ピントの合う範囲について考えてみました。

ピントの合う範囲について考えてみました。
「ピント」は、ポイント(点)が変化した言葉だそうです。
凸レンズを通ってきた光はどこかに「焦点」を結びます。その「点(これを錯乱円というそうです)」の直径
が小さければ小さいほどシャープな画像が得られ、大きくなりすぎたものを「ピンぼけ」といっています。8
00万画素機やデジタル一眼レフを使う人は、ここもよく覚えておきたいポイントといえます。
① [許容錯乱円]
写真は点の集まりですから、ピントの精度は、まさしく「点」の精度によって決まるといえます。
焦点(f)に結像する点は、厳密にいえば1点しかありませんが、その前後にも「許せる範囲」ができま
す。この範囲は拡大率に対する点(錯乱円)の大きさで決まり、これを許容錯乱円といいます。
② 披写界深度
錯乱円の大きさは、奥行き(深度)に対して変化するので、これを「焦点深度」といいます。
同じ現象が披写界(写される側)にも起こることから、写される側を「披写界深度」といいます。
披写界深度は、「許容錯乱円」に対し、「被写体との距離」の関係によって決まります。
また、前方披写界深度は広報費写界深度より浅いので、披写界深度は、「手前に浅く、奥に深い」現
象が生まれます。
③ 披写界深度の3要素
同じカメラ(撮像素子)を使って、求める錯乱円の大きさが一定(同じ大きさに拡大する)であれば、次
の法則が成り立つといわれています。
1) 絞り
絞りを小さくする(絞る)ほど、披写界深度は深くなり、大きくするほど(開ける)ほど浅くなります。
2) レンズの焦点距離
レンズの焦点距離が短く(広角に)なるほど、披写界深度は浅くなり、長く(望遠に)なるほど浅くな
ります。
3) 絞り
絞りを小さくする(絞る)ほど、披写界深度は浅くなり、大きくするほど(開ける)ほど浅くなります。
④ 絞りと披写界深度
絞り(レンズの開口部)を小さくすればするほど披写界深度は深くなります。
それは、焦点(撮像面)に結像する光束が細くなり、精鋭度が増すからです。
しかし、絞りを絞った分、光量が少なくなるので、シャッター速度は遅くなり、手ぶれのリスクが増えま
す。
モノクロームとモノトーンについて
①モノクロームで表現するとは
モノクロ写真はすべての色彩を白から黒までの階調に置き換えて画像を作ります。白色のものはモノ
クロで白く写りますが、赤色や黄色などの色はグレーになり、色によってその濃さが異なります。グレーの
濃度の違いは色彩の持つ反射率によって変化します。
赤や緑といった色は反射率の比較的低い色ですから、モノクロームにした場合は濃いグレーになり、反
②モノトーンで表現するとは
モノトーンの表現とは単色の濃淡だけで表現されている写真もしくは、比較的それに近い写真のこと
をいいます。モノクロ写真は色彩の濃淡だけで表現する技法ですが、モノトーンはカラー写真での表現方
法です。また、この表現方法は一般的に遠近感を出しにくく、光の位置やグラデーションの豊かさなどが
水の透明感を表現したり、表面で反射する光をコントロールする。
水面から水中を撮影する場合、ときとして光が反射して思い通りに水中がとれないことがあります。こ
のような場合にはPL(偏光)フィルターを使用して不要だと思われる反射光を取り除くとよいでしょう。液
晶モニターを見ながら、PLフィルターを回転させることで、不要な反射光が遮断されたかどうかを、簡単
静寂感を表現した写真を撮る
風景写真において静寂感を表現するには、被写体をなるべく少な目に配置し、シンプルな構図でモノ
トーン気味の画像に仕上げるとその効果は一層増すといわれています。被写体を取り巻く空間の静けさ
は比較的静かな早朝や夕方といった時間帯が向いています。写真を撮るときにもその時間帯が見て取
躍動感を表現した写真を撮る
被写体の躍動感を表現する際にはシャッター速度が重要になってきます。低速シャッターで被写体の
ぶれている画像を作り出したり、流し撮りを使って被写体の背景だけがブレている画像を作り出すのもそ
の一つです。また場合によっては、高速シャッターで動きを止め、その静止した被写体の姿から躍動感を
漂わせるといった表現の写真もあります。躍動感の表現はそれに限らず撮影者がなにを見て表現したい
木漏れ日などを生かして撮る
木漏れ日に当たる被写体を撮影する場合、露出の測定方法いかんによっては日向の部分は適正に
写っているが日陰の部分が黒くつぶれていたり、反対に日陰の部分はきれいにでているが日向の部分
