及び副作
用(催不整脈)の相加的増
強
フルボキサミ 作用増強による副作用の危 PK フルボキサミンによるイミ
ン
険性
プラミンの代謝阻害に基づ
く血中濃度の上昇
↑
イミプラミンの中
(3.6) 毒に注意し,必要
であれば減量する
テルビナフィ 作用増強による副作用の危 PK テルビナフィンによるイミ
↑
テルビナフィンに
ン
険性
プラミンの代謝阻害に基づ (2 ∼ 3) よる代謝阻害は数
く血中濃度(イミプラミン
か月持続する可能
及び活性代謝物デシプラミン)
性があるので併用
の上昇
すべきでない
アミトリプチ フルボキサミ 作用増強による副作用の危 PK フルボキサミンによるアミ
↑
アミトリプチリン
リン
ン
険性
トリプチリンの代謝阻害に
の中毒に注意し,
基づく血中濃度の上昇
必要であれば減量
する
クロミプラミ フルボキサミ 作用増強による副作用の危 PK フルボキサミンによるクロ
↑
クロミプラミンの
ン
ン
険性
ミプラミンの代謝阻害に基
中毒に注意し,必
づく血中濃度の上昇
要であれば減量す
る
デシプラミン リトナビル
作用増強による副作用の危 PK リトナビルによるデシプラ
↑
デシプラミンの中
険性
ミンの代謝阻害に基づく血
(1.63) 毒に注意し,必要
中濃度の上昇
であれば減量する
テルビナフィ 作用増強による副作用の危 PK テルビナフィンによるデシ
↑
テルビナフィンに
ン
険性
プラミンの代謝阻害に基づ (2 ∼ 3) よる代謝阻害は数
く血中濃度の上昇
か月持続する可能
性があるので併用
すべきでない
《11》筋弛緩薬
薬物A
末梢性筋弛
緩薬
薬物B
ベラパミル
相互作用
末梢性筋弛緩薬の作用延長
分類
機構
PK ベラパミルによる筋弛緩薬
PD の代謝障害,細胞内 Ca の
減少に基づく神経筋接合部
の神経細胞終末からのアセ
チルコリン遊離抑制
程度
対処法
↑
作用の延長,呼吸
抑制に注意し,末
梢性筋弛緩薬の投
与量を調節する
各論
2.もの 1. 医薬品
《12》強心配糖体
薬物A
ジゴキシン
薬物B
相互作用
分類
チ アジド 系 , ジゴキシンの作用増強によ PD 利尿薬による血中カリウム
濃度の低下によるジゴキシ
ル ー プ 系 利 る不整脈発現の危険性
ンの心筋への感受性の増大
尿薬
アムホテリシ ジゴキシンの作用増強によ PD
ンB
る中毒の危険性
Ca拮抗薬(ベ ジゴキシンの作用増強によ PK
ラ パ ミ ル,ベ る中毒の危険性
プリジルなど)
キニジン
ジゴキシンの作用増強によ PK
る中毒の危険性
アミオダロン ジゴキシンの作用増強によ PK
る中毒の危険性
プロパフェノ ジゴキシンの作用増強によ PK
ン
る中毒の危険性
イトラコ ナゾ ジゴキシンの作用増強によ PK
ール
る中毒の危険性
エリスロマイ ジゴキシンの作用増強によ PK
シン,クラリ る中毒の危険性
スロマイシン,
ロキシスロマ
イシン,ガチ
フロキサシン
ジギトキシン
機構
リファンピシ ジギトキシンの作用減弱
ン
PK
程度
↑
対処法
不整脈の発現に注
意し,血中カリウ
ム値のモニターを
基に,必要であれ
ば補給する
アムホテリシン B による血
↑
ジゴキシン中毒の
中カリウム値の低下による
発現に注意し,血
ジゴキシンの心筋への感受
中カリウム値のモ
性の増大
ニターを基に,必
要であれば補給す
る
Ca 拮抗薬によるジゴキシ
↑
ジゴキシン中毒の
ンのクリアランス減少に基 (1.2 ∼ 発 現 に 注 意 し ,
づく血中濃度の上昇
1.7) T D M を 基 に 必 要
であればジゴキシ
ンを減量する
キニジンの P 糖蛋白質の阻
↑
併用をなるべく避
害に基づくジゴキシンの腎 (2∼3) ける.ジゴキシン
クリアランス減少による血
中毒の発現に注意
中濃度の上昇(ジゴキシン
し,TDM を基に
の組織からの置換による分
必要ならばジゴキ
布容積の減少もある)
シンを減量する
アミオダロンによるジゴキ
↑
ジゴキシン中毒の
シンのクリアランス減少に (1.7 ∼ 発 現 に 注 意 し ,
基づく血中濃度の上昇
2) TDM を基に必要な
らばジゴキシンを
減量する
プロパフェノンによるジゴ
↑
ジゴキシン中毒の
キシンのクリアランス減少 (1.3 ∼ 発 現 に 注 意 し ,
に基づく血中濃度の上昇
1.6) T D M を 基 に 必 要
ならばジゴキシン
を減量する
イトラコナゾールの P 糖蛋
↑
ジゴキシン中毒の
白質の阻害に基づく腎クリ (2) 発 現 に 注 意 し , 必
アランス減少による血中濃
要であれば TDM
度の上昇
を基にジゴキシン
を減量する
エリスロマイシン,クラリ
↑
ジゴキシン中毒の
スロマイシン,ロキシスロ (2∼4) 発 現 に 注 意 し , 必
マイシン等による腸内細菌
要であれば TDM
叢の影響によるバイオアベ
を基にジゴキシン
イラビリティの増大ならび
を減量する
にクラリスロマイシンによ
る P 糖蛋白質の阻害に基づ
く腎排泄の遅延
リファンピシンによる薬物
↓
ジギトキシンの作
代謝酵素誘導に基づくジギ
用減弱に注意し,
トキシン血中濃度の低下
必要であれば TDM
を基にジギトキシ
ンを増量する
各論
2.もの 1. 医薬品
《13》抗不整脈薬
薬物A
キニジン
薬物B
相互作用
分類
機構
程度
対処法
ベラパミル
キニジンの作用増強による PK ベラパミルによるキニジン
↑
キニジンの中毒症
副作用の危険性
PD の代謝阻害に基づく血中濃 (2) 状 に 注 意 し , 必 要
度の上昇,両剤の房室伝導
であればキニジン
抑制作用の増強
を減量する
アミオダロン キニジンの作用増強による PK アミオダロンによるキニジ
↑
キニジンの中毒症
副作用の危険性
ンの代謝阻害に基づく血中 (1.8) 状に注意し,必要
濃度の上昇
であればキニジン
を減量する
リト ナ ビ ル , キニジンの作用増強による PK リトナビル等によるキニジ
↑
併用禁忌
ンの代謝阻害に基づく血中
ネ ルフィナビ 副作用の危険性
濃度の上昇
ル ,イトラコ
ナゾール,ミ
コ ナゾー ル ,
ボリコナゾー
ル
サキナビル
キニジンの作用増強による PK サキナビルによるキニジン
↑
キニジンの中毒に
副作用の危険性
の代謝阻害に基づく血中濃
注意し,必要であ
度の上昇
れば TDM を基に
キニジンを減量す
る
フルボキサミ キニジンの作用増強による PK フルボキサミンによるキニ
