平 事 成 25 業 年 度 計 画 書 及 び 予 算 自 平成25年 4 月 1 日 至 平成26年 3 月31日 書 一般財団法人 機 械 振 興 協 会 平成25年度 事 業 計 画 書 及 び 予 算 書 目 次 事業計画書 第1章 基本方針 1.経営理念 ····························································· 1 2.経営に当たっての基本方針 ·············································· 1 第2章 「機振会館」等資産運営事業 1.積極的な会館運営······················································ 2 2.不動産資産の有効活用·················································· 3 第3章 経済及び技術調査研究事業(研究所事業) 1.経済研究所及び技術研究所の連携 ········································ 4 2.経済研究所 ··························································· 4 3.技術研究所 ··························································· 6 第4章 “機振協ビジネスセンター”事業 1.“ビジネスセンター”の機能拡充 ········································· 9 2.“会館内ビジネス協議会”の創設 ········································ 10 3.産学官連携活動交流の場の充実 ········································· 11 4.情報発信機能の拡充··················································· 11 5.国際連携事業の深化··················································· 11 第5章 その他 1.諸規程の整備························································· 12 2.設立50周年に係る準備··············································· 12 3.予定及び予想される会議・イベント ····································· 12 資料:第2回研究運営統合委員会 ············································· 13 予 算 書 収支予算書内訳表 ·························································· 17 事 業 計 画 書 第1章 基本方針 1.経営理念 平成23年4月1日より“一般財団法人”に移行して以降2年が経過したところである が、今年度も引き続き、自由で良識のある合理的経営を目指して、わが国産業の過半を占 める機械産業の振興に資するため、当協会がもつ経営資源を有効活用し、新しい時代の社 会的、経済的要請に応えていくことを経営理念とする。 2.経営に当たっての基本方針 一般財団法人への移行を契機として平成22年6月に策定した“機械振興協会ビジョン” については、当協会ステークホルダー間にてコンセンサスを得ているものであり、これに 基づき過去2年間に展開してきた新規事業(産学官連携センターの設立等)を基軸の一つ として、三事業所(機械振興会館、経済研究所及び技術研究所)による一体的な事業展開 に留意しつつ、次章以降に記す事業を推し進めていく。また、「研究運営統合委員会」等 外部有識者を主とした組織における意見・助言をこれら事業に適宜反映させていくことで、 “ビジョン”の具現化を図っていく。 (主な意見・助言過去2年分のまとめ)一例 ・新分野:介護ロボット等課題解決型産業への参入による次世代機械産業の基盤づくり ・中小企業支援:中小企業の課題解決、高付加価値化に向けた支援 ・グローバル:海外機械産業の情報収集機能強化とグローカリゼーションへの対応 ・インフラ活用:研究所・会館等インフラの新しい利活用による機能強化 ・館内融合化:館内団体との連携強化による、新しい「知」の創造の場を醸成 -1- 第2章 「機振会館」等資産運営事業 1.