第8章ファヨールと管理過程論

第8章 ファヨールと管理過程論
第 8 章 法约尔与管理过程论
テイラーとほぼ同時期に科学的な管理法
有一位实业家跟泰勒几乎在同一时期就
について考えていた実業家がいた。それがジ
科学管理法进行了探索。他就是亨利·法约尔
ュール・アンリ・ファヨール(Fayol, Jule
(Fayol, Jule Henri)。身为法国人,他的管
Henri)である。彼の経営理論は彼がフラン
理学理论在当时的美国并不为人所知。但是他
ス人であったことから、アメリカではあまり
的著作在美国一经出版就获得很高的评价,他
知られなかった。しかし、後に彼の著作が翻
的理论也成为美国管理学理论的核心。甚至到
訳されると、アメリカ的な経営理論の中核を
了后来法约尔还被称为“真正的现代管理理论
なす理論として高い評価を得て、後に「近代
之父(the real father of modern management
管理論の真の父(the real father of modern
theory)”或“管理原则之父(the father of
management theory)」あるいは「管理原則の
principles of management)”。
父 ( the
father
of
principles
of
management)
」とよばれるまでになった。
1.ファヨールとその時代
1. 法约尔及其身处时代
(1) 生い立ち
(1) 成长历程
イ.名門と高等教育
①
ファヨールは、1841 年 7 月コンスタンチ
名校出身
法约尔 1841 年 7 月出生于君士坦丁堡(现
ノーブル(現イスタンブール)で生まれた。 在的伊斯坦布尔)。他的家乡位于法国中部,
ファヨール家はフランス中部の家系で、父は
父亲是一位受过高等教育的建筑师,在服兵役
高等教育を受けて建築技師となったが、兵役
期间担任君士坦丁堡一家炮弹铸造厂的监工。
中にコンスタンチノーブルの砲身鋳造工場
で監督にあたっていたのである。
父親は兵役がすむと、故郷に戻って製鉄所
服役结束后法约尔的父亲回到家乡,成为
の技師になったため、ファヨールもフランス
当地炼铁厂的一名工程师,法约尔也随着父亲
のラ・ブルトで暮らし、1960 年にはサン・
一起回到法国,并与 1860 年 19 岁的时候从圣
テチェンヌ鉱山学校を 19 歳で卒業した。
艾蒂安国立矿业学院毕业。
このサン・テチェンヌ鉱山学校はパリ鉱山
圣艾蒂安矿业学院与巴黎矿业学院一样
学校と共に(フランスの高等教育機関であ
都是(法国高等教育机构的)高等专业学院中
る)グランゼコールの一つで、当時は鉱業が
的一所。再加上矿业在当时是推动工业革命的
産業革命を推進する花形産業であったこと
主要产业之一,因此可以说法约尔接受了最高
と合わせて考えれば、ファヨールが最高レベ
水平的教育。
ルの教育を受けていたことが分かる。
ロ.技師から経営者へ
②
ファヨールはこの鉱山学校を卒業すると、
1
从工程师到管理者
法约尔从矿业学院毕业后进入科芒特里
ボアグ・ランブール合資会社に入社、コマン
矿山公司但任工程师,1866 年升任矿井长。
トリ鉱山の技師を勤め、1866 年には主任技
1878 年到 1884 年间他致力于矿山的管理,
師に昇進している。1878 年から 1884 年の間、 1880 年被提升为总管,与此同时从 1872 到
コマントリーとモンヴィック鉱山の経営を
1888 年他还兼任贝莱矿山的管理工作。
任され、1880 年には総支配人となり、1872
年から 1888 年の間はベリー鉱山の経営も兼
務している。
ハ.当時の鉱山経営
③
当时的矿业管理
鉱山ははじめ露天掘りだったが、山の表面
矿山一开始都是进行露天采挖,当地表的
を掘り尽くしてしまった後はどんどん深く
矿藏开采尽后就逐渐转入地下作业。随着挖掘
掘っていくため事故も多発しコストが上昇
不断深入地下,事故发生的频率和成本也不断
した。加えて、トマス法やベッセマー法など
升高。而托马斯法和贝塞麦法的应用在使高品
高品質の鉄鋼が生産されるようになったた
质钢铁的生产成为可能的同时,也要求东部地
めに東部地区からこれら新技術に適した鉱
区必须供应能适应这些新技术的铁矿石。在资
石を輸送しなければならない状況にあった。 源枯竭引发的成本上涨和新技术的双重压力
資源枯渇によるコスト高と新技術への対応
下,矿山的经营陷入困境。
という問題のため経営が困難になっていた
のである。
そこで登場するのが「専門経営者」として
就在此时,法约尔以“专业管理者”的身
のファヨールである。彼は技師として技術的
份登场了。他不但是一名具备专业技术的工程
な知識をもっていたが、現場管理の経験者と
师,同时他还是一名长年身处现场的管理者。
して鉱山経営に必要な知識ももち合わせて
于是法约尔临危受命,于 1888 年出任经营多
