船舶法 1.船舶法の意義:船舶に関する基本法規。 ①日本船舶とは?(日本船舶であるための範囲) <1> 日本の官庁又は公署(公共団体の機関)が所有する船舶 <2> 日本人が所有する船舶 <3> 日本の法令で設立された会社の代表者全員と執行役員の2/3以上が 日本人である船舶 <4> 前項の法人以外の日本の法令で設立された会社の代表者の全員が日本 人である船舶 第一条 左ノ船舶ヲ以テ日本船舶トス 一 日本ノ官庁又ハ公署ノ所有ニ属スル船舶 二 日本国民ノ所有ニ属スル船舶 三 日本ノ法令ニ依リ設立シタル会社ニシテ其代表者ノ全員及ビ業務ヲ執行ス ル役員ノ三分ノ二以上ガ日本国民ナルモノノ所有ニ属スル船舶 四 前号ニ掲ゲタル法人以外ノ法人ニシテ日本ノ法令ニ依リ設立シ其代表者ノ 全員ガ日本国民ナルモノノ所有ニ属スル船舶 ②船舶の国籍、登記、登録等の規定 ③日本船舶の保護と船舶の航行に関する行政上の監督 2 船舶法の適用 2-1 船舶法が適用される船舶・・・船舶法上の船舶とは? 社会通念上の船舶であり、その要件として 1.水に浮いている ⇒製造中又は沈船は船舶ではない。 2.推進器(プロペラ等の推進装置)がある ⇒推進器のない浚渫船は船舶ではない。 2-2 船舶法が適用されない船舶 (1)海上自衛隊(防衛大学校を含む)が使用する船舶 (2)総トン数 20 トン未満の船舶 (3)端舟 (4)ろかい船 2-3 登録制度の適用を受ける船舶:総トン数 20 トン以上の船舶 日本船舶の義務 (1)船籍港:行政上の便益から特に定めた地/船舶の登記、登録を行い、船舶国 籍証書が交付される地 (2)総トン数の測度:船籍港を管轄する管海官庁(原簿官庁)に申請する。 (3)登記:不動産としての取り扱いを受け、日本船舶の所有者は登記しなければ ならない。所有権、抵当権、賃貸借権 (4)登録:船籍港を管轄する管海官庁に備えられる船舶原簿に特定事項を記載す ること。⇒登録後に船舶国籍証書を受け取る。 (5)国旗の掲揚と標示 標示項目⇒①名称(船名)、②船籍港、③番号、④総トン数、 ⑤喫水の尺度、 ⑥その他 2-4 小型船舶(船舶法が適用されない船舶) 船舶法が適用されない①総トン数 20 トン未満の船舶・・・ ②端舟・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・に対する規制 ③ろかい船・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「小型船舶の船籍及び積量の測度に関する政令/省令」 (1)船籍票:船籍を証明する公文書 「小型船舶臨時航行許可証」の交付⇒航行可 -1- (2)船籍票の検認:船舶所有者の義務 船籍票の交付を受けた日、前回の検認を受けた日から起算して6年を経過し た日から6か月を越えない期間内で、都道府県の指定した期日及び場所 3.船舶の国籍 3-1 船舶の国籍の意義 船舶がどの国に帰属するかを示し、[国際法・行政法・海商法]上の重要な 意義を持つ。 3-2 船舶の国籍取得 国際法上・・・・船舶は必ず特定の国籍を持たなければならない。二重国籍× 国籍取得の具体的な条件の決定は、各国の国内法に委ねられる。 