IDEM JOB No. 1011-169 PAGE 1 – Japanese version HairGuidelines_Nov2010_19-400-5989RevD 脱毛 トリートメントガイドライン Cutera 国際本部 3240 Bayshore Boulevard, Brisbane, CA 94005 USA 電話: +1 415 657 5500 ファックス: +1 415 330 2444 www.cutera.com © 2010 年 10 月、19-400-5989 改訂 D IDEM JOB No. 1011-169 PAGE 2 – Japanese version HairGuidelines_Nov2010_19-400-5989RevD Cutera, Inc. の Nd:YAG 1064nm は、以下の適応で FDA の販売許可を取得: 脱毛 永久脱毛 日焼けした皮膚も含め、全てのスキンタイプ用のトリートメント 須毛の偽性毛嚢炎(PFB)の処置 必要な準備 レーザーの操作を行う前に、オペレータ・マニュアルを読み、レーザー物理学、「安全性とメンテナンス」プレセンテーショ ン付き臨床用 CD を観ておくこと。 レーザー脱毛のプロセス: このトリートメントの目的は、周辺組織に熱損傷を与えることなく、毛嚢を選択的に処置することである。 レーザー光は毛の中の標的であるメラニン(発色団)により吸収される。 レーザー光は熱に変換される。 熱は毛嚢バル ジ領域および毛球を損傷し、毛の構造を傷害する。 o トリートメント期間中に毛を抜いたり、ワックス脱毛を行うと、標的を除去してしまうことになるため、行なっ てはならない。 毛の色は茶色または黒でなければならない。 レーザー光は、白色、灰色、オレンジ色、薄茶色の毛には吸収されない。 毛の成長周期には 3 つの段階があり、その全段階が同時に存在する。 この成長周期の長さは、体の部位によって異なる。 o o 成長期 体毛成長の「活動期」で、レーザー脱毛が有効な時期である。 毛にはメラニンが豊富に含まれ、細胞は急速に分裂している。 この段階の長さは、体の部位によって異なる。 退行期 o 過渡期であり、2~3 週間続く。 毛全体の 3%がこの期にある。 休止期 休止期には、新しい毛の成長に備えて毛は脱落する。 この段階の長さは、体の部位によって異なる。 © 2010 年 10 月、19-400-5989 改訂 D IDEM JOB No. 1011-169 PAGE 3 – Japanese version HairGuidelines_Nov2010_19-400-5989RevD 場所 休止中の毛、% 生育期 休止期 成長期 休止期 成長期 頭皮 13 85 3-4 ヶ月間 2-6 年間 眉 90 10 3 ヶ月間 耳 85 15 3 ヶ月間 4-8 週間 4-8 wk 頬 30-50 50-70 該当せず 該当せず 顎ひげまたは顎 30 70 10 週間 1 年間 口ひげまたは上唇 35 65 6 週間 16 週間 腋窩 70 30 3 ヶ月 4 ヶ月 体幹 該当せず 70 該当せず 30 該当せず 該当せず 3 ヶ月間 4 ヶ月間 腕 80 20 18 週間 13 週間 大腿部 80 20 24 週間 16 週間 乳房 70 30 該当せず 該当せず 頭部 体部 恥骨部 © 2010 年 10 月、19-400-5989 改訂 D IDEM JOB No. 1011-169 PAGE 4 – Japanese version HairGuidelines_Nov2010_19-400-5989RevD 患者の評価 禁忌: 妊娠中および皮膚がん 既往歴を調べ、同意書への署名を得ること。 添付の Fitzpatrick (フィッツパトリック)のスキンタイプ尺度を使用して、人種とスキンタイプを判定する。 患者に関する留意事項は以下の通りである(ただしこれだけとは限らない)。 • 現在使用中の薬剤(常用・頓用の両方)。 o アキュテイン(イソトレチノイン ) – 過去 6 ヶ月間以内に服用していれば治療は不可。 o 金療法 - 青灰色の変色を起こす可能性がある。 o 光線過敏症を誘発する薬剤(テトラサイクリンなど)– 患者のテスト領域の反応に応じ、トリートメントパラメータ ーを調整することが必要な場合がある。 o 抗凝固薬 – 紫斑または内出血のリスクを高める可能性がある。 • 白斑 – トリートメントによる加熱が再燃を誘発する可能性がある。 • ヘルペス – 抗ウイルス薬による予備治療が必要な場合がある。 • 創傷の感染。 • ホルモンの影響 – 継続的なメンテナンス施術を要する場合がある。 o PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)、男性の胴体など • 凝固障害の病歴。 • ケロイドまたは肥厚性瘢痕の病歴。 • 糖尿病 – 創傷治癒を妨げる可能性がある。 • 形成異常母斑や、疑わしい色素性病変はトリートメントしてはならない。 o メラノーマに関するオンライン情報源としては、 (www.aad.org)、 (www.cancer.org)などがある。 合併症の回避: • 常に眼窩縁の外側をトリートメントし、光線を眼窩から反対方向に向けること。 • 刺青やアートメイクの部分やその付近にはトリートメントしないこと。 • トリートメント前の最低 2~4 週間はセルフタンニング製品の使用を避けること。 • 化粧品は微量も残さず完全に取り除くこと。 • Nd:YAG に曝露すると、歯にひびが入ることがある。 o • 唇と歯の間に湿したガーゼを挟んでもよい。 インプラント o 鎖骨、顎、眼窩などの皮膚の薄い部分にある金属製インプラントは避けて照射すること。 © 2010 年 10 月、19-400-5989 改訂 D IDEM JOB No. 1011-169 PAGE 5 – Japanese version HairGuidelines_Nov2010_19-400-5989RevD o 外科用インプラントおよび縫合糸については問診すること。 o ペースメーカーインプラントの上ではトリートメントをしないこと。 o 充填材への反応は未知である。 • トリートメント中を通して銅製チップが皮膚に確実に密着しているよう注意する。 • 好ましくない副作用が起こることがあるため、火傷が疑われる場合はアイスパックを絶対に当ててはならない。凍結し たジェルパックや冷湿布は使用してもよい。 © 2010 年 10 月、19-400-5989 改訂 D IDEM JOB No. 1011-169 PAGE 6 – Japanese version HairGuidelines_Nov2010_19-400-5989RevD トリートメントパラメーター 以下のパラメーターは目安として示すものであり、施術者からのフィードバックに基づいている。 2 フルーエンスは、J/cm で表されるエネルギーである。 パルス幅あるいは パルス持続時間は、レーザーの各パルスの長さで、ミリ秒(ms)で表される。 繰り返し頻度は、1 秒間に照射されるパルスの数で、Hz で表される。 パラメーターの選択 • 初期のトリートメントは控え目な設定で開始する。 • レーザー組織相互作用と臨床反応を観察し、各患者に適切な設定を決めること。 • 各トリートメントに先立って患者の再評価を行い、日光への曝露の状態を判定すること。 o 日光への曝露はメラニン量を増加させるため、パラメーターを下げることが必要な場合がある。 Fitzpatrick スキンタイプ フルーエンス パルス幅 スポットサイズ I-II III IV V VI 50 – 65 J/cm² 45 – 60 J/cm² 40 – 55 J/cm² 35 – 50 J/cm² 20 – 45 J/cm² 10 – 15 ms 15 – 25 ms 15 – 30 ms 25 – 35 ms 30 – 60 ms 10 mm 10 mm 10 mm 10 mm 10 mm フルーエンスおよびパルス持続時間は、スキンタイプ、毛の色、毛の太さ、毛の密度によって決定する。 1. スキンタイプの判定 a. 添付の Fitzpatrick(フィッツパトリック)のスキンタイプ判定表を使用して、 適切な設定値を決める。 b. 注意 - 色の濃いスキンタイプのトリートメントには、表皮を保護するため、事前冷却の回数を増やすことと 繰り返し頻度を下げることが必要である。 2. 3. 4. 毛の色の判定 a. 濃い毛の色 = 低めのフルーエンス、長めのパルス持続時間 b. 薄い毛の色 = 高めのフルーエンス、短めのパルス持続時間 毛の太さの判定 a. 太い毛 = 低めのフルーエンス、長めのパルス持続時間 b. 