いた。そこで、多くの鉱山を合わせて経営す
家矿山的科芒特里——富香博公司(简称科芒
るようになったマントリー・フルシャンボ
博公司)的总经理。
ー・ドウカズヴィル(略称コマンボール)社
の社長に 1888 年に就任する。
ファヨールは、1918 年 12 月末に義理の甥
到 1918 年 12 月末,年事已高的法约尔将
であるグロード・ムゲに社長を譲るまで 30
总经理让给自己的外甥时,他在这个职位上已
年間同社の社長を務めたが、この間、鉱山以
经干了 30 年。这期间,除了矿山之外法约尔
外の多角経営にも乗り出し、同社を優良企業
还在多个领域开展经营活动,使科芒博公司成
にした。
为一家名优企业。
(2)理論研究と著作の発表
(2) 理论研究和著作的发表
イ.理論的研究
①
ファヨールは自分の社長としての経営経
理论的研究
法约尔将担任总经理期间获得的有关管
2
験を独自の管理理論にまとめ、経営の科学化
理的经验总结成自己的管理理论,并致力于管
と教育につとめた。彼は、独自の理論を 1898
理工作的科学化和管理人才的教育。1898 年,
年に草稿としてまとめ、1900 年にフランス
他将自己的理论写成草稿,并在 1900 年的“法
の鉱山・鉄鋼国際会議で「産業における経営
国矿业和冶金国际会议”上以《论工业活动中
の役割」というタイトルで報告した。この報
管理》为题进行了发表。该报告大获好评,他
告は大変好評で、1908 年に開かれた鉱業協
在 1908 矿业学会 50 周年大会上又发表了一
会50周年の大会で再び発表を行なった。
次。
1918 年に社長を退任すると、自ら創設し
自从 1918 年从总经理一职退下来之后,
た「管理研究所」を中心に管理原則の科学的
法约尔以自己创办的“管理研究所”为中心,
追求とその普及に努力した。ファヨールの創
致力于管理理论的科学研究和普及。其创办的
設した研究所は、後にフランス管理協会とな
研究所后来成为法国管理学学会,为法国管理
り、フランス経営学に貢献することになる。 学的发展做出了贡献。
ファヨールは、この間もコマンボール社の
这期间法约尔经常出席科芒博公司的董
役員会にしばしば出席し、対外的にも軍の管
事会,在公司之外还从事军队管理等行政管理
理など行政管理を教えたりしていたが、1925
的教育工作。1925 年他在接受了胃溃疡的手术
年胃潰瘍の手術を受けた後に突発事故でパ
之后,因为突发事故猝死于自己在巴黎的住
リの自宅で急死している。
处。
ロ.著作
②
著作
鉱山・鉄鋼国際会議で発表されたファヨー
1916 年,法约尔在矿业和冶金国际会议上
ルの報告は、1916 年に「産業ならびに一般
发表的报告以《工业管理与一般管理》为题刊
の管理」という標題で鉱業協会機関誌の第三
载在矿业学会学术期刊的第三分册上。这之后
分冊に掲載された。その後、1917 年には『公
的 1916 年和 1917 年,法约尔又分别发表了《公
共心の覚醒』1921 年には『国家の産業的無
共精神的觉醒》和《国家在管理上的无能》两
能力』という著作を発表しているが、このう
部著作。在此期间还发行了《工业管理与一般
ち経営理論をまとめた『産業ならびに一般の
管理》一文的单行本。在泰勒的同一时期法约
管理』は 1917 年に同名の単行本となった。
尔对管理学的基本理论进行了系统总结。
テイラーと同時期にすでに経営管理の基本
を体系的にまとめていたわけである。
彼の著作は、1929 年に英訳されるが、こ
他的著作于 1929 年被翻译成英文,但因
の英訳版は数百部しか印刷されずイギリス
为只印刷了几百本而且只在英国国内出版,所
国内でしか出版されなかったため、アーウィ
以 并 不 为 人 所 知 。 这 一 情 况 直 到 1949 年
ック(Urwick)とガリック(Gulick)の編纂
Urwick 和 Gulick 编纂的英译本出版后才有所
による英訳版(1949 年)がでるまであまり
改变。
知られなかった。
3
2.管理職能の独立と分離
2. 管理职能的独立和分离
(1)6つの企業活動
(1) 企业的 6 大活动
ファヨールによれば、企業活動には以下の
法约尔认为企业从事以下 6 大活动。而这
6つの活動がある。この6つの活動は、企業
6 大活动是企业的基本机能,不管缺少了哪一
の本質的な機能であり、そのどれ一つが欠け
项,企业都会“衰退”甚至有可能“灭亡”。
ても企業は「衰退」するもので「死滅」する
可能性もある。
①技術活動(生産、製造、加工)
① 技术活动(生产、制造、加工)
②商業活動(購買、販売、交換)
② 商业活动(采购、销售、交换)
③財務活動(資本の調達と運用)
③ 财务活动(资金的筹措和运用)
④保全活動(財産と従業員の保護)
④ 安全活动(保护员工和财产)
⑤会計活動(棚卸、貸借対照表、原価計算、
⑤ 会计活动(盘点、编写资产负债表、计算
等)
成本等)
