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鎌ケ谷市総合基本計画
はじめに
21 世紀の扉がいよいよ開きました。この新しい時代に、私たちは夢と
希望を持って暮らしたい――そのための舞台である私たちのまち鎌ケ谷
をいかにより良いものにしていくかは、すべて私たち自身の手にかかっ
ています。
まちづくりは、あらゆる市民がそれを自らの問題ととらえ、行政との
協働作業により、それぞれの役割を果たしながら進めていくべきもので
す。
社会経済の環境が著しく変化し、先行きの見通しの立てにくい現代
は、まちづくりの手本が少ない時代です。市民・企業・行政などあらゆ
る主体が知恵と力を出し合って、私たちのまちの進むべき道を注意深く
見極め、鎌ケ谷なりのまちづくりのスタイルとその目標を見出していく
必要があります。
この「鎌ケ谷市総合基本計画」は、そうしたこれからのまちづくりの
基本的な指針となるものです。
「人間尊重・市民生活優先」というまちづ
くりの基本理念、
「緑とふれあいのあるふるさと 鎌ケ谷」というめざす
べき都市像は普遍的なものとしてあえて前計画を引き継ぎ、その上で計
画全体の名称を、あらゆる分野のまちづくり活動が虹のように輝きなが
ら展開されるという意味を込めて、
「かまがや レインボープラン 21」
としています。計画内容には、時代環境に即した新たな施策方向等を盛
り込み、特に、重点的に取り組むべき柱として、虹の七色になぞらえた7
つのリーディングプランを位置づけました。
虹の輝きは、単に量的拡大のみによって生まれるものではありません。
私たちのまちの特性を生かした質的な向上が伴って、個性的で美しい輝
きが生まれるのです。そして、その輝きを長く持続させるように磨き続け
なければなりません。
今後は、この計画をもとに、心を新たにし、21 世紀の鎌ケ谷のまちづ
くりに全力で取り組んでまいりたいと考えておりますので、市民の皆さ
まをはじめ、関係各位のご理解とご協力をお願いいたします。
おわりに、この計画の策定にあたり、市議会、総合基本計画審議会及
びまちづくり市民会議の関係者の皆さま、そして、インターネット等に
より貴重なご意見を多数お寄せいただいた多くの市民の方々に心よりお
礼申し上げます。
平成13 年3 月
鎌ケ谷市長 皆川 圭一郎
鎌ケ谷市民憲章
わたしたちは、梨の花咲く郷土かまがやに誇りを持ち、
住みよいまちづくりをめざしてこの憲章を定めます。
1 わたしたちは、
自然と歴史を大切にし、緑ゆたかなまちをつくりましょう。
1 わたしたちは、
老人を敬い、子供の夢をはぐくみ、
心のかようまちをつくりましょう。
1 わたしたちは、
きまりを守り、安全できれいなまちをつくりましょう。
1 わたしたちは、
教養を深め、文化の香り高いまちをつくりましょう。
1 わたしたちは、
勤労を尊び、健康で明るいまちをつくりましょう。
(
)
昭和53 年3月24 日
制
定
目 次
鎌ケ谷 2020 年 未来旅行……………………………………………………………………1
第1編 序論
第 1 章 総合基本計画の枠組み ……………………………………………………………7
第1 節 計画の趣旨 ………………………………………………………………………7
第2 節 計画の名称 ………………………………………………………………………7
第3 節 計画の性格 ………………………………………………………………………7
第4 節 計画の構成と期間 ………………………………………………………………7
第 2 章 計画策定の背景について …………………………………………………………9
第1 節 鎌ケ谷市のプロフィール ………………………………………………………9
第2 節 まちづくりの歩み ………………………………………………………………10
第3 節 まちづくりの主要課題 …………………………………………………………12
第2編 基本構想
第 1 章 まちづくりの基本理念 …………………………………………………………23
第 2 章 21 世紀の鎌ケ谷市の姿 ………………………………………………………24
第1 節 都市像 ……………………………………………………………………………24
第2 節 人口 ………………………………………………………………………………25
第3 節 土地利用 …………………………………………………………………………26
第 3 章 基本目標と施策の基本方向 ……………………………………………………29
第1 節 基本目標 …………………………………………………………………………29
第2 節 施策の基本方向 …………………………………………………………………30
第 4 章 基本構想の推進のために ………………………………………………………40
第3編 前期基本計画
第 1 部 総論
第 1 章 計画の性格等 …………………………………………………………………47
第1 節 計画の性格 ……………………………………………………………………47
第2 節 計画の構成 ……………………………………………………………………47
第3 節 計画の期間 ……………………………………………………………………48
第 2 章 前基本計画の成果 ……………………………………………………………49
第 3 章 人口・土地利用計画 …………………………………………………………52
第1 節 人口 ……………………………………………………………………………52
第2 節 土地利用計画 …………………………………………………………………54
第 4 章 リーディングプラン …………………………………………………………60
第1 節 リーディングプランとは ……………………………………………………60
第2 節 7 つのリーディングプラン …………………………………………………61
第 2 部 分野別計画
施策の体系………………………………………………………………………………71
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
第1 節 誰もが健康に暮らせる生涯福祉社会をつくります ………………………76
1.地域で支えあう福祉社会の形成 ……………………………………………76
2.いきいきとした高齢社会の形成 ……………………………………………78
3.健やかに子どもが育つ児童福祉の推進 ……………………………………80
4.社会参加に向けた障害者(児)福祉の推進 ………………………………82
5.安心して暮らせる社会保障の充実 …………………………………………84
6.健康を支える保健・医療の充実 ……………………………………………86
■ 主な事業の目標 ………………………………………………………………89
第2 節 生きがいのある暮らしができる生涯学習社会をつくります ……………90
1.いきいきとした生涯学習の推進 ……………………………………………90
2.生涯スポーツ・レクリエーションの振興 …………………………………92
3.芸術・文化の振興 ……………………………………………………………94
■ 主な事業の目標 ………………………………………………………………96
第3 節 人間性豊かな子どもの育成環境をつくります ……………………………97
1.豊かな人間性を育む幼児教育の充実 ………………………………………97
2.生きる力を育てる義務教育の充実 …………………………………………99
3.児童・生徒の健康と安全の確保 …………………………………………102
4.高等教育の充実 ……………………………………………………………104
5.青少年の健全育成 …………………………………………………………106
■ 主な事業の目標 ……………………………………………………………108
第4 節 個人が尊重しあう多様な市民交流をつくります ………………………109
1.個性豊かなコミュニティづくり …………………………………………109
2.市民生活を支える地域情報化の推進 ……………………………………112
3.男女共同参画社会づくり …………………………………………………115
4.世界と結びつく国際化の促進 ……………………………………………117
■ 主な事業の目標 ……………………………………………………………120
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
第1 節 人と自然にやさしい地域社会をつくります ……………………………122
1.環境保全の促進 ……………………………………………………………122
2.循環型社会の構築 …………………………………………………………124
■ 主な事業の目標 ……………………………………………………………127
第2 節 快適な暮らしの環境をつくります ………………………………………128
1.良好な住宅の整備 …………………………………………………………128
2.快適な公園・緑地環境の整備 ……………………………………………130
3.うるおいある河川・水路の整備 …………………………………………133
4.上・下水道の整備 …………………………………………………………135
5.環境衛生の充実 ……………………………………………………………138
■ 主な事業の目標 ……………………………………………………………140
第3 節 安全に暮らせる社会システムをつくります ……………………………141
1.交通安全の推進 ……………………………………………………………141
2.防犯対策の促進 ……………………………………………………………143
3.防災対策の強化 ……………………………………………………………145
4.消防力の強化 ………………………………………………………………148
■ 主な事業の目標 ……………………………………………………………150
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」
をめざして
第1 節 魅力あふれるまちづくりを進めます ……………………………………152
1.広域交流拠点の整備 ………………………………………………………152
2.鉄道新線開業等に対応した新市街地の整備 ……………………………155
3.質の高い既成市街地の整備 ………………………………………………157
4.鎌ケ谷市の魅力あふれるまち並みづくり ………………………………159
■ 主な事業の目標 ……………………………………………………………162
第2 節 都市活動を支える交通網整備を進めます ………………………………163
1.安全でゆとりある道路の整備 ……………………………………………163
2.利便性の高い公共交通体系の充実 ………………………………………166
■ 主な事業の目標 ……………………………………………………………169
第3 節 活力ある産業を育成します ………………………………………………170
1.都市農業の育成 ……………………………………………………………170
2.魅力ある商業の育成 ………………………………………………………174
3.活力ある工業の育成 ………………………………………………………177
4.安心できる消費生活の推進 ………………………………………………179
■ 主な事業の目標 ……………………………………………………………181
第 3 部 計画の実現のために
1.地方分権と市民参加の推進 ………………………………………………185
2.効率的で健全な行財政運営の推進 ………………………………………187
3.広域行政の推進 ……………………………………………………………191
■ 主な事業の目標 ……………………………………………………………193
資 料 編
1.用語解説 ……………………………………………………………………197
2.計画策定の経過 ……………………………………………………………217
「用語解説」に収録した用語は、本文中に※印を付した。
鎌ケ谷 2020 年 未来旅行
いつまでも住んでいたい鎌ケ谷市をつくるためのガイドブックとし
て、この「鎌ケ谷市総合基本計画」を策定しました。
“まちづくり”とは、私たち市民一人ひとりの責任とたゆまない努力に
よって行われる永遠の行為です。この計画によって、私たちの暮らしや
まちの様子がどのように変わるのかを、かいま見てみましょう。
市民もまちもいきいきと輝く鎌ケ谷市の未来が見えてきます。
■ 21 世紀の鎌ケ谷は、縦横に走る鉄道網によって飛躍的な発展を
遂げているまちです。
国際都市・東京と成田空港をつなぐ大動脈として、また、県都・千葉や幕張メッセ、船
橋市、市川市、松戸市、柏市、千葉ニュータウンなどの主要都市を結ぶ交通の要衝として
の役割を担っていることが鎌ケ谷の魅力を高め、千葉県北西部地域の新しい広域交流拠点
地区として首都圏からも脚光を浴びています。
■ 21 世紀の鎌ケ谷は、誰もが明るく健康に暮らしているまちです。
行政の多岐にわたる公共サービスもさることながら、健康に対する市民の自己管理の意
識もしっかりと根づいています。
長寿化の傾向はますます進み、市民の間では「心豊かに老いる」という考え方が浸透し
ています。健康であることのゆとりは他人
に対する思いやりを生み、乳幼児や高齢者、
ハンディキャップ ※のある人へは、行政の先
進的サービスだけでなく、周囲の人びとの
温かい応援が送られています。
また、全国的に少子化が進む中にあって、
鎌ケ谷では安心して子どもが産み育てられる
仕組みが整い、まちに子ども達の声が聞こ
え、遊ぶ姿がみられます。
●1
■ 21世紀の鎌ケ谷は、誰もがいきいきと輝き連帯感で結ばれている
まちです。
生涯学習に代表される自己実現への意欲は、教育、芸術・文化、スポーツなどの各分野
で結実し、誰もが学び合い、教え合いながら、いきいきと輝いています。
また、
「鎌ケ谷っ子」が成長し、転入世代の中でも長く暮らす人びとが多くなったことで、こ
れまでは希薄になりがちだったふるさと意識が、
“鎌ケ谷”への強い愛着へと変わっていったの
です。誰もが強い連帯で結ばれながら幸せな毎日を送っています。
さらに、女性が社会に出て様々な責任と役割を担うことも鎌ケ谷では当然のこととなり、イ
ンターネット※等を活用した多様な市民活動が充実し、海外との交流も盛んに行われています。
■ 21 世紀の鎌ケ谷は、誰もが快適で安全に暮らしているまちです。
効果的な開発による都市と自然の調和は、鎌ケ谷に風格を与え、この地に住みたいと願
う人びとに憧れを抱かせました。
街路樹や生け垣、屋敷林はうるおいのあるまち並みを形づくり、都市公園※のように手づ
くりの自然があり、ふれあいの森のように手つかずの自然が残されており、まち全体がま
るで庭園あるいは公園のような空間を創り出しています。
また、市民や企業などによる省エネルギー活動やリサイクル※活動も定着し、交通事故や
都市災害にも十分な対策が講じられています。
■ 21世紀の鎌ケ谷は、人・もの・情報が行き交う活気にあふれて
いるまちです。
市全体が一つの家族としての結びつきを強
め、ふれあいの場はいたるところで見られ、
明るいあいさつが交わされています。
特に、著しく変貌した新鎌ケ谷駅周辺地
区では、安全性、利便性、快適性を十分に
備えた洗練されたまち並みの中にショッピン
グ・娯楽・文化などの多様なサービス施設や
業務施設が立ち並び、センスの良い都市景
観を創り出しています。そこでは個性豊か
な店舗がにぎわいをつくり、道行く人びと
が憩える公共広場なども設けられ、歩くだ
けでも楽しいまちになっています。
人、ものの行き交う交差点から情報や文
化が生まれ、さらに質を高めながら成長し
ていきます。
●2
■ 21 世紀の鎌ケ谷は、魅力ある産業活動が行われているまちです。
農業は、名実ともに全国有数の「梨」産地としての地位を固め、観光農園としてもにぎ
わっています。
また、優位な立地特性や充実した社会基盤を活かして、生産・流通・サービス分野で活
発で魅力ある産業活動が行われています。
■ 21 世紀の鎌ケ谷は、市民の意見が大切にされているまちです。
市民と行政が、各々の責任と役割のもとに、協働※してまちづくりを進める仕組みが充実
し、市民一人ひとりの声がまちづくりに反映されています。
2020 年の鎌ケ谷市は、このような胸のときめきを感じる素敵なまち
になっています。
その実現は、市民と行政が、鎌ケ谷市総合基本計画に掲げる共通の目
標に向かって、それぞれの役割を果たしながら、お互いに協働してまち
づくりを進めることで確かなものとなります。
●3
第 1 編 序論
「まちづくり絵画コンテスト∼夢・ 2020 年の私と鎌ケ谷市∼」
(平成 10 年)
中学生の部 優秀作品(副題: 2020 年 梨型ドーム完成)
鎌ケ谷中学校 2 年(当時)
志摩風子さん・岩崎 好さん
第 1 章 総合基本計画の枠組み
第
1
第 1 章 総合基本計画の枠組み
編
●
序
論
●
第 1 節 計画の趣旨
この計画は、昭和61 年度(1986 年度)にスタートした「新総合基本計画」が平成12 年
度(2000 年度)で終了することを受け、市民ニーズ※や新たな社会潮流の動向などに的確
に対応しながら、21 世紀の鎌ケ谷市を市民と行政が一体となって創造していくための長期
的なまちづくりの指針として策定するものです。
第 2 節 計画の名称
この計画の名称は、
「鎌ケ谷市総合基本計画 ― かまがや レインボープラン 21―」とします。
副題である「かまがや レインボープラン21」は、新鎌ケ谷駅を基点として7 方向に延
びる鉄道路線に象徴されるように、福祉・教育・環境・産業等あらゆる分野の21 世紀のま
ちづくり活動が、虹のように輝きながら展開されているという趣旨と、夢と希望に輝く計
画であることの決意を表しています。
第 3 節 計画の性格
この計画は、鎌ケ谷市の21 世紀のまちづくりの基本的な方向を総合的、体系的に示すと
ともに、市政運営の指針となるものです。
また、この計画は、市民の参加により策定されるものであり、市民や各種団体等に対し
ては、まちづくりの指針として市政への理解と協力を求め、その自主的・積極的な参加と
行動の展開を促し、国や県には積極的な支援と協力を要請するものです。
第 4 節 計画の構成と期間
この計画は、
「基本構想」
、
「基本計画」
、
「実施計画」で構成します。
1.基本構想
基本構想は、まちづくりの基本理念や21 世紀の鎌ケ谷市の姿、それを実現するための基
本目標と施策の基本方向などを示し、最も基本的な市政運営の指針となるものです。
計画期間は平成13 年度(2001 年度)から平成32 年度(2020 年度)までの20 年間とします。
●7
第 1 章 総合基本計画の枠組み
第
1
編
●
序
論
●
2.基本計画
基本計画は、基本構想に掲げた施策の基本方向に基づき、各施策の基本方針や内容など
を示すもので、基本構想を具体化した施策推進の指針となります。
計画期間は10 年間とし、平成13 年度(2001 年度)から平成22 年度(2010 年度)を前期
基本計画、平成 23 年度(2011 年度)から平成 32 年度(2020 年度)を後期基本計画とし、
順次策定します。
3.実施計画
実施計画は、基本計画に掲げた施策のうち、当面の行財政能力の中で実施する最適な事
務事業を示すもので、予算編成の指針となるものです。
なお、実施計画は、基本構想、基本計画とは別に策定します。
計画期間は5 年間とし、平成13 年度(2001 年度)から原則として2 年毎のローリング方
※
式 により見直します。
鎌ケ谷市総合基本計画の構成と期間
基本構想(20年間)
後期基本計画(10年間)
前期基本計画(10年間)
実施計画(5年間) ※2年毎にローリング
●
平
成
13
年
度
︵
2
0
0
1
年
度
︶
●8
●
平
成
17
年
度
︵
2
0
0
5
年
度
︶
●
平
成
18
年
度
︵
2
0
0
6
年
度
︶
●
平
成
22
年
度
︵
2
0
1
0
年
度
︶
●
平
成
23
年
度
︵
2
0
1
1
年
度
︶
●
平
成
27
年
度
︵
2
0
1
5
年
度
︶
●
平
成
28
年
度
︵
2
0
1
6
年
度
︶
●
平
成
32
年
度
︵
2
0
2
0
年
度
︶
第 2 章 計画策定の背景について
第
1
第 2 章 計画策定の背景について
編
●
序
論
●
第 1 節 鎌ケ谷市のプロフィール
鎌ケ谷市は、周囲30.75km、面積21.11km2 で、千葉県の北西部に位置しています。
東京圏に近いことから通勤・通学に便利な地域として、昭和30 年代半ばから人口が急速
に増え始めました。そして昭和46 年9 月1 日に市制が施行され、千葉県で24 番目の市とな
りました。
平成12 年4 月1 日現在では、人口約10 万2000 人を擁する都市に成長しています。
なだらかな台地の中央を東武鉄道野田線が南北に走り、市の中央部で新京成電鉄線と北
総・公団線が交差しています。
市内にある8 つの駅を中心に商店街や住宅地が広がり、緑と調和した落ち着いたまち並
みを形成しています。
果樹や野菜の栽培が盛んで、特に梨は全国屈指の生産地として知られています。
鎌ケ谷市の位置
東経 140°00’
●周囲 30.75 km
●面積 21.11 km2
茨城県
鎌ケ谷市
埼玉県
北緯 35°46’
東京都
25km圏
神奈川県
千葉県
50km圏
●9
第 2 章 計画策定の背景について
第
1
編
第 2 節 まちづくりの歩み
●
序
論
●
まちづくりは、過去を見つめたうえで未来を描くことが重要です。
そこでまず、市制施行以来、緑とふれあいのある住宅都市の形成をめざして鎌ケ谷市が
歩んできた道を振り返ってみましょう。
●第 1 期(昭和 40 年代後半∼昭和 50 年代前半)●
この期間は、鎌ケ谷市が農村的なまちから都市的なまちへの転換をはかった、まさに
「住宅都市鎌ケ谷」の「誕生期」にあたります。
この期間のまちづくりは、市制施行 1 年前に計画された「鎌ケ谷町総合開発計画(昭和
45 年度∼昭和52 年度)
」に基づいて進められ、人口の急増に対応した緊急度の高い教育分
野やごみ処理分野などの面で改善が図られました。
●第 2 期(昭和 50 年代前半∼昭和 60 年代前半)●
この期間は、成田空港や千葉ニュータウン、鉄道新線などの進捗を背景として、第 1 期
から引き続き人口の急増に対応した「住宅都市鎌ケ谷」の「前進期」にあたります。
この期間のまちづくりは、
「鎌ケ谷市総合基本計画(昭和53 年度∼昭和60 年度)
」を指針
として進められ、市民生活に密着した生活環境の改善が進み、鉄道や市街地の整備など、
大型プロジェクト※にも着手することができました。
しかし、人口増の反動としてスプロール化※や都市基盤の立ち後れが目立ちはじめた期間
でもありました。
●第 3 期(昭和 60 年代前半∼平成 10 年代前半)●
この期間は、バブル景気※と平成不況によって日本経済が大きく揺れ動き、鎌ケ谷市にお
いても様々な面でその影響をうけました。しかし、人口については着実に増加基調にあり、
「住宅都市鎌ケ谷」の「成長期」と呼べる期間でした。
この期間のまちづくりは、
「鎌ケ谷市新総合基本計画(昭和61 年度∼平成12 年度)
」を指
針として進められ、生活環境の一層の改善やコミュニティ※づくり、生涯福祉や生涯学習対
策をはじめ、鉄道や市街地の整備、スポーツ施設の誘致などの大型プロジェクトに大きな
成果がみられました。しかし、一方では、公園の整備や文化施設の整備などは財源不足な
どを要因として十分に実施することはできませんでした。
総合的にみると、高度化・多様化する市民ニーズ※に対応できない分野を抱えつつも、都
市としての利便性や安全性、快適性は着実に高まりをみせ、鉄道沿線地域の発展にも大き
●10
第 2 章 計画策定の背景について
第
1
編
く寄与しました。
来るべき 21 世紀は、この成長を持続し、さらに自然や歴史、文化などを守り育てなが
ら、市民生活の質的・量的向上を基調とする都市としての魅力を高めることが求められて
●
序
論
●
います。
鎌ケ谷市のまちづくりの変遷
●昭和40年代 後半∼昭和50年代 前半
第1期:住宅都市鎌ケ谷の誕生期
●昭和50年代 前半∼昭和60年代 前半
第2期:住宅都市鎌ケ谷の前進期
●昭和60年代 前半∼平成10年代 前半
第3期:住宅都市鎌ケ谷の成長期
●21世紀にむけて
鎌ケ谷市の発展期
●11
第 2 章 計画策定の背景について
第
1
編
第 3 節 まちづくりの主要課題
●
序
論
●
「市民意識調査からみた市民ニーズ※」
、
「社会潮流の変化」
、
「上位計画で期待される鎌ケ
谷市の役割」の分析結果を踏まえて、まちづくりの主要課題を整理しました。
1.市民の意識・要望
平成10 年9 月に実施した市民意識調査からみた市民ニーズは次のとおりです。
(1)生活環境に対する満足度
住宅環境や自然環境、日常の買物の場、地域集会施設、ごみ・し尿処理といった点では、
市民の満足度は高くなっています。
一方、道路や交通安全対策、スポーツ・レクリエーション施設、子どもの遊び場、医療、
福祉といった点では、不満度が高くなっています。
(2)現在の施策・行政サービスの評価
現在取り組まれている施策・サービスについて、5 年前と比較した評価をみると、大半の
施策・サービスは「良くなった」とする意見が増えています。
特に、駅周辺・市街地整備、下水道、ごみ・し尿処理、生涯学習、消防力、高齢者福祉
の評価が高くなっています。
一方、公害対策や産業振興施策全般については評価が低くなっています。
安全
ミ 道路
ゴ
福祉
医療 公害
●12
第 2 章 計画策定の背景について
第
1
編
(3)今後、市民が期待する施策分野
市民が期待する新しい施策分野をみると、
「災害に備えた防災対策」
、
「省資源・リサイク
ル※対策」
、
「高齢者・障害者にやさしいまちづくり」
、
「交通事故防止対策」
、
「超高齢社会対
●
序
論
●
策」
、
「市の情報公開※と透明性の向上」といった分野への要望が高くなっています。
キーワード※としては、防災、環境、リサイクル、バリアフリー※、交通事故、高齢社会、
情報公開といったものがあげられます。
今後市民が期待する施策分野
期待しない
−5
0
期待する
5
10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65 70 75
景気対策、雇用対策
男女共同参画社会づくりへの支援
超高齢社会対策
少子化対策
省資源・リサイクル対策
高齢者・障害者にやさしいまちづくり
マルチメディアに向けての情報基盤づくり
ボランティア・NPOとのパートナーシップ
国際交流の促進
行政能率の向上などの行政改革
市の施設の休日や夜間の開館
市の情報公開と透明性の向上
いじめや人権問題への対処
災害に備えた防災対策
交通事故防止対策
注) 期待度=(「期待する」と「やや期待する」の回答比率の合計)
−(「期待しない」と「あまり期待しない」の回答比率の合計)として計算した値。
2.社会の大きな潮流
21 世紀の社会経済環境は、戦後50 年間の歩みとは大きく異なるものと見込まれます。そ
の潮流は、大きく次の5 つの視点からまとめることができます。
(1)少子高齢時代
これまで一貫して増加を続けていたわが国の総人口は、21 世紀の初頭をピークとして減
少すると予測されています。人口構成は、合計特殊出生率※の低下を反映して年少人口割合
が減少する一方、老年人口割合は平均寿命の伸びに伴い年々増加し、21 世紀には、4 人に1
●13
第 2 章 計画策定の背景について
第
1
編
●
序
論
●
人が65 歳以上を超える「超高齢社会」が到来するとされています。
その影響は次の点に整理できます。
○労働力人口の減少
○社会活力の減退
○家庭内での子育てや介護力の低下
○保健・医療・福祉分野のサービス需要の増大
(2)価値観・生活様式の多様化時代
大量生産・大量消費に代表される効率的な社会システムは、わが国の高度経済成長をけ
ん引してきましたが、一方では個性の乏しい社会を形成するなどのマイナス面も生じてき
ました。これらの経験を通して、人びとの価値観や生活様式は大きく転換しつつあります。
その変化は次の点に整理できます。
○心の豊かさを重視する傾向の高まり
○社会活動(ボランティア※活動など)・市民活動(NPO ※など)への参加意欲の増大
○環境問題に対する関心の高まり
○男女共同参画社会の形成
○家族のあり方の変化(核家族化、晩婚・晩産化、非婚化、シングルマザー※の増加など)
○価値観を共有する人びととの「知縁 ※」による人間関係の形成
○日常生活圏の広域化
(3)地球時代
現在、地球規模で環境悪化、食料・資源・エネルギー不足が大きな問題として表面化し
つつあります。また、人・もの・資金・情報が国境を越えて活発に交流できる環境が整備
され、個人や企業の行動範囲が拡大し、その範囲は地域や国に制限されることなく広く世
界を舞台としたものとなりつつあります。このように、21 世紀は地球レベルでの取り組み
が重要となります。
その内容は次の点に整理できます。
○地球温暖化への対応
○循環型社会※づくりへの対応(市民・企業などによるリサイクル※、省エネルギー
活動など)
○環境に配慮した企業経営への転換(ISO14000 シリーズ※の取得の増加など)
○個人・企業の国際活動の活発化
○外国籍市民の増加
○産業構造変化への対応
●14
第 2 章 計画策定の背景について
第
1
(4)高度情報化時代
情報通信技術による産業・社会構造の変革、いわゆるIT ※革命の目覚ましい進展が見ら
れます。21 世紀には、さらに高度な情報通信技術の進歩で、人びとの日常生活や産業構造
などに大きな変革が起こることが予想されています。
編
●
序
論
●
その変革は次の点に整理できます。
○テレビと通信が融合した双方向によるテレビショッピングなどの実現
○電子商取引などインターネット※を利用した様々な取引形態の出現
○SOHO ※などによる就業形態の選択肢の多様化
○情報収集に対する地域格差の解消
○地域を越えた様々な人びととのコミュニティ※活動・人的ネットワーク※の広がり
○電子媒体の普及によるペーパーレス化※・環境負荷の軽減
○情報通信分野を中心とした新たな産業の出現
○行政サービスの提供方法の変化
(5)地方分権と市民参加の時代
集権型行政システムから脱却し、地域の個性や主体性を発揮しつつ、地域独自の文化・
経済力を行政と市民の選択と責任のもとで推進する「地方分権」と「市民参加」の流れが
重要になってきます。
その内容は次の点に整理できます。
○地方自治体への権限委譲・規制緩和の進展
○市民参加の必要性の高まり
○一行政区域を越えた広域的課題への対応
○行政の役割や枠組みの見直し
○行政の政策形成・実現能力の強化
3.上位計画から期待される鎌ケ谷市の役割
上位計画である「首都圏基本計画※」
、
「千葉県長期ビジョン※」から期待される鎌ケ谷市
を含む千葉県北西部地域の役割は次のとおりです。
①人と情報の交流拠点としての役割
東京外かく環状道路、北千葉道路、北総・公団線、鉄道北千葉線※、成田新高速鉄道な
ど、新しい交通網が整備されることを起爆剤としながら、千葉市などの千葉県中央地区
や東京都心部との近接性も活かして、人と情報の交流拠点を市内に創出する役割が期待
されています。
●15
第 2 章 計画策定の背景について
第
1
編
●
序
論
●
②緑あふれる首都圏の庭園空間としての役割
都市的な土地利用と調和を図りながら、大都市圏に残された貴重なオープンスペース※
としての緑地の景観形成に努め、都市と田園のバランスのとれた首都圏の庭園空間とし
て整備していく役割が期待されています。
③農業を活かしたレクリエーションの場としての役割
農業生産者と消費者との交流を活発化させる市民農園※や観光農園、直売所の展開などを
進め、首都圏の中での観光・レクリエーションの場を提供することが期待されています。
④多様なニーズを持った人びとの都市文化が醸成される場としての役割
出身地、年齢、趣味や仕事などが異なる様々な人たちが住み、そしてコミュニティ※を
形成しながら、それらの人びとが求める芸術・文化、スポーツ活動が活発に行われる、新
しい時代の洗練された都市文化が発信されるまちづくりを進める役割が期待されています。
⑤時代を先導する創造的な産業創出の場としての役割
市民の新しい生活スタイルやニーズ※を満足させる、生活支援型の産業やサービス産
業、情報産業など、21 世紀を先導する創造的な産業が市内に展開する役割が期待されて
います。
鎌ケ谷市の広域的な位置づけ
1
柏 市
千葉ニュータウン
松戸市
2
2
3
東 京 都
鎌ケ谷市
●16
成田
空港
5
3
4
市川市
船橋市
習志野市
幕張新都心
羽田
空港
2
注) ①東京外かく環状道路
②北千葉道路
③北総・公団線
④鉄道北千葉線
⑤成田新高速鉄道
千 葉 市
第 2 章 計画策定の背景について
第
1
4.主要課題
以上の分析結果を踏まえ、鎌ケ谷市のまちづくりを進めるうえでの課題を整理すると、
次の点に集約することができます。
編
●
序
論
●
(1)地域社会の構造変化や市民意識の変化への対応
①少子・高齢化への対応
鎌ケ谷市は、平成32 年(2020 年)には、65 歳以上の高齢者比率が25 %に達し、15 歳
未満の人口比率は13 %に低下してくると予測されており、長期的展望にたった総合的対
応を進めていく必要があります。
少子化社会に対しては、子どもたちが家庭や地域の中で、心身ともに健やかに育つこ
とができる環境を整えていくことが課題となります。
また、高齢社会に対しては、高齢者が住み慣れた家庭や地域の中で健康に暮らせる社
会を築いていくことも課題です。
②価値観・生活様式の多様化への対応
市民生活の高度化や価値観の多様化に応じて、社会的サービスや生涯学習等へのニー
※
ズ は高度で多様なものになっています。
これからは、市民の価値観に応じた様々な学習活動や社会活動への参加意欲に応え、
「知縁※」で結ばれた新しいコミュニティ※活動の推進、女性の能力と創造性が発揮できる
社会づくり、国際交流の活発化などを進めることが課題となります。
③ IT 革命の進展を受けた生活構造変化への対応
IT ※革命の進展により、インターネット※やケーブルテレビ※、さらにはデジタル衛星
放送※などに代表される新しいメディア※が出現し、世界的な規模で、市民生活や社会経
済活動における新たな需要と変革をもたらしています。
これからは、行政情報の電子化※や地域情報化のための情報通信基盤の整備とともに、
市民の情報格差による社会的不公平、いわゆるデジタル・デバイド※への対応が課題とな
ります。
また、個人情報のプライバシー保護への対応も課題です。
(2)環境に配慮した生活基盤の向上
①環境に配慮した安全な生活空間づくり
鎌ケ谷市は「緑の多いまち」と認識されていますが、人口増による宅地開発により、
自然環境は徐々に減少してきました。
これからは、市内に現存する貴重な自然環境を積極的に保全・活用し、新たな緑の創
造を図りながらうるおいあふれる生活空間づくりを進め、環境への負荷を可能な限り考
慮した循環型社会※へと転換していくことが課題となります。
また、都市防災の視点からは、災害に強いまちづくりやバリアフリー※を基本にした安
全なまちづくりを進めていくことも課題です。
●17
第 2 章 計画策定の背景について
第
1
編
●
序
論
●
②都市活動を支える基盤整備の充実
鎌ケ谷市は、発達した鉄道網を利用することで周辺都市への移動は便利ですが、市内
に広域交通と地区内交通が混在することや、道路と鉄道の平面交差の未解消部分がある
ことなどから、自動車による市内交通は不便です。
これからは、鉄道の高架化やまちの骨格となる幹線道路などの基盤整備を進めて市内
の移動をより便利にするとともに、周辺都市に比べて整備水準の低い都市公園※や下水道
などの都市基盤を充実させることが課題となります。
また、市街地整備の視点からは、新鎌ケ谷駅周辺から東武鎌ケ谷駅周辺に至る主要な
地区の整備や、鉄道北千葉線※の実現を確かなものとする新たな市街地整備などを進める
ことも課題です。
(3)魅力づくりと定住化の促進
①新しい顔づくりと既成市街地の魅力向上
新鎌ケ谷駅周辺地区は、東京都心部、成田空港、幕張新都心との連絡性が高く、また、
船橋市、市川市、松戸市、柏市などの主要都市間の交通結節点としての機能を持ってお
り、千葉県北西部地域の交通の要衝になっています。
これからは、新鎌ケ谷駅周辺地区は交通結節点としての潜在能力の高さを活用した地
域整備を進め、交流人口※の多い多彩な都市機能の集積した21 世紀の首都圏を先導する
都市形成を進めることが課題となります。
また、新鎌ケ谷駅周辺地区の開発と連動しながら、既成市街地の魅力を高めることも
課題です。
②定住意識・ふるさと意識の醸成
鎌ケ谷市は、首都圏のベッドタウンとして成長してきましたが、その間には鎌ケ谷市
で生まれ育った人びとと新住民とのコミュニティ※形成が大きな課題でした。現時点で
は、新住民が定着し、ふるさと意識も徐々に浸透しており、コミュニティ形成の土壌が
着実に固まりつつあります。
これからは、この土壌を足がかりとして鎌ケ谷市に住み、活動する人びとが一体とな
れる取り組みや魅力あふれるまちづくりを進め、鎌ケ谷市の財産である「市民」の定住
意識・ふるさと意識を育てていくことが課題となります。
③地域特性を活かした産業おこし
鎌ケ谷市は「住宅都市」としての性格が強いため、産業活動の規模は大きなものでは
ありませんが、魅力あるまちづくりを進めるためには、市内の産業活動を活発化させる
必要があります。
これからは、首都圏でも有名な梨に代表される農業は、市民農園※や観光農園といった
レクリエーション的機能を高めた振興を図るとともに、新鎌ケ谷駅周辺地区の開発にあ
わせた商業の振興、高度情報ネットワーク※などの新技術を活かした工業の振興を進める
ことが課題となります。
●18
第 2 章 計画策定の背景について
第
1
(4)新しい時代の行財政運営への転換
①地方分権と市民参加への対応
急速に変化する社会情勢に対応し、個性豊かな地域社会を形成していくためには、国
から地方への分権や財源配分の見直しが不可欠であり、そこでは、鎌ケ谷市の責任と役
編
●
序
論
●
割がさらに増しています。
これからは、財政基盤の強化や自己決定権の拡大など、地方分権への対応を図ること
が課題となります。
また、市民と行政がお互いの責任を自覚しながら、協働※によるまちづくりを進めるこ
とも課題です。
②効率的・効果的な行財政運営
社会状況の変化や市民ニーズ※の高度化・多様化が進む一方で、財政見通しの不透明な
状況が続いており、従来の考え方や制度のもとに事業を執行することは財源的に厳しく
なっています。
これからは、活力ある世代の定住や産業の育成により財政基盤の安定を図り、行政ニ
ーズの緊急性や実施効果の大・小などに基づいた行財政運営を行うとともに、政策形成
能力・実現能力の一層の向上など、効率的な行財政運営の体制づくりが課題となります。
また、縦割り行政を見直し、魅力あふれるまちづくりを進めるための横断的機能を強
化することも課題です。
③広域的な行政運営への対応
地方分権の進展や行政課題の複雑化・広域化などに対応して、広域的な行政運営を進
めていくことが重要になっています。
これからは、近隣自治体との連携を強化しながら、お互いが抱える共通の課題や広域
的な行政需要に対して、関係自治体との相互連携による取り組みを積極的に推進してい
くことが課題となります。
●19
第 2 編 基本構想
「まちづくり絵画コンテスト∼夢・ 2020 年の私と鎌ケ谷市∼」
(平成 10 年)
第四中学校 2 年(当時)
小山直子さん・菅沢智香さん・三木優子さん
「まちづくり絵画コンテスト∼夢・ 2020 年の私と鎌ケ谷市∼」
(平成 10 年)
(副題:未来の鎌ケ谷 City)
第二中学校 1 年(当時)
関野真利子さん
第 1 章 まちづくりの基本理念
第 1 章 まちづくりの基本理念
第
2
編
●
“まち”は、人が住み、働き、学び、憩い、文化を創造する人間活動の拠点です。そし
て、自然的・歴史的な諸条件を背景として、まちを愛する人たちによって支えられながら
基
本
構
想
●
他都市との交流のもとで形づくられ、成長していくものです。
私たちの鎌ケ谷市には、
「谷地や緑地、自然が豊富に残るまち」
、
「緑と調和する落ち着い
た雰囲気のあるまち」
、
「鉄道3 線が交差する利便性の高いまち」
、
「プロ野球球団の施設があ
りスポーツへの関心が高いまち」
、
「国内有数の梨産地の顔を持つまち」
、
「全国に誇れる福
祉の先進サービスが享受できるまち」など、感性に響く個性的な魅力がたくさんあります。
こうした魅力を活かしながら、鎌ケ谷市を愛する人たちの協力や他都市との交流のもと
に進める21 世紀の鎌ケ谷市のまちづくりとは、市民一人ひとりが豊かさを実感しながらい
きいきと暮らせる質の高い生活を築くことです。
そのため、まちづくりの根本的な考え方となる“基本理念”として、鎌ケ谷市は、
「鎌ケ
谷市民憲章」の精神に則って、
「人間尊重・市民生活優先」を堅持します。そして、市民と
行政が一体となって魅力あるまちづくりを進めていきます。
それぞれの理念にこめられた考えは次のとおりです。
人間尊重
「人間尊重」という言葉には、市民一人ひとりの持つ権利と役割を尊重しながら、まちづ
くりを進めるという考えがこめられています。
市民生活優先
「市民生活優先」という言葉には、すべての市民が、健康で生きがいを持ち、便利で快
適、安心して生涯を過ごすことのできるような、魅力あるまちづくりを実現していくとい
う考えがこめられています。
●23
第 2 章 21 世紀の鎌ケ谷市の姿
第
2
第 2 章 21 世紀の鎌ケ谷市の姿
編
●
基
本
構
想
●
「21 世紀の鎌ケ谷市の姿」は、鎌ケ谷市総合基本計画の目標年度である平成 32 年度
(2020 年度)における鎌ケ谷市の姿を「都市像」
、
「人口」
、
「土地利用」という視点から描い
ています。
●「都市像」は、21 世紀の鎌ケ谷市の姿を、キャッチフレーズを用いて表現したものです。
●「人口」は、21 世紀の鎌ケ谷市の姿を、人口・世帯数という指標を用いて数値で表現した
ものです。
●「土地利用」は、21 世紀の鎌ケ谷市の土地利用の方針と方向を図などを用いて表現した
ものです。
第 1 節 都市像
「人間尊重・市民生活優先」の基本理念のもとに、鎌ケ谷市がめざすべき都市像を
「緑とふれあいのあるふるさと 鎌ケ谷」とします。
緑
鎌ケ谷市は、先人が大切に育んできた自然環境や地域の個性を受け継ぎながら今の暮ら
しに活かしてきました。
「緑」という言葉には、豊かな自然環境が21 世紀も大切に保全・育成されること、市街
地にも緑の空間が増えて自然に接する機会が充実すること、身近な自然を通して新しい発
見や創造が生まれ市民の心の豊かさが深まること、地球環境にやさしい暮らしが行われる
こと、といった鎌ケ谷市の姿がこめられています。
●24
第 2 章 21 世紀の鎌ケ谷市の姿
ふれあい
第
2
鎌ケ谷市は、市民が気軽に出会えるまちの良さを活かすことで、常に人と人とのつなが
りやまとまりを大切にしてきました。
編
●
「ふれあい」という言葉には、高齢者と若者の間、市内に在住する人と市外から訪れる人
の間など世代や地域を越えて人びとの会話が行われること、お互いに個人の価値観や立場
の違いを越えて理解し合い、助け合える暮らしがあること、といった鎌ケ谷市の姿がこめ
基
本
構
想
●
られています。
ふるさと
「ふるさと」という言葉には、日々の暮らしの場所、家族とともに暮らす場所、心のより
どころになる場所など住み心地が良く、市民であることに誇りと喜びを持てるまちである
こと、市外から訪れる人が住んでみたいと感じる、魅力あふれるまちであること、といっ
た鎌ケ谷市の姿がこめられています。
第2 節 人口
鎌ケ谷市は、環境に配慮しながら計画的に市街地整備を進めることで、適正な将来人口
をめざします。
将来人口は、平成22 年度で112,000 人、平成32 年度で116,000 人と想定します。
将来世帯数は、平成22 年度で48,000 世帯、平成32 年度で53,000 世帯と想定します。
将来人口・将来世帯数
平成 22 年度(2010 年度)
平成 32 年度(2020 年度)
構成比
構成比
112,000
100%
116,000
100%
15 歳未満(年少人口)
17,000
15%
14,500
13%
15 ∼ 65 歳 未 満
73,500
66%
72,500
62%
65 歳以上
(老年人口)
21,500
19%
29,000
25%
総世帯数(世帯)
48,000
――
53,000
――
総人口(人)
(生産年齢人口)
●25
第 2 章 21 世紀の鎌ケ谷市の姿
第
第3 節 土地利用
2
編
●
基
本
構
想
●
1.土地利用の方針
鎌ケ谷市は、市内に立地する複数の鉄道駅周辺及び主要道路にそって市街地が形成され
てきた都市であり、各駅が地域核として機能する都市構造となっています。
今後の土地利用は、こうした都市構造を踏まえ、社会経済の変化に的確に対応しつつ、
全体として、人と自然環境と都市活動が調和した秩序ある有効利用をめざし、都市計画制
度の運用に主体性、自主性を最大限発揮しながら、総合的かつ計画的に行います。
市の中心部に位置する新鎌ケ谷駅周辺を基点として、東武鎌ケ谷駅に至る地域を、鎌ケ
谷市の商業・業務などの機能が集積する都市軸として形成します。
都市軸を取り囲む住宅地については、計画的・段階的に秩序ある整備を進め、住宅環境
の向上を図ります。
市街化調整区域※については、都市農業の振興及び良好な自然環境を確保し、優良な農地
及び都市環境上重要な樹林地の保全に努めます。
工業地については、公害対策や工場の緑化などによって周辺環境と調和を図るとともに、
物流面での利点を活かした新しい工場適地への集約化に努めます。
2.土地利用の方向
(1)商業・業務ゾーン
①広域交流拠点
新鎌ケ谷駅センター地区は、鉄道交通の結節機能を活かしながら、鎌ケ谷市の顔にふ
さわしい地区として、市外から集客可能な商業・文化・情報・娯楽、さらには情報化産
業などを中心とする業務などの多様な機能が複合的に集積する広域交流拠点として機能
充実を図ります。
②地域商業拠点
東武鎌ケ谷駅周辺地区と新京成初富駅周辺地区は、新鎌ケ谷駅周辺地区との機能分担
を図りながら、市民に日常的な買物や飲食、各種サービスを提供する地域商業拠点とし
て機能充実を図ります。
③近隣商業拠点
新京成鎌ケ谷大仏駅、北初富駅、くぬぎ山駅及び鉄道北千葉線※(仮称)中沢駅の周辺
地区は、市民が毎日の生活に直結した買物が手軽にできるとともに、地域コミュニティ※
づくりの場にもなる、利便性の高い近隣商業拠点として機能充実を図ります。
④都市軸
広域交流拠点である新鎌ケ谷駅周辺地区から地域商業拠点である東武鎌ケ谷駅周辺地
区に連なる都市軸は、各拠点の機能充実や、軸上の道路沿道や高架下を機能的に利用す
●26
第 2 章 21 世紀の鎌ケ谷市の姿
ることにより、にぎわいあふれる鎌ケ谷市のシンボル※空間として機能充実を図ります。
また、都市軸と周辺に位置する近隣商業拠点や住宅ゾーン、スポーツ・レクリエーショ
ン拠点ゾーンとの間は、都市計画道路※などによってネットワーク※し、効率的で魅力あ
ふれる土地利用を図ります。
(2)住宅ゾーン
東武鉄道野田線及び新京成電鉄線の各駅を中心に広がる既成市街地の住宅地は、今後も
第
2
編
●
基
本
構
想
●
住宅地として配置し、建物用途の純化を図り、住環境の整備に努めます。計画的に開発、
整備された住宅や団地については、良好な環境の維持に努めます。
また、現在、市街化が進行している地域については、市街地整備事業などにより計画的
で良好な住宅地を整備するとともに、新鎌ケ谷駅及び(仮称)中沢駅周辺などの新市街地
についても、住宅地として整備します。
さらに、住工混在地区については、相互機能の阻害防止に努めます。
(3)農地・樹林・緑地ゾーン
農地は、都市農業のモデルとして、果樹栽培を中心とする農業振興や観光農園としての
機能強化を図りながら優良農地の保全に努めます。
また、樹林や斜面緑地などの緑については、良好な都市環境を形成するうえからも欠く
ことのできない重要な資源であることから、積極的な保全や新たな創造を図り、緑のネッ
トワークづくりを推進します。
(4)スポーツ・レクリエーション拠点ゾーン
市制記念公園から陸上競技場、市民体育館に連なる地域は、交通アクセス※の良さや緑の
多い立地条件を活かしながら、多目的なスポーツ・レクリエーション機能を有する(仮称)
総合運動公園として計画的に整備を図ります。
●27
第 2 章 21 世紀の鎌ケ谷市の姿
土地利用イメージ図
第
2
編
●
基
本
構
想
●
・・・広域交流拠点
・・・地域商業拠点
凡 例
商業・業務ゾーン
・・・近隣商業拠点
住宅ゾーン
農地・樹林・緑地ゾーン
スポーツ・レクリエーション拠点ゾーン
大規模施設地
道 路
道 路(計画路線)
鉄 道
鉄 道(計画路線)
●28
・・・都市軸
第 3 章 基本目標と施策の基本方向
第 3 章 基本目標と施策の基本方向
第
2
編
●
基
本
構
想
第 1 節 基本目標
●
「21 世紀の鎌ケ谷市の姿」を実現するため、次の3 つの基本目標を定めてまちづくりを進
めます。
21 世紀の鎌ケ谷市の姿と基本目標
【 21世紀の鎌ケ谷市の姿 】
●都 市 像(「緑とふれあいのあるふるさと 鎌ケ谷」)
●人 口(人口 116,000人、世帯数 53,000世帯)
●土地利用(第2章 第3節)
【 基本目標 】
福
祉
・
学
習
都
市
﹂
を
め
ざ
し
て
﹁
健
康
で
生
き
が
い
の
あ
る
環
境
共
生
都
市
﹂
を
め
ざ
し
て
﹁
自
然
と
社
会
が
調
和
す
る
交
流
拠
点
都
市
﹂
を
め
ざ
し
て
﹁
躍
動
感
と
魅
力
あ
ふ
れ
る
「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」とは、鎌ケ谷市で暮らす「人」の視点から定め
る目標で、全ての市民が、いつまでも明るく健康で暮らせるための社会システムづくりを
めざしています。
目標実現のために、健康を守るための保健・医療・福祉や生きがいづくりとしての生涯
学習活動、健康と生きがいを地域で支えあえるコミュニティ※づくりなどの施策分野を包括
して実施します。
●29
第 3 章 基本目標と施策の基本方向
第
「自然と社会が調和する 環境共生都市※」とは、鎌ケ谷市の暮らしを支える「生活環境」の
2
視点から定める目標で、市内に残る豊かな自然環境が保全された中で、自然のうるおいを
編
身近に感じながら、やすらぎのある質の高い市民生活が送れる社会をめざしています。
●
基
本
構
想
●
目標実現のために、自然環境の面では、自然景観や緑の保全・創造と地球環境レベルで
求められる環境負荷の少ない社会づくりなどの施策分野を包括して実施します。
生活環境の面では、日常生活に直結する住宅や公園・緑地の充実、災害などから市民の
安全を守る防災面や安全面にも配慮した施策分野を包括して実施します。
「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」とは、鎌ケ谷市で行われる「都市活動」の視点か
ら定める目標で、21 世紀の鎌ケ谷市を象徴する「人・もの・情報」が交流する魅力あふれ
る新たな拠点の整備や、道路や鉄道などの都市活動を支える社会基盤の充実、そこで躍動
する様々な産業のある社会などをめざしています。
目標実現のために、都市活動を支える社会基盤と、その基盤を活かして躍動する産業振
興の施策分野を包括して実施します。
第 2 節 施策の基本方向
施策の基本方向は、3 つの基本目標を達成するために取り組むべき施策を総合的・体系
的に示すものです。
1.