積極的な会館運営 (1)さらなるテナント募集 機械振興協会の最大の収入源であるテナント賃貸事業及び貸会議室事業の拡大に努め、 財政基盤の盤石化を進める。平成23年末の一部テナントの退去による空室状況について は、一部改善((社)日本外交協会入居等)の方向となっているが、引き続き、役職員一丸 となって入居促進に努めていく。従来からの機械産業団体を中心とした入居募集を、広く 一般企業を含めて案内していく。特に協会役・職員のみの営業では限界があることから、 不動産仲介業者等へも依頼してより広く募集に取り組むこととする。 (2)テナントサービスの拡充 前年度から導入した「機械振興会館巡回バス」は、順調に運行を行い、テナントや貸会 議室利用者で毎日200人余の利用が定着してきた。併せて語学研修事業(英語・中国語) も100人ほどの利用が有り、大変有意義な研修となっている。また、平成24年12月 に第3回目の開催となった恒例の「年末感謝の会」もテナントの他ステークホルダーを含め 定着してきた。これら事業を引き続き実施し、テナント間のコミュニケーションを増進し ていく。 (3)会館「将来像」の検討開始 ① 平成26年8月には、協会設立50周年の佳節を迎えることとなる。 「協会50周年」記念として、「協会50周年記念事業推進委員会」を組織し、50年 史の編纂・関係者への感謝表彰・記念式典等の準備に着手する。 ② 会館の「インフラの将来像」について、「第2回研究運営統合委員会」議論も踏ま え、検討をスタートする。特に当会館は、すでに半世紀ほどの年月を経過することと なり、この間、空調・外装・省エネのリニューアルや耐震補強等に取り組み、維持管 理及び付加価値の向上に努めてきた。しかし、建物の経年劣化は着実に進み、オフィ スビルとしての質の向上が求められている。今後、10~20年の先を念頭に置き、 計画的な維持管理におけるリニューアルの必要性について検討を始める。さらに、建 物のリニューアルにかかる費用と再建築(新規施工)にかかる費用とのコスト分析及 び既存建築物の「用途変更」についても併せて検討を始める。 -2- 2.不動産資産の有効活用 (1)「世田谷区砧」土地・建物の売却 昭和41年当時より一般財団法人日本品質保証機構に貸与していた「東京都世田谷区砧」 の土地・建物について、貸与先の移転計画を受けて、同機構の土地・建物と併せて共同で の売却を進めてきた。平成25年2月から土地建物の売却の一般競争入札の公募をスター トし、同年3月中に売買契約締結のスケジュールで順調に進んでいる。売却代金(約10 億円)については、今後の事業展開のための事業基金として活用する。 (2)東久留米(技研)の遊休地の新たな活用 平成18年まで一般財団法人素形材センターに東久留米土地の一部を貸与していたが、 同センターの事業集約化等のため土地の明け渡しを受け、遊休地となっている。当該地の 活用に向けて、「第2回研究運営統合委員会」議論も踏まえ、平成25年1月に「東久留米 (技研)遊休地活用検討ワーキング委員会」を組織し、取り組んでいく。 特に、直近での関係機関からの提案を踏まえ、技術研究所の新事業と今後の土地活用や 当該地の法令等の制限、さらに研究運営統合委員会等のご意見を参考としつつ、外部専門 家のご提案を頂きながら、平成25年6月開催予定の「評議員会」等に素案を提示させて 頂き、平成26年3月開催予定の「理事会」において具体案の決定を予定している。 -3- 第3章 経済及び技術調査研究事業(研究所事業) 1.経済研究所及び技術研究所の連携 (1)経済研究所及び技術研究所の連携については、「研究運営統合委員会」の意見等を参 考に、両研究所のシナジー効果が発揮できるような研究プロジェクトを編成する。また、 両研究所の運営委員長が各運営委員会に参加することにより、両研究所の事業活動内容の 相互理解を深めながら連携事業を展開する。 (2)前年度においては、技術研究所HARTプロジェクトを経済研究所より支援するべ く、作業支援ロボットの市場ニーズの所在を探る調査プロジェクトを実施した。また、技 術研究所主催HARTシンポジウム(平成24年11月)等において、経済研究所より関 連テーマの調査研究結果発表を行い、技術経済両面で深化させた。 (3)今年度においても、引き続き適宜適切な連携に努める。 2.経済研究所 (1)グローバル化や技術パラダイムの転換等、需給両面に亘る機械産業の競争条件の激 変に対応し、 “オールジャパンの競争力”を創造(機械振興協会ビジョン P5)していくため、 かかる環境変化がもたらす諸問題に注目しつつ、機械産業の経営及びこれに関連する経済 に関する調査、研究(定款4条1項1号)及び資料・情報の収集・発信(同2号)の機能 を維持・強化する。 (2)このため、経済研究所及び機械専門図書館(BIC)については、平成24年11 月の運営委員会及び同年12月の研究統合運営委員会での議論を踏まえ、下記の通り、機 械産業関係者のニーズに即応した多角的事業展開を続けていく。 ① 時宜に即した情報発信・問題提起 ・STEP研究会については、今年度においても、当研究所の活動成果の報告に留ま らず、「円高デフレ是正等アベノミクスに関わる問題」についての有識者招聘セミナ ーの継続や国内の成長フロンティア模索に向けた機械関係工業会間の情報交流促進 など、機械産業関係者の幅広い関心に応える企画の充実に努める。 -4- ② 調査・研究事業の推進 ・今年度においては、前年度と同様、主要機械産業(自動車、電機、医療機械)につ いて、それぞれ、環境対応等のための技術高度化がもたらすインパクト、為替や経 営モデル面での競争力喪失のメカニズム、フロンティア産業としての成長シーズの 所在等、近年の社会的問題意識の高まりに対応した調査研究を進める。また、新た に円高デフレの是正に伴う業種横断的な課題(例えば、生産基地配置、過大な内部 留保及び賃金価格低下の是正、等)に関する調査分析を試みる。 ・また、基礎情報としての『日本の機械産業』や調査研究成果の学術的側面の広報普 及のための『機械経済研究』についても、堅実な編纂作業を継続する。さらに、平 成26年8月に機械振興協会が創立50周年を迎えることを踏まえ、三事業所協力 の下、経済研究所とりまとめにて、 『50年史』編纂事業を開始する。 ③ BIC(専門図書館事業)のビジネス支援機能等の強化 ・今年度においては、前年度に引き続き「機械産業専門の図書館」であると同時に「ビ ジネス支援図書館」でもあるという特性を活かし、ハブ機能を発揮していく。この ため、「効率化時代における基礎的ビジネス情報の収集・蓄積・編集のあり方検討委 員会」を開催する。 ・また、BICのビジネス支援機能については、類似の機能を有する他のセンターと の機能の連携を充実・強化する。 -5- 3.技術研究所 (1)新たなる取り組み(二年目) ・ 技術研究所は、ものづくり企業の支援を使命としてきた。 ・ 今日のものづくり企業の課題として、新興国市場等へのグローバル化の一方で、少 子高齢化による空洞化及び低炭素化等の課題が挙げられる。 ・ 一方、一昨年の当協会の一般財団法人化に伴う資金リソース変化等により、抜本的 な業務転換が必要となっている。 ・ そこで、当所は、 「新生技術研究所」に向け、前年度より大規模な業務改革を進めて いる。 ・ 具体的には、設立以来中心的な業務であった、試験分析業務を大幅縮小し、新分野 として、中小ものづくり企業の新規事業に資する「作業支援ロボット開発(HART 事 業)」及び低炭素化に資する「太陽熱発電事業」に傾注している。 ・ 今年度は、これらの事業を深化させ、ものづくり企業の支援に尽力する。 (2)新分野事業 ① HART事業(Human Assist Robot Technologies、前年度開始) 本事業では、作業支援ロボットに関し、従来培ってきた機械設計、ICT活用生産、 機械安全等の技術を駆使し、オープンイノベーションによるものづくり基盤整備と中 小企業支援を行う。前年度は、専門委員会設置、関連団体との連携契約、技術調査、 市場調査、シンポジウムを実施した。今年度は、前年度の技術調査及び市場調査結果 から、次の4テーマを実施する。 ・ 中堅・中小企業のロボット事業創出向け基盤技術開発 (中堅・中小企業によるオープンイノベーションのための基盤技術を開発し、具体 的ユーザ要望がある農作業支援ロボット開発に応用して実証検証) ・ サービスロボットの安全規格に関するコンサルティング業務 ・ ロボット技術を用いた介助者のパワーアシストを行う装着型機器の開発(NEDO ロボット介護機器開発パートナーシップ応募済、ダブル技研㈱他2社、4団体参加) ・ ロボット技術を用いて、高齢者等の外出をサポートし、荷物等を安全に運搬できる 歩行支援機器の開発(NEDOロボット介護機器開発パートナーシップ応募済、大 同工業㈱他1社、2団体参加) -6- ② 太陽熱発電事業(前年度開始) 低炭素化に関わる新分野として、低導入コスト、蓄熱による電力安定供給が期待さ れる太陽熱発電事業を行う。