§4.2 電気回路

物理学 2007
第 4 章 § 4.2 電気回路
1. 電流
電子やイオンなどの荷電粒子の流れを電流 といい、正の電荷の流れる向きを正とする (電荷の本体は多
くの場合電子であるから、これは電子の流れとは逆の方向に流れることになる)。電流の大きさは、1 秒間
に 1 クーロンの電荷が流れるときを 1 アンペア (A) として、これを単位にして表す。
一定の大きさと向きで流れる電流を直流 といい、一定の起電力を持つ電源を直流電源、直流電源よりな
る回路を直流回路という。一方、時間的に正弦曲線 (sine) で変化する電流を 交流 、そのような起電力を
持つ電源を交流電源といい、家庭用電源に使われている。これ以外に、電圧は変化するが符号は変わらな
い脈流、あるいはサーボモータなどの制御に使われる矩形波などがある。
2. 抵抗
電気抵抗
一般に物体の 2 点間に電圧をかけるとその間に電流が流れる。このと
きその電流値は 2 点間の電圧差 (電位差) に比例する。この比例定数 R を
オーム
電気抵抗、あるいは単に抵抗 (reactance) という。抵抗の単位は Ω で 1
[ Ω ] = 1 [ V/A ] である。これらの間には、次の関係がある。
b
¾
R
V
I
b -
Fig.4.1
法則 4.1 オームの法則
2 点間の電位差を V 、2 点間を流れる電流を I 、抵抗を R とすると、次の関係が成り立つ。
V = I R
(4.1)
ミクロに見た抵抗の実体
電流とは、抵抗体の自由電子が電圧と逆方向に力を受けて (電子の電荷は負) 加速されて抵抗体の中を移
動する現象である。このとき抵抗体の熱振動する分子 (自由電子が抜けたため正に帯電している) に定期
的に衝突し、移動のエネルギーが熱エネルギーに変わる。
抵抗体の単位断面積、単位電流あたりの抵抗値は物質によって決まり、一般に銅などの金属では小さく、
非金属で大きい。
ジュール熱
このとき発生した熱を、ジュール熱 という。ジュール熱の単位は、一般に発生した熱量 Q [ J ] を、費や
した時間 T [ sec ] で割った、仕事率 W [ W ] で表す。
抵抗値を R[Ω]、電流を i [A]、抵抗の両端の電圧を V [V] とすると、単位時間あたり発生する熱エネル
ギー W [W] は、次の式で表される。
W =V I = I2R =
V2
R
(4.2)
超伝導
いくつかの特定の物質では、それぞれの物質によって決まる特定の温度よりも低温であり、かつ流れる
電流が一定値以下のときには、電気抵抗が完全にゼロになる。これを超伝導現象 といい、そのような性質
を持つ物質を超伝導物質 という。現在では常温近くまで超伝導の性質を維持する物質が開発されていて、
リニアモーターなどの大電流を必要とする機器への応用が期待されている。
4- 7
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第 4 章 抵抗の性質
いま、ある抵抗の断面積をそのままに、長さがその 2 倍であるような別の抵抗を考えると、電流のエネ
ルギーが熱エネルギーへと変換する長さも 2 倍となるので、その抵抗の抵抗値は元の 2 倍となる。このよ
うに抵抗値は導線の長さに比例する。
今度は逆に抵抗の長さはそのままに、断面積を 2 倍にした抵抗を考えると、これは元の抵抗を 2 つ並列
につなぐことに相当し、それぞれに元の抵抗と同じ電流が流れるから、この抵抗を流れる電流は 2 倍にな
る。したがって、(4.1) 式より、抵抗値は元の抵抗の 1/2 になる。このように、抵抗値は導体の断面積に反
比例する。
合成抵抗 1-直列接続
導線の長さによる抵抗変化を一般化して、2 つの抵抗 R1 と R2
を直列につなぎ、これらを一つの抵抗 (合成抵抗 ) とみたときの抵
抗値を考察する。ここでそれぞれの抵抗の両端の電圧を V1 、V2 、
R1
抵抗を流れる電流を I1 、I2 とする。
R2
Fig.4.2
まず、抵抗 R1 で流れた電流は、電荷が不滅であることから、そのまま抵抗 R2 を流れる電流でなければ
ならない。すなわち、I1 = I2 であり、これが合成抵抗を流れる電流 I になる。
一方、合成抵抗の両端の電圧 V は、それぞれの抵抗の電圧の和になる。すなわち、V = V1 +V2
これより合成抵抗 R は、オームの法則より、以下の式で表される。
R=
V
V1 +V2 V1 V2 V1 V2
=
=
+
=
+
= R1 + R2
I
I
I
I
I1
I2
(4.3)
合成抵抗 2-並列接続
次に、導線の太さによる抵抗変化を一般化して、2 つの抵抗 R1 と R2 を並
列につないだときの合成抵抗値を考察する。やはりそれぞれの抵抗の両端の
電圧を V1 、V2 、抵抗を流れる電流を I1 、I2 とする。