細い毛 = 高めのフルーエンス、短めのパルス持続時間 毛の密度の判定 a. 密生した毛 = 低めのフルーエンス、長めのパルス持続時間 i. 密生した毛には、事前冷却を長くし、繰り返し頻度を低くすることが必要である。 ii. 毛の密度は、トリートメントを繰り返すにつれ低下するはずである。 1. 密度の低下とともに、スキンタイプに許される範囲でパラメーターを調整することが必要 な場合がある。 © 2010 年 10 月、19-400-5989 改訂 D IDEM JOB No. 1011-169 PAGE 7 – Japanese version HairGuidelines_Nov2010_19-400-5989RevD 装置の操作 レーザー装置は、適切なトレーニングを受けた有資格の施術者で、オペレータ・マニュアルを熟読した人のみが操作すべきも のである。 ハンドピースのリングを回して 10 mm のスポットサイズを選択する。 • 適切なパラメーターを選択する。 o o レーザーを再起動すると、最後に使用したパラメーターが表示される。 Navigation は、画面にトリートメントパラメーターの範囲を示すのみで ある。 施術者が正しいパラメーターを選択しなければならない。 Navigation に関する情報は、オペレータマニュアルを参照すること。 • 使用中以外は、レーザーはスタンバイモードにしておくこと。 フルーエンス パルス幅 繰り返し頻度 スタンバイモード レディモード CoolGlide のディスプレイ画面 Xeo のディスプレイ画面 患者の準備 • 化粧や局所麻酔を全て除去して皮膚を清拭する。 • 初回トリートメントの前に、後日の参考にするため術前の写真を撮影すること。 • 施術前に、そのつどトリートメント部位を剃毛する。 • 白色のアイライナーペンシルを用いて、トリートメント面積を小さい方形領域に区分する。 • 色の濃いスキンタイプや毛の密生している部位は、凍結したジェルパックで表皮を事前冷却し、患者の快適性を高めても よい。 • 治療室内にいる者全員が安全眼鏡を着用しなければならない。 o 施術者用の安全ゴーグルに表示されている波長と光学密度(1064 nm において 6.1 以上)を確認すること。 施術者用ゴーグル © 2010 年 10 月、19-400-5989 改訂 D 患者用ゴーグル IDEM JOB No. 1011-169 PAGE 8 – Japanese version HairGuidelines_Nov2010_19-400-5989RevD トリートメント 手技 • テスト部位のトリートメントを行い組織反応を観察することが推奨される。有害反応(もしあれば)が発現するまで 24 ~48 時間かかる場合がある。 • 表皮の保護効果を高めるためと、ハンドピースのすべりを良くし、次に照射する隣接する列を決めやすくするため、透明 ジェル(超音波検査用ジェルなど)を薄く塗布する。 • ハンドピースの銅製冷却チップをトリートメント部位に当て、皮膚の事前冷却を行う。 ハンドピースの後部で表皮の事 前冷却を行い、表皮の損傷を防ぐことが必要である。 o レーザーパルスを照射するため、ハンドピースを少なくともスポットサイズ丸々1 個分後退させる。 o ハンドピースを同じ方向に滑らせて、次のレーザーパルスを照射していくこと。 o ハンドピース後部の冷却装置が、特に曲面において皮膚に常に密着しているように注意すること。 o • • 色の濃い皮膚や毛の密生している部位は、事前冷却の時間を長くする必要がある。 隣接するパルスが 10~20%重複するように、パルス間隔をあけること。 o 色の濃い皮膚では重複は避ける。 o 1 回の施術で、パルスを重ねて照射したり、再度トリートメントすることは避けること。 患者の快適さ、スキンタイプ、毛の密度、施術者の経験に応じ、繰り返し頻度を調整する必要がある。 o • レーザーパルスは事前冷却した領域にのみ照射すること。 色の濃い皮膚および曲面部位(顎)には、繰り返し頻度は低くするかゼロにすることが推奨される。 損傷の徴候(組織の白化や灰色化)がないかどうか注意する。 損傷が見られる場合は、トリートメントを中止して冷湿 布を行う。 合併症の可能性と創傷の処置の必要性について、照射部位を評価する。 