1. a アカンプロサートカルシウム(レグテクト)は NMDA 受容

1. a
アカンプロサートカルシウム(レグテクト)は NMDA 受容体に結合してその機能を調節し、
グルタミン酸の過剰による症状を改善すると考えられている。
2. a
a. セルトラリンは、他の SSRI に比べて、肝薬物代謝酵素チトクローム P450(CYP)に対
する阻害作用が弱い点が特徴である。ジゴキシンとの併用での不整脈の増加は報告されて
いない
b.セレギリンは全ての抗うつ薬と併用禁である。
c. フルボキサミンは CYP3A4 阻害作用があるためワーファリンの作用を増強する。
d. 非定型抗精神病剤、フェノチアジン系薬剤、三環系抗うつ剤、アスピリンなどの非ステ
ロイド系抗炎症剤、ワルファリンカリウムなどで出血傾向が増強することがある(機序不
明)
。
e.NSAIDs は腎機能を低下させるため血中リチウム濃度が上昇する。
3. b, d
a.辺縁系に局在を有するてんかんで、持続の短い振幅の小さな双極性障害が頻繁にみられる
ことがあり、これを発作間欠期不機嫌状態という。
(専門医 p360)
てんかん性不機嫌状態も挿間性精神障害の一つで、意識障害はほとんど目立たず、易刺激
性、抑うつなどの不機嫌状態が一定期間持続する。
(現代臨床 p223)
b.d.欠神発作重積状態は小発作重積状態ともいわれ、脳波上に 3Hz 前後の棘徐波複合が連
続して現れる。やや不規則な棘徐波複合が間欠期なしに連続性に出現し軽い意識障害を示
す症例が多く、これは棘徐波昏迷とも呼ばれる(現代臨床 p221)
e.脳波には強制正常化、すなわち精神症状が出現する時期に、かえって脳波上突発波が消失
して規則的な α 波が出現し脳波が正常化する状態が見られる場合が多い。精神症状と脳波
異常が交代して出現するので、交代性精神病ともよばれる。
(現代臨床 p223)
4. c
不均等症候群は血液透析導入初期に起きやすく、全身症状と中枢神経症状が出現する。脳細
胞内外での尿毒素や電解質の不均衡により起こる脳浮腫が原因であり、透析導入時に緩徐
な透析を繰り返し実施することによって防止可能である。
5. b,e
統合失調症の予後不良因子としては緩徐な発症、若年発症、発症当初から陰性症状が顕著で
あること、気分障害的・周期的な経過でないこと、統合失調質の病前性格、発症に誘因がな
いこと、統合失調症の遺伝負因が挙げられる。
6. a, e
MARTA は糖尿病で禁忌である。腎不全では血中濃度が上がりやすいため注意が必要であ
る。定型抗精神病薬はパーキンソニズムを惹起増悪させる可能性が高い。
答え;b,d
7. a, c
a.最初の脳卒中発作で認知症を呈することは稀である。
(解答と解説 p156)
c.アルツハイマー病では脳血管性認知症に比し、妄想を呈しやすい。
答え;a,c
8. b
維持療法を受けている統合失調症患者の 16~23%で 1 年以内に再発が認められ、治療を中
断した場合の再発率は 53~72%にものぼる。治療開始後 1~2 年以内に服薬が不規則になる
患者の割合は 40~50%であると言われている。
ガイドラインでの明確には推奨されていないが、1~2 年間では不十分であろうと言われて
いる。(解答と解説 p44)
9. e
答え;a~d が正しいので消去法的に e と思われる
10. a,c
高齢者や女性では抗精神病薬によるパーキンソニズムのリスクが高い(解答と解説 p59)と
あるためアカシジアもこれに準ずるものと思われる。
治療の基本は抗精神病薬の減量、治療薬(β遮断薬、抗コリン薬、ベンゾジアゼピン系薬剤、
抗ヒスタミン薬)の併用、抗精神病薬の変更である。(解答と解説 p58)
抗精神病薬による錐体外路系副作用が治療開始から出現するまでの期間は、急性ジストニ
アで数日、アカシジアで数日~数週間、パーキンソニズムで 2~3 週間、遅発性ジスキネジ
アで数年と言われている。
(解答と解説 p50)
答え;a,c
11. b
b.既遂例は成人と同じく男子に多い。
12. a
a.女性は男性に比して 2~3 倍この障害を起こしやすい(カプラン p651)
b.5 年以上の経過観察では完全回復は 10~12%である(解答と解説 p105)
c.パニック障害患者の 40~80%においてうつ病が臨床像を複雑化させ自殺率が上昇する(カ
プラン p658)
d.必須である。
e.出現しうる。
13. a, b
a.病前性格が統合失調症とくらべて感情疎通性が保たれていることが特徴である。
b.妄想は、不動的、非体系的であり、人格と異質的なものが多い。
c.発病は急激で、多くは周期性の経過を示す。
d.発病に際して精神的、身体的誘因が認められる。
e.正しい。
14.b, c?