「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
(1)誰もが健康に暮らせる生涯福祉社会をつくります
①地域で支えあう福祉社会の形成
高齢者や障害者をはじめとするすべての市民が、ノーマライゼーション※の理念のも
と、住み慣れた地域の中で支えあい、助けあえる地域社会をつくる必要があります。
そのため、市民一人ひとりの自立自助を基本として、市民と行政、家庭と地域社会が
役割を分担し、地域ぐるみの福祉活動を一層進めます。
また、福祉と保健・医療の連携による地域ケアサービス※体制の充実を図るとともに、
社会福祉協議会やボランティア※グループなどへの支援、福祉ネットワーク※の連携強化
に努め、地域に根ざした質の高い福祉施策を推進します。
②いきいきとした高齢社会の形成
高齢化や核家族化など、高齢者や家庭を取り巻く環境が大きく変化する中で、社会制
度の充実や生きがいづくりなどを通して、高齢者にとっても暮らしやすい社会を形成す
る必要があります。
そのため、高齢者ニーズ※に対応した適切な介護サービスについて、在宅あるいは施設
●30
第 3 章 基本目標と施策の基本方向
利用にかかわらず提供できる体制を充実させるとともに、介護を支える側の負担を軽減
する相談・指導体制を充実します。
また、高齢者の健康保持、ねたきり防止のため、機能訓練などの予防事業・生活支援
事業を充実するとともに、社会参加を促進する生涯学習活動やボランティア※活動などを
支援します。
③健やかに子どもが育つ児童福祉の推進
第
2
編
●
基
本
構
想
●
少子化や核家族化が進む中、次代を担う子どもたちの権利を尊重し、心身ともに健や
かに育つ環境を整えていく必要があります。
そのため、多様化する保育ニーズ※に対応して保育環境の充実を図ります。
また、行政と関係機関、家庭と地域社会が連携しながら、安心して遊べる場の確保や
世代間交流など、様々な子育て支援を進めます。
さらに、ひとり親家庭の援護制度や相談・支援体制を充実します。
④社会参加に向けた障害者(児)福祉の推進
ノーマライゼーション※の理念のもと、障害者の能力に応じて自立した生活が実現でき
る仕組みをつくる必要があります。
そのため、医療機関、関係機関との連携により、障害の早期発見、早期療育に努める
とともに、障害者のニーズに対応した在宅福祉と施設福祉の充実を図ります。
また、障害者の社会参加を促進するため、教育、就労の場の確保や、バリアフリー※化
した公共公益施設の整備、情報提供・コミュニケーション支援、防災など、幅広い分野
の施策を総合的に進めます。
⑤安心して暮らせる社会保障の充実
保健・医療・福祉分野の負担が大きくなる高齢社会に対応し、安定した財源に支えら
れた社会保障制度の充実を図る必要があります。
そのため、国民健康保険制度をはじめ、老人保健制度、介護保険制度※の適正な運営に
努め、財政措置の充実など、制度の改善について関係機関に要請します。
また、国民年金制度の周知徹底に努め、未加入者の解消など、年金権の確保を図ると
ともに、制度の改正及び給付内容の充実について関係機関に要請し、将来にわたり安定
した年金制度の確立を促進します。
さらに、低所得者の福祉を推進するため、生活保護制度の充実を促進するとともに、
生活相談や自立更生指導などの援護施策の充実も図ります。
⑥健康を支える保健・医療の充実
健康は、人が幸せに暮らすための最も基本となるものであり、生涯にわたって健康が
保たれる体制を築く必要があります。
そのため、自らの健康は自らが守るという自立意識の高揚と、健康増進から疾病の予
防、早期発見、機能訓練に至る一貫した保健事業を、関係団体の協力を得て推進します。
また、急病への対応など、地域医療の拠点となる施設の整備を進めます。
●31
第 3 章 基本目標と施策の基本方向
(2)生きがいのある暮らしができる生涯学習社会をつくります
第
2
編
●
基
本
構
想
●
①いきいきとした生涯学習の推進
市民生活の高度化や価値観の多様化が進み、市民が心豊かで生きがいのある生活を送
るうえで、生涯学習の果たす役割は重要性を増してきます。
そのため、市民が主体的に充実した生活を送れるよう、生涯の各時期に応じた学習活
動を促進するとともに、地域で活動する団体やグループ・サークルの育成、指導者の確
保と活用などの支援を行います。
また、社会教育関係施設の整備を図り、学習機会の拡充に努めます。
②生涯スポーツ・レクリエーションの振興
スポーツ・レクリエーション活動は、趣味や健康増進、家族とのふれあいなど、多様
なニーズ※に応じて取り組まれている重要な活動であり、これからもますます充実させる
必要があります。
そのため、市民が日常生活の中で、生涯にわたりそれぞれの目的や体力に応じたスポ
ーツ・レクリエーション活動に親しみ、健康で明るい市民生活が送れる活動の機会拡充
と場の確保に努めるとともに、市民が一流のスポーツ選手に接することができる様々な
機会を設けます。
また、団体の育成、指導体制の充実を図るとともに、多目的なスポーツ・レクリエー
ションの拠点施設の整備に努めます。
③芸術・文化の振興
市民のふるさと意識が育まれつつある中で、さらに地域に根ざした自主的で多様な芸
術・文化活動を通した、個性ある市民文化の創造を図る必要があります。
そのため、市民生活の中で、優れた芸術や文化に触れる機会の創出と市民の自主的な
芸術・文化活動の支援を行うとともに、芸術・文化施設の整備・促進、文化団体の育成
などを図り、文化水準の向上に努めます。
また、歴史的遺産である文化財については、積極的・計画的な保護・継承に努め、市
民のふるさと意識の醸成、新たな地域文化創造の素材として多様な活用を図ります。
(3)人間性豊かな子どもの育成環境をつくります
①豊かな人間性を育む幼児教育の充実
幼児期は、人間形成にとって重要な時期であり、幼児教育への関心の高まりも踏まえ、
教育環境のより一層の充実を図る必要があります。
そのため、家庭、幼稚園・保育所、地域社会が一体となり、各園や地域の実態に即した
教育内容の充実に努めるとともに、地域の幼児教育施設として子育て支援活動を促進しま
す。
●32
第 3 章 基本目標と施策の基本方向
②生きる力を育てる義務教育の充実
国際化・情報化・科学技術の発展やいじめ、不登校など、児童・生徒を取り巻く様々
な環境に対応するとともに、
「ゆとり」の中で「生きる力」を育成する教育を行う必要が
あります。
そのため、一人ひとりを大切にし、基礎学力の習得や特色ある教育を進め、人を思い
やる心や主体的に考え行動できる能力を育むなど、家庭や地域社会と連携を図り、たく
ましく生きる力を養います。
第
2
編
●
基
本
構
想
●
また、教職員の資質の向上など、指導体制の強化を図り、将来の児童・生徒数の変化
に対応して、学校規模の適正化やゆとりある教育環境の整備・充実に努めます。
③児童・生徒の健康と安全の確保
すべての児童・生徒が心身ともに健康で安全な学校生活を送れるよう、児童・生徒の
健康・体力の増進と安全教育を行う必要があります。
そのため、学校保健や学校体育、学校給食の充実と健康管理指導の徹底、交通安全を
はじめとした安全指導の強化に努めます。
④高等教育の充実
市民の生涯にわたる学習ニーズ※が高まる中で、高度で専門的な学習機会を提供してい
く必要があります。
そのため、義務教育終了後の生徒が、その能力や適性に応じて幅広い選択ができるよ
うに、進路指導などの充実に努めます。
また、近隣市にある大学との連携による大学開放講座などを積極的に活用し、市民と
大学の交流を深めるとともに、高等教育機関の受け皿づくりを進めます。
⑤青少年の健全育成
豊かな人間性と創造性を備えた、次代を担う青少年を育成していく必要があります。
そのため、家庭、学校、地域社会、行政が一体となり、生活体験、社会体験、自然体
験などの機会充実や、青少年団体活動、世代間交流活動、国際交流活動などを促進する
とともに、相談・指導体制の充実・強化を図ります。
(4)個人が尊重しあう多様な市民交流をつくります
①個性豊かなコミュニティづくり
市民一人ひとりが地域社会の中で、人づくり、まちづくりというそれぞれの役割を認識
し、
「地縁」や「知縁※」で結ばれた新しいコミュニティ※づくりを進めていく必要があります。
そのため、地域に根づいたコミュニティ活動を育成・支援するとともに、その活動拠点
の整備・充実を図ります。
また、福祉・医療、環境保護、災害復旧などの分野で活動する NPO ※についても、育
成・支援に努めます。
●33
第 3 章 基本目標と施策の基本方向
第
②市民生活を支える地域情報化の推進
2
様々な情報通信ネットワーク※を活用し、行政情報の提供や情報交換などを促進し、誰
編
もが必要な情報に自由にアクセス※したり、時間や距離に制限されない交流を目標に地域
●
情報化を推進する必要があります。
基
本
構
想
●
そのため、マルチメディア※の活用や地域情報化システム※の構築などを進め、企業に
よる情報通信基盤の整備を促進します。
また、21 世紀を担う人材の育成をめざした情報化教育を充実させるとともに、情報化
についての啓発などに努めます。
③男女共同参画社会づくり
男女が社会の対等な構成員として、自らの意思によって様々な分野の活動に参画する
機会が確保され、男女が均等に社会の利益を享受できる社会づくりが必要です。
そのため、男女平等意識の高揚に努め、女性の地域における社会活動への参画や審議会
などへの登用を促進し、女性が働きやすく、働き続けるための環境づくりなどを進めます。
④世界と結びつく国際化の促進
個人や企業の国際活動が活発化していく「地球時代」に対応した国際化を進める必要
があります。
そのため、姉妹都市交流を中心として、市民レベルの国際交流をさらに促進し、国際
交流を推進する組織の強化を支援します。
また、市民や外国人にも多様な学習機会や情報の提供に努めるとともに、外国人にも
暮らしやすい環境づくりに努めます。
さらに、国際平和の意識の醸成や国際交流拠点施設の整備・促進に努めながら、市
民・企業・行政が連携のもと、教育・文化・経済など、様々な分野における地域に根ざ
した国際化への対応を図ります。
2.
「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
(1)人と自然にやさしい地域社会をつくります
①環境保全の促進
地球規模で環境問題の深刻化が進み、市内の緑が徐々に減少する中、市民の健康を考
えることや自然にふれる機会を設けるなど、環境意識をさらに高める必要があります。
そのため、環境に関する教育の推進や学習機会の充実を図り、市民・事業者・行政が
それぞれの役割と責任のもと、環境保全に関する取り組みを進められるよう、総合的な
施策を進めます。
また、公害を未然に防止するため、発生源に対する監視体制を強化します。
さらに、自然環境の保全や貴重な生物の保護に努めるとともに、それらの自然環境な
どが市民の憩いの場や、子ども達のふれあいの場として活用されるよう努めます。
●34
第 3 章 基本目標と施策の基本方向
②循環型社会の構築
都市活動が、大気や水、自然など、環境に大きな負担をかけてきたことの反省から、
水資源やエネルギーの有効利用、廃棄物の減量、リサイクル※の促進など、循環型社会※
の構築に向けた取り組みの必要が高まっています。
そのため、省エネルギーやリサイクルなどに関する教育の推進や意識の高揚を図り、
市民・事業者・行政がそれぞれの役割と責任のもと、循環型社会の構築に向けた総合的
な施策を進めます。
第
2
編
●
基
本
構
想
●
(2)快適な暮らしの環境をつくります
①良好な住宅の整備
より魅力あるまちとするためには、良好な居住環境の形成と良質な住宅が確保される
必要があります。
そのため、市街地整備事業などの促進を図るとともに、民間活力による土地の有効利
用、公営住宅の整備・促進、適切な建築指導や宅地開発の規制・誘導などに努めます。
②快適な公園・緑地環境の整備
緑は人びとの心をなごませ、都市景観の形成や貴重な生態系の維持等の環境保全をは
じめ、防災空間としても重要であり、積極的に守り育てていく必要があります。
そのため、公園については、計画中の(仮称)総合運動公園を核として、防災面など
にも配慮しながら適正配置に努め、各公園が相互に補完し合いながら機能が発揮できる
よう、緑のネットワーク※化を推進します。
また、高齢者や障害者にも利用しやすい公園のバリアフリー※化や、市民が多目的に利
用できる公園の実現、市民参加による公園の維持・管理に努めます。
さらに、残された貴重な緑地の保全・活用を進めるとともに、公共空間や公共施設な
どの緑の創造、緑を育てる市民意識の高揚を積極的に図ります。
③うるおいある河川・水路の整備
市街地における浸水被害や水質汚濁の改善に対応するとともに、うるおいを感じられ
る水辺空間を整備していく必要があります。
そのため、下流地域に配慮した流出抑制を基本としながら、河川・水路、地域排水施
※
設 、雨水貯留池などの効率的な整備・改善や維持管理体制の充実を推進します。
また、民間の開発行為、建築行為などへの、流出抑制施設※の設置指導を促進します。
さらに、流域の水辺環境の創出や河川・水路の浄化を通して、緑と調和した魅力ある
水辺環境の創出に努めます。
④上・下水道の整備
上・下水道は、快適な都市生活を送るうえで欠くことのできないインフラ※です。
そのため、上水道については、良質で安定した水の供給と未給水地域の解消を関係機関
に要請するとともに、水資源の重要性を認識し、水の有効利用と市民の節水意識の高揚に
努めます。
●35
第 3 章 基本目標と施策の基本方向
第
2
また、下水道については、生活環境の改善や河川などの水質保全の観点から公共下水
道事業を推進し、事業の進捗にあわせた水洗化の普及や維持管理の充実を図ります。
編
●
基
本
構
想
●
⑤環境衛生の充実
快適で豊かな市民生活を実現するためには、清潔な生活環境などを確保する必要があ
ります。
そのため、市内の環境衛生の向上や霊園の整備に努めるとともに、し尿処理について
は、現行収集方式の効率的運営などを図りながら、完全処理体制の強化に努めます。
また、下水道の未普及地域については、各家庭、事業所への合併処理浄化槽※の設置を
促進し、公共用水域の水質保全に努めます。
(3)安全に暮らせる社会システムをつくります
①交通安全の推進
モータリゼーション※社会の中で、市民の安全を確保し、歩行者優先の立場から交通安
全対策を進める必要があります。
そのため、運転者、歩行者それぞれの交通安全に対する意識の高揚を図るとともに、
交通安全施設の整備・充実や各種交通規制の徹底を関係機関に要請するなど、総合的・
計画的な交通安全対策を推進します。
②防犯対策の促進
市民が安心して暮らせるために犯罪のない明るい地域社会をつくる必要があります。
そのため、地域住民、警察署、防犯協会など関係機関、関係団体と連携し、市民の防
犯意識の高揚や地域ぐるみの防犯活動を促進します。
③防災対策の強化
予想される東海地震をはじめ、風水害や都市型災害などから市民の安全を守ることは
都市の基本条件であり、戦後最大級の被害となった阪神・淡路大震災の教訓も十分に踏
まえた防災対策を推進する必要があります。
そのため、地域防災計画のもと、災害に強い都市基盤の整備や防災資機材の整備・充
実を図るとともに、安全な避難路の確保、地域防災拠点にもなる公園、オープンスペー
ス※の確保など、防災対策の充実を図ります。
また、防災訓練の実施などを通して市民や企業の防災意識を高め、地域ぐるみの自主
防災組織の育成に努めます。
さらに、災害時において、迅速かつ的確に対応できる広域的に連携した防災体制の確
立に努めます。
④消防力の強化
市民の生命、身体、財産を守るため火災を未然に防ぐとともに、火災時にも柔軟に対
応できる体制をつくる必要があります。
●36
第 3 章 基本目標と施策の基本方向
そのため、消防組織の充実、消防施設の更新・整備をはじめ、火災予防体制の充実や
自主防火組織の育成、市民一人ひとりの防火意識の高揚を図ります。
また、大規模災害に即応できる救助体制の充実、医療機関との連携による高度な救急
体制の確立、市民への救急応急処置の普及活動を推進します。
3.
「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
第
2
編
●
基
本
構
想
●
(1)魅力あふれるまちづくりを進めます
①広域交流拠点の整備
新鎌ケ谷駅周辺地区は、都心や成田空港などへのアクセス性※の高さや周辺都市への交
通結節機能など、高い潜在能力を活かして開発を進める必要があります。
そのため、民間活力の誘導を図りながら効率的な市街地の整備を進め、単なる商業・
業務活動の場だけではなく、人びとの交流の場として、また、鎌ケ谷市の文化などの魅
力を実感できる場として整備を進めます。
②鉄道新線開業等に対応した新市街地の整備
市川市の本八幡から新鎌ケ谷に至る計画路線の「鉄道北千葉線※」を確かなものとする
(仮称)中沢駅周辺地区などの新市街地整備を進める必要があります。
そのため、豊かな自然との調和を基調とした良好な住宅地の整備と、快適で安全性の
高い市街地の形成を進めます。
③質の高い既成市街地の整備
自然と調和した質の高い市街地整備を進めるとともに、中心市街地においては商業や
コミュニティ※空間としてのまちづくりを進める必要があります。
そのため、市民の積極的な参加を得ながら、東武鎌ケ谷駅西口周辺地区及び新京成初
富駅周辺地区については市街地整備事業などによる計画的・効率的な整備を推進し、21
世紀の豊かな暮らしを支える魅力とにぎわいあふれる市街地形成に努めます。
また、周辺市街地については、都市施設の充実と適切な規制・誘導などに努めます。
④鎌ケ谷市の魅力あふれるまち並みづくり
市民の定住意向やふるさと意識の醸成を図るためには、愛着を持ち、誇りに思えるま
ちづくりを進める必要があります。
そのため、恵まれた緑豊かな自然を活かし、歴史的・文化的背景を踏まえた個性と魅
力あふれるまち並みづくりなどを、市民・企業・行政が一体となって進めます。
●37
第 3 章 基本目標と施策の基本方向
(2)都市活動を支える交通網整備を進めます
第
2
編
●
基
本
構
想
●
①安全でゆとりある道路の整備
土地利用との整合を図り、バリアフリー※化や防災への対応の視点を踏まえながら、円
滑な都市活動に資する体系的な道路網整備を進める必要があります。
そのため、都市計画道路※の整備をはじめとして主要市道や生活道路の整備・拡充を図
るとともに、広域幹線道路としての国道及び県道については、その充実を関係機関に要
請します。
②利便性の高い公共交通体系の充実
踏切遮断による交通渋滞を解消し、都市交通の円滑化及び都市機能の向上を図り、市
内地区間や市外地域間の移動が円滑に行える総合的な公共交通体系を充実させる必要が
あります。
そのため、鎌ケ谷市の都市軸に集散している東武鉄道野田線及び新京成電鉄線につい
ては、引き続き連続立体交差化を促進し、道路交通の円滑化や踏切で分断されている市
街地の一体化による生活環境・都市機能の向上に努めます。
また、既存の鉄道、バスなどの輸送力増強とサービスの向上については、関係機関に
要請するとともに、駅前広場や駐車場の整備に努めます。
さらに、鉄道北千葉線※の事業化も含め都市構造の進展に対応する総合的・効果的な交
通体系の確立に努めます。
(3)活力ある産業を育成します
①都市農業の育成
農業を取り巻く構造変化が進む中、首都圏に位置する地理的条件を活かしながら農業
を地域の特性に応じた魅力ある産業として育成する必要があります。
そのため、全国屈指の「梨」産地のブランドイメージ※強化や観光農園の充実、野菜類
の付加価値を高める取り組みを進めます。
さらに、減農薬や有機栽培などの環境にやさしい農業を促進するとともに、都市における
農地の緑地機能を考慮し、農作物の販売を通し、市民が農業に親しむ場の充実に努めます。
②魅力ある商業の育成
モータリゼーション※の進展、規制緩和、大型店の進出、消費者ニーズ※の多様化などを
背景として、中小商店の経営環境の悪化や商店街の停滞傾向が進んでおり、市民の買物の
場、コミュニティ※の場を確保するうえから、魅力ある商業育成の必要があります。
そのため、広域交流拠点である新鎌ケ谷駅周辺地区は都市基盤整備にあわせた商業集
積や情報産業などの誘致を進め、映画館や劇場などの娯楽機能を備えた時間消費型の商
業都市空間※の確保に努めます。
また、地域商業拠点となる東武鎌ケ谷駅及び新京成初富駅の周辺地区については、に
ぎわいのある中心商業地の形成に努めるとともに、鉄道高架下の利用促進を図ります。
近隣商業拠点については、地域コミュニティとの連携を図り、ふれあいを大切にした
●38
第 3 章 基本目標と施策の基本方向
商業展開を促進します。
第
さらに、特産品の開発、販売拡大を通した地場産業や商業の振興を図ります。
2
編
③活力ある工業の育成
●
規制緩和や高度情報化などの進展により、比較優位な技術力や斬新な発想による製品
開発などを容易にし、新しい市場の創造が期待される一方、柔軟な企業経営が重要となっ
てきます。また、住宅地や農地など周辺環境に配慮した工業地が求められてきます。
基
本
構
想
●
※
そのため、市内工業の首都圏における立地条件を最大限に活用して、
「産・学・官 」
連携による企業の技術力・研究開発力の向上や企業間の交流を図りながら、高付加価値
型の産業の育成・振興を図ります。
また、既存の市街地における工業は、公害対策、工場の緑化などを進め、地域環境と
共生できる環境整備を促進するとともに、工場適地への集約化に努めます。
さらに、中小企業の経営近代化や勤労者福祉の充実を促進します。
④安心できる消費生活の推進
インターネット※などの普及によって新しい商品やサービスが出現しており、それに伴
う販売や契約などのトラブルの増加が大きな消費者問題となっています。
そのため、消費者がトラブルに巻き込まれないように、消費者自身で判断できる各種
商品情報の提供や支援体制の強化に努めます。
また、消費者による資源のリサイクル※など、地球にやさしい環境への正しい理解と知
識を深めることのできる学習機会の充実に努めます。
●39
第 4 章 基本構想の推進のために
第
2
第 4 章 基本構想の推進のために
編
●
基
本
構
想
●
(1)地方分権と市民参加の推進
地方分権の進展により、地方自治体には政策の自己決定権が広がり、その役割と責任が
増してきます。そこでは、これまで以上に自律的な都市経営が求められるとともに、個々
の行政課題は自らの選択と責任で取り組む必要があります。そして、市民や企業との協働※
関係を築き、主体性と独自性を発揮しながらまちづくりを進めることが不可欠な要件となっ
てきます。
そのため、地方分権において車の両輪ともなる自主財政権と自己決定権の拡大に取り組
みます。
また、地方分権の動きと連動しながら、コミュニティ※活動を基盤とする連帯性に富んだ
市民意識の高揚、広報・広聴活動の一層の充実、行政情報の積極的な開示に努め、市民と行
政が共通の目標に向かってお互いの責任を自覚し、役割を分担してまちづくりを進めます。
(2)効率的で健全な行財政運営の推進
限られた人材と財源のもとでまちづくりを進めるには、効率的で弾力的な行政運営と健
全な財政基盤を堅持することが必要です。
そのため、行政分野としては、政策・施策・事業の再構築を進め、事業量に応じた最適
な組織体制の見直し、事務の電子化※などを図ります。
行財政改革を進めていくうえでは、行政が関与すべき範囲の見直しや民間への委託など、
民間活力の活用についても検討します。
また、職員の能力向上による政策形成・実現能力の強化や、総合調整機能の一層の充実
を図るとともに、行政評価システム※を導入し、事業の効率性を高めます。
財政運営については、自主財源※はもとより、依存財源の積極的な確保や、国と地方公共
団体の財政秩序の確立を積極的に要請し、財政基盤の強化を図ります。
また、実施計画に基づく予算編成を原則とし、健全な行財政構造を堅持しながら新しい
まちづくりへの投資的事業の拡大を推進します。
(3)広域行政の推進
広域交通網や情報網の著しい発達に伴い、市民の日常生活圏の広域化は今後一層進むこ
とが予測され、千葉県北西部地域における鎌ケ谷市の広域的な役割も、ますます重要となっ
てきます。
そのため、広域市町間の連絡体制や一部事務組合をはじめ、近隣自治体との連携と協調
のもと、それぞれの地域の特性を活かした機能分担やネットワーク※化を図るなど、広域性
のある行政運営に努めます。
●40
第 4 章 基本構想の推進のために
第
2
編
●
基
本
構
想
●
●41
第 3 編 前期基本計画
「まちづくり絵画コンテスト∼夢・ 2020 年の私と鎌ケ谷市∼」
(平成 10 年)
鎌ケ谷中学校 2 年(当時)
長濱靖子さん
「まちづくり絵画コンテスト∼夢・ 2020 年の私と鎌ケ谷市∼」
(平成 10 年)
北部小学校 6 年(当時)
石井紗世さん
第 3 編 前期基本計画
第1 部 総 論
「まちづくり絵画コンテスト∼夢・ 2020 年の私と鎌ケ谷市∼」
(平成 10 年)
北部小学校 6 年(当時)
石原奈未さん
第 1 章 計画の性格等
第1 章 計画の性格等
第
3
編
第 1 節 計画の性格
●
本計画は、計画期間の施策方針や内容などを示すもので、基本構想を具体化した市政運
営の指針となり、具体的に実施すべき事務事業を定める実施計画の基本となる計画です。
基本構想では、本市の課題を踏まえたまちづくりのビジョン※を示しました。そこでは、
本市がめざすべき都市像を、
緑とふれあいのあるふるさと 鎌ケ谷
前
期
基
本
計
画
●
第
1
部
総
論
と掲げ、「人間尊重・市民生活優先」の基本理念のもとに、市民と行政が一体となって
その実現に向けた努力を重ねていく決意を示しています。
市民のまちづくり活動、行政によるまちづくり施策は、すべてこの都市像につながるも
のであるという視点を常に持ち、短期的な得失だけにとらわれることなく、長期的視野を
見失わずに行動展開していくべきであると言えます。
基本計画では、分野別計画において、各分野ごとにまちづくりの具体的な施策を示します
が、個々の施策への取組においても、市全体のめざす都市像を共通の目標として進めること
で、一体感あるまちづくりのドラマを描きつつ、誇り得る都市をつくっていくことができる
と考えます。
第 2 節 計画の構成
本計画は、
「総論」と「分野別計画」
、
「計画の実現のために」の3 部で構成し、
「総論」で
は、
「前基本計画の成果」を整理するとともに、
「人口・土地利用計画」及び「リーディン
グプラン」を示します。
また、
「分野別計画」と「計画の実現のために」は、
「現況と課題」
、
「2010 年度の姿」
、
「施策の体系」
、
「施策の内容」
、
「主な事業の目標」の5 項目で構成します。
●現況と課題 ……………現在における概況と直面している諸問題や、今後解決すべ
き課題を示すものです。
● 2010 年度の姿 ………課題に対する基本的な方針(政策)の展開によって実現され
る姿を描くものです。
●47
第 1 章 計画の性格等
●施策の体系………………
「2010 年度の姿」をめざして展開する具体的な方策(施策)
を体系的に示すものです。
●施策の内容 ……………施策の具体的な事業内容を明らかにするものです。
第
3
●主な事業の目標 ………主な事業の 2010 年度の目標を示すものです。
編
計画の構成
●
前
期
基
本
計
画
●
まちづくりの基本理念『人間尊重・市民生活優先』
21世紀の鎌ケ谷市の姿
基
本
構
想
都市像『緑とふれあいのある
ふるさと 鎌ケ谷』
第
1
人 口
土地利用
部
総
論
基
本
計
画
第
1
部
総
論
基本目標
「健康で生きがいのある
福祉・学習都市」をめざして
「自然と社会が調和する
環境共生都市」をめざして
「躍動感と魅力あふれる
交流拠点都市」をめざして
前基本計画の成果
第1章
「健康で生きがいのある
福祉・学習都市」をめざして
人 口
(1)誰もが健康に暮らせる生涯福祉社会をつくります
(2)生きがいのある暮らしができる生涯学習社会を
つくります
(3)人間性豊かな子どもの育成環境をつくります
(4)個人が尊重しあう多様な市民交流をつくります
土地利用計画
リーディングプラン
①「すくすく子育て推進」プラン
②「いきいき熟年・安心」プラン
③「すこやか元気増進」プラン
④「環境気くばり実践」プラン
⑤「みどりのまち・魅力倍増」プラン
⑥「出会い・にぎわい・活力創出」プラン
⑦「市民参加を育むまちづくり」プラン
第3部 計画の実現のために
第
2
部
分
野
別
計
画
鎌
ケ
谷
市
の
主
要
課
題
第2章
「自然と社会が調和する
環境共生都市」をめざして
(1)人と自然にやさしい地域社会をつくります
(2)快適な暮らしの環境をつくります
(3)安全に暮らせる社会システムをつくります
第3章
「躍動感と魅力あふれる
交流拠点都市」をめざして
(1)魅力あふれるまちづくりを進めます
(2)都市活動を支える交通網整備を進めます
(3)活力ある産業を育成します
1. 地方分権と市民参加の推進
2. 効率的で健全な行財政運営の推進
3. 広域行政の推進
第 3 節 計画の期間
本計画の期間は、平成13 年度(2001 年度)から平成22 年度(2010 年度)までの10 年間
とします。
●48
第 2 章 前基本計画の成果
第2 章 前基本計画の成果
第
3
編
社会経済環境の激しい潮流変化の中で、この計画を実効性のあるものにしていくために
は、これまでの計画に基づくまちづくり施策の成果や課題を的確に把握しておくことが必
要です。
①前計画の成果
平成12 年度(2000 年度)を目標年度
未実施(5.3%)
実施済(17.3%)
とする前計画は、昭和 61 年度(1986 年
●
前
期
基
本
計
画
●
第
1
部
総
論
度)を初年度とする 15 年計画でした。
その策定時には高度成長という時代背景
があり、計画も、国や県と同様に経済の
安定的な成長を前提とした拡大基調をな
すものでしたが、その後のバブル経済崩
継続中(77.4%)
壊による歳入の伸び悩み等から、計画に
位置づけた施策と実際の展開の間には格
差が生じてきました。人口についても、平成12 年度の目標人口116,000 人に対して、現
状は、予測した伸びを下回っています。
前計画の計画項目583 件のうち、平成12 年度末現在、実施済101 件(17.3 %)
、継続中
451 件(77.4 %)
、未実施31 件(5.3 %)で、実施済と継続中をあわせて94.7 %の項目が
進行しています。
前計画は、住宅都市鎌ケ谷の成長期を支えるもので、特に、交通網、市街地の整備な
ど都市活動を支える基盤整備をはじめ、生活環境の改善、コミュニティ※や福祉、生涯学
習など市民生活における活動の場づくりなどの面で、着実に成果をあげてきました。
また、市民の安心感や心の満足度の向上、地域の連帯感や市民参加の増進のための仕
組みづくりなど、ソフト面の施策分野においても、地道な取組により一定の成果をあげ
てきました。
同時に、市民の行政ニーズ※により的確に応え、効率的、効果的な施策の展開を図るた
めに、行財政改革を積極的に推進してきました。平成7 年度(1995 年度)には新行財政
改革推進計画を策定し、平成7 年度から3 年間で実施予定件数80 項目のうち70 項目につ
いて見直し、3 年間の成果は約7 億円に上っています。
これらの成果項目を例示すると、次のようになります。
●49
第 2 章 前基本計画の成果
都市基盤・生活環境・活動の場づくり等の成果
ハード面の成果
第
3
編
●鉄道 3 線の新鎌ケ谷総合乗換駅の整備
●東武鉄道野田線の連続立体交差
●図書館、
公民館、生涯学習推進センター
の整備
●
●東武鎌ケ谷駅東口地区の市街地整備
●陸上競技場の整備
前
期
基
本
計
画
●都市計画道路など道路の体系的な整備
●日本ハムファイターズタウン鎌ケ谷の誘致
●東初富公園など各種公園の整備
●鎌ケ谷消防署の整備 など
●
●河川・水路、公共下水道の整備
●コミュニティセンターの整備
現在進行中のもの
●ごみ焼却場“クリーンセンターしらさぎ”
、
●新鎌ケ谷駅周辺地区の市街地整備
第
し尿処理場“ アクアセンターあじさい”
●コミュニティバスの導入
1
の整備
●(仮称)
東部地区公共施設の整備
部
総
論
●総合福祉保健センターの整備
●(仮称)
北部地区コミュニティセンター
の整備 など
●在宅福祉支援施設の整備
まちづくりの「仕組み」づくり等の成果
ソフト面の成果
●コミュニティづくり
●姉妹都市を中心とする国際交流活動
●ごみの減量化、再資源化促進
●かまがやまなびぃ大学の開講
●ごみ、し尿処理の広域化
●情報公開制度の確立と市民参加の拡充
●在宅福祉推進システムの構築
●計画的行財政運営システムの確立
行財政改革の成果
●歳入の見直し
(市税の確保、受益者負担
の見直しなど)
●歳出の見直し
(物件費の抑制、補助金制
度の見直しなど)
●委託事業の見直し
●50
●施設の効果的な利用
●課、
係の規模の適正化
●議員定数の削減
●職員数の見直し など
など
第 2 章 前基本計画の成果
②新計画に引き継ぐべき課題
前計画は、厳しい財政環境の中にあっても、市民生活を支える各種施設や制度を充実
させてきており、また、進展をみた施策も多くあります。
しかし、一方で、時代環境の変化や財政上の制約などにより、成果があがらなかった
第
ものや、やむを得ず将来に託した課題も少なからずあります。これらは、事業環境の変
編
化を見極めながら見直しを行い、必要性や優先度の高いものは新計画に引き継ぎ、具体
化を図る必要があります。
新計画に引き継ぐべき主な課題
● 鎌ケ谷の魅力づくり推進体制の整備
● 高等教育機関の整備促進
● 新鎌ケ谷駅から東武鎌ケ谷駅に至る都
● 市民文化会館の整備促進
市軸の整備
●(仮称)総合運動公園の整備
● 工場の集約化促進
● 消費生活センターの整備 など
3
●
前
期
基
本
計
画
●
第
1
部
総
論
●51
第 3 章 人口・土地利用計画
第3 章 人口・土地利用計画
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
都市像の実現をめざすために各分野の施策を展開していく上で、共通の枠組みとなる人
口、土地利用について、次のように計画します。
第 1 節 人 口
1
部
総
論
○平成 22 年度(2010 年度)の総人口を、112,000 人と想定します。
本市の人口は、昭和30 年代以降、日本の高度経済成長と歩調を合わせるように急速な
増加を示してきました。最近の人口の伸び率は、ややゆるやかになる傾向も見られます
が、なお千葉県平均より高い伸び率を示しており、土地区画整理事業※の進展など新たな
人口の社会増を促す要因もあることから、引き続き増加を続けるものと想定します。
○平成 22 年度(2010 年度)の世代別人口では、高齢化が一層進行し、65 歳以上の
人口が 19 %を占めると想定します。
本市の人口構造は、15 歳から24 歳の人口割合が比較的高いなど、県内でも若い都市と
いえますが、高齢化は全国の例にもれず着実に進行しています。平成12 年度に11.4 %で
あった65 歳以上人口の割合は、平成 22 年度には19 %になると見られ、14.1 %であった
15 歳未満の子どもの人口割合はやや増加するものと想定します。
○平成 22 年度(2010 年度)の総世帯数を、48,000 世帯と想定します。
1世帯当たりの人員が、核家族化の進行やひとり暮らしの高齢者世帯の増加などによっ
て低下を続けていることから、世帯数は人口以上の伸び率で増加しています。今後もそ
の傾向が続くと予想され、総世帯数は、平成 12 年度の36,743 世帯から、平成 22 年度に
はその1.3 倍まで増加するものと想定します。1 世帯当たりの人員は、平成12 年度の2.78
人から、平成22 年度には2.33 人になると想定します。
●52
第 3 章 人口・土地利用計画
〔人口と世帯数の推移〕
(人・世帯)
120,000
(人)
3.25
107,600
2.99
100,000
93,568
3.5
112,000
102,169
2.78
98,890
3.0
第
2.56
2.33
80,000
3
2.5
編
2.0
●
60,000
48,000
42,000
40,000
1.5
36,743
33,073
28,834
1.0
20,000
0.5
0
0.0
平成2年度
(1990)
平成7年度
(1995)
平成12年度
(2000)
人口
前
期
基
本
計
画
平成17年度
(2005)
世帯数
●
第
平成22年度
(2010)
1
部
総
論
世帯人数(単位:人)
〔人口ピラミッド〕
100∼
男
女
90∼94
80∼84
70∼74
60∼64
50∼54
40∼44
30∼34
20∼24
10∼14
0∼4
6,000
5,000
4,000
3,000
2,000
1,000
0
0
1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000
(人)
(人)
平成12年度(2000)
平成22年度(2010)
世代別人口の推移・推計
年次
項目
年
齢
別
(人)
平成 2 年度(1990) 平成 7 年度(1995) 平成12 年度(2000) 平成17年度(2005) 平成22年度(2010)
実績
実績
実績
推計
推計
人口
構成比
人口
構成比
人口
構成比
人口
構成比
人口
構成比
総人口
93,568
100.0%
98,890
100.0%
102,169
100.0%
107,600
100.0%
112,000
100.0%
年 少 人 口
(0 ∼14 歳)
17,959
19.2%
15,365
15.5%
14,413
14.1%
16,000
14.9%
17,000
15%
生産年齢人口
(15 ∼ 64 歳)
69,544
74.3%
75,267
76.1%
76,120
74.5%
75,600
70.2%
73,500
66%
老 年 人 口
(65 歳以上)
6,065
6.5%
8,258
8.4%
11,636
11.4%
16,000
14.9%
21,500
19%
●53
第 3 章 人口・土地利用計画
第2 節 土地利用計画
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
1
部
総
論
●現況と課題
(1) 土地利用の概況
市内では、主に中央部から南東部で住宅をはじめとした都市的土地利用がなされ、東武鎌
ケ谷駅、新京成電鉄線の鎌ケ谷大仏駅、初富駅、北初富駅や国・県道の沿道を中心に市街地
が広がっています。また、北部の東武六実駅に近い県道船橋我孫子線沿いや南部の東武馬込
沢駅周辺及び北西部の新京成くぬぎ山駅周辺でも都市的土地利用の集積が見られます。
その他は、農地、山林としての土地利用が大半で、その中に旧来からの集落が点在して
います。市域面積21.11k ㎡のうち、市街化区域※ 10.73 k ㎡、市街化調整区域※ 10.38 k ㎡と
両者が概ね半々となっています。
市の北部、北西部には、海上自衛隊下総航空基地、陸上自衛隊松戸駐屯地があり、大き
な面積を占めています。
市街地は、大半が住宅地ですが、東武鎌ケ谷駅、新京成鎌ケ谷大仏駅、初富駅、北初富
駅の周辺地区に分散的に商業的土地利用の集積が見られます。また、市街地内の一部では、
住宅と工場が混在し、双方の環境が阻害されている状況が見られます。
新鎌ケ谷駅周辺では、都市基盤整備公団による大規模な土地区画整理事業※が実施されて
います。
鎌ケ谷市都市計画図
●54
第 3 章 人口・土地利用計画
(2) 都市計画の現状と動向
良好な土地利用を総合的・計画的に進めるために、昭和37 年9 月、市全域を都市計画区
※
域 に指定しています。さらに、昭和 45 年 7 月に、市街地とすべき区域を「市街化区域※」
に、市街化を抑制すべき区域を「市街化調整区域※」に指定し、市街化区域内では、各用途
第
が調和した都市環境を実現できるよう、地域の位置づけに応じた「用途地域※」を定めて、
編
開発や建築行為の誘導を図っています。市街化調整区域では原則として開発行為や建築行
為などを制限しています。
また、都市施設として、都市計画道路※や都市公園※などの位置を定めています。
都市計画の法体系は、地方分権などの観点から、土地利用の規制・誘導などに市町村の
独自性が発揮しやすくなる方向で改正がなされています。
3
●
前
期
基
本
計
画
●
(3) 課 題
低成長経済の下ではあまり急激な市街地拡大の動向はみられませんが、鉄道 3 線が交差
する交通の利便性の高さなどから、ミニ開発※などの住宅地形成が進む可能性があります。
第
1
部
総
論
都市計画などによる適切な規制・誘導によって、無秩序な市街地拡大を抑制し、市街地と
農地や山林などが調和し、緑豊かな環境を守っていく必要があります。
既成市街地の中でも、都市計画法制定以前に市街化されたところなどで、用途の混在に
より良好な環境形成が阻害されている地区では、よりきめ細かな規制・誘導方策も求めら
れます。
都市計画など土地利用の規制・誘導においては、市町村の主体性が強く求められるよう
になっており、今後の都市のあり方について検討を重ね、本市の実情に合った方法を見出
していく必要があります。特に、緑豊かな農地や山林などの環境を確実に保全することや、
新たな都市拠点となる新鎌ケ谷駅周辺の整備、新駅設置が見込まれる中沢地区の市街地整
備事業、さらには都市計画法の改正等の動きに対応して、秩序ある土地利用の形成を図る
ために、低・未利用地の整序方針、市街化調整区域の土地利用方針を含む明確な土地利用
計画の策定などが重要な課題となります。
●55
第 3 章 人口・土地利用計画
●施 策
(1) 市街地の範囲
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
緑豊かな都市環境を将来にわたって継承するため、市街地と農地・山林などの共存を基
本とし、緑の環境を最大限保全していくと同時に、人口の増加や産業の振興などに伴う都
市的土地利用需要に対しては、原則として市街化区域内での土地の有効利用によって対応
することとします。
東京 10 号線延伸新線(鉄道北千葉線※)整備促進に関連して、市街地整備を図る中沢地
区などでは市街地の拡大となりますが、市街地形成の範囲を明確にし、周囲の農地や山林
と調和した環境整備を図ります。
●
第
1
部
総
論
(2) 新しいまちづくりを誘導する都市軸の形成
新鎌ケ谷駅周辺から初富駅周辺を経て東武鎌ケ谷駅周辺に至る地区は、本市の都市軸と
して、にぎわいあふれる市のシンボル※空間の形成を図ることとし、それにふさわしい土地
利用がなされるよう、面的な市街地整備事業※の展開や道路などの都市基盤整備に努めなが
ら、商業・業務機能など都市の中核的機能の立地誘導を進めます。
都市軸の概念図
東武鉄道野田線
北総・公団線
新鎌ケ谷駅
東京10号線
延伸新線
(鉄道北千葉線)
初富駅
新京成電鉄線
鎌ケ谷駅
●56
第 3 章 人口・土地利用計画
(3) ゾーンの区分とゾーン別土地利用
<商業・業務ゾーン>
都市軸を形成する部分と、鎌ケ谷大仏駅、北初富駅、くぬぎ山駅、
(仮称)中沢駅の周辺
地区を商業・業務ゾーンとして、商業・業務機能が周囲の住宅などの機能と調和して集積
第
する土地利用をめざします。このうち、新鎌ケ谷駅周辺地区は広域交流拠点、新京成初富
編
駅周辺及び東武鎌ケ谷駅周辺地区は地域商業拠点、鎌ケ谷大仏駅、北初富駅、くぬぎ山駅、
(仮称)中沢駅の周辺地区は近隣商業拠点と位置づけ、それぞれにふさわしい土地利用の誘
導を図ります。
○新鎌ケ谷駅周辺地区では、広域型商業拠点機能、業務・文化・娯楽機能など、本市を
象徴する機能が集積した場となるように整備・誘導を図ります。
○東武鎌ケ谷駅及び新京成初富駅周辺地区では、面的な市街地整備事業※の推進とあわせ
て、集客力の高い商業・業務機能の集積を誘導します。
○これら3 駅周辺を結び回遊を促す商業機能や業務・娯楽機能などの立地を誘導します。
3
●
前
期
基
本
計
画
●
第
1
部
総
論
また、鉄道の連続立体交差事業※により生まれる高架下の土地について、回遊性の拡大
につながる有効活用方策を検討の上、整備を促進します。
○鎌ケ谷大仏駅、北初富駅、くぬぎ山駅及び(仮称)中沢駅の周辺地区は、各地区の生
活拠点として、地域コミュニティ※づくりの場にもなる日常生活に身近な近隣最寄型商
業機能の充実を促し、また、そのコンパクト※な配置により住宅環境との調和、用途混
在の防止に努めます。
<住宅ゾーン>
現行市街化区域※のうち商業・業務ゾーンを除いた部分に、
(仮称)中沢駅周辺地区の商
業・業務ゾーンの周囲を加えた範囲などを住宅ゾーンとし、良好な居住環境の形成に努め
ます。
○鉄道駅や幹線道路を中心に広がる住宅地では、都市計画法による用途地域※規制や建築
基準法など関係法令の的確な運用、指導に努め、環境を阻害する用途の混在化などを
抑制します。
○都市軸上における住宅機能は、拠点地区の面的整備事業とあわせて中高層化などを誘
導し、商業・業務機能と調和のとれた効率的な土地利用をめざします。
○市街化が進行している地域では、開発行為の適正な誘導などに努めるとともに、市街
地整備事業や地区計画※など面的な整備手法についても検討します。
○既存工業地では、立地する住宅の環境への影響に配慮し、地元住民や企業の意見、土
地利用の転換などの状況を踏まえて、計画的な土地利用の誘導を進めます。
○中沢地区では、新駅設置予定地を中心に面的な市街地整備事業を検討し、促進するこ
とにより、自然と調和のとれた良好な環境の新住宅市街地の形成を図り、東京10 号線
延伸新線(鉄道北千葉線※)の利用需要創出による整備促進につなげます。
●57
第 3 章 人口・土地利用計画
○住宅地全体を通じて、道路、公園などの都市施設、コミュニティ※施設などの整備に努
めるとともに、住宅や事業所、公共施設などの緑化を進め、また、市街地内の公有地
を含む低・未利用地などについても、土地所有者との協議などにより緑地空間などへ
第
3
の有効利用を促進します。
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
1
部
総
論
貝柄山公園
<農地・樹林・緑地ゾーン>
現行市街化調整区域※から、新たな市街地形成を図る(仮称)中沢駅周辺地区などを除い
た範囲は、農地・樹林・緑地ゾーンとして、保全する区域を明確にし、相互に有機的な連
携と連続性を確保するように努め、市街地を包む緑のネットワーク※を形成します。
○農地は、農産物生産のほか都市のオープンスペース※としても重要な空間として、積極
的に農業振興策を講じながら、その保全と荒廃防止に努めます。都市的土地利用への
転換に際しては、計画的・効率的な調整を行います。また、一部では観光農園として
の利用などにより、市民の農業への理解とふれあいの場としていきます。
○斜面緑地をはじめとする樹林地、緑地については、市街地に近接した貴重な自然環境
として、市民の参加も得ながら積極的な保全を図ります。特に、良好な樹林地につい
ては、地区公園の整備やふれあいの森、保全林の指定などによる保全を進めると同時
に、教育や文化、保健活動の場としての活用も検討していきます。
○これら活用、保全すべき農地や樹林、緑地を中心とする市街化調整区域は、無秩序な
開発を抑制することを基本とし、現況の土地利用特性と土地利用の転換の可能性を総
合的に勘案し、土地利用の方向性を検討していきます。
●58
第 3 章 人口・土地利用計画
緑のネットワーク概念図
東
武
鉄
道
野
田
線
沼南町
第
3
松戸市
編
六実駅
●
新京成電鉄線
千葉ニュータウン
市制記念公園
くぬぎ山駅
北総・公団線
新鎌ケ谷駅
(仮称)総合運動公園
北初富駅
前
期
基
本
計
画
●
白井町
第
1
北総・公団線
初富駅
部
総
論
鎌ケ谷
カントリー
クラブ
鎌ケ谷駅
市川市
(仮称)中沢駅
日本ハム
ファイターズ
線 タウン
伸新
延
号線
10
線)
東京 北千葉
道
鉄
(
鎌ケ谷大仏駅
市民の森
新京
成電
鉄線
広域公園
船橋市
飛び地
凡 例
東
武
鉄
道
野
田
線
農地・樹林・緑地景観の保全
総合運動公園、都市緑地
広域公園
主要な都市公園
馬込沢駅
広域避難場
災害時避難場所
船橋市
街路樹による沿道景観形成
河川・斜面緑地等
鉄道・駅(現況)
鉄道・駅(計画)
<スポーツ・レクリエーション拠点ゾーン>
市制記念公園から陸上競技場、市民体育館に連なる地区及びその周辺地区は、多目的な
スポーツ・レクリエーション機能を集積させ、拠点となる(仮称)総合運動公園として整
備します。
(4) 都市計画の的確な運用
全市的な望ましい土地利用、都市施設整備、都市環境形成の方針及び地域別構想を示す
都市計画マスタープラン※を、市民参加のもとに策定し、本市の姿づくりの指針として活用
していきます。そして、これらに基づき、本市の実情や市街化の動向に合わせた市街化区
域※の範囲や用途地域※区分の変更、特別用途地区※の設定、市街化調整区域※の土地利用の
誘導と調整など、都市計画やその他の土地利用関連計画の柔軟な見直しと運用を図り、無
秩序な市街地形成の防止、緑の環境保全などに努めます。
●59
第 4 章 リーディングプラン
第 4 章 リーディングプラン
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
1
部
総
論
第 1 節 リーディングプランとは
本市の主要課題を解決し、基本構想に定める都市像を実現していくためには、様々な分
野にわたるまちづくり施策の中でも重点的に取り組むべき柱となるものが必要であり、そ
れを7 つの「リーディングプラン」として設定します。
7 つの「リーディングプラン」は、本計画期間中に重点的に取り組むことにより、時宜に
かなった効果を期待でき、他の施策に対する先導的効果が大きいと考えられる基幹的な施
策を集約したもので、これらは、相互に補完しあう関係にあります。すなわち、
「リーディ
ングプラン」は、重点的に取り組む施策の方向性を示すもので、まちづくりの「戦略」と
いえるものです。
鎌ケ谷市の
主要課題
(1)
地域社会の構造
変化や市民意識
の変化への対応
(3)
魅力づくりと定
住化の促進
(2)
環 境 に 配 慮し
た生活基盤の
向上
(4)
新し い 時 代 の
行財政運営へ
の転換
基本構想
[都市像]
緑とふれあいのある
ふるさと 鎌ケ谷
前期基本計画
リーディング
プラン
本市の主要課題に対して
取り組む重点施策
●60
新たな時代
環境に対応
するために
1
﹁
す
く
す
く
子
育
て
推
進
﹂
プ
ラ
ン
2
﹁
い
き
い
き
熟
年
・
安
心
﹂
プ
ラ
ン
まちづくりの
新しい流れを
つくるために
まちの魅力を
高めるために
3
﹁
す
こ
や
か
元
気
増
進
﹂
プ
ラ
ン
4
﹁
環
境
気
く
ば
り
実
践
﹂
プ
ラ
ン
5
﹁
み
ど
り
の
ま
ち
・
魅
力
倍
増
﹂
プ
ラ
ン
6
﹁
出
会
い
・
に
ぎ
わ
い
・
活
力
創
出
﹂
プ
ラ
ン
7
﹁
市
民
参
加
を
育
む
ま
ち
づ
く
り
﹂
プ
ラ
ン
各
行
政
分
野
に
わ
た
る
ま
ち
づ
く
り
施
策
第 4 章 リーディングプラン
第 2 節 7 つのリーディングプラン
(1)
「すくすく子育て推進」プラン
第
少子化が進行し、将来の社会の活力低下も懸念されています。子どもを安心して産
み育てられる環境づくり、子どもの歓声がまちにこだまし、明日を担う鎌ケ谷っ子が
夢を持ってたくましく健全に育つ社会づくりに全力をあげて取り組みます。
3
編
●
庭と行政と地域が役割を担い合い、多くの人びとが子育ての素晴らしさを実感できる
前
期
基
本
計
画
社会をめざします。
●
保健、医療、福祉、教育などの分野を通じて、子育てに関する施策を総合的にとら
え、子どもの視点、親の視点を重視して、社会全体で子育てを進める姿勢を強め、家
第
1
〔 重点施策 〕
○子育て支援ネットワーク※の形成と子育て情報の提供、相談体制の充実
部
総
論
○多様な保育サービスの提供
○母子保健サービスの充実
○固定的な性別役割分担意識の解消
○幼稚園・保育所と学校・家庭の連携体制強化
○子どもの安全な遊び場の確保
○地域とともに育つ特色ある学校づくり
○障害児の統合保育と障害児教育の充実
○社会全体で子ども達の心を養い健全な青少年を育成する教育の推進と相談体制の充実
運動会
市制記念公園で遊ぶ子どもたち
●61
第 4 章 リーディングプラン
(2)
「いきいき熟年・安心」プラン
高齢化が急速に進み、高齢者や障害者が健康でいきいきと生活しながら地域の活力
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
向上に貢献できる社会づくりが強く求められています。ノーマライゼーション※の理
念のもとに、社会全体で高齢者やその家族の生活を支える仕組みをより確かなものに
するとともに、高齢者や障害者がそれぞれの意欲に応じて社会参加できる機会や社会
活動に参加できる環境づくりに取り組みます。
保健・福祉分野の諸施策をはじめ、生活環境整備や生涯学習、防災などあらゆる分
野を通じて高齢者・障害者自身やその家族のニーズ※に配慮した施策展開を図り、生
きがいある熟年生活、安心な生活を送ることができるまちとなることをめざします。
●
第
1
部
総
論
〔 重点施策 〕
○介護保険制度※の公正な運営と体制強化
○高齢者・障害者への在宅・施設福祉サービス、介護予防※・生活支援対策の充実
○福祉ボランティア※の育成と活動促進
○高齢者・障害者の能力活用と社会参加の支援
○体系的・継続的な生涯学習機会の提供
○バリアフリー※のまちづくり
○交通安全施設の整備・改良と防犯・防災対策の強化
市民の生涯学習活動
世代間交流の姿
●62
第 4 章 リーディングプラン
(3)
「すこやか元気増進」プラン
地域の活力を生み出すエネルギーの源になるのは、市民一人ひとりの健康(すこ
やかさ)です。子どもから高齢者まで、あらゆる市民の命と健康を守るまちづくり
第
に力を注ぎます。
編
市民が、スポーツ・レクリエーションなども含めて健康づくりに自ら積極的に取
り組みやすい環境整備や、それを支援する保健活動、質の高い医療体制など、
「健康」
をキーワード※にしてハード・ソフトにわたる総合的な施策展開を図り、本市を健康
都市として誇れるまちにすることをめざします。
3
●
前
期
基
本
計
画
●
〔 重点施策 〕
第
○健康づくり意識の啓発と自主的な健康増進活動の促進
1
部
総
論
○各種保健・予防対策の充実
○基礎的な体力向上によるたくましい子どもの育成
○新たな地域医療拠点施設の整備
○保健・医療・福祉分野の連携体制の強化
○スポーツ・レクリエーション活動団体の育成と活動促進
○(仮称)総合運動公園の整備
体力測定
スポーツ・レクリエーション
●63
第 4 章 リーディングプラン
(4)
「環境気くばり実践」プラン
将来にわたって快適で豊かな暮らしを築くために、環境に配慮した生活や地域の営
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
1
部
総
論
みを実践し、資源消費型の社会から循環型社会※への転換の流れを確かなものにして
いきます。