諸外国の立法主義 (1)製造地主義・・・現在無し (2)所有者主義・・・日本の立場 (3)乗組員主義 <1>船舶所有権の全てが自国民に属する船舶を自国船舶とする イギリス、チリ、エジプト、スペイン、ポルトガル、ブラジル <2>船舶所有権の一部が自国民に属する船舶を自国船舶とする 船舶所有権の過半数⇒ベルギー、ギリシア、ハンガリー 船舶所有権の2/3以上⇒スウェーデン、デンマーク 船舶所有権の3/5以上⇒ノルウェー <3> 船舶所有権の全部が自国民に属し、かつ乗組員の一定数が自国民の場合に、 自国船舶とする・・・.米国 <4> 船舶所有権の一部が自国民に属し、かつ乗組員の一定数が自国民の場合に 自国船舶とする・・・イタリア、フランス、ポーランド <5> 船舶所有者の有無等の条件にかかわらず国籍を付与する =便宜置籍・・・パナマ、リベリア、ホンジュラス 4.日本船舶の特権と義務 4-1 日本船舶の特権 4-1-1 国旗掲揚権:2条 船舶法 第二条 日本船舶ニ非サレハ日本ノ国旗ヲ掲クルコトヲ得ス 日本船舶でなければ日本の国旗を掲揚してはならない。 「国旗及び国歌に関する法律」公布:平成 11 年8月 13 日法律第 127 号 国旗:国家を表徴する標識で、一般に形、色彩により国民の理想、歴史を表現する。 広義:部族や集団としての団結を示す。 狭義:十字軍の遠征(15 ~ 16 世紀:植民地獲得最盛期に確立、 18 世紀:フランス革命-政治的な象徴としての役割) [参考]Yahoo 辞書:十字軍 11世紀末~13世紀にかけて、聖地エルサレムをイスラム教徒から奪回するため、前 後8回にわたり行われた西欧キリスト教徒による遠征。信仰上の動機や教皇権拡大の 意図などのほか、やがて東方貿易の利益など種々の動機が絡むようになった。結局、 目的は達成されなかったが、イスラム文化との接触は西欧人の視野を拡大したほか、 都市の成長や貨幣経済の発展などは、中世封建社会崩壊のきっかけとなった。 4-1-2 不開港場への寄港権 第三条 日本船舶ニ非サレハ不開港場ニ寄港シ又ハ日本各港ノ間ニ於テ物品又ハ 旅客ノ運送ヲ為スコトヲ得ス但法律若クハ条約ニ別段ノ定アルトキ、海難若クハ捕 獲ヲ避ケントスルトキ又ハ国土交通大臣ノ特許ヲ得タルトキハ此限ニ在ラス 「不開港」とは?⇒関税法2条(定義)1項 13 号 13 号 「不開港」とは、港、空港その他これらに代り使用される場所で、開港及び 税関空港以外のものをいう。 11 号 「開港」とは、貨物の輸出及び輸入並びに外国貿易船の入港及び出港その他 の事情を勘案して政令で定める港をいう。 12 号 「税関空港」とは、貨物の輸出及び輸入並びに外国貿易機の入港及び出港そ -2- 4-1-3 の他の事情を勘案して政令で定める空港をいう。 日本各港間における物品又は旅客の運送権 4-2 日本船舶の義務 4-2-1 登記及び登録の義務 4条~6条 船舶法 (最終改正:平成 17 年7月 26 日法律第 87 号) 第四条 日本船舶ノ所有者ハ日本ニ船籍港ヲ定メ其船籍港ヲ管轄スル管海官庁ニ 船舶ノ総トン数ノ測度ヲ申請スルコトヲ要ス ○2 船籍港ヲ管轄スル管海官庁ハ他ノ管海官庁ニ船舶ノ総トン数ノ測度ヲ嘱託ス ルコトヲ得 ○3 外国ニ於テ取得シタル船舶ヲ外国各港ノ間ニ於テ航行セシムルトキハ船舶所 有者ハ日本ノ領事ニ其船舶ノ総トン数ノ測度ヲ申請スルコトヲ得 第五条 日本船舶ノ所有者ハ登記ヲ為シタル後船籍港ヲ管轄スル管海官庁ニ備ヘ タル船舶原簿ニ登録ヲ為スコトヲ要ス ○2 前項ニ定メタル登録ヲ為シタルトキハ管海官庁ハ船舶国籍証書ヲ交付スルコ トヲ要ス 第六条 日本船舶ハ法令ニ別段ノ定アル場合ヲ除ク外船舶国籍証書又ハ仮船舶国 籍証書ヲ請受ケタル後ニ非サレハ日本ノ国旗ヲ掲ケ又ハ之ヲ航行セシムルコトヲ得 ス 第六条ノ二 第五条第一項ノ規定ニ依リ登録ヲ為シタル船舶ニ付所有者ノ変更ア リタルトキハ新所有者ハ船舶国籍証書ノ書換ノ申請ヲ為シタル後ニ非ザレバ其船舶 ヲ航行セシムルコトヲ得ズ但其事実ヲ知ルニ至ルマデノ間及其事実ヲ知リタル日ヨ リ二週間内ハ此限ニ在ラズ 4-2-2 国旗の掲揚(細則 43 条)及び標示(細則 44 条)の義務 船舶法7条と船舶法施行細則 43 ~ 47 条 船舶法 (最終改正:平成 17 年7月 26 日法律第 87 号) 第七条 日本船舶ハ法令ノ定ムル所ニ従ヒ日本ノ国旗ヲ掲ケ且其名称、船籍港、 番号、総トン数、喫水ノ尺度其他ノ事項ヲ標示スルコトヲ要ス 【国旗掲揚義務】 船舶法 施行細則 (最終改正:平成 17 年3月 28 日国土交通省令第 19 号) 第五章 国旗及船舶ノ標示 第四十三条 船舶ハ左ノ場合ニ於テ国旗ヲ後部ニ掲クヘシ 一 日本国ノ灯台又ハ海岸望楼ヨリ要求セラレタルトキ 二 外国ノ港ヲ出入スルトキ 三 外国貿易船日本国ノ港ヲ出入スルトキ 四 法令ニ別段ノ定アルトキ 五 管海官庁ヨリ指示アリタルトキ 六 海上保安庁ノ船舶又ハ航空機ヨリ要求セラレタルトキ 【表示義務】 船舶法 施行細則 (最終改正:平成 17 年3月 28 日国土交通省令第 19 号) 第四十四条 船舶ニ標示スヘキ事項及其標示方法ハ左ノ如シ 一 船首両舷ノ外部ニ船名、船尾外部ノ見易キ場所ニ船名及船籍港名ヲ十セン チメートル以上ノ漢字、平仮名、片仮名、アラビア数字、ローマ字又ハ国 土交通大臣ノ指定スル記号ヲ以テ記スルコト 二 中央部船梁其他適当ノ所ニ船舶ノ番号及総トン数ヲ彫刻シ又ハ之ヲ彫刻シ タル板ヲ釘著スルコト 三 船首及船尾ノ外部両側面ニ於テ喫水ヲ示ス為船底ヨリ最大喫水線以上ニ至 ルマテ二十センチメートル毎ニ十センチメートルノアラビア数字ヲ以テ喫 水尺度ヲ記シ数字ノ下端ハ其数字ノ表示セル喫水線ト一致セシムルコト ○2 特殊ノ構造ヲ有スル為前項ノ規定ニ依リ難キ船舶ニ在リテハ当該官吏ノ相 当ト認ムル方法ニ依リ前項ノ事項ヲ標示スルコトヲ得 ○3 国土交通大臣必要アリト認ムルトキハ第一項ノ規定ニ拘ラス標示ノ場所ヲ 指定シ又ハ標示ノ場所ノ変更ヲ命スルコトアルヘシ -3- 4-2-3 船舶国籍証書の検認を受ける義務 5条の2 船舶法 (最終改正:平成 17 年7月 26 日法律第 87 号) 第五条ノ二 日本船舶ノ所有者ハ国土交通大臣ノ定ムル期日マデニ船舶国籍証書 ヲ其船舶ノ船籍港ヲ管轄スル管海官庁(其船舶ノ運航上ノ都合ニ因リ已ムコトヲ得 ザル事由アルトキハ最寄ノ管海官庁)ニ提出シ其検認ヲ受クルコトヲ要ス ○2 前項ノ期日ハ船舶国籍証書ノ交付ヲ受ケタル日又ハ船舶国籍証書ニ付前回ノ 検認ヲ受ケタル日ヨリ 総トン数百トン以上ノ鋼製船舶ニ在リテハ四年ヲ 総トン数百トン未満ノ鋼製船舶ニ在リテハ二年ヲ 木製船舶ニ在リテハ一年ヲ 経過シタル後タルコトヲ要ス ○3 船舶ガ外国ニ在ル場合其他已ムコトヲ得ザル事由ニ因リ第一項ノ規定ニ依リ 国土交通大臣ノ定ムル期日マデニ船舶国籍証書ヲ提出スルコトヲ得ザル場合ニ於テ 其期日マデニ其船舶ノ所有者ヨリ理由ヲ具シテ申請アリタルトキハ ⇒船籍港ヲ管轄スル管海官庁ハ提出期日ノ延期ヲ認ムルコトヲ得延期セラレタル期 日マデニ提出スルコトヲ得ザル場合亦同ジ ○4 日本船舶ノ所有者ガ第一項ノ規定ニ依リ国土交通大臣ノ定ムル期日又ハ前項 ノ規定ニ依リ延期セラレタル期日マデニ船舶国籍証書ヲ提出セザルトキハ ⇒船舶国籍証書ハ其効力ヲ失フ此場合ニ於テ船籍港ヲ管轄スル管海官庁ハ船舶原簿 ニ付職権ヲ以テ抹消ノ登録ヲ為スコトヲ要ス 4-2-4 書類備え置きの義務(船員法 18 条関係) 船員法第 18 条(書類の備置) 船長は、国土交通省令の定める場合を除いて、左 の書類を船内に備え置かなければならない。 1.船舶国籍証書又は国土交通省令の定める証書 2.海員名簿 3.航海日誌 4.旅客名簿 5.積荷に関する書類 2 海員名簿、航海日誌及び旅客名簿に関し必要な事項は、国土交通省令でこれを 定める。 5.船舶の公示と識別 5-1 船舶の公示制度:船舶に関する取引の安全を図るため、商取引の私法的な制度 として始まった。 海運国の公示制度 (1)公法的な目的を主とした登録制度に登記制度を一元化した・・・イギリス (2)船舶の国籍と無関係に純私法的な登記制度を採用 (3)登記と登録の二元制度・・・フランス、カナダ、日本 5-2 船舶の識別 船舶には物権(物としての権利の対象)と 個性(人的性質⇒①名称、②国籍、③船籍港、④総トン数)がある。 船舶の所有権とその識別を明らかにすることの意義は、次の2点。 (1)船舶に対する国家の保護と規制 (2)私法上(公法上)の取引での利便性向上 5-2-1 船舶の名称 船舶の名称は船舶所有者の自由裁量に委ねられ、その名称変更は、公 法上・私法上の影響(詐欺・誤解)が大きい。そのため、名称変更には 一定の制限(船舶法第8条:原簿官庁の許可無く名称変更不可)があっ たが、許認可規制緩和政策(第8条削除)に伴い申請・届出制となった。 5-2-2 船籍港(Registry Port) 日本以外では、母港(Home Port)という名称が多い。 ○船籍港は、船舶が登録され、船舶国籍証書が交付される地である。 ○船舶に関する行政上の意義がある。 -4- ○船長の代理権の範囲を定める標準である。(商法 713 条) 商法第4編 海商 第1章 船舶及び船舶所有者 684 条~ 704 条 第2章 船員 第1節 船長 705 条~ 721 条 商法 713 条-船長の権限 ①船籍港外において船長は、航海のために必要な一切の裁判上または裁判外の行為 ○ をなす権限を有している。 ②船籍港において船長は、特に委任を受けた場合を除いて、海員の雇入及び雇止を する権限だけを有している。 船籍港の設定 ① 船舶所有者の自由意志による決定・・・・・イギリス、デンマーク ② 船舶所有者の住所地又はその最寄りの場所に設定・・・・・ノルウェー ③ 特定の場所に限定 ④ 政府機関が指定 日本における船籍港の設定 ○船舶所有者が定める。 ○総トン数 20 トン以上の船舶について一定の制限がある。 < 1 >原則として船舶所有者の住所地に定める。 < 2 >・住所が日本にない場合 住所地以外の地に、 ・住所地が船舶の航行し得る水面に接していない場合 船籍港を定めることが ・その他やむを得ない場合 できる。