↑
キニジンの中毒に
ン
副作用の危険性
ジンの代謝阻害に基づく血 (1.3 ∼ 注意し,必要であ
中濃度の上昇
1.4) れ ば T D M を 基 に
キニジンを減量す
る
チオリダジン, 催不整脈(QT 延長)の危 PD 相互に QT 間隔を延長させ
↑
併用禁忌
る
キヌプリスチ 険性
ン・ダルホプ
リスチン,バ
ルデナフィル,
モキシフロキ
サシン
プロカインア アミオダロン プロカインアミドの作用増 PK アミオダロンによるプロカ
↑
プロカインアミド
ミド
強による副作用の危険性
インアミドの代謝阻害に基 (1.5) の副作用に注意し,
づく血中濃度の上昇
必要であればプロ
カインアミドを減
量する
フレカイニド アミオダロン フレカイニドの作用増強に PK アミオダロンによるフレカ
↑
フレカイニドの副
よる副作用の危険性
イニドの代謝阻害に基づく (1.5) 作用に注意し,必
血中濃度の上昇
要であればフレカ
イニドを減量する
リトナビル
フレカイニドの作用増強に PK リトナビルによるフレカイ
↑
併用禁忌
よる副作用の危険性
ニドの代謝阻害に基づく血
中濃度の上昇
チオリダジン 催不整脈(QT 延長,心室 PK 両剤とも CYP 2 D 6の基
↑
併用禁忌
性不整脈)の危険性
PD 質であり,相互に血中濃度
を上昇させるとともに,両
剤とも QT 間隔の延長作用
を有する
ジソピラミド リファンピシ ジソピラミドの作用減弱と PK リファンピシンによるジソ
↓
ジソピラミドの作
ピラミドの代謝促進に基づ (0.5) 用の減弱と抗コリ
ン
抗コリン作用の増強による
く血中濃度の低下,ジソピ
副作用の発現
ン作用の増強に注
ラミド代謝物(抗コリン作
意し,必要であれ
用がジソピラミドより強い)
ば TDM を基にジ
の増加に伴う抗コリン作用
ソピラミドの用量
の増大
を調節する
メキシレチン リファン ピシ メキシレチンの作用減弱
ン
PK リファンピシンによるメキ
シレチンの代謝促進に基づ
く血中濃度の低下
↓
メキシレチンの作
(0.6) 用 減 弱 に 注 意 し ,
必要であればメキ
シレチンを増量す
る
各論
薬物A
薬物B
ベプリジル
リトナビル
ベプリジルの作用増強によ PK リトナビルによるベプリジ
る副作用の危険性
ルの代謝阻害に基づく血中
濃度の上昇
↑
併用禁忌
プロ パフェノ リトナビル
ン
プロパフェノンの作用増強 PK リトナビルによるプロパフ
による副作用の危険性
ェノンの代謝阻害に基づく
血中濃度の上昇
アミオダロンの作用増強に PK リトナビルによるアミオダ
よる副作用の危険性
ロンの代謝阻害に基づく血
中濃度の上昇
↑
併用禁忌
↑
併用禁忌
ネ ルフィナビ アミオダロンの作用増強に PK ネルフィナビルによるアミ
ル
よる副作用の危険性
オダロンの代謝阻害に基づ
く血中濃度の上昇
↑
併用禁忌
リトナビル
↑
リドカインの中毒
に注意し,必要で
あれば TDM を基に
リドカインを減量
する
程度
対処法
アミオダロン リトナビル
リドカイン
相互作用
分類
機構
2.もの 1. 医薬品
リドカインの作用増強によ PK リトナビルによるリドカイ
る副作用の危険性
ンの代謝阻害に基づく血中
濃度の上昇
程度
対処法
《14》利尿薬
薬物A
薬物B
カリウム保持 カリウム製剤
性利尿薬
相互作用
高カリウム血症による不整
脈及び心停止の危険性
チアジド系利 コレスチラミ チアジド系利尿薬の作用減
尿薬
ン
弱
分類
機構
PD カリウム保持性利尿薬のカ 高カリウ 併 用 時 に は 高 カ リ
リウム排泄阻害による血中 ム血症
ウム血症に注意す
カリウム濃度の上昇
る
PK コレスチラミンによるチア
↓
両剤の服用間隔を
ジド系利尿薬の吸収阻害に (0.6) 2 ∼ 4 時 間 以 上 あ
基づく血中濃度の低下
ける
《15》血圧降下薬
薬物A
薬物B
相互作用
クロニジン
β遮断薬
プラゾシン
インドメタシ プラゾシンの作用減弱
ン
β遮断薬
(脂溶性)
分類
機構
併用後のクロニジン中止時 PD 併用中止による血中ノルエ
のリバウンド現象の増大
ピネフリンの上昇とβ遮断
薬によるα作用優位による
血圧の上昇
PD インドメタシンの腎プロス
タグランジン合成抑制作用
による昇圧作用
程度
対処法
中止時の
リバウン
ド現象の
増大
中止する場合には
β遮断薬を中止し
た後2∼3日から
クロニジンを徐々
に中止する
プラゾシンの作用
減弱に注意し,必
要であればプラゾ
シンを増量する
β遮断薬(脂溶性)
の作用増強に注意し,
必要であれば減量
する
β遮断薬(脂溶性)
の作用増強に注意し,
必要であれば減量
する(β遮断点眼
薬でも注意する)
β遮断薬(脂溶性)
の作用増強に注意
し,必要であれば
減量する
↓
シメチジン
β遮断薬(脂溶性)の作用 PK シメチジンによるβ遮断薬
↑
の代謝阻害に基づく血中濃 (1.5 ∼
増強による副作用(徐脈等)
度の上昇
の危険性
2)
ベラパミル
β遮断薬 ( 脂溶性)の作用 PK ベラパミルによるβ遮断薬
↑
増強
(脂溶性)の代謝阻害に基づ (1.6 ∼
く血中濃度の増大
3)
ジルチアゼム β遮断薬 ( 脂溶性)の作用 PK ジルチアゼムによるβ遮断
↑
増強
薬(脂溶性)の代謝阻害に (1.3 ∼
基づく血中濃度の増大
1.5)
各論
薬物A
β遮断薬
(プロプラノ
ロール)
β遮断薬
(脂溶性)
薬物B
相互作用
分類
機構
2.もの 1. 医薬品
程度
対処法
併用は回避するの
↑
(5) が 原 則 で あ る が ,
やむをえず併用す
る場合は必要に応
じてプロプラノロ
ールの投与量を減
らす
β遮断薬(脂溶性)
プロパフェノ β遮断薬 ( 脂溶性)の作用 PK プロパフェノンによるβ遮
↑
ン
増強
断薬(脂溶性)の代謝阻害 (2∼ の 作 用 増 強 に 注 意
に基づく血中濃度の増大
5) し , 必 要 で あ れ ば
減量する
フルボキサミ プロプラノロールの作用増 PK フルボキサミンによるプロ
プラノロールの代謝阻害に
ン
強による副作用(徐脈等)
基づく血中濃度の上昇
の危険性
キニジン
β遮断薬(脂溶性)の作用 PK キニジンによるβ遮断薬 ( 脂
増強による副作用の危険性
溶性)の代謝阻害に基づく
血中濃度の上昇
β遮断薬
↑
β遮断薬(脂溶性)
(1.8) の作用増強に注意し,
必要であれば減量
