轍(わだち)25号

44回生スローガン『 異体同心 ~ 仲間を大切にし、友情を深める~ 』
第1学年
H28.9.7
学年通信
№25
轍(わだち)
参考になったらいいんだけどね
□ リンゲルマン効果
激動の時代の中で勝ち抜いていくための要件は何か。もちろん、様々な分析できるが、ポ
イントの一つは、「人に頼る心を捨てる」ことではないだろうか。
運動会の伝統の競技「綱引き」に関連した興味深い実験がある。一人で綱を引く場合と大
勢で綱を引く場合とでは、力の出し方がどう違っていくかを調べたものである。綱を引く人
数が増えればどうなるか。結果は、人数が増えれば増えるほど、一人一人が出す力は減って
いく。一人の時に出す力を100とすると、8人で綱を引く場合には一人が出す力は50以
下になってしまうというのである。
共同作業をする人数が増えると一人の出す力が減っていく。こうした現象を心理学用語で
「社会的手抜き」と言う。実験をした人の名前にちなみ、「リンゲルマン効果」とも呼ばれ
る。“人に頼る心”がある限り、自分の持っている大きな力を出し切ることはできない。力
を出し切ってこそ、厳しい現実に勝つことができる。
先生の先輩が教えてくださった言葉なのですが、普通、「効果」と聞くと、良いイメージ
があるのですが、マイナス面もあるのです。上記は綱引きを例に出していますが、それ以外
のことにも当てはまりますね。取り組みの中で、「全体の中やからわからへんやろ」「オレ
が引かんかっても大丈夫やろ」と思う人は、社会的手抜きをしています。そんな人たちを見
ながらも、リーダーが我慢強く頑張っていることに気づいていますか?
(過去の加藤学級の学級通信より)
□ 私もムカデに入ってみたー。
3組女子が何となくもたもたして進もうとしない。「おい、とにかく行くぞ」「いっせー
のーで」「1・2・3・4・1・2」「1・2」「声ー」「1・2」「1・2」な~んや、
行けるやんか。3組の2グループ連結の時に、男子に欠席があった関係で空席が一つでき、
うまくつながらなかったので、そこに私が入った。入ったついでに、かけ声担当も買って出
た。「準備できたかー」「(男)おーっ、(女)はーい」「行くぞー」「おーっ、はーい」
「いっせーのーで」「1・2・3・4・1・2」「1・2」。出だしの約10mでこけた。
「男子、速すぎ、もうちょっとゆっくり行けー」「おーっ」「準備できたかー」「おーっ、
はーい」「行くぞー」「おーっ、はーい」「いっせーのーで」「1・2・3・4・1・2」
「1・2」「そのまま頑張れー」「声出せー」「1・2」「1・2」。初めて連結したのに
ちゃんと行けるやんか。
なぜ、私が3組に入ったか、わかりますか?①単純に私もやりたかった。②副担任だから
入りやすかった。③あるパフォーマンスをしたかった。この3つが理由なんですが、③につ
いて言いますね。たかが私が外から声をかけただけで、中に入って声をかけただけで、集団
がすんなり前進しました。大声を張り上げ、気持ちを統一させ、チームをまとめる。実は、
「おい、リーダーよ、これぐらいのことはあなたがせーよ。」というのを全クラスに見せた
かったのです。各クラスに頼もしいリーダーがたくさんいます。そのリーダーの声に集団が
合わせる(=気持ちを合わせる)と、気持ちのよい世界が現れますよ。3組さん、私を中に
入れてくれてありがとう。私の加齢臭に耐えた後ろの女の子、ご苦労様でした。私自身は、
めっちゃ楽しかったです。そして、数人から「先生のかけ声とどんどん進んだのがとっても
楽しかった。」と言ってくれたのが、うれしかったです!
(加藤作成の過去の学年通信より)
過去の通信記事の張り合わせでごめんね。前号【願い】や今号で、今まで私が思ってきた
ことや感じたこと、経験したことを具体的に書いた方がみんなにわかりやすいかなあと思っ
たので、このような学年通信を作りました。体育大会の取り組みがスタートしましたが、本
本番までの過程を良いものにするために、学級や学年でいろんなことを話し合いましょう。
□ 「声」ってなんだろう
喜怒哀楽のすべての場面に声があります。その声は何を表していると思いますか?それは
「気持ち」でしょう。試合で集中して気持ちがのっているときに「おりゃ~っ」と前向きな
声が出ますね。集中してゲームしているとき、失敗したら「あ~っ、くそ~っ」と悔しい声
が出ますね。体育大会の練習も一緒だよ。集中して取り組んだら、号令、挨拶、体操、マス
ゲーム、すべてしっかり声が出るはずだよ。声が出ないというのは、その場に気持ちがない
んだよ。「声=気持ち」次第で良くも悪くもなるんだよ。私は、本当に無口な少年だったん
だ。でも、少しずつ声を出せる(気持ちを伝えることができる)ようになってから、自信が
ついてきたんだ。目標にもあるように、元気よくいこうぜ!