環境に配慮した社会づくりに対する明確な指針を持ち、あらゆる場面で一人ひとり
が環境への思いやり・気くばりの意識を常に持って行動していくとともに、市民・事
業者・行政が一体となってごみ問題や環境保全活動に取り組んでいきます。
そうした活動の積み重ねにより、未来への責任を本市が率先して果たしていきます。
〔 重点施策 〕
○環境基本条例、環境保全条例の制定及び環境基本計画の策定
○環境配慮行動の普及促進と環境教育の推進
○ごみの減量・再使用・リサイクル※と適正処理の推進
○エネルギー有効活用の実践
○公共下水道の整備促進
クリーンセンターしらさぎ
●64
第 4 章 リーディングプラン
(5)「みどりのまち・魅力倍増」プラン
緑豊かな本市でも、都市化の波の中で、自然やうるおい、やすらぎの場などが徐々
に失われています。貴重な自然や農地を含む緑の空間を後世に伝えるとともに、新
第
たな緑の創造を市民の積極的参加によって進め、緑に彩られたまちの魅力を倍増さ
編
せていきます。
3
●
都市基盤や生活環境整備、教育・文化、産業など様々なまちづくり場面で緑やう
るおいの要素を守り創る努力を重ね、その中からまちの個性、
「鎌ケ谷らしさ」を見
出して育て、市外から転入した市民も、本市をふるさととして誇りを持って語り定
住できるまちとなることをめざします。
前
期
基
本
計
画
●
第
〔 重点施策 〕
1
※
○緑の基本計画 、魅力づくり推進基本計画の策定、都市景観条例の制定
○市民参加による緑の空間づくり(緑化協定※などの活用、公園管理への市民参加促進)
部
総
論
○低・未利用地の活用による新たな緑の空間創造(地区公園、ふれあいの森、保全林とし
ての緑地保全等)
○緑のスポットの設置
○開発の規制と適正な誘導
○観光農業、環境にやさしい農業の展開
○魅力づくり推進体制の強化と鎌ケ谷らしさの研究の推進
○鎌ケ谷のシンボル※の選定と活用
東鎌ケ谷ふれあいの森
●65
第 4 章 リーディングプラン
(6)
「出会い・にぎわい・活力創出」プラン
都市としての活力を維持し、高めていくためには、多くの人が出会う中からにぎ
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
わいが広がり、多様な産業が生まれ育つことが必要です。将来には鉄道4 線の交点と
いう本市の優れた交通の利便性を最大限に活用し、そのための環境づくりを積極的
に進めていきます。
都市基盤整備のほか、産業振興、文化など都市の拠点性や個性を高める施策を複
合化し、魅力あふれる都市軸機能、広域型・地域型商業ゾーンの形成を、市民の幅
広い参加と民間活力の活用等によって進め、高い集客力を持つことで交流人口※が増
加し、広域交流拠点機能を発揮できる都市となることをめざします。
●
第
1
部
総
論
〔 重点施策 〕
○新鎌ケ谷駅周辺地区の市街地整備促進と広域型商業・業務・文化機能の集積促進
○広域交流機能整備への民間活力の参加促進
○東武鎌ケ谷駅西口、初富駅周辺の市街地整備事業等の推進
○都市軸上の商業・業務・都市型住宅機能等の立地誘導と地域型商業ゾーンの活性化促
進
○安全で快適な道づくり(コミュニティ道路※の整備、ポケットパーク※等の設置)
○農業振興ビジョン※の策定と都市農業の育成
○工業振興ビジョンの策定と活力ある工業の育成
○姉妹都市・国際交流活動の推進
朝 市
●66
第 4 章 リーディングプラン
(7)「市民参加を育むまちづくり」プラン
まちづくりは、市民と行政が役割を分担しあって「協働※」で進める時代です。市民
が、性別や年齢にとらわれず、それぞれの地域社会の中で様々な形で結束・共同して
第
自らまちづくりの多様な活動に参加し、行動する力をつけ、実践していきます。
編
行政は、市民に積極的に情報を公開、提供し、急速に進歩する IT ※も活用して情報
の共有化を進め、信頼関係の中で市民が組織や個人で、また、男女が共同して市政に
参画し、進んで役割を担える環境を整え、手づくりのまちづくりへの流れを確かなも
のにしていきます。
3
●
前
期
基
本
計
画
●
〔 重点施策 〕
第
○コミュニティ※活動への参加意識の啓発と各種地域団体活動の支援
※
※
1
部
総
論
※
○ボランティア 団体・各種市民団体のネットワーク 化とNPO の育成
○まちづくりに役立つ様々な情報システムの開発
○積極的な行政情報の公開と広報・広聴の充実、媒体の多様化
○政策形成過程への市民参加機会の拡大
○男女共同参画社会づくり
まちづくり市民会議
●67
第 3 編 前期基本計画
第2 部 分野別計画
「まちづくり絵画コンテスト∼夢・ 2020 年の私と鎌ケ谷市∼」
(平成 10 年)
第三中学校 2 年(当時)
岡田舞子さん
施策の体系
施策の体系
■分野別計画
1.「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
第
3
編
(1)誰もが健康に暮らせる生涯福祉社会をつくります
●
①地域で支えあう福祉社会の形成
市民参加による地域福祉の推進
福祉ボランティア活動の基盤づくり
地域福祉を担う民間団体との連携強化
福祉の都市環境づくり
②いきいきとした高齢社会の形成
高齢者の自立支援
高齢者の社会参加の支援
福祉サービス利用者保護の仕組みづくり
③健やかに子どもが育つ児童福祉の推進
安心できる子育て環境の充実
子育てと仕事の両立支援
保護・援助を必要とする家庭への支援
④社会参加に向けた障害者(児)福祉の推進
障害の早期発見と療育体制の強化
障害者(児)福祉サービスの充実
障害者(児)の自立と社会参加の支援
⑤安心して暮らせる社会保障の充実
社会保障制度の充実
低所得者福祉と自立支援
⑥健康を支える保健・医療の充実
市民自らの健康づくり
保健・予防対策の充実
心の健康づくり
地域医療体制の充実
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
(2)生きがいのある暮らしができる生涯学習社会をつくります
①いきいきとした生涯学習の推進
生涯学習の環境づくり
生涯学習活動の推進
学習成果を活かす場づくり
②生涯スポーツ・レクリエーションの振興
スポーツ・レクリエーション活動の充実
スポーツ・レクリエーション環境の整備
③芸術・文化の振興
芸術・文化活動の振興
文化財・伝統芸能などの保存・活用
文化施設の整備
(3)人間性豊かな子どもの育成環境をつくります
①豊かな人間性を育む幼児教育の充実
就園奨励
教育体制の充実
②生きる力を育てる義務教育の充実
地域とともに育つ特色ある学校づくり
専門性と社会性を備えた教職員の育成
一人ひとりを生かす教育環境づくり
③児童・生徒の健康と安全の確保
児童・生徒の健康と安全確保
学校給食の充実と施設の整備
④高等教育の充実
教育機会の確保
高等教育機関の充実と活用
⑤青少年の健全育成
育成指導体制の充実
社会参加・体験活動の機会づくり
非行防止対策の推進
家庭・地域の教育力の向上
●71
施策の体系
(4)個人が尊重しあう多様な市民交流をつくります
第
3
①個性豊かなコミュニティづくり
地域社会との関わり意識の高揚
コミュニティ施設の整備と管理
市民の組織的まちづくり活動の促進
②市民生活を支える地域情報化の推進
情報活用能力の育成
情報化への基盤づくり
情報通信システムのまちづくりへの活用
③男女共同参画社会づくり
男女平等意識の醸成と普及・啓発
女性の社会活動への参画の支援・促進
④世界と結びつく国際化の促進
国際化を進める環境づくり
姉妹都市・国際交流活動の推進
平和への取組
編
●
前
期
基
本
計
画
●
2.「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
第
2
部
分
野
別
計
画
(1)人と自然にやさしい地域社会をつくります
①環境保全の促進
環境保全への啓発活動と市民参加
環境保全への監視・指導体制の充実
環境保全へのルール・計画づくり
②循環型社会の構築
循環型社会形成への取組体制づくり
ごみの減量・再使用・リサイクルと適正処理の推進
エネルギー有効活用の実践
(2)快適な暮らしの環境をつくります
①良好な住宅の整備
良質な住環境づくり
住みよい公営住宅の充実
②快適な公園・緑地環境の整備
花と緑のふれあい空間づくり
パートナーシップによる緑づくり
③うるおいある河川・水路の整備
安心して暮らせる治水対策
うるおいある水辺環境づくり
④上・下水道の整備
上水道の充実と水の有効利用
公共下水道の充実と水洗化の促進
排水組合の指導
⑤環境衛生の充実
衛生的な生活環境の確保
霊園等の充実
(3)安全に暮らせる社会システムをつくります
●72
①交通安全の推進
交通安全意識の高揚
道路交通環境の充実
交通安全に関する調査・研究の推進
交通事故被害者への支援
②防犯対策の促進
防犯施設の充実
防犯活動の推進
③防災対策の強化
地域防災体制の充実
防災意識の高揚
応急活動・災害復旧体制の強化
災害に強い都市構造づくり
④消防力の強化
火災を防ぐ体制づくり
安心できる救急・救助体制づくり
施策の体系
3.
「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
(1)魅力あふれるまちづくりを進めます
①広域交流拠点の整備
広域交流拠点の基盤づくり
広域交流拠点機能の集積誘導と土地の高度利用
②鉄道新線開業等に対応した新市街地の整備
新たな市街地の形成
③質の高い既成市街地の整備
都市軸の整備
身近な近隣商業拠点の整備
住みよい周辺市街地の整備
④鎌ケ谷市の魅力あふれるまち並みづくり
魅力あふれるまち並みづくりのための仕組み・制度づくり
魅力あふれるまち並みづくりのための計画づくり
魅力あふれるまち並みづくりの実践
第
3
編
●
(2)都市活動を支える交通網整備を進めます
①安全でゆとりある道路の整備
道路網の整備・促進
生活道路の整備
安全で快適な道づくり
②利便性の高い公共交通体系の充実
公共交通網の充実
交通環境の充実
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
(3)活力ある産業を育成します
①都市農業の育成
市民に親しまれる農業の推進
営農環境の整備
生産体制の強化と販売体制の整備
高収益農業の展開
②魅力ある商業の育成
広域型商業ゾーンの形成
地域型商業ゾーンの活性化
近隣最寄型商業ゾーンの振興
商店・商業組織の経営活動支援
多様な機能が複合したまち空間の形成
③活力ある工業の育成
事業所経営の近代化促進
工場の適地への誘導
勤労者福祉の向上
④安心できる消費生活の推進
自立する消費者への支援
環境と調和した消費行動の推進
■計画の実現のために
①地方分権と市民参加の推進
地方分権の推進
市民参加の促進
市民と行政の適正な役割分担
②効率的で健全な行財政運営の推進
行財政改革の推進
行政情報化の推進
適正な人事管理
計画行政と健全な財政運営の推進
③広域行政の推進
広域行政体制の強化
近隣自治体との連携
●73
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
●74
第3編
前期基本計画
第2部
分野別計画
第1章
「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」
をめざして
「まちづくり絵画コンテスト∼夢・ 2020 年の私と鎌ケ谷市∼」
(平成 10 年)
中部小学校 1 年(当時)
畑中望花さん
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
第 1 節 誰もが健康に暮らせる
生涯福祉社会をつくります
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
1.地域で支えあう福祉社会の形成
●現況と課題
本格的な高齢社会を迎えようとする中で、高齢者や障害者などが他の人びとと同じよう
に生活し、共に活動するという「ノーマライゼーション※」の理念の基に、地域の人びとが
互いに支えあう福祉社会の創造が求められています。住み慣れた地域において、一人ひと
りの自立した生活を支える総合的なサービスが確保される体制の整備が必要です。
そのためには、保健・医療・福祉の各部門が連携を一層密にし、地域福祉サービスを円
滑に推進するネットワーク※体制を強化していくことが重要です。特に、民生委員・児童委
員、地区ふれあい員をはじめ、地区社会福祉協議会、自治会、老人クラブ、ボランティア※
グループなど地域の様々な団体等が連携して、地域福祉を支えるための安否確認や声かけ、
情報の提供、話し相手など地域での総合的な支援をシステム化した、鎌ケ谷市地域福祉援
護システムの充実、強化が必要です。
さらに、社会福祉協議会などを中心に、地域福祉活動の担い手となるボランティアの育
成と確保、そして活動の一層の促進を図る必要があります。
また、市民一人ひとりが福祉社会の一員としての意識を高める努力がなされると同時に、
高齢者や障害者が積極的に社会参加できるよう、移動障壁のないバリアフリー※な都市環境
づくりを総合的に進めていくことが必要です。
地域福祉援護システム
地
区
コ
ー
デ
ィ
ネ
ー
タ
ー
派遣依頼
地
区
社
協
結
果
報
告
連
絡
援
護
機
関
連 絡
市
社会福祉協議会
自治会連合協議会
(福祉委員会)
実
態
調
査
の
依
頼
実
態
調
査
の
報
告
サービス
市 民
通 報
相 談
地
区
ふ
れ
あ
い
員
●76
福
祉
委
員
会
所
属
自
治
会
連
合
協
議
会
相 談
相 談
実態調査
地区担当民生委員・児童委員
援護要請
家 族 等
援護
グループ
ボランティア
近隣住民
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
● 2010 年度の姿
保健・医療・福祉が有機的に連携し、高い福祉意識を持った市民の福祉ボランティア※な
ども含めた役割分担がなされるネットワーク※体制のもとで、自立自助を基本とした“ふれ
あいと支えあいの福祉のまちづくり”が展開されています。高齢者や障害者は、外出、移
動がしやすくなり、社会参加を拡大させています。
●施策の体系
市民参加による地域福祉の推進
福祉ボランティア活動の基盤づくり
地域で支えあう福祉社会の形成
地域福祉を担う民間団体との連携強化
福祉の都市環境づくり
●施策の内容
1.市民参加による地域福祉の推進
○地域福祉サービス体制の確立を図るため、福祉部門や保健・医療部門が相互に連携を
一層密にしていきます。
○市民と行政、家庭と地域社会が役割を分担して福祉活動を進められるよう、福祉の啓
発イベント※の開催や地域の交流事業などを通じて、福祉知識の啓発と連帯意識の高揚
を図ります。
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
○福祉に対する理解と福祉活動への参加拡大を促進するため、生涯学習の分野における
地域資源を幅広く活用し、福祉教育を推進します。
○保健・福祉活動を担う力を育てるため、各種研修制度の充実や情報提供などの活動支
援を進めるとともに、各種資格者など、マンパワー(人材)の積極的な確保と養成を
図り、これら人材の活用に努めます。
2.福祉ボランティア活動の基盤づくり
○ボランティアセンターを中心に、地域福祉活動の推進役であるボランティアの発掘や
育成、組織化及びその活動を促進します。
○民生委員・児童委員など福祉ボランティアの活動に関する情報を一元的に収集、提供
する体制の整備を図ります。
3.地域福祉を担う民間団体との連携強化
○地域福祉サ−ビスのネットワークを拡充するため、民間事業者やNPO ※などの参入を
促進し、その連携を強化します。
○社会福祉協議会の地域福祉活動を支援するための体制強化を促進します。
4.福祉の都市環境づくり
○障害者・高齢者など誰もが利用しやすい都市環境づくりを図るため、交通機関をはじ
め、道路や公共・公益的施設などの公共空間におけるバリアフリー※を進めます。
●77
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
2.いきいきとした高齢社会の形成
●現況と課題
少子高齢化の急速な進行と核家族化などの流れの中で、高齢者の介護ニーズ※が多様化、
深刻化したことから、介護を社会全体で支え、高齢者自身の意思を尊重した福祉サービス
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
の提供体制として、介護保険制度※が平成12 年度から始まりました。
今後の高齢者福祉は、
「鎌ケ谷市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画」に基づいてこ
の介護保険制度の公正な運用を図り、サービス体制の確保や介護者の負担軽減などを進め
ていくことが必要となります。また、高齢者が要介護状態とならないように、健康面での
支援が重要となり、疾病の早期発見・早期治療をはじめとした保健予防・介護予防※対策を
強化していく必要があります。
一方、介護保険制度の枠外においても、
●
様々な高齢者の保健福祉ニーズにきめ細か
第
く応えられる生活支援策や高齢者福祉施設
2
部
分
野
別
計
画
の整備、各種保健サービスなどの充実が求
められます。
さらに、高齢者が生きがいある安定した
生活を送れるよう、地域における高齢者の役
割を再認識し、社会に参加していける仕組み
づくりを一層進めることが課題となります。
老人クラブによるシルバークッキング
介護保険制度のしくみ
在宅介護サービス
介護が必要な
施設サービス
高齢者
保険給付申請
介護サービス計画
40∼65歳未満の市民
保険料納付
主治医の
意見書
訪問調査
食事や入浴な
ど日常生活動
作の調査
介護認定審査会
認 定
医療保険者
保険料納付
65歳以上の市民
●78
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
● 2010 年度の姿
高齢者の介護予防※対策をはじめ、健康保持・機能訓練等の事業や福祉施設も充実し、
様々なニーズ※に適合した各種保健・福祉サービスが提供されています。これにより、介護
者の負担も軽減され、同時に高齢者の社会参加の機会も拡充し、家庭や地域社会でやすらぎ
と生きがいのある生活が営まれています。
第
3
●施策の体系
高齢者の自立支援
いきいきとした高齢社会の形成
高齢者の社会参加の支援
福祉サービス利用者保護の仕組みづくり
●施策の内容
1.高齢者の自立支援
○高齢者が心身の状態に応じた適切な保健・福祉サービスを利用できるよう、総合福祉
保健センターや在宅介護支援センターにおけるきめ細かな相談と情報提供を進めます。
○家に閉じこもりがちな高齢者、要介護状態になる恐れのある高齢者などに対しては、
要介護状態に陥らないための介護予防対策の充実強化を進めます。
○在宅サービスの提供体制を確保するとともに、特別養護老人ホームやグループホーム※
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
などの施設整備を促進し、総合的な保健・医療・福祉サービスの体制を充実します。
○介護保険制度※が円滑に機能するよう、保険者としての公正な運営に努めながら、高齢
者介護ニーズなどに対する情報を一元的に管理し、要介護認定からケアマネジメント※、
サービス提供とその点検、評価に至る体制の強化を進めます。
○介護保険対象外の高齢者に対しても、きめ細かい生活支援をめざした各種の福祉サー
ビスの充実、提供を進めます。また、ひとり暮らし高齢者などを対象にした給食サー
ビスについては、地域ボランティア※などの協力を得て充実を図ります。
○社会福祉センターの改修や設備改善などにより、高齢者や障害者の福祉施設として相
互利用が行えるよう機能の複合化を図ります。
2.高齢者の社会参加の支援
○在宅の高齢者に対する生きがいや健康づくり活動及び介護予防※のための知識の普及啓
発活動の充実に努めます。
○高齢者の知識や技能の有効活用と社会参加を促進するため、シルバー人材センターの
活性化や組織の強化に努めるとともに、シルバーボランティア活動※の充実促進、老人
クラブ活動への支援の強化を図ります。
○長寿を敬う施策や高齢者の地域活動などへの支援を進めます。
3.福祉サービス利用者保護の仕組みづくり
○介護者の負担軽減のための相談・指導体制の充実を図ります。
○成年後見人制度※の周知や高齢者の権利擁護の支援に努めます。
○介護サービス利用者の立場に立って、在宅福祉サービス総合評価事業を実施します。
●79
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
3.健やかに子どもが育つ児童福祉の推進
●現況と課題
核家族化の進展や女性の社会進出、地域の相互扶助機能の低下など、子どもや子育てを
取り巻く環境が大きく変化し、近年では児童虐待も社会問題化しています。
一方、一人の女性が生涯に生む子どもの数を示す合計特殊出生率※は、年々低下の傾向に
第
3
あり、平成11 年に全国で1.34、本市では1.21 と、これまでで最も低くなっています。
編
こうした背景にあって、本市では、子どもの健やかな成長と、親が子育ての喜びを実感で
●
きるまちづくりをめざし、様々な角度から子育てを支援するため「かまがやこどもプラン」
前
期
基
本
計
画
を策定しました。
今後の児童福祉は、このプランをもとに、家庭を基本として、保育所・幼稚園、学校、職場、
関係機関、関係団体などが相互に連携し合いながら、社会全体で子育て環境の整備に取り組
●
むとともに、就労をはじめ社会活動と子育てを両立できる仕組みづくりが急務となっていま
第
す。
2
そのため、育児に関する相談・指導や、各種手当などの支給を実施していますが、さら
部
分
野
別
計
画
に充実させていく必要があります。同時に、子育ての不安や悩みの解消など家庭での子育
て支援方策の充実が求められるほか、父親の育児参加や社会全体で子育てを支援する意識
を高めることも必要です。
児童遊園、児童館については、いずれも施設数が十分でなく、増設が必要です。
また、いじめや犯罪被害、虐待、不登校などの問題が深刻化していることから、それら
の防止策とともに、児童や保護者の悩みに対する相談体制を充実させることも必要です。
保育所については、待機児童の解消や多様な保育ニーズ※に対応した保育体制の整備とと
もに、老朽化が進む施設の整備が課題です。
これら児童福祉施策とあわせて、ひとり親家庭の生活援助や相談・指導の充実も必要です。
家庭児童相談室相談件数の推移
(件)
239
250
200
184
150
131
130
131
115
118
113
113
102
89
100
78
65
61
54
41
50
28
32
14
13
0
母子世帯数の推移
48
25
12
0
0
15
6
6
13
700
0
平成7年度
平成8年度
平成9年度
(世帯数)
平成10年度
性格・生活習慣
学校生活等
家庭環境
心身障害
603
平成11年度
非行
その他
565
600
478
500
468
440
資料:保健福祉統計
400
300
200
100
0
平成7年度
平成8年度
平成9年度
平成10年度
平成11年度
世帯数
資料:保健福祉統計
●80
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
● 2010 年度の姿
社会全体での子育て支援という視点から、ニーズ※に対応した保育体制の整備など、各種
の子育て支援施策が展開され、子どもの遊びや生活の環境が充実し、児童の健やかな成長
とともに親も子育ての楽しさと喜びを実感しています。ひとり親家庭では、生活自立のた
めの支援が充実されています。
●施策の体系
第
安心できる子育て環境の充実
健やかに子どもが育つ児童福祉の推進
子育てと仕事の両立支援
保護・援助を必要とする家庭への支援
●施策の内容
1.安心できる子育て環境の充実
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
○社会全体で子育てを支援する基盤を強化するため、福祉、保健、医療、教育分野など
第
の関係機関と児童委員など関係団体の連絡を密にしながら、育児不安や、児童虐待な
部
分
野
別
計
画
どに悩む家庭に対する相談指導や子育てサークル等への支援強化を図ります。
○子育て家庭の交流や学習機会の場とするため、児童館、保育所、幼稚園の子育て支援
機能を地域に開放します。また、保育所などを活用して子育て支援センターを設置し、
2
子育て家庭相互のコミュニティ※づくりや、地域の人材等を活用した子育て支援ネット
ワーク※づくりを進めます。
○子どもの安全な遊び場を確保するため、児童遊園、広場などを整備します。また、健
全な遊びや健康の増進、情操を豊かにするため、児童館を整備します。
2.子育てと仕事の両立支援
○保育所については、待機児童の解消を図るため、新たな保育所の整備助成や、老朽化
した施設の整備を進めます。また、延長保育、一時保育などの充実を図ります。
○多様な保育ニーズに対応するため、地域の相互扶助によるファミリー・サポート・セ
ンター※の設置を図るとともに、家庭保育(保育ママ※)
、幼稚園での預かり保育の充実
を促進します。
○放課後児童の健全育成を図るため、放課後児童クラブ※の整備に努めます。
3.保護・援助を必要とする家庭への支援
○家庭児童相談室の機能を充実します。また、他機関との連携を強化して、保護が必要
な子どもたちの支援に努めます。
○ひとり親家庭の生活の安定と自立の援護を進めるため、生活全般にわたる相談や指導、
経済的支援などを図ります。
●81
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
4.社会参加に向けた障害者(児)福祉の推進
●現況と課題
すべての障害者は社会を構成する一員としてあらゆる分野の活動に参加する機会を与え
られなければなりません。本市でも、誰もが住み慣れた家庭や地域で共に生活できるまち
第
づくりをめざして「鎌ケ谷市障害者計画」を策定しており、それに沿って障害の軽減や機
3
能回復、各種福祉サービスなど、幅広い障害者施策の推進を図る必要があります。
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
「ノーマライゼーション※」の理念を広く浸透させ、障害者への理解をより深める施策の
充実が求められるとともに、医療機関及び関係機関の連携により障害の発生予防と早期発
見に努めることも重要です。
日常生活で介助を必要とする障害者が増えており、在宅サービスの充実により介助者の
負担を軽減することが必要であるとともに、一人暮らしの障害者への対策も求められます。
施設サービスについても、その充実と利用の促進を図る必要があります。
また、障害者やその家族には、健康面や将来に対する不安が多いことから、それらに応
える健康対策や福祉サービス、相談体制などの充実が望まれています。
そして、障害者が幅広く社会参加し、自立できる環境づくり、安全に暮らせる環境づく
りを、ハード、ソフト両面から進めていくことも重要な課題です。
身体障害者手帳、知的障害者療育手帳所持者数の状況
身体障害者手帳
療育手帳
年
度
総人口
(人)
所持者数
7
99,217
1,654
1.7
249
0.3
8
100,356
1,725
1.7
258
0.3
9
101,359
1,766
1.7
266
0.3
10
102,094
1,885
1.8
276
0.3
11
102,672
1,992
1.9
294
0.3
(人)
比率(%)
所持者数
比率(%)
(人)
各年度末現在
資料:保健福祉統計
福祉作業所友和園での作業風景
障害者福祉施設利用者数の状況
身体障害者施設
年
度
更生
7
0
0
8
0
9
更 生
療護
指導所
授産
入 所
更 生
通 所
更 生
入 所
授 産
通 所
授 産
9
1
27
1
2
5
0
11
0
29
1
2
5
0
0
11
0
27
1
1
5
10
1
1
14
0
34
1
1
5
11
2
1
14
2
33
1
1
5
各年度末現在
資料:保健福祉統計
●82
単位:人
知的障害者施設
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
● 2010 年度の姿
ノーマライゼーション※の理念のもとに、保健・福祉をはじめ幅広い分野にわたる施策が
総合的に進められています。障害の発生予防・発見から機能回復、在宅・施設福祉サービ
スなどが充実するとともに、社会参加の環境が整い、障害者が人としての尊厳を保ちなが
ら、自らの選択により能力に応じて自立した生活を営んでいます。
第
3
●施策の体系
障害の早期発見と療育体制の強化
社会参加に向けた障害者(児)福祉の推進
障害者(児)福祉サービスの充実
障害者(児)の自立と社会参加の支援
●施策の内容
1.障害の早期発見と療育体制の強化
○障害の発生予防と早期発見のため、健康診査の充実や正しい知識の普及、相談・指導
体制の充実及び健康づくりの機会拡充などに努めます。
○障害児について、必要な療育が受けられるよう、マザーズホーム、幼児療育指導室の
体制強化に努めます。
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
2.障害者(児)福祉サービスの充実
○介護保険制度※との連携と役割分担を図りながら、障害者の在宅福祉サービスを充実す
るとともに、知的障害者更生施設、身体障害者療護施設などの施設の整備を促進しま
す。
3.障害者(児)の自立と社会参加の支援
○障害児について統合保育を推進するとともに、就学相談などの充実、学校における障
害児教育の充実を図ります。
○障害者に配慮した生涯学習、スポーツ・レクリエーションの機会を拡充し社会参加を
促進します。
○障害者の一般雇用への条件整備や、心身障害者福祉作業所・心身障害者小規模福祉作
業所など福祉的就労の場の整備を促進します。
○障害者が活動しやすい環境づくりのため、公共・公益的施設などのバリアフリー※を進
めます。
○障害者の暮らしの安全を確保するため、障害者やその周囲の人びとへの防犯・防災知
識の普及や情報提供、地域の防犯・防災活動の強化などに努めます。
○成年後見人制度※の周知など、障害者の権利擁護の支援に努めます。
●83
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
5.安心して暮らせる社会保障の充実
●現況と課題
国民健康保険は、医療保険制度の中核として重要な役割を担っていますが、急速な高齢
化や医療の高度化に伴い医療費は増加を続けており、保険財政はひっ迫しています。国に
第
おいて医療保険制度全般の見直しが行われており、それに的確に対応しつつ国民健康保険
3
の健全運営に向けた対策を推進することが求められるとともに、医療費の抑制にもつなが
編
●
前
期
基
本
計
画
る健康意識の啓発、健康づくり活動などの充実強化を図ることが必要です。
国民年金制度は、老齢や障害などに対する給付を通じて国民の健全な生活の維持向上に
大きな役割を担うものですが、度重なる制度改正にもかかわらず年金の将来に対する不安
は払拭できず、経済低迷もあいまって保険料の未納者が増加しています。年金制度を維持
するために制度の改善や未加入者の防止、未納者の解消などに努める必要があります。
●
一方、生活困窮世帯の生活を守る上で重要な生活保護制度は、要援護世帯の高齢化やニ
第
ーズ※の多様化などに伴いきめ細かな対応による適切な運用を続ける必要があります。同時
2
部
分
野
別
計
画
に、被保護世帯や低所得者世帯の生活上の諸問題、自立更正に関する相談・指導体制を充
実させていく必要があります。
国民健康保険加入状況の推移
国民健康保険給付状況の推移
年度 被保険世帯数(世帯) 被保険者数(人)
(千円)
年度
療養給付費
療養費
高額療養費
助産費
葬祭費
7
12,933
27,797
7
2,367,030
40,978
218,994
57,900
25,300
8
13,508
28,547
8
2,505,530
46,529
206,175
52.740
30,100
9
14,247
29,756
9
2,670,246
48,693
248,731
53,400
29,400
10
15,139
31,305
10 2,841,654
49,838
248,418
58,200
32,400
11
16,146
33,045
11 3,164,868
49,951
299,113
59,400
34,200
各年度末現在
資料:保険年金課
各年度末現在
資料:保険年金課
国民年金加入・給付状況の推移
被保険者数(人)
年度
総数
強制
加入
任意
加入
第3号
加入
総 数
受給者
老齢年金
金額
受給者
金額
障害基礎年金
遺族基礎年金
その他
受給者
金額
受給者
金額
受給者
金額
7
28,008 15,337
317
12,354 6,138 3,101,807 5,693 2,741,347
175
154,484
183
141,773
87
64,203
8
29,316 16,652
340
12,324 6,938 3,654,299 6,457 3,263,069
213
185,393
182
142,505
86
63,332
9
29,821 17,188
325
12,308 7,741 4,196,228 7,257 3,798,436
237
205,206
167
134,499
80
58,087
10 31,018 18,565
301
12,152 8,592 4,855,011 8,099 4,445,699
238
208,241
178
144,986
77
56,085
11 31,405 19,214
289
11,902 9,449 5,512,911 8,893 5,044,641
265
235,985
218
178,860
73
53,425
各年度末現在
資料:保険年金課
注:受給者数および受給金額の数値については、厚生年金・共済年金の併給分を加算したものである。
生活保護世帯数の推移
8
9
10
11
世帯数(世帯) 197
207
227
249
266
318
323
356
391
416
年度
人 員(人)
各年度平均
資料:保健福祉統計
●84
(千円)
受給者数および受給金額
7
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
● 2010 年度の姿
国民健康保険制度と国民年金制度が、社会環境の変化にあわせて運営され、市民の医療
と健康、安心できる老後生活の確保に向け、制度の改善が進められています。低所得者世
帯も、生活保護制度が適正に運用される中で、自立が促進されています。
●施策の体系
社会保障制度の充実
安心して暮らせる社会保障の充実
低所得者福祉と自立支援
第
3
編
●
●施策の内容
1.社会保障制度の充実
○国民健康保険における財源の基幹をなす保険料の確保を図るため、適正な賦課と制度
適用に努めるとともに、収納率向上対策を推進します。
○医療保険制度改革の動向にあわせて運用体制やシステムの改善、対応を図りつつ、国
民健康保険制度の一層の改善を関係機関に要請します。
○年金制度に対する正しい知識と理解を深め、国民年金への信頼感を高めるための広報
活動、相談業務等を関係機関と連携して充実します。
○国民年金制度の改善や給付の充実を関係機関に要請するとともに、それら制度全体の
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
動向にあわせて、加入促進による年金権の確保、事務処理体制の改善などを進めます。
2.低所得者福祉と自立支援
○低所得者世帯の自立の助長と福祉の向上を図るため、生活保護制度の適切な運用に努
めるとともに、その補完的役割を果たす法外援護制度※の充実、生活資金の貸付制度の
周知と効果的な活用に努めます。
○低所得者世帯の自立を助長するため、相談・指導体制を強化するとともに、就労の確
保を促進します。
●85
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
6.健康を支える保健・医療の充実
●現況と課題
健康の保持・増進の施策は日常生活の中で進められるべきものであり、個人を対象とす
るだけでなく地域社会全体の課題として取り組む必要があります。
第
本市では、健康管理センターを拠点として、
「鎌ケ谷市母子保健計画」に基づいた母子の
3
健康づくりをはじめ、各種保健活動や感染症対策などの強化・拡充を図ってきました。し
編
●
前
期
基
本
計
画
かし、運動不足や栄養の過剰な摂取などによる生活習慣病※、ストレス※などによる精神疾
患などが増加しており、活力ある高齢社会とするためにも、それらの予防をはじめとする
保健事業などのさらなる充実が課題です。
また、市民自らの健康づくりへの意識を高めるため、健康教育、意識啓発、相談指導活
動を展開してきましたが、今後も市民の自主的活動を支援、促進していくことが必要です。
●
医療体制においては、一部診療科目で提供体制が不足傾向のものもあり、今後、救急・
第
高度・在宅医療の視点も含めて、地域医療体制を一層強化することが必要であり、その拠
2
部
分
野
別
計
画
点施設の整備が望まれています。
なお、救急医療に関しては、夜間や休日の急病患者に対応するため、船橋市と共同で夜
間急病診療及び休日診療事業を実施しているほか、病院群輪番制による待機病院制度も拡
充し、医療の空白時間解消に努めています。
健康診査等受診者数の推移 (人)
年度 乳幼児健康診査 基本健康診査
市内医療機関の状況
医療施設数
がん検診
年度
病床数
施設数
人口
10 万対
病床数
人口
10 万対
41
45
44.6
1,303
1,292.8
41
42
45
44.8
1,387
1,382.1
4
43
45
47
46.4
1,472
1,452.3
10
4
42
45
46
45.0
1,469
1,437.3
11
4
43
48
47
45.8
1,469
1,430.8
病院 医院 歯科
7
3,163
5,186
14,004
8
3,185
6,784
18,113
7
3
42
9
2,781
7,348
14,954
8
4
10
3,375
7,828
15,382
9
11
3,377
8,894
16,036
各年度末現在
資料:保健福祉統計
一般医療施設
各年度末現在
資料:保健福祉統計
救急医療体制
第1次体制
救急患者
第2次体制
第3次体制
在宅当番医制
病院群輪番制病院
●鎌ケ谷市医師会
船橋市医師会
●休日
午前9時∼午後5時
●平日
午後5時∼午前9時
救命救急
センター
夜間急病診療所
(船橋市中央保健センター内)
●鎌ケ谷市医師会
船橋市医師会
●毎夜
午後9時∼午前6時
●86
●休日24時間
●参加医療機関による
輪番方式
●東葛南部保健医療園
●船橋市立医療センター
●24時間対応
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
● 2010 年度の姿
「健康寿命の延長・生活の質の向上」を健康戦略の基本とし、市民の自主的な健康づくり
活動が展開されるとともに、地域社会、学校、職場などが連携した総合的・体系的な健康支
援システムづくりが進んでいます。また、医療の量的充足と質的向上により、市民は健康で
豊かな生活を送っています。
第
3
●施策の体系
市民自らの健康づくり
保健・予防対策の充実
健康を支える保健・医療の充実
心の健康づくり
地域医療体制の充実
●施策の内容
1.市民自らの健康づくり
○健康教育活動や健康づくり運動の展開、健康情報の管理と的確な提供などを通じて、
自ら健康を守る健康づくり意識の啓発に努めます。
○市民個人のライフサイクル※に応じた心の健康も含めて、自主的な健康増進活動、健康
づくり組織活動を支援・促進していきます。
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
2.保健・予防対策の充実
○市民の健康状態を的確に把握し、総合的な保健サービスをいつでもどこでも適切に受
けることができるよう、健康管理システムの一層の充実を図ります。
○乳幼児期から高齢者まですべての市民の健康増進を図るため、母性及び乳幼児の保健
指導・相談、各種教室など母子保健の充実、生活習慣病※予防のための健康診査や指導
など成人保健の充実、高齢者の疾病予防と健康管理などを進めるとともに、生涯の各
段階に対応した歯科保健や、精神保健対策、感染症対策の充実を図ります。
3.心の健康づくり
○市民の心の健康を守り、また、精神障害者の社会復帰を促すため、家庭、学校、地域
社会、職場や関係機関などと連携し、精神保健に関する正しい理解を促す啓発活動、
教育、相談・指導の推進に努めます。
○精神を蝕むシンナーや覚醒剤を撲滅し、過度の飲酒や薬物乱用を防止するため、正し
い知識の普及や啓発活動に、関係機関や地域社会と連携して取り組みます。
4.地域医療体制の充実
○市民が身近な地域で継続的な医療が受けられるよう、かかりつけ医による初期診療の
充実を促進するとともに、在宅介護や在宅医療における医療機関と保健・福祉分野等
関係機関との連携体制の強化を図ります。
●87
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
○診療時間外の急病患者などに対する医療に万全を期すため、医師会の協力のもとに休
日及び夜間の救急医療体制を一層充実させるよう努めます。
○医療体制をさらに充実するため、新たな地域医療拠点施設の整備を進めます。
○献血、骨髄バンク※、ドナーカード※などに対する市民や企業などの理解と協力を得る
ため、一層の普及・啓発活動を進めます。
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
●88
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
■ 主な事業の目標
事 業 名
特別養護老人ホーム
整備助成事業
2000 年度の現況
2010 年度の目標
計 画
172 床
298 床
126 床
第
デイサービスセンター
整備助成事業
4 か所
9 か所
5 か所
在宅介護支援センター
整備助成事業
5 か所
12 か所
7 か所
グループホーム
整備助成事業
―――
9 か所
9 か所
子育て支援センター
設置事業
―――
4 か所
4 か所
児童遊園等整備事業
19 か所
21 か所
2 か所
4館
6館
2館
保育所整備助成事業
1 か所
3 か所
2 か所
ファミリー・サポート・
センター設置事業
―――
1 か所
1 か所
放課後児童クラブ
設置事業
―――
9 か所
9 か所
通所 1 か所
入所 37 床
通所 2 か所
入所 47 床
通所 1 か所
入所 10 床
身体障害者療護施設
整備助成事業
15 床
20 床
5床
心身障害者小規模福祉
作業所整備助成事業
2 か所
6 か所
4 か所
地域医療拠点施設
整備促進事業
―――
1 か所
1 か所
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
児童館建設事業
知的障害者更正施設等
整備助成事業
部
分
野
別
計
画
●89
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
第 2 節 生きがいのある暮らしができる
生涯学習社会をつくります
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
1.いきいきとした生涯学習の推進
●現況と課題
本市の生涯学習への取組は、
「鎌ケ谷市生涯学習推進基本計画」に基づいて進めており、学習
施設の整備や推進体制の拡充を図ってきました。また、市民の多様な学習要求に応えるため公
民館などにおいて各種講座を実施するとともに、より身近な学習の場としての小中学校でのコ
●
ミュニティスクール※事業、高度で専門的な学習機会の提供を目的とした、大学の協力による
第
「オープンカレッジかまがや」の開設や、市の行政組織を市民の生涯学習のための大学として
2
部
分
野
別
計
画
位置づけた「かまがやまなびぃ大学」を設置するなど、学習機会の充実を進めてきました。
さらに、図書館の蔵書の充実、まなびぃネット(生涯学習情報提供システム)の拡充を図
り、その結果、市民の自主的な学習活動やサークル活動など様々な生涯学習活動がますま
す盛んに展開されるようになってきました。
その一方で、精神的充足感への指向が高まる時代において、市民の学習ニーズ※はますま
す多様化しており、各種の現代的課題に対する学習機会なども含めて、今後とも生涯学習
活動の必要性は高まると考えられます。
そのため、市民や民間教育機関・事業者との連携を強化しつつ、生涯学習推進体制を整
備して、各機関による様々な生涯学習事業を総合的に調整し、より効率的に学習機会を提
供することや、市民の自主的な学習活動を支援していくこと、さらに、その活動の拠点と
なる施設の整備充実を図ることが必要です。
生涯学習施策に対する市民のニーズ
鎌ケ谷市の生涯学習推進のしくみ
単位:(%)
ボランティアの育成
社会的背景
学歴社会の弊害
3.3
人材の育成
社会・経済の変化
14.1
学習相談の充実
9.7
学習機会や場所、講師等の情報提供
4.4
芸術文化活動の充実
社会の成熟化
科学技術の高度化、情
報 化 、国 際 化 、産 業 構
造の変化等
自由時間の増大、所得
水準の向上、高齢化等
15.3
生涯学習施設の機能の充実
17.4
さわやかにふれあい、学びあい、高めあうまち
講座・スポーツ教室等の充実
(鎌ケ谷市生涯学習推進目標)
38.4
学習サークルやスポーツ団体の育成
15.4
0
10
20
30
40
50
普及・啓発と情報提供
(複数回答)
多様な学習機会の提供
学習活動の推進
資料:平成 11 年度生涯学習市民アンケート
推進体制の整備
推進組織の充実
● 調査研究の充実
●
●
●
推進施設の整備・充実
指導者の養成など
基本理念:自他共栄による人づくり
●90
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
● 2010 年度の姿
行政や民間などとの連携や役割分担により、市民が意欲や興味に応じて、いつでも、ど
こでも学ぶことのできる「生涯学習社会」が形成されています。また、学習成果を活かす
ことのできる機会が充実し、社会の中で活発に活動する市民が増えています。
●施策の体系
第
生涯学習の環境づくり
いきいきとした生涯学習の推進
生涯学習活動の推進
学習成果を活かす場づくり
●施策の内容
1.生涯学習の環境づくり
○生涯学習の推進施策を効果的に実施するため、全市的、全庁的な推進組織の充実を図
るとともに、関係施設や関係機関との連携を強化します。
※
○市民の学習意識やニーズ 、実態などについて調査研究を行い、学習活動を支援します。
○様々な分野において高い識見・専門性・技術等を有する学習指導者の養成や発掘に努
め、人材バンクの充実を図ります。
○総合学習施設として(仮称)東部地区公共施設を整備し、IT ※を活用した情報の提供
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
や学習活動を推進します。
○公民館の各種学級・講座などの充実を図るとともに、小・中学校施設を生涯学習の場
として活用を進めます。また、図書館の蔵書、視聴覚資機材などの充実、IT への対応
など各施設の機能の充実を図ります。
2.生涯学習活動の推進
○大学等高等教育機関をはじめ各種機関・団体との連携を図りながら、市民の多様で高
度な学習要求に対応する事業を展開するとともに、国際化・情報化・高齢化などの現
代的課題に対応した事業の実施に努めます。
○まなびぃネット(生涯学習情報提供システム)の充実と活用により生涯学習に関する
情報提供を進めるとともに、学習相談の充実に努めます。
○市民の主体的な学習活動を活発化するため、団体・グループなどの育成を図るととも
に、そのネットワーク※づくりを進めます。
○完全学校週 5 日制に対応し、親子や小中学生及び高校生を対象とした事業展開を図り
ます。
3.学習成果を活かす場づくり
○市民が学習活動を通じて体得した成果を社会に還元し、まちづくりに活かすことがで
きるよう、ボランティア※など様々な分野で活動できる場の確保に努めます。
●91
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
2.生涯スポーツ・レクリエーションの振興
●現況と課題
市民のスポーツニーズ※ が多様化・高度化し、一人ひとりの目的や体力に応じて誰もが容
易にスポーツ活動に親しむことができるスポーツ環境の整備が重要な課題となっています。
第
本市では、各種のスポーツ大会や講習会などを開催しており、また、
「日本ハムファイターズタ
3
ウン鎌ケ谷」を誘致し、一流のスポーツ選手に身近に接することができる環境も整っています。
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
今後、生涯スポーツ活動の機会を拡充し、参加の気運を高めるため、幼児から高齢者まで
幅広い年齢層が気軽に楽しめる地域スポーツ・レクリエーション活動の活発化と競技スポー
ツ活動の促進を図ることが必要です。そのためには、大会や各種行事などへの参加や自主的
活動を促すための施設案内、各種事業などに関する情報提供の体制づくりが課題となってい
ます。
また、スポーツ・レクリエーション組織育成の一層の促進と、様々なスポーツ指導者の養
成・確保が重要であり、さらに、活動
への参加などに関する相談・指導体制
づくりも必要です。
スポーツ・レクリエーション活動の
場については、スポーツ人口の増加や
ニーズの多様化に対応して一層の拡充
が必要であり、新たな拠点施設の整備
や既存施設の補修・改修、学校施設の
活用充実などによる対応が急務となっ
新春マラソン大会
ています。
各種スポーツ行事の状況
行事名
市民野球大会
市民少年野球大会(年 2 回)
市民剣道大会
市民家庭婦人バレーボール大会(年2回)
43 チーム
各 18 チーム
377 名
各 13 チーム
行事名
35 チーム
市民ボウリング大会
70 名
市民サッカー大会
市民少年少女バレーボール大会(年2回)
370 名
市民ゲートボール大会(年 2 回)
市民バドミントン大会(年 2 回)
198 名
長寿大運動会
市民柔道大会
245 名
新春マラソン大会
市民空手道大会
332 名
生涯スポーツソフトバレーボール大会
市民少林寺拳法大会
88 名
生涯スポーツフェスティバル
市民ソフトボール大会
22 チーム
市民水泳大会
7 チーム
市民合気道大会
市民テニス大会
283 名
市民ソフトテニス大会(年 2 回)
190 名
「県民の日」軽スポーツ大会
市民ゴルフ大会
230 名
(グランドゴルフ、インディアカ)
市民陸上競技大会
234 名
市民スポーツダンス発表会
市民ロードレース大会
150 名
市民ドッジボール大会
平成 11 年度実績
資料:教育委員会
参加人員等
市民バスケットボール大会
市民卓球大会(年 2 回)
市民女子ソフトボール大会
●92
参加人員等
みんなのスポーツ DAY
18 チーム
各 8 チーム
各 26 チーム
691 名
1,529 名
63 チーム
164 名
65 名
66 名
1,552 名
278 名
140 名
16 チーム
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
● 2010 年度の姿
適切な相談・指導体制のもとで組織・団体が育ち、スポーツ・レクリエーション施設の
整備が進む中で、市民が年齢や体力、目的に応じて、気軽に様々なスポーツ・レクリエー
ション活動に親しみ、健康と充実感のある生活を送っています。
●施策の体系
第
スポーツ・レクリエーション活動の充実
3
編
生涯スポーツ・レクリエーションの振興
スポーツ・レクリエーション環境の整備
●
●施策の内容
1.スポーツ・レクリエーション活動の充実
○だれもが気軽に参加できる地域スポーツ活動の促進に努めるとともに、市民体育大会
の充実などを通じて競技スポーツ活動の促進を図ります。
前
期
基
本
計
画
●
○各種スポーツ・レクリエーション団体の育成とその自主的活動を促進します。
第
○生涯スポーツによる体力づくりや健康づくりへの意識を育むとともに、市民の生涯の
部
分
野
別
計
画
各段階に応じたスポーツ・レクリエーション活動の機会を提供するため、各種の市民
参加型のイベント※や行事を開催します。
○市民のスポーツ・レクリエーションニーズ※の把握に努め、各種活動や施設などに関す
2
る情報の提供、各種スポーツ講習会の開催、一流のスポーツ選手との交流機会の充実
等を通じて市民のスポーツへの関心を高め、普及振興を図ります。
2.スポーツ・レクリエーション環境の整備
○水泳や野球など市民が自らの適性や健康状態に応じて様々なスポーツ・レクリエーショ
ンを楽しむことができる生涯スポーツの拠点として、
(仮称)総合運動公園における施
設の整備に取り組みます。
○市民が気軽にスポーツ・レクリエーション活動ができるよう、多目的に利用できるグ
ラウンドなどの整備を図ります。
○既存施設の補修、改修などに努めるとともに、学校体育施設の開放を促進します。
○各種スポーツ指導者の養成、確保に努めるとともに、学校の運動部活動への指導者派
遣など地域と学校が一体となった指導体制や、健康や体力に応じた運動ができるため
の相談・指導体制の充実を図ります。
○各種スポーツ団体の育成に努めるとともに、体育指導委員や関係団体などと連携して、
地域のスポーツ振興体制の整備を進めます。
●93
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
3.芸術・文化の振興
●現況と課題
地域に根ざした市民の芸術・文化活動は心豊かな地域社会を創造する礎となるものです。
市民の芸術・文化に対する関心はますます高まっており、芸術鑑賞や地域文化活動への参
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
加意欲は総じて積極的なものになってきました。
市民の芸術・文化活動は、公民館やコミュニティセンター※を拠点として自主的に展開され、その
内容は多岐にわたり、各分野で団体・サークルが結成されています。本市では、これらの活動
を促進するため、市民文化祭など発表機会の提供や文化団体への支援などを行ってきました。
しかし、文化施設の不足による活動の制約や文化団体の組織基盤の弱さなどの問題もあります。
そのため、創造的な活動が地域でより活発に展開されるよう、各種芸術・文化事業の充実
を図るとともに、文化施設の整備や文化団体の育成、先進地との交流など、条件整備に努め
る必要があります。
一方、市内に点在する文化財は、歴史や風土を理解する上で欠かせないもので、これらを市
民共通の財産として保護し、新たな地域文化創造の素材として活用することは重要な責務です。
また、市史編さん事業については、さらに各種歴史
資料の収集・調査が課題であり、事業を円滑に実施し、
指定文化財の状況
本市の歴史を体系的にまとめていく必要があります。
No.