する
β遮断薬の作用が
↓
(0.5) 減 弱 す る 場 合 に は
増量する
併用すべきでない
↑
(5∼
8)
併用すべきでない
↑
非ステロイド β遮断薬の作用減弱
PD 非ステロイド性消炎鎮痛薬
のプロスタグランジン合成
性消炎鎮痛
抑制作用による昇圧作用
薬
メトプロロー パロキセチン メトプロロールの作用増強 PK パロキセチンによるメトプ
ル
による副作用の危険性
ロロールの代謝阻害に基づ
く血中濃度の上昇
チモロール
パロキセチン チモロールの作用増強によ PK パロキセチンによるチモロ
る副作用の危険性
ールの代謝阻害に基づく血
中濃度の上昇
カプトプリル アロプリノー 併用により発疹等の過敏症 PD 不明
皮膚副作 過 敏 症 等 の 副 作 用
ル
を起こしやすくする
用の増大 に 注 意 し , 発 現 時
には両剤を中止す
る
↓
ACE 阻害薬の作用
ACE 阻害薬 インドメタシ ACE 阻害薬の作用減弱
PD インドメタシンが腎プロス
減弱に注意し,必
タグランジン合成を抑制し,
ン
要であれば ACE 阻
ACE 阻害薬のプロスタグラ
害薬を増量する
ンジン合成促進作用に拮抗
する
カリウム保持 高カリウム血症の危険性
PD ACE 阻害薬によるアルドス 高カリウ 血 中 カ リ ウ ム 値 に
性利尿薬
テロン減少に基づくカリウ ム血症の 注 意 し , 必 要 で あ
危険性 れば ACE 阻害薬を
ム貯留の増大
減量する.特に腎
機能障害患者に注
意
副作用に注意し,
↑
ニフェジピンの作用増強に PK シメチジンによるニフェジ
ニフェジピン シメチジン
よる副作用の危険性
ピンの代謝阻害に基づく血 (1.6 ∼ 必 要 な ら ば ニ フ ェ
1.9) ジピンを減量する
中濃度の上昇
↓
ニフェジピンの作
リファンピシ ニフェジピンの作用減弱
PK リファンピシンによるニフ
ン
ェジピンの代謝酵素誘導に (0.5) 用 減 弱 に 注 意 し ,
必要であれば増量
基づく血中濃度の低下
する
↑
併用禁忌
アゼルニジピ イトラコ ナゾ アゼルニジピンの作用増強 PK イトラコナゾールによるア
ール
による副作用の危険性
ゼルニジピンの代謝阻害に
ン
基づく血中濃度の上昇
↑
併用禁忌
ニソルジピン イトラコ ナゾ ニソルジピンの作用増強に PK イトラコナゾールによるニ
ール
よる副作用の危険性
ソルジピンの代謝阻害に基
づく血中濃度の上昇
フェロジピン
ロサルタン
イトラコ ナゾ フェロジピンによる下肢浮 PK イトラコナゾールによるフ
ール
腫等が起こりやすくなる
ェロジピンの代謝阻害に基
づく血中濃度の増大
リファンピシ ロサルタンの作用減弱の可 PK リファンピシンによる薬物
ン
能性
代謝酵素誘導に基づくロサ
ルタン活性代謝物の血中濃
度低下
↑
副作用に注意し必
(4) 要 な ら ば フ ェ ロ ジ
ピンを減量する
↓
ロサルタンの作用
(0.6) 減弱に注意する
各論
2.もの 1. 医薬品
《16》高脂血症治療薬
薬物A
薬物B
相互作用
分類
機構
程度
対処法
HMG-CoA還 フィブラート 腎機能悪化を伴う横紋筋融 PK 両薬剤の副作用誘発性の相 横紋筋融 可 能 な 限 り 併 用 は
元酵素阻害薬 系薬剤,シク 解症の危険性の増大
PD 加作用,HMG-CoA 還元酵 解症の増 避 け , や む を 得 な
いときは横紋筋融
素阻害薬の代謝阻害に基づ 大
ロスポリン,
解症に注意し,慎
く血中濃度の上昇(?)
ニコチン酸
重に投与する
両剤の服用間隔を
コレスチラミ HMG-CoA 還元酵素阻害薬 PK コ レ ス チ ラ ミ ン に よ る
↓
ン
の作用減弱
HMG-CoA 還元酵素阻害薬 (0.5) 2 ∼ 4 時 間 以 上 あ
ける
の吸収阻害に基づく血中濃
度の低下
併用禁忌
ロスバスタチ シク ロ ス ポ ロスバスタチンの血中濃度 PK シクロスポリンによるロス
↑
ン
リン
上昇による副作用の危険性
バスタチンの肝取込みの阻 (7)
害
併用禁忌
シンバスタチ イトラコ ナゾ シンバスタチンの血中濃度 PK イトラコナゾール等による
↑
ン
シンバスタチンの代謝阻害
ール,ミコナ 上昇による副作用の危険性
に基づく血中濃度の上昇
ゾール,アタ
ザナビル
併用をなるべく避
エリスロマイ シンバスタチンの血中濃度 PK エリスロマイシンによるシ
↑
シン
上昇による副作用の危険性
ンバスタチンの代謝阻害に (6.2) ける
基づく血中濃度の上昇
ベラパミル
シンバスタチン血中濃度上 PK ベラパミルによるシンバス
昇による副作用の危険性
タチンの代謝阻害に基づく
血中濃度の上昇
併用をなるべく避
↑
(4.6) ける
《17》気管支拡張薬
薬物A
テオフィリン
薬物B
相互作用
分類
フェニトイン
テオフィリンの作用減弱
メキシレチン
テオフィリンの作用増強に PK
よる中毒の危険性
機構
PK
PD
リファン ピシ テオフィリンの作用減弱
ン
PK
ニューキノロ テオフィリンの作用増強に PK
ン系抗菌薬
よる中毒の危険性
対処法
↓
テオフィリン及び
フェニトインの作
用減弱に注意し,
必要であれば TDM
を基に増量する
テオフィリンの中
メキシレチンによるテオフ
↑
毒に注意し,必要
ィリンの代謝阻害に基づく
であれば TDM を基
血中濃度の上昇
に減量する
テオフィリンの作
甲状腺機能の回復によりテ
↓
用減弱に注意し,
オフィリンのクリアランス
必要であれば TDM
が増大することによる血中
を基に増量する
濃度の低下
テオフィリンの作
リファンピシンによるテオ
↓
フィリンの代謝促進に基づ (0.7) 用 減 弱 に 注 意 し ,
必要であれば TDM
く血中濃度の低下
を基に増量する
テオフィリンの中
ニューキノロン剤によるテ
↑
オフィリンの代謝阻害に基(1.4 ∼2)毒 に 注 意 し , 必 要
であれば TDM を
づく血中濃度の上昇
基に減量する
PK 相互の代謝促進によるテオ
フィリンとフェニトインの
血中濃度の低下
甲状腺ホルモ テオフィリンの作用減弱
ン剤
程度
エリスロマイ テオフィリンの作用増強に PK エリスロマイシンによるテ
シン
よる中毒の危険性
オフィリンの代謝や阻害に
基づく血中濃度の上昇
シメチジン
テオフィリンの作用増強に PK シメチジンによるテオフィ
よる中毒の危険性
リンの代謝阻害に基づく血
中濃度の上昇
