小動物臨床血液学症例集 - Power vets

小動物臨床血液学症例集
汎血球減少症が見られた
FeLV,FIV 陽性猫の 1 例
山陽動物医療センター
森下 啓太郎
骨髄異形成症候群(MDS-RAEB)
と
診断したネコの 1 例
日本大学動物病院
浅井 陽介(スマイルどうぶつ病院)
汎血球減少症が見られた
FeLV, FIV陽性猫の1例
森下 啓太郎
山陽動物医療センター
山陽動物医療センター 森下 啓太郎
要
Key word
汎血球減少症,猫,FeLV,FIV
(Pancytopenia,Cat,FeLV,FIV)
約
重度口内炎の猫が食欲不振を主訴に来院した。血液検査では汎血球減少症を認め,FeLV,FIV はともに陽
性であった。末梢血の形態的評価および血清鉄,TIBC の低値から,貧血は慢性炎症に起因し,好中球減少症
および血小板減少症は敗血症による末梢での消費亢進によると考えられ,骨髄検査もそれらの所見と一致した。
症例は抗生物質治療で回復したが,その後去勢手術のため来院した際に再び貧血と血小板減少症を認めたため,
手術とともに 2 度目の骨髄検査を実施したところ,1 回目とは異なり貧血に対する反応が認められ,赤芽球系
1
細胞は過形成であった。FeLV 陽性の猫に汎血球減少症が認められた場合,難しい骨髄疾患が原因と考えがち
だが,本症例のように様々な原因が関連し,経過とともにその原因も変化する場合もあるため,鑑別診断は重
要である。
はじめに
汎血球減少症は,末梢血中の赤血球,好中球,血小板の骨髄 3 系統全てが減少している状態であり,原因は
骨髄における血球産生の低下によるものと,血球の破壊・消費の亢進によるものに大別される 1, 2)。FeLV 陽
性猫が汎血球減少症を呈した場合,様々な血液異常が複合的に関与している場合も多く,その鑑別診断にはし
ばしば骨髄検査が必要となる。今回我々は,汎血球減少症を示した FeLV,FIV 陽性の猫において,2 度の骨
髄検査を実施し経過を観察する機会を得たのでその概要を報告する。
症
例
未去勢オス,1 歳 7 ヵ月齢の雑種猫で,ワクチンは未接種,飼育環境は屋外。約 1 ヵ月前に,食欲はあるが
元気がないとの主訴で当院を受診した際,口内炎による流涎を認め治療していた。その 1 ヵ月後に,流涎がひ
どく食欲もないとのことで再来院した。
● 身体一般検査所見
体重 4.4kg(1 ヵ月前は 5.1kg)
,体温 40.7 度。重度の口内炎であり,左右上顎臼歯周囲の歯肉の化膿が認め
られた。
小動物臨床血液学症例集
● 血液検査所見
非再生性貧血,血小板減少症,変性性左方移動を伴う好中球減少症を認めた(Table.1)。末梢血中には細
胞質が好塩基性を呈した桿状核好中球が目立ち,多染性赤血球はほとんど観察されなかった(Fig.1)。血清鉄
(32μg/dL),TIBC(131μg/dL)は低値を示し,LDH(250IU/L)および LDH アイソザイム(Ⅰ:7.4%,Ⅱ:4.8%,
Ⅲ:
9.9%,Ⅳ:31%,Ⅴ:46.9%)に顕著な異常は認めらなかった。ウイルス検査は FeLV,FIV ともに陽性であっ
た。血液化学検査では,グロブリン(4.4mg/dL),グルコース(174mg/dL)
,総ビリルビン(0.8mg/dL)お
よび BUN(54.7mg/dL)の軽度上昇を認めた。
● 骨髄検査所見
(初回)
骨髄はやや過形成であり,全有核細胞中,顆粒球系細胞は 85.2%,赤芽球系細胞は 9.2%であり,ME 比は顕
著に上昇していた(Table.2)。顆粒球系細胞は後骨髄球,桿状核好中球が非常に目立ったのに対し,最終分化
段階である分葉核好中球がほとんど認められなかった。また輪状核好中球が散見された。赤芽球系細胞は相対
的に低形成で貧血に対する造血反応は認められず,細胞質が狭小化した細胞が散見された。巨核球系細胞は十
分認められた(Fig.2)。
第 1 病日 第 3 病日 第 41 病日 第 223 病日 第 322 病日
PCV(%)
WBC(/μL)
Band(/μL)
Seg (/μL)
Lym (/μL)
Mon(/μL)