1
市民文化祭
鎌ケ谷大仏
●94
No.
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
県指定文化財
名 称
小金中野牧の込跡
市指定文化財
名 称
鎌ケ谷大仏
官軍兵士の墓
魚文の句碑
牧士清田家の墓地
駒形大明神
錦絵「貴婦人の図」
版画集「小供風俗」
「庭訓往来」三月之部
土地紀念講碑
豊作稲荷神社「手洗鉢」
豊作稲荷神社「養蚕大絵馬」
豊作稲荷神社「鈴」
豊作稲荷神社「豊作社」額
渋谷総司書簡
牧士三橋家の墓地
高札「慶応四年太政官布告」
妙蓮寺板碑及び五輪塔
北方前板碑
大仏板碑
キンモクセイ
道標地蔵
オシャラク踊り
庚申道標
百庚申
八幡・春日神社の森
根頭神社の森
下総牧開墾局知事北島秀朝等旅宿看板
資料:教育委員会
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
● 2010 年度の姿
地域に根ざした市民の能動的で多様な芸術・文化活動が活発化し、独自の文化拠点機能
も形成される中で、より質の高い芸術・文化を鑑賞できる機会が増えています。また、各
種文化財の保護・継承、市史編さんなどを通じて、個性豊かな文化が育まれ発信されてい
ます。
第
3
●施策の体系
芸術・文化活動の振興
芸術・文化の振興
編
●
文化財・伝統芸能などの保存・活用
文化施設の整備
●施策の内容
1.芸術・文化活動の振興
○芸術・文化の鑑賞機会の提供や、市民の創作発表の機会や場の提供など、芸術・文化
事業を推進します。
○地域の自主的な活動主体となる文化団体の育成、指導者の養成・確保に努めます。
○文化を通じた世代間、団体間、地域間などの交流を促進するため、芸術の鑑賞事業な
ど、市民をはじめ内外の人びとが気軽に参加できる文化交流イベント※などを開催する
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
とともに、それらの企画・運営への市民参加の促進を図ります。
○子どもたちが次代の文化の担い手となるように、優れた芸術文化や郷土の文化にふれ、
学ぶ機会や場の充実を図ります。
2.文化財・伝統芸能などの保存・活用
○文化財を市民共通の財産として積極的に収集・保存し、新たな地域文化形成の基礎と
していくため、市民の理解・保護意識の向上に努めながら、発掘調査や整理研究体制
の充実も含め、文化財保護体制の充実を図ります。
○民俗芸能などの地域ぐるみによる保存・継承を促進します。
○郷土資料館を拠点に、本市の歴史や文化財を総合的に探究する場や機会を提供すると
ともに、市民の地域文化に関する学習活動や、文化資源を活かしたまちづくり活動を
支援します。
○歴史的・自然的遺産の保存・記録、修復を行うとともに、市の歴史を伝える資料の収
集・調査・研究を推進し、その成果として市史刊行物の編集、発行を進めます。
3.文化施設の整備
○優れた芸術文化の鑑賞、市民文化活動の成果発表などの拠点として、
(仮称)文化セン
ターを設置します。
○埋蔵文化財の調査・保護活動の拠点となる施設は、他の公共施設を活用して設置します。
●95
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
■ 主な事業の目標
事 業 名
2000 年度の現況
2010 年度の目標
計 画
―――
1 か所
1 か所
―――
基本構想
都市計画決定
事業認可取得
一部用地取得
一部施設整備
基本構想
都市計画決定
事業認可取得
一部用地取得
一部施設整備
みんなのスポーツ広場
整備事業
2 か所
3 か所
1 か所
多目的グラウンド
整備事業
―――
2 か所
2 か所
―――
1 か所
1 か所
(仮称)東部地区
公共施設建設事業
第
3
編
(仮称)総合運動公園
整備事業(再掲)
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
●96
(仮称)文化センター
設置事業(再掲)
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
第 3 節 人間性豊かな子どもの
育成環境をつくります
第
3
1.豊かな人間性を育む幼児教育の充実
編
●
●現況と課題
幼児期の教育は、人間形成の初期段階で基礎的な生活習慣や豊かな情操、自立心、社会
性を養うなど重要な役割を担っています。
前
期
基
本
計
画
本市の幼児数は横ばい又は微増傾向にありますが、幼児教育施設としては私立幼稚園な
●
どで、需要は満たされている状況にあります。また、保護者の経済的負担の軽減や教育内
第
容の充実を図るため、私立幼稚園やその就園に対して補助を行い、就園を奨励しています。
部
分
野
別
計
画
今後は、女性の社会参加などに対応し、幼稚園の時間外受入など、体制の強化を促進す
ることが課題となります。
なお、保育所においても、4 歳児になると厚生省の保育指針に基づき幼稚園指導要領に準
2
じた幼児教育が行われており、幼児教育の一翼を担っています。
今後さらに、教育内容の研鑚と同時に、幼稚園・保育所と学校との連携、家庭との連携
を強化していく必要があります。
園児の給食風景
私立幼稚園の概況
区分
園 数
学級数
平成 8 年度
10
年度
園 児 数(人)
教職員数(人)
総 数
3 歳児
4 歳児
5 歳児
87
2,439
475
1,015
949
155
平成 9 年度
9
87
2,420
447
964
1,009
152
平成 10 年度
9
87
2,391
497
919
975
150
平成 11 年度
9
88
2,383
450
1,009
924
151
平成 12 年度
9
87
2,470
527
934
1,009
140
各年度 5 月 1 日現在
資料:統計かまがや
●97
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
● 2010 年度の姿
社会環境変化に対応して、幼稚園への就園促進、幼稚園の受入体制拡充への支援が適切
になされ、ゆとりある教育活動の中で幼児たちの個性が大切にされ、一人ひとりの良さや
可能性を伸ばす基礎的な教育が進められています。また、幼稚園・保育所と学校、家庭の
連携が深まり、地域社会が一体となって幼児教育に取り組み、幼児たちはいきいきと活動
第
しています。
3
編
●施策の体系
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
就園奨励
豊かな人間性を育む幼児教育の充実
教育体制の充実
●施策の内容
1.就園奨励
○幼稚園への就園を奨励し、保護者の経済的負担を軽減するための支援を行っていきま
す。また、障害児の就園についても、受け入れ側の幼稚園への助成も含め、支援を行っ
ていきます。
2.教育体制の充実
○人間形成の基礎となる豊かな心や物事にかかわろうとする意欲、健全な生活を営むた
めに必要な道徳心などを培う教育を支援します。
○教育内容を一層充実させるため、私立幼稚園と連携して幅広い観点から検討を進める
とともに、保護者の就労状況に配慮した受入体制を要請します。
○幼稚園・保育所と学校、家庭との連携体制の強化により、地域での幼児教育の一貫性
の確保と家庭教育の充実を図ります。
○幼稚園と保育所が連携しながら、子育てに取り組んでいる家庭を支援するとともに、
子どもたちに遊ぶ場や遊ぶ機会を提供します。
●98
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
2.生きる力を育てる義務教育の充実
●現況と課題
子どもを取り巻く環境の変化により、子どもたちの家庭・学校・社会生活において様々
な問題が生じています。特に、体験不足が生きる力をも弱めており、学習意欲の低下やいじ
め・不登校問題の深刻化などを招いています。
第
そのため、義務教育では、ゆとりある学校生活を通して生きる力を育み、教育内容、指導体制
をより充実・強化して、各人の能力や適性を生かした教育を展開することが求められています。
本市の児童・生徒数は減少傾向にありましたが、今後はやや増加する傾向にあり、平成
22 年度(2010 年度)には10,000 人を超える見込みです。今後、新鎌ケ谷駅周辺などの整備
動向を見極めながら、学区再編成などを検討していく必要があります。
学校施設においては、これからの多様な教育活動に対応できるよう、校舎などの施設・設
3
編
●
前
期
基
本
計
画
備の改修や改善、教育機器・設備の充実が必要であり、それらの教育条件の整備・充実を計
●
画的に進める必要があります。
第
2
また、完全学校週 5 日制に対応するため、
部
分
野
別
計
画
子どもの教育を学校に過度に依存しがちな現
状を見直し、学校・家庭・地域社会が一体と
なって教育に取り組んでいくことが重要です。
学校は教育の中心だけではなく、地域文化や
コミュニティ※、防災などの地域の拠点として
の役割を担うことが求められており、それら
に応えられるように有効活用を追求していく必
ALT による授業
要があります。
学校施設の状況
区分
学級数
学校名
鎌ケ谷
東 部
西 部
小
南 部
学
北 部
校
中 部
初 富
道野辺
五本松
合 計
鎌ケ谷
中
第 二
学
第 三
校
第 四
第 五
合 計
24
20
18
14
12
27
24
20
13
172
16
22
15
17
16
86
児童・生徒数
(人)
729
657
538
400
398
916
718
649
381
5,386
475
743
506
638
585
2,947
保有教室数
校地面積
施設面積
(特別教室含む) 建物敷地
2
運動場他
校 舎
屋内運動場
プール
(m )
(m2)
(m2)
(m2)
(m2)
5,931
6,963
6,666
6,975
12,279
6,452
6,907
7,640
6,097
65,910
8,514
9,584
7,616
11,433
13,534
50,681
7,838
5,448
5,715
6,373
7,911
6,886
10,383
7,468
7,014
65,036
10,736
6,851
16,548
10,078
17,907
62,120
5,707
5,092
4,418
6,783
3,844
4,632
6,637
6,115
4,131
47,359
6,061
6,411
6,436
6,977
7,095
32,980
1,000
1,028
904
1,008
865
837
914
999
886
8,441
1,571
1,037
1,508
1,428
1,511
7,055
375
375
375
375
375
375
375
375
325
3,325
250
375
375
375
375
1,750
45
40
37
47
26
37
44
44
27
347
41
42
37
42
42
204
注)学級数、児童・生徒数には特学を含む
平成 12 年 5 月 1 日現在
資料:教育委員会
●99
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
● 2010 年度の姿
ゆとりある教育活動の中で児童・生徒の個性が大切にされるとともに、基礎・基本のう
えに、一人ひとりの良さや可能性、生きる力を伸ばす教育が進められ、同様に様々な社会
の変化や地域の実態に応じて、教育の内容や方法などが柔軟で多様なものになっています。
また、地域に開かれた学校が進み、学校と家庭、地域社会が一体となって教育活動に取り
第
組み、児童・生徒は学習の場を学校内外に広げ、学校、家庭、地域社会の中でいきいきと
3
活動しています。
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
●施策の体系
地域とともに育つ特色ある学校づくり
生きる力を育てる義務教育の充実
専門性と社会性を備えた教職員の育成
一人ひとりを生かす教育環境づくり
●施策の内容
1.地域とともに育つ特色ある学校づくり
○児童・生徒一人ひとりの基礎学力を高めると同時に、個性や能力に応じた教育を進め
るため、学習指導の充実に努めます。また、小・中学校を通じて、地域や学校の実態
に即した各校独自の創意工夫や多様化に絶えず努め、地域とともに育つ特色ある学校
づくりをめざします。
○教育課程の編成や総合的な学習の充実などにおいて、各校の独自性を発揮していくと
ともに、複数教員によるティームティーチング※や学校間の交流など、多様な教育方法
を取り入れていきます。
○社会環境の変化に柔軟に対応し、新たな学習課題を的確に見極め、体験を重視した学
習の充実に努めるとともに、社会性や思いやりの心を育てていきます。自らが自然の
生態系の一員であることを認識した行動意識を養う環境教育、ボランティア※体験など
を通じて助け合う心や実践力を培う福祉教育、道徳教育・人権教育などによる心の教
育の充実を図ります。
○ALT ※による外国語教育や国際理解教育の充実により幅広い視野と国際人としての素
養を養うとともに、情報教育の拡充により情報化社会への適応力や発想力を育ててい
きます。
○IT ※を教育の各場面に効果的に生かしていくため、校内LAN ※など機器の整備とあわ
せてそれを十二分に活用するシステムの整備・導入や、まなびぃネット(生涯学習情
報提供システム)の活用など、ハード・ソフト両面の充実を進めます。
○図書や視聴覚教材などの充実を図るとともに、市立図書館とも連携しながら、学習情
報センターとして学校図書館を有効に活用し、児童・生徒の主体的な学習が図れるよ
うに努めます。
○障害のある児童・生徒が、それぞれの教育的ニーズ※に応じて学び、能力を最大限に伸
ばせるよう、多様な教育の機会の拡充、就学・教育相談体制の充実を図ります。
●100
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
○学校と家庭、地域社会が一体となって教育に取り組めるよう、児童・生徒の社会体験
などの活動や相互の情報交換の充実を図るなど、様々な角度から連携を強化します。
また、地域に住む社会人などの人材を学校教育に活用することや、学校教育活動への
支援者の人材バンクを活用し、学校と地域との人的交流の拡充に努めます。
○学校運営に地域の意見やニーズ※を反映させるため、児童・生徒や保護者をはじめ地域
社会に対して学校に関する情報を積極的に公開し、地域の声を学校経営に反映できる
システムをつくるとともに、地域との協働※による特色ある学校づくりを進めます。
○学校は、地域文化やコミュニティ※、防災などの地域の拠点としての役割も担うと同時
に、誰もが学び合える地域活動の場としての充実を図ります。
2.専門性と社会性を備えた教職員の育成
○新たな学習課題に応じた効果的で計画的な研修体系の整備を図り、高い専門性を身に
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
つけ、社会の変化や学校教育をめぐる様々な問題への対応力を高められるよう、研修
●
の充実や多様化に努めます。この中では、社会体験の積極的導入なども考慮し、幅広
第
い視野と社会性を兼ね備えた教職員の育成に努めます。
部
分
野
別
計
画
○教職員の意欲に基づいた主体的な研究・研修とその成果の活用を図るととともに、資
質・能力の向上に多角的観点から取り組んでいきます。また、教職員一人ひとりの教
育に対する成果や努力を正当に評価する教育評価システムを検討していきます。
2
○新たな教育課題に対応するため、研究校を指定し、重点的に課題に取り組むとともに、
その研究成果を他校や地域に広め、研究の充実を図ります。
3.一人ひとりを生かす教育環境づくり
○老朽化した学校施設の改修を計画的に進めるとともに、各校内の施設や設備において
は、多様な活用目的に応えるよう、改修や改善を進めます。これらの改修や改善に際し
ては、他の公共施設との複合化や併設も検討しつつ、効率的・効果的な整備に努めます。
○児童・生徒数の推移を把握し、学校規模の適正化に向けて、学区の再編成を検討する
とともに、その弾力的運用を図ります。
○カウンセリング※機能を伴った教育相談体制の整備充実を図るとともに、学校と家庭、
地域社会が連携して、いじめや不登校など児童・生徒の諸問題の解消に取り組みます。
○保育所と幼稚園、小学校、中学校との連携体制の強化により、一貫性ある教育を推進
します。また、教育の機会均等のため、就学援助の充実を図ります。
○学校の実態や取組の状況を実感を伴って理解するため、教育行政から学校現場への研
修機会を設けるなど、教育行政の充実を図ります。
●101
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
3.児童・生徒の健康と安全の確保
●現況と課題
児童・生徒が心身ともに健康で安全な学校生活を送れるよう、学校保健・学校体育の充
実と安全確保の徹底に努めています。また、学校給食については、教育活動の一環として、
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
健康の保持・増進、体位向上や望ましい食習慣の形成のため、その充実を図っています。
しかし、ライフスタイル※の多様化などによる食生活環境の変化により、近年の児童・生
徒は、発育の不調和や肥満などの問題が目立ち、学校保健・学校体育の一層の充実、食生
活の改善が求められます。
さらに、健康診断の適切な実施や事後措置の徹底、疾病の早期発見、早期治療の充実な
ど健康管理指導の強化や、学校給食を食に関する生きた教材として充実させることが必要
です。また、衛生管理・安全管理の面から給食施設や設備の整備を図ることが必要です。
一方、学校災害や交通事故から児童・生徒を守るため、学校施設の安全点検や安全教育、
交通安全指導、通学路の安全確保などに努めてきましたが、それらをさらに進め、交通ル
ールや車社会に対応した生活習慣を身につけ、危険を予測し、対応できる能力を養ってい
く必要があります。
児童・生徒の平均体位の推移(身長)
(cm)
170
160
150
140
130
男子
女子
男子
平成8年度
女子
平成12年度
小学6年生(cm)
144.6
146.5
144.5
147.4
中学3年生(cm)
164.8
157.0
165.5
156.4
資料:教育委員会
児童・生徒の平均体位の推移(体重)
給食児童・生徒数の推移
(kg)
60.0
(人)
10,000
9,310
9,082
55.0
8,839
8,609
8,333
8,000
50.0
6,000
45.0
4,000
40.0
2,000
35.0
0
30.0
平成8年度
平成9年度
平成10年度 平成11年度 平成12年度
平成8年度
平成9年度 平成10年度 平成11年度 平成12年度
資料:教育委員会
小学生男子6年
中学生男子3年
資料:教育委員会
●102
小学生女子6年
中学生女子3年
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
● 2010 年度の姿
学校保健、学校体育が充実し、健康管理指導が徹底されるとともに、学校での安全管理、
交通安全をはじめとした安全指導が強化され、また、学校給食が充実した中で、すべての
児童・生徒が健康で安全な学校生活を営んでいます。
●施策の体系
第
3
児童・生徒の健康と安全確保
編
児童・生徒の健康と安全の確保
学校給食の充実と施設の整備
●
●施策の内容
1.児童・生徒の健康と安全確保
○子どもたちの自ら運動する意欲を培い、生涯にわたって運動に親しむことができる基
前
期
基
本
計
画
礎的な体力の向上を図るため、教育活動全体を通じて心身ともにたくましい子どもを
●
育成します。
第
※
○健康の保持増進や安全に対する心構えを養い、精神的ケアを行うカウンセリング 体制
と児童・生徒が自ら健康管理できるような指導の強化、家庭における健康管理の適正
なアドバイスなど、保健安全教育を充実します。
○学校施設の安全点検や通学路の安全確保などの充実に努めます。
2
部
分
野
別
計
画
○交通安全について地域社会全体で取り組めるよう、一層の働きかけを進めます。
2.学校給食の充実と施設の整備
○成長過程にある児童・生徒が食生活の正しい理解と望ましい習慣を身につけられるよ
う、学校、家庭、地域社会がともに連携して、学校給食を生きた教材として活用し、
「食」に関する指導を充実します。
○安全でより良い学校給食を提供するために、適正な栄養と献立の工夫に努めるとともに、
老朽化した学校給食センターを災害時における配食機能を兼ね備えた施設に建替えます。
●103
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
4.高等教育の充実
●現況と課題
市内中学校の高校進学率は95 %台で推移しており、市内には県立高校が2 校ありますが、
周辺自治体や東京方面も含めて選択肢の幅は広く、義務教育終了後の生徒一人ひとりが自
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
己の能力や適性に応じて最適な進路選択ができるよう、進路指導の一層の充実が必要です。
経済的な理由により高校進学が困難な生徒に対しては、高校入学準備金の貸付けなど奨
学金制度を実施していますが、均等な教育機会確保のため、その適切な運用を続けていく
必要があります。
また、専門的な知識や技術を取得するための高等教育機関の受入れや、近隣市にある大
学の開放講座を積極的に活用するなど、多様で高度化する市民の学習ニーズ※に対応してい
く必要があります。
●
第
2
部
分
野
別
計
画
高等学校生徒数・学級数の推移
平成 8 年度
平成 9 年度
平成 10 年度
平成 11 年度
平成 12 年度
学校数
学級数
生徒数(人)
教職員数
(人)
2
2
2
2
2
50
49
48
48
48
2,033
1,960
1,907
1,906
1,919
134
131
125
120
127
各年度 5 月 1 日現在
資料:教育委員会
市内中学校卒業者の進路状況
総数
1,
058人
市内高等学校卒業者の進路状況
教育訓練機関等入学者
16人(2%)
就職
12人(1%)
その他
17人(2%)
就職
51人
(8%)
総数
609人
各種学校
174人
(29%)
進学
269人
(44%)
進学(高等学校)
1,013人(95%)
平成 12 年 3 月 31 日現在
資料:教育委員会
●104
その他
115人
(19%)
平成 12 年 3 月 31 日現在
資料:教育委員会
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
● 2010 年度の姿
自己の能力や適性に応じた進路選択ができるよう、指導と就学支援により、義務教育終
了後の生徒一人ひとりの高等教育機会が確保されています。また、近隣市にある大学との
連携により、多様で高度化した学習ニーズ※への対応が図られるとともに、高等教育機関の
受け皿づくりも進んでいます。
第
3
●施策の体系
教育機会の確保
高等教育の充実
編
●
高等教育機関の充実と活用
●施策の内容
1.教育機会の確保
前
期
基
本
計
画
○義務教育終了時の生徒に対して、各人の能力や適性に応じて適切な進路指導に努めます。
●
○均等な教育機会の確保を図るため、経済的理由により進学困難な生徒に対し、支援を
第
行います。
2.高等教育機関の充実と活用
○近隣市にある大学との連携を推進し、開放講座などを積極的に活用するとともに、本
2
部
分
野
別
計
画
市の抱える都市問題の解決や地域社会・産業の発展に寄与する研究活動との連携や支
援に努めます。
○技術革新の進展や産業構造の変化などに対応して、高校等の学科の新設・改編や教育
内容の充実などを働きかけていきます。
○高度で専門的な知識や技術を取得するための高等教育機関の受入れを検討します。
●105
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
5.青少年の健全育成
●現況と課題
青少年を取り巻く環境が複雑化し、青少年非行も低年齢化、粗暴化、広域化しています。
これらに対応するためには、地域で大人が青少年と接し、青少年を自主的かつ思いやりの
第
ある社会性豊かな人間に育成する活動が必要となってきます。また、集団活動や世代間交
3
流などの機会が減少しているため青少年の活動の場や機会の拡充を図れるよう、学校・家
編
●
前
期
基
本
計
画
庭・地域が三位一体となった育成指導への取組が必要です。
本市の青少年育成活動では、各種教育や社会参加機会の提供、青少年団体の育成、活動
の促進などのほか、社会環境の浄化活動や相談活動を展開し、非行防止やその早期発見、
育成指導などに努めています。
今後も、これらの活動を継続的に展開していくことが必要であり、特に、青少年が魅力
●
を感じ自ら意欲を持って主体的に取り組んでいける活動を支援していくことや、家庭や地
第
域社会の役割と責任の重要性を改めて認識し、青少年を取り巻く諸問題の解決に取り組む
2
部
分
野
別
計
画
ことが必要です。
〔主な青少年健全育成組織及び団体〕
団 体 名
青少年育成推進会議
組 織
市内 5 中学校区推進委員
会の代表者で組織
構 成 員
活 動 状 況
15 名
地域における青少年に係わる
育成活動、
環境浄化、
関係機関等
との連絡調整、PR 活動等
47 名
オーバーナイトハイキング
青少年と子どものつどい大
会、その他地区活動
80 名
市内補導活動、広域列車補
導、環境浄化活動、近隣市
町村との合同研修・情報交
換
25 歳∼ 45 歳までの市内
青少年相談員連絡協議会 在住者の中から選ばれた青
少年相談員によって組織
市内の小・中・高校の指導
担当教員、小・中学校PTA 、
青少年補導員連絡協議会 青年会議所、民生委員児童
委員、一般市民で組織
子どもと育成者を会員とし 子ども 957 名
育成者 523 名
育成者研修、ジュニアリー
ダー研修会、その他単位子
ども会活動
ボーイスカウト、ガールス
カウトによって組織
青少年健全育成
社会奉仕活動
子ども会育成会連絡協議会 て組織
スカウト連絡協議会
252 名
平成 12 年 4 月 1 日現在
資料:教育委員会
少年の船
●106
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
● 2010 年度の姿 青少年が、文化・スポ−ツ活動をはじめ様々な社会参加活動に積極的に参加し、社会体
験や人びとの交流などを通じて社会性や社会規範を身につけ、自己を確立し、協調性や連
帯感を育んでいます。また、学校、家庭、地域社会などが一体となって、青少年を取り巻
く有害環境の浄化や非行防止対策に取り組んでいます。
第
3
●施策の体系 編
育成指導体制の充実
社会参加・体験活動の機会づくり
青少年の健全育成
非行防止対策の推進
家庭・地域の教育力の向上
●施策の内容
1.育成指導体制の充実
○学校、家庭、地域社会、行政の持つ機能を相互に連携、融合させた青少年健全育成推
進体制の充実を図ります。
○広報活動などを通じて、青少年育成に対する市民の協力意識の高揚を図ります。
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
2.社会参加・体験活動の機会づくり
○青少年が、社会体験や人びととの交流を通じて社会性や社会規範を身につけ、自立心や思
いやりの心を培うことができるよう、自発的な活動体験、生活体験の確保を図るとともに
学習・文化・スポーツ活動、世代間交流や国内・国際交流活動などの機会の提供に努めます。
○地域における自主的な交流や学習、情報交換など、青少年関係団体の活動を促進し、
その指導者の養成に努めます。
○学校や各種公共施設の有効活用などにより、青少年活動の拠点機能の充実に努めます。
3.非行防止対策の推進
○青少年の健全な成長を阻害する環境の浄化活動を推進します。
○いじめや不登校などの問題の早期発見、解決につながる相談・指導体制の充実を図ります。
○関係機関や団体との連携を強化しつつ、補導活動を強化し、地域ぐるみで非行を防止
していきます。
4.家庭・地域の教育力の向上
○青少年が基本的な生活習慣を身につける場である家庭の教育力を重視し、幼児期から
の発達段階に応じた家庭教育に関する学習機会や情報の提供、相談体制の充実などに
努め、家庭の教育力の向上を促します。
○地域社会が青少年を見守り、健全に育む場となるよう、青少年の育成に対する大人の
役割と責任について市民意識を高めるとともに、青少年団体やPTA などの地域活動の
活性化を図るなど地域の教育力の高揚を促します。
●107
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
■ 主な事業の目標
事 業 名
2000 年度の現況
2010 年度の目標
計 画
ー
校内 LAN
高速通信回線との接続
校内 LAN
高速通信回線との接続
特殊学級整備事業
情緒 3 教室
知障 9 教室
情緒 7 教室
知障 10 教室
情緒 4 教室
知障 1 教室
柔剣道場建設事業
4 か所
5 か所
第二中 1 か所
給食センター建替事業
2 か所
1 か所
1 か所
小中学校総合教育ネッ
トワーク整備事業
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
●108
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
第 4 節 個人が尊重しあう多様な
市民交流をつくります
第
3
編
1.個性豊かなコミュニティづくり
●
●現況と課題 昭和 40 年代からの急激な都市化に続き、ライフスタイル※や価値観の多様化、家族形態
前
期
基
本
計
画
の変化などが進む中で、地域社会を支えてきた共同体の機能の低下や、コミュニティ※意識
●
の希薄化が懸念されます。
第
今後、これらの変化がますます進むことが予想されることから、市民相互の心のふれあ
いを基礎に自らまちづくりを考え、参加することの重要性が増してきます。そのため、従
来の自治会活動はもとより、暮らし、スポーツ、文化、福祉など各種の活動が有機的に結
びついたコミュニティの形成が必要となります。
2
部
分
野
別
計
画
本市では、市内を6 地区に分けて、それぞれの活動拠点としてコミュニティセンター※の
建設を進め、5 館が完成し、それらを中心に様々な活動が行われていますが、そうした活動
をさらに有機的に結びつけて、コミュニティ意識の高揚と様々な市民活動組織づくりを進
めることが必要です。
また、コミュニティ住区の見直しや、住区単位での自主的な計画づくり、活動拠点など
の環境整備も進める必要があります。
〔コミュニティ施設位置図〕
東
武
鉄
道
野
田
線
北
部
地
区
六実駅
西
陸上自衛隊
駐屯地
く
ぬ
ぎ
山
コ
ミ
ュ
ニ
テ
ィ
セ
ン
タ
ー
国
道
4
6
4
号
線
くぬぎ山駅
部
国道464号線
地
区
北
初
富
駅
貝柄山
公園
北中沢
コミュニティセンター
ゴ
ル
フ
場
南
部
地
区
海
上
自
衛
隊
︵
下
総
航
空
基
地
︶
新
鎌
ヶ
ケ
谷
駅
道
発鉄
開
北総
市
役
所
中
央
東
地
初富駅
区
中
主
三
要
主
南初富
要
地地
橋︵ 央
方方 コミュニティセンター
記視
道
道(
(千
念聴
千
葉・
葉鎌・
鎌ケ谷駅
館覚 地
新
ヶ鎌
セ
谷・
京
ヶ
ケ
松
道野辺
道野辺中央
ン
成
谷
戸
谷・
線
線
・松
タ
区
コミュニティセンター
)
松
戸
ー
戸
線
線
主 ︶
)
)
東
要
鎌ケ谷コミュニティセンター
地
船
橋 部 鎌ケ谷大仏駅
方
・
道
我
︵
孫
船
地
子
橋
バ
・
イ
我
東
パ
区
孫
ス
武
子 線
鉄
線
道
)
︶
線
野
西
田
印
線
川・
市
道(
方
地
要
主
馬込沢駅
道野辺中央コミュニティセンター
●109
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
● 2010 年度の姿 市民の自治会活動や自主的なボランティア※活動などが活発に行われ、市民が協働※して、
自らの意欲や創意のもとにまちづくりに取り組んでいます。また、市民の社会参加活動が
活発化するとともに、市民や地域活動団体、企業、行政のネットワ−ク※が形成され、それ
ぞれの役割や責任に応じたパ−トナ−シップ※を確立しています。
第
3
編
●施策の体系 地域社会との関わり意識の高揚
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
個性豊かなコミュニティづくり
コミュニティ施設の整備と管理
市民の組織的まちづくり活動の促進
●施策の内容
1.地域社会との関わり意識の高揚
○地域社会に関心を持ち、主体的にまちづくりに関わろうとする市民意識を高めるため、
社会参加活動への理解を深める学習機会の提供や啓発活動、市民どうしがまちづくり
について話し合う機会づくりなどを進めます。
○今後の地域社会を担う子どもたちが地域社会への意識を強く持てるよう、地域の課題
などに取り組む体験学習などの機会を充実します。
○市内の企業・事業所などが地域社会の一員としての役割を担えるよう、啓発活動や情
報提供を行うとともに、働く人びとが自主的な社会貢献活動をしやすいよう、ボラン
ティア休暇制度の導入等の促進に努めます。
2.コミュニティ施設の整備と管理
○住区単位で配置してきたコミュニティセンター※については、北部地区に6 館目を建設
します。あわせて、地域における自治会館などについては、建設などへの助成を継続
していきます。
○コミュニティ※施設については、施設の適正な維持管理を図るとともに、地区住民によ
る施設の自主的運営管理を促進します。
3.市民の組織的まちづくり活動の促進
○身近な地区単位でのコミュニティ活動を振興するため、自治会や子ども会をはじめ各
種の地域団体の活動を支援するとともに、相談体制の充実、専門知識や情報の提供、
技術的助言などに努め、指導者、リーダーとなる人材の育成を図ります。
○市民と行政の協働によるまちづくりの体制を強化するため、自治会などと市の間での
相互の情報伝達の円滑化、地域団体どうしの交流機会の拡大促進に努めます。
○コミュニティ住区ごとにコミュニティ計画の策定を市民参加で行い、活動の指針とし
ていきます。また、新鎌ケ谷駅周辺整備など都市基盤の整備による地域条件変化に対
応して、コミュニティ住区の見直しを検討します。
●110
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
○市民の活動エネルギーを有効にまちづくりに活用していくため、福祉・医療、環境保
護、災害復旧など様々な分野でのボランティア※活動やNPO ※など、様々な市民活動団
体に対して、情報や活動の場の提供、人材育成・法人化などへの支援を進め、その育
成と活動促進を図ります。
○ボランティア活動やNPO 活動などの自主性、主体性を尊重しながら、まちづくりに関
する計画策定や事業運営への参画機会づくりなど、行政とのパートナーシップ※の確立
第
3
に努めます。
○地域の課題解決などに組織的な力を結集してより大きな力としていくため、地域諸団
体や市民活動団体などの相互の交流、連携の機会を充実し、組織間のネットワーク※形
成を促進します。
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
ゴミゼロ運動
●111
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
2.市民生活を支える地域情報化の推進
●現況と課題 IT ※の進歩は「IT 革命」と言われるほどにめざましく、インターネット※やモバイル通信※
などの急速な普及により、情報の送受信がここ数年で飛躍的に容易になり、情報の時間
第
的・距離的格差は大幅に縮まっています。これらの技術は、今後もさらに進歩し、まちづ
3
くりにも大きな影響を与えることが予想されます。
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
IT 革命が進展すると、SOHO ※の普及など、地域社会の構造や人の動きなどが大きく変
貌してくる可能性もあります。
本市では、インターネットホームページ※による市政情報の提供や、市民からの意見募集
などを実施していますが、情報化推進の体制を強化しつつそれらの充実を図るとともに、
技術進歩に応じて情報通信基盤の整備を進め、行政と市民、市民相互のコミュニケーショ
ン手段の多様化を図っていくことが求められます。
また、まちづくりの様々な場面で、これらの技術を活用した情報通信システムの構築と
運用を進め、利便性と効率性を高めるだけでなく、IT 革命による社会構造の変化を先取り
し、新たな付加価値を生み出していくような施策の展開が望まれます。
まなびぃネット
●112
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
● 2010 年度の姿 日々進歩するIT ※をまちづくりに活かす推進体制づくりや基盤整備が進むと同時に、様々
な分野で効率性や利便性の向上につながるシステム開発が進められ、その的確な運用によ
り、市民生活の向上、行政事務の改善や透明性向上、行政と市民あるいは市民相互のコミュ
ニケーションの拡大、さらには新たな活力ある地域社会構造の創出に役立っています。
第
3
●施策の体系 情報活用能力の育成
市民生活を支える地域情報化の推進
情報化への基盤づくり
情報通信システムのまちづくりへの活用
●施策の内容
1.情報活用能力の育成
編
●
前
期
基
本
計
画
●
※
○誰もが必要な情報に自由にアクセス できるように、職場や学校・生涯学習の場での情
報化教育、啓発活動の充実を図り、市民の情報活用能力の向上に努めます。
○各種の情報が適正に活用されるよう、市民の情報管理や知的所有権の保護などに関す
る知識の啓発を進めます。
第
2
部
分
野
別
計
画
2.情報化への基盤づくり
○行政やまちづくりの様々な場面で、IT の活用による情報化を推進するための体制づく
りを進めます。
○様々な形態の情報について、大量・双方向の通信が可能となるマルチメディア※に対応
するため、高速通信網の普及など、情報通信基盤の整備を促進します。
○SOHO ※など新たな就業形態の普及動向、インターネット※ショッピングに代表される
市民生活の変化動向などを見ながら、それらの経済活動や社会活動の円滑な展開に役
立つ環境条件整備について検討していきます。
3.情報通信システムのまちづくりへの活用
○ IT をまちづくりに活用する様々なシステム(ソフト)開発を進め、福祉、教育、環
境、防災、産業などあらゆる分野での市民の利便性、効率性の向上に役立てるととも
に、これらのシステムをネットワーク※化し、総合的な情報システムの構築を図ります。
○市民や企業、行政など様々な主体が持つ情報をネットワークで結んで総合化し、地域
情報を一元的に発信するとともに、市民相互の交流に役立てていきます。
○災害時や緊急時に市民の安全を守るため、気象予測や災害情報等を迅速に収集伝達す
るシステムの確立を図ります。
○障害者や高齢者をはじめ、誰もが使いやすい情報システムの整備に努めます。
○行政の透明性の拡大、市民参加の拡大を促進するため、広報・広聴、行政と市民を結
ぶシステムの高度化を図ります。
○市のインターネットホームページ※の有効活用と適正な更新管理を進めます。
●113
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
〔地域情報化イメージ図〕
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
小中学校の端末
霞ヶ関WAN
自治体
総合行政ネットワーク
部
分
野
別
計
画
各施設の街頭端末
他校との交流
教育コンテンツ
鎌ケ谷市役所
インターネット
FAX
市 民
行政情報
電子申請
広報・観光情報
●114
行政情報
電子申請
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
3.男女共同参画社会づくり
●現況と課題 昭和50 年の国際婦人年以降、国連を中心に世界的な規模での男女平等への取組が始まり
ました。国においても、
「新国内行動計画」を策定し、女子差別撤廃条約の批准や男女雇用
機会均等法の制定や改正など、法制面での取組が推進されています。
第
また、高齢化、少子化の進行や国際化、情報化の進展など、社会経済情勢が大きく変化
しているなか、将来にわたって豊かな社会を築くためには、男女が社会のあらゆる分野に
おいて、対等なパートナー※として参画する機会が確保され、責任も利益も共有する男女共
同参画社会の実現は欠くことのできない要件となっています。
そして、平成11 年には「男女共同参画社会基本法」が施行され、地方公共団体が男女共
同参画社会の形成の上で果たす役割が定められました。
3
編
●
前
期
基
本
計
画
本市においても、意識啓発を図るため「女性セミナー」の開催や、必要とされる施策及
●
びその方向性について広く意見を求めるため「かまがや女性プラン懇話会」の設置などの
第
施策を実施してきました。
部
分
野
別
計
画
しかし、法律や制度面での男女平等が進められたものの、働く女性に家事、育児の負担
が重いという現実が見受けられます。
今後は、人権尊重の視点に立った男女平等教育や意識の啓発、女性の各種審議会などへ
2
の参画の促進、仕事と育児・介護の両立のための支援など、多岐にわたる施策を総合的、
体系的に推進していくことが必要です。
〔男女平等社会の現状評価〕
男女平等になっていると思うもの
単位:(%)
全 体
33.8
女 性
28.4
男 性
40.7
13.4
9.7
19.8 9.5
16.0 6.8
17.8
24.5
31.6
29.3
23.3
12.6
38.3
41.9
18.2
(複数回答)
家庭生活で
社会通念や習慣など
職場で
法律や制度の上で
地域活動の場で
無回答
資料:平成 10 年市民意識調査
●115
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
● 2010 年度の姿 市民の間に広く男女平等意識が育ち、性による固定的な役割にこだわらず、男女が対等
なパートナー※として社会のあらゆる分野に参画し、自分らしい生き方が選択できる男女共
同参画社会が進展しています。
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
●施策の体系
男女平等意識の醸成と普及・啓発
男女共同参画社会づくり
女性の社会活動への参画の支援・促進
●施策の内容
1.男女平等意識の醸成と普及・啓発
○市民意識や市民生活をはじめ、社会の制度や慣習を把握し、市民、団体、グループな
どと連携しながら、男女共同参画社会の実現に向けた啓発事業を進めます。
○固定的な性別役割分担意識や、ジェンダー※に起因する意識を変革するため、学習機会
の充実を図ります。
○学校教育や社会教育において、人権尊重の視点に立った男女平等教育の推進に努めま
す。
○女性の経済的自立や男性の生活的自立に向けた、多様な学習機会の充実を図ります。
2.女性の社会活動への参画の支援・促進
○男女共同参画社会の実現を計画的、体系的に推進するため、その指針となる「男女共
同参画プラン」を策定するとともに、情報の収集・発信や学習・交流、相談・支援な
どを総合的に行う推進体制の整備と(仮称)女性センターの設置を図ります。
○各種審議会などへの女性の参画を促進するとともに、エンパワーメント※を支援しま
す。
○男女がともに家庭責任を担い、仕事と家庭、地域社会の両立が図れるよう、育児・介
護などの社会的支援体制の充実を促進します。
○女性の就業を促進するため、職業情報の提供や相談体制の充実を進めるとともに、企
業などへ雇用機会の均等、育児休業制度などについて啓発に努めます。
○ドメスティック・バイオレンス※やセクシャル・ハラスメント※などの女性の人権を侵害
する問題を解決するため、関係機関との連携を図りながら、被害女性の支援、救済に
努めます。
●116
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
4.世界と結びつく国際化の促進
●現況と課題 本市では、国際交流の一環としてCIR ※や教育現場にALT ※を配置しているほか、平成9
年にはニュージーランドのワカタネ・ディストリクトと姉妹都市を提携し、生徒どうしの
相互交流や文化・スポーツ交流、行政間の情報交換などを行っています。
しかし、これらの交流はまだ始まったばかりであり、早急に明確な交流計画を定め、行
政だけでなく市民が主体となって交流活動が展開できるよう、体制の強化・確立を図る必
要があります。また、国際交流事業の一層の推進により、異文化の紹介など交流情報の提
供を積極的に行い、交流気運の一層の盛り上げと活動促進に努め、文化の相互理解を深め
ることが必要であり、このことは、郷土の文化を再認識することにもつながります。
一方、外国籍市民にも暮らしやすいまちとなるよう、行政窓口や相談機能における配慮
やその制度づくりなどを進める必要があります。
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
これらの国際化の施策や活動を通じて、市民が国際平和への意識を高め、より積極的に
貢献していけるようになることが期待されます。
第
2
部
分
野
別
計
画
〔ワカタネ・ディストリクトの概要〕
日本
9000km
(時差ー3時間) ニュージーランド
ワカタネ・ディストリクトとの交流
ワカタネ・ディストリクト
人 口
面 積
平均気温
気 候
産 業
学 校
33,100人
4,330平方キロメートル
17.2 ℃(1月:夏)6.7 ℃(7月:冬)
温暖
牧畜業・農業・林業
小中学校 29(5,500人)
高等学校 4(2,400人)
平成12年12月1日現在
●117
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
● 2010 年度の姿 市民や企業、行政など様々な主体が多彩な分野で、姉妹都市をはじめ様々な国や地域と
の交流活動を展開しています。また、交流組織も育ち、情報提供や拠点づくりなども進み、
市民は異文化と接することで視野を広め、その成果を自らのまちづくりに活かしており、
外国籍市民にも様々な配慮がなされ、住みよいまちとなっています。市民の平和意識も醸
第
成され、地域社会から国際平和へ向けた取組が広がっています。
3
編
●施策の体系
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
国際化を進める環境づくり
世界と結びつく国際化の促進
姉妹都市・国際交流活動の推進
平和への取組
●施策の内容
1.国際化を進める環境づくり
○異なる文化や価値観を認め合い、多彩な分野で国際交流が展開するよう、
「国際交流推
進計画」を策定します。
○国際交流推進体制を確立するため、交流組織の強化やそれを構成する人材の育成に努
めます。
○市民の国際交流に関する理解と意識を高めるため、海外事情などに関する情報提供、
学校や生涯学習の場における教育の充実に努めます。
○外国籍市民や帰国した子どもなどが安心して暮らし、学べるよう、鎌ケ谷市国際交流
協会などの協力のもとに、語学ボランティア※の派遣、日本語や生活習慣を学ぶ機会の
提供、学校教員への語学研修などの充実を図ります。
○留学生が安心して生活できるよう、関係機関や関係団体と連携して、受入れ環境の充
実に努めます。
○外国籍市民が地域との関わりを深められるよう、地域の様々な活動に参加できる機会
づくりを進めます。
○行政サービスの多言語化や相談業務の充実、職員の対応力の強化などを図り、外国人
が暮らしやすい環境づくりに努めます。
2.姉妹都市・国際交流活動の推進
○姉妹都市ワカタネとの間の交流事業の継続的展開と新たな工夫、拡大に努めるととも
に、国際交流に関する情報提供や相談指導をはじめ様々な交流活動の拠点となる(仮
称)国際交流センターを設置します。
○姉妹都市に限らず、幅広く世界の都市や地域などとの間における国際交流事業の市民
レベルでの展開を進めるとともに、教育、文化、スポーツ、産業、経済など様々な分
野での国際化への対応、国際化による活性化の方策を検討します。
○国際社会で活躍できる人材を育てるため、外国人による外国語教育や、子どもたちが
海外の文化に親しめる機会の充実に努めます。
●118
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
3.平和への取組
○非核平和都市宣言の理念を踏まえて、市民による様々な平和運動を支援し、恒久平和
に向けた取組を進めます。
○市民による戦争体験の継承、講演会、ビデオの上映などの開催や世界の人びととの相
互交流の促進を通じ、広く平和に対する意識の醸成、普及、啓発を進め、市民による
恒久平和の実現に努めます。
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
中学生ワカタネ派遣
●119
第 1 章 「健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
■ 主な事業の目標
事 業 名
2000 年度の現況
2010 年度の目標
計 画
コミュニティセンター
建設事業
5館
6館
北部地区 1 館
自治会集会所整備助成
事業
7 か所
12 か所
5 か所
地域情報化ネットワー
ク整備事業
インターネット
接続台数 8 台
各公共施設へ接続
接続
(仮称)女性センター
設置事業(再掲)
|
1 か所
1 か所
(仮称)国際交流センタ
ー設置事業(再掲)
|
1 か所
1 か所
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
●120
第3編
前期基本計画
第2部
分野別計画
第2章
「自然と社会が調和する 環境共生都市」
をめざして
「まちづくり絵画コンテスト∼夢・ 2020 年の私と鎌ケ谷市∼」
(平成 10 年)
小学生の部 優秀作品
中部小学校 2 年(当時)
山根美智子さん
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
第1 節 人と自然にやさしい
地域社会をつくります
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
1. 環境保全の促進
●現況と課題
高度経済成長は私たちに豊かさをもたらしましたが、一方で、大気汚染や水質汚濁など
●
の環境悪化、それらによる生態系の破壊などを招きました。地球規模でも、温暖化や食糧
第
問題、資源・エネルギー問題などが深刻化しており、これら環境問題への早急な対応が迫
2
部
分
野
別
計
画
られています。
将来にわたって豊かな暮らしを築き、快適で魅力ある地域社会を創造するためには、環
境への負荷を可能な限り少なくし、人間が他の生物と共生しながら持続的な発展を可能と
する循環型社会※への転換を推進していかなければなりません。
地域環境の阻害要因も、工場などによる公害問題だけでなく、多様な都市・生活型環境
問題が多くなっています。今後の環境保全への取組においては、公害問題への適切な対応
を図りつつ、さらに地球環境を保全し、より望ましい豊かな生活環境を創造し、管理して
いくための施策の比重を高めていくことが必要となります。
一方、不法投棄についても、パトロールや環境美化運動の実施により防止に努めている
ところですが、今後とも関係機関との連携を密にし、未然防止対策を進めていく必要があ
ります。
これらに対応していくためには、市民・事業者・行政が環境保全に対する意識を高め、
市民一人ひとりが主体的、積極的に保全活動に取り組むことが求められるとともに、それ
らを円滑かつ効果的に進めるためのルール・計画を明確に定めていく必要があります。
ボランティア活動
●122
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
● 2010 年度の姿 環境問題に対する市民一人ひとりの意識が高まり、環境に配慮した生活様式が定着して
きました。地域社会においては、身近な環境問題はもとより地球規模の視野に立って、環
境問題に対しても活発に取り組んでいます。また、豊かな環境の保全・創造により、良好
な自然環境と市民の健康の維持、快適な生活環境の創造が進んでいます。
第
3
●施策の体系 環境保全への啓発活動と市民参加
環境保全の促進
環境保全への監視・指導体制の充実
環境保全へのルール・計画づくり
●施策の内容
1.環境保全への啓発活動と市民参加
○環境の大切さを理解し、実践的な保全行動が行えるよう、学校教育や生涯学習活動に
おいて環境教育を推進します。
○あらゆる世代を通じて環境との共生意識を高めるための啓発活動の強化、学習機会の
拡大を図り、ライフステージ※に応じた行動機会と学習の仕組みづくりを進めます。
○市民・事業者・行政のパートナーシップ※に基づき環境を保全し、創造する活動の促
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
進、日常生活の中で環境との共生の実践や環境配慮行動の普及促進を図ります。
○森林や河川などの自然環境の保全に努めながら、環境学習やふれあいの場として活用
していきます。
○ボランティア※、市民活動団体などによる環境保全活動、活動団体間のネットワーク※
づくりを支援するとともに、リーダーの養成や活動の場の提供などを進めます。
○人間も生態系の一員であるという意識の啓発に努め、メダカや蛍の保護など、他の生
物との共存意識に基づく行動を広めていきます。
2.環境保全への監視・指導体制の充実
○騒音・振動・悪臭防止対策、水環境対策、地質環境対策、化学物質対策を推進すると
ともに、環境モニタリング※体制の強化を図ります。また、大気汚染防止については、
大気観測局の充実を図ります。
○酸性雨※の状況を把握・調査し、関係機関との情報交換や市民への情報提供を進めます。
○ごみの不法投棄の未然防止の強化のため、土地所有者・土地管理者、市民や関係機関
との連携を密にし、指導・監視体制の確立を図ります。
○都市・生活型環境問題を解決していくための相談・指導体制を充実していきます。
3.環境保全へのルール・計画づくり
○環境保全・管理を推進するため、環境基本条例を制定するとともに、その本旨を達成
する方法を定め、公害防止規制を行うための環境保全条例を制定します。
○具体的な施策の内容や実施方法を定めるものとして「環境基本計画」を策定し、環境
影響評価制度※の視点も盛り込んでいきます。
●123
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
2. 循環型社会の構築
●現況と課題 これまでの社会経済システムは、大量生産、大量消費、大量廃棄の流れを主とするもの
でした。その結果、環境破壊が深刻化し、自らの生存環境や自然環境を悪化させ、経済活
第
動の低下や私たちが生物として生きていくことさえ阻害されるとの危惧が生まれてきまし
3
た。こうした背景から、自然資源の過剰利用という現況の修正を進め、少ない資源でより
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
多くの満足が得られ環境への負荷の少ない循環を基調とした、循環型社会※に向かうことが
求められています。
平成12 年5 月には「循環型社会形成推進基本法」が制定され、ごみの発生抑制、再使用、
リサイクル※、適正処分により、循環型社会への転換の枠組みが示され、モノの生産者やご
みの排出者の責任ある行動が求められています。
今後も、市民、事業者、行政がそれぞれの役割を果たしながら相互に連携、協力して一
層の排出抑制、再使用、リサイクルの推進を図る必要があります。
また、ごみの処理については、これまでの環境負荷の大きい焼却埋立を基本とするもの
から、環境負荷の少ない資源循環型処理システム※に転換させなければなりません。
さらに、地球環境保全につながる具体的取組として、水資源、エネルギーの有効利用や
再生可能なエネルギーの導入を図るなど、貴重な資源を有効に活用していかなければなり
ません。一方、地球環境の視点からも、省エネルギー対策を進める具体的な行動が求めら
れており、国、地方公共団体の主体的な取組や、市民、事業者による温暖化防止のための
対策促進が必要となっています。
〔循環型社会概念図〕
資源投入
経済活動での天然資源
の消費を抑制します。
生産
(製造・流通等)
3番目 リサイクル
再使用できないものでも、
資源としてリサイクルを
します。
消費・使用
処理
(焼却・再生等)
廃 棄
4番目 適正処分
処分するのは、どうしても
使えないものだけです。
そのときは、きちんとした
処分をします。
●124
埋立処分
1番目 発生抑制
使えるモノでも捨てて
いませんか?