(細則 3 条) 船舶法 施行細則 (最終改正:平成 17 年3月 28 日国土交通省令第 19 号) 第三条 船籍港ハ市町村ノ名称ニ依ル但都ノ市町村ノ存セサル区域ニ在リテハ 都ノ名称トス ・・・(船籍港は市町村の名称による 東京都⇒東京) ○2 船籍港ト為スヘキ市町村ハ船舶ノ航行シ得ヘキ水面ニ接シタルモノニ限ル ・・・(船舶が航行することができる水面に接していること) ○3 船籍港ハ当該船舶所有者ノ住所ニ之ヲ定ムヘシ但住所カ日本ニナキ場合又 ハ前項ノ規定ニ該当セサル場合其他已ムコトヲ得サル事由アル場合ハ此限ニ在ラ ス 5-2-3 総トン数(Gross Tonnage) (制定経過)1969 年船舶のトン数の測度に関する国際条約・・・・1969 年ロンドンにて IMCO(政府間海事協議機構:現在の IMO:国際海事機関)主催の国際会議にて採択 ↓ 日本 昭和 55 年(1980 年)7 月 17 日 IMCO に加入書を寄託:日本の加入により 発効要件(加入国数 25 か国以上、保有船舶量が世界船腹量の 65 %以上)が充足し た。 ↓ 昭和 57 年(1982 年)7 月 18 日発効 トン数の測度方法が世界的に統一された。 「船舶のトン数の測度に関する法律(S55 年 5 月 6 日、法律 40 号)」制定により 旧法(船舶積量測度法 T3.3.31)は廃止された。 参考:船舶のトン数の種類と用途 1.国際総トン数-----------国際トン数証書 2 総 ト ン 数-----------国際トン数証書、船舶国籍証書 3 載貨重量トン数--------造船契約、用船契約 4 純 ト ン 数------------トン税等の課税と手数料の徴収基準 6.船舶国籍証書と仮船舶国籍証書 6-1 船舶国籍証書:管海官庁が船舶原簿に登録後、船舶所有者に交付する。 6-1-1 意義 (1)その船舶が日本国籍を有することを証明する。 (2)船舶の個別性、同一性を証明する。 (3)日本船舶としての特権を行使できる。 6-1-2 交付(対象) -5- 交付対象は、総トン数 20 トン以上の日本船舶のみである。 上記以外の日本船舶への対応は、次のとおり。 ○小型船舶の船籍及び総トン数の測度に関する政令・・・・・船籍票の交付 ○漁船法 船舶法 (最終改正:平成 17 年7月 26 日法律第 87 号) 第二十条 第四条乃至前条ノ規定ハ総トン数二十トン未満ノ船舶及ヒ端舟其他櫓 櫂ノミヲ以テ運転シ又ハ主トシテ櫓櫂ヲ以テ運転スル舟ニハ之ヲ適用セス 第二十一条 前条ニ掲ケタル船舶ノ船籍及ヒ其総トン数ノ測度ニ関スル規程ハ 小型船舶の登録等に関する法律 (平成十三年法律第百二号)及ビ之ニ基キテ発ス ル命令ニ別段ノ定アルモノヲ除クノ外命令ヲ以テ之ヲ定ム ○2 前項ノ命令ニハ必要ナル罰則ヲ設クルコトヲ得 ○3 前項ノ罰則ニ規定スルコトヲ得ル罰ハ二十万円以下ノ罰金トス 小型船舶の登録等に関する法律 (平成 13 年7月4日法律第 102 号) (最終改正:平成 15 年5月 30 日法律第 61 号) 第二章 登録及び測度 (登録の一般的効力) 第三条 小型船舶は、小型船舶登録原簿(以下「原簿」という。)に登録を受け たものでなければ、これを航行の用に供してはならない。ただし、臨時航行として 国土交通省令で定める場合は、この限りでない。 第四条 登録を受けた小型船舶の所有権の得喪は、登録を受けなければ、第三者 に対抗することができない。 (原簿) 第五条 原簿は、その全部又は一部を磁気ディスク(これに準ずる方法により一 定の事項を確実に記録しておくことができる物を含む。以下同じ。)をもって調製 することができる。 (新規登録及び測度) 第六条 登録を受けていない小型船舶の登録(以下「新規登録」という。)を受 けようとする場合には、その所有者は、国土交通大臣に対し、新規登録の申請をし、 かつ、当該船舶を提示しなければならない。 2 国土交通大臣は、前項の申請があった場合には、申請に虚偽があると認めら れるときを除き、当該船舶の総トン数の測度(以下「測度」という。)を行い、か つ、次に掲げる事項及び国土交通省令で定める基準により定めた船舶番号を原簿に 記載することによって新規登録を行わなければならない。 一 船舶の種類 二 船籍港 三 船舶の長さ、幅及び深さ 四 総トン数 五 船体識別番号 六 推進機関を有するものにあっては、その種類及び型式 七 所有者の氏名又は名称及び住所 八 登録年月日 (登録事項の通知) 第七条 国土交通大臣は、新規登録を行ったときは、申請者に対し、登録事項を 国土交通省令で定める方法により通知しなければならない。 (船舶番号の表示の義務) 第八条 小型船舶の所有者は、前条の規定により船舶番号の通知を受けたときは、 国土交通省令で定めるところにより、遅滞なく当該船舶に当該船舶番号を表示しな ければならない。 6-1-3 効果 ①船舶の国籍を証明する。 ②船舶要目(総トン数、尺度等)の記載事項を証明する。 6-1-4 国旗掲揚と航行の要件 船舶国籍証書又は仮船舶国籍証書の交付後に国旗掲揚権と航行許可を得る。 航行権については、「臨時航行許可証」の交付によっても航行許可を得ることがで きる。 6-1-5 船舶所有権移転の対抗要件 -6- 船舶所有権を移転するためには、登記及び船舶国籍証書の書換えが必要である。 6-1-6 書換 船舶国籍証書の記載事項に変更があった場合には、船舶所有者は記載事項の変更 を知った日から2週間以内にその書換を申請する。 船舶法 (最終改正:平成 17 年7月 26 日法律第 87 号) 第十一条 船舶国籍証書ニ記載シタル事項ニ変更ヲ生シタルトキハ船舶所有者ハ 其事実ヲ知リタル日ヨリ二週間内ニ其書換ヲ申請スルコトヲ要ス船舶国籍証書カ毀 損シタルトキ亦同シ 6-1-7 検認:記載事項と事実の内容確認 検認期日は各船舶毎に指定される。 検認の時期は、『4-2-3 船舶国籍証書の検認を受ける義務』を参照。 船舶法施行細則 (明治 32 年6月 12 日逓信省令第 24 号) (最終改正:平成 17 年3月 28 日国土交通省令第 19 号) 第三十条ノ二 船舶法第五条ノ二第一項 ノ規定ニ依リ日本船舶ノ所有者ガ船舶国籍 証書ノ検認ヲ受クルコトヲ要スル期日ハ管海官庁ニ於テ第三十条ノ規定ニ依リ船舶 国籍証書ヲ交付スルトキ又ハ船舶国籍証書ノ検認ヲ為ストキ各船舶毎ニ之ヲ指定ス 6-2 仮船舶国籍証書:管海官庁が有効期間を設けて、臨時に船舶所有者に交付する。 