R1
まず電荷の不滅の法則から、合成抵抗を流れる電流は、2 つの抵抗を流れ
る電流の和になる。すなわち、I = I1 + I2
一方、合成抵抗の両端の電圧は、それぞれの抵抗の両端の電圧に等しい。
R2
Fig.4.3
すなわち、V = V1 = V2
ここで I1 = V /R1 、I2 = V /R2 だから、これらを電流の式に代入して、
I=
V
V1 V2
V
V
1
1
= I1 + I2 =
+
=
+
=V ( + )
R
R1 R2
R1 R2
R1 R2
すなわち、以下の式になる。
1
1
1
+
=
R R1 R2
(4.4)
定理 4.1 合成抵抗の計算式
2 個の抵抗 R1 、R2 を接続したときの合成抵抗 R は、以下の式で求められる。
(1) 直列接続のとき · · · R = R1 + R2
1
1
1
+
(2) 並列接続のとき · · · =
R R1 R2
4- 8
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第 4 章 3. 電池
現在、電池はさまざまな場所で使われており、現代の生活は電池なしでは不可能と言っていいほどの必
需品である。
最も簡単な化学電池は、電解質中にイオン化傾向の異なる二種類の金属を差し込み、それらを導線でつ
なぐことで得られる。たとえば、レモンにステンレスとアルミの食器を刺し、電線でつなげば微弱である
が電流が流れる。*1
電池の分類
現在使われている電池は、大きく物理電池 と化学電池 に分けられる。このうち実用になっている物理
電池は太陽電池のみであり、あとは皆化学電池である。
化学電池はまた、一度限りしか使用できない一次電池 と充電して再使用できる二次電池 に分類される。
また、この中間的なものとして、充填して再使用できる燃料電池 もある。
一次電池
電池はその種類によって、(最大) 起電力が決まっている。現在よく使われる一次電池の種類とその起電
力、円筒型電池(乾電池、ボタン型電池)の場合は IEC 60086 での略号、および主な用途を以下に示す。
◦ マンガン乾電池、1.5V、空白 · · · 汎用多目的
◦ アルカリマンガン乾電池、1.5V、「L」 · · · 汎用多目的
◦ フッ化黒鉛リチウム電池、3V、「B」 · · · 小型精密機器
◦ 二酸化マンガンリチウム電池、3V、「C」 · · · 小型精密機器
◦ 塩化チオニルリチウム電池、3.6V、「E」 · · · 小型計測器、パソコンバックアップ電池
これ以外にも、酸化銀電池「S」
、ニッケル電池「Z」、空気電池「P」などが使われている。
一次電池は充電できず、無理に電圧をかけると破裂する。エネルギー効率は低く、製造に要するエネル
ギーの 1-2% しか電池として利用できないと言われるが、取り扱いが簡単なため広く使われている。
二次電池
◦ 鉛蓄電池、1.2V、「PB」 · · · 自動車・二輪車用バッテリー
◦ ニッケルカドミウム水素電池、1.2V、「K」 · · · ニッケル水素に置き換え中
◦ ニッケル水素電池、1.2V、「H」 · · · デジタル・カメラ他
◦ リチウムイオン電池、3.7V、「IC」 · · · 携帯電話−充電には注意を要する。
ボタン型乾電池には、その種類を表すために、「xxRmmnn」という記号が刻印されている。ここで xx
は上の電池種類、R は円筒型電池であること、mm は円筒直径 (ミリ)、nn は円筒厚 (0.1 ミリ) を表す。 た
とえば「CR2032」は、二酸化マンガンリチウム電池で、円筒直径 20 ミリ、円筒厚 3.2 ミリの電池である
ことを表している。
回路の電池記号と内部抵抗
電池 (直流電源) の記号は右図の上側であり、長い棒のある方が正極である。
電池から出る電流 I を大きくしようとすると、その起電力は低下する。その理
由は電池内に内部抵抗 r があり、オームの法則により I r の電圧降下が起こるた
めである。したがって、電池の回路を正確に表せば、右図の下のようになる。
内部抵抗は電気エネルギーの損失を招くが、一方で回路がショートしたときに
は電流を制限する働きを持っており、内部抵抗の極端に低い電池は危険である。
*1
この種の電池は、すでに紀元前のオリエントで発明され、金属メッキに使われたという説もある。
4- 9
Fig.4.4
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第 4 章 4. コンデンサー
直流回路中のコンデンサー
直流回路中のコンデンサーに電圧 V を掛けると、コンデンサーには次第に電荷がたまっていく、これを
コンデンサーの充電という。やがて (4.13) 式によって決まる、Q = CV に達するとそれ以上の電荷はたま