Eos (/μL)
Plat(×104/μL)
26
7300
1248
2340
4134
78
0
18
9000
360
6210
2340
0
90
8.0
5.3
26
10600
954
4664
4982
0
0
19
10400
8.4
5.2
骨髄芽球
0.2%
前赤芽球
29
17600
352
8096
7392
352
1408
前骨髄球
5.0%
塩基性赤芽球 0.6%
19.2
(少ない)(少ない) (十分) (少ない) (十分)
入院治療
去勢手術
前肢にアブセス
Table.1 血液検査所見
Fig.1 初診時の末梢血塗抹標本
赤矢印:細胞質が好塩基性を示した桿状核好中球
0%
骨髄球
15.2%
多染性赤芽球 6.4%
後骨髄球
32.6%
後赤芽球
2.2%
桿状核好中球
28.6%
Total
9.2%
4.8%
分葉核好中球
1.2%
好酸球
1.2%
リンパ球
好塩基球
1.2%
プラズマ細胞 0.6%
Total
85.2%
マクロファージ 0.6%
Table.2 1 回目の骨髄検査のミエログラム
顆粒球系細胞は過形成で ME 比(9.3)は
高いが,分葉核好中球数は極端に少ない。
Fig.2 1 回目の骨髄吸引検査所見
骨髄球,桿状核好中球が目立つ。赤芽球系細胞は,細胞質
の狭小化を認めた(赤矢印)。
2
治療および経過
入院下で抗生物質の点滴治療を行ったところ,一般状態は徐々に改善し,第 4 病日に退院となった(Table.1)。
退院後は抗生物質と消炎量のプレドニゾロンを内服していた。分葉核好中球数は,第 3 病日には正常値まで増
加した。PCV は第 3 病日に 18%まで低下し,第 41 病日にも明らかな改善は認められなかった。血小板数は機
械でのカウントにばらつきがあるものの,第 41 病日には血液塗抹で十分確認できるまで改善した。 その後し
ばらく来院がなかったが,第 223 病日に去勢手術のため来院した際の血液検査では,一般状態は良好で好中球
数は正常であるものの,PCV(19%)の低下と血小板減少が認められたため,前回の検査との比較も考慮して
手術と共に 2 回目の骨髄吸引検査を実施した。
● 骨髄検査所見
( 2 回目)
初回とは大きく異なり,赤芽球系細胞が過形成を
示し,ME 比は低下していた(Fig.3)。赤芽球系細
胞は各成熟段階がピラミッド状に分布し,多染性
赤血球も多く見られ,貧血に対して十分反応してい
ると考えられた。また顆粒球系細胞および巨核球系
細胞は正形成であった。以上の所見から,現時点で
貧血及び血小板減少症はあるものの,それに対する
骨髄の反応は十分あり,免疫介在性溶血性貧血が疑
われたが,その後来院が途絶えた。去勢手術から約
3
100 日後の第 322 病日には,PCV および血小板数は
共に改善が認められており,その後も無治療で良好
な状態を維持している。
考
Fig.3 2 回目の骨髄吸引検査所見
赤芽球系細胞の過形成を認めた。
察
初回の骨髄検査では,顆粒球系細胞は過形成を示し,最終分化段階の分葉核好中球はほとんど認められなかっ
た。この所見は免疫介在性好中球減少症でも同様であり,骨髄所見のみでは敗血症との鑑別は出来ない 1)。し
かし免疫介在性の場合,変性性左方移動は認めず,また本症例は免疫抑制療法をせず抗生物質のみで改善して
いることから,その原因は敗血症に起因する末梢での消費亢進と考えられた。また異形性に関してはごく軽度
であり,MDS は否定的であった。貧血に関しては血清鉄,TIBC の低値から慢性炎症による貧血(ACD)と
考え,骨髄における造血反応の欠如や細胞質の狭小化は ACD の所見と一致していた 1)。血小板減少症に関し
ては,末梢での消費亢進に対する骨髄における反応が弱いためではないかと考えられた。2 回目の骨髄検査時
に認められた貧血,血小板減少症については,検査前後の経過観察が出来なかったため原因は不明である。し
かしながら,少なくとも骨髄における貧血に対する反応は十分であり,この所見からも初診時における骨髄中
の赤芽球系細胞は正常に分化・増殖可能であることの裏付けとなった。FeLV 陽性の猫に汎血球減少症が認め