⑥管理活動(予測、組織化、指令、調整、
統合)
⑥ 管理活动(计划、组织、指挥、协调、控
制)
このうち、技術活動とは、生産
这 其 中 , 技 术 活 动 包 括 生 产
(production)と製造(fabrication)と加
(production)、制造(fabrication)和加工
工(transformation)を含むもので、今日で
(transformation),相当于现在生产部门。
いう生産部門の活動である。商業活動とは購
商业活动是指采购部门和销售部门。从保护财
買部門と営業部門のことといえる。保全活動
产和员工的意义上说,安全活动与现在后勤部
とは、財産と従業員の保護という意味で、今
门和人事部门从事的工作相通。而财务活动和
日の総務部門や人事部門の仕事に通じる。財
会计活动可以看是现在的财务部门的管辖范
務活動と会計活動は今日では経理部門のこ
围。也就是说,前 5 项概括了生产、销售、采
とをさすと考えてよい。すなわち、1番目か
购、人事、财务和后勤等各部门的活动。
ら5番目までの企業活動は、生産・販売・購
買・人事・経理・総務など各部門の活動を示
している。
(2)管理活動の分離
(2) 管理活动的分离
その上で、ファヨールは6番目の企業活動
在前 5 项的基础上法约尔又加上了第 6 项
として管理活動をあげるが、管理という概念
的管理活动,为的是把管理的概念与其他个别
を他の個別活動と分けて強調している。
活动加以区分。
第一は、管理活動が(1から5番目までの)
個別活動とは質的に異なるということであ
首先,管理活动与前 5 项的个别活动相比
有本质的区别。按照法约尔的说法,只有管理
4
る。ファヨールによれば、管理活動のみがも
活动主要是以人为对象,通过从整体出发制定
っぱら人間を対象にし、全般的計画を立て社
计划构建社会体(corps social),并协调其
会体(corps social)を構成し、努力を調整
他各部门的活动。
し、各活動を調和させている。
これは全般管理を業務活動と区分したと
与其他业务活动相比管理活动是从整体
解釈しても良いであろう。1から5番目まで
出发的。第 1 项到第 5 项属于技术、商业、财
の個別活動は、技術・商業・財務など各部門
务等个别部门,而管理活动是在所有部门之上
に属する活動であるが、管理活動はそれらの
从整体出发对企业各项活动进行综合控制。
上にたって各企業活動を統合する全般的活
(图表 8-1 上图)
動と位置づけられる。(図表 8-1 上図)
第二の特徴は、管理活動の重要性を量的に
其次,法约尔定量地说明了管理活动的重要
示したことである。ファヨールによれば、作
性。在车间,技术活动占到 85%,而管理活动
業者層では 85%が技術活動に注がれて管理活
只有 5%左右。随着车间主任→股长→科长→生
動は 5%程度であるが、それが、職長→係長
产部长→所长的变动,职务越高管理活动在工
→課長→製造部長→所長と上級職になると
作中占的比重就越大。在总经理一级管理活动
管理活動の比率が大きくなって社長では管
要占到 50%,而在前 5 项的业务活动中其重要
理活動が 50%となり、
(1から5番目までの) 程度也不过 10%左右。(图表 8-1 下图)
業務活動はそれぞれ 10%の重要度に過ぎなく
なる。(図表 8-1 下図)
図表 8-1 ファヨールの6つの企業活動
图表 8-1 法约尔的企业 6 大活动
管理活动和业务活动的区别
管理活动
业务活动
会计
安全
财务
技术
技术
高层职务和大型组织中管理活动的重要性
大型化
高层职务
管理活动
会计
安全
财务
5
商业
技术
相对重要性
同様に、管理活動は企業の規模が大きくな
法约尔还表示,随着企业规模的扩大,管
ればなるほど大きくなるとファヨールはい
理活动的重要程度也会不断增加。其顺序为:
う。ファヨールの区分では単独企業(15%)
个体经营者(15%)→小型企业(25%)→中型
→小企業(25%)→中企業(30%)→大企業(40%) 企业(30%)→大型企业(40%),超大型企业
の順に管理活動の比重が高まり、超大企業で
为 50%,国营企业则高达 60%。
は 50%、国営企業では 60%が管理活動にあて
られる。
これらの数字はファヨールが経験的にあ
这些数字都是法约尔从经验中得来的,并
てはめたもので、厳密な裏付けがあるわけで
没有严密证明。但是随着职位的升高和企业规
はない。しかし、上級職や大規模組織では管
模的扩大,管理活动的重要性在不断增加,这
理活動の重要性が増すことは常識的に理解
一阐述符合我们的常识。法约尔把“管理”的
できよう。ファヨールは「管理」という職能
职能与其他活动分离,将其定位于高层职务所
を他の活動から切り離し、上級職に必要なも
必要的活动,并尝试进行科学的分析。
のと位置づけ、科学的な分析を試みたのであ
る。
3.管理過程論
3.