船舶法 (明治 32 年3月8日法律第 46 号) (最終改正:平成 17 年7月 26 日法律第 87 号) 第十五条 日本ニ於テ船舶ヲ取得シタル者カ其取得地ヲ管轄スル管海官庁ノ管轄 区域内ニ船籍港ヲ定メサルトキハ其管海官庁ノ所在地ニ於テ仮船舶国籍証書ヲ請受 クルコトヲ得 第十六条 外国ニ於テ船舶ヲ取得シタル者ハ其取得地ニ於テ仮船舶国籍証書ヲ請 受クルコトヲ得 ○2 第十三条第三項ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス 第十七条 外国ニ於テ交付スル仮船舶国籍証書ノ有効期間ハ一年ヲ超ユルコトヲ 得ス ○2 日本ニ於テ交付スル仮船舶国籍証書ノ有効期間ハ六个月ヲ超ユルコトヲ得ス ○3 前二項ノ期間ヲ超ユルトキト雖モ已ムコトヲ得サル事由アルトキハ船長ハ更 ニ仮船舶国籍証書ヲ請受クルコトヲ得 第十八条 船舶ガ船籍港ニ到著シタルトキハ仮船舶国籍証書ハ有効期間満了前ト 雖モ其効力ヲ失フ 第十九条 第十一条乃至第十四条ノ規定ハ仮船舶国籍証書ニ之ヲ準用ス 6-2-1 意義 交付の制約と有効期間がある点以外は、船舶国籍証書と同様である。 6-2-2 交付 仮船舶国籍証書の交付に関する制約 ① 船舶取得地の管轄官庁が管轄区域内に船籍港を定めない場合 ⇒取得地を管轄する管海官庁が交付する。(法 15 条、細則 37 条、37-2 条) ② 外国で取得した船舶の仮船舶国籍証書 ⇒取得地の日本領事が交付する。(法 16 条) 船舶法施行細則 (明治 32 年6月 12 日逓信省令第 24 号) (最終改正:平成 17 年3月 28 日国土交通省令第 19 号) 第三十七条 船舶法第十五条 又ハ第十六条ノ規定ニ依リ仮船舶国籍証書ヲ請受ケ ントスル者ハ第五号 書式ノ申請書ニ所有権ノ取得ヲ証スル書面ヲ添ヘ当該管海官 庁ニ差出スヘシ 第三十七条ノ二 管海官庁ハ前条ノ申請ヲ受ケタルトキハ第四号書式ノ仮船舶国籍 証書ヲ申請者ニ交付シ所有権ノ取得ヲ証スル書面ヲ還付スヘシ 6-2-3 有効期間・・・有効期間の中断があってはならない。(法 17 条) -7- ① 外国で交付する場合⇒1年以内 ② 日本で交付する場合⇒6か月以内 ③ 有効期間を過ぎた場合でも、やむを得ない事由がある時、船長は仮船舶国籍 証書の交付を申請できる。 ④ 有効期間満了前の失効(法 18 条、19 条)⇒船籍港に到着した時。 ********************************************************************************* 国旗及び国歌に関する法律 公布:平成11年8月 13 日法律第 127 号 施行:平成11年8月 13 日 -------------------------------------------------------------------------------- 平成11年(1999 年)---------(国旗) 第一条 国旗は、日章旗とする。 2 日章旗の制式は、別記第一のとおりとする。 (国歌) 第二条 国歌は、君が代とする。 2 君が代の歌詞及び楽曲は、別記第二のとおりとする。 附 則 (施行期日) 1 この法律は、公布の日から施行する。 (商船規則の廃止) 2 商船規則(明治3年太政官布告第 57 号)は、廃止する。 (日章旗の制式の特例) 3 日章旗の制式については、当分の間、別記第一の規定にかかわらず、寸法の割合につ いて縦を横の十分の七とし、かつ、日章の中心の位置について旗の中心から旗竿側に横の 長さの百分の一偏した位置とすることができる。 