東大研研発第32号 平成21年10月7日 各 部 局 長 殿 統括長(研究推進系) 御 厩 祐 司 「研究費不正使用に関する再発防止等について」の運用等について 平成 21 年 7 月 10 日に公表された本学における公的研究費の不正使用事案 3 件を受けた「研究 費不正使用に関する再発防止等について」は、平成 21 年 7 月 28 日開催の研究科長・学部長、研 究所長合同会議及び同年 7 月 31 日開催の事務長会議においてご報告したところですが、 その具体 的な運用等について、下記のとおり定めましたので、遺漏のないようご対応願います。 記 1.研究室予算責任者が研究室から納品検収を行う教職員等(少なくとも2名)を指名し、納品 検収責任者及び納品検収補助者として登録することとし、納品時には、納品書に検収者2名(う ち少なくとも1名は納品検収責任者又は納品検収補助者)によるサイン及び検収日の記入を実 施すること。 ① 研究室予算責任者が研究室から納品検収を行う教職員等(少なくとも2名)を指名し、納 品検収責任者及び納品検収補助者として登録することについて ア 研究室予算責任者とは、東京大学会計規程(平成16年4月1日東大規則第8号) (以下 「会計規程」という。 )に基づき予算責任者(部局長)から予算を配分された者で当該研究 室を主宰する者(以下同じ。 )とすること。 イ 各部局において登録簿(別添様式のとおり)を作成し、研究室予算責任者(研究室)毎 に指名、登録された納品検収責任者及び納品検収補助者を整理しておくこと。 ウ 納品検収責任者及び納品検収補助者の指名にあたっては、個々の物品発注者以外の納品 検収責任者又は納品検収補助者が責任を持って納品検収が行える体制となるよう留意する こと。 エ 納品検収責任者は、原則として研究室に所属する常勤の教職員(東京大学における教員 の任期に関する規則に基づき期間を定めて雇用する教員又は東京大学特定有期雇用教職員 の就業に関する規程に基づく特任教員を含む。以下同じ。 )とすること。 オ 納品検収補助者は、研究室に所属する常勤の教職員が望ましいが、止むを得ない場合に は、研究室に所属する短時間勤務有期雇用教職員、派遣職員、博士課程学生又は事務部職 員等とすること。 ② 納品時には、納品書に検収者2名(うち少なくとも1名は納品検収責任者又は納品検収補 助者)によるサイン及び検収日の記入を実施することについて ア 納品検収は、納品検収責任者及び納品検収補助者2名で行い、それぞれサイン及び検収 日を納品書に記載すること。 イ アによりがたい場合には、実際に納品に立ち会った者(例えば、学生、秘書等)及び納 品検収責任者又は納品検収補助者の2名のサイン及び検収日を納品書に記載すること。 ウ 上記の複数の者のサイン及び検収日の記載は、牽制効果を高めることを目的としている ので、その趣旨を研究室予算責任者等に周知・徹底すること。 エ 納品書等の事務部門への提出は、納品検収終了後、速やかに行うこと。 2.各研究室において、発注情報の登録が可能な予算執行管理システムを利用することにより、 当該公的研究費(科学研究費補助金等)の研究代表者となる者自身が、責任をもって研究費管 理を行うとともに、発注情報を把握すること。 ① 各研究室において、発注情報の登録が可能な予算執行管理システムを利用することにつ いて ア 予算執行管理システムを利用することにより、事務部門においても発注情報の把握が可 能となり、納品検収にあたっての牽制効果が高まるなどにより透明性の高い研究費の執行 が図られる。 更に、予算執行管理システムは、UT購買サイト、UT試薬サイト、経費精算システム 等との連携を行っていること、一年分の人件費を年度当初に差し引いておくことができる こと、更にUT試薬サイトはUTCRISとの連携を行っていることなど、その利用には 様々なメリットがあり、今後の研究費執行管理のためのメインツールとなることを各研究 室に周知するなど、その利用促進に努めること。 イ 同システムの利用に際し、問題点や不明な点がある場合は、決算・財務分析グループ財 務会計システムチームに相談すること。 (http://www.adm.u-tokyo.ac.jp/gakunai/fin/fin1/utebms/index.html) ② 当該公的研究費(科学研究費補助金等)の研究代表者となる者自身が、責任をもって研究 費管理を行うことについて ア 当該研究費の研究目的、研究課題に沿って研究費を管理・執行する責任があることを研 究代表者自身が自覚し、自身の責任において管理を行うことを、特に若手研究者に対して 重点的に周知・徹底すること。 ③ 発注情報を把握することについて 発注情報については、研究室予算責任者のみならず、納品検収責任者及び納品検収補助者、 事務部門においても以下のとおり把握しておくこと。 ア 発注から納品確認を経て支払いが行われることが一連の会計処理であるため、発注情報 は、少なくとも納品検収時において納品検収責任者及び納品検収補助者が把握できる状態 にしておくこと。 イ 発注情報を事務部門でも確認することにより、牽制効果を高め、計画的な予算執行や、 支払遅延の未然の防止等を図ること。 3.同一・同類の物品を多量に購入するなどの不自然な取引について、事務部門において抜き打 ちチェックによる現品確認を実施すること。 ① 同一・同類の物品を多量に購入するなどの不自然な取引について ア 支払処理における納品書等の確認の際、日頃から同一・同類の物品を同一業者から多量 に購入するなどの取引に注意を払い、記録に残すなどの対応をしておくこと。 イ 日頃から研究室毎に取引の多い業者の把握に努めること。 ② 職員による抜き打ちチェックによる確認を実施することについて 職員による抜き打ちチェックについては、①の状況を参考にしつつ、定期的に行うこと。 また、当該チェックは、研究室から納品書等を受領した際に、現品を確認することにより、 速やかに行うこと。 4.この運用等の適用等について この運用等は、会計規程第16条第3項に規定する予算責任者等が契約事務を行うことがで きる軽微な取引(1契約100万円未満)に適用するものとし、平成21年11月1日から実 施するものとする。
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