(1)5つの管理要素
(1) 5 大管理职能
ファヨールは管理活動の内容を「予測し、
組織化し、指令を出し、調整し、統制するこ
管理过程论
法约尔将管理活动的内容陈述为“计划、
组织、指挥、协调、控制”。
と」と述べている。
イ.予測すること:未来を検討し、活動計
① 计划:对未来进行研究,制定行动计划。
画を立てること
ロ.組織化すること:物的・社会的な二重
② 组织:建立具有物质和社会双重特性的有
の有機体を構築すること
机体。
ハ.指令すること:従業員を機能させるこ
③ 指挥:使员工发挥能力。
ニ.調整すること:全ての活動と努力を結
④ 协调:团结组织成员,协调组织的活动。
と
集し団結し調和させること
ホ.統制すること:規則や指令にしたがっ
⑤ 控制:监管各项工作使其按照规则和命令
て進行するように監視すること
进行
これは管理の要素を述べたものに他なら
这正是论述了管理活动的职能。这种对管
ない。この管理要素的な考え方は、次の項目
理职能的认识与接下来将要提到的“管理原
6
で述べる「管理原則」とも共通する。当時、 则”是相通的。在当时,人们认为管理的好坏
管理は個人的な資質によると考えられてい
取决于管理者的个人资质,而法约尔认为管理
たが、ファヨールは、科学的に法則をもつ普
是基于科学之法则的具有普遍性的职能。
遍的な職能と考えていたのである。
ただし、ファヨールは誰でもが資質や能力
这并不是说无论是谁也不管其资质和能
にかかわらず管理職能を遂行できると極論
力如何都能履行管理的职能。
しているわけではない。
しかし、ファヨールが管理を(上記イから
但法约尔对管理职能的划分具有重大的
ホで示した)5つの要素に分けて管理の内容
意义。因为无论是谁,只要①对接下来要发生
を示したことの意義は大きい。誰もが、イ. 的事进行预测,②把该做的工作按照一定的顺
これから起きることを予測し、ロ.やるべき
序进行组织,③简单明了的下达命令,④协调
仕事を順序だてて組織化し、ハ.分かりやす
与相关部门的关系,⑤对工作的结果进行监
く指示し、ニ.関連の仕事と調整し、ホ.そ
控,那么其管理工作都能顺利地开展。
の結果を統制していけば、管理がうまくなる
からである。
ここに管理教育の必要性が生まれてくる。
这样一来就催生了管理教育的必要性。法
ファヨールが管理の理論化とともに力を入
约尔在对管理进行理论化的同时还致力于普
れたのは管理方法を普及する管理教育であ
及管理方法的教育活动。
った。
(2)管理過程(マネジメント・サイクル) (2) 管理过程(management recycle)
このような管理プロセスは、他の研究者た
有关管理过程的研究,其他的学者也做过
ちによっても一部分試みられていた。アメリ
相关探索。在美国,丘奇(Church, Alexander
カではチャーチ(Church, Alexander H..)
H..)和奥福德(Alford, Leon P.)认为“管
とアルフォード(Alford, Leon P.)が「マ
理的诸原则”有:①系统地应用经验;②避免
ネジメントの諸原則」として①経験を体系的
无效的努力;③有效使用人才。在①当中强调
に活用すること、②無駄な努力をさせないこ
了计划的重要性,在如何②避免无效的努力方
と、③人材を有効活用することをあげ、①で
面,按照“分割”、“调整”、“管理”
、“报酬”
は計画の重要性を説き、②の無駄な努力をさ
的过程进行了说明。
せないために「分割」
「調整」
「管理」
「報酬」
というプロセスを説明している。
しかし、ファヨールが5つの管理要素に明
但是,法约尔明确指出管理有“计划、组
示し、管理とは「予測し、組織化し、指令を
织、指挥、协调、控制”这 5 大职能,其意义
出し、調整し、統制すること」と明言した意
重大。在这之后 Urwick、纽曼、Dale 和孔茨
義は大きく、その後、アーウィック(Urwick,
(Koontz, H.)等多位学者发表了同样的管理
L. F.)、ニューマン(Newman, W. H.)
、デイ
过程论,形成了被称为管理过程学派
7
ル(E. Dale)
、クーンツ(Koontz, H.)など
(management process school)的研究流派。
多くの研究者が同様のマネジメント・プロセ
比如卢瑟·古利克把管理的职能总结为
ス を 発 表 し 、 管 理 過 程 学 派 ( management
POSDCORB(Planning,Organizing,Staffing,
process school)とよばれる研究系譜がつく
Directing , Coordinating , Reporting ,
られた。たとえば、ギューリック
Budgeting)。因为这个学派站在管理过程和管
(Gulick,Luther)は POSDCORB(Planning, 理原则具有普遍性的立场上,也被称为普遍学
Organizing , Staffing , Directing ,
派(universal school)。
Coordinating,Reporting,Budgeting)のよ
うに細緻化した。この学派は、管理過程や管
理原則が普遍性をもつという立場にたつの
で普遍学派(universal school)ともよばれ
る。
すでに、第2章の「ゴーイング・コンサー
在第 2 章的“持续经营的企业”中曾经提