らず、Q の電荷を保持し続ける。
ここでコンデンサーの電圧を 0 にすると、コンデンサーは回路に対して電荷を放出する。すなわち電流
が流れる。そしてすべての電荷を放出する。これをコンデンサーの放電という。この短い期間には、コン
デンサーは電池のように働く。
この間、コンデンサーを通過する直流電流は常に 0 である。すなわちコンデンサーは直流を通さない。
合成電気容量 1-並列接続
抵抗と同様に、2 個のコンデンサーを接続したときの、合成電気容量を考
察する。コンデンサーの電気容量を、それぞれ C1 、C2 、コンデンサーの両
C1
端の電圧を V1 、V2 、満充電時のコンデンサーに蓄えられた電荷量を Q1 、Q2
とする。
まず、並列なのでコンデンサーの両端の電圧は等しい。すなわち、V =
C2
V1 = V2
Fig.4.5
つぎに、合成コンデンサーの電荷量は、それぞれのコンデンサーの電荷量
の和となる。すなわち Q = Q1 + Q2
ここで Q1 = C1 V1 、Q2 = C2 V2 を上式に代入すれば、
Q = CV = Q1 + Q2 = C1 V1 +C2 V2 = C1 V +C2 V = (C1 +C2 )V
(4.5)
合成電気容量 2-直列接続
今度は、2 個のコンデンサーを直列に接続した場合の、合成電
気容量を計算する。やはり、コンデンサーの電気容量を、それぞ
れ C1 、C2 、コンデンサーの両端の電圧を V1 、V2 、満充電時のコン
C1
デンサーに蓄えられた電荷量を Q1 、Q2 とする。
C2
Fig.4.6
まず、合成したコンデンサーの両端にかかる電圧は、2 個のコ
ンデンサーにかかる電圧の和になる。すなわち、V = V1 +V2
電荷に関して、コンデンサーとコンデンサーの間の部分に注目する。電圧がかかる前は、この間の電荷
総量は 0 であった。したがって、電荷不滅の法則により、電圧がかかった後も、一方の側にある正電荷量
と、他方の負電荷量の和は等しいはずである。すなわち Q1 = Q2 、したがって、
V =
Q
Q
Q
1
1
Q1 Q2
= V1 +V2 =
+
=
+
= Q( + )
C
C1 C2
C1 C2
C1 C2
これらより、以下の定理を得る。
定理 4.2 合成電気容量の計算式
2 個のコンデンサー C1 、C2 を接続したときの合成電気容量 C は、以下の式で求められる。
(1) 並列接続のとき · · · C = C1 +C2
1
1
1
(2) 直列接続のとき · · · =
+
C C1 C2
4- 10
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第 4 章 5. 電気回路に関するキルヒホッフの法則
キルヒホッフの第一法則
電源、抵抗、コンデンサなどのそれぞれのユニットを回路素子といい、これらを閉じた経路でつないだ
ものを (電気) 回路 (circuit) という。このとき、回路の任意の点に流れる電流について、次の法則が成り
立つ。
法則 4.2 キルヒホッフの第一法則
回路上の任意の点に、流れ込む電流と、その点から流れ出す電流の和は等しい。
これを回路の分岐点について適用すれば、右図のように流れ込んでくる電流
I1 と流れ出す電流 I2 、I3 との間に、
I2
I1 = I2 + I3
I1
の関係があることがわかる。
なお、この電流は向きを含めて符号を決めている。たとえば右図で I2 を逆
I3
向きに定義すれば、 I1 = (−I2 ) + I3 という式になる。
Fig.4.7
キルヒホッフの第二法則
また、回路中の任意の閉回路について、次の法則が成り立つ。
法則 4.3 キルヒホッフの第二法則
任意の閉回路に沿って、起電力の和と抵抗による電圧降下の和は等しい。
キルヒホッフの法則を使って特定の回路素子に流れる電流を決めるには、以下の手順に従う。
(1) 回路のすべての素子 n を通る電流を、向きも含めて変数 in とおく。
・ただし、コンデンサーは直流電流を通さないので、考えなくてよい。
・回路素子が直列に接続してある場合は、通る電流は同じなので、同じ変数を使ってよい。
(2) これらの電流同士の関係を、キルヒホッフの第一法則により記述する。
(3) いくつかの閉回路に沿って、起電力の和をと電圧降下の和をそれぞれ計算する。
起電力は、回路を回る向きに電池が (負)→(正) とおいてあれば加算し、(正)→(負) であれば減算する。
その回路に電池がなければ 0。
電圧降下は、回路を回る向きに電流 in が定義してあれば、in Rn を加算し、回路を回る向きと逆に電流
in が定義してあれば、in Rn を減算する。
それぞれの閉回路ごとに、これらを加えてその和を 0 とおく。
(4) (2) の式、(3) の式すべてを連立させて解く。
4- 11