前年度は、課題となる高効率な集光方式、エネルギー変 換等の課題を検討して、一部の試作・検証を行った。今年度は、さらに次の研究開発 と発電システムを試作・評価し、実用化を目指す。 ・ 潤滑剤を混合した代替フロンを活用した高効率な媒体、薄日でも集熱が可能な真空 管ヒートパイプを活用した集光方式及び熱媒の流量が少ない状況でも効率良く発電 できる回転式スクロール膨張機などの開発 ③ テクノフォーラム(前年度開始) 事業成果広報及び産学官連携の場として、技術分野別セミナーであるテクノフォー ラムを実施している。今年度は、テクノフォーラムを3~4回開催予定。その他、も のづくりNEXT2013等の展示会にも出展する。 (3)従来事業の商用化並びに選択と集中 ① 商用化事業 次について、企業と連携して研究成果を実用化し、市場販売に向けて準備中。 ・ 遠隔作業・保守支援システム(㈱ケー・ティー・システム他2社で連携実施) ・ 工作機械内衝突チェックシステム(アドー・ジャパン㈱他4社で連携実施) ・ 加工前ワーク計測システム(アドー・ジャパン㈱他4社で連携実施) ・ 設備シミュレーション(㈱デンソーウェーブと連携実施) ② 改善継続事業 前年度実施の事業のうち、次について、改善の上、継続実施する。 ・ 加工技術データファイル :事例収集、展示会、セミナーによる販売促進 ・ レーザー計測(受託) :ニーズの高い受託事業として継続実施 ・ ものづくり支援スペース :技研敷地内の空きスペース運用の促進 ・ 新機械振興賞 :業務改善の上、継続実施 -7- ③ 前年度収束済事業(参考) 前年度実施の事業のうち、次について前年度末で収束する。 ・ 従来研究業務 :新規事業の投入により従来の9テーマを収束完了 ・ 試験・分析受託業務 :ニーズ、収支を考慮し一部業務の収束を完了 ・ 基盤的生産技術研究会 :テクノフォーラム開始に伴い収束を完了 -8- 第4章 “機振協ビジネスセンター”事業 両研究所での経済と技術の研究成果等と会館等のインフラを、三位一体の体制で有効活 用する“産学官連携センター”を設立(平成23年4月)した。引き続き、現場密着型の 組織“機振協ビジネスセンター”を創設(平成24年4月)し、既存の機能を補完しなが ら具体案件に機動的に対応できる組織化を推進してきた。今年度は、両センターのさらな る密接な連携によって個々の案件への対応力強化を図ると共に、“会館内ビジネス協議会” の新設により会館入居団体相互のコミュニケーションを密にし、相互に支援し合える環境 の整備を図る。 また、産学官連携活動の全国横断的な“情報ハブ”の機能発揮をしていくために、産学 官連携活動交流の場の機能充実と、情報発信機能の拡充を図る。加えて、グローバル時代 を先取りするための海外関連団体との国際連携事業の深化を実現する。 1. “ビジネスセンター”の機能拡充 三位一体の事業推進体制を確固なものとし機械産業への支援を強化するために、機械産 業支援の顧客総合相談窓口を設置する。 具体的には、顧客総合相談窓口を新設の“コーディネータ制度”により運営する。コー ディネータは、機械産業分野の各種相談を企業などより受け、協会内に蓄積したノウハウ と人的パイプを活用して顧客にソリューションを提供する。また、ソリューションの提供 を効果的に行うために、会館入居団体との連携体制の強化と支援ツールの整備を並行して 行う。 会館入居団体との連携体制強化については、“会館内ビジネス協議会”を創設し、取り組 む。支援ツールの整備については、データベースの整備により実施する。具体的には、経 済研究所ビジネス支援図書館の各種統計データベース等のライブラリ機能と技術研究所の 加工技術データベースに、新規構築する産学官連携データベースを加え、情報の統合一元 化により実現する。 -9- 【全体イメージ】 会館内ビジネス 協議会(新設) 経済研会員 BICライブラリ 会員 入居団体1 入居団体2 一般会員 技研会員 … 入居団体N 会員コミュニティ 大企業、中小企業 地元企業 等 一般会員 商工会議所・商工会会員 会館入居団体の会員 等 一般来場者 相談/回答 ソリューション提供 ビジネス 加工技術データ ファイル会員 相談/回答 コーディネータ制度 (新設) 入居団体 支援機関 支援図書館 情報支援ツール(開発) 総合相談窓口 事務局本部 機振協ビジネスセンター 事業企画 経営手法改善 研究会 三位一体 経済研究所 技術研究所 韓国技術 ベンチャー財団 市場情報/経済統計 大学等 技術開発 T-BISC (シェアードオフィス) 公設試 2. “会館内ビジネス協議会”の創設 “会館内ビジネス協議会”は、機械振興会館内に集う機械関連団体相互のネットワーク を緊密化し、蓄積された情報やノウハウを相互にやりとりすることによって、工業会単独 では充分に対応できない会員企業のニーズや外部からの要請に対し、より適切なソリュー ションを提供することを目的に創設する。 