ンとしての企業」の項目で学んだが、今日多
到过,现在多数企业中所实行的都是“Plan(计
くの企業において「プラン(計画)→ドゥ(実
划)→Do(实行)→See(控制)”的管理过程。
行)→シー(統制)」というマネジメント・
在质量管理的活动中,
“Plan(计划)→Do(实
サイクルが実践されていたり、QCサークル
行)→Check(评价)→Action(调整)”的过
活動などでも、「Plan(計画)→Do(実行)
程也备受推崇。这些都是将管理过程进行简单
→Check(評価)→Action(調整)」というサ
化后的成果。
(图表 8-2)
イクルが提唱されている。これらも管理過程
图表 8-2 法约尔的管理职能和管理过程
を単純化したものである。(図表 8-2)
図表 8-2
计划
(计划)
ファヨールの管理要素とマネ
控制
ジメント・サイクル
协调
法约尔的
管理过程论
组织
管理过程
指挥
4.管理原則
4. 管理原则
(1)14の原則
(1) 14 项原则
(控制)
(实行)
ファヨールは14の管理原則をあげて管
法约尔举出了 14 项管理原则来说明管理
理方法を示している。ただし、ファヨール自
的方法。不过他本人也曾经说过,“管理的原
身も「管理の原則は無数にある」として、こ
则有无数项”
,这 14 项只不过是他对那些被认
の14の原則は重要と思われるものについ
为是重要的原则谈谈“个人的意见而已”。
て「個人的意見を表明しただけにすぎない」
と述べている。
8
1.分業:同じ努力で、より多くのものを
1. 劳动分工原则:共同努力生产更多的产
生産すること。
品。
2.権限と責任:権限は命令できる権利で
2. 权力与责任原则:权力是能够下达命令的
あり、責任と切り離せない。
权利,与责任不可分割。
3.規律:企業と従業員の協約尊重の外面
3. 纪律原则:外在表现为企业及其雇员对协
的表現。
定的尊重。
4.指令の統一:従業員は一人の上司から
4. 统一指令原则:一名员工只接受一名领导
のみ指令を受ける。
人的指令。
5.指揮の統一:一人の長と一つの計画。 5. 统一指挥原则:对于力求达到同一目的的
全部活动,只能有一个领导人和一项计
划。
6.全体利益の優越:企業全体の利益は個
6. 个人利益服从整体利益原则:企业整体的
人の利益より優先する。
利益要高于个人利益
7.従業員の報酬:公平なもので、熱心さ
7. 人员报酬原则:对待雇员要公平,对于其
を奨励し、合理的限界を越えないこと。
工作热情要给与奖励但不能超越合理的
限度
8.集権化:集権化と分権化は程度の問題。 8. 集中原则:解决集权与分权问题。取决于
上司や部下、企業環境による。
上司和下属以及企业的环境
9.階層連鎖:権限系統の尊重と迅速性の
9. 等级原则:从对权力体系的尊重和效率两
二つを考慮して調整する。(渡し板)
方面进行调整
10.秩序:物的秩序(物の置き場)と社会
10. 秩序原则:物品秩序(物品的位置)和社
的秩序(人の地位)は適材適所で行なう。
会秩序(人的地位)要合理,物品和人员
要处于相应的位置上。
11.公平:公正(正義=justice)に思い
11. 公平原则:在公正中融入体谅就是公平。
やりを込めたものが公平。
12.職位の安定:仕事に慣れるまで異動を
12. 人员稳定原则:在熟悉工作之前工作岗位
行なわない。
没有大的变动
13.イニシアティブ:考えぬきそれを実行
13. 首创精神原则:充分考虑并付诸行动。
に移す力。
14.団結:分割統治の誤解や文書の濫用を
14. 人员团结原则:避免对“分而治之”进行
避ける。
断章取义以及书面联系的泛滥
以上はファヨールの説明の一部を抜き書
以上是对法约尔的解说进行了部分节选。
きし解説したものであるが、これらの管理原
法约尔根据自己在科芒博公司的管理经验总
則についてはファヨールがコマンボール社
结出了这些管理原则,并进行了含蓄的说明。
9
の経営から得た経験がふまえられており、含
蓄ある説明が加えられている。
たとえば第4・第5原則に関し、彼は、
「指
比如第 4 和第 5 原则。
“统一指令”和“统
令(命令)の統一」と「指揮の統一」は同じ
一指挥”虽然看上去一样,但他特别指出不能
ようであるが、混乱してはならないと述べて
把两者混同。“统一指挥”说的是在一项计划
いる。「指揮の統一」は一つの計画という意
之下组织全体只能有一个领导;“统一指令”
味で組織全体のことであるが、
「命令の統一」 则限于个人活动的层面。如果没有“统一指挥”
は個々人の働きに左右される。
「命令の統一」 就没有“统一指令”;而“统一指令”并不能
は「指揮の統一」がなければ存在しないが、 催生“统一指挥”。
「指揮の統一」は「命令の統一」からは生ま
れてこないという。
また、第 11 原則では公正(justice)と公
还有第 11 项原则中将“公正”与“公平”
平(equity)を区別している。公正とは「協
加以区分。
“公正”指的是“按章程办事”;
“公
約を実施すること」であり、公平とは「思い
平”则需要“在公正中加入体谅”。如果把按
やりと公正を合わせたもの」である。規則通
照规则办事称之为公正的话,那么在遵守规则
りにやることが公正ならば、規則を守った上
的同时不忘体谅就是公平。法约尔认为,要做
でそれに加えて配慮することが公平である。 到“不忘记体谅”需要领导人具备“更多卓越