別記第一(第一条関係) 日章旗の制式 一 寸法の割合及び日章の位置 縦 横の三分の二 日章 直径 縦の五分の三 中心 旗の中心 二 彩色 地 白色 日章 紅色 別記第二(第二条関係) 君が代の歌詞及び楽曲 一 歌詞 二 楽曲 君が代は 千代に八千代に さざれ石の いわおとなりて こけのむすまで 以上 -8- 関税法施行令(昭和29年6月19日政令第150号) 最終改正年月日:平成17年7月21日政令第247号 開港(平成18年1月現在) 都道府県 1 2 3 4 5 6 北海道 7 8 9 10 11 12 13 青森 14 15 16 岩手 17 18 19 宮城 20 21 秋田 22 23 山形 24 福島 25 26 27 茨城 28 29 千葉 30 東京 31 神奈川 32 神奈川 33 34 新潟 35 36 富山 37 石川 38 39 40 福井 41 42 43 静岡 44 45 46 愛知 47 48 49 三重 50 51 京都 52 53 大阪 54 55 56 57 兵庫 58 59 60 和歌山 港名 紋別 網走 花咲 釧路 十勝 苫小牧 室蘭 函館 小樽 石狩湾 留萌 稚内 青森 八戸 宮古 釜石 大船渡 気仙沼 石巻 仙台塩釜 秋田船川 能代 酒田 相馬 小名浜 日立 常陸那珂 鹿島 木更津 千葉 京浜 横須賀 直江津 柏崎 新潟 伏木富山 七尾 金沢 内浦 敦賀 福井 田子の浦 清水 御前崎 三河 衣浦 名古屋 四日市 津 尾鷲 宮津 舞鶴 阪南 大阪 尼崎西宮芦 神戸 東播磨 姫路 相生 新宮 都道府県 港名 61 和歌山 和歌山下津 鳥取 62 境 島根 63 島根 浜田 64 宇野 岡山 65 水島 66 福山 67 尾道糸崎 68 竹原 広島 69 呉 70 広島 71 土生 72 岩国 73 平生 74 徳山下松 山口 75 三田尻中関 宇部 76 77 萩 山口 78 関門 福岡 79 徳島小松島 徳島 80 橘 81 詫間 82 丸亀 香川 83 坂出 84 高松 85 宇和島 86 松山 87 愛媛 今治 88 新居浜 89 三島川之江 90 高知 高知 91 須崎 92 博多 93 福岡 苅田 94 三池 95 佐賀 唐津 佐賀 96 伊万里 長崎 97 長崎三重式 98 松島 99 長崎 佐世保 100 松浦 101 厳原 102 水俣 103 八代 熊本 104 三角 105 熊本 106 大分 107 佐賀関 大分 108 津久見 109 佐伯 110 細島 宮崎 111 油津 112 志布志 113 鹿児島 114 鹿児島 喜入 115 枕崎 116 川内 117 金武中城 118 那覇 沖縄 119 平良 120 石垣 税関空港(平成18年1月現在) 都道府県 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 北海道 青森 宮城 秋田 福島 千葉 東京 新潟 富山 石川 愛知 大阪 鳥取 岡山 広島 香川 愛媛 福岡 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄 空港名 新千歳 函館 青森 仙台 秋田 福島 成田国際 東京国際 新潟 富山 小松 中部国際 関西国際 美保 岡山 広島 高松 松山 福岡 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 那覇
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