チクロピジン
テオフィリンの作用増強に PK チクロピジンによるテオフ
よる中毒の危険性
ィリンの代謝阻害に基づく
血中濃度の上昇
テオフィリンの中
↑
(1.3) 毒 に 注 意 し , 必 要
であれば TDM を
基に減量する
テオフィリンの中
↑
毒に注意し,必要
であれば TDM を
基に減量する
テオフィリンの中
↑
(1.4) 毒 に 注 意 し , 必 要
であれば TDM を
基に減量する
各論
薬物A
テオフィリン
薬物B
相互作用
分類
機構
2.もの 1. 医薬品
程度
対処法
↓
テオフィリンの作
PK リトナビルによるテオフィ
リンの代謝酵素誘導に基づ (0.57) 用 減 弱 に 注 意 し ,
必要であれば TDM
く血中濃度の低下
を基に増減する
テオフィリンの中
↑
フルボキサミ テオフィリンの作用増強に PK フルボキサミンによるテオ
ン
よる中毒の危険性
フィリンの代謝阻害に基づ (2.7) 毒 に 注 意 し , 必 要
であれば TDM を
く血中濃度の上昇
基に減量する
リトナビル
テオフィリンの作用減弱
《18》消化器官用薬
薬物A
薬物B
相互作用
分類
機構
程度
対処法
↑
併用をなるべく避
PK クエン酸製剤によるアルミ
ける
ニウムの吸収増加に基づく
血中アルミニウム濃度の上
昇
メトクロ プラ 塩酸チアプリ 錐体外路系副作用の危険性 PD 両剤ともドパミン D 2 - レセ 副作用の 錐 体 外 路 症 状 の 発
ド,スルピリ の増大
現に十分注意する
ミド
プター遮断作用を有してい 増大
ド
るための相加作用
アルミニウム クエン酸製剤 アルミニウム脳症の危険性
含有製剤
併用をなるべく避
↓
オンダンセト リファンピシ オンダンセトロンの作用減 PK リファンピシンによる薬物
ン
弱
代謝酵素誘導に基づくオン (0.35) ける
ロン
ダンセトロンの血中濃度低
下
《19》副腎皮質ステロイド薬
薬物A
薬物B
相互作用
分類
機構
副腎皮質ステ コレスチラミ 副腎皮質ステロイドの作用 PK 消化管内での副腎皮質ステ
減弱
ロイド薬の吸収阻害に基づ
ロイド薬
ン
く血中濃度の低下
バルビツレー 副腎皮質ステロイドの作用 PK バルビツレートによる薬物
ト
減弱
代謝酵素誘導に基づく副腎
皮質ステロイドの血中濃度
の低下
程度
対処法
↓
両剤の服用間隔を
(0.7) 2 ∼ 4 時 間 以 上 あ
ける
↓
副腎皮質ステロイ
ドの作用減弱に注
意し,症状が悪化
するようであれば
増量する
副腎皮質ステロイドの作用 PK フェニトインによる薬物代
減弱
謝酵素誘導に基づく副腎皮
質ステロイドの血中濃度の
低下
↓
副腎皮質ステロイ
ドの作用減弱に注
意し,症状が悪化
するようであれば
増量する
リファンピシ 副腎皮質ステロイドの作用 PK リファンピシンによる薬物
減弱
代謝酵素誘導に基づく副腎
ン
皮質ステロイドの血中濃度
の低下
↓
副腎皮質ステロイ
ドの作用減弱に注
意し,症状が悪化
するようであれば
増量する
フェニトイン
メチ ル プレド エリスロマイ メチルプレドニゾロンの作 PK エリスロマイシンによるメ
チルプレドニゾロンの代謝
ニゾロン
用増強による副作用の危険
シン
阻害に基づく血中濃度の上
性
昇
イトラコ ナゾ メチルプレドニゾロンの作 PK イトラコナゾールによるメ
チルプレドニゾロンの代謝
用増強による副作用の危険
ール
阻害に基づく血中濃度の上
性
昇
メチルプレドニゾ
ロンの副作用に注
意し,必要であれ
ば減量する
併用をなるべく避
↑
(3.9) ける
↑
各論
2.もの 1. 医薬品
《20》免疫抑制薬
薬物A
薬物B
相互作用
分類
機構
アザチオプリ アロプリノー アザチオプリンの作用増強 PK アロプリノールによるアザ
による骨髄抑制の危険性
チオプリンの代謝阻害に基
ン
ル
づく血中濃度の上昇
シクロ スポリ エリスロマイ シクロスポリンの作用増強 PK エリスロマイシンによるシ
シン
による中毒の危険性
クロスポリンの代謝阻害に
ン
基づく血中濃度の上昇
ダナゾール
対処法
↑
(5)
骨髄抑制の発現に
注意し,アザチオ
プリンの投与量を
減少(1/4)する
シクロスポリンの中
↑
(1.5) 毒に注意し,TDM
を基に必要であれば
減量する
シクロスポリンの作用増強 PK ダナゾールによるシクロス
による中毒の危険性
ポリンの代謝阻害に基づく
血中濃度の上昇
↑
シクロスポリンの中
毒に注意し,TDM
を基に必要であれば
減量する
ノルエチステ シクロスポリンの作用増強 PK ノルエチステロンによるシ
による中毒の危険性
クロスポリンの代謝阻害に
ロン
基づく血中濃度の上昇
↑
シクロスポリンの中
毒に注意し,TDM
を基に必要であれば
減量する
フルコナゾー シクロスポリンの作用増強 PK フルコナゾールによるシク
による中毒の危険性
ロスポリンの代謝阻害に基
ル
づく血中濃度の上昇
フルボキサミ シクロスポリンの作用増強 PK フルボキサミンによるシク
による中毒の危険性
ロスポリンの代謝阻害に基
ン
づく血中濃度の上昇
サキナビル
タクロリムス
程度
シクロスポリンの作用増強 PK サキナビルによるシクロス
による中毒の危険性
ポリンの代謝阻害に基づく
血中濃度の上昇
リファンピシ シクロスポリンの作用減弱
ン
PK リファンピシンによるシク
ロスポリンの代謝酵素誘導
に基づく血中濃度の低下
フェニトイン
PK フェニトインによるシクロ
スポリンの代謝酵素誘導に
基づく血中濃度の低下,シ
クロスポリンの吸収阻害
シクロスポリンの作用減弱
シクロスポリンの中
↑
(1.6) 毒に注意し,TDM
を基に必要であれば
減量する
シクロスポリンの中
↑
(2) 毒に注意し,必要で
あれば TDM を基に
減量する
シクロスポリンの中
↑
(3) 毒に注意し,必要で
あれば TDM を基に
減量する
シクロスポリンの作
↓
(0.4) 用 減 弱 に 注 意 し ,
TDM を基に必要で
あれば増量する
シクロスポリンの作
↓
(0.5) 用 減 弱 に 注 意 し ,
TDM を基に必要で
あれば増量する
タクロリムスの副
↑
エリスロマイ タクロリムスの作用増強に PK エリスロマイシンによるタ
よる副作用の危険性
クロリムスの代謝阻害に基 (4∼5)作 用 に 注 意 し , 腎
シン
機能や TDM を基に
づく血中濃度の上昇(?)