(過去の加藤学級の学級通信より)
□ 得点にならないものほど頑張れ!
閉会式途中、一人悲しくその後のテント片付けの準備をしていたカトチャンの手が止まっ
た。「入場行進学年優秀賞2年1組!」驚きとともに自然と微笑んでしまった。更にサプラ
イズが…。「入場行進全校優秀賞2年1組!」全校で1番になってしまった。1組さんのベ
ストショットを撮らなあかんということで、カメラを取りに職員室にダッシュした。
座席に戻ってきた1組さんは、ムカデ4位&綱引き2連敗をすっかり忘れて、満面の笑顔
だった。総合優勝よりもデカいトロフィーと特大表彰状を○○と○○○が中央で持って、み
んなでフレームに収まった。保体委員のお言葉と担任の綱引き失敗秘話で笑いに包まれなが
ら、夕刻の一時を過ごした。解散後、トロフィーと賞状を手に職員室に戻る途中、他のクラ
スや学年の人から「それええなあ。すごいなあ。」といっぱい声をかけられた。その度に、
「これはオレがもらったんじゃないで。2年1組さんがもらったんやで。」と答えた。ほん
まによかったなあ。
さて、1組さんが投じた一石の意義は深い。1・2年生からすると、全校的な行事でも必
ず3年生が1位になるとは限らない、一生懸命取り組んだクラスが評価されると考えるよう
になる。3年生は、下級生に取られてしまった、次は絶対自分たちが取るんだと考える。そ
こに相乗効果が生まれ、よりよいものが生まれる。1組さんの最優秀賞はそれだけ意義深い
ものなのだ。先生方の反省会でも同様の意見があった。あなた達はすごいことをしたのだ。
私は、行進が一番難しい演技だと思っている。興味もない単純な作業を繰り返ししなけれ
ばならないからだ。では、普段の「歩くという動作」を「行進という演技」に作り上げてい
くには何が必要なのだろうか。今、数名が学年練習でやっている、嫌な顔をしてただ単に歩
を進めている動作は個人のわがままでしかない。腕や膝はここまで上げよう、指先はしっか
り伸ばそう、顔を上げてしっかり前を見よう、音楽をよく聴いてリズムを取ろう等の決まり
事を個々人が行い、それをクラスの集団美(=意思統一)に仕上げていくのが「行進という
演技」なのだ。「なんでこんな歩き方せなあかんのん」という考えはそこにはない。なぜな
ら、それが「演技」だからだ。みんなが主演男優賞、主演女優賞を目指そう!また、「入場
行進」は一番最初の演技ですね。「私たちのクラスは精一杯頑張りますよ。どうぞしっかり
見ていてくださいね。」という意思表示の場でもあるのです。是非、最優秀行進賞を!
校歌。我が校を誇る歌ですね。自分が○○中学校の生徒であるという証の歌ですね。それ
を開会式で歌う意味は何でしょう。みんなは、全校生の意識を同じくする、頑張ろうとする
気持ちを校歌で代弁して表す、と答えるのでしょうね。こんな考えはいかがですか。「校歌
は全員による選手宣誓!」。実際の選手宣誓は保体委員長の○○くんがしますが、同様のこ
とを全員が校歌ですればよいのです。昨日の学年練習内の校歌練習時、私は、○組の○○く
ん、○○くん、○○くんの横で一緒に歌いました。3人ともしっかり歌う人なので、私はと
っても気持ちよかったです。彼らと一緒なら、何回歌ってもいいなあと思いました。体育大
会の校歌は文化発表会の合唱ではありません。音程がどうのこうの言いません。元気よく選
手宣誓しようや。今度は誰の横に行こうかな。私の素晴らしい校歌を聴きたい人はどしどし
立候補してね。そうそう、2年生の文化放送委員会が「校歌練習をクラスでもしていこう」
と自ら提案してくれました。係として危機感を覚えたのでしょうね。とてもいいことです。
このような前向きな取り組みを大事にして、成長しましょう。
(過去の加藤学級の学級通信より)