術後の処置 • 紅斑と毛嚢周囲の浮腫が生じることが普通であるが、トリートメントの成功に必須というわけではない。 • 脱毛が起こるまで長くて 2 週間を要する。 • 最低 24 時間は浴槽入浴、サウナ等の熱を避ける。 • 水疱や痂皮形成が生じた場合は、創傷として処置を行う。 o 火傷が疑われる部位にアイスパックを当ててはならない。 • トリートメントから次のトリートメントまでの間にワックス脱毛や毛を抜いたりしないこと • 脱毛には一連のトリートメントが必要である。 トリートメント回数は、体の部位と毛のタイプによって異なる。 平均 トリートメント回数は 5~8 回である。 • 平均トリートメント間隔は、体の部位により異なるが、6~12 週間である。 o レーザーが標的にするのは「活動期」の成長周期にある毛のみであるため、施術の間隔を短くしても効果はない。 o 背中、胴体、脚では、トリートメント間隔を長くあけると良い結果が得られる場合がある。 © 2010 年 10 月、19-400-5989 改訂 D IDEM JOB No. 1011-169 PAGE 9 – Japanese version HairGuidelines_Nov2010_19-400-5989RevD レーザーの手入れ • 装置の電源を切るか、スタンバイモードにする。 • 次の患者に使用する前に、Sani-Cloth®などの使い捨て殺菌ワイプでハンドピースとコードの全体を消毒する。 • レーザー窓は損傷を避けるため、トリートメント後はその都度清掃を行う。 o 少量の光学機器用アセトンと棒部分が木製の綿棒を使って窓を清掃する。 o Q-Tips ブランドの綿棒はアセトンに触れると溶解する接着剤を含むため、使用しないこと。 o 毛が押し出されてくる場合は、トリートメント中、定期的に窓を清掃する必要がある。 o 窓が損傷した場合は、交換品を購入すること。 • レーザーの底部(吸気口)を清掃する。 • レーザーの手入れに関する詳細は、オペレータ・マニュアルまたは「装置のメンテナンス」プレゼンテーションを参照す ること。 © 2010 年 10 月、19-400-5989 改訂 D IDEM JOB No. 1011-169 PAGE 10 – Japanese version HairGuidelines_Nov2010_19-400-5989RevD Fitzpatrick による分類の 質問表 スコア 0 1 赤味がかった薄 生まれつきの髪の色は? 金髪 茶色 眼の色は? 日光に当たらない部分の皮 膚の色は? 日光に当たらない部分の皮 膚にある雀斑の数は? 日焼け止めを塗らずに日光 に長く曝されるとどうなり ますか? 薄い青色、 灰色 青色、灰色、 、緑色 緑色 赤みがある 非常に青白い 多数 数個 赤くてヒリヒリ する、水疱がで きる、皮がむけ いですか? ほとんどまたは 全く褐色になら 内に褐色になりますか? 顔は日光にどう反応します 絶対にならない 髪 青色 ベージュがかった 4 濃い茶色 黒色 濃い茶色 茶色がかった 黒色 濃い茶色 わずか まれ 無し 水疱ができた 日光皮膚炎(日焼 めったに日光 後、皮がむけ け)になる、時々 皮膚炎になら る 後で皮がむける ない 軽く褐色にな る ない 日光に曝されてから 1 日以 栗色、 黒っぽい金 3 薄茶色 る 日焼けして褐色になりやす 2 めったになら ない 青白さ かなり褐色になる 問題があった ことはない 簡単に褐色に 非常に早く褐 なる 色になる 時々 しばしば 必ず 問題があった 非常に過敏 過敏 普通 抵抗力がある 3 ヶ月以上前 2~3 ヶ月前 1~2 ヶ月前 1 ヶ月以内 2 週間以内 トリートメントする予定の 全く曝していな ほとんど曝し 部位を日光に曝しましたか? い ていない 時々 しばしば 常に か? ことはない 最後に日光に曝されたり、 人工日焼けを行ったのはい つですか? 合計 00~07 points = スキンタイプ I 08~16 points = スキンタイプ II 17~25 points = スキンタイプ III 25~30 points = スキンタイプ IV 30~40 points = スキンタイプ V および VI © 2010 年 10 月、19-400-5989 改訂 D
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