必要であればタク
ロリムスを減量す
る
《21》抗凝固薬
薬物A
ワルファリン
薬物B
相互作用
分類
機構
程度
↑
非ステロイド ワルファリンの作用増強に PK 非ステロイド性消炎鎮痛薬
性消炎鎮痛薬 よる出血(特に消化管)の PD の血小板凝集抑制作用,消
化管粘膜障害,及び蛋白結
危険性
合の置換
アミオダロン ワルファリンの作用増強に PK アミオダロンによるワルフ
↑
よる出血の危険性
ァリンの代謝阻害に基づく (1.3 ∼
血中濃度の上昇
1.7)
プロ パフェノ ワルファリンの作用増強に PK プロパフェノンによるワル
ン
よる出血の危険性
ファリンの代謝阻害に基づ
く血中濃度の上昇
対処法
血中プロトロンビ
ン活性を基に必要
であればワルファ
リンを減量する
血中プロトロンビ
ン活性を基に必要
であればワルファ
リンを減量する
血中プロトロンビ
↑
(1.4) ン 活 性 を 基 に 必 要
であればワルファ
リンを減量する
各論
薬物A
ワルファリン
薬物B
相互作用
分類
機構
2.もの 1. 医薬品
程度
対処法
↑
血中プロトロンビ
ン活性を基に必要
であればワルファ
リンを減量する
PD 甲状腺機能亢進の改善に伴
うビタミン K 依存性凝固因
子の異化低下によるワルフ
ァリン作用の減弱
↓
PD ビタミン K 依存性の凝固因
子の合成促進
エリスロマイ ワルファリンの作用増強に PK エリスロマイシンによるワ
シン
PD ルファリンの代謝阻害に基
よる出血の危険性
づく血中濃度の上昇,腸内
細菌叢の変化によるビタミ
ン K 産生の抑制
リファンピシ ワルファリンの作用減弱
PK リファンピシンによる薬物
ン
代謝酵素誘導に基づく血中
濃度の低下
↓
ワルファリンの作
用の変化に注意し,
血中プロトロンビ
ン活性を基に必要
であればワルファ
リンを増量する
併用禁忌
ミコナゾール ワルファリンの作用増強に PK ミコナゾールによるワルフ
よる出血の危険性
ァリンの代謝阻害に基づく
血中濃度の上昇
抗甲状腺薬
ワルファリンの作用減弱
ビタミン K
ワルファリンの作用減弱
メトロ ニダゾ ワルファリンの作用増強に PK メトロニダゾールによるワ
よる出血の危険性
ルファリンの代謝阻害に基
ール
づく血中濃度の上昇
血中プロトロンビ
ン活性を基に必要
であればワルファ
リンを減量する
↓
血中プロトロンビ
ン活性を基に必要
であればワルファ
リンを増量する
血中プロトロンビ
ン活性を基に必要
であればワルファ
リンを減量する
↑
↑↓
併用は可能な限り
避ける
↑
血中プロトロンビ
ン活性を基に必要
であればワルファ
リンを減量する
フルボキサミ ワルファリンの作用増強に PK フルボキサミンによるワル
よる出血の危険性
ファリンの代謝阻害に基づ
ン
く血中濃度の上昇
↑
(2)
血中プロトロンビ
ン活性を基に必要
であればワルファ
リンを減量する
副腎皮質ステ ワルファリンの作用減弱と PD 副腎皮質ステロイドによる
出血の危険性
血液凝固能の増大に基づく
ロイド
作用減弱と消化性潰瘍誘発
作用による出血の危険性
↓
抗凝固作用の変化
に注意しワルファ
リンの投与量の調
節を行う.出血に
注意
蛋白同化ステ ワルファリンの作用増強に PD 蛋白同化ステロイドによる
よる出血の危険性
凝固因子の合成阻害及び分
ロイド
解促進
↑
血中プロトロンビ
ン活性を基に必要
であればワルファ
リンを減量する
ワルファリンの作用増強に PK ST 合剤によるワルファリ
よる出血の危険性
ンの代謝阻害に基づく血中
濃度の上昇及び蛋白結合の
置換
ワルファリンの作用増強に PK シメチジンによるワルファ
よる出血の危険性
リンの代謝阻害に基づく血
中濃度の上昇
↑
血中プロトロンビ
ン活性を基に必要
であればワルファ
リンを減量する
リトナビル
サキナビル
ST 合剤
?
ワルファリンの効果の減弱 ?