が白く飛んでしまうという結果になります。それだけ正確な露出を測定するのが難しい撮影といえます。
要は自分の表現意図をどちらに置くかという明確な意志を持つことが大切です。日向も日陰もある程度
バランスよくディテールを表現したいといった場合は、スポット測光を用いて日向と日陰それぞれの露出
色の対比を表現する
モノクロ写真において明暗の対比は、ときとして作品の大きな一つになってきます。それと同様で、カ
ラー写真では明暗の対比と同時に色彩の対比も表現の一部になってきます。基本的には色の三原色で
ある、イエロー・マゼンタ・シアンに対しては、その補色関係にある青(B)・緑(G)・赤(R)が相反する色と
白を白く再現した(イメージ通り)写真を撮る
デジカメに限らず、露出計は反射率18%、すなわち黒と白の中間濃度を基準に露出を測定します
が、色や被写体の質感によって反射率は変化します。
クロのように暗い色彩は反射率18%より低く、反対に白は18%よりも高い反射率を持っています。
たとえば、真っ白な壁面を画面いっぱいに入れて撮影するとします。このとき反射式露出計が提示する
適正露出でそのまま撮影すると、見た目よりも暗い写真ができあがります。
これは露出計が被写体の反射率を18%のものとして測定しているため、実際には18%以上の白色で
はなくグレーになってしまうのです。目に見えた明るさをそのままの状態で撮影するには被写体の反射率
を把握し、それに応じて適正な露出補正をする必要があります。
独創的な視点から写真を撮る
写真は撮影者がなにを見たか、どのように見えていたのかといった、撮り手の視線が凝縮した画像と
いえます。そこから私たち撮影者と対峙したり、写っている被写体からものを考えさせられるといったよう
に、写真が効果的なメディアとなるのです。
そこにはどのように撮ればよいのか、なにが絶対正しいのかといったルールは存在しません。
昨今さまざまなメディアには手本としての写真はたくさん発表されていて、写真を学ぶ上での手本となり
写真的題材を探す
写真的題材とは、ときにフォトジェニックという言葉でも表されます。これは撮り手が写真に撮りたいと
思う主たる被写体であったり、ときには被写体に当たる光線の状態を指したりします。これらを見つけるこ
とも写真を撮る楽しみですし、写真にとって重要な要素になってきます。写真的な題材というものも撮り手
の個人的な関心やものの見方によって見いだされてくるものですので、そこには確固たるルールというも
整色フィルターを使って撮る
フィルムに感じる色と、肉眼が感じる色とではわずかなずれがあります。それを補正して肉眼で見たよ
うに写すのが整色フィルターで、モノクロフィルム時代にはよく使われていました。たとえば、人の肌、ある
いは若葉をきれいに写すためには、イエローグリーン(YG)フィルターを装着してパンクロマチックフィル
色を強調して撮る
カラー写真では、それぞれの色彩が人間に与える特性を利用して作品イメージを作り上げることがあ
ります。たとえば、鮮やかな赤や黄は情熱や陽気さ、青や緑はさわやかさ、黒は重厚あるいは沈鬱(ちん
うつ)などといったふうに、色が人間の心理に訴えかける効果を活用することで作者の撮影意図を明確に
有効口径
レンズで光が実際に通る最大の口径のことで、絞り径と一致する場合と一致しない場合があります。
有効口径は入射瞳ともいいます。焦点距離路有効口径で割り算するとレンズの開放F値がわかります。
たとえば焦点距離が28ミリで、有効口径が14ミリのときには、レンズの開放F値はF2.0です。
トーンカーブ
画像処理ソフトなどには、このトーンカーブを自由に変えられる機能を持つものがあります。このトーン
カーブは画像の入力に対する出力の濃度変化を線によって示したもので、ふつうは45度の直線です。こ
の直線を上下に動かすことによって露出オーバーや露出アンダー補正することが出来ます。さらに、この
シャッターレリーズタイムラグ
シャッターボタンを押してから、実際にシャッターが作動する(走り出す)までの時間差をいいます。こ
のタイムラグが短いほど高速動体のシャッターチャンスがつかみやすくなっています。マニュアル一眼レ
フの頃のタイムラグは比較的短かったものの、AF一眼レフになってAF動作などによりタイムラグが長くな
りました。しかし、最近のプロ用AF一眼レフやデジタル一眼レフでは、タイムラグを50ミリ秒(50/1000
秒)前後に設定しています。また、キャノンの部分透過のペリクルミラーを使った一眼レフではミラーが動