られた場合,MDS や急性白血病など難しい骨髄疾患が原因と考え,診断・治療をしても予後が悪いという先
入観をもってしまいがちである。しかし現実には本症例のように様々な原因で汎血球減少症を呈している場合
があり,その鑑別の重要性を改めて認識した。また本症例では骨髄を確認したが,末梢血の詳細な観察および
血清鉄,TIBC を測定することによって骨髄検査をせずともその原因を予測することも十分可能であると考え
られた。
小動物臨床血液学症例集
参考文献
1) 下田哲也 , 臨床家のための血液病アトラス , 第 1 版 , 東京 : インターズー ; 2007, 192p
2) 平野正美 他 , ビジュアル臨床血液形態学 , 第 2 版 , 東京 : 南江堂 ; 2004, 386p
おめでとうございます
「小動物臨床血液研究会」への協賛として 2004 年度から行っている
血液関連の症例検討において優秀な発表に授与される「シスメックス
アワード」は,今回で第 33 回目を迎えました。
数ある優れた症例報告の中から,山陽動物医療センター(岡山県赤
磐市) 森下
啓太郎
先生の「汎血球減少症が見られた FeLV,FIV
陽性猫の 1 例」が受賞されました。
4
骨髄異形成症候群
(MDS-RAEB)と
診断したネコの1例
浅井 陽介*1,亘 敏広*2
* 1 日本大学動物病院(現職:スマイルどうぶつ病院(千葉県))
* 2 日本大学 総合臨床獣医学研究室
日本大学 動物病院 浅井 陽介
Key word
骨髄異形成症候群,ビタミン K2,猫白血病ウイルス
はじめに
骨髄異形成症候群(MDS)は,血球細胞の分化,成熟段階における異常で,血球の異形成を引き起こし,
末梢血における 1 ∼ 3 系統の血球減少が認められる。さらに,末梢血および骨髄中に異形成所見を認め,芽
球比率によって分類され,治療への反応,予後が異なると言われている。FAB 分類では RA, RARS RAEB
RAEB in T を CMMOL に分類され,その中でも,MDS-RAEB は,末梢血中の,芽球は 5%未満,単球が
1000/μL 未満で,骨髄中の芽球比率が 5 ∼ 20%の物が分類される。芽球比率の高い RAEB と RAEB in T,
CMMOL は,高率に急性骨髄性白血病に移行し,予後不良といわれている1)。また,ネコの MDS は猫白血病
5
ウイルス(FeLV)感染に起因することが多く,若齢ネコでの発生が多いことが知られている2)。
今回,FeLV 抗原陽性で骨髄異形成症候群(MDS-RAEB)と診断したが,プレドニゾロンとビタミン K2 の
治療によって長期間,良好に経過しているネコの一例について報告する。
症
例
日本猫 去勢雄 1 歳齢,2 週間前からの元気消失,食欲低下のため,紹介医を受診し,発熱,貧血,白血球
減少を認めたため日本大学動物病院に来院した。初診時,体重 4.1kg,体温 41.2℃,心拍数 132 回 / 分,呼吸
数 36 回 / 分,可視粘膜蒼白であった。初診時の血液検査(Table.1∼4)では,白血球数 2600/μL,好中球数
1050/μL PCV16%,血小板数 160 × 103/μL,Reti0.1%と非再生性貧血,好中球減少,血小板減少を認めた。
また,血液化学検査では異常は認めず,FIV 抗体陰性,FeLV 抗原陽性,血清鉄 172μg/dL,TIBC175μg/dL
であった。X線 超音波検査でも異常は認められなかった。
初診時の血液検査
CBC
血液化学検査
WBC
2500/μL
Neu
Lym
Mono
ALB
3.0g/dL
1050/μL
TP
7.2g/dL
1225/μL
ALKP
16 IU/L
ALT
13 IU/L
4 IU/L
100/μL
Eos
25/μL
AST
RBC
3.16 × 106/μL
GGT
0 IU/L
HGB
5.6g/dL
BUN
13 mg/dL
1.7 mg/dL
PCV
16%
CREA
Reti
0.1%
LDH
512 IU/L
31600/μL
T.BIL
0.1 mg/dL
160 × 103/μL