の報告がある一方,ワルフ
ァリンの血中濃度上昇の可
能性もある
ワルファリンの作用増強に PK サキナビルによるワルファ
よる出血の危険性
リンの代謝阻害に基づく血
中濃度の上昇
↑
↑
重篤な相互作用の
(1.3) 可 能 性 は 低 い が ,
血中プロトロンビ
ン活性を基に必要
であればワルファ
リンを減量する
↑
血中プロトロンビ
クロフィブラ ワルファリンの作用増強に PK クロフィブラートによるワ
PD ルファリンの蛋白結合の置換,
ン活性を基に必要
ート
よる出血の危険性
であればワルファ
ビタミン K 代謝回転への影
リンを減量する
響
シメチジン
各論
薬物A
薬物B
相互作用
分類
機構
アスピリン(低 イブプロフェ アスピリンの抗凝固作用の PD イブプロフェンがシクロオ
用量)
ン
減弱
キシゲナーゼ (COX-1) へ
のアスピリンの結合を競合
的に阻害
2.もの 1. 医薬品
程度
↓
対処法
併用しない
《22》経口血糖降下薬
薬物A
薬物B
相互作用
分類
機構
程度
対処法
スルホニル尿 β遮断薬(特 インスリンによる低血糖症 PD β2 遮断作用に基づく血糖上
素剤
に非選択性) 状からの回復の遅延,低血
昇反応の抑制
糖症状の発現
↑
サリチル酸製 血糖降下作用の増強による PK サリチル酸自体の血糖降下
剤
低血糖症状の危険性
PD 作用及びサリチル酸による
スルホニル尿素剤の蛋白結
合の置換
↑
併用するときはβ1
選択性の薬剤を使
用し,血糖値のモ
ニターを基に必要
であればスルホニ
ル尿素剤を減量す
る
低血糖に注意し,
必要であればスル
ホニル尿素剤を減
量する
リファンピシ 血糖降下作用の減弱による PK リファンピシンによるスル
ン
コントロールの悪化
ホニル尿素剤の代謝促進に
基づく血中濃度の減少
↓
血糖のコントロー
ルに注意し,必要
であればスルホニ
ル尿素剤を増量す
る
クロフィブラ スルホニル尿素剤の作用増 PK スルホニル尿素剤の蛋白結
合の置換及び尿中排泄の減
ート
強による低血糖症状の危険
少
性
↑
低血糖に注意し,
必要であればスル
ホニル尿素剤を減
量する
シメチジン
スルホニル尿素剤の作用増 PK シメチジンによるスルホニ
強による副作用の危険性
ル尿素剤の代謝阻害に基づ
く血中濃度の上昇
↑
アカルボース 相互の作用増強による低血 PD 作用機序の異なる薬理効果
糖症状の危険性
による相加作用
↑
低血糖に注意し,
必要であればスル
ホニル尿素剤を減
量する
原則として併用禁忌,
併用する場合には
低血糖に注意し両
薬剤の投与量を調
節する
クロルプロパミドの作用増 PK クロルプロパミドの尿細管
分泌をプロベネシドが阻害
強による低血糖症状の危険
することによる血中濃度の
性
上昇
アロプリノー クロルプロパミドの作用増 PK クロルプロパミドの尿細管
分泌をアロプリノールが阻
強による低血糖症状の危険
ル
害することによる血中濃度
性
の上昇
↑
クロルプロパ プロベネシド
ミド
↑
低血糖に注意し,
必要であればクロ
ルプロパミドを減
量する
低血糖に注意し,
必要であればクロ
ルプロパミドを減
量する
《23》抗悪性腫瘍薬
薬物A
薬物B
相互作用
分類
機構
メル カプトプ アロプリノー メルカプトプリンの作用増 PK アロプリノールによるメル
強による骨髄抑制の危険性
カプトプリンの代謝阻害に
リン
ル
基づく血中濃度の上昇
メトトレ キ サ 非ステロイド メトトレキサートの作用増 PK 非ステロイド性消炎鎮痛薬
によるメトトレキサートの
性 消 炎 鎮 痛 強による中毒の危険性
ート
尿細管分泌阻害及び蛋白結
薬
合の置換
程度
↑
対処法
骨髄抑制の発現に
注意し,メルカプ
トプリンの投与量
を減少(1/4)する
↑
中毒症状に注意し,
(1.3) TDM を基にメトト
レキサートを減量
する
各論
薬物A
薬物B
メトトレ キ サ プロベネシド
ート
相互作用
分類
機構
2.もの 1. 医薬品
程度
対処法
メトトレキサートの作用増 PK プロベネシドによるメトト
↑
中毒症状に注意し,
強による中毒の危険性
レキサートの尿細管分泌阻 (3∼4)TDM を基にメトト
害による血中濃度の上昇
レキサートを減量
する
フッ化 ピリミ テガフー ル・ 重篤な血液障害等の致命的 PK ギメラシルによるフルオロ
ジン系抗がん ギメラシル ・ な副作用の危険性
ウラシル等の代謝阻害に基
剤( フ ル オ ロ オテラシルカ
づく血中濃度の上昇
ウラシル等 ),リウム配合剤
フルシトシン
↑
併用禁忌.また,
両者の投与は7日
間以上の間隔をあ
ける
フルオロウラ シメチジン
シル
フルオロウラシルの作用増 PK シメチジンによるフルオロ
強による副作用の危険性
ウラシルの代謝阻害に基づ
く血中濃度の上昇
↑
フルオロウラシル
の副作用に注意し,
必要であれば減量
する
エ ストラサイ Ca 製剤
ト
薬効の低下
PK 同時服用によるエストラサ
イトの吸収の低下に基づく
血中濃度の低下
↓
同時服用禁忌
アタザナビル イリノテカンの作用増強に PK アタザナビルがイリノテカ
よる副作用の危険性
ンの活性代謝物 SN-38 のグ
ルクロン酸抱合による不活
性化を阻害し,SN-38 の作
用が増強する
↑
併用禁忌
イリノテカン
《24》筋弛緩薬
薬物A
チザニジン
薬物B
相互作用
分類
機構
フルボキサミ 著しい血圧低下,傾眠,め PK CYP 1 A 2を介したチザ
ニジンの代謝をフルボキサ
ン
まい及び精神運動能力の低
ミンが阻害し,チザニジン
下等があらわれることがあ
の血中濃度が上昇する
る
シプロフロキ 著しい血圧低下,傾眠,め PK CYP 1 A 2を介したチザ
ニジンの代謝をシプロフロ
サシン
まい及び精神運動能力の低
キサシンが阻害し,チザニ
下等があらわれることがあ
ジンの血中濃度が上昇する
る
程度
対処法
↑
(33)
併用禁忌
↑
(10)
併用禁忌
《25》抗菌薬
薬物A
薬物B
相互作用
分類
機構
テトラ サ イク 金属カチオン テトラサイクリン系抗生物 PK 消化管内で難溶性のキレー
トを形成し吸収阻害による
リン系抗生物 含有製剤(Al, 質の作用減弱
血中濃度の低下
質
Ca,Mg,Fe
等)
鉄剤
セフジニルの作用減弱,赤 PK 消化管内で難溶性のキレー
セフジニル
色便
トを形成し吸収阻害による
血中濃度の低下