a.メタンフェタミンを大量に長期間(2~3 ヶ月以上)使用していると精神病状態が起こる(現
代臨床 p256)。
b.ベンゾジアゼピン系、バルビツール系、アルコール間では相互作用を有し、作用を増強し、
これらの間では交叉耐性が生じる(専門医を p350)
c.正しい
d.手首自傷、過量服薬といった直ちに死に至る危険の低い行為に及んだ人であっても、その
後自殺既遂する危険ははるかに高い(専門医を p592
e.薬物を使用しなくても、非特異的な刺激によって以前の覚醒剤使用時に似た異常体験が出
現する場合をフラッシュバックという。
a,e も正しいと思われるが、c,d のほうがより確実に正しいため b,c が正解と思われる。
15.c, d
肝硬変などの肝疾患により門脈副側路が形成され、腸管から吸収された窒素化合物が肝を
経由せず直接に大循環に入るために起こる精神症状を肝性脳症という。治療には低たんぱ
く食、抗菌薬、ラクツロースを用いる。脳波では三相波がみられるのが特徴である。血中ア
ンモニア濃度と症状の程度は必ずしも相関しない(現代臨床 p206)
16.
a, c.女性に多く、加齢により有病率の増加傾向がみられる。
b.運動によって改善する。
d.鉄欠乏性貧血、慢性腎不全(特に透析中)
、妊娠中に起こりやすい。
e.第一選択薬はドパミン作動薬である。SSRI によりこの症候群が誘発されることもある(解
答と解説 p157)
17. b
ACT は看護師・精神保健福祉士・作業療法士・精神科医などからなる多職種チームアプロ
ーチであること、利用者の生活の場へ赴くアウトリーチ(訪問)が支援活動の中心であること。
365 日 24 時間のサービスを実施すること.スタッフ 1 人に対し担当する利用者を 10 人以下
とすることなどを特徴としており、再入院が減少し入院期間が短縮することが知られてい
る。
18.b, c
a.寝椅子と呼ばれる寝台ないしソファーの一種に上を向いて横たわる。
b.狭義の精神分析療法は 1 回あたり 50 分ずつ毎週 4 回行うが、毎週 1 回の修正技法を行う
ことが多い。
c.本来的には避ける(カプラン p996)
d.絶対的中立性を保つ。
e.高い動機付け、欲求不満耐性を必要とする
19.c, e
a, b, c, d.外見的には下顎が小さく首が太く短いことが危険因子である。
e.甲状腺機能低下症は危険因子である。
20.a, c
愛着対象と分かれることに対しに不安を示すのを分離不安といい、この分離不安が過剰で
あり幼児期に生じた場合だけを分離不安障害とする(現代臨床 p402)
a.行為障害の特徴である。
c.選択的緘黙である。
21.d
a.ナルコレプシーに性差はない。
b.最も一般的な症状は睡眠発作であり、情動脱力発作、入眠時幻覚は必須ではない。
c.低値である。
d.近年では新型インフルエンザ感染者やそれに対する一部のワクチン接種者でナルコレプ
シーの発症頻度の増加が示されているが、その理由は解明されていない。
e.4 分以下である。
22.b, c
a.急速交代型は女性に多いが、混合状態の性差については記載なし。
b.双極性障害の初発年齢は平均 21.2 歳であり、単極性うつ病に比べて 5~6 歳若い。
c.双極Ⅰ型障害はしばしばうつ病ではじまる(女性の 75%、男性の 67%)
d.統合失調症の生涯有病率は約 1%であり、双極Ⅰ型障害とほぼ同等である。
e.約 7%が症状を反復せず、45%は複数回の病相を繰り返すが、約 40%は 10 回以上の病相
を繰り返す。
23.e
使用中止後 3~7 日の清明期の後、全身倦怠、頭痛、頭重、嘔気嘔吐、不穏、焦燥、睡眠障害
などが起こり、一部ではせん妄状態が起こるが、けいれん発作はほとんどみられない(現代
臨床 p254)
24.b, d
脳血管性認知症は比較的急激に発症し、症状の変動が大きく、人格が保たれ、神経学的症状
を示すことが多い。
25.c, e
a.一過性全健忘は脳虚血が原因と考えられている。
b.意味記憶は保たれる。
c.軽いトランス状態では感覚異常がもたらされ、深いトランスでは視覚的・聴覚的体験やふ
かい無感覚を伴う(カプラン p1036)
d.手続き記憶の障害は生じず、解離性遁走中の行動は第三者からみると完全に正常にみえる
ことも多い。
e.内的葛藤が症状に転換されるため直接に悩まなくともすむようになることを一次利得と
いう。さらに自分をめぐる種々の利益を得ることができるようになることを二次利得とい
う。
26.b, d
a.程度は人によってことなり、買い物などのため外出するものもいる。
b.正しい
c. 厚生労働省の調査結果では、ひきこもりを経験した者は 1.2%、現在 20 歳代の者では
2.4%が一度はひきこもりを経験。
d.184 名中、48 人(26%)が広汎性発達障害であった。
e.家族のみの相談も多い。
27. b, d
28.a, d
a,d 自己愛性パーソナリティ障害?
b.演技性パーソナリティ障害?
c.回避性パーソナリティ障害?
e.境界性パーソナリティ障害?