CHOL
114 mg/dL
GLU
198 mg/dL
網状赤血球
PLT
クームス
陰性
自己凝集
陰性
Table.1
Table.2
小動物臨床血液学症例集
凝固系検査(右側は正常値)
PT
その他
15.1 秒
6.4 ∼ 7.6 秒
13 秒
13.5 ∼ 17.9 秒
480mg/dL
192 ∼ 393mg/dL
ATⅢ
123%
FDP
5μg/dL
TAT
2.4ng/mL
< 2.0ng/mL
APTT
フィブリノゲン
血清鉄
172μg/dL
TIBC
175μg/dL
FIV 抗体
陰性
100 ∼ 150%
FeLV 抗原
陽性
< 2.5μg/dL
血液培養
陰性
Table.4
Table.3
Fig.2 巨大血小板(ライトギムザ染色 ×1000)
Fig.1 初診時の血液塗抹(ライトギムザ染色 ×400)
6
Fig.4 骨髄球様細胞(ペルオキシターゼ染色 ×1000)
Fig.3 骨髄球様細胞
(ライトギムザ染色 ×1000)
初診時の血液塗抹所見
著しい貧血を呈しているが,多染性赤血球はほとんど認めず,再生像は乏しかった(Fig.1)。多数の巨大な
血小板(Fig.2)と,骨髄球様細胞の出現(Fig.3)を認めた。ペルオキシターゼ染色を実施したところ,骨髄
球様細胞はペルオキシターゼ陽性を示した(Fig.4)。
また,好中球に中毒性変化を認めたため,血液培養を実施したが陰性であった。
骨髄吸引生検
全血輸血 40mL を実施後,第二病日に骨髄吸引生検を実施した。細胞充実度は過形成を示した。巨核球系は
正常に認められた(Fig.5)。骨髄球系の著しい過形成を認め,骨髄芽球,前骨髄球の割合が増加し,赤芽球系
は低形成であった。 好中球は全体的に低分葉のものが多く,偽ペルゲル核異常(Fig.6)が認められ,輪状核
好中球の出現(Fig.8)も認めた。
骨髄のペルオキシターゼ染色では,ほとんどの細胞がペルオキシターゼ陽性であり,ペルオキシターゼ陰性
好中球は,確認されなかった(Fig.7)。
骨髄の鉄染色においては,赤芽球の巨赤芽球様変化と多数の環状鉄芽球が観察された(Fig.8, 9)。
骨髄のミエログラムでは,骨髄球系の割合が増加し,骨髄芽球は 6.3% 前骨髄球は 7.0% M/E 比 10.98
ANC 中の芽球比率 は 6.5%,NEC 中の芽球比率は 6.7% であった(Table.5)。
以上の所見より芽球比率の増加を伴う骨髄異形成症候群(MDS-RAEB)と診断した。
7
Fig.5 骨髄塗抹(ライトギムザ染色 ×100)
Fig.7 骨髄塗抹(ペルオキシターゼ染色 ×400)
Fig.9 環状鉄芽球(鉄染色 ×1000)
Fig.6 骨髄塗抹(ライトギムザ染色 ×1000)
Fig.8 輪状核好中球(ライトギムザ染色 ×1000)
Fig.10 巨赤芽球様変化
(鉄染色 ×1000)
Table.5
小動物臨床血液学症例集
治療および経過
抗生物質などの対症療法を実施しながら,プレドニゾロン 2mg/kg BID ビタミン K2 1mg/kg SID の投
与を開始したところ第 15 病日には,好中球数,貧血 血小板数ともに改善を認めた。
その後,プレドニゾロンを漸減し,第 395 病日現在,プレドニゾロン 1mg/kg SID ビタミン K2 にて好中
球数 4735/μL PCV41% 血小板 406 × 103/μL と良好に経過している(Table.6, 7)。
8000
450
7000
400
6000
350
300
5000
250
4000
200
3000
日
日
病
第
39
5
2
25
第
18
1
病
病
日
病
第
第
PCV%
Table.6
考
第
15
5
第
好中球数 /μL
82
病
日
病
日
39
2
25
第
18
1
病
病
病
日
第
82
病
第
15
第
日
0
日
50
0
日
100
1000
日
150
2000
血小板 ×103/μL
Table.7
察
8
参考文献
本症例は,骨髄中の芽球比率が増加し,顕著な
1) Hisasue M, Okayama H, Okayama T, etal.