ニュー キノロ 非ステロイド 両薬剤の併用による痙攣発 PD 脳内作用部位における両薬
剤の相乗作用
性 消 炎 鎮 痛 現の危険性
ン系抗菌薬
薬
金属カチオン ニューキノロン系抗菌薬の PK 消化管内で難溶性キレート
を形成し吸収阻害による血
含有製剤(Al, 作用減弱
中濃度の低下
Ca,Mg,Fe
等)
程度
対処法
↓
両剤の服用間隔を
2∼4時間あける
↓
両剤の服用間隔を
3時間あける
↑
併用禁忌(各薬物
ごとに危険性は異
なる)
両剤の服用間隔を
2∼4時間あける
↓
各論
2.もの 1. 医薬品
《26》抗真菌薬
薬物A
薬物B
相互作用
イトラコ ナゾ リファンピシ イトラコナゾールの作用減
弱
ール
ン
フェニトイン
分類
機構
程度
対処法
↓
PK リファンピシンによるイト
ラコナゾールの代謝誘導に (0.1 ∼
0.2)
基づく血中濃度の低下
イトラコナゾールの作用減 PK フェニトインによるイトラ
弱の可能性
コナゾールの代謝誘導に基
づく血中濃度の低下
イトラコナゾール
の作用減弱に注意
し必要であれば増
量する
↓
イトラコナゾール
(0.1) の 作 用 減 弱 に 注 意
し必要であれば増
量する
ヒ ス タ ミ ン イトラコナゾールの作用減 PK pH 上昇によるイトラコナ
↓
フルコナゾールへ
H 2 受 容 体 遮 弱の可能性
ゾールの吸収低下
の代替
断薬
↓
併用禁忌
ボリコ ナゾー リファンピシ ボリコナゾールの血中濃度 PK リファンピシンによる代謝
誘導に基づくボリコナゾー (0.04)
ル
ン
低下による作用の減弱,消
ルの血中濃度の低下
失
↓
併用禁忌
エファビレン ボリコナゾールの血中濃度 PK エファビレンツによる代謝
誘導に基づくボリコナゾー (0.23)
ツ
低下による作用の減弱,消
ルの血中濃度の低下
失
↓
併用禁忌
リトナビル
ボリコナゾールの血中濃度 PK リトナビルによる代謝誘導
に基づくボリコナゾールの (0.18)
低下による作用の減弱,消
血中濃度の低下
失
カルバマゼピ ボリコナゾールの血中濃度 PK カルバマゼピンによる代謝
誘導に基づくボリコナゾー
ン
低下による作用の減弱,消
ルの血中濃度の低下
失
↓
併用禁忌
《27》抗ウイルス薬
薬物A
サキナビル
薬物B
相互作用
リファンピシ サキナビルの作用減弱
ン
アンプレナビ リファンピシ アンプレナビルの血中濃度
ン
低下による作用の減弱,消
ル
失
ネ ルフィナビ リファンピシ ネルフィナビルの血中濃度
ン
低下による作用の減弱,消
ル
失
分類
機構
程度
対処法
↓
併用禁忌
PK リファンピシンによる薬物
代謝酵素誘導に基づくサキ (0.16)
ナビルの血中濃度低下
併用禁忌
↓
PK リファンピシンによる代謝
誘導に基づくアンプレナビ (0.18)
ルの血中濃度の低下
↓
併用禁忌
PK リファンピシンによる代謝
誘導に基づくネルフィナビ (0.2 ∼
ルの血中濃度の低下
0.3)
↓
併用禁忌
インジナビル リファンピシ インジナビルの血中濃度低 PK リファンピシンによる代謝
ン
下による作用の減弱,消失
誘導に基づくインジナビル (< 0.1)
の血中濃度の低下
《28》甲状腺ホルモン製剤
薬物A
薬物B
相互作用
分類
機構
程度
対処法
両剤の投与間隔を
あける.(例:スク
ラルファート投与
の8時間後に甲状
腺ホルモン製剤投与)
TSH をモニターし
ながら必要に応じ
てレボチロキシン
の投与量を増量
アルミニウム チロキシン
含有制酸薬や
鉄剤
チロキシンの作用減弱
PK チロキシンと金属との吸着
あるいは複合体形成による
吸収阻害
↓
レボチロキシ リトナビル
ン
TSH の上昇
PK リトナビルによるグルクロ
ン酸抱合の亢進(?)
↓
各論
2.もの 1. 医薬品
《29》卵胞ホルモン製剤
薬物A
薬物B
エチニルエス リトナビル
トラジオール
相互作用
分類
機構
エチニルエストラジオール PK リトナビルによる薬物代謝
の作用減弱
酵素誘導に基づくエチニル
エストラジオールの血中濃
度低下
程度
対処法
↓
必要に応じてエチ
(0.6) ニ ル エ ス ト ラ ジ オ
ールの増量または
他剤への変更
《30》生殖機能改善剤
薬物A
薬物B
相互作用
分類
機構
シ ル デ ナフィ 硝 酸 剤 及 び 降圧作用の増強
PD cGMP の増大を介する NO
ル
の降圧作用の増強
NO供与剤(ニ
トログリセリ
ン,亜硝酸ア
ミル,硝酸イ
ソソルビド等)
バ ルデナフィ 硝 酸 剤 及 び 降圧作用の増強
PD cGMP の増大を介する NO
ル
の降圧作用の増強
NO供与剤(ニ
トログリセリ
ン,亜硝酸ア
ミル,硝酸イ
ソソルビド等)
バルデナフィルの血中濃度 PK CYP 3 A を介したバルデ
リトナビル
上昇による副作用の危険性
ナフィルの代謝をリトナビ
ルが阻害することによる血
中濃度の上昇
程度
対処法
↑
併用禁忌
↑
併用禁忌
↑
(49)
併用禁忌
インジナビル バルデナフィルの血中濃度 PK CYP 3 A を介したバルデ
上昇による副作用の危険性
ナフィルの代謝をインジナ
ビルが阻害することによる
血中濃度の上昇
アタザナビル, バルデナフィルの血中濃度 PK CYP 3 A を介したバルデ
ナフィルの代謝をアタザナ
サキナビル, 上昇による副作用の危険性
ビル等が阻害することによ
ホスアンプレ
る血中濃度の上昇
ナビル
↑
(16)
併用禁忌
↑
併用禁忌
ケトコナゾー バルデナフィルの血中濃度 PK CYP 3 A を介したバルデ
ナフィルの代謝をアゾール
ル,イトラコ 上昇による副作用の危険性
系抗真菌剤が阻害すること
ナゾール
による血中濃度の上昇
↑
(10)
併用禁忌
α遮断薬(タ 起立性低血圧等の副作用増 PD バルデナフィルによる血管
ムスロシン等) 強の危険性
拡張作用に基づく降圧作用
とα遮断薬の降圧作用が相
加的に現れる
クラスⅠ a 及 催不整脈の危険性
PD 相加的な QT 延長により不
整脈を誘発する可能性があ
びクラスⅢ抗
る
不整脈薬
↑
併用禁忌
↑
併用禁忌
各論
表11b
2.もの 1. 医薬品
薬物・食物(嗜好品)相互作用一覧表 2007年版
《1》食品との相互作用
食品など
医薬品
相互作用機構
赤身魚(マグロ等)
イソニアジド
脂肪食
メナテトレノン,インドメタシン メナテトレノン,インドメタシンファルネシル,イコサペ