長持ちするモノを作る
こと、モノを大事に長く
使うことが重要です。
2番目 再使用
使い終わったものでも繰
り返して利用をします。
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
● 2010 年度の姿 市民の環境保全意識が高まり、市民、事業者、行政が連携、協力しあって、ごみの減量
化、リサイクル※への積極的な取組が進められ、あわせて、環境負荷の少ない効率的な安定
かつ適正なごみ処理体制の確立に向けた努力が続けられています。快適で住み良い生活環
境づくりのための新たな資源循環型社会※形成への様々な取組が進んでいます。
第
3
●施策の体系
編
循環型社会形成への取組体制づくり
循環型社会の構築
ごみの減量・再使用・リサイクルと適正処理の推進
エネルギー有効活用の実践
●施策の内容
●
前
期
基
本
計
画
●
第
1.循環型社会形成への取組体制づくり
※
○人と環境にやさしい循環型社会づくりに向けて、ライフスタイル の転換をめざした意
識啓発と合意形成を進めていきます。
○戦略的環境アセスメント※手法の研究を進め、循環型の地域社会にふさわしい地域環境
マネジメントシステム※の確立を図ります。
2
部
分
野
別
計
画
2.ごみの減量・再使用・リサイクルと適正処理の推進
○循環型社会への転換を進めるため、市民、事業者、行政の役割分担のもと、ごみの発
生抑制、再使用、再利用、適正処理を進める運動の展開を図ります。また、市民のリ
サイクル活動を支援するとともに、各種リサイクル法の趣旨に沿って、容器包装、家
電製品などのリサイクルシステムの確立も含め、資源回収から再使用への流れを拡大
させていきます。
○廃棄物の排出抑制のため、分別収集を徹底するとともに、事業者にも排出抑制の努力
を求め、市も制度面などでの排出抑制策の推進を図り、ごみ収集の有料化の拡大を検
討するなど、市民、事業者、行政が三位一体となった展開を図ります。また、廃棄物
排出事業者の処理責任による管理システムを確立するため、廃棄物移動管理制度の普
及に努めます。
○(仮称)リサイクルプラザを整備し、リサイクル事業の拡大と市民のリサイクル活動
への支援とともに、地域のコミュニティ※の形成及び環境教育等の促進に努めます。
○再資源化の徹底により、従来からの最終処分場に代わる施設として、最終的に資源化
することのできない不燃物、残
等の一時保管施設として(仮称)ストックヤードを
整備します。
○沼南・白井・鎌ケ谷環境衛生組合のごみ処理施設の良好な維持管理と適正な処理に努
めます。廃棄物処理関連施設の集中する軽井沢地区の活力あるまちづくりに寄与する
ため、沼南・白井・鎌ケ谷環境衛生組合が策定するマスタープランに基づき地区内の
道路及び公園緑化等の整備事業を推進します。また、処理施設などから発生する廃棄
物焼却熱などのエネルギーの有効利用に努めます。
●125
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
3.エネルギー有効活用の実践
○地域の環境保全行動が地球環境の保全につながるとの認識のもとに、温室効果ガス※抑
制を重視し、電気自動車等の利用などクリーンエネルギー※への転換を促進します。
○循環型社会※形成への体制を確かなものにするため、環境への負荷の少ない商品開発等
の促進に努めるほか、そのような商品を優先的に購入するグリーン購入※の普及や水資
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
●126
源・エネルギーの有効利用等に取り組みます。
○これらの環境に配慮した実践行動は、市自らが率先して行い、市民や事業者の行動を
誘導していきます。
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
■ 主な事業の目標
事 業 名
大気観測局設置事業
2000 年度の現況
2010 年度の目標
計 画
2 か所
3 か所
1 か所
第
(仮称)リサイクルプラ
ザ整備助成事業
|
2 か所
新設 1 か所
既存施設活用 1 か所
(仮称)ストックヤード
整備事業
|
1 か所
1 か所
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
●127
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
第2 節 快適な暮らしの環境をつくります
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
1. 良好な住宅の整備
●現況と課題
市内の住宅の状況は、約 7 割が持ち家で、かつ低層一戸建ての専用住宅が中心となって
います。しかし、ミニ開発※等による住宅地では、日照阻害やオープンスペース※の不足、道
路・下水道など都市施設の立ち遅れが見られ、居住環境は必ずしも良好と言えない状況です。
●
建築物の過密化や用途・建築形態の混在などに伴う住環境の悪化を防ぎ、良質な住環境
第
形成を導くため、開発行為や個別の建築行為に対する適切な指導・誘導体制を強化・充実
2
部
分
野
別
計
画
していく必要があります。また、高齢化社会、環境共生社会への対応なども含め、住宅の
質の面でも向上を促進していく必要があります。
さらに、市民の住環境の向上を支援するため、住情報の的確な提供や相談業務を充実す
る必要があります。
市営住宅については、老朽化している住宅もあり、その大規模改修などと同時に、一戸
あたり基準面積の拡大など住宅の質的な向上や、誰もが使いやすいような構造的配慮など
に努める必要があります。また、市内には県営住宅、公団住宅もあって、新たな建設計画
もありますが、今後の社会情勢や市民ニーズ※の変化を見極めながら、将来にわたって安定
的な供給を求めていく必要があります。
〔市営・県営・公団住宅位置図〕
〔市営住宅管理戸数の状況〕
名称
鎌ケ谷市営
住宅
長谷津市営
住宅 F
長谷津市営
住宅 E
長谷津市営
住宅 D
粟野市営住
宅 1 号棟
粟野市営住
宅 2 号棟
初富市営住
宅
粟野市営住宅
長谷津市営住宅
初富県営住宅
公 団 住 宅
〈鎌ケ谷パークサイド〉
所在地
構造
戸数 建設年度
鎌ケ谷六丁 中層耐火構
目
造
16
昭和 47 年度
中央二丁目
〃
16
昭和 48 年度
〃
〃
16
昭和 53 年度
〃
〃
16
昭和 54 年度
粟野
〃
34
昭和 60 年度
〃
〃
18
昭和 60 年度
〃
30
昭和 62 年度
南初富四丁
目
資料:建築指導課
平成 12 年 4 月 1 日現在
初富市営住宅
鎌ケ谷井草県営住宅
鎌ケ谷市営住宅
平成 12 年 4 月 1 日現在
良好なまち並み
●128
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
● 2010 年度の姿 宅地開発に対する指導や建築指導の適正な運用、的確な市街地整備手法の適用、情報提
供や相談業務の充実など、誰もが安全で快適に暮らすことのできる良好な居住環境と良質
な住宅の確保の努力が続けられています。公営住宅はその整備と適切な管理が図られ、同
時に、時代要請に見合った質的充実も進んでいます。
第
3
●施策の体系 良質な住環境づくり
良好な住宅の整備
住みよい公営住宅の充実
編
●
前
期
基
本
計
画
●施策の内容
1.良質な住環境づくり
●
※
○安全で高いアメニティ のある住環境を整備するため、生活道路や公園などの都市基盤
の整備に努めます。
○ミニ開発※を防止し、良好な環境の一体的形成を導くため、市民の参加を基本として、
地区計画※制度や建築協定※など、地区の特性や土地利用状況に応じた整備手法の導入
に努めます。
第
2
部
分
野
別
計
画
○住宅と工場などが混在している地区においては、産業振興施策等との調整を図りなが
ら、地域の実態に応じて用途に沿った建築や、住宅と工場などの周辺環境と調和を図
るまちづくりの誘導に努めます。
○良質な住宅の供給を促進するため、民間活力による土地の有効利用を促進しつつ、開
発行為に対する適正指導のほか、建築行為に対しては各種検査の万全な実施と執行体
制の充実に努めます。
○住環境の向上のため、住宅建設に関する相談・指導体制と、個人住宅建設や障害者等
の住宅改造に対する助成制度などの充実を図ります。
○市街地整備事業などで新たに市街地となった地区については、市民参加を基本として、
地区の特性に合った住居表示を推進します。
2.住みよい公営住宅の充実
○市営住宅は、居住環境の向上のため、計画的な改修を図ります。改修にあたっては、
高齢化社会など時代環境を考慮して、バリアフリー※化など質的向上に努めます。
○県営・公団住宅は、良好な住宅の整備による安定的供給を関係機関へ要請していきま
す。
●129
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
2. 快適な公園・緑地環境の整備
●現況と課題 公園・緑地は、市民のやすらぎとうるおいの場、コミュニケーションの場であるばかり
でなく、スポーツ・レクリエーションの場ともなり、防災面、自然・生態系の保全等も含
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
めた良好な環境の形成のためにも大切な空間です。
宅地化の進展によって、昔ながらの自然が減少しており、緑地の保全と創造、公園の整
備は重要な課題です。
そのため、一人当たりの公園面積が十分とは言えないため、今後も計画的に公園を整備
していくとともに、様々なスポーツ行事などに対応でき、また、災害時の避難地にも活用
できる(仮称)総合運動公園の整備が必要です。さらに、少子高齢化の進展に伴い公園利
用のニーズ※も変化していくと予想され、それらに配慮した整備や適正な維持管理をするこ
とにより、誰でも利用しやすい公園にしていくことも重要です。
緑地は、年々減少していますが、市の北東部や南西部の市街化調整区域※には一団の樹林
地が残存しているほか、市街化区域※内でも緑地等が点在しており、首都近郊では比較的緑
が多く残っています。特に、台地と谷地を隔てる斜面の緑地は、自然の生態系が息づく里
山の環境、景観を有する貴重な緑の空間を構成しています。これらの樹林地は、市民の森
やふれあいの森・保全林として保全に努めていますが、宅地化の進展に伴い、保全は難し
くなることが予想されます。
今後は、自然や緑を保全するだけでなく、積極的に創造していく必要があり、そのため
の計画や仕組みづくりを進めていくとともに、市民の緑化意識の高揚に努め、市民参加を
促進することが重要となります。
〔人口 1 人あたりの都市公園面積の推移〕
(m2/人)
6.0
5.0
4.8
5.0
5.0
5.1
5.2
1.7
1.7
1.7
1.8
1.8
平
成
8
年
度
平
成
9
年
度
平
成
10
年
度
4.0
3.0
2.0
1.0
0.0
平
成
7
年
度
平
成
11
年
度
鎌ケ谷市
千葉県
都市公園総面積
(ha)
平成7年度 平成8年度 平成9年度 平成10年度 平成11年度
公園総面積
17.22
各年度末現在
資料:みどりのふれあい室
●130
17.36
17.55
17.97
18.13
ポケットパーク
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
● 2010 年度の姿 「緑とふれあいのあるふるさと」にふさわしく、市民と行政が一体となって自然の緑地を
保全し、さらに緑の空間の創造に取り組んでいます。環境面や防災面に考慮した誰でも利
用しやすい公園の整備が進むとともに、その維持管理に市民が積極的に参加し、花と緑に
ふれあえる空間が増えて、緑のネットワーク※の形成が進んでいます。
第
3
●施策の体系
編
花と緑のふれあい空間づくり
快適な公園・緑地環境の整備
パートナーシップによる緑づくり
●施策の内容
1.花と緑のふれあい空間づくり
○緑の空間を計画的に増やし、守る体制を整えるため、本市の公園・緑地整備の総合的
※
指針として「緑の基本計画 」を策定します。
○市民が身近に歩いて行ける公園づくりをめざし、地区公園、近隣公園、街区公園を適
正配置に配慮しながら整備します。地区公園は、自然の保全を基調に野鳥などが生息
するビオトープ※づくりを進め、市民が散策し、森林浴や木漏れ日が楽しめる都市空間
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
として整備します。
○生涯スポーツの拠点として、
(仮称)総合運動公園の整備に取り組みます。
○少子高齢化など社会構造の変化に対応して、公園の機能を適宜見直し、利用状況に見
合った魅力ある公園づくりや、誰でも利用しやすいように、段差の解消などバリアフ
リー※化に努めます。
○緑や自然空間を創造するために、街路樹の拡充など公共空間や公共施設での緑化を一
層推進します。街路樹の植栽にあたっては、小鳥が好んでついばむ実のなる樹木に配
慮します。
○市内に残る良好な樹林地は、ふれあいの森や保全林として積極的に保全し、市民が森
林浴などを楽しめる空間として整備します。
○社寺、史跡など地域固有の魅力要素を持つ比較的小規模な緑地は、地域の環境資源と
して、植生や所有者・市民の意向に配慮して、四季折々の花が楽しめる緑のスポット
づくりに努めます。
○道路等において、休憩やコミュニケーションの場となるポケットパーク※などの設置に
努めます。
2.パートナーシップによる緑づくり
○市民と行政が一体となった緑のまちづくりを進めるため、市民参加型の維持管理、普
及・啓発の仕組みづくりを重視し、そのための人材の確保と育成に努めます。また、
積極的な緑化推進運動を展開し、緑化活動の組織づくりなどを図りながら、市民一人
ひとりの緑に対する意識の高揚に努めます。
●131
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
○市民参加の緑地創造を進めるため、開発行為などに際しての緑地の提供、生け垣など
住宅の緑化を促進し、また、低・未利用地の活用による緑地確保を図ります。
○市民の緑地保全への取組を進めるため、緑化協定※など各種制度の活用を検討します。
○緑化推進のため、緑の基金を充実させるほか、広報活動や緑化講習会等を通じて市民
の緑化意識の高揚に努めます。
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
○緑によるまちの個性づくりのため、景観に優れた貴重な古樹名木や樹林などについて、
所有者や市民と協力して保全に努めます。
○身近に花と緑にふれあえる場を増やすため、学校などの公共施設の接道部などで、市
民と一体となった緑化を進めます。
○誰もが快適で安全な場として公園・緑地を利用できるよう、適正で効率的な維持管理
に努めるとともに、地区住民とのパートナーシップ※により地域にあった管理手法を検
討し、その中で、公園管理への市民参加として、公園サポーター制度※を積極的に進め
ます。
第
2
部
分
野
別
計
画
東中沢ふれあい緑道
水と緑の貝柄山公園
●132
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
3. うるおいある河川・水路の整備
●現況と課題 河川・水路の整備は、安全で快適な市民生活を送るうえで、重要な施策の一つです。
本市では、急速な宅地化の進行により、農地や山林の保水・遊水機能の低下が進み、雨
水が短時間で河川・水路に流入するようになり、家屋浸水や道路冠水などの被害をもたら
第
3
しています。
こうした状況に対処するため、河川・水路の改修や整備を行っていますが、河川・水路
が市街地密集地内を通っていることや、下流河川の流下能力の問題もあり、円滑な推進が
難しい状況です。
そのため、河川・水路などの改修・整備を推進するとともに、積極的に雨水の流出を抑
制するための施策を進めてきました。雨水貯留池の整備や公共施設の建設に際しては地下
貯留施設などの流出抑制施設※の設置を推進し、また、民間の開発行為などでは流出抑制施
編
●
前
期
基
本
計
画
●
設の設置指導を行うとともに、住宅新築などの場合にも雨水浸透桝 の設置を求めていま
第
す。
部
分
野
別
計
画
※
今後も、流出抑制方式を基本として、公共下水道による雨水管の整備などをも含めた計
画的・総合的な治水対策を推進するとともに、流出機能を保持するため、適切な維持管理
を行う必要があります。さらに、水が有限な資源であるという認識のもとに、資源循環・
2
リサイクル※を意識した都市基盤整備が必要となっています。
また、河川空間は、貴重なオープンスペース※でもあることから、整備・改修にあたって
は水に親しめるうるおいのある環境づくりが求められるとともに、家庭雑排水などの流入
による水質汚濁や悪臭を防止し、水質を改善する対策を進める必要があります。
〔河川・水路などの現況図〕
一級河川・準用河川
凡
例
1
●
8
●
1
7
●
主要水路
貯留池
◆河川・水路
1
1
●
3
●
9
●
7
●
1
2
●
1
0
●
6
●
1
4
●
区 分
全 長(m)
1 一級河川
●
(大津川)
2 ●
〃 (大柏川)
3 準用河川
●
(大津川)
4 ●
〃 (中沢川)
5 ●
〃 (二和川)
6 ●
〃 (根郷川)
7 主 要 水 路
●
8 〃 ●
9 〃 ●
1
0 〃 ●
1
1 〃 ●
1
2
● 〃 1
3
● 〃 1,107.4
1,105.0
1,290.0
2,355.2
3,912.0
1,528.0
2,730.0
1,200.0
2,700.0
1,650.0
2,038.0
1,472.0
1,644.8
◆貯留池
2
●
4
●
1
8
●
区 分
1
3
●
容 量(m3)
6,200.0
5,040.0
1
6 横 下
12,000.0
●
1
7 五香一文字
8,000.0
●
1
8 道野辺第2
5,700.0
●
(暫定)
1
4 道 野 辺 ●
1
5 二 和 ●
1
6
●
5
●
1
5
●
(平成 12 年 1 月 1 日現在)
●133
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
● 2010 年度の姿 下流地域に配慮した流出抑制を基本として、河川・水路、公共下水道、地域排水施設※、
雨水貯留池の整備・改善と維持管理体制の充実が進み、浸水被害の防止、都市環境の向上
が図られています。また、浄化施設整備など、水質汚濁防止や水辺環境づくりに取り組ん
でいます。
第
3
編
●施策の体系
安心して暮らせる治水対策
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
うるおいある河川・水路の整備
うるおいある水辺環境づくり
●施策の内容
1.安心して暮らせる治水対策
○水害からの安全性を確保するため、一級河川の整備・改修と適正な維持管理を関係機
関に要請します。
○準用河川※や水路については、効率的・効果的な整備を推進します。
○市街地では、周辺地域の排水施設などの流下能力を考慮しながら地域排水施設の整備
を推進します。また、公共下水道事業による雨水管の整備に努めます。
○雨水貯留施設の整備に努めるとともに、道路、公園、学校などの公共施設には、浸透
舗装、浸透桝などの流出抑制施設※及び雨水利用や中水の利用など水の有効活用のため
の施設整備を図ります。
○河川や水路、地域排水施設等の適切で迅速な維持管理に努めます。
○開発行為などでは、雨水調整池、浸透管※などの浸透施設の設置を促進するとともに、
住宅建設時においては、浸透桝の設置を促進します。
2.うるおいある水辺環境づくり
○市内の水と緑のネットワーク※形成に河川・水路を活かし、市民が水辺を快適で身近に
感じるよう、整備・改修にあたっては、周辺環境や都市景観への配慮に努めます。
○親水空間の確保のため、雨水貯留施設の整備などにおいても、多目的利用ができるよ
うな工夫に努めます。
○囃子水やホタルの里のような湧水池においては、多様な水生生物も生息できるような
安全性、快適性、親水性のある水辺空間の保護・保全・創出に努めると同時に、市民
の憩いの場、子どもたちが自然とのふれあいを通して環境を学習する場としての活用
を図ります。
○水質浄化のため、公共下水道(汚水)の整備とともに、家庭雑排水の浄化、河川など
の浄化施設の整備、ごみ不法投棄対策などに、市民、企業及び行政が協力して取り組
んでいきます。
○河川の流量維持を図るため、浸透施設や樹林の適正管理などにより、地下水の保全に
努めます。
●134
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
4. 上・下水道の整備
●現況と課題 本市の上水道は、利根川水系江戸川を水源とする千葉県上水道事業により供用されてお
り、比較的恵まれた給水条件にありますが、市民生活を営む上で欠かすことのできない施
設であることから、今後も引き続き安定給水を求めていく必要があります。
第
また、未給水地域では地下水(井戸)を利用していますが、水質の悪化などの問題もあ
り、上水道施設の整備拡充を促進する必要があります。
人口増加に伴って水需要も増大している一方で、水は有限な資源であることから、市民
一人ひとりが節水に努め、水の有効利用を図ることが重要です。
一方、下水道は、公共用水域の水質保全、衛生的で快適な生活環境の形成など、都市の
健全な発展に不可欠な根幹的施設です。本市の下水道は、印旛沼・手賀沼・江戸川左岸の
3
編
●
前
期
基
本
計
画
各流域下水道※の関連公共下水道※事業として整備を進めていますが、普及率は未だ低い状
●
況になっており、今後も効率的な整備の推進により普及率を高め、水洗化による生活環境
第
の向上を進めることが大きな課題です。特に、新鎌ケ谷駅周辺地区などの新市街地整備に
部
分
野
別
計
画
おいては、一体的な整備を推進していくことが必要です。また、処理区域の拡大に伴って、
施設の適正な維持管理を進める必要があります。
なお、一部の地域において排水組合などによる家庭雑排水等の処理を行っていますが、
2
引き続き指導等をしていく必要があります。
〔上水道給水普及率の推移〕
区分 行政区域内人口
年度
戸数
〔公共下水道普及率の推移〕
行政区域内
人口に対する
人口
普及率
給水人口
人口
戸数
年度
行政
処理区域
人口
内人口
普及率
処理区域
面積
平成 7 年度 32,678 戸 99,217 人 27,770 戸 70,781 人
71.3 %
平成 7 年度 99,217 人 32,627 人 32.9 % 318ha
平成 8 年度 33,561 戸 100,356 人 28,794 戸 71,712 人
71.5 %
平成 8 年度 100,356 人 34,165 人 34.0 % 331ha
平成 9 年度 34,394 戸 101,359 人 29,831 戸 72,542 人
71.6 %
平成 9 年度 101,359 人 36,154 人 35.7 % 344ha
平成 10 年度 35,190 戸 102,094 人 30,585 戸 73,152 人
71.7 %
平成 10 年度 102,094 人 37,954 人 37.2 % 359ha
平成 11 年度 35,874 戸 102,672 人 31,335 戸 73,634 人
71.7 %
各年度末現在
資料:千葉県水道局
平成 11 年度 102,672 人 40,728 人 39.7 % 382ha
各年度末現在
資料:下水道管理課
〔公共下水道
(分流式)
のしくみ〕
雨
工場
川などに ↓
放流 汚水
家庭
下水処理場 汚泥処理施設
川などに放流
下水管
雨水 ←
→
ポンプ場
沈砂池
最初沈殿池
最終沈殿池
エアレーションタンク
●135
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
● 2010 年度の姿 良質で安定的な上水の供給と給水区域の拡大が進められ、市民は節水意識を高め、水の
有効利用が進んでいます。一方、千葉県による流域下水道※の整備にあわせて関連公共下水
道※が計画的に整備され、公衆衛生の向上が図られて、生活環境の改善が進んでいます。
第
●施策の体系 3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
上水道の充実と水の有効利用
上・下水道の整備
公共下水道の充実と水洗化の促進
排水組合の指導
●施策の内容
1.上水道の充実と水の有効利用
○上水道計画区域内の普及率の向上と未給水区域の解消を図るため、施設の整備拡充、
水資源の安定的確保と水質の保全について関係機関に要請します。
○地震などの災害時や渇水時における給水不安をなくすため、配水施設の耐震化や、効
率的に水運用できる送配水システムの構築を関係機関に要請していきます。
○地下水(井戸)利用については、上水道への切換えを促進するため、適切な規制・誘
導に努めます。
○水の有効利用のため、水資源の有限性について啓発を進め、市民の節水行動を促進し
ます。
2.公共下水道の充実と水洗化の促進
○市民の生活環境や公衆衛生の向上を図るため、公共下水道の整備を計画的に進めます。
○流域関連公共下水道事業による印旛処理区及び手賀沼処理区について引き続き整備を
推進します。
○一層の下水道普及率向上のため、江戸川左岸処理区について事業着手します。
○生活環境の向上のため、公共下水道の整備済区域については水洗化を促進します。
○下水道施設の機能を十分に発揮させるため、適正な維持管理に努めます。
○公共用水域の水質を保全するため、既に高度処理を開始している手賀沼流域下水道処理
場に続き、他の流域下水道処理場の高度処理を進め、処理水の水質向上を促進します。
○災害時における危険分散と安全性確保のため、流域下水道の処理場のネットワーク※化
を促進します。
3.排水組合の指導
○公共下水道事業との整合を図りながら、排水組合などの適切な指導に努めます。
●136
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
〔公共下水道
(汚水)
計画図〕
印旛沼流域関連公共下水道
(印旛処理区)
凡
例
手賀沼流域関連公共下水道
(手賀沼処理区)
第
江戸川左岸流域関連公共下水道
(江戸川左岸処理区)
編
事業認可区域
3
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
●137
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
5. 環境衛生の充実
●現況と課題 快適で豊かな市民生活を送るためには、適正なし尿処理や生活雑排水の処理、そして墓
地の充実など、清潔な生活環境を確保していく必要があります。
しかしながら、公共下水道の整備には長い期間を要することから、整備に至る間のし尿
第
3
処理や生活雑排水処理は、くみ取りや浄化槽などによらなければなりません。
編
本市のし尿の収集は、民間業者に委託しており、浄化槽汚泥は浄化槽清掃業者によって
●
収集されています。近年のし尿収集量は減少傾向にあり、また、浄化槽汚泥の収集量は横
前
期
基
本
計
画
ばい傾向です。処理については、沼南・白井・鎌ケ谷環境衛生組合が行っており、近年、
施設の建替えが行われ、安定的な処理体制が整えられています。
今後、公共下水道整備の進展により、し尿及び浄化槽汚泥の収集量は減少が予想されます
が、当面、浄化槽の適正な維持・管理及び処理施設の効果的な整備を図る必要があります。
●
第
また、公共用水域の水質保全のため、浄化能力の高い合併処理浄化槽※の設置を積極的に
2
促進する必要があります。
部
分
野
別
計
画
一方、感染症の媒体となる蚊、ハエ、ネズミなどの駆除については、引き続き薬剤等に
より対策を進めていく必要があります。さらに、犬などの愛玩動物の飼育についても、登
録や予防注射、飼育マナーの啓発に努めていますが、放し飼いや無登録の例もみられ、今
後も指導の徹底が必要です。また、ごみのない美しい環境づくりに、市民が力をあわせて
取り組むことも引き続き重要な課題です。
火葬場及び斎場は、四市複合事務組合によって設置され、葬祭等に係る運営が行われて
います。また、墓地を希望する市民が増加していますが、本市には公営墓地がなく、すべ
て民間に依存しています。今後、公営墓地への需要が高まると考えられることから、都市
公園※的な施設の整備を進める必要があります。
〔し尿処理人口の推移〕
〔合併処理浄化槽のしくみ〕
(人)
120,000
100,000
家庭
80,000
生活
雑排水
ブロア
し尿
▼
60,000
BOD40g/人・日
40,000
20,000
▼
ろ
材
▼
接
触
材
川
放流水質
BOD20mg/リットル以下
BOD除去率90%以上
(注)BOD:生物化学的酸素要求量
0
平
成
7
年
度
平
成
8
年
度
平
成
9
年
度
平
成
10
年
度
下水道人口
合併浄化槽人口
単独浄化槽人口
し尿人口(くみ取り等)
各年度末現在
資料:環境保全課
●138
ろ材
放流BOD
4g/人・日
平
成
11
年
度
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
● 2010 年度の姿 し尿収集・処理が適正に行われ、合併処理浄化槽※の設置や蚊、ハエ、ネズミなどの駆除
が進むなど、清潔な生活環境が確保されています。
また、公営霊園等の整備に向けた都市公園※的要素を持つ霊園等の確保に努めています。
●施策の体系 第
3
衛生的な生活環境の確保
環境衛生の充実
霊園等の充実
●施策の内容
1.衛生的な生活環境の確保
○清潔な生活環境を維持するため、公共下水道の整備状況にあわせて、し尿の効率的な
収集体制に努めます。
○沼南・白井・鎌ケ谷環境衛生組合のし尿処理施設の良好な維持管理に努め、適正な処
理を行います。
○浄化槽の実態調査を行うとともに、適切な維持管理の啓発に努めます。
○公共用水域の水質保全と衛生的で快適な生活環境の確保のため、合併処理浄化槽の設
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
置に補助を行うなどして、普及を促進します。
○感染症の防止などのため、蚊、ハエ、ネズミなどの駆除を、市民と行政が協力して効
果的に進めます。
○愛玩動物の適正飼育・動物愛護思想の啓発や、畜犬登録・狂犬病予防注射の普及に努
めます。
○生活環境を良好で美しいものに保つため、ごみゼロ運動などへの市民の幅広い参加を
促し、活動を盛り上げていくとともに、公共施設の清掃等にも市民が積極的に参加で
きる仕組みを整え、環境美化意識の高揚を図ります。
2.霊園等の充実
○市民の墓地需要の方向性を見極めつつ、周辺環境や都市景観の観点からも十分配慮し、
都市公園的な要素を持った施設の確保に努めます。
○火葬場及び斎場については、関係 4 市で協議しながら馬込斎場の計画的な整備を進め
ます。
●139
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
■ 主な事業の目標
事 業 名
第
(仮称)総合運動公園
整備事業(再掲)
2000 年度の現況
|
3
編
2010 年度の目標
計 画
基本構想
基本構想
都市計画決定
事業認可取得
都市計画決定
事業認可取得
一部用地取得
一部用地取得
一部施設整備
一部施設整備
●
前
期
基
本
計
画
●
第
都市公園整備事業
6.4ha 地区公園 3 か所 10.4ha 地区公園 1 か所
4.0ha
近隣公園 1 か所
1.2ha 近隣公園 2 か所
2.0ha
街区公園 135 か所 11.5ha 街区公園 146 か所
緑の空間創造事業
2
部
分
野
別
計
画
地区公園 2 か所
みどりのスポット設置
事業
ふれあいの森 2.6ha
保全林 7.0ha
14.3ha 街区公園 11 か所 2.8ha
ふれあいの森 5.0ha
保全林 14.0ha
ふれあいの森 2.4ha
保全林 7.0ha
|
6 か所
6 か所
河川・水路整備事業
25Km
27Km
2Km
準用河川整備事業
13km
14km
1km
雨水貯留池整備事業
5 か所
7 か所
2 か所
8 か所
10 か所
2 か所
3,500 基
10,500 基
7,000 基
|
2 か所
2 か所
428ha(汚水)
600ha(汚水)
172ha(汚水)
雨水貯留浸透施設整備
事業
雨水浸透施設設置促進
事業
河川等浄化施設整備事
業
公共下水道整備事業
印旛処理区 205ha 印旛処理区 217ha 印旛処理区 12ha
手賀沼処理区 223ha 手賀沼処理区 363ha 手賀沼処理区 140ha
江戸川左岸処理区
ー ha 江戸川左岸処理区
10ha(雨水)
合併処理浄化槽設置
助成事業
●140
3.2ha 近隣公園 1 か所
224 基
20ha 江戸川左岸処理区
20ha
60ha(雨水)
50ha(雨水)
700 基
476 基
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
第 3 節 安全に暮らせる社会システムを
つくります
第
3
編
1. 交通安全の推進
●
●現況と課題 本市では、交通安全対策として、歩道の整備や道路標識・標示、防護柵、交差点におけ
前
期
基
本
計
画
る道路反射鏡・照明灯の設置など交通安全施設の整備・拡充を進めており、あわせて、関
●
係機関との連携による各種交通規制の実施など、事故の未然防止のための安全対策に努め
第
てきました。また、平成12 年には交通安全の確保に関する基本理念及び基本施策等を定め
部
分
野
別
計
画
た交通安全基本条例を施行しています。
しかし、市内における近年の交通事故発生件数は、人口や交通量の増加に比例してほぼ
一貫して増加しています。これらの事故の中では、自動車運転手の不注意によるもののほ
2
か、歩行者や自転車利用者の安全確認不十分によるものも多いのが実態です。
本市は鉄道 3 線が通過し、バス路線が少ないこともあって、朝・夕の通勤・通学者など
による自転車利用者が多く、放置自転車が交通の安全性を阻害する例が多く見られること
から、その対策が大きな課題となっています。
今後も、悲惨な交通事故から市民を守るため、交通安全思想の普及が求められるととも
に、施設整備をはじめとした交通安全対策の総合的な推進を続ける必要があります。特に、
子どもや高齢者、障害者などの立場に視点を置いた対策を進める必要があります。また、
引き続き交通災害共済制度等による交通事故の被害者への支援に努めていくことも大切で
す。
〔交通事故発生件数の推移〕
(件・人)
0
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
100
200
300
400
500
600
700
472
5
570
568
488
2
583
567
514
472
5
585
530
1
618
548
4
604
人身事故発生件数
資料:管理課
死者数
傷者数
交通安全フェア
●141
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
● 2010 年度の姿 交通安全思想が広く普及し、交通安全施設の整備をはじめ、調査・研究を含めた総合的
な交通安全対策が歩行者優先の立場で講じられ、子どもや高齢者、障害者を含めたすべて
の人が安心して快適に通行できる環境づくりが進んでいます。
第
●施策の体系 3
編
交通安全意識の高揚
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
道路交通環境の充実
交通安全の推進
交通安全に関する調査・研究の推進
交通事故被害者への支援
●施策の内容
1.交通安全意識の高揚
○市民一人ひとりの交通安全意識を高めるため、関係団体と連携して、家庭、地域社会、
学校、職場で交通安全教育や運動を進めます。
2.道路交通環境の充実
○すべての人が安心して通行できるよう、関係機関と連携して、道路や交通安全施設な
どの整備、改良を進めます。
○適切な交通規制の実施について、関係機関に要請していきます。
○放置自転車については、自転車利用者への啓発を進めながら条例に基づく撤去活動を
行い、一掃に努めます。
3.交通安全に関する調査・研究の推進
○事故多発区間や地点における道路診断を実施するなど、交通安全に関する調査・研究
を進めます。
4.交通事故被害者への支援
○交通事故の被害者や家族の経済的・精神的不安を軽減するため、交通災害共済制度や
交通事故相談の充実に努めます。
●142
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
2. 防犯対策の促進
●現況と課題 近年の社会構造の変化は、地域社会における犯罪抑止力の低下や連帯意識の希薄化を招
いている一面もあり、犯罪の発生件数は今後も増加することが予想されます。特に、時代
環境を反映した新しい形態の犯罪が多発し、犯罪の低年齢化などの傾向も見られます。
本市では、平成 3 年の鎌ケ谷警察署開署を契機として、鎌ケ谷市防犯協会が設立されま
した。以後、警察署及び防犯協会を中心として地域住民をはじめ市・学校など、関係機関
の連携のもとに、防犯意識の啓発、薬物犯罪の撲滅、青少年の非行防止といった防犯活動
を積極的に展開し、また、防犯灯の改良も進めてきました。
秩序ある安全な環境の確保は、市民共通の願いです。そのためには、様々な犯罪に対して警
察機能のみに頼らず市民一人ひとりが、家庭・職場・学校などそれぞれの場で防犯意識を持っ
て行動するとともに、地域が一体となってより強固な防犯体制を確立する必要があります。
1,600
1,400
1,200
1,000
800
600
400
200
0
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
〔市内犯罪発生状況の推移〕
(件)
第
2
部
分
野
別
計
画
凶
悪
犯
粗
暴
犯
窃
盗
犯
平成7年度
平成10年度
平成 7 年度
平成 8 年度
平成 9 年度
平成10年度
平成11年度
知
能
犯
風
俗
犯
平成8年度
平成11年度
そ刑
の法
他犯
平成9年度
凶悪犯 粗暴犯 窃盗犯 知能犯 風俗犯 その他刑法犯
109
6
62 1,341
36
10
106
6
48 1,159
23
29
143
5
61 1,404
18
11
176
8
51 1,501
16
0
160
4
50 1,479
20
4
資料:鎌ケ谷警察署
〔防犯灯の設置状況〕
(か所)
6,400
6,279
6,206
6,300
6,149
6,200
6,026
6,100
6,000
5,939
5,900
5,800
5,700
平
成
8
年
度
平
成
9
年
度
平
成
10
年
度
平
成
11
年
度
平
成
12
年
度
資料:市民安全課
●143
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
● 2010 年度の姿 市民や警察署、防犯協会など関係機関との連携による防犯活動により、平穏で明るい社
会の実現をめざし、自治会などと協力した防犯灯の設置と維持管理が進み、夜間の安全確
保がなされています。
第
●施策の体系 3
編
防犯施設の充実
防犯対策の促進
●
前
期
基
本
計
画
防犯活動の推進
●施策の内容
1.防犯施設の充実
●
○夜間の安全確保のため、自治会など防犯灯管理団体に対し、防犯灯の新設・管理の補
第
助を実施することにより、さらに明るいまちづくりを進めます。また、市が管理する
2
部
分
野
別
計
画
防犯灯については、定期的に点検し、必要な修繕を実施するほか、計画的に新設を行
います。
○多くの市民が利用する公共的施設については、防犯上の視点に留意した整備に努めま
す。
○市民生活の安全を確保するため、関係団体と連携し、交番の新設などを関係機関へ要
請していきます。
2.防犯活動の推進
○市民一人ひとりの安全に関する意識を高めるため、各種メディア※を活用した広報やイ
ベント※などの啓発活動を進めます。
○市民の防犯意識の高揚を図り、犯罪を未然に防止するため、コミュニティ※活動の中で
パトロールなど自主防犯活動を促進します。
○犯罪や青少年の非行を防止するため、すべての市民や企業、行政などの関係機関や関
係団体が連携して、防犯活動や暴力追放運動に取組ます。
●144
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
3. 防災対策の強化
●現況と課題 首都圏の近郊都市として市街地の拡大が続いている本市では、災害発生要因が複雑化す
る中で、様々な災害の危険性が拡大し、災害の様相も変化することが予想されます。また、
社会環境の変化などから、災害に対する対応能力の低下や二次災害の危険性なども懸念さ
第
3
れます。
阪神・淡路大震災の惨状の記憶も新しい中で、本市では、
「鎌ケ谷市地域防災計画」を全
面修正して防災組織の体系化を図り、市民の生命や財産を守るための災害対策を進めてき
ましたが、引き続き、市民の防災意識を高めながら、その充実を図る必要があります。
災害に強いまちづくりを基本に、都市基盤の整備・改善や開発に対する適切な規制・指
導などによる災害の発生予防から、発生時の応急対応力、復旧・復興への対応に至るまで、
総合的な地域防災体制を一層強化する必要があります。
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
防災訓練
消火訓練
●145
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
● 2010 年度の姿 災害に強いまちづくりを基本として、市民の防災意識が高まり、市民や企業・行政が一
体となった防災活動が積極的に展開されています。災害の発生予防から、発生時の応急対
策、復旧・復興対策まで、体系的な防災体制がソフト、ハード両面から強化され、市民の
生命・財産が守られています。
第
3
編
●施策の体系
地域防災体制の充実
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
防災意識の高揚
防災対策の強化
応急活動・災害復旧体制の強化
災害に強い都市構造づくり
●施策の内容
1.地域防災体制の充実
○地域防災計画を実情やニーズ※にあわせて見直し、これに基づいて避難場所・防災拠点
となり得る公園やオープンスペース※及び避難路を確保し、災害情報連絡体制の充実を
図ります。
○学校など公共施設において避難所としての機能を充実するため、不燃化・耐震化を計
画的に進めます。
○地域防災計画の中で防災時の一時避難場所等に指定される学校においては、余裕教室
を利用し、防災物質等の備蓄体制を整え、地域防災体制の充実を図るとともに、学校
給食センターを利用した災害時の配食機能を整備します。
○自主防災組織の育成と活動促進に努めます。
○防災リーダーや専門的知識・技術を持った防災ボランティア※などを育成するとともに、
ボランティアグループのネットワーク※づくりを進めます。
○周辺市町との連携による、広域的な災害時相互応援体制の確立を進めます。
○災害時の物資供給体制の充実を図るため、民間企業等との協定締結を推進します。
2.防災意識の高揚
○総合防災訓練の実施や防災に関する講演会の開催などを通じて、平素から市民や事業
者の防災意識の高揚に努めます。
○自主防災組織や自治会が行う防災訓練に行政が参加し、地域や家庭において適切な防
災対策ができるよう防災教育を行い、防災知識の普及に努めます。
3.応急活動・災害復旧体制の強化
○災害発生時の応急活動、復旧・復興活動が円滑に行えるように、ライフライン※事業者
を含めた防災関係機関との連携を強化し、地域防災計画に沿った体制の確立を図りま
す。
●146
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
○的確かつ迅速な防災活動を実施するため、災害発生時の被害状況の早期把握や、応
急・復旧活動などに必要な情報の収集・分析・伝達に関する体制・システムを充実強
化します。
○障害者や高齢者など災害弱者については、地域や関係団体と連携しながら、日常の活
動の中で状況の把握に努め、災害時の迅速で円滑な救助や安否確認などの体制を整備
します。
第
○応急対策用資機材の整備や食料・衣料などの適切な備蓄を図ります。
○災害時におけるボランティア※や支援物資などの受け入れ体制を整備します。
○災害時のごみ・し尿の収集処理体制を事業者などと連携して整備し、災害により発生
する廃棄物の処理に対する広域的な相互支援体制を確立します。
○災害後の市民生活の正常化に向けて、生活情報の収集・提供、相談など被災者の生活
支援体制を強化します。
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
4.災害に強い都市構造づくり
○災害による被害を最小限にとどめるため、延焼防止機能を有し、避難場所となる公
園・広場などオープンスペース※の確保をはじめ、緊急活動を支える幹線道路の整備、
公共建築物の耐震化、河川改修等、災害に強い都市構造の形成をめざします。
○河川や公園・緑地などを結び、水と緑のネットワーク※を整備し、被害の拡大を防ぐこ
2
部
分
野
別
計
画
とができる緩衝空間の形成に努めます。
○公園・緑地などの整備をはじめ、避難路における街路樹の拡充や避難所の接道緑化な
どを進め、計画的に避難空間を確保します。
○河川流域においては、流出量の抑制と浸水防除を図るため、雨水貯留施設や浸透施設、
水路、雨水排水管の計画的な整備を推進します。
オープンスペース(市制記念公園)
●147
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
4. 消防力の強化
●現況と課題 本市の最近の火災発生件数とその損害額は、全国平均を下回る状態で推移しており、救
急出動件数は、全国平均をやや下回ってはいるものの増加傾向にあります。
第
本市の消防体制は、平成 9 年に、新市街地として整備が見込まれる新鎌ケ谷駅周辺地域
3
に市内三番目の鎌ケ谷消防署を開設するとともに、さらに通信指令体制を強化し、消防本部
編
●
前
期
基
本
計
画
4 課、3 消防署体制を築きました。また、消防団については、分団詰所敷地確保と詰所施設の
計画的な整備・近代化に努め、消防本部・消防署との緊密な連携体制を構築してきました。
しかし、市街地の変貌が目覚ましい中で、依然として進入道路の狭あいや木造及び非木
造建物の混在密集地も目立ち、火災時の被害拡大の危険性が懸念されます。従って、一層
の火災防ぎょ・火災予防体制の強化が求められ、消防水利の増強や、最新式かつ高度な装
●
備を備えた消防車両を導入し、様々な建物の防火機能を高める適切な指導と市民一人ひと
第
りの防災・防火意識の高揚を図っていくことが必要です。
2
部
分
野
別
計
画
また、耐震性の高い消防施設の建設や、より高度な消防緊急通信指令装置の導入、職員
の適正配置などにより、社会環境変化に適合した消防体制づくりに努める必要があります。
さらに、高齢化が進む中で、より高度な救急体制の確立と多様化する災害に対応できる
救助体制の強化にも取り組む必要があります。
〔火災発生件数の推移〕
〔救急出動件数の推移〕
(件)
(件)
50
3,000
48
2,722
43
40
21
30
35
20
38
38
2,500
16
15
2,000
19
2,270
2,369
349
350
234
274
278
447
413
448
1,268
1,333
1,355
平成7年
平成8年
321
20
10
1,500
27
23
16
22
2,431
1,000
平成8年
平成9年