異形成所見を認める MDS-RAEB と診断したが,
J Vet Intern Med. 2001 ; Sep-Oct : 15 ( 5 )
一般的に,MDS-RAEB はハイリスク群に分類され,
471-477.
治療への反応が悪く,予後不良といわれている。ま
2) 久 末 正 晴 ,
辻 本 元 .
猫白血病ウイルス
た,前白血病段階に位置づけられ,高率に急性骨髄
( FeLV ) 感 染 と 貧 血 SA Medicine8. 2000 ;
性白血病へ移行するとされ,時に,白血病に基づい
44-51.
た化学療法が行われる場合もある。
3) 久末正晴 , 土屋 亮 , 山田隆紹 . 小動物の骨髄
ビタミン K2 は,人においては,血球の分化誘導
3)
作用が認められ,MDS の治療に用いられている 。
今回,猫の MDS-RAEB の症例にプレドニゾロンと
ともにビタミン K2 の投与を行い,良好に経過し,
急性骨髄性白血病へも移行も認められていない。ビ
タミン K 2は猫の MDS に対しても有効な治療と
なる可能性が示唆された。今後,急性骨髄性白血病
への移行も含め,長期的な予後の検討を行っていき
たい。
異形成症候群における診断および治療 . 麻布大
学雑誌 13 巻・14 巻 . 2006 ; 155-159.
こんなところにシスメックス
今回の∼こんなところにシスメックス∼は,山
口県下関市にある市立しものせき水族館「海響館」
からのレポートです。
この「海響館」は,関門海峡に隣接しているとても歴史のある水族館です。
この水族館では,下関という土地の理を活かし,世界各地から集められた約
100 種類以上のフグが飼育されています。なんと世界一です。
また,下関は捕鯨(調査捕鯨)の街でもあり,昔,捕鯨船がペンギンを日
本に連れて帰り,旧下関水族館に寄贈した経緯から,現在では約 140 羽飼
育されていて,日本で最大級のペンギン展示施設を誇っています。沢山のペ
ンギン達に迎えられて,取材そっちのけで一人興奮してしまいました。
この漢字、何と読むかわかりますか?
今回訪問した一番の理由は,「海響館」では,弊社の pocH-100 i V Diff を
お使いいただいているからなのです。pocH-100 i V Diff を使ってイルカの検体
検査をされているとのことで,獣医の進藤先生にインタビューをしてきました。
なぜ,検体検査をしているのかというと,健康管理のためなのですが,野生
の動物には人間のような基本データがありません。そのため,全国の水族館と
9
色々な情報やデータの交換を行い,正常値を見極めています。
しかし,特殊な動物では,機器の特性により精度差が発生するため,沖
獣医の進藤先生です!
縄のある水族館でご使用いただいている弊社の装置をご紹介いただき,現在
pocH-100 i V Diff をご使用いただいています。
今回の取材で,とても感動的なものを進藤先
生に見せていただきました。
なんと,イルカの赤ちゃんの超音波画像です !
ちゃんと,顔が写っているのですよ ! これには,
本当にびっくりしました。
今年で 1 歳を迎えたクラウンちゃんがお母さ
んのお腹の中にいたときの画像です。これも,
とてもびっくりしましたが,ペンギンのレント
ゲン写真 !!! まさか自分がこんな姿になってい
がわかりますか!?
顔が映っているの
るなんて,ペンギンも思ってないでしょうね。
初めて水族館の裏側を取材し,たいへん貴重な経験が
お魚を食べながら採血中です。
出来ました。
進藤先生には,色々なことをお話していただき,本当に感謝し
ています。「CASE STUDY」では,ご紹介できなかった事が山の
ようにありますので,web サイト「Power-Vets」に掲載予定です。
ぜひ,こちらもご覧ください。
小動物臨床血液学症例集
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