そのような「思いやりある配慮」を加えるた
的见识、丰富的经验和优良的性格”
。
めには「多くの良識や、経験や、すぐれた性
格が必要である」とファヨールはいう。
(2)ファヨールの渡し板
(2) 法约尔桥
第9の「階層連鎖の原則」では、有名なフ
法约尔在第 9 项“等级原则”中提出了著
ァヨールの渡し板という概念を提唱してい
名的“法约尔桥”的概念。其使得属于同一阶
る。これは長い階層をもつ組織でしばしば現
层的部门可以直接进行联络和交涉,常被认为
実的なコミュニケーション方法としてとら
是在级别众多的组织中实现信息传递的有效
れるもので、同じ階層の者同士が直接に連絡
方法。(图表 8-3)
や交渉を行なうことである。(図表 8-3)
图表 8-3 法约尔桥
図表 8-3 ファヨールの渡し板
直属上司的同意
向直属上司汇报
跳板
直接交涉
10
たとえば、
「命令の統一」の原則に従えば、
比如,在“统一指令”的原则下发布命令
命令指揮系統は一つであるから、
「F」と「P」 的指挥系统只有一个,所以当 F 和 P 要进行联
が連絡や交渉を行なう場合には、通常ならば
络和交涉的时候,通常情况下要经过
「F→E→D→C→B」と階層を登って「A」 “F-E-D-C-B”的渠道将信息向上传递,再经
を経由してさらに「L→M→N→O」と階層
由“A”顺着“L-M-N-O”的渠道向下传递。
を下って連絡を取り合う必要がある。
ところが、このような長い階層(情報経路)
这样一来,当传递渠道非常长的时候不但
を通って行なわれる情報交換では、時間も手
要花费很多时间,而且传递过程中信息还有可
間もかかるし、情報が長い間に不正確になっ
能出现错误。为了克服这种情况,可以在“F”
てしまう恐れがある。そこで、
「F」と「P」 和“P”之间搭一个“桥”
,使两个部门能够直
が「渡し板」を使って直接交渉をすればずっ
接传递信息,这样既简单又迅速。
と簡単で早い。
ただし、この場合、
「指揮系統の尊重」と
但是为了“对权力体系的尊重”和“传递
「迅速な行為」を両立するために、二つのこ
迅速” 能够同时实现,需要保证两件事:第
とが重要である。第一は、直属の上司である
一,“F”和“P”直接交涉的事要得到其直属
「E」と「O」が「F」と「P」の直接交渉
上司“E”和“O”的认可;第二,
“F”和“P”
を承認することであり、第二は、
「F」と「P」 通过“法约尔桥”进行交涉的结果要向其直属
が直接「渡し板」を使って交渉した結果を直
上司“E”和“O”进行汇报。
属の上司である「E」と「O」に報告すると
いうことである。
ファヨールはこのように管理原則をあげ
法约尔举出管理原则的同时还给出了具
ながら現実的な方法を示唆している。実際、 体的操作方法。法约尔本人说过,
“法约尔桥”
ファヨール自身も「渡し板」の使い方は簡単
不但使用方法简单,而且能够使信息传递及早
であるし、早く確実にコミュニケーションを
有效的进行,但他也指出其在奉行官僚主义的
行なうために便利であるといっているが、不
政府机关中并没有得到应用。
幸にも官僚主義的な政府機関ではこれがで
きていないことも指摘している。
ケーススタディ 「テイラーとファヨールを
案例分析[泰勒和法约尔的比较]
比較する」
テイラーとファヨールはともに「父」と仰
泰勒和法约尔两人都是被尊为“管理学之
がれる経営学の双璧であるが、同じ時代に生
父”的管理学双雄。两人虽然生活在同一时代,
きながら直接の交流はなかった。両者の相違
但却没有直接交流过。在这里,首先探讨两人
点を検討して、両者の理論について考え直し
之间的不同点,对两人的理论进行进一步的思
てみたい。また、共通点を取り上げて両者の
考和认识。接着,分析相同点来明确两人的贡
貢献を確認したい。
献。
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イ.相違点
1. 不同点
①経歴:テイラーは生産現場の技師を経て
① 经历:泰勒曾担任工厂技师,后来离
経営コンサルタントとして独立し、生産管理
开工厂从事管理顾问的工作。他以生产管理为
を中心として科学的管理法を提唱した。これ
研究内容提倡科学管理法。而法约尔是矿山管
に対して、ファヨールは、鉱山経営の専門化
理的专家,在负责重点矿山的运营的同时,他
として主力鉱山の経営を任された上に社長
还以公司总经理的身份在多个领域开展经营
として多角的な経営に乗り出している。
活动。
②視点:テイラーは生産現場の監督者の視
② 视角:泰勒是从生产现场监管者的角
点から管理の必要性を説いているが、ファヨ
度阐明了管理的必要性;而法约尔是从高管的
ールはトップの立場から全体を見通した管
立场出发,在对企业整体运作的观察中建立起
理理論を展開している。
管理理论。
③理論の重点:テイラーが時間・動作分析
③ 理论的重点:泰勒主要从生产现场的
など生産現場の管理に特化した細かい研究
管理入手,进行了时间•动作分析等细致的研
を行なったのに対して、ファヨールは長い経
究。与此相比,法约尔从自己长久以来担任管
営者としての経験から企業全体を見通した
理者的经验出发,在对企业整体运作的观察中
全般的管理論を展開している。また、ファヨ
建立起普遍的管理理论。而且,他的研究还涉
ールは国営企業や行政に関する管理にまで