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第 4 章 4 章 の 練 習 問 題
【 問題 4-1 】 (ジュール熱)
抵抗 20Ω のヒーターを、10 リットルの水の中に入れ、100V の電圧を加えた。10 分後に水の温度は何
度上昇するか。ただしジュール熱は外には逃げず、また水の比熱は 1 [ cal/g ] = 4.2 × 103 [ J/kg ] とする。
【 問題 4-2 】 (合成抵抗)
次の回路の合成抵抗を求めよ。ただし、抵抗 1 つはそれぞれ 60Ω とする。
b
b
b
b
b
b
(a)
(b)
(c)
【 問題 4-3 】 (コンデンサーの直列、並列)
電気容量 1µ F のコンデンサー C1 と、同じく 3µ F のコンデンサー C2 がある。
C1
(1) 今この 2 個のコンデンサーを並列につなぎ、両端に 12V の直流電圧をかけ
たとき、それぞれのコンデンサーに蓄えられる電荷を求めよ。
C2
☞ それぞれ計算して、加えればよい。
(2) こんどは 2 個のコンデンサーを直列につなぎ、両端に 12V の直流電圧をか
けたとき、コンデンサーに蓄えられる電荷を求めよ。
☞ 電荷量の保存から、両方のコンデンサーに蓄えられる電荷量は等しい。
C1
C2
【 問題 4-4 】
右の直流回路で、電源電圧 E は 10V 、抵抗 R1 、R2 、R3 、R4 はすべ
て 1kΩ、コンデンサー C の容量は 1µ F である。
R2
(1) 抵抗 R3 を流れる電流を求めよ。
C
R3
☞ 4 個の抵抗を流れる電流を、それぞれ i1 、i2 、i3 、i4 として、
キルヒホッフの法則を適用する。
R1
(2) コンデンサー C の両極に蓄えられる電荷量を求めよ。
☞ (1) より、コンデンサーの両側の電位差を求める。
4- 12
E
R4
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第 4 章 4 章 の 練 習 問 題 解 答 ( p 4-12 )
【 問題 4-1 の答】
オームの法則により電流は 5 [ A ] 、消費電力は 500 [ W ] となるので、10 分間に出す熱量は、500×600 =
3 × 105 [ J ]
水の全熱容量は、10 × 4.2 × 103 [ J/K ] であるから、これで熱量をわって、
3 × 105 /(10 × 4.2 × 103 ) = 7.14 [ K ]
【 問題 4-2 の答】
(a) 抵抗を流れる電流 I は共通だから、抵抗の両端の電圧をそれぞれ E1 、E2 とすると、全電圧 E は、
E = E1 + E2 + E3 = I R + I R + I R = 3 I R
したがって全抵抗は、3 I R / I = 3 R = 180[Ω]
(b) 抵抗の両端の電圧 E は共通だから、抵抗に流れる電流を I1 、I2 、I3 とすると、全電流 I は、
I = I1 + I2 + I3 = E/R + E/R + E/R = 3 E/R
したがって全抵抗は、E/(3E/R) = 1/3 R = 20[Ω]
(c) (b) と同様に、並列部分の合成抵抗は 30Ω これに 60Ω の抵抗を直列につなぎ、
30 + 60 = 90 [ Ω ]
【 問題 4-3 の答】
(1) (??) 式より、Q = CV だから、
C1:1.0 × 10−6 × 12 = 1.2 × 10−5 [ C ]
C2:3.0 × 10−6 × 12 = 3.6 × 10−5 [ C ]
(2) 2 つのコンデンサーに蓄えられる電荷 Q は等しいから、
Q
Q
+
= 12
−6
1.0 × 10
3.0 × 10−6
が成り立つ。これより、Q = 9 × 10−6 [ C ]
【 問題 4-4 の答】
(1) 抵抗 R1 、R2 、R3 、R4 を正極側から負極側に流れる電流を、それぞれ i1 、i2 、i3 、i4 とすると、キルヒ
ホッフの法則から、
(i) i2 = i3
(ii) i1 + i2 = i4
(iii) E = R1 i1 + R4 i4 (電源をとおる下側の回路について)
(iv) R1 i1 − R2 i2 − R3 i3 = 0 (左側の回路について)
これらに抵抗と電源の数値を入れて、連立一次方程式を解けば、i2 = i3 = 2 [ mA ] 、i1 = 4 [ mA ] 、
i4 = 6 [ mA ] となるので、 i3 = 2 [ mA ]
(2) 抵抗 R2 による電圧降下は、オームの法則 V = I R より、0.002 × 1000 = 2 [ V ] 、したがってコンデン
サの両側の電位差は、10 − 2 = 8 [ V ] 。 電荷は、Q = CV より、8 [ µ C ] 。