ファルネシル,イコサペント酸 ント酸エチル,プロブコールと脂肪がミセルを形成し,リ
エチル,プロブコール
ンパ経由での吸収が増大し,血液中濃度が上昇する
蛋白質を多く含む食品
レボドパ
蛋白質の分解により生じたアミノ酸がレボドパと競合して
レボドパの腸管吸収を低下させ,レボドパの効果が弱まる
ことがある
食物繊維の多い食品
粉ミルク
ジゴキシン(強心薬)
セフジニル
ジゴキシンの吸収を妨げ,作用を弱めることがある
セフジニルが粉ミルク中の鉄と反応して赤色を呈する.ミ
ルクによってセフジニルの作用には影響しないとされてい
る
抗菌剤がカルシウム,マグネシウム,アルミニウム等の金
属イオンとキレートを作り,抗菌剤の吸収が阻害されて効
果が弱まることがある.また制酸剤に薬物が吸着されて吸
収阻害を起こすとの説もある
カルシウム,マグネシウム,ア テトラサイクリン系抗生物質(ド
ルミニウム,鉄等の金属イオン キシサイクリン,ミノサイクリン
等)
,ニューキノロン系抗菌剤(ノ
を多く含む食品(牛乳等)
ルフロキサシン,シプロフロキ
サシン等)
ビタミンKを多く含む食品,
健康 ワルファリンカリウム
食品(納豆,ほうれん草,ブロ
ッコリー,クロレラ等)
キニジン
アルカリ性食品
牛乳等の高脂肪食品
顔面紅潮,発汗,悪心・嘔吐等が起こることがある.魚肉
中に含まれるヒスチジンは細菌によってヒスタミンに変化
する.イソニアジドはヒスタミン代謝に関与する酵素の阻
害作用を有するので体内にヒスタミン蓄積が起こり,ヒス
タミン中毒が出現する
ワルファリンの作用を弱めることがある.納豆は腸内でビ
タミン K を作る働きがある.ほうれん草,ブロッコリー,
クロレラにはビタミン K が含まれている
アルカリ性食品を摂りすぎると,アルカリ性の尿になるこ
とがあり,酸性であるキニジンの尿細管からの再吸収が促
進されて体内に蓄積し,不整脈等の中毒症状が発現する可
能性がある
グリセオフルビン,エトレチナ グリセオフルビン,エトレチナートは脂溶性なので,脂肪
ート
を多く含む食事(牛乳等)と一緒に服用すると吸収が増加し,
血液中濃度が増大する
低塩食
炭酸リチウム
低塩食によってナトリウムの腎尿細管再吸収の亢進が起こり,
リチウムの再吸収が促進する.したがってリチウムの血液
中濃度上昇によってリチウム中毒が惹起する
牛乳等の高脂肪食品
腸溶性の製剤(ビサコジルの便 牛乳により胃の pH が上昇したり,腸溶性の製剤が胃で溶
秘薬等)
けだして効果が減弱したり,胃を刺激して吐き気等が起こ
ることがある
チラミンを多く含む食品(チーズ, サフラジン,イソニアジド,シメ サフラジン,イソニアジド,シメチジンにより,チラミン
ワイン等)
チジン
の代謝が阻害され,体内のチラミンの濃度が上昇して頭痛,
腰痛,血圧上昇等の症状が起こることがある
セロリ
メトキサレン
セロリ等のフロクマリンを含有する野菜類とメトキサレン
により,光毒性(光線過敏症,皮膚症状)が増強する危険
性がある
セントジョーンズワート及びそれ 免疫抑制剤(シクロスポリン, 免疫抑制剤の血中濃度が低下し,急性の拒絶反応等を生ず
を含む健康食品類
タクロリムス)
る危険性がある
経口避妊薬
経口避妊薬の血中濃度が低下し,予期せぬ妊娠に至ること
がある
強心配糖体(ジゴキシン,ジギ ジゴキシン等の血中濃度が低下し,治療効果が十分得られ
トキシン等)
なくなる危険性がある
テオフィリン
テオフィリンの血中濃度が低下し,治療効果が十分得られ
なくなる危険性がある
ワルファリン
ワルファリンの血中濃度が低下し,治療効果が十分得られ
なくなる危険性がある
三環系抗うつ薬(アミトリプチ 三環系抗うつ薬の血中濃度が低下し,治療効果が十分得ら
リン,ノルトリプチリン)
れなくなる危険性がある
各論
2.もの 1. 医薬品
《2》嗜好品との相互作用
食品など
医薬品
相互作用機構
コーヒー,コーラ
ニコチンガム
コーヒー,コーラ等で口腔内が酸性となり,ニコチンの吸
収が減弱し,十分なニコチンの血液中濃度がえられない
タバコ
テオフィリン
タバコ
オランザピン
アルコール
血糖降下作用が強く現れることがある
アルコール
インスリン,トルブタミド,グリ
ベンクラミド
トリアゾラム等のベンゾジアゼピ
ン系睡眠薬,抗不安薬
亜硝酸剤
グレープフルーツジュース
トリアゾラム
トリアゾラムの血液中濃度の増加とともにトリアゾラムの
睡眠作用が増強する可能性がある
タバコによりテオフィリンの代謝が促進し,血液中濃度が
低下することにより作用が弱まることがある
喫煙により,オランザピンの代謝を担うチトクロム P450
(CYP)1 A 2の含量が増加し,代謝の促進により血中濃
度が低下して,作用が減弱するおそれがある
トリアゾラムの作用が強まり,ふらつき,記憶障害等が起
こることがある
アルコール
アルコールと亜硝酸剤の血管拡張作用が重なり,過度の血
圧低下やめまい,ふらつき等が起こることがある アセトアミノフェン
アルコール
アルコール大量摂取者が,比較的多量のアセトアミノフェ
ンを摂取すると,アセトアミノフェンの肝毒性誘発代謝物
の生成量が増加して,重篤な肝障害を生じる危険性がある
カフェイン(コーヒー,紅茶等) テオフィリン
テオフィリンはカフェインによく似た中枢神経興奮作用が
あるため,コーヒー等に含まれているカフェインの作用と
重なり,頭痛等を起こす可能性がある
フェロジピン,ニソルジピン, フェロジピン,ニソルジピン,ニフェジピン等のカルシウ
グレープフルーツジュース
ニフェジピン等
ム拮抗剤の血中濃度の増大とともに作用が増強し,血圧が
下降しすぎたり,ほてり,頭痛等の副作用の症状が発現す
ることがある
シンバスタチン,アトルバスタ シンバスタチン,アトルバスタチンの血液中濃度の増加と
グレープフルーツジュース
チン
ともに両剤による作用・副作用が増強する可能性がある
オレンジジュース,グレープフ フェキソフェナジン
ルーツジュース,リンゴジュース
コーヒー
エノキサシン,シプロフロキサ
シン,シメチジン,フルボキサ
ミン等
フェキソフェナジンの消化管吸収が低下し,結果として十
分な血中濃度が得られず治療効果が減弱するおそれがある
チトクロム P450(CYP)1 A 2 阻害作用を有する薬剤と
コーヒーを同時に摂取すると,コーヒー中のカフェインの
代謝が阻害され,血中カフェイン濃度が上昇してカフェイ
ンの作用や副作用が強く現れる可能性がある