平成10年
287
345
321
407
438
1,628
1,670
23
0
平成7年
400
2,774
平成11年
建物以外の火災
500
建物火災
各年 12 月 31 日現在
資料:消防本部
0
平成9年 平成10年 平成11年
急病
交通事故
一般負傷
その他
※一般負傷は、けがによる救急である。その他は、急病・交通
事故・一般負傷以外の救急である。
各年 12 月 31 日現在
資料:消防本部
●148
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
● 2010 年度の姿 市民の防火意識が高まり、地域での火災予防体制の充実が進むとともに、総合的な消防
力の強化がなされ、複雑多様化する火災等の災害への対応力が高まっています。また、高
度な救急体制の確立と救助体制の充実により、救急需要や大規模災害への対応力が高まり、
救命率も向上しています。
第
3
●施策の体系 編
火災を防ぐ体制づくり
消防力の強化
安心できる救急・救助体制づくり
●施策の内容
1.火災を防ぐ体制づくり
○耐震性を備え、人と環境にやさしい安全な防災拠点としての機能充実をめざし、消防
本部・消防署庁舎、消防団詰所施設の更新整備と、訓練施設の整備を図ります。
○消防緊急通信指令装置の更新など消防通信システムの充実、消防車両の更新整備、消
火栓・防火水槽など消防水利の充実を進めます。
○火災時に消防活動の要となる消防団の充実を図ります。
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
○消防職員数の確保と各種教育訓練により、消防力の充実強化を図ります。
○関係自治体との災害時応援協定などにより、広域的な応急活動体制を強化します。
○地域における火災予防体制の充実を図るため、各種防火クラブなど自主防火組織の活
動と実践的リーダーの育成を促進します。
○市民一人ひとりの防火意識高揚を図るため、防火訓練や広報、教育活動などの充実を
進めます。
○防火対象物の立ち入り検査を強化するとともに、自衛消防組織の充実、防火管理者の
教育を促進します。
○障害者や高齢者、外国人など災害弱者を重点に住宅火災の予防に努めます。
2.安心できる救急・救助体制づくり
○増加する救急事故に対応できる救急体制を充実強化し、救命率の向上を図るため、高
規格救急自動車※の導入や救急救命士※の養成、救急医療情報システム※の効果的運用を
図ります。
○医療機関と連携し、搬送途上における適切な応急措置や病院での受け入れ体制の円滑
化を図ります。
○市民自らが救急救命処置の知識・技術を身につけられるよう、学習機会の提供や啓発
活動を進めます。
○大規模災害にも対応できるよう、救助隊員の専従化と教育訓練施設の充実により、救
助技術の向上を進めるとともに、高度な救助資機材の導入に努めます。
●149
第 2 章 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
■ 主な事業の目標
事 業 名
2000 年度の現況
2010 年度の目標
計 画
子局 57 局
67 局
10 局
中央消防署建替事業
1 か所
1 か所
1 か所
消防団詰所建替事業
7 か所
8 か所
1 か所
防火水槽設置事業
14 基
26 基
12 基
防災行政無線更新事業
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
●150
第3編
前期基本計画
第2部
分野別計画
第3章
「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」
をめざして
「まちづくり絵画コンテスト∼夢・ 2020 年の私と鎌ケ谷市∼」
(平成 10 年)
鎌ケ谷中学校 1 年(当時)
増田桂子さん・田沼茉梨恵さん
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
第 1 節 魅力あふれるまちづくりを進めます
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
1. 広域交流拠点の整備
●現況と課題 新鎌ケ谷駅周辺地区は、鉄道 3 路線(東武鉄道野田線、新京成電鉄線、北総・公団線)
の新鎌ケ谷総合乗換駅があり、さらに将来は、東京 10 号線延伸新線(鉄道北千葉線※)が
整備される計画もあって、鉄道交通網の結節点として広域的にも重要な拠点となる地区で
す。
このため、同地区については、都心、船橋市、松戸市、柏市などをはじめ、成田空港、
幕張新都心方面へのアクセス性※の高さなどの特性を最大限に活かした、鎌ケ谷市の顔とな
る広域交流拠点の形成をめざし、都市基盤整備公団が新鎌ケ谷特定土地区画整理事業※を実
施しています。
この地区の整備については、今後も市が中心となって関係機関及び関係地権者と十分に
協議しながら、
「人・もの・情報」が交流する魅力あふれる新たな交流拠点を創出するため
に、基盤整備と連携を図りながら、必要な都市機能についての検討と導入の促進・整備を
進める必要があります。
なお、新鎌ケ谷駅周辺地区の西側に接する市街化調整区域※については、新鎌ケ谷特定土
地区画整理事業の進捗動向を見ながら土地利用について検討していくことが必要です。
〔新鎌ケ谷駅周辺地区の将来イメージ図〕
(注)このイラストは、将来の新鎌ケ谷駅周辺地区を想像して描いたイメージであり、実際とは異なります。
●152
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
● 2010 年度の姿 千葉県北西部地域を代表する魅力と活気あふれる広域交流拠点にふさわしい高次な都市
機能の誘導・整備がなされ、他市町村からも人が集まりにぎわっている鎌ケ谷市の「顔」
として、新たな都心形成が計画的・段階的に進められています。
●施策の体系 第
3
編
広域交流拠点の基盤づくり
広域交流拠点の整備
広域交流拠点機能の集積誘導と
土地の高度利用
●施策の内容 1.広域交流拠点の基盤づくり
○鉄道交通の拠点として、にぎわいある商業・業務・文化・娯楽等の機能が集積し、快適
性、安全性、利便性などを備えた拠点づくりのため、関係機関と調整を図り、地権者の理
解を得ながら、都市基盤整備公団による新鎌ケ谷特定土地区画整理事業※を促進します。
○本市の中心的な玄関口にすることはもとより千葉県北西部の交流拠点をめざし、駅前
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
広場を駅北側と南側に整備し、鉄道とバス・タクシーとの連絡性に配慮した多方面か
ら来る人びとの交流空間づくりに努めます。
○水と緑によるうるおいがあふれ、緑の中の都市という印象を持つ、人と環境が共生し
た新しいまちを創るため、地区内の「みち」については、歩車道の分離、人間優先の
道路づくりを基本に「歩行者空間」と「広場」による歩行者空間ネットワーク※を形成
します。
また、人にやさしい「シンボルプロムナード※」の形成、緑の回廊となる都市計画道路※
の整備を進めます。
○地区内各所には、緑を基調としたうるおいとやすらぎのある都市生活空間のオアシス
となる緑いっぱいの街区公園やポケットパーク※を整備します。
○防災に配慮した、安全で安心な都市空間とするため、都市施設整備にあたっては、誰
もが利用しやすいユニバーサルデザイン※に努めるとともに、自然環境の保全と活用を
兼ねた調整池の整備などを促進します。
○美しい都市空間づくりのため、地区計画※などの導入を図りながら各建物が調和した美
しいまち並みづくりを促進します。
○広域交流拠点の核となる商業・業務・文化・娯楽などの機能を担う施設立地のため、民
間活力の積極的な参加を求めるとともに、公共公益施設の整備に努めます。また、そ
れらに隣接して優良な住宅地の供給を促進し、利便性、快適性の高い都市型居住の場
の形成を図ります。
○新鎌ケ谷駅の西側地区については、新鎌ケ谷特定土地区画整理事業の進捗状況、関連
事業の状況等に応じて、土地利用のあり方について検討していきます。
●153
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
2.広域交流拠点機能の集積誘導と土地の高度利用
○新鎌ケ谷駅を中心とした地区では、にぎわいとふれあいのあるまちづくりを進めるため、
広域交流拠点にふさわしい魅力的な商業・業務施設の集積と土地の高度利用を図ります。
○広域交流拠点の具体的なイメージ、まちづくりの方向性や導入すべき都市機能をもと
に、これにふさわしい施設などの立地誘導を推進します。
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
(注)このイラストは、将来の新鎌ケ谷駅周辺地区を想像して描いたイメージであり、実際とは異なります。
●154
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
2. 鉄道新線開業等に対応した新市街地の整備
●現況と課題 鉄道北千葉線※は、都営新宿線の延伸路線として本八幡駅∼印旛松虫(現:印旛日本医大
駅)間約28.9km の計画路線で、千葉ニュータウンと都心とを結ぶとともに、市川市北東部
及び鎌ケ谷市南西部の鉄道不便地域の解消を目的に計画されたものです。
しかし、千葉ニュータウン計画の縮小に伴い、小室∼印旛松虫間の免許を宅地開発公団
(現:都市基盤整備公団)に譲るとともに、昭和53 年以降は事業が休止状態となり、現在、
事業化について、千葉県、市川市及び鎌ケ谷市からなる「北千葉線促進検討委員会」にお
いて様々な調査・検討を行っています。また、関連 8 市町村からなる「千葉県西部・北総
地域鉄道建設促進期成同盟」を通じての陳情活動も行ってきました。
この結果、平成12 年1 月の首都圏の鉄道整備に関する運輸政策審議会の答申では、本鉄
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
道のうち、本八幡∼新鎌ケ谷の区間9.3km については、
「沿線の開発状況を見極めつつ、そ
●
の整備を検討する」と位置づけられました。本鉄道の整備により、都心へ直結することと
第
なり、市民の利便性が向上するとともに、沿線の計画的なまちづくりに大きく貢献するこ
部
分
野
別
計
画
とが期待されます。
今後は、運輸政策審議会で位置づけを得た区間について、東京10 号線延伸新線と名称を
改め、新駅設置が予定される中沢などの地区で市街地整備事業などを進めることにより鉄
2
道需要を喚起し、鉄道の事業化の早期実現をめざしていく必要があります。
北総・公団線新鎌ケ谷駅
●155
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
● 2010 年度の姿 東京10 号線延伸新線(鉄道北千葉線※)の新駅設置が予定されている中沢などの地区で、
市街地整備事業などの面的整備事業が促進され、鉄道利用需要の喚起により本鉄道の事業
化が進みつつあります。休耕田や低・未利用地も緑豊かな整然とした質の高い市街地に生
まれ変わりつつあります。
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●施策の体系 鉄道新線開業等に対応した新市街地の整備
新たな市街地の形成
●施策の内容 1.新たな市街地の形成
●
○新駅が予定されている中沢地区などで、自然と調和した良好な市街地の形成を図るた
第
め、土地利用の計画とともに都市計画道路※など都市基盤の整備について総合的な計画
2
部
分
野
別
計
画
を策定し、誘導していきます。
○新市街地の整備においては、秩序ある土地利用の誘導を進めるため、周辺の農業環境
などとの調整を図りながら、適切な面的整備手法などの適用を検討します。
○市街化区域※内の農地や低・未利用地などにおいては、周辺の土地利用との調和を図り
ながら、必要に応じて計画的な市街地形成の誘導や、地域環境の維持・向上に努めま
す。
●156
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
3. 質の高い既成市街地の整備
●現況と課題 本市の市街地は、鉄道の各駅周辺や、国道・県道などの沿道を中心に自然発生的に形成
されたものが主体となっています。
このうち、市役所付近から初富駅周辺を経て東武鎌ケ谷駅周辺に至る部分には、商業・
業務機能が多く集積し、市の中心市街地を形成していますが、鉄道による分断や交通渋滞
などにより都市機能の円滑な成長に支障をきたしています。また、公園や下水道など都市
基盤整備が遅れ、中心市街地が持つべき利便性や安全性、快適性などが不十分な状況です。
この中心市街地は、新鎌ケ谷駅周辺地区の整備とあわせて本市の都市軸をなす部分であ
り、現在、東武鎌ケ谷駅東口土地区画整理事業※がほぼ完成し、東武鉄道野田線の連続立体
交差事業※が進行しているほか、新京成電鉄線の連続立体交差事業も計画されています。中
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
心市街地の活性化は全国的な課題ともなっており、中心市街地活性化法(略称)などの法
●
体系も整備されつつあります。今後、これらの活用も含めて、市民の積極的な参加と協力
第
により、にぎわいと魅力あふれる中心市街地づくりを進めていく必要があります。
部
分
野
別
計
画
また、近隣商業拠点をなす各地区についても、それにふさわしい機能整備が求められます。
周辺市街地では、計画的に開発・整備された一部地区を除いて、ミニ開発※による住宅地
などが多く、住宅や工場、商業施設などの混在や密集とともに、道路や公園、下水道の不
2
足や未整備など、居住環境上の問題も散見され、都市基盤の充実とともに、適切な開発や
建築行為などの規制・誘導に努める必要があります。
高架となった東武鉄道野田線
東武鉄道野田線新鎌ケ谷駅
●157
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
● 2010 年度の姿 地区の特性にあった適切な整備手法の導入や有効な都市基盤整備などにより、首都圏の
住宅都市として、また、都市軸や近隣商業拠点などが有機的に連携した魅力ある良好な市
街地環境形成が、市民参加のもとに計画的に進められています。
第
●施策の体系 3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
都市軸の整備
質の高い既成市街地の整備
身近な近隣商業拠点の整備
住みよい周辺市街地の整備
●施策の内容
1.都市軸の整備
○都市軸形成の基礎をなすものとして、新京成線連続立体交差事業※を促進します。ま
た、進行中の東武野田線連続立体交差事業、東武鎌ケ谷駅東口土地区画整理事業※の早
期完成を図ります。
○都市軸を構成する拠点機能を高めるため、東武鎌ケ谷駅西口周辺地区及び初富駅周辺
地区での市街地整備事業について、中心市街地活性化法の活用なども含め、市民の積
極的な参加と意見集約のもとに検討し進めます。
○都市軸上の拠点機能が有機的に連携するよう、連続立体交差事業や市街地整備事業と
一体的に、軸を構成する道路などの交通環境の向上や交流空間の整備、高架下空間の
有効利用に努めます。
○都市軸にふさわしい空間形成を図るため、歩道や十分な幅員の道路など公共空間の適
正な確保とそれらの快適さを演出する植栽の推進、ポケットパーク※的広場の設置及び
商業の活性化等に努めるとともに、用途地域※に合わせた商業・業務機能、都市型住宅
などのバランス良い立地の誘導を図ります。
2.身近な近隣商業拠点の整備
○鎌ケ谷大仏駅、北初富駅、くぬぎ山駅の各駅の周辺地区では、近隣商業拠点にふさわ
しい都市機能の誘導を進めます。
3.住みよい周辺市街地の整備
○面的な整備がなく、宅地の細分化や無秩序な市街地形成が危惧される地区などでは、
居住環境の維持・改善を促進するため、土地利用上の規制・誘導とともに、地区計画※
や建築協定※、緑化協定※など、地域の状況や条件に応じた適切な整備手法を市民の積
極的な参加と協力によって導入、適用していきます。
○住みよい市街地の形成のため、道路やオープンスペース※などの確保に努めます。
○良好な市街地づくりに関する市民の自主的な取組を促進するため、市街地整備に関す
る情報の提供や相談体制を充実します。
●158
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
4. 鎌ケ谷市の魅力あふれるまち並みづくり
●現況と課題 近年、快適な暮らしのためのまちづくりの中で、道路や公園に代表される施設の量的整
備やサービス面の充実だけでなく、それらの施設の視覚的な側面(まち並み)における魅
力づくりとして、個性やうるおい、文化性の表現など質的側面の向上が強く求められるよ
うになってきました。
「魅力あふれるまち並みづくり」は、まちづくりにおける横断的・質的な課題ですが、こ
れまでは量的整備への関心が強く、魅力あるまち並みについての共通認識の形成や方法論
の検討が十分になされていない状況にあるといえます。
また、市民の誰もが自分の住むまちに愛着や誇りを持てるよう、地域特性を活かし、周
辺環境と調和した魅力ある景観や文化性などを備えたまち並みづくりを進める必要がありま
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
す。さらに貴重な自然や歴史を魅力あるまち並みづくりに活かす工夫や、施設デザイン等
●
の質的側面への関心の高揚、そのための仕組み・制度づくりなどが大切です。
第
本市では、これまで「魅力づくり推進会議」により、ふるさと基金を財源とした各種事
業の検討・実施をしてきましたが、さらに、市民と行政、専門家などの協働※による検討・
実践の体制づくりやそれを進めるための仕組み・制度づくりを行うことが課題です。
これらの検討・実践の中では、広域交流拠点都市にふさわしいまちのシンボル※づくりも
2
部
分
野
別
計
画
必要であり、多くの市民が鎌ケ谷らしさとして掲げる「梨」や「豊かな自然」などをわか
りやすい形でまち並みづくりに活かすなどの方策が求められます。
●159
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
● 2010 年度の姿 豊かな自然を活かし、歴史的・文化的背景を踏まえた魅力づくりへの取組が、市民・企
業・行政などが一体となって検討、実践されています。また、個性と魅力あるまち並みづ
くり、都市景観形成、シンボル※づくりなどが市民参加のもとで進められ、市への愛着やふ
るさと意識が育まれています。
第
3
編
●施策の体系 魅力あふれるまち並みづくりのための仕組み・制度づくり
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
鎌ケ谷市の魅力あふれるまち並みづくり
魅力あふれるまち並みづくりのための計画づくり
魅力あふれるまち並みづくりの実践
●施策の内容 1.魅力あふれるまち並みづくりのための仕組み・制度づくり
○鎌ケ谷市の魅力づくり・景観形成を進めるため、行政の組織体制を拡充するとともに、
市民や専門家と行政が一体となった推進組織体制の整備を図ります。そして、それを
中心に鎌ケ谷市の魅力あふれるまち並みづくり、まちのデザイン水準の向上等につい
ての研究を行い、共通認識を形成していきます。
○これらの体制のもとで、今後の施設や環境デザインの質的向上について市民の理解を
深めるため、意識啓発活動を充実させていきます。
○魅力あるまち並みづくりの仕組みとして、ふるさと基金の有効な活用を進めるほか、
都市景観形成支援事業を創設して、市民や民間企業等による景観形成行動を支援して
いきます。
2.魅力あふれるまち並みづくりのための計画づくり
○魅力づくりを総合的、計画的に進めるため、魅力づくりの検討を踏まえて、
「魅力づく
り推進基本計画」の策定を図ります。
○都市景観の魅力を計画的に高めるため、魅力づくりの協働※推進体制のもとで、その基
本となる都市景観条例を制定するとともに、具体的な方策を示す「都市景観形成基本
計画」を策定し、その推進を図ります。
○市民との協働による良好なまち並みづくりを進めるため、将来の都市形成のあり方を
都市計画マスタープラン※として策定します。
●160
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
3.魅力あふれるまち並みづくりの実践
○まち並みの魅力を高めるため、公共施設や公共空間の整備においては、都市デザイン
への配慮、文化的視点の重視、街路樹による緑化、電線類の地中化などに努めます。
○魅力あるまち並みづくりを市民の主体的参加によって進めるため、地区計画※、建築協
定※、緑化協定※などの検討・適用に努めます。
○都市景観の阻害要因の発生抑制を図るため、屋外広告物などに対する制度的検討も含
○文化的で個性ある都市空間づくりのため、市内の特色ある歴史文化や伝統、自然、産
業などの資源から鎌ケ谷のシンボル※にふさわしいものを選定し、景観素材として公共
施設の整備等に積極的に取り入れることで、鎌ケ谷らしさ、鎌ケ谷の自然的・風土的
個性を都市景観に表現していきます。
○本市のシンボル的な魅力中核ゾーンを形成するため、新鎌ケ谷駅周辺地区をはじめ、
豊かな自然と史跡を含む地区などを保存・整備します。
参加
●
前
期
基
本
計
画
第
2
部
分
野
別
計
画
市
民
魅力づくり懇談会
編
●
〔鎌ケ谷市の魅力あふれるまち並みづくり推進体制〕
専
門
家
第
3
めた規制、改善指導に努めます。
参加
景
観
文歴
化史
魅力づくり協議会
色デ
彩ザ
イ
ン
自
然
庁
市
長
公
室
総
務
部
市
民
部
内
保
健
福
祉
部
組
織
土
木
部
都
市
部
教
育
委
員
会
消
防
本
部
●161
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
■ 主な事業の目標
事 業 名
2000 年度の現況
2010 年度の目標
計 画
東京 10 号線延伸新線
(鉄道北千葉線)沿線
市街地整備事業
|
関連調査
関連調査
東武鎌ケ谷駅西口周辺
地区市街地整備事業
地元調整
関連調査
事業主体の確立
事業着手
関連調査
事業主体の確立
事業着手
前
期
基
本
計
画
初富駅周辺地区市街地
整備事業
地元調整
関連調査
事業主体の確立
事業着手
関連調査
事業主体の確立
事業着手
●
近隣商業拠点都市機能
誘導整備事業
|
関連調査
関連調査
(仮称)文化センター
設置事業(再掲)
|
1 か所
1 か所
(仮称)女性センター
設置事業(再掲)
|
1 か所
1 か所
(仮称)国際交流センタ
ー設置事業(再掲)
|
1 か所
1 か所
(仮称)ふるさと物産セ
ンター整備事業(再掲)
|
1 か所
1 か所
(仮称)消費生活センタ
ー設置事業(再掲)
||
1 か所
1 か所
第
3
編
●
第
2
部
分
野
別
計
画
●162
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
第 2 節 都市活動を支える
交通網整備を進めます
第
3
編
1. 安全でゆとりある道路の整備
●現況と課題 道路は、産業活動や通勤、通学、買物などの日常生活を支える根幹的な都市基盤として
重要な役割を担っています。
●
前
期
基
本
計
画
●
本市の道路網体系は、広域幹線である国道464 号と県道3 路線を主軸として、これを都市
※
計画道路 及び主要な市道が補完する形で形成されています。
国道及び県道は、通過車両が多く、交差点や踏切で交通渋滞が多発し、騒音・振動・排
気ガスなどで沿道市街地の生活環境を悪化させています。また、道路幅員の不足、歩道や
安全施設などの未整備箇所もあり、広域幹線道路としての機能向上のため一層の整備促進
第
2
部
分
野
別
計
画
が必要です。
都市の骨格をなす都市計画道路は、20 路線が計画されていますが、都市化の進展に対し
整備が追いつけない状況であり、機能的な道路ネットワーク※を形成するまでには至ってい
ません。道路交通の円滑化、体系化のため、都市計画道路の整備は不可欠であり、市街地
整備事業などとの効果的な連携を図りながら推進していく必要があります。
この他の市道については、道路幅員や歩道、排水施設などの整備が十分でなく、生活道
路への通り抜け車両の進入などもあり、歩行者の安全や地域交通が阻害され、生活環境に
影響を及ぼしており、きめ細かな対応が求められます。私道は、舗装整備により舗装率向
上に努めていますが、今後も一層の対応が必要です。
今後は、防災や都市景観への配慮とともに、ユニバーサルデザイン※が求められます。
都市計画道路 3 ・ 4 ・ 5 号船橋我孫子バイパス線
●163
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
〔主要道路網図〕
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
●164
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
● 2010 年度の姿 道路網の計画的・体系的な整備により、生活環境の安全性・利便性や防災機能が向上し
ています。国道・県道の整備・改良とともに、都市計画道路※、その他市道なども、効率的
に整備が進められています。道路整備にあたっては、誰もが使いやすい構造となるよう配
慮がなされ、市民参加による緑化も進み、道路の適切な維持管理がなされています。
第
3
●施策の体系 編
道路網の整備・促進
安全でゆとりある道路の整備
生活道路の整備
安全で快適な道づくり
●施策の内容 1.道路網の整備・促進
○広域幹線道路である北千葉道路の整備を関係機関に要請していきます。
○国道464 号バイパス線の整備を促進していくほか、国・県道の交差点改良や歩道設置、
幅員の確保や排水施設等の整備について、関係機関へ要請していきます。
○千葉県と協力して都市計画道路3 ・4 ・5 号船橋我孫子バイパス線の整備を促進します。
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
○他の都市計画道路については、連続立体交差事業※や市街地整備事業に関連する路線の
整備を促進・推進するとともに、その他の路線についても体系的な整備を図ります。
○幹線的機能をもつ主要市道については、舗装改良、交差点改良、歩道設置などを計画
的・効果的に推進します。
2.生活道路の整備
○市民が日常的に利用する生活道路のうち、一般市道においては、舗装新設、道路排水
施設の整備、緊急車両の円滑な通行のための幅員確保や待避所設置など、地域の特性
に合った整備を推進します。
○私道については、鎌ケ谷市私道舗装整備要綱に基づき、申請による舗装整備を進めま
す。
3.安全で快適な道づくり
○安全で快適なうるおいある道路空間の形成を図るため、道路の緑化・コミュニティ道
路※などの整備を進めます。
○道路の環境づくりはユニバーサルデザイン※の視点から、歩道と車道の分離や段差の解
消、気軽に休憩できるポケットパーク※や小スペースなどの設置、交差点の改良などに
努めます。
○道路の維持管理を的確に行い、迅速な対応に努めます。
○道路の緑化活動などへの市民参加を検討していきます。
●165
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
2. 利便性の高い公共交通体系の充実
●現況と課題 本市には、東武鉄道野田線、新京成電鉄線及び北総・公団線の鉄道 3 路線があり、新鎌
ケ谷駅でこれら 3 路線の乗り換えが可能となったことから、広域的な交通結節点としての
第
機能が飛躍的に向上しました。今後は、鉄道を利用する市民の利便性の向上のため、列車
3
増発などを促進する必要があります。
編
●
前
期
基
本
計
画
東武鉄道野田線は、複線化を伴う連続立体交差事業※が進捗しています。また、新京成電
鉄線でも連続立体交差事業を計画していますが、地域分断や踏切での交通事故・交通渋滞
解消などのため、新鎌ケ谷特定土地区画整理事業※や初富駅周辺地区の市街地整備事業など
との整合を図りながら積極的に推進していく必要があります。さらに、新鎌ケ谷駅につい
ても、これらの事業により総合乗換駅としての機能強化が期待されています。
●
事業が休止状態となっている東京 10 号線延伸新線(鉄道北千葉線※)は、運輸政策審議
第
会の答申で、
「沿線の開発状況を見極めつつ、その整備を検討する」とされたことから、新
2
部
分
野
別
計
画
駅設置予定地区での市街地整備事業などにより鉄道需要を喚起し、早期の事業化をめざす
必要があります。
北総・公団線と接続する成田新高速鉄道についても、成田空港と直結する利便性の高い
鉄道であることから、広域的体制により整備を促進する必要があります。
また、各駅の駅前広場の整備、自転車駐車場の充実も課題です。
市内のバス路線は、車社会の進展により一部地域へのサービスにとどまっており、利用
者数も減少しています。しかし、高齢化社会における交通手段の確保、環境問題への対応
などの観点からバスの重要性は高く、市民ニーズ※に応じたサービスが効率的かつ多様な形
で提供できるような施策が求められます。
市民の個別の需要に対応しているタクシーは、今後も市民の身近な交通手段としてサー
ビスの充実が望まれます。
なお、これらの公共交通機関・施設は、高齢化の進展などの中で、誰もが利用しやすい
ものとしていくことが強く求められています。
〔主要駅の乗客数の推移〕
(千人)
6,000
5,000
4,000
3,000
2,000
1,000
0
平成7年度 平成8年度 平成9年度 平成10年度 平成11年度
東武鎌ケ谷駅
新京成鎌ケ谷大仏駅
北総新鎌ケ谷駅
資料:東武鉄道(株)
●166
新京成電鉄(株)
北総開発鉄道(株)
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
● 2010 年度の姿 鉄道、バスの輸送力増強とサービス向上、バスネットワーク※の拡充が順次進み、鉄道、
バス、タクシー、自転車など様々な交通機関が有機的に連携した誰もが利用しやすい総合
的・効率的な交通体系の整備が続けられています。東武鉄道野田線に続き新京成電鉄線の
連続立体交差事業※が進展するとともに、東京10 号線延伸新線(鉄道北千葉線※)や成田新
高速鉄道の事業化が進みつつあり、鉄道沿線の秩序あるまちづくりが進んでいます。
第
3
編
●施策の体系 ●
公共交通網の充実
利便性の高い公共交通体系の充実
交通環境の充実
●施策の内容 1.公共交通網の充実
○東武鉄道野田線、新京成電鉄線の連続立体交差事業を促進します。
○鉄道各事業者に対して、列車増発や運行時間の拡大など利便性の向上を要請していき
ます。
○東京10 号線延伸新線(鉄道北千葉線)については、北千葉線促進検討委員会を通じて
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
事業化を促進する中で、事業主体のあり方など具体的な検討を進めます。
○成田新高速鉄道についても、整備促進の活動を行っていきます。
○バスサービスについては、生活交通手段としての既存バス路線の維持及び活性化に努
めるとともに、新鎌ケ谷駅をはじめ各駅の周辺整備と駅前広場整備などにあわせて路
線の拡充や新規参入について関係機関に要請します。また、高齢者などの移動手段と
して、コミュニティバス※を運行します。
○市民のニーズ※に沿ったタクシーサービスの充実について、関係機関に要請します。
2.交通環境の充実
○新鎌ケ谷駅については、特定土地区画整理事業※や連続立体交差事業とあわせて、総合
乗換駅の機能向上をめざし、関係機関及び関係事業者との調整を進めます。
○駅利用者の利便性、安全の確保や鉄道とバス・タクシー等との円滑な連絡を図り、交
通渋滞を解消するため、市街地整備事業などとあわせて駅前広場や都市計画道路※の整
備に努めるとともに、駅でのエレベーター・エスカレーターの整備を促進します。
○自転車駐車場については、適正な受益者負担により、市民ニーズに沿った施設の充実
に努めます。
○道路交通の円滑化及び安全の確保を図り、商業・業務機能の活性化を促進するため、
民間活力等も有効に活用した駐車場の整備に努めます。
○段差の少ない低床式や低公害型など、人や環境にやさしいバス※の導入を促進します。
●167
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
〔東京 10 号線延伸新線(鉄道北千葉線)計画ルート図〕
我孫子
成田
線
柏
武蔵
野線
線
常磐
第
東
武
鉄
道
野
田
線
新松戸
3
編
松戸市
新八柱
松戸
京成高砂
北総開
東松戸
中沢
柏井
船橋市
東菅野
本八幡
成田市
成田新
高速
鉄
印旛
日本医大
印旛村
新
京
成
電
鉄
線
成田
京成成田
成田空港
北習志野
速線
東葉高
宿線
秋
葉
原
鎌ケ谷市
(仮称)
(仮称)
総武本線
上
野
0号
京1 線
東 伸新
延
都市基盤整備
公団鉄道
小室
白井
(仮称)
線
市川市
本埜村
印西牧の原
道
●
西白井
発鉄道
矢切
千葉ニュータウン
中央
新鎌ケ谷
●
前
期
基
本
計
画
印西市
白井町
八柱
西船橋
営新
勝田台
凡 例
船橋
京成
線
都
第
千葉ニュータウン
東京10号線延伸新線
(鉄道北千葉線)約9.3km
京成津田沼
2
部
分
野
別
計
画
都市基盤整備公団鉄道営業線
線
本
武
民営鉄道営業線
総
成田新高速鉄道計画線
千葉
〔バス路線図〕
JR線
佐津間
ちばレインボーバス
六実駅
佐津間十字路
六実駅
病院前
粟野
くぬぎ山駅
新京成バス
道
発鉄
開
北総
鎌ケ谷警察署
新鎌ケ谷駅
大松入口
新鎌ケ谷駅入口
南園
鎌ケ谷市役所
北初富駅
開拓入口
初富駅
ヤマザキグランド前
ちばレインボーバス
三本椚
鎌ケ谷駅
東
武
鉄
道
野
田
線
中沢
新
京
成
電
鉄
鎌ケ谷大仏駅
東部小入口
鎌ケ谷新田
二和道
郵便局
馬込沢駅
●168
関牧場
井草
配給所前
鎌ケ谷
京成バス
井草
丸山道
馬込沢
延命寺
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
■ 主な事業の目標
事 業 名
都市計画道路整備事業
2000 年度の現況
2010 年度の目標
計 画
3 路線
3km
7 路線
7km
(内コミュニティ道路
1 路線 1km)
6 路線
4km
(内コミュニティ道路
1 路線 1km)
第
3
編
●
主要市道整備事業
37km
44km
7km
交差点改良事業
4 か所
12 か所
8 か所
前
期
基
本
計
画
●
一般市道整備事業
38km
45km
7km
私道整備事業
24km
29km
5km
東武野田線連続立体交
差事業(千葉県事業)
1.9km
2.4km
0.5km
新京成線連続立体交差
事業(千葉県事業)
|
高架橋 2km
高架橋 2km
東京 10 号線延伸新線
(鉄道北千葉線)整備
促進事業
|
関連調査
関連調査
駅前広場整備事業
1 か所
3 か所
2 か所
自転車駐車場整備事業
7 か所
7 か所
新 設 1 か所
廃 止 1 か所
|
関連調査
関連調査
公共駐車場整備事業
第
2
部
分
野
別
計
画
●169
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
第 3 節 活力ある産業を育成します
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
1. 都市農業の育成
●現況と課題 本市は全国有数の梨産地の一つとして知られ、幸水、豊水、新高などの優良品種を栽培
しており、その栽培面積は樹園地面積の大半を占めています。また、野菜では、大根、ね
ぎ、ほうれん草、人参、かぶなどが多く栽培されています。
農家数、農業就業者数、耕地面積は減少傾向にありますが、農業後継者を育成しつつ、
将来にわたる安定経営により生産体制を強化し、有力な地場産業としての地位を確保して
いくことが望まれます。
農業経営の安定と近代化を促進するため、本市では機械化や技術革新に対する資金融資
制度や、共同機械の導入や農業団体活動への支援、高収益の施設園芸の育成などに取り組
んでおり、特に梨栽培については条例による生産保護対策などを進めています。
今後もこれらの施策により効果的な経営支援を図り、農業就業者が高い営農意欲を持っ
て生産活動に取り組める環境づくりにより、特色ある都市農業としての育成・振興を図る
必要があるとともに、恵まれた市場環境を活かした販売体制の整備なども進めていくこと
が求められます。
また、都市化が進む中で、農業が都市的環境と共存し、他産業と調和した形で発展して
いくためには、市民の理解を促すとともに、直売や観光農業の育成などにより市民に親し
まれる農業の推進を図ることも課題となります。
〔農家数・農業就業者数の推移〕
〔経営耕地種類別面積構成〕
(人)
1800
1600
1400
1200
1000
800
600
400
200
0
農家数
就業者数
樹園地
(その他)
3%
樹園地
(梨)
49%
平成5年
平成6年
平成7年
平成8年
平成10年
548
540
533
519
502
1,511
1,513
1,533
1,461
1,359
各年 2 月 1 日現在
資料:農業基本調査・農林業センサス
●170
田
4%
畑
44%
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
〔経営耕地総面積推移〕
(a)
(a)
53,000
年
総面積
51,000
平成5年
52,150
50,000
平成6年
52,481
49,000
平成7年
50,952
48,000
平成8年
51,343
平成1
0年
48,570
52,000
47,000
46,000
資料:農業基本調査、農業センサス
平成5年
平成6年
各年 2 月 1 日現在
資料:農業基本調査・農林業センサス
平成7年
平成8年
平成10年
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
総面積
●
第
2
部
分
野
別
計
画
梨の収穫
●171
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
● 2010 年度の姿 梨や野菜で特徴づけられる本市の農業は、生産・販売体制の強化や営農環境の整備がな
され、高い営農意欲を持って高収益を上げられる条件づくりが進み、有力な地場産業とし
て育っています。都市農業として、都市的環境との調和、共存が図られ、市民に親しまれ
る農業の展開などにより、市の魅力づくりにも大きな役割を果たしています。
第
3
編
●施策の体系 市民に親しまれる農業の推進
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
営農環境の整備
都市農業の育成
生産体制の強化と販売体制の整備
高収益農業の展開
●施策の内容 1.市民に親しまれる農業の推進
○市民が農業を理解し、親しまれる農業としていくため、市民農園※を整備し、作物栽培
を通じて身近に農業を感じられる機会の充実や直売施設の設置を進めるとともに、梨・
ぶどう狩りなど観光農業のPR や農業まつりの開催などに努めます。
○市民の生きがいづくりの場として、市民が気軽に農業に携われるよう、農業関係者と
の連携を密にし、環境・体制の整備に努めます。また、農業に関する教育・学習の場
づくりに努め、市民と農家の交流拡大を図ります。
○農地は、災害時における緊急避難場所や延焼遮断など防災面における利用機能も高い
ため、防災対策地としての積極的な保全に努めます。特に、市街化区域※内の農地にお
ける生産緑地※は、貴重な都市内緑地空間でもあることから、環境施策を講じながらそ
の保全に努めます。
2.営農環境の整備
○都市農業の振興を図るため、農業関係団体等との連携により、
「農業振興ビジョン」を
策定します。
○環境と調和した持続的な農業を確立するため、減農薬や有機栽培など環境にやさしい
農業の展開に努めます。また、
「落葉や剪定枝はごみではない」という認識に立って、
堆肥やウッドチップなどとしての活用を図るため、環境施策と連携したリサイクル※シ
ステムを推進します。
○生産性の向上を促進するため、有機質肥料の増投や施肥体系※の確立などの指導を進め
るとともに、地力増進の奨励に努めます。
○梨園の病害虫防除、農薬の安全管理の指導に努めるとともに、多目的防災網設置事業
により鳥害・雹害などへの対応に努めます。
●172
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
○農業就業者自らの能力や技術力に応じて、生産や加工、流通など、農業ビジネス※に参
加しやすい環境を整備します。
○休耕田の活用を図るため、梨、野菜等の転作の奨励に努めます。
○畜産経営の安定化を支援します。
3.生産体制の強化と販売体制の整備
第
○農業生産体制、流通販売体制の向上のため、農業後継者、農業団体の育成・支援を進
めるとともに、農業就業者の研修・活動・交流の場として(仮称)都市農業ふれあい
センターを整備し、あわせて新鮮な農産物等を直販する拠点としても活用します。
○農業機械の導入や施設の建設の共同化、省力化への助成を行うとともに、農業振興資
金などの充実を図り、さらに生産性の高い都市農業に対応できるようきめ細かい制度
の充実に努めます。
○農産物の優位販売のため、農業協同組合、出荷組合などとの連携を強化し、ブランド
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
※
イメージ の強化などに努めます。
2
4.高収益農業の展開
○都市近郊の優位性を活かした高収益農業の展開を進めるため、生産技術の向上や生産
性・収益性の高い作物選定を支援し、施設園芸については、ハウス建設への助成など
部
分
野
別
計
画
積極的な支援を図ります。
○農産物の新品種の導入、栽培技術の向上、販売価格の早期情報収集等を行うための農
業情報システムの構築、情報機器の導入等に支援します。
〔果樹剪定枝リサイクルシステムの流れ〕
堆 肥
ほ場の土壌改良材
敷 材
雑草の抑制
チップ
剪定枝
炭 化
ほ場の土壌改良材
●173
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
2. 魅力ある商業の育成
●現況と課題 本市の商業は、人口の増加に伴って着実にその規模を拡大してきましたが、近年は消費
の冷え込みなどの影響で低迷しており、商店数は増加傾向にありますが、販売額は減少し
第
ています。市民の買い物行動は、飲食料品や日用品などの日常最寄品は大半が市内で購入
3
していますが、洋服などの買回品※は市外に求める割合が高くなっています。
編
●
前
期
基
本
計
画
商業地域は、東武鉄道野田線や新京成電鉄線の各駅周辺や幹線通り沿いに自然発生的に
集積しており、機能が分散し、強力な商業魅力を発揮するに至らず、歩道や駐車場などの
未整備ともあいまって、顧客の吸収力が弱いものになっています。
新鎌ケ谷駅周辺から初富駅周辺を経て東武鎌ケ谷駅付近に至る間を都市軸として、広域
型・地域型の商業拠点機能を形成することとしており、基盤整備の進捗とあわせて商業的
●
な魅力の創出方法について検討していく必要があります。その他の地区は、近隣最寄型商
第
業拠点として位置づけられており、地区ごとに具体的な方向づけを明確にし、生活者の多
部
分
野
別
計
画
様なニーズ※に対応した商業の機能集積を進めることが課題です。
商店街組織は、それぞれ地域に密着した活動を行っていますが、活動が停滞していると
ころもあり、商店街の近代化による魅力ある商店街づくりのため、経営体制の強化、組織
活動への取組促進が求められます。
〔卸・小売業の商業指標の推移〕
(店)
1,000
800
〔市民の地元購買率と流出率
(平成 10 年)
〕
(百万円)
100,000
88,426
1.3%
0.0%
86,630
91,027
739
5.4%
80,000
1.7%
40,000
7.1%
0.4%
その他県外
他
400
の
60,000
4.4%
そ
600
4.4%
柏
市
712
684
松
戸
市
2
市内
48.0% 86.1%
20,000
200
市
川
市
0
0
平成6年
平成9年
平成11年
1.3%
商店数
年間商品販売額
1.2%
船
橋
市
32.5%
買回品
最寄品
6.2%
資料:商業統計調査
資料:千葉県商圏調査
買い物風景
●174
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
● 2010 年度の姿 既存商業の一層の充実と、それを超えた発想による商業展開との相乗効果により、他に
はない魅力を持つ多面的で多核型の商業振興が図られています。商業経営の近代化や組織
活動の充実がなされ、広域型商業ゾーン、地域型商業ゾーン、近隣最寄型商業ゾーンが調
和して形成され、新しい交流、新しい個性、新しい共生環境、新しいコミュニティ※の創造
が進められています。
第
3
編
●施策の体系 ●
広域型商業ゾーンの形成
地域型商業ゾーンの活性化
魅力ある商業の育成
近隣最寄型商業ゾーンの振興
商店・商業組織の経営活動支援
多様な機能が複合したまち空間の形成
●施策の内容 1.広域型商業ゾーンの形成
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
○新鎌ケ谷駅周辺を、鉄道交通の結節点となる立地を活かした本市の新しい顔となるよ
うな広域交流拠点とし、個性的で特徴のある周辺にはない商業施設、従来の商圏を超
えた広域からの集客を図る娯楽施設など、多機能を複合した時間消費型の商業都市空
間※としての独自の商圏整備に努めます。
2.地域型商業ゾーンの活性化
○まちづくりと連携しつつ地域の商業核を形成するため、高架下の店舗利用検討など関
係者との協議を進めながら、市民の出会いと憩いの場を備えた商業地整備と、利便性、
快適性が充足される商業機能の育成を促進し、地域型商業ゾーンの活性化に努めます。
○広域型商業ゾーンと共存・並立できるような商業集積などの望ましい構成、その実現
のための方策、具体的な地域管理の仕組みづくり、商業等の活性化のための事業のあ
り方などを検討し、中心市街地活性化のための基本計画を策定します。
3.近隣最寄型商業ゾーンの振興
○安全で快適な魅力ある商店街とするため、市街地整備事業などとの連携を図りながら
各種の商業基盤施設※整備を支援していきます。
○個性とにぎわいの創出のため、商店会の組織力強化や再編成、地場産業や地域行事な
どとの連携促進に努めます。
○女性の社会進出や高齢社会に対応して、宅配サービスなど近隣最寄型商業ゾーンでな
ければできない、きめ細かな業務の展開を促進します。
●175
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
4.商店・商業組織の経営活動支援
○経営技術の向上を促すため、経営診断などに基づく経営指導体制の充実を図ります。
○店舗や事業の共同化、設備の近代化などに対する資金融資制度の充実に努めます。
○商業基盤施設※の整備においては、誰もが安心して買い物でき、また、買い物だけでな
く日常生活の中の安らぎの空間、市民が憩い集う場となるよう、商店街における段差
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
や障害物の解消、緑化、コミュニティ※広場の整備・充実などの支援に努めます。
○商店街に新たな活力を呼び込むため、創業の支援や空き店舗の活用などにより必要業