各機械関連団体の存在価値を高めるため、“会館内ビジネス協議会”は、機械産業の抱え る共通の課題について、各工業会での取り組み方等につき情報交換し議論を交わす交流サ ロン的な場として運営する。また、インターネットなど情報技術も活用し、会館内団体の コミュニケーションのさらなる活性化に向けた取り組みも実施する。 - 10 - 3.産学官連携活動交流の場の充実 地公体、インキュベーション施設、大学産学官連携本部等の産学官連携活動に取り組む 関連外部団体と連携し、シンポジウムやセミナーを継続的に開催する。また、会館施設を 有効活用し、ステークホルダーからの要望が高い中小企業を対象とした教育事業(経営者・ 管理者教育、アントレプレナ―教育等)の立ち上げに取り組む。教育事業の計画にあたっ ては、産学官連携事業での既存の連携先や教育の専門業者との協業を検討し、事業収入が 見込める計画とする。 中期的には、外部の関連団体(中小機構、日本立地センター、JETRO他)との事業 連携を視野に入れた取り組みを行う。 4.情報発信機能の拡充 全国広域連携ネットワークを構築し、機械産業での中心的な役割を担って行くことを目 標とし活動する。そのために、前年度までの事業である“全国キャラバン”でヒアリング したステークホルダーのニーズと獲得した人的パイプを有効活用し、組織と人材情報など を中核とするデータベースを構築する。また、データベースを機械産業界で活用するため の情報発信機能につき機能設計しポータルサイトの立ち上げを行う。ビジネスセンターの コーディネータや“会館内ビジネス協議会”の支援ツールとして活用すると共に、協会の 会員を始めとする機械産業各企業等からの相談窓口機能としても活用する計画である。ま た、産学官連携のニーズ・シーズのマッチングや、事例や人材の問合せ回答に活用できる ものとすることをねらっている。 5.国際連携事業の深化 グローバル時代に対応すべく、国際連携体制構築に向けた前年度の取組を継続し深化させ る。 韓国カウンターパートとのダイアローグ(シンポジウム)は、韓国大使館と大韓貿易投資 振興公社(KOTRA)の協力を得て実現させる。また、日系企業の中国進出への対応も視 野に入れ、台湾との国際連携体制構築に向けてスタートを切る。手始めに、台湾区機器工業 同業公会(TAMI)とのMOU締結(平成25年3月)を受け、今後の日台相互協力の具 体的取組につき、内容や時期等につき協議を開始する。 - 11 - 第5章 その他 1.諸規程の整備 一般財団法人への移行の後進めている規程類の見直しを引き続き行い、必要に応じて改 正等を行っていく。改正等の必要性の有無については、今後の事業運営の合理化、事務の 簡素化をその基準として判断していくこととする。今年度開始にあたっては、技術研究所 の新事業遂行に伴う組織規程の一部改正及び給与体系の年俸制導入に伴う職員給与規程の 一部改正等を行う。 2.設立50周年に係る準備 来る平成26年8月24日に設立50周年の佳節を迎えるにあたり、「協会50周年記 念事業推進委員会」を組織し、50年史の編纂・関係者への感謝表彰・記念式典等の準備 に着手する。 3.予定及び予想される会議・イベント 平成25年 6 月 第5回定時理事会 6 月 12月 第3回定時評議員会 年末感謝の会 平成26年 3 月 第6回定時理事会 - 12 - 資料:第2回研究運営統合委員会 (一般財団法人機械振興協会) 1.日 時 平成24年12月10日(月) 10:00~12:00 2.場 所 機械振興会館5階5S-1会議室 3.議 題 1.第1回後、一年間の動き 2.両研究事業の今日化とシナジー効果 3.両センターとBICライブラリ3機能融合構想 4.会館、技研インフラ活用の将来像 4.