及国营企业和行政机关的管理,把“管理”的
言及して「管理」という概念を「統治」とい
概念拓宽到“治理”的层次上。
う概念にまで拡張している。
④用語:テイラーはマネジメント
④ 术语:泰勒使用 management 一词来说
(management)という用語を用いて課業管理
明任务管理(task management);法约尔使用
(task management)を説いたが、ファヨー
administration 的说法来阐述管理活动和管
ル は ア ド ミ ニ ス ト レ ー シ ョ ン
理原则。虽然两者都被翻译成“管理”,但与
(administration)という用語を主に用いて
management
管理活動や管理原則を説明している。ともに
administration 可以表示包含 “行政管理”
「管理」と訳される言葉であるが、マネジメ
在内的所有领域的管理。
专 指 经 营 管 理 相 比 ,
ントは経営学独自の用語であるのに対して
アドミニストレーションには「行政」を含め
管理全般に使われる一般的な用語である。
さらに、ファヨールはその「管理
而 且 在 法 约 尔 的 理 论 中 ,“ 管 理
(administration)」は「統治(government)」 (management)”只是 “治理(government)”
に必要な6つの企業活動の一つであるとし
企业所进行的 6 大活动之一。所谓治理,就是
て、統治とは「企業の使用する全財産からで
“调动企业拥有的全部财产,在努力尽可能多
きるだけ多くの効用を引き出すよう努力し
地发挥其效用的同时实现企业的经营目标”。
ながらその目的へと導いていくもの」として
“治理”的含义很广泛,可以换成“经营”或
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いる。すなわち、ここでいう「統治」とは「経
者“经营战略”这样的术语。
営」あるいは「経営戦略」という用語で置き
換えることができる広いものといえよう。
⑤管理職能の目的と手段:テイラーの管理
⑤ 管理的目的和手段:泰勒认为管理的
目的は生産性を高めることであり、標準化や
目的在于提高生产率,进而又产生了推进标准
合理化を進めることがそのために必要な二
化和合理化的要求。为了实现管理的目的,泰
次的目的となっている。その目的達成の手段
勒主要运用了任务管理和时间•动作分析的手
として課業管理や時間・動作分析に重点がお
段。
かれたわけである。
これに対して、ファヨールにおける管理の
与泰勒 不 同,法 约 尔用“ 治 理
目的は「統治(government)」の用語に見ら
(government)”一词来描述管理的目的。在
れるように企業全体の「舵とり」であり、時
他看来,管理就是为企业“掌舵”,使企业在
代や環境の要請に応えながら最大限の効用
适应时代和环境要求的同时最大限度地发挥
を引き出すことである。したがって、個別の
其自身的效用。所以他的注意力没放在个别的
管理手法よりも全般的経営のための管理要
管理手法上,而是从经营的整体出发对管理职
素や管理原則の分析が重点となるわけであ
能和管理原则进行了重点分析。
る。
⑥組織観:テイラーは、機械的な組織観に
⑥ 对组织的认识:泰勒认为组织就像机
たってきっちりとした管理を想定している。 械一样,所以他设想的管理是准确而严密的。
したがって、同じ公平という考え方でも科学
同样,他在判断是否公平时所重视的标准也建
的な客観性に基づいた基準を重視している。 立在科学客观性之上。
ところが、ファヨールは管理原則の第 11
但在另外一方,法约尔在管理原则的第 11
原則で公正(justice)と公平(equity)を
项中对公正(justice)和公平(equity)作
区別して公平とは「思いやりと公正を合わせ
了区分。他认为公平就是 “在公正中融入体
たもの」であるというように「思いやりある
谅”。就这样,他把“带着体谅的关怀”加入
配慮」を加味している。ファヨールが組織に
自己对公平的认识中。在对组织的看法上,法
ついて社会体や有機体という面を強調して
约尔强调其社会性和有机性的一面。因为他看
いるのも「人の組織」として従業員一人一人
到在“人构成的组织”中,是员工每一个人的
の創意が組織を動かしているという点に着
创造力推动着组织的运作。
目しているからである。
⑦命令系統の扱い:テイラーは、複数の上
⑦ 命令体系:泰勒提倡的是从多个上司
司から命令を受ける職能別職長制(ファンク
接受命令的职能工长制(职能组织)。可以说
ショナル組織)を提唱している。組織原則(第
他是按照组织原则中的“专门化原则”来设计
12章参照)のうちでは「専門化の原則」に
组织的。
したがった組織を考えているといえる。
これに対して、ファヨールは管理原則の中
法约尔在管理原则中对“统一指挥”和“统
13
で「命令の統一」と「指揮の統一」を強調し
一领导”进行了强调,他认为从一个上司接受
ており、一人の上司から一つの命令という
一项命令的“命令一元化原则”是最重要的组
「命令一元化の原則」を最も重要な組織原則
织原则。
としている。
⑧管理法の法則性(絶対性):テイラーは
⑧ 管理方法的法则性 (绝对性):泰勒
自らの理論の法則性について「科学的管理
强调“科学管理法”的科学性;法约尔则认为