種の充実を促進し、中小小売店の経営基盤強化を図るなど、各種事業活動を支援して
いきます。
5.多様な機能が複合したまち空間の形成
○商工会・商店会や市民、行政が三位一体となり、まちの運営を横断的・総合的に調整、
プロデュースし、中心市街地の活性化に主体的に取り組むTMO ※の設置に努めます。
○福祉、環境、情報通信関連など、今後成長が期待される分野の多様なサービス産業の
育成、立地を図るため、支援制度のあり方などについて検討します。
○まちの付加価値を高めるため、物販に限らず、各種サービス業、SOHO ※なども含めた
業務機能の振興方法も検討します。
○ふるさと産品等の地場産業と市民との連携・交流拠点として、
(仮称)ふるさと物産セ
ンターの整備を図ります。
〔TMO の機能と役割〕
市
商工会
開発コンサ
ルタント等
地元商店街
TMO(街づくり機関)
(第三セクターまたは商工会)
市 民
●市、商工会、地元商店街、地元金融機関等
からの資金の処出・人材の派遣
●計画策定のための調査研究、コンセンサ
ス作り
●再開発、ショッピングセンターの運営等の
専門家の派遣・育成
調査事業支援
人材派遣等
地元商業者等のコンセンサスの作成
中心市街地商業地域全体を一つのショッピングモールと見立てた計画の作成・推進
●規模、業種・業態等の構成や、店舗配置に
関する計画の策定
・キーテナントの誘致
・個々の商店街の空き店舗等への必要業
種の誘致
キーテナントの誘致
必要業種の誘致
商業施設を自ら取得・
整備し、大型店を誘致
商店街の空き店舗
の取得・賃貸、貸借・
転貸、家賃補助
●駐車場、ポケット
パーク等の基盤
施設の配置計画
・整備計画の策定
駐車場、街路灯、
ポケットパーク、
託児施設、体育施設、
共同荷さばき場、
ごみ処理施設等
各種の支援策
●176
●共通ソフト事業
に関する計画の
策定
カード化事業、
パーク&ライド、
一括宅配サービス、
共通合同イベント
等
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
3. 活力ある工業の育成
●現況と課題 工業は、雇用の確保など地域住民の生活向上に貢献する重要な産業ですが、国際化、技
術革新、情報化など工業を取り巻く環境は変化しており、一方で、本市の工業は、バブル
経済崩壊後の長期不況の影響を強く受けて、平成 2 年以降、その総体規模や生産力を減少
第
3
させています。
本市の工業事業所は、従業者30 人未満の小規模なものが大半を占め、個人経営の下請依
存のところが多く、従業者一人当たりの生産性も低いものにとどまっています。
これら中小企業が激しい企業間競争に打ち勝ち、安定的な経営と発展をしていくために
は、共同化や広域的連携、経営の近代化、資金力の強化などの経営基盤の充実が必要であ
り、行政施策としてそれらの支援を進めていく必要があります。
工場の立地状況面では、一部の地域で住宅との混在が目立ち、施設規模拡大や生産活動
編
●
前
期
基
本
計
画
●
に支障があるなど、健全な成長が妨げられている面もあるため、工場適地の確保や集約化、
第
また、工場の緑化促進などを支援していく必要があります。
部
分
野
別
計
画
あわせて、中小企業勤労者の福祉を向上させる施策の充実も求められます。
〔事業所数・製造品出荷額等推移〕
(か所)
250
〔製造品出荷額の産業別割合(平成10 年)〕
(千万円)
7,000
236
231
221
217
203
200
5,581
5,749
2
5,503
6,000
5,000
5,176
4,794
150
4,000
生活関連・
その他型
39%
15%
3,000
100
2,000
基礎素材型
46%
加工組立型
50
1,000
0
0
平成6年 平成7年 平成8年 平成9年 平成10年
事業所数
基礎素材型:鉄鋼等素形材を生産している産業
加工組立型:機械等の製品の組立を行う産業
生活関連・その他型:食品、衣類等生活関連用
品を生産している産業
製造出荷額
資料:工業統計調査
資料:工業統計調査
●177
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
● 2010 年度の姿 中小企業の経営安定と活発な新規起業が展開される中から、地域に根ざした産業活力が
内発的に盛り上がり、時代変化に適合した工業の発展が見られます。また、住工混在の解
消、住宅と工場が共存できる環境づくりにより、工業の健全な成長のための立地環境向上
が図られています。
第
3
編
●施策の体系 事業所経営の近代化促進
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
活力ある工業の育成
工場の適地への誘導
勤労者福祉の向上
●施策の内容 1.事業所経営の近代化促進
○中小企業の体質の強化、技術力・製品開発力の強化を促進するため、企業間・業種間
の交流や共同化、組織化を支援するとともに、各種経営相談、工業経営診断、
「産・
学・官※」連携などによる情報提供、人材育成のための研修会や講習会の開催、雇用の
安定などを進めます。
○経営の安定、設備導入などの近代化に対する資金融資制度の充実、国・県などの融資
制度の利用促進に努めます。
○様々な業種の新規創業や既存企業の新たな事業展開など、ベンチャービジネス※を育て
るため、各種支援や異業種間交流の機会提供などを検討していきます。
2.工場の適地への誘導
○21 世紀に向けた工業振興の基本方向、既存工業の活性化策を明らかにするため、商工
会との連携により、
「工業振興ビジョン」を策定します。
○環境と調和した工場のあり方について方針を明確化し、公害対策や工場緑化などを促
進するとともに、住工混在解消をめざして工場の適地への移動・集約化などを進めま
す。
3.勤労者福祉の向上
○勤労者の生活の安定と充実に向けて、勤労者貸付制度の充実や退職金共済制度の加入
促進に努めるとともに、関係機関との連携を密にし、雇用機会の拡大に努めます。
○勤労者の積極的な自由時間の活用と健康増進を支援するため、スポーツ・レクリエー
ション活動、文化・教養活動などを提供するとともに、生涯学習機会の充実など勤労
者福祉の向上に努めます。
●178
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
4. 安心できる消費生活の推進
●現況と課題 商品流通やサービスの多様化に伴って、欠陥・有害商品や誇大広告、不当表示などによ
る消費者の不利益、悪質な訪問販売に関するトラブルは、年々増加しています。
本市では、消費生活モニター制度※を設け、商品やサービスの実態を的確に把握するとと
もに、消費生活展、消費生活相談、消費生活講座などを通じて消費者の保護、消費者意識
の啓発に努めており、また、品質表示や計量の適正化を図るため、立ち入り検査や定期検
第
3
編
●
査などを実施してきました。
今後もそれらの活用により健全な消費生活を守り、さらに「製造物責任法※」
「消費者契
約法※」
「金融商品の販売に関する法律※」など新しい法律への対応や、インターネット※の
普及による無店舗販売※、電子決済※など従来とは違った形のトラブル発生防止対策も検討
していく必要があります。
前
期
基
本
計
画
●
また、消費者団体の活動促進や、消費生活に関する各種の情報を提供し、消費者保護と
消費者団体活動の拠点となるべき施設の整備も求められています。
第
2
部
分
野
別
計
画
〔消費者の苦情相談件数(平成 11 年度)〕
13件
17件
総数65件
2件
3件
5件
25件
店舗販売
訪問販売
通信販売
電話勧誘販売
その他無店舗
不明・無関係
資料:市民安全課
消費生活相談
●179
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
● 2010 年度の姿 新たな法律への対応も含め、インターネット※上の取引きなど新たな商品流通・サービス
形態にも対応できる消費者保護行政が確立され、消費者の利益や安全が確保されています。
また、消費生活情報の提供や消費者教育の充実などにより、市民一人ひとりが環境と調和
第
した消費行動を実践しています。
3
編
●施策の体系 自立する消費者への支援
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
安心できる消費生活の推進
環境と調和した消費行動の推進
●施策の内容 1.自立する消費者への支援
○常に社会情勢の変化に対応した消費者保護行政を推進するため、相談・指導体制を充
実します。
○消費者被害の多い高齢者や若者を中心に、消費生活や商品取引などの学習の機会と場
を提供します。
○消費生活に関する参考文献を備え、各種の情報提供や相談・指導の実施、また、消費
者団体の活動の拠点となる消費生活センターの設置を図ります。
○適正な計量を確保するため、各種計量器の検定などを充実します。
2.環境と調和した消費行動の推進
○消費生活モニター制度※の充実を図るため、消費生活展、消費生活講座などを実施して
いきます。
○消費者に対し、環境等に有益な知識・情報や商品情報を適切に提供することにより、
消費者意識の啓発を図り、環境と調和した消費行動を促進します。
●180
第 3 章 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
■ 主な事業の目標
事 業 名
2000 年度の現況
2010 年度の目標
計 画
(仮称)都市農業ふれあい
センター整備事業
|
1 か所
1 か所
第
3 か所
6 か所
3 か所
|
1 か所
1 か所
工場集約化促進事業
|
関連調査
関連調査
消費生活センター
設備事業(再掲)
|
1 か所
1 か所
市民農園整備事業
(仮称)ふるさと物産
センター整備事業(再掲)
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
2
部
分
野
別
計
画
●181
第 3 編 前期基本計画
第3 部 計画の実現のために
「まちづくり絵画コンテスト∼夢・ 2020 年の私と鎌ケ谷市∼」
(平成 10 年)
中部小学校 2 年(当時)
国谷 杏さん
計画の実現のために
第 3 部 計画の実現のために
第
1. 地方分権と市民参加の推進
3
編
●
●現況と課題 地方分権の進展により、地方自治体は政策の自己決定権が広がり、地域の特性を活かし
たまちづくりが可能となる一方で、その負うべき役割と責任はより大きいものとなります。
その役割と責任を積極的かつ自立的に果たし、個性あるまちづくりを行うには、市民と
行政がそれぞれの責務を認識し、パートナーシップ※を発揮して「協働※」でまちづくりを
前
期
基
本
計
画
●
第
進めることが重要となります。
そのためには、市民が積極的にまちづくりに参加できるよう、参加意識の高揚や、自主
的にまちづくり活動を行う組織づくりの支援、環境づくりが求められるとともに、職員の
発想力・企画力を育て、行政体としての自律性、政策形成能力の向上と財政基盤の強化を
図る必要があります。
また、情報公開※による行政と市民の情報の共有化や、インターネット※などのIT ※をよ
3
部
計
画
の
実
現
の
た
め
に
り有効に活用し、広報・広聴機能の充実を図り、広範囲にわたる市民意識を的確に把握し
て、市政に反映させる仕組みをより充実していくことが求められます。
〔市民の声の種別件数の推移〕
〔鎌ケ谷市ホームページ〕
(件)
400
350
300
250
200
150
100
50
0
平
成
7
年
度
平
成
8
年
度
平
成
9
年
度
平
成
10
年
度
平
成
11
年
度
市長への手紙
電子メール
市政モニター
請願・陳情等
資料:地域振興課
●185
計画の実現のために
● 2010 年度の姿 積極的な情報公開※と広報・広聴機能の充実により、市民と行政の間で情報の共有化が進
み、市民は参画意識を高めながら自発的なまちづくり活動を多様に展開し、市民と行政の
「協働※」による自律的なまちづくり体制が築かれています。行政は、市民に身近な基礎的
自治体として、個性あるまちづくりのため、自己決定権、自主財政権を発揮しながら、自
第
らの自律性を高め続けています。
3
編
●施策の体系 ●
前
期
基
本
計
画
●
第
3
部
計
画
の
実
現
の
た
め
に
地方分権の推進
地方分権と市民参加の推進
市民参加の促進
市民と行政の適正な役割分担
●施策の内容 1.地方分権の推進
○本市が自律的な行政運営により個性あるまちづくりを進めるため、一層の事務権限や
税財源の移譲を国や千葉県に対して要請していきます。
○地方分権の進展に伴う事務事業の移譲などに対応できるよう、職員の政策形成・政策
実現能力の向上を図り、主体的・効率的な行財政システムへの整備を進めます。
2.市民参加の促進
○「広報かまがや」をはじめとする紙面やインターネット※のホームページ※による伝達
情報の内容充実と、適切な管理を図るとともに、マルチメディア※等の活用に努め、ま
ちづくりに関する情報を積極的に公表していきます。
また、あらゆる機会をとらえて広く県内外に本市の特性や魅力を積極的にPR します。
○市政をより開かれたものとするため、市長への手紙や市政モニター制度※、電子メール※、
市民意識調査や相談業務などの広聴制度の適切な運用による有効活用を図るとともに、
市民の意見や要望を政策形成に反映させるシステムの充実を図ります。
○政策形成過程の充実を図るため、各種行政計画の公聴会の開催や、審議会・委員会な
どへの市民参加の機会の拡大を図ります。
○情報公開コーナーを充実するとともに、市民の開示請求に基づき、的確な情報公開が
できる体制を充実します。
○個人情報については、積極的な保護を図るとともに、情報の遺漏などが発生しない安
全対策や不正使用の防止などのため、必要な施策を推進します。
3.市民と行政の適正な役割分担
○市民と行政がそれぞれの果たすべき役割と責任を自覚し、適正な役割分担のもとで協
働してまちづくりを進めるため、パートナーシップ※の確立に努めます。
○市民や地域組織、企業の自主的な活動を促進するための環境づくりや、積極的にまち
づくりに参加するための意識啓発に努めます。
●186
計画の実現のために
2. 効率的で健全な行財政運営の推進
●現況と課題 社会経済情勢の変化や行政需要の増大・多様化などに対処するため、行財政改革として、
行政全般にわたる事務事業の見直し、各種事務処理の OA 化※・委託化、窓口業務の総合
化、事務手続きや文書管理の標準化、組織機構の改革に至るまでの広範囲にわたる改善や
合理化に努めてきました。複数部門にまたがる問題や重点施策に対しては、各種専門部会
やプロジェクトチーム※の編成を行い、組織の弾力的運営を図ってきました。
今後も、行政需要はより一層複雑・多様化することが予測されることから、本市の持て
る資源を十分に活用し、最小の経費で最大の効果を上げられるよう、活力ある行政組織の
整備・管理と組織の弾力化が引き続き課題となります。また、行政の効率化のため、IT ※
の活用等も含めた簡素で効率的な事務システムへの改善のほか、行政運営の効果を的確に
把握評価するシステムの検討なども求められます。
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
本市の財政は、近年、経済の低成長時代を反映して、財政規模の伸び率は低く、歳入に
※
第
※
※
おける自主財源 比率の低下、歳出における義務的経費 、経常的経費 の増加など、財政状
況のひっ迫化が顕在化しています。投資的経費※を増加させるためには、経常的経費をより
一層節減する必要があります。
こうした中で、多大な投資を伴う都市基盤整備などの財政需要は引き続き高く、本市の
財政は今後も一層厳しい状況に直面していくことが予想されます。従って、自主財源、特
定財源※の積極的な確保や事業の重点化などにより、財政投資の一層の効率化を図る必要が
第
3
部
計
画
の
実
現
の
た
め
に
あります。
〔市職員数〕
(人)
年度
総数
一般行政職
税務職
平成7年度
平成8年度
平成9年度
平成10年度
平成11年度
813
815
821
814
805
536
522
525
525
526
41
41
40
40
40
医療技術職 看護・保健職
9
12
11
11
11
20
23
24
24
22
消防職
技能労務職
教育職
123
127
132
135
134
73
79
78
68
62
11
11
11
11
10
注)特別職を除く
各年度4月1日現在
資料:人事課
〔主要財政指標の推移〕
年 度
区 分
財政力指数
経常収支比率
平成
7年度
0.847
85.1 %
平成
8年度
0.836
87.0 %
平成
9年度
0.814
82.7 %
平成
10年度
0.786
83.3 %
平成
11年度
0.752
81.2 %
資料:財政課
●187
計画の実現のために
〔歳入決算の推移(普通会計)
〕
区 分
第
自
主
財
源
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
依
存
財
源
年 度
市 税
分担金及び負担金
使用料及び手数料
そ の 他 収 入
小計
構成比
地 方 交 付 税
地方譲与税等
国・県支出金
市 債
小計
構成比
歳入総額
指 数
構成比
(百万円)
平成
7年度
12,788
589
417
2,122
15,916
66.8
2,257
1,193
2,072
2,394
7,916
33.2
23,832
100
100.0
平成
8年度
12,810
613
438
2,444
16,305
66.8
2,540
1,089
2,013
2,450
8,092
33.2
24,397
102
100.0
平成
9年度
13,429
206
461
2,621
16,717
66.0
3,213
962
2,315
2,118
8,608
34.0
25,325
106
100.0
平成
10年度
12,797
220
458
3,789
17,264
65.8
3,782
593
2,688
1,913
8,976
34.2
26,240
110
100.0
平成
11年度
12,843
205
474
3,267
16,789
63.3
4,286
1,031
3,162
1,252
9,731
36.7
26,520
111
100.0
平成
7年度
15,641
68.9
10,150
44.7
5,065
22.3
1,997
8.8
22,703
100
100.0
平成
8年度
16,334
69.5
10,581
45.0
5,089
21.6
2,096
8.9
23,519
104
100.0
平成
9年度
16,873
69.1
11,106
45.5
5,812
23.8
1,726
7.1
24,411
108
100.0
平成
10年度
17,497
69.0
11,763
46.4
5,952
23.5
1,905
7.5
25,354
112
100.0
平成
11年度
18,630
73.0
12,124
47.5
4,856
19.0
2,045
8.0
25,531
112
100.0
資料:財政課
第
3
部
計
画
の
実
現
の
た
め
に
〔歳出決算の推移(普通会計)
〕
区 分
経常的経費
構成比
経常的経費のうち義務的経費
構成比
投資的経費
構成比
その他経費
構成比
歳出総額
指 数
構成比
資料:財政課
●188
年 度
(百万円)
計画の実現のために
● 2010 年度の姿 行政需要の多様化や複雑化に対応して、弾力的で適正な組織管理、効率向上への改善と
市民サービスの向上が常に追求され、職員意識を改革しつつ政策形成能力、意思決定能力、
情報活用能力が高まり、市民の期待に応え得る体制づくりが進められています。また、行
財政改革を通じた財源の確保、財政基盤の強化を含め、健全な財政運営の努力が続けられ
ています。
第
3
編
●施策の体系 ●
行財政改革の推進
行政情報化の推進
効率的で健全な行財政運営の推進
適正な人事管理
計画行政と健全な財政運営の推進
前
期
基
本
計
画
●
第
●施策の内容 1.行財政改革の推進
○社会経済情勢や市民ニーズ※の変化、地方分権の進展などによって多様化・高度化する
行政需要に的確に対応するため、数値目標を設定し、事務事業のスクラップアンドビ
ルド※や行政サービスの重点化を図るなど、行財政改革を積極的に進めます。
3
部
計
画
の
実
現
の
た
め
に
○公共性の確保に配慮しながら、社会の中で行政が担うべき範囲やサービス供給のあり
方を見直し、行政・事業者・市民の適切な役割分担や連携によって、公共サービスの
確保・充実を図ります。
○合理的、効率的な行政執行体制の維持・確立をめざすため、行政需要に合わせた的確
な組織改正を図り、総合調整機能の充実、トップマネジメント※体制の強化など、柔軟
な組織運営に努めます。
○事業の発注・契約や社会資本の整備などにあたっては、コスト※削減を図るため、より
競争原理が働く方式の導入やPFI ※などを進めます。また、事務事業執行の効率化を図
るため、必要に応じて事務事業の外部委託化を進めます。
○民間の経営ノウハウ※や大学などの高等教育機関の持つ研究開発機能をはじめ、様々な
資源や機能を活用して行政運営を進めます。
○厳しい財政状況のもとで、公共施設の統廃合に努めるとともに、普通財産のうち狭隘
な未利用地については、売却や貸付けについて検討します。
●189
計画の実現のために
2.行政情報化の推進
○高度化、多様化する市民ニーズ※に対応した質の高い行政サービスの提供と、事務処理
全般にわたる行政の簡素化・効率化・透明化、さらには地域の社会・経済活動の活性
化を目的として、IT ※の進歩に合わせた一層の活用推進を図ります。
○行政情報化に関する全庁的な推進体制を強化するため、職員の対応力を高めながら、
第
庁内LAN ※や地理情報システム※を整備するとともに、地方公共団体相互間や国の機関
3
と接続する総合行政ネットワーク※の構築を進めます。これにあたっては、個人情報の
編
●
前
期
基
本
計
画
適切な管理を行うとともに、災害時やコンピュータ犯罪への対策を図るなど、安全性
の確保に努めます。
○各種申請・届出など行政手続きのワンストップサービス※化や電子化※などにより、市
民サービスの向上と事務処理の効率化を進めるとともに、まちづくり情報の共有化を
図り、有効活用に努めます。
●
第
3
部
計
画
の
実
現
の
た
め
に
3.適正な人事管理
○地方分権に対応し得る職員の育成のため、人材育成基本方針に基づく職場研修を推進
するとともに、問題発見能力、課題解決能力や政策形成能力を備えた人材の育成を図
ります。
○効率的な行財政運営を推進するため、優秀な人材の確保や適材適所の人事配置を推進
するとともに、人事管理諸制度の連携をはじめ、総合的な人事管理システムを確立し、
定員適正化計画に基づく定員の適正化を図ります。
4.計画行政と健全な財政運営の推進
○総合基本計画の着実な実現を図るため、目標を明確にして最適な施策や事業を選択し、
実施するとともに、行政施策の実施効果を公正に評価する行政評価システム※の導入を
検討し、可能な部分から実施して目標達成に努めます。また、総合的な視点に立って、
必要性の高い分野への投資の重点化を図ります。
○特定の政策分野について、総合基本計画を補完し具体的に対処していくため、個別計
画を策定し、その推進を図ります。
○事務事業の見直しや経常経費の削減に努めるとともに、中長期的な財政見通しのもと
に財政の健全性を確保するための目標を設定し、計画的に健全な財政運営に取り組み
ます。
○活力ある都市づくりを進めることによって税源の拡充を図り、自主財源※の確保に努め
るとともに、国及び千葉県に対して税源の適正配分を要請していきます。
○行政サービスと市民負担の適切な関係を維持するため、サービスの水準と費用の関係
を明らかにし、受益者負担の適正化を図ります。
●190
計画の実現のために
3. 広域行政の推進
●現況と課題 人びとの生活行動や経済活動の範囲が拡大する中で、行政運営も広域的視点のもとに行
うことがより強く求められるようになっています。
本市は、東葛市町広域行政連絡協議会に参加して広域的な課題の協議、相互の連絡調整
を行うとともに、隣接自治体との広域的な共同処理として、ごみ・し尿処理、特別養護老
人ホーム事業、斎場事業などを行っています。ごみ・し尿処理については、処理施設の整
備が相次いでなされ、広域体制の一層の強化が図られています。
地方分権の流れをより的確に受け止めて自律性ある行政運営を行っていくためには、広
域行政の重要性はさらに高まります。今後も、広域事業の円滑な推進のほか、広域的な対
応により効率化や利便性の向上などが図れる部分で自治体間の連携を強め、市民にとって
身近な形で広域行政体制を強化していくことが必要です。
第
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
3
部
計
画
の
実
現
の
た
め
に
〔広域行政組織状況図〕
関宿町
野田市
流
山
市
柏市
我孫子市
沼南市
木埜村
白井町
松戸市
鎌
ケ
谷
市
市川市
船橋市
習志野市
印西市
印旛村
八
千
代
市
佐倉市
四街道市
浦安市
千葉市
凡
例
東葛市町広域行政連絡協議会
沼南・白井・鎌ケ谷環境衛生組合
四市複合事務組合
アクアセンターあじさい(し尿処理施設)
●191
計画の実現のために
● 2010 年度の姿 広域的な連携関係の強化、広域行政の推進、拡大が積極的になされ、地方分権に伴う地
方行政の自律性の確保と、行政の合理化、効率化、市民の利便性や福祉の向上などの追求
が続けられています。
第
●施策の体系 3
編
広域行政体制の強化
広域行政の推進
●
前
期
基
本
計
画
●
第
3
部
計
画
の
実
現
の
た
め
に
近隣自治体との連携
●施策の内容 1.広域行政体制の強化
○すでに広域的体制で実施しているごみ・し尿処理、特別養護老人ホーム事業、斎場事
業等について、構成市町の連携関係を維持強化しながら円滑な推進を図ります。
○東葛市町広域行政連絡協議会の機能強化を積極的に促進しながら、機能分担やネット
ワーク※化など、望ましい広域行政のあり方を検討、提案します。
2.近隣自治体との連携
○広域的課題や共通の課題に対しては、これまでの広域体制にとらわれない新たな近隣
自治体との連携体制の構築を働きかけ、その確立により、効果的な課題解決に努めま
す。
●192
計画の実現のために
■ 主な事業の目標
事 業 名
総合行政ネットワーク
整備事業
2000 年度の現況
|
2010 年度の目標
計 画
庁内LAN
庁内LAN
国等関係機関との接続 国等関係機関との接続
第
地理情報システム事業
自動交付機設置事業
住民基本台帳ネットワーク
システム導入事業
税務地図情報
下水道施設管理
道路管理
都市計画情報など
税務地図情報
下水道施設管理
道路管理
都市計画情報など
1 か所
3 か所
2 か所
|
システム導入・稼働
システム導入・稼働
|
3
編
●
前
期
基
本
計
画
●
第
3
部
計
画
の
実
現
の
た
め
に
●193
資 料 編
「まちづくり絵画コンテスト∼夢・ 2020 年の私と鎌ケ谷市∼」
(平成 10 年)
初富小学校 6 年(当時)
佐藤由衣さん
「まちづくり絵画コンテスト∼夢・ 2020 年の私と鎌ケ谷市∼」
(平成 10 年)
中部小学校 2 年(当時)
山口優亜さん
資料編
1.用語解説
(1)ここには、計画本文中で※印を付した用語を収めました。
※印は、原則として、用語が使用されたか所に付しましたが、同じページに2 か所
以上ある場合ははじめの用語に付しています。
(2)各用語説明の末尾の数字は、用語が使用されているページです。
用 語
解 説
該当ページ
資
料
編
【ア行】
アクセス
到達、接近。コンピューター用語では、
27.34.113
情報の出し入れのこと。
アクセス性
到達、接近のしやすさ。情報の出し入れ
37.152
のしやすさ。
アメニティ
環境の快適性を表すことば。場所や気候な
129
どに加えて、景観や雰囲気なども総合した
快適性を指す。人びとにやすらぎやうるお
いを与える快適で住みよい環境のこと。
イベント
一般に「行事」と訳される(event)が、大
77.93.95.144
規模な会議、スポーツ大会、展覧会、見本
市等の各種の催し物や祭等の人を集める非
日常的なできごとを幅広く指す。
インターネット
コンピュータを結びつける世界規模のネッ
2.15.17.39.112
トワーク。文書をやりとりする電子メール
113.179.180.185
のほか、音声、画像などの情報の受発信や
186
検索などコンピュータで行う仕組み。
インフラ
インフラストラクチャーの略。産業基盤、
35
経済基盤、社会的生産基盤のこと。
雨水浸透桝
一時に大量の雨水が河川に流出することを
133
防ぐため、設置される浸透構造になってい
る桝。
●197
資料編
エンパワーメント
変革の主体となる力をつけること。
116
オープンスペース
建物などのない広々とした空間。公園、広
16.36.58.128.133
場などをいう。
146.147.158
地球から宇宙に熱を逃がす赤外線を吸収し
126
温室効果ガス
やすい種類のガスで、二酸化炭素、メタン、
亜酸化窒素、ハイドロフルカーボン、パー
資
料
編
フルオロカーボン、六ふっ化硫黄の6種類
が削減対象となっている。
【カ行】
介護保険制度
高齢化社会に対応するため、社会保険方式
31.62.78.79.83
により社会全体で高齢者介護を支える仕組
みとして平成12 年4 月から導入されたもの。
40 歳以上の人から徴収する保険料等により
運営される制度のこと。
介護予防
要介護状態等にならないための予防対策の
62.78.79
こと。
買回品
高級衣料品や耐久消費財のように、品質や
174
価格などを消費者が十分に比較検討して買
い求める商品の分類。
カウンセリング
個人の悩みや問題を解決するため、専門的
101.103
方法により助言を与えること。
合併処理浄化槽
し尿だけでなく、台所、風呂、洗濯等の雑
36.138.139
排水も一緒に処理する浄化槽で住戸別の下
水道とも言える設備のこと。
環境アセスメント
開発が環境に及ぼす影響の内容と程度及び
環境保全対策について事前に予測と評価を
行い、保全上必要な措置の検討をすること。
●198
125
資料編
環境影響評価制度
開発行為に先立って、その行為が大気や水
123
質、生物等の環境に及ぼす影響の範囲や程
度を調査、予測、評価し、地域住民等の意
見を聴き、十分な環境保全対策を検討する
制度。環境アセスメントとも言う。
環境共生都市
省エネルギーやリサイクルに積極的で、自
30
然と共生するための緑が充実した都市のこ
資
料
編
と。
環境モニタリング
大気汚染、騒音、振動、水質汚濁などの環
123
境についてのデータを経年的に調査して監
視すること。
関連公共下水道
都道府県により河川に沿って広域的に整備
135.136
する流域下水道に接続し、放流する、地域
単位の公共下水道で、市町村が整備をする
もの。
キーワード
問題などを解く鍵になる言葉、重要な言葉
13.63
のこと。
義務的経費
地方自治体の歳出のうち、歳入の状況にか
187
かわらず支出しなければならない経費で、
人件費、扶助費、公債費がこれに当たる。
義務的経費が大きいほど財政構造が硬直化
し、赤字財政の危険が大きいとされる。
救急医療情報システム 救急医療機関や救急車との連携や情報連絡
149
を円滑に行うため、コンピュータを使って
傷病者の受入れ可能施設等の情報を適時正
確に把握できる仕組みのこと。
救急救命士
傷病者の救命率を高めるために、病院等に
149
搬送されるまでの間に医師の指示のもとに
救急車の中で必要な処置(気道確保、輸液
及び心臓除細動)を行う者として、平成3
年に救急救命士法により制度化されたもの。
●199
資料編
行政評価システム
政策、施策、事務事業の各レベルで、どの
40.190
ような仕事にどのくらいの予算をかけて、
どれだけの成果が現れているかを測定し、
公開すること。
協働
資
料
編
協力して働くこと。今後のまちづくりは、
3.19.40.67.101
行政と市民等が協働して進めることが重要
110.159.160.185
である。
186
金融商品の販売に関する法律 金融商品販売業者等が金融商品の販売に際
179
して顧客に損害を与えた場合の責任などの
罰則規定を設けた法律のこと。
クリーンエネルギー
消費することによる環境への影響が少ない
126
エネルギー。太陽光や風力、波力などがそ
の代表とされる。
グリーン購入
環境にやさしい製品を率先して購入すると
126
いう制度。公共機関が率先して行うことが
求められている。
グループホーム
ノーマライゼーションの理念に基づき、少
79
人数の高齢者もしくは、障害者と専門知識・
経験を持つ世話人が家庭的な雰囲気の中で
一緒に暮らし、地域における自立生活を助
長する方法のこと。
ケアマネジメント
高齢者や障害者(児)個々人の障害の程度
79
に応じた医療、介護などを総合的な仕組み
として提供する一連の専門的援助方法のこ
と。
経常的経費
毎年、繰り返し経常的に発生する支出とな
187
る経費。
ケーブルテレビ
(CATV =Cable Television or Community
Antenna Television の略。)有線テレビ。
同軸のケーブルや光ファイバーなどの有線
でテレビ放送や各種の情報を加入世帯の受
像機に分配する。
●200
17
資料編
建築協定
住宅地等で一定区域内の土地所有者や借地
129.158.161
権者が、環境や地域利便を守り、向上させ
るため、建築基準法や都市計画法等の法律
や条例等による規制より厳しい規制や、法
的規制になじまない部分での規制について
自主的に結ぶ協定。まちづくりにおける市
民参加の手法として注目され、全国で多く
の締結例がある。
公園サポーター制度
市内の都市公園を良好な状態に維持し、適
132
資
料
編
切に活用してもらえるよう、個人や、住民
が自主的に組織する団体(自治会、老人会
など)を指定して、公園の維持・管理を行っ
てもらう制度のこと。
高規格救急自動車
心電図電送装置等の救急医療機器や自動車
149
電話等の通信機器を搭載した救急車。
「救急
救命士」等の資格をもつ救急隊員が乗務し、
搭載器具を使用した気道確保、輸液、心臓
除細動の救急救命処置を、医師との連携の
もとに行うことができる。
合計特殊出生率
1 人の女性が生涯に平均何人の子どもを出
13.80
産するかを数値に置き換えたもの。
交流人口
居住者など定住人口に対する概念として、
18.66
観光客のように他地域からやってきて地域
の活性化に結びつく人の数。
コスト
値段、費用、生産費のこと。
189
骨髄バンク
骨髄移植に際し、患者と提供者の組織適合
88
性抗原(HLA)の適合率を高めるため、提
供希望者のHLA を登録する機関のこと。
1991 年(平成3 年)骨髄移植推進財団とし
て発足。
●201
資料編
コミュニティ
地域社会、共同体、共同生活体のことを指
10.15.16.17.18.26
す概念。都市、町村、あるいはそれより小
29.33.37.38.40.49
さい地区等の単位で、居住地域を同じくす
57.58.67.81.99
る共同社会、共通の地域への帰属意識を持
101.109.110.125
った人びとの集団をいう。近隣社会の意味
144.175.176
で用いられる場合も多い。
コミュニティスクール 地域の生涯学習の拠点として子どもから高
資
料
編
90
齢者まで含めた地域の学習や交流の場とし
ての学校をいう。
コミュニティセンター 地区の住民が集まって地区の行事や生涯学
94.109.110
習活動など自主的な活動拠点となる施設の
こと。
コミュニティ道路
歩行者と自転車を優先した道路のこと。
66.165
コミュニティバス
交通の便が悪い市街地のバスサービス確保
167
や、高齢者等が福祉施設等へ通う手段の提
供といった目的で地方自治体が開設するバ
ス路線のこと。
コンパクト
小さくまとまった、簡潔な、という意味。
57
産・学・官
企業、大学、国・自治体のこと。
39.178
残
残りかす。
125
酸性雨
硫酸イオンや硝酸イオンを含んだ強酸性の
123
【 サ行 】
雨。雨には大気中の二酸化炭素が溶け込み、
通常弱酸性を示すが、これより低いpH 値
の雨を酸性雨と呼ぶ。
ジェンダー
男は男らしく、女は女らしくなど社会的、
文化的につくられた性差のこと。
●202
116
資料編
市街化区域
都市計画区域の中で、既に市街地を形成し
54.55.57.59.130
ている区域と、概ね10 年以内に優先的かつ
156.172
計画的に市街化を図るべき区域として定め
た範囲。この範囲を決定することを「線引
き」という。
市街化調整区域
都市計画区域の中で、市街化区域以外の部
26.54.55.58.59
分がこれにあたり、原則として市街化を抑
130.152
資
料
編
制すべきと定められた区域。
市街地整備事業
市街地再開発事業や土地区画整理事業など、
56.57
面的な範囲を対象として土地や建物の形質
を変更し、一体的な機能の更新を図る整備
事業の総称。
時間消費型の商業都市空間
物を購入しなくても、その場に滞在して時
38.175
間を費やすことに意味を持たせる商業集積
のこと。まち中をそぞろ歩きできる空間が
充実していたり、サービス業に重点を置い
た業種構成になっていること。
資源循環型処理システム
工業製品などが消費されたあとも資源とし
124
て再利用することによって、新たな資源の
利用と廃棄物の環境への排出を最小化する
仕組み。
自主財源
地方自治体の歳入費目のうち、地方税や使
40.187.190
用料及び手数料のように自治体が自主的に
収入し得る財源。これに対して、地方交付
税など国や県などから交付されるものを依
存財源という。
市民農園
市民に対して小区画単位で整備して貸し出
16.18.172
す形式の農園。都市住民の土とふれあう場、
生きがいの場として活用される。
首都圏基本計画
千葉県他1 都7 県を対象にした地域整備計
15
画に関する基本的、総合的計画で現在、平
成11 年度から27 年度までを期間とする第5
次首都圏基本計画が実施されている。
●203
資料編
循環型社会
準用河川
リサイクルや省エネルギーに配慮した、環
14.17.35.64.122
境にやさしい社会のこと。
124.125.126
国・県が管理する一級河川、二級河川に対
134
して、一般に市町村が管理する小規模な河
川をいう。
商業基盤施設
資
料
編
主に小売商業地において、各個店の営業環
175.176
境基盤として共通に捉えられる街路等の施
設。商業近代化事業等においては、カラー
舗装、アーケード、街路灯、アーチなどを
指す場合が多い。
消費者契約法
消費者が結んだ契約において、消費者が利
179
益を不当に害する一定の条項について無効
になる等消費者契約のトラブルを解決する
ための法律のこと。2000 年(平成12 年)制定。
情報公開
行政機関が保有している情報を公開するこ
13.185.186
と。地方自治体で情報公開条例を制定する
例が増えており、国も情報公開法を制定し
た。市民の開示請求に基づき、行政機関は
例外規定に該当するものを除き、開示する
義務を負う。
シルバーボランティア活動
高齢者が行うボランティア活動。特に福祉
79
分野で、健康な高齢者が相互扶助的に高齢
者や障害者を助ける活動。
新鎌ケ谷特定土地区画整理事業 「大都市地域における住宅等の供給の促進に
関する特別借置法」
に基づき、土地区画整理
促進区域内の新鎌ケ谷駅周辺約59.1haを施
行区域とする特定土地区画整理事業で、都市
基盤整備公団
(旧住宅・都市整備公団)
が、平
成7年3月27 日付けで認可を取得し、
都市計
画事業として施行している事業。平成7年
11月22 日に起工式を行い、
平成12 年6月6日
付けで「施行規程の変更」と「事業計画の変更」
が認可された。施行期間は、清算期間も含め
平成6年度から平成23 年度となっている。
●204
152.153.166
資料編
シングルマザー
未婚の母のこと。
14
浸透管
雨水を集めて流下させつつ、土中に浸透さ
134
せて河川への流出量を抑制するよう構造上
の工夫をした管。
シンボル
象徴。シンボル空間は、その地域を象徴的
27.56.65.159.160
に表現し、外部に対して印象づける役割を
161
資
料
編
担う場。
シンボルプロムナード まちの顔となる遊歩道、散歩道のこと。
153
スクラップアンドビルド 時代の要請に対して応えられなくなった制
189
度やシステムなどを改正あるいは廃止し、
新しい時代の要請に応えられるように再構
築すること。
ストレス
様々な外部刺激が負担として働くことによ
86
る心身に生ずる機能の変調。
スプロール化
郊外に無秩序に住宅化が進むこと。
10
生活習慣病
従来、成人病と言われ、食習慣や運動習慣、 86.87
喫煙や飲酒など日常の生活習慣が、がん、
脳卒中、心臓病などの発症や進行に関連が
あるため一次予防を重視する観点から導入
された概念。
生産緑地
三大都市圏の市街化区域内農地は、宅地化
172
するものと生産緑地として保全するものに
分けられ、後者は30 年間の営農継続を条件
として固定資産税や相続税の減免措置があ
る制度のこと。
製造物責任法
製造物の欠陥により身体,財産等に被害が
179
生じた場合の製造業者等の損害賠償責任に
ついて定め,被害者の保護を図ることを目
的とする法律。1994 年(平成6 年)制定。
PL(Product Liability)法。
●205
資料編
成年後見人制度
高齢者等が等しくその財産や権利の保全を
79.83
保障されるよう、判断能力の不十分な高齢
者等に代わって、包括的な財産管理、資産
活用管理を行う後見人をつける制度。
セクシャル・ハラスメント 性的いやがらせ。相手の意思に反した性的
116
な性質の言動により不利益や不快感を与え
ること。
資
料
編
施肥体系
農作物の健全な生育や土壌の健全性維持な
172
どのため、計画的に肥料を施す必要があり、
その計画体系をいう。
【タ行】
地域環境マネジメントシステム 企業や自治体などが地域環境への影響を少
125
なくする活動を自主的に行う、その具体的
な方策や手順のこと。
地域ケアサービス
支援を必要とする高齢者が家庭や地域で安
30
心して暮らせるように、保健・医療・福祉
の関係者が連携し、総合的な福祉サービス
を提供すること。
地域情報化システム
地域社会にとって必要な情報を迅速に提供
34
するための施設・設備・組織・技術・方法
が体系化されたもののこと。
地域排水施設
ある限られた範囲の地域的な排水を流す
35.134
施設。
知 縁
家族や地域のつながりを越えて、同じ価値
14.17.33
観を持った人たちのつながりのこと。
地区計画
地区の特性に応じて小公園や区画道路など
57.129.153.158
の地区施設の配置や規模、建築物の用途や
161
敷地、形態の制限等について都市計画で定
め、良好な環境の市街地の維持、形成をめ
ざすもの。
●206
資料編
千葉県長期ビジョン
2025 年における千葉県の県政のあり方を示
15
したビジョンで、県が抱える課題とそれに
基づく施策の方向、地域別整備方向が示さ
れた計画書のこと。
地理情報システム
情報技術を利用して、各種の地図情報をコ
190
ンピュータシステムの中にデータベースと
して蓄積し、必要に応じてパソコン等から
資
料
編
検索、加工することができるもの。
ティームティーチング 複数の教員、場合によっては教員と一般
100
社会人等が協力して進める学習指導方法。
集団指導に加え、それぞれの児童・生徒に
応じたグループ指導や個別指導を行うこと。
デジタル衛生放送
デジタル圧縮技術を利用して周波数を有効
17
利用し、多数のチャンネルを持つ衛星放送
サービス。平成12 年12 月より放送衛星を
使うBS デジタル放送が開始された。
デジタル・デバイド
パソコンやインターネットの知識や習熟度
17
の違いによって情報収集能力(情報リテラ
シー)に差がついたり、その結果として、
生活や収入に格差が生じること。
鉄道北千葉線
昭和48 年に本八幡、印旛松虫間の鉄道とし
15.18.26.37.38.56
て事業化したが、昭和52 年に事業凍結し、
57.152.155.156
平成12 年に事業中止となった。現在、本八
166.167
幡、新鎌ケ谷間を東京10 号線延伸新線とし
て第3セクターで将来建設する方向で県、
市川市及び鎌ケ谷市で検討されている鉄道。
電子化
コンピュータでの処理が可能なように磁気
17.40.190
媒体で保存すること。
電子決済
物やサービスの購入等を含む取引の決済を
179
情報通信ネットワーク上で行うこと。電子
マネー、電子クレジットなどが使われる。
●207
資料編
電子メール
パソコン等で作成した電子的な情報(文書・
186
手紙)を、インターネット等を通じてやりと
りする仕組み。発信者は電話回線等を介し
てホストコンピュータに設置してあるメー
ルボックス(情報蓄積箱)に送り込んで記憶
させ、受信者はそれを同様に取り出して読む。
投資的経費
資
料
編
歳出のうち、その効果が資本形成に向けら
187
れ、公共施設等のストックとして将来に残
るものに支出される経費。普通建設事業費、
災害復旧事業費、失業対策事業費から構成
される。
東武鎌ケ谷駅東口
東武野田線鎌ケ谷駅東側約7.8ha を施行区
土地区画整理事業
域とする土地区画整理事業で、鎌ケ谷市が
157.158
昭和63 年10 月28 日付けで認可を取得し、
都市計画事業として施行している事業。施
行期間は、清算期間も含め昭和63 年度から
平成18 年度となっている。
特定財源
歳入のうち、国庫支出金等のように、充当
187
する事業が限定されているもの。一方、地
方税や地方交付税等のように使途に制限の
ないものは一般財源という。
特別用途地区
都市計画法に基づき、用途地域内で指定す
59
る地域地区の一種で、土地利用増進や環境
保護等に係る地域的な特別の目的から定め
るもの。中高層階住居専用地区、商業専用
地区、特別工業地区、文教地区、小売店舗
地区等がある。
都市計画区域
都市計画を定める区域を指す。具体的には、 55
都市計画法その他関係法令の適用を受ける
べき区域であり、都道府県知事が定める。
都市計画道路
都市計画決定された道路。都市及び市街地
27.38.55.153.156
の骨格を形成し、良好な土地利用や市街地
163.165.167
形成を促すように定められ、その整備は都
市計画事業としてなされる。
●208
資料編
都市計画マスタープラン 都市計画法により市町村に策定が義務づけ
59.160
られている「市町村の都市計画に関する基
本的な方針」
。都市の将来像、土地利用や都
市施設整備の方針を示す全体構想と、市町
村内をよりきめ細かく計画する地域別構想
からなるものとされている。
都市公園
都市公園法により地方公共団体が設置し、
2.18.55.138.139
資
料
編
その利用範囲や規模、利用目的等に応じて、
街区公園、近隣公園、地区公園、総合公園、
運動公園、広域公園等の位置づけがなされ
ている。
土地区画整理事業
不整形な土地を整形に編成しなおし、道路
52.54.167
や公園等の公共施設をあわせて整備する事
業で、市街地の面的整備の代表的なまちづ
くり手法のこと。土地の交換分合(換地と
言う)により土地の区画形質を変更し、各
所有者が一定割合で土地を出しあうこと
(減歩と言う)で公共用地を確保する。
トップマネジメント
組織で最上層部、最高経営陣あるいは組織
189
全体の舵取りをすること。
ドナーカード