出 席 者 委 員 長 児玉 幸治(一般財団法人機械システム振興協会 員 阿部 孝夫(川崎市長) 井出 亜夫(日本大学大学院 大竹 美喜(アフラック創業者・最高顧問) 椎橋 建夫(株式会社日立製作所 高田 修三(経済産業省 花井 嶺郎(元アスモ株式会社 伏屋 和彦(社団法人日本内部監査協会 安本 皓信(一般社団法人日本機械工業連合会 委 (代理出席:石坂 悦彦 (会 教授(経済研究所運営委員長)) 戦略企画本部グループ経営企画室部長) 製造産業局 参事官) 顧問) 会長) 副会長) 清(一般社団法人日本機械工業連合会 吉田嘉太郎(千葉大学 機械振興協会 庄山 会長) 常務理事)) 名誉教授(技術研究所運営委員長)) 長) 鳥居原正敏 (副 会 長) 増田 峯明 (副 会 長) 梶村 皓二 (副 会 長) 内山 康夫 (執行理事) 足立 芳寬 (執行理事) - 13 - 研究運営統合委員会ご指摘事項 分類 ご指摘事項(第1回) ご指摘事項(第2回) (1)高齢化社会に対応する介護ロボットなどが重要 (1)福祉関係、介護関係の機械化に取り組んで欲し となってくる(日本人の体系に近いアジア系が世界 い。 の6割を占めている)。そういった分野への早急な切 込が必要。 (2)少子高齢化の時代で、福祉機器の開発とユニ バーサル化が大きなマーケットとなる。ユニバーサ ル化で町全体の構造を変化させていく方向に向け た機械産業の振興をして欲しい。 新 分 野 (2)大きな枠組みについては経済研究所を中心に研 究し、具体的な技術については技術研究所でプロ ジェクトチームを作って対応することが大事。 (3)自動車一極集中からの是正。特にエネルギー、 (3)介護ロボットについての情報を集め、優先順位を 環境或いは生活領域、都市開発等、新しい産業の つけ、産業化できるものとできないものを整理しても らいたい。 展開に機械産業がどのように貢献できるか。 (4)農業の国際競争力を高めるために、機械産業と (4)介護現場のニーズに対してロボットがどういう貢 して何ができるかを考えてやるべき(農商工連携は 献ができるのか、現場のニーズとどう結びつけるの か、両研究所の対話の中で進めて欲しい。 商工会議所で随分やっている)。 (5)パラダイムシフトが起きている。組織や個人は、 どういう役割でパラダイムを破っていくかを考えなく てはならない。協会もそういう認識で、新たな展開を するのは有意義だ。 (5)経済研究所では、福祉分野において、機械化が 介護保険制度に乗るようなシステムへの転換につ いてシナリオを作り、介護の分野でいかに人力を少 なくするかというような種を見つけて欲しい。 (6)農業作業支援ロボットと医療介護ロボットに焦点 をあてるのであれば、両分野の架け橋となる新たな 融合分野の医農連携という視点もある。 (6)中小企業の方々が困っていることをいつでも教 育できるようなシステムを作って欲しい(中小企業 は、販売や知的財産の活用に弱点)。 中 小 企 業 支 援 (7)中小企業が日本国内に雇用を残しながら海外進 出するシステムを確立する必要がある。これについ ても研究を進めて欲しい。 (7)技術面では、知的財産や規格・基準作りも含めて (8)中小企業の部品、素材にどう付加価値をつけて 蓄積すべき。 いけば良いのか、その方策について研究し、提示す る。あるいはどこかで試行するということを両研究所 でやって頂けると一つの突破口になる。 (9)中小企業に対する特許支援。特許の細かい書き 方等ではなく、裏の方からみた特許、失敗事例やし てはいけないこと等のアドバイスをしてもらいたい。 (8)グローカリゼーション(グローバル化とローカル (10))経済研究所では、海外進出に関して、各国の 化)をどのように結び付けるかが課題(大田区事例 経済状況、産業に対する取り組み状況等の情報を 収集し、技術研究所では技術分野に関して海外展 等)。 開するべきかどうかの指南をしてもらいたい。 ー グ ロ バ ル 化 (9)最初から国際的なルール作りに加わって、自社 に有利なルールを作ることが重要(TPP、技術基 準、会計基準等)。 (11)中国の機械工業関係団体との交流や連携を機 振協として何かできないか。 (10)日本に何を残して、海外に何を出すのかの見極 (12)外部機関との連携、アライアンスを一層進めた めの支援ができたら良い。そういう意味で技術的な らどうか。全国のハブとして機能を拡充するのも良 知見とマネジメントやマクロ経済的な産業ウオッチ い。 ヤ―としてのセンス(強み)が活かせる。 (11)これから発展しようとしているアジア、広く世界 の国の見本になるよう努力すべき。 - 14 - 分類 指摘事項(第1回) 指摘事項(第2回) (12)ものづくり基盤の競争力が変遷している(情報 (13)パソコン広場のような共通の道具を使って、両 産業と機械産業の関係)。ICTの出現によって「熟 研究所、事務局間でそれぞれが縦割りではなく、相 練」のエリアが小さくなっている。