法」の科学性を強調しているが、ファヨール
“没有绝对的法则”,所谓管理原则“只不过
は「絶対的な法則はない」として、管理原則
是他个人的意见罢了”。当然法约尔这样说并
についても「個人的意見を述べているに過ぎ
不是他对自己的理论没有自信,而是因为企业
ない」としている。もちろん、このファヨー
高管的经验告诉他,在“人构成的组织中”没
ルの言葉は自説に自信がないから出たので
有绝对的东西。
はなく、経営のトップとしての経験を踏まえ
た発言であり「人の組織」には絶対的なもの
はないということを断っているに他ならな
い。
⑨理論が及ぼした影響:テイラーの科学的
⑨ 带来的影响:泰勒的科学管理法后来
管理法は、後に管理工学やインダストリア
促成了管理工程学和工业工程学的发展。法约
ル・エンジニアリング(IE)の発展をもた
尔的理论不仅如前面提到的那样影响了管理
らした。これに対して、ファヨールの理論は、 过程学派的形成,还成为传统组织论核心理论
上記でも説明したように管理過程学派とい
的基础。传统组织论把组织看作“权力和责任
う学派に影響をあたえたばかりか、組織を
的体系”。
「権限と責任の体系」と見る伝統的組織論の
图表 8-4 泰勒和法约尔
中核的な理論に基礎を与えた。
泰勒
図表 8-4 テイラーとファヨール
技师→管理顾问
技师→管理者
视角
生产现场监管者
高层管理者
重点
现场管理、生产管理
整体的、行政管理
术语
management
administration
目的
手段
作业的合理化、标准化
任务设定和时间动作研究
社会体的目标
管理过程和管理原则
组织
组织像机械一样
组织是社会体、有机体
命令
专门化原则
命令一元化原则
法则
强调科学性
不存在绝对的法则
影响
管理工程学和工业工程学
相同
点
ロ.共通点と貢献
法约尔
经历
管理过程学派
探求普遍的管理方法(原则)
计划职能和执行职能的分离
2. 相同点和贡献
このような違いがあるにもかかわらず、テ
尽管有这么多的不同,但泰勒和法约尔各
イラーとファヨールには根本的に共通した
自的主张中还是有共通的地方。两个人所探求
主張がある。それは、両者とも普遍的な管理
的都是普遍的管理方法和管理原则。
14
方法や管理原則を追求したということであ
る。
テイラーは、科学的管理法以前の管理を
泰勒对科学管理法之前“靠经验评估
「目分量方式(rule of thumb method)」に
(rule of thumb method)”的“经验式管理
よる「成り行き経営(drifting management)」 (drifting management)”作了批判。他所提
として批判し、誰でも公平に行なえる管理方
倡的科学管理法正是谁都能公正施行的管理
式として科学的管理法を提唱したが、この点
方式。法约尔在这一点上跟泰勒是不谋而合。
についてはファヨールも同様で、鉱山経営が
在矿山经营遇到困难时他被企业的所有人委
困難になった時期に所有者(ボアグ・ランブ
以管理的重任。作为这样一名职业经理人,法
ール家)から経営を任された専門経営者とし
约尔所考虑的也是普遍公正的管理方式,他根
て誰でもできる普遍的で公平な管理方式の
据自己长年的经验总结出 14 项管理原则等有
考案に腐心し、長年の経験に基づいて管理原
关管理的理论。
則などの管理理論を展開したわけである。
そのためにとった二人がとった基本的な
两人的想法都是把“计划职能”从“执行
考え方は、計画機能を執行機能から分離独立
职能”中分离出来。为此,泰勒进行了任务管
させることであった。テイラーが行なった課
理和时间•动作研究。在研究中他设置了计划
業管理や時間・動作分析などは、計画部署が
部门来代替现场人员(执行部门)制定缜密的
現場(執行部門)にかわって作業計画を綿密
作业计划,同时采用职能工长制,把计划部门
にたてるための研究であり職能別職長制と
从执行部门中分离出来。
いう機能的組織は計画部署を執行部門から
分離独立した組織である。
この「計画と執行の分離」という考え方は
这种“计划和执行分离”的想法在法约尔
ファヨールにおいても見られる。彼は6つの
的理论中也能看到。他列举了 6 大企业活动,
企業活動をあげるが、そのうち計画機能をも
对其中具有计划功能的管理活动和其他 5 项业
つ管理活動は他の5つの業務活動(執行)と
务活动进行了特别区分。
区別して特別にとりあげる。
アメリカの経営学は近代資本主義が大量
美国式的管理学是在近代资本主义开始
生産方式を導入し始めた「テクノクラシーの
采用大规模生产方式的“技术统治主义(技术
時代」に学問として確立した。ファヨールの
优先主义)时代”确立的一门学问。法约尔的
理論が英訳された後にアメリカで多くの研
理论被翻译成英文后在美国得到大多数学者
究者の支持を得て発展したのも、「計画と執
的支持并获得发展。这是因为他的理论在“计
行の分離」というアメリカ経営学的見方と合
划和执行分离”的观念上与美国式的管理学相
致したためである。しかし、この「計画と執
一致。但在接下来有关“霍桑实验”的介绍中
行の分離」という合理的経営観は、次に見る
我们可以看到,“计划和执行分离”这种合理
「ホーソン実験」によって揺らぐことにな
的经营观却遭到动摇。
る。
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16