臓器を提供する意思があるかないかをあら
88
かじめ明示しておくカードのこと。
ドメスティック・バイオレンス 夫や恋人など親しい男性から女性に向けら
116
れる暴力。
【ナ行】
ニーズ
需要、供給される立場の人が要求する内容
7.10.12.16.17.19
のこと。
30.31.32.33.38.49
62.78.79.80.81.84
90.91.92.93.100
101.104.105.128
130.146.166.167
174.189.190
●209
資料編
ネットワーク
網状に連結させ、相互の機能を高めること。 15.18.27.30.34.35
40.58.61.67.76.77
81.91.110.111
113.123.131.134
136.146.147.153
163.167.190.192
農業ビジネス
資
料
編
生産だけでなく2 次製品としての加工、流
173
通など他の分野まで一括して行う農業の新
しいあり方のこと。
ノウハウ
技術的知識・情報のこと。
ノーマライゼーション 高齢者や障害者なども同等に暮らせる社会
189
30.31.62.76.82.83
こそ正常な社会であるという、福祉のあり
方に関する考え方のこと。
【ハ行】
パートナー
仲間、同伴者。共に手を携えて行動する
115.116
相手。
パートナーシップ
バブル景気
立場の異なる人同士が信頼の上に協働して
110.111.123.132
仕事をすること。
185.186
投機によって生ずる、実態経済とかけはな
10
れた相場や景気。日本では昭和60 年前後か
らその傾向が顕著となり、平成3 年前後に
崩壊し、その後長期不況に陥った。
バリアフリー
様々な生活分野において障害をなくすこと。 13.17.31.35.38.62
76.77.83.129.131
ハンディキャップ
ビオトープ
身体などの障害のこと。
(Bio-Tope)生物を意味する”Bio”と場所
を意味する”Tope”を合成したドイツ語で、
野生生物の生息空間のこと。
●210
1
131
資料編
ビジョン
未来像、展望等、将来の姿として思い描く像
47.66
を意味する。地域の将来構想全体や各種の
計画そのものをビジョンと称する場合もある。
人や環境にやさしいバス
高齢者や障害者なども乗り降りしやすいノ
167
ンステップ(階段なし)
、ワンステップ(階
段一段)など構造上の工夫を施したバスや、
排気ガス等の環境汚染を極力少なくした動
資
料
編
力構造(アイドリングストップなど)を持
つバスなど。
ファミリー・サポート・センター 「育児の援助を行いたい人」と「育児の援助
81
を受けたい人」とが、お互い会員になって
助け合うための調整機関のこと。
ブランドイメージ
特定の銘柄について多くの人びとが持って
38.173
いる印象。
プロジェクト
市が行う事務事業の中で特に規模が大きい
10
特定事業のこと。
プロジェクトチーム
ある特定の事業(プロジェクト)の実行の
187
ために、既成の組織の枠を越えて特別に組
織されるチーム。行政においても、既成の
行政分野の境界領域の施策や事業が増えて
いるため、それらにのぞむ柔軟な実施体制
として活用される。
ペーパーレス化
情報を伝達するのに紙を使用しなくなること。 15
ベンチャービジネス
新技術や高度な知識を軸に、大企業では実
178
施しにくい創造的・革新的な経営を展開す
る小企業のこと。
ホームページ
世界規模のコンピュータ通信ネットワーク
112.113.186
であるインターネットで、一定の情報のま
とまりをホームページと称する。加入者が
自らの情報を「ページ」のようなイメージで
用意し、他の加入者からの自由な検索に提供
することによって情報発信ができる仕組み。
●211
資料編
保育ママ
施設を伴わない保育サービスのひとつで、
81
家庭的保育と言われ、家庭を保育の場とし
て、仕事を持つ親から子どもを預かって保
育するもの。
法外援護制度
特定の法律や規則などが適用されない事柄
85
への貸付けや、緊急に援助を必要とする問
題に対する資金的な支援のこと。
資
料
編
放課後児童クラブ
昼間、保護者が仕事等で家にいない児童
81
(主に小学校低学年が対象)の健全育成のた
めに、放課後児童対策として実施される保
育活動(学童保育)である。実施主体や施
設等は様々だが、地域密着型の児童クラブ
が主体となりこれに行政が運営費補助を行
う形態等がある。
ポケットパーク
歩行者の多い道路の沿道、駅前、ビル街の
66.131.153.158
一角に、憩いと語らいの場として設けられ
165
る小さな空間のこと。
ボランティア
福祉をはじめ教育、文化、保健衛生、医療等
14.30.31.62.67.76
の分野で、自分の能力を活かして地域社会
77.79.91.100.110
に奉仕する人。ボランティア活動は、それ
111.118.123.146
らボランティアによる社会奉仕活動である。 147
【マ行】
マルチメディア
映像や音響、文字などの様々な伝達媒体を
34.113.186
同時に組みあわせて使用すること。
緑の基本計画
都市の緑の保全と創造に関する施策を計画
的に進めるため、都市緑地保全法により市
町村が定めることができるとされた「緑地
の保全及び緑化の推進に関する基本計画」
。
地域の実情に沿った総合的な施策の体系づ
けを行うものとされている。
●212
65.131
資料編
ミニ開発
都市の近郊部で小規模な住宅群を建築する
55.128.129.157
開発のこと。
無店舗販売
各種の通信販売など、店舗を伴わない販売
179
形態。
メディア
媒体、手段のこと。
17.144
モータリゼーション
自動車化、日常生活での自動車の一般化の
36.38
こと。
モニター制度
資
料
編
商品の制作者やサービス機関等に依頼され、 179.180.186
製品を試験的に使用するなど、サービス内
容を評価したりして、その感想や意見を述
べる人。その意見は商品やサービスの改善
に活かされる。市政モニターや道路モニタ
ー等、行政分野でも活用される例が多く、
行政への市民参加の一形態とも言える。
モバイル通信
小型のコンピュータ(ノートパソコン)や
112
携帯電話等の情報端末による通信のこと。
【ヤ行】
ユニバーサルデザイン 健常者から高齢者、障害者にいたるまです
153.163.165
べての人にやさしく安全に使える構造にす
ること。
用途地域
都市計画法に基づき、都市計画区域内の土
55.57.59.158
地を利用目的によって区分し、法律又は条
例に基づいて建築物等についての必要な制
限を課す地域地区のひとつ。12 種類の用途
地域があり、市街化区域内は原則として用
途地域の区分を定めることとされている。
●213
資料編
【ラ行】
ライフサイクル
幼児期、少年期、青年期、壮年期、老年期
87
といった、人生における区切りの各年代段
階における期間のこと。
資
料
編
ライフスタイル
その人の生き方や生活の形態のこと。
102.109.125
ライフステージ
人の一生を少年期・青年期・壮年期・老年
123
期などと分けた、それぞれの段階のこと。
ライフライン
命綱・生命線。都市の水道・電気・ガスな
146
ど、生活に不可欠な基幹エネルギーの供給
システムのこと。
リサイクル
廃棄物を再利用すること。
2.13.14.35.39.64
124.125.133.172
流域下水道
2 つ以上の市町村がその行政区域を越え、
135.136
河川等の流域に沿ってより広い地域の下水
処理を行う方式。流域下水道の整備は都道
府県が行うのが原則とされている。
流出抑制施設
ある地域に降る雨量に対して、その雨量が
35.133.134
短時間で河川に流入することを防ぐための
貯留施設(調節池、遊水池など)及び浸透
施設(浸透桝、浸透舗装など)のこと。
緑化協定
一定の区域内の市民が、各自の所有地内の
65.132.158.161
緑化について自主的に取り決めを行い、緑
多いまち並みをつくろうとする制度。
連続立体交差事業
市街地内を地表面で通過している鉄道を、
57.157.158.165
連続した区間で高架化又は地下化し、多く
166.167
の踏切を除去して道路交通の円滑化や地域
の分断解消を図る事業で、都市計画事業と
して行う。
ローリング方式
計画と実施結果の間の相違を定期的にチェ
ックし、計画を修正する方式のこと。
●214
8
資料編
ワンストップサービス 一つの窓口で複数のサービスを申し込め、
190
一連の手続きが終了する仕組みのこと。
【略語】
ALT
語学指導助手。Assistant Language
100.117
Teacher の略。教育委員会又は学校に配
置され、所属長や校長の指示を受け英語
資
料
編
(仏語、独語)担当指導主事又は英語(仏
語、独語)担当教員の助手として職務に
従事する。
CIR
国際交流員。Coordinator of International
117
Relations の略。地方公共団体の国際交流
活動に従事する。
ISO14000 シリーズ
ISO(International 0rganization for
14
Standardization の略。国際標準化機構)
がまとめた環境マネジメントシステムに
関する国際規格の総称のこと。
IT
Information Technology の略。インター
15.17.67.91.100
ネットを中心にした情報技術。
112.113.185.187
190
LAN
Local Area Network の略。企業内情報通
100.190
信網。企業内の情報通信の高速化・システ
ム化を図るもの(=地域LAN)
。
NPO
Non-Profit Organization の略。福祉・医
14.33.67.77.111
療、環境保護、災害復旧等の分野で活動す
る、私的利益を目的としない民間非営利団
体のこと。
OA 化
OA はOffice Automation の略。パソコ
187
ンなどの機器を活用して仕事の効率を上げ
る業務形態へ移行すること。
●215
資料編
PFI
Private Finance Initiative の略。社会資本
189
の整備を民間事業化する経済政策のこと。
SOHO
Small Office ・Home Office の略。小規模
15.112.113.176
事務所や在宅勤務に対応した事務所のこと。
TMO
Town Management Organization の略。
魅力ある商業集積づくりのため、望ましい
資
料
編
業態ミックスや大型店と中小店のミックス
といった地域全体のマネジメント(いわゆ
る「タウンマネジメント」
)という手法をと
ることが重要で、このための主体がTMO
である。市町村と一体となって空き店舗の
活用事業、既存店舗のリニューアル、基盤
整備、ソフト事業等を行う。
●216
176
資料編
2.計画策定の経過
(1) 計画策定フロー
(諮問)
(審議)
基本計画
(市案)
(答申)
(報告)
基本計画
〈審議会〉
〈鎌ケ谷市〉
・策定会議
・部門別部会
・策定チーム
市市
政議
報会
告
会
鎌ケ谷市総合基本計画
資
料
編
①構成員20名
・市議会議員
・学識経験者
・諸団体代表者
・関係行政機関職員
緑とふれあいのある
ふるさと 鎌ケ谷
基本構想
市議会
(提案)
基本構想 議決
基本構想
(市案)
(答申)
(審議)
(諮問)
(提言)
(提案)
①市民意識調査
②論文・作文・絵画コンテスト
③まちづくりフォーラム
④職員懇話会
⑤議員懇話会
⑥自治会連合協議会懇話会
⑦総合基本計画策定基礎調査
インターネット
などによる意見
(検討)
まちづくり市民会議
①構成委員
30名(諸団体代表者、公募者)
②開催
基本構想:全体会議
基本計画:全体会議
基本目標別部会
市 民
●217
資料編
(2)計画策定経過
平成 10 年(1998 年)
6月2日
2日
資
料
編
「鎌ケ谷市総合基本計画策定方針」の策定
市民意識調査質問要望項目各課調査
8月18日 市民意識調査質問項目決定
9月1日
インターネットホームページに総合基本計画の情報掲載 1日 まちづくり絵画・作文・論文募集(広報かまがや「9 月1 日号掲載」
)
10日
市民意識調査アンケート実施(配付数3,000 ・有効回収数2,396 ・回収率
∼20日
11月15日
27日
12 月5 日
79.9 %)
鎌ケ谷市総合基本計画の策定に向けて(広報かまがや「11 月15 日号掲載」
)
職員懇話会合同会議開催
(第1 回)
(42 人参加)
「まちづくりフォーラム∼2020 年鎌ケ谷のまちづくり∼」
開催
(208 人参加)
まちづくり絵画・作文・論文優秀作品発表
9日
議員懇話会
(議員10 人参加)
10日
職員懇話会
(第2 回)
(20 人参加)
11日
職員懇話会
(第3 回)
(22 人参加)
11日
自治会連合協議会懇話会
(19 人参加)
平成 11 年(1999 年)
8月23日
総合基本計画策定基礎調査結果及び前期基本計画策定要領庁内説明会
10月15日
基本構想策定チーム合同会議
(第1 回)
まちづくり市民会議委員の募集(広報かまがや
「10 月15 日号掲載」
)
18日
職員懇話会合同会議
(第4 回)
(21 人参加)
20日
基本構想策定チーム/行財政部会
20日
基本構想策定チーム/都市基盤整備部会
20日
基本構想策定チーム/生活環境整備部会
21日
基本構想策定チーム/保健福祉部会
21日
基本構想策定チーム/教育文化振興部会
21日
基本構想策定チーム/産業振興部会
29日
基本構想策定チーム合同会議
(第2 回)
11 月1 日
基本計画各課ヒアリング
∼18日
平成 12 年(2000 年)
2月9日
●218
基本構想
(たたき台)
策定
15日
基本構想策定部門別部会合同会議
21日
基本構想策定/保健福祉部会
(第1 回)
25日
基本構想策定/教育文化振興部会
(第1 回)
資料編
3月8日
基本構想策定/行財政部会
(第1 回)
9日
基本構想策定/生活環境整備部会
(第1 回)
10日
基本構想策定/産業振興部会
(第1 回)
10日
基本構想策定/教育文化振興部会
(第2 回)
13日
基本構想策定/保健福祉部会
(第2 回)
14日
基本構想策定/都市基盤整備部会
(第1 回)
14日
基本構想策定/行財政部会
(第2 回)
15日
基本構想策定/生活環境整備部会
(第2 回)
15日
基本構想策定/教育文化振興部会
(第3 回)
16日
基本構想策定/都市基盤整備部会
(第2 回)
16日
基本構想策定/産業振興部会
(第2 回)
17日
基本構想策定/行財政部会
(第3 回)
21日
基本構想
(たたき台)
・4 役調整(市長、助役、収入役、教育長)
27日
基本構想策定部門別部会長合同会議
4月6日
基本構想
(素案)
策定 7日
まちづくり市民会議
(第1 回)
15日
基本構想
(素案)
策定のお知らせ(広報かまがや「4 月15 日号掲載」
)
21日
まちづくり市民会議
(第2 回)
28日
まちづくり市民会議
(第3 回)
5月3日
まちづくり市民会議に係る作業部会
(第1 回)
7日
まちづくり市民会議に係る作業部会
(第2 回)
11日
まちづくり市民会議
(第4 回)
11日
まちづくり市民会議から市長あて提言書提出
26日
基本構想
(試案)
策定
29日
総合基本計画審議会・諮問
(第1 回)
6月15日
基本構想
(試案)
策定のお知らせ(広報かまがや「6 月15 日号掲載」
)
28日
総合基本計画審議会
(第2 回)
7月11日
総合基本計画審議会
(第3 回)
28日
総合基本計画審議会
(第4 回)
31日
総合基本計画審議会から市長あて基本構想答申書提出
8月16日
前期基本計画
(たたき台)
策定チーム合同会議
(第3 回)
24日
9月7日
まちづくり市民会議
(第5 回)
議案第1号「鎌ケ谷市総合基本計画基本構想について」市議会に提案
25日
前期基本計画
(たたき台)
策定 27日
前期基本計画
(たたき台)
庁内説明会
28 日
10 月1日
資
料
編
「基本構想」市議会9 月定例会において議決
「基本構想」策定のお知らせ(広報かまがや「10 月1 日号掲載」
)
5日
前期基本計画策定部門別部会長合同会議
(第1 回)
7日
まちづくり市民会議部会長合同会議
10日
前期基本計画策定/保健福祉部会
(第1 回)
●219
資料編
10月11日
資
料
編
前期基本計画策定/産業振興部会
(第1 回)
12日
前期基本計画策定/行財政部会
(第1 回)
12日
前期基本計画策定/教育文化振興部会
(第1 回)
13日
前期基本計画策定/都市基盤整備部会
(第1 回)
13日
前期基本計画策定/生活環境整備部会
(第1 回)
17日
前期基本計画策定/行財政部会
(第2 回)
17日
前期基本計画策定/保健福祉部会
(第2 回)
18日
前期基本計画策定/都市基盤整備部会
(第2 回)
18日
前期基本計画策定/教育文化振興部会
(第2 回)
19日
前期基本計画策定/生活環境整備部会
(第2 回)
19日
前期基本計画策定/産業振興部会
(第2 回)
20 日
前期基本計画
(たたき台修正)
策定
21日
まちづくり市民会議/交流拠点都市部会
(第1 回)
23日
まちづくり市民会議/環境共生都市部会
(第1 回)
25日
まちづくり市民会議/福祉・学習都市部会
(第1 回)
11月6日
まちづくり市民会議/環境共生都市部会
(第2 回)
8日
まちづくり市民会議/福祉・学習都市部会
(第2 回)
11日
まちづくり市民会議/交流拠点都市部会
(第2 回)
15日
前期基本計画(たたき台)
策定のお知らせ
(広報かまがや「11 月 15 日号掲
載」
)
24日
まちづくり市民会議
(第6 回)
24日
前期基本計画策定部門別部会長合同会議
(第2 回)
28日
まちづくり市民会議から市長あて提言書提出
30日
前期基本計画
(試案)
の策定
30日
総合基本計画審議会・諮問
(第5 回)
12月13日
総合基本計画審議会
(第6 回)
18日
総合基本計画審議会
(第7 回)
18日
総合基本計画審議会から市長あて前期基本計画答申書提出 20日
「前期基本計画」策定 21日
「前期基本計画」市議会市政報告会において報告
平成 13 年(2001 年)
1月1日
●220
「前期基本計画」策定のお知らせ(広報かまがや「1 月1 日号掲載」
)
資料編
(3)鎌ケ谷市総合基本計画審議会
①鎌ケ谷市総合基本計画審議会条例
(設置)
第1 条 本市に、鎌ケ谷市総合基本計画審議会(以下「審議会」という。
)を置く。
(所掌事務)
第2 条 審議会は、市長の諮問に応じ、本市の総合基本計画に関する事項について、調
査審議する。
(組織)
第3 条 審議会は、委員20 人以内で組織し、次の各号に掲げる者のうちから、市長が任
命する。
資
料
編
(1)市議会議員
(2)学識経験者
(3)諸団体を代表する者
(4)関係行政機関の職員
2 委員の任期は、2 年とする。ただし、再任を妨げない。
3 委員が欠けた場合における補欠委員の任期は、前任者の残任期問とする。
(会長及び副会長)
第4 条 審議会に会長及び副会長各1 人を置き、委員の互選により定める。
2 会長は、会務を総理し、審議会を代表する。
3 副会長は、会長を補佐し、会長に事故あるとき、又は会長が欠けたときは、その職務
を代理する。
(会議)
第5 条 審議会の会議は、会長が招集し、議長となる。
2 会議は、委員の半数以上の出席がなければ開くことができない。
3 会議の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところに
よる。
(関係者の出席)
第6 条 審議会は、その所掌事務の遂行に必要があると認めるときは、関係者の出席を
求め、その意見又は説明を聞くことができる。
(庶務)
第7 条 審議会の庶務は、総合基本計画主管課において処理する。
(委任)
第8 条 この条例に定めるもののほか、審議会の運営に関し必要な事項は、市長が別に
定める。
●221
資料編
② 基本構想についての諮問及び答申
〔諮 問〕
鎌 企
第 32 号
平成 12 年 5 月 29 日
鎌ケ谷市総合基本計画審議会
会 長 勝 呂 幸 一 様
資
料
編
鎌ケ谷市長 皆川 圭一郎
鎌ケ谷市総合基本計画基本構想について(諮問)
鎌ケ谷市総合基本計画を定めるにあたり、鎌ケ谷市総合基本計画審議会条例(昭和
63 年鎌ケ谷市条例第3 号)第2 条の規定により、鎌ケ谷市総合基本計画基本構想(試
案)について、貴審議会の意見を求めます。
〔答 申〕
平成12 年7 月31 日
鎌ケ谷市長 皆川圭一郎 様
鎌ケ谷市総合基本計画審議会
会 長 勝 呂 幸 一 鎌ケ谷市総合基本計画基本構想について(答申)
平成12 年5 月29 日付け、鎌企第32 号で諮問のあった鎌ケ谷市総合基本計画基本構
想(試案)について、慎重に審議した結果、次のように答申します。
●222
資料編
答 申
鎌ケ谷市は、昭和 46 年の市制施行以来、首都近郊の住宅都市として発展をとげ、住む
人、訪れる人も着実に増加を続ける私たちのふるさとです。
今日に至るまちづくりの過程は、昭和50 年代前半までの誕生期、その後昭和60 年代前半
までの前進期、さらにその後の成長期としてとらえられ、それぞれ三次にわたり策定され
た総合基本計画に基づいて、地域の振興をはじめ都市基盤・生活環境の整備、市民福祉や
教育文化の向上、産業の振興などの諸施策が展開され、多方面にわたり様々な成果を生み
出してきました。
資
料
編
そして今日、まちづくり全般において質的向上を重視した施策や活動が比重を増す一方
で、新鎌ケ谷駅周辺では広域交流拠点形成に向けた基盤整備などが進み、都市としての魅
力向上に向けた新たな発展期を迎えようとしています。
このような時期に、新しいまちづくりの長期的な指針となる総合基本計画の基本構想を
策定することは、誠に時宜を得たものと考えます。試案は、策定過程において、市民会議
による密度濃い議論も含め幅広い市民の意見集約に努めたこと、市民憲章の精神に則って
「人間尊重・市民生活優先」の基本理念を掲げたこと、普遍的な都市像として「緑とふれあ
いのあるふるさと 鎌ケ谷」を継承したことなどが評価されます。
一方、全国的な産業構造の大きな変化や急速な少子高齢化、情報化の進展など、地域社
会を取り巻く環境が、価値観の転換をも伴うほどに大きく変貌している中で、新たな課題
も山積しており、厳しい財政環境のもとにあってもこれらに積極的に取り組み、時代の要
請に応えた望ましいまちづくりを市民と行政が協働して推進していかなければなりません。
本審議会は、このような認識を念頭に21 世紀を展望し、慎重に審議を重ねた結果、諮問
された鎌ケ谷市総合基本計画基本構想(試案)は、総体的に妥当であると認めるとともに、
下記の意見を付言します。
今後は、基本構想の成案化を図るとともに、基本計画及び実施計画を策定され、基本構
想の実効性の確保に努められることを要請いたします。
●223
資料編
記
1
計画の名称
副題となる「かまがやレインボープラン21」については、新鎌ケ谷駅を基点とした7
方向に伸びる鉄道路線が強調され、ソフト面への配慮が欠けるという誤解を招きかねな
いので、ソフト、ハード両面にわたる様々なまちづくり活動が、虹のように七色に輝き
ながら展開されているまちの姿を象徴するものとして記述を工夫されたい。
資
料
編
2
土地利用
(1) 本市の現状は、市街化区域と市街化調整区域がほぼ半々という、バランスがとれた
土地利用となっている。したがって、今後とも市街化圧力に対してこのバランスを極
力維持する方針で、開発と自然の調和に配慮した有効な土地利用の誘導を図られたい。
特に、無秩序な開発などを抑制できるよう、市独自の理念に立ちながら現行法制度を
最大限運用するという意気込みを持って、良好な都市環境づくりに努められたい。
(2) 「緑」については、徐々に減少傾向にある。特に市街地の緑は民有地が主体となっ
ていることからその維持は困難性が高く、緑の「保全」に加え、積極的に緑の空間を
「創造」することをより明確に盛り込まれたい。こうした観点から、市街化調整区域は
もとより、市街化区域内における公園整備や、公共用地をオープンスペースとして確
保し、長期的な視野で森を育てるなど、緑のネットワークづくりを推進されるよう努
められたい。
3 施策の基本方向
(1) 「1.健康で生きがいのある 福祉・学習都市をめざして、(3)人間性豊かな子どもの育
成環境をつくります、①豊かな人間性を育む幼児教育の充実」の中の「父母や幼稚園
に対する助成制度の充実」の記述については、具体的な施策に関するものであり、基
本構想ではなく基本計画等で取り入れる方向で検討されたい。
(2) 「3.躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市をめざして、(2)都市活動を支える交通網整
備を進めます、②利便性の高い公共交通体系の充実」の中で自転車駐車場に関する
「受益者負担を原則として有料施設を整備」の記述については、具体的施策に関するも
のであり、基本構想ではなく基本計画等で取り入れる方向で検討されたい。
4 その他
(1) 今後 20 年という時間軸の上では、IT 革命などにより産業構造やコミュニティのス
タイルなどが大きく変化し、在宅勤務などの一般化により人の動き、税収構造なども
異なったものになると考えられる。したがって、基本構想全般において、こうした社
会経済の潮流変化への対応に留意されるとともに、情報化時代にあっても人がまちに
住み、にぎわいが広がるような魅力づくりや環境づくりへの可能な限りの努力をされ
たい。
●224
資料編
(2) 本市は、梨の名産地であっても知名度では、近隣市町村に劣るなど、PR が不十分な
面が見受けられる。災害が少なく先進的な取り組みも多いなど、市の良い面を外に向
かってアピールし、知名度を高め、人を呼び込み、集める努力を重ねるよう、基本構
想に基づく各施策の推進において配慮されたい。
以上
③ 前期基本計画についての諮問及び答申
資
料
編
〔諮 問〕
鎌 企
第 83 号
平成 12 年 11 月 30 日
鎌ケ谷市総合基本計画審議会
会 長 勝 呂 幸 一 様
鎌ケ谷市長 皆川 圭一郎
鎌ケ谷市総合基本計画前期基本計画について(諮問)
鎌ケ谷市総合基本計画を定めるにあたり、鎌ケ谷市総合基本計画審議会条例 (昭
和63 年鎌ケ谷市条例第3 号)第2 条の規定により、鎌ケ谷市総合基本計画前期基本計
画(試案)について、貴審議会の意見を求めます。
〔答 申〕
平成12 年12 月18 日
鎌ケ谷市長 皆川圭一郎 様
鎌ケ谷市総合基本計画審議会
会 長 勝 呂 幸 一
鎌ケ谷市総合基本計画前期基本計画について(答申)
平成12 年11 月30 日付け、鎌企第83 号で諮問のあった鎌ケ谷市総合基本計画前期基
本計画(試案)について、慎重に審議した結果、次のように答申します。
●225
資料編
答 申
いよいよ、21 世紀の扉が今、まさに開こうとしています。そして、私たちの鎌ケ谷市も
市制施行30 周年を迎えようとしています。
私たちは、このような節目の時期にあって、ふるさと鎌ケ谷の新しいまちづくりに一歩
を踏み出す決意を明らかにしていく必要があります。
本審議会では、先に、
「鎌ケ谷市総合基本計画基本構想(試案)
」について諮問を受け、
いくつかの意見を付して答申を行ったところであります。
資
料
編
その後、
「基本構想(試案)
」は、それらの意見を尊重された上で市議会での議決にいた
り、基本構想としての確定を見たことは、誠に感慨深いものがあります。
今回、諮問された「前期基本計画(試案)
」は、基本構想で示された方向性を具体的に10
年間の施策として表すものであり、その内容は、21 世紀に本市が歩んでいくための指針と
なる非常に重要なものと認識されます。
しかし、今後のまちづくりは、ひとり行政のみが進めるべきものではなく、市民が積極
的に参加しながら、市民と行政の「協働」で進めていくべきものです。
地方分権が進む情勢の中で、私たちは、自らのまちづくりに自ら責任を持って取り組ん
でいかなければなりません。
「前期基本計画(試案)
」は、そのための市民と行政の共通の
羅針盤となるものです。
その意味で、今回の「前期基本計画(試案)
」の策定に際して、鎌ケ谷市総合基本計画策
定まちづくり市民会議によって直接市民参加の機会がもたれ、また、それらの経過が市の
ホームページにも公開されて市民の評価の機会を設けられたことは、これで十分とは言え
ないまでも一定の評価を与えることができるところであります。
本審議会では、以上のような認識の上に立って、基本構想に引き続き審議を重ねてきま
したが、その結果、諮問された「前期基本計画(試案)
」は、総体的に妥当であると認める
とともに、下記の意見を付言します。
今後は、厳しい財政状況の中においても施策の優先度を慎重に検討しつつ、計画の実効
性の確保に努められることを要請いたします。
●226
資料編
記
1
総論
(1) 前基本計画の成果において、継続中の事業を進捗率に含めて示すのでは過大評価と
なるので、表現方法を検討されたい。
(2) 「すくすく子育て推進」プランにおいて、社会全体で子どもたちの心を養い健全な
青少年を育成する教育の推進に、
「相談」の記述を加えられたい。
(3) 「環境気くばり実践」プランにおいては、循環型社会形成推進基本法の趣旨に則っ
て、容器包装や家電製品等の再使用及び再利用についても明記されたい。
2
資
料
編
分野別計画
(1) 「1.健康で生きがいのある 福祉・学習都市」をめざして
① 「④社会参加に向けた障害者(児)福祉の推進」において、障害児の社会参加の支
援体制づくりについて明記されたい。
② 「⑥健康を支える保健・医療の充実」において、
「保健・予防対策の充実」の施策と
して、疾病や障害を持つ母親の出産への支援体制づくり、予防接種の接種率向上とそ
の拠点機能整備、子育てに伴う健康危機管理の情報提供とその教育・相談体制の充実、
児童虐待の早期発見と予防対策などの内容について検討されたい。
また、
「心の健康づくり」の施策として、タバコ・アルコール類、有害図書等の自動
販売機の規制について検討されたい。
③ 「②生きる力を育てる義務教育の充実」において、教育行政が大きく変わろうとし
ている今日、教育に夢や期待感を抱くことができるよう、具体的にどのような「特色
ある学校経営」をめざすのか、IT を利用した教育のソフト事業、特に、まなびぃプラ
ザと教育現場との関わり、教職員の研修の充実、学校と家庭、地域社会との関わりの
具体的方向、学区の弾力的運用などについて明記されたい。
④ 「②生きる力を育てる義務教育の充実」において、思春期特有の医学的問題の教
育・相談の充実について検討されたい。
また、学校図書館の充実、司書教諭の増員計画について検討されたい。
⑤ 「③児童・生徒の健康と安全の確保」において、学校給食の自校方式モデル事業は、
自校方式がコスト面等の問題から、全校への拡大は困難であり、メリットは少ないと
考えられるので、学校給食検討委員会の答申内容を尊重しつつ、学校給食センターの
建替問題との関連も含め検討されたい。
(2) 「自然と社会が調和する 環境共生都市」をめざして
① 「②循環型社会の構築」は、資源のリサイクルの観点だけでなく、生態学的な持続
可能性の視点が必要であり、また、循環型社会に向けた意識啓発活動の施策の位置づ
けも重要となることから、
「環境保全の促進」における記載内容と構成を検討された
い。
② 「②循環型社会の構築」において、容器包装や家電製品等の再使用及び再利用につ
いても明記されたい。
●227
資料編
③ 「②快適な公園・緑地環境の整備」における各種都市公園の整備は、みどりの都市
実現への第一歩であり、数値目標を明記され、計画的な整備に努められたい。
(3) 「躍動感と魅力あふれる 交流拠点都市」をめざして
① 「①広域交流拠点の整備」における新鎌ケ谷駅周辺地区の整備は、イメージ図にこ
だわらず、公園の中に都市があるというイメージ、歩車道の完全分離など、本市のイ
メージアップにつながるような整備の促進に努められたい。また、イメージ図には計
画概要の説明等の付記を検討されたい。
資
料
編
3 その他
(1) 「いきいき熟年・安心」プランほか随所に記載のある「ノーマライゼーション」等
の用語については、注釈等をつけるなど工夫されたい。
(2) 掲載しているグラフ類の文字表記は、より市民に分かりやすいものとされたい。
以上
●228
資料編
④ 鎌ケ谷市総合基本計画審議会委員
(順不同/敬称略)
会 長
勝 呂 幸 一
鎌ケ谷市議会議員
副 会
長
渡 辺 禎 策
自治会連合協議会会長
委
員
板 津 邦 彦
鎌ケ谷市議会議員
土 屋 裕 彦
鎌ケ谷市議会議員
岡 田 啓 介
鎌ケ谷市議会議員
柴 田 光 泰
鎌ケ谷市議会議員
篠 崎 史 範
鎌ケ谷市議会議員
鈴 木 道 雄
鎌ケ谷市議会議員
芹 澤
武蔵工業大学教授
功
秋 山 秀 一
東京成徳短期大学教授
畑 徹
医療問題懇談会会長
石 井
弘
環境審議会代表
小 金 計 夫
商工会会長
鈴 木 秀 承
社会福祉協議会会長
篠 宮 ヨシエ
体育協会会長
皆 川 清 隆
社会教育委員会議長
下 谷 喜 作
農業協同組合組合長
芳 野 彰 夫
東葛飾支庁長
芳 川 義 雄
鎌ケ谷警察署長
内 田 佐太臣
船橋保健所長
資
料
編
●229
資料編
(4)鎌ケ谷市総合基本計画策定まちづくり市民会議
① 鎌ケ谷市総合基本計画策定まちづくり市民会議設置要領
1 設 置
鎌ケ谷市総合基本計画を策定するにあたり、市民参加により、市民の声を生かした計
画づくりを行うため、鎌ケ谷市総合基本計画策定まちづくり市民会議(以下「市民会議」
という。
)を設置する。
2 所掌事務
資
料
編
市民会議は市が提供する諸資料に基づき、総合基本計画の案を検討する。
3 市民会議の構成
(1)市民会議は、委員30 人以内で組織する。
(2)委員は別表に掲げる市民及び市内で活動する産業、教育、文化、福祉、自治会等に
係る各種団体のうちから市長が委嘱する。
(3)市民会議に会長及び副会長を置き、委員の互選によりこれを定める。
(4)委嘱時に各種団体のうちから委員となった者が、その団体を離れたときも検討終了
時まで引き続き委員の職にとどまるものとする。
4 委員の任期
委員の任期は、委嘱した日から、市長から提案された鎌ケ谷市総合基本計画の案の検
討が終了する日までとする。
5 市民会議の運営
(1)市民会議は会長が召集し議長となる。
(2)会長が不在のとき又は会長に事故あるときは副会長がその職務を代理する。
(3)市民会議の庶務は市長公室企画課が行う。
6 部 会
市民会議は、その事務を分掌させる必要があるときは、部会を設置することができる。
7 部会長及び副部会長
(1)部会の委員は、会長が指名する。
(2)部会に部会長及び副部会長を置き、部会委員の互選によりこれを定める。
(3)部会長は、会務を総理する。
(4)副部会長は、部会長を補佐し、部会長に事故ある時はその職務を代理する。
(5)部会長は、検討結果を会長に報告する。
8 報 告
市民会議の検討結果は、会長がとりまとめて市長に報告する。
9 準 用
部会の会議は、
「5 市民会議の運営」の規定のうち市民会議を部会、会長を部会長と
読み替えて準用する。
10 その他
この要領で定めるもののほか、必要な事項は市長が別に定める。
●230
資料編
② 鎌ケ谷市総合基本計画策定まちづくり市民会議委員
(順不同/敬称略)
会 長
笹 川 種 夫
自治会連合協議会
副 会 長
岡 本 靖 子
国際交流協会
福祉・学習都市部会
浅 海 靖 弘
青少年相談員連絡協議会
芦 田 栄一郎
老人相談員
阿 部 たみ子
介護認定審査会
環境共生都市部会
交流拠点都市部会
○有 山 八重子
体育協会
◎糟 谷 聡 介
公 募
佐 藤 俊 江
社会教育委員
白 戸 昭
芸術文化協会
長 池 京 子
民生児童委員協議会
畑 仁
医師会
原 田 紀 子
保健推進員協議会
細 井 和 美
婦人団体連絡協議会
皆 川 冨二夫
PTA 連絡協議会
森 實
身体障害者福祉会
○石 毛 猛
資
料
編
公 募
倉 田 智 子
廃棄物減量等推進協議会
嶋 田 昌 信
老人クラブ連合会
田 中 ルリ子
市政モニター
中 野 誠 一
交通安全協会
◎松 田 正
公 募
三 幸 夫
消防団
青 井 俊 季
公 募
秋 澤 幸 雄
農業士等協会
川 崎 幸 子
ボランティア連絡協議会
◎黒 坂 章 雄
公 募
○谷 間 保 彦
商工会
原 政 邦
4H クラブ
樋 川 陽 子
消費生活モニター
米 井 博 文
農業協同組合
◎=部会長、○=副部会長
●231
資料編
(5)鎌ケ谷市総合基本計画策定にあたっての市民参加
鎌ケ谷市総合基本計画では、
「人間尊重・市民生活優先」を基本理念に掲げ、市民と行政
が一体となって「協働」してまちづくりを進める方向性をまとめました。
このため、本総合基本計画は、市民各層の幅広い意見と知見を結集することで新しい世
紀に通用する計画とする必要があります。
総合基本計画を策定するにあたっては、以下にあげる市民参加方法による計画づくりを
実践し、その意見、要望を十分踏まえ、また、計画に反映することとしました。
資
料
編
① 市民意識調査の実施
平成10 年9 月10 日∼20 日でアンケート実施。回収率79.9 %
20 歳以上の市民 3,000 人を対象に実施し、鎌ケ谷市の市政全般に対する市民各層の
意識、意見や要望等を得た。
② 論文・作文・絵画コンテスト
平成10 年9 月∼10 月実施。
「夢− 2020 年の私と鎌ケ谷市−」のテーマで小中学生、
「鎌ケ谷市のこれからのま
ちづくりに関することでテーマは自由」として一般の部に分けて募集したところ、
作文:小学生12 点、中学生16 点
絵画:小学生10 点、中学生10 点
論文:高校生、一般3 編 以上、総数で51 点の応募があった。
優秀作品
区 分
絵 画
中学生の部
作 文
小学生の部
中学生の部
論 文
部 門
小学生の部
一般の部
学年等
中部小学校 2 年 鎌ケ谷中学校 2 年 東部小学校 6 年 鎌ケ谷中学校 3 年
氏 名
山根美智子さん 志摩風子さん 井出真規子さん 桜井亮平さん 二川原謙二さん
−
岩崎好さん
③ まちづくりフォーラム
平成10 年12 月5 日開催。
「2020 年鎌ケ谷のまちづくり」をテーマとして基調講演及びパネルディスカッション
を開催した。また、論文・作文・絵画コンテスト受賞作品の表彰と発表を行い、200
余人の参加者が2020 年の鎌ケ谷市に夢を膨らませ、これからのまちづくりについて一
体となって考えた。
●232
資料編
④ 議員懇話会
平成10 年12 月9 日開催。
各会派より10 人の議員の参加をいただき、社会潮流等に伴う課題やリーディングプロ
ジェクト、鎌ケ谷市のめざすべき都市像などについての意見や提案を基に話し合いを行っ
た。
⑤ 自治会連合協議会懇話会
平成10 年12 月11 日開催。
自治会連合協議会の理事19 人の参加をいただき、地域で抱える問題や将来のまちづ
くりについて話し合いを行った。
資
料
編
⑥ まちづくり市民会議
基本計画の策定にあたり、市民の参加をいただき様々な分野の意見を広く求め、市
民のニーズを的確にとらえるとともに、市民と協働で計画を策定することを目的とし
てまちづくり市民会議を設置した。
各種団体選出委員25 人の他、5 人の委員を広報により募集し、21 人の応募の中から
論文により選考した。
基本構想で全体会議4 回と2 回にわたる作業部会、基本計画で全体会議2 回、3 つの
部会で各2 回及び部会長合同会議1 回を開催し、意欲的に検討を重ね貴重な意見や提言
を得た。
(6)計画策定の庁内体制
① 鎌ケ谷市総合基本計画の策定に関する規程
(趣旨)
第1 条 この訓令は、本市将来の健全な発展と、市民福祉の向上を図るために策定する、
鎌ケ谷市総合基本計画(以下「総合基本計画」という。
)に関し必要な事項を定めるも
のとする。
(総合基本計画策定の原則)
第2 条 総合基本計画の策定に当たつては、市民及び職員参加を考慮した計画策定とする。
(総合基本計画)
第3 条
総合基本計画は、次条から第6 条に定める基本構想、基本計画及び実施計画か
らなるものとする。
(基本構想)
第4 条 基本構想は、地方自治法(昭和22 年法律第67 号)第2 条第4 項の規定により策
定するもので、まちづくりの基本理念と将来の本市都市像及び施策の大網を掲げるも
のとする。
2 基本構想は、市長が別に定める策定要領により、企画課及び策定チームで作成された
素案を部門別部会(以下「部会」という。
)及び政策調整会議において検討したのち、
市長公室長が調整し、総合基本計画策定会議(以下「策定会議」という。
)に図つたの
ち、市議会の議決を経て決定する。
●233
資料編
(基本計画)
第5 条 基本計画は、基本構想に基づいて、まちづくりの基本的方向と、具体的整備目
標を総合的、体系的に掲げた計画とする。
2 基本計画は、市長が別に定める策定要領により、各部局で作成された素案を、策定チ
ームで検討し、部会及び政策調整会議で検討、調整したのち、市長公室長が調整し、策
定会議に図つたのち市長が決定する。
(実施計画)
第6 条 実施計画は、基本計画に基づき、具体的な事務事業の実施に関して作成する計
資
料
編
画とする。
2 実施計画は、市長が別に定める策定要領により、各部局が作成した素案を政策調整会
議において調整したのち、
市長公室長が調整し、
策定会議に図つたのち市長が決定する。
(総合基本計画審議会への諮問)
第7 条 市長は、第4 条及び第5 条の規定により、基本構想、基本計画を決定しようとす
るとき又はその他総合基本計画に関する主要な事項を決定しようとするときは、鎌ケ
谷市総合基本計画審議会に諮問するものとする。
(要旨の公表)
第8 条 市長は、総合基本計画を策定したときは、その要旨を公表する。
(推進体制)
第9 条 総合基本計画の策定を計画的かつ円滑に推進するため策定会議、部会及び策定
チームを組織するものとする。
(総合基本計画策定会議)
第10 条 策定会議は、市長、助役及び別表第 1 に掲げる者をもつて構成する。ただし、
議長が会議の運営上必要と認めたときは、別表第 1 に掲げる者以外の出席を求めるこ
とができる。
2 会議の議長は、市長が行う。
3 議長に事故あるときは、助役がその職務を代行する。
4 会議は、必要に応じて、議長が招集する。
5 策定会議は、次の各号に掲げる事務を処理する。
(1)総合基本計画案の審議、決定に関すること。
(2)部門別計画の総合調整に関すること。
(3)その他総合基本計画の策定に関し、特に必要と認めること。
(部門別部会)
第11 条 部会の名称、所掌事務及び構成員は、別表第2 のとおりとする。
2 部会に別表第2 に掲げるとおり部会長及び副部会長を置く。
3 部会は、部会長が招集し、総括するものとする。
4 副部会長は、部会長を補佐し、部会長に事故あるときはその職務を代行する。
5 部会長は、必要があると認めるときは、当該の部会に属しない、他の職員の出席を求
め意見を聞くことができる。
6 部会長は、所管に属する計画について調査又は審議を終了したときは、その結果を市
長公室長を経て、策定会議に報告するものとする。
●234
資料編
(策定チーム)
第12 条 策定チームは、前条に規定する部会ごとに設置する。
2 策定チームは係長相当職で構成し、部会長が指名する。
3 策定チームのリーダーは、部会の副会長が行う。
4 会議は、必要に応じてリーダーが招集する。
5 策定チームは、部門別の各課素案の検討を行うとともに、部門別計画原案を作成する。
6 リーダーは、策定チームにおける検討結果等について、部会長に報告するものとする。
(総合基本計画の改定)
第13 条 市長は、次の各号のいずれかに該当するときは、総合基本計画を改定するもの
とする。
資
料
編
(1)特に著しい社会的、経済的情勢の変化が生じたとき。
(2)国又は県の計画変更その他により、著しい事業量の増減を生じたとき。
(3)災害その他やむを得ない事情の生じたとき。
(4)その他市長が必要と認めたとき。
(庶務)
第14 条 策定会議、部会及び策定チームの庶務は、企画課において処理する。
(補則)
第15 条 この規程に定めるもののほか必要な事項は、市長が別に定める。
別表第 1(第 10 条関係)
市長公室長
総務部長
市長事務部局
市民部長
保健福祉部長
土木部長
都市部長
収入役
教育委員会事務局
教育長
生涯学習部長
議会事務局
事務局長
消防本部
消防長
●235
資料編
別表第 2(第 11 条関係)
部 会 名
行財政部会
所 掌 事 務
(1)人口、財政、所得等基本フレ
ームに関すること。
(2)土地利用計画に関すること。
(3)コミュニティ計画に関するこ
と。
資
料
編
(4)市民参加に関すること。
構 成 員
部会長 総務部長
副部会長 総務部次長
市長公室 企画課長、秘書課長、
人事課長、地域振興課長
総務部 総務課長、財政課長、
課税課長、収税課長
(5)行財政計画に関すること。
市民部 市民課長、産業振興課長
(6)他部会に属さない事項に関す
都市部 都市計画課長
ること。
会計課 課長
選挙管理委員会事務局 局長
監査委員事務局 局長
都市基盤整備
(1)都市計画に関すること。
部会長 都市部長
部会
(2)都市開発計画に関すること。
副部会長 土木部次長
(3)交通計画に関すること。
市長公室 企画課長
総務部 財政課長
市民部 環境保全課長、市民安全課長
土木部 工務課長
都市部 都市計画課長
みどりのふれあい室長、
まちづくり課長、新鎌
センター地区整備室長、
街路課長
生活環境整備
(1)住宅計画に関すること。
部会長 土木部長
部会
(2)公園緑地計画に関すること。
副部会長 都市部次長
(3)下水道計画に関すること。
市民部 環境保全課長、市民安全
(4)河川・水路計画に関するこ
と。
土木部 管理課長、工務課長、
(5)環境衛生計画に関すること。
建築指導課長、下水道管
(6)環境計画に関すること。
理課長、下水道建設課長
(7)消防・防災計画に関するこ
と。
(8)霊園計画に関すること。
(9)交通安全計画に関すること。
●236
課長
都市部 みどりのふれあい室長、
街路課長
消防本部 総務課長、予防課長、
警防課長
資料編
保健福祉部会
(1)社会福祉計画に関すること。
部会長 保健福祉部長
(2)保健衛生計画に関すること。
副部会長 保健福祉部次長
市民部 保険年金課長
保健福祉部
社会福祉課長、児童
家庭課長、高齢者福
祉課長、高齢者保険
室長、健康管理課長
教育委員会 社会教育課長、学校
教育課長
教育文化振興
(1)教育計画に関すること。
部会長 生涯学習部長
部会
(2)文化振興に関すること。
副部会長 生涯学習部次長
(3)生涯学習計画に関すること。
教育委員会 教育企画課長、学校
資
料
編
教育課長、社会教育
課長、スポーツ振興
課長、生涯学習推進
センター所長、図書
館長、公民館長、学
校給食センター所長
産業振興部会
(1)農業振興に関すること。
部会長 市民部長
(2)商業振興に関すること。
副部会長 市民部次長
(3)工業振興に関すること。
市民部 環境保全課長、市民安全
(4)消費者行政計画に関するこ
と。
課長、産業振興課長
都市部 都市計画課長
農業委員会事務局 局長
●策定事務局
市長公室長
川井 彰 市長公室参事
石井 昇 企画課長
青木 学 企画課主幹
三橋義行
企画課長補佐
小林 茂 企画調整係長
山 正史 企画調整係
貞方敦雄、星野里香、藤嶋晶子、三橋直裕
●237
かまがやレインボープラン 21
鎌ケ谷市総合基本計画
発行日 平成13年3月
発 行 鎌ケ谷市
編 集 鎌ケ谷市市長公室企画課
〒273-0195
鎌ケ谷市初富 928-744
TEL 047(445)1141
FAX 047
(445)
1400
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