その中で各産業は 互に活用できるようなものを見い出すことも大事。 どのように動くかを考えるべき。 (13)研究パワー、トップの技術力、インフラ、人材(特 (14)例えば、好立地を活かし、会館内を一つのロ に現場の人材)を統合的に使い切る日本の中のベ ボットのショーウィンドーにできないか等、あるテー マについて自分たちの組織は何が出来るのか、ど ストプラクティス的なモデルを作るトライが必要。 のようにしたら共通の方向にむかっていけるのか組 織をあげてよく議論すべき。 (14)「餅は餅屋」、とことん極めた流石と言わせるよ (15)両研究所、会館を含め潜在的な大きな力、財産 うな餅屋を如何につくるか。 がある。それをいかに活用するかが大事。 (15)餅屋を大連携し完全に力を発揮させる司令塔 が必要で、司令塔ができる仕組が必要。 (16)観光とものづくりをもう少し結びつけて、ものづく り観光をプロモートするようなこともある。 (16)経済研、技研とステークホルダーを一ヶ所に集 (17)協会にあるのもをそっくり技術研究所にもって めて「この指とまれ」で、餅屋を集めて答えを出して いったらどうか。 いく仕組が必要。 技 術 研 究 所 ・ 会 館 の イ ン フ ラ 活 用 (17)現場力の再構築により、世界に向けて日本の強 (18)インフラや建物をどのように使うかではなく、ど みを出すモデルの構築が必要(企業を越えた形で のような機能が必要か、どのようなことを解決したい のかを考えた方が良い。 発掘し見える化、共有化を図る)。 (18)技術伝承の技術がきちんと纏められたら良い (いづれ新興国も同じことで悩む筈)。 (19)中小企業の課題等を本当に解決できるような具 体的な機能やシステムをまず考えるべき。 (19)MOTのような技術経営のようなところで、技研 (20)技術研究所は中小企業の試作力をサポートし と経済研のシナジーが発揮できるところはないか。 ていく力をつけ、ショーウィンドー、あるいは工場の ような場としても活用できる。 (20)技研の技術や技術をマネジメントしている知見 など、あるいは経済研の知見で、農商工連携に寄 与できないか。 (21)技術研究所は技術関係のインキュベーション施 設としての機能を持たすことができないか。 (21)中小企業に対して、経済研と技研は情報提供す (22)技術研究所はサイエンスパーク的な役割とし るだけでなく、一緒になって考えてロードマップを作 て、インキュベーション、共同研究をする場所として 何かできるといい。 る、その技術そのものが一つのモデルになる。 (22)協会の強みは、ハード・ソフトのインフラ、官民 の間に立つ役割、経済・技術両研究所にある。 (23)今の時代の要請に合うような形で公的資金を上 手く活用しながら福祉研究と福祉施設が一体として 存在するというのは一つの考え方。 (23)ハード/ソフトインフラが協会の貴重な財産。こ れを公益的に使うのが協会の一番の役割。 (24)技術研究所の空いている土地に特別養護老人 ホームを作ったらどうか。社会福祉法人で作り、ウェ ルフェアイノベーションの新しい福祉関連産業を育 てる為のフィールドとし、様々な分野の機械関係者 と共同研究をするような場としてはどうか。 (24)理科教育が大切なので、協会活動として全国展 (25)老人ホームについては、機械振興協会が手が 開ができないものだろうか。 ければ、技術研究所のロボット研究と絡めらられ、 全国の様々な研究所で実施しているロボット研究の サポートができる。研究現場や実験場としてもオリ ジナリティーがあるものになるのではないか。 (25)人材育成・確保と研究開発が大事。そこで、協 会がどういう役割を果たせるか。 - 15 - 分類 館 内 融 合 化 ー 館 内 サ ビ ス そ の 他 ご指摘事項(第1回) ご指摘事項(第2回) (26)会館60数団体のソフトインフラ活用、ネットワー (26)70団体が入っている機械振興会館は大きなクラ クの更なる強化。各団体との連携をどう図っていく スター。この知的クラスターをどう活かすかが大事。 かが大事。 (27)物から事にもっていくことが必要。独立している 各組織の壁になっているものを幕にしていく機能を 協会が担って欲しい。 (28)キーワードは繋がること。70団体が繋がること はできる。その繋げ方が大事。データーベースや情 報の提供だけではなく、課題を解決していくようなプ ロジェクトで行っていくのが良い。 (29)例えば、自動車産業でいう大部屋方式を