29.a
a.女性は男性の 2 倍多いとも報告されている(専門医を p485)
b.ストレスの強弱よりも、個人的資質や脆弱性が発症の危険性と症状形成に大きな役割を演
じる。
c.悲嘆反応と適応障害は分類が異なる。
d.?
e.遷延性抑うつ反応の場合を除いては通常 6 ヶ月を超えないとされている。
30.d, e
a.思春期か青年期に発症することが多い。
b. 深部体温の最低値など睡眠覚醒サイクルに対応する概日リズムの指標に遅れが見られる。
c.記載なし
d.若年成人では変化にうまく適応できる人もいるが、高齢者や変化に敏感な人は明らかに影
響を受ける(カプラン p834)
e.正しい
31.c
32.a, d
a. 平成 26 年厚生労働省の障害者雇用状況の集計結果によると、雇用者のうち、身体障害
者は 9,453.5 人、知的障害者は 11,194.0 人、精神障害者は 1,661.5 人であった。
b.韓国が 0.8 床、アメリカ 0.25 床に対し、日本は 2.8 床/1000 人と高い。
c. 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律が平成 25 年に成立された。
d.約 58.7%と最多である。
e. 平成 28 年 4 月より、改正障害者雇用促進法が施行された(試験時点では未施行)
。
33.a
1. ニコチン依存症に係るスクリーニングテストで 5 点以上であること、ブリンクマン指数
が 200 以上であること、ただちに禁煙を始めたいと思っていること、3 ヶ月に 5 回の診療
プログラムを必ず受診できること、説明を受け禁煙治療をうけることに文書で同意してい
ることが条件である。
1 年以内の健康保険適応による禁煙治療を受けたもの、入院加療中のものは保険適応外とな
る。
34. d
特に身体的愁訴は高齢者のうつ病の特徴である。
35.a,b
レビー小体型認知症では抑うつ状態やレム睡眠行動障害がしばしばみられるが、中核症状
ではない。
36.b, c
37.c
c は特定の恐怖症である。
38.c, d
a.SLE の男女比は 1:10 であるため、中枢神経ループスも同程度と考えられる。
b. CNS ループスは多彩な画像所見を呈する。
c.正しい。
d.神経症状には意識障害を中心とする外因反応型のほか、躁状態、うつ状態、幻覚妄想状態、
緊張病症候群などの内因精神病様の症状がある。
e.ステロイドとともに効果がある。
39.b, d
40.b, d
a.VPA1000mg 以上の高用量群ではそれ未満の低容量群に比べ有意に IQ が低くなる。
b.リチウムによりエプスタイン奇形の危険率が 20 倍高まる。
c.少なくとも妊娠 3 ヶ月前から出産まで継続して葉酸を摂取することが推奨される(カプレ
ン p1219)
d.妊娠の最初の 3 ヶ月の間にバルプロ酸を使用した女性の 1~2%で胎児に神経管欠損が起こ
る。
e.用量依存性に危険性が高まり、1500mg では 24.2%にも上る。
41.c
a.15 歳以前に行為障害を示唆する行動障害の既往があることが、診断基準の一つである。
b.身体化症候群は演技性パーソナリティ障害とともに生じる可能性がある(カプラン p874)
c.妄想性障害と関連があるのは統合失調質(シゾイド)ではなく、統合失調型パーソナリテ
ィ障害である。
d.回避性パーソナリティ障害患者は社会恐怖の病歴があったり、障害の経過中に社会恐怖に
なったりする(カプラン p876)
e.二人組精神病では 2 人組の 1 人は通常依存性パーソナリティ障害である
(カプラン p877)
42 b, c
b. 弁証法的行動療法は境界性パーソナリティ障害の治療に特化したものである。
c. トークンエコノミー法とは行動強化法の一つである。性機能不全に対しては通常系統的
脱感作法が用いられる。
43.b, d
ラモトリギンは単独投与の場合は 1 日 1 回 25mg から、バルプロ酸を併用する場合は 1 回
25mg 隔日投与から開始する。
44.a.
a.妄想症(パラノイア)はクレペリンが提唱した。ヘッカーは破瓜病を提唱。
45.a
46.b, e
遺伝様式は特定されていないが、多因子遺伝の可能性が高いとされている。
一卵性双生児では約 40%、二卵性双生児では約 10~15%、兄弟姉妹で 10~15%、両親が統合
失調症の場合は約 40%である。
47.b
本人、配偶者、4 親等内の親族、後見人、検察官、市区町村町などが申し立てできる。
48.a, c
b. モデリングとは別の人の行動(目標行動)を観察することで行動の機能(環境変化・快)
の理解を促進させて、目標行動の定着を促す方法である。
49.c
50.a
a. 重複記憶錯誤とは実際にはただ 1 つしかないはずの場所や人物が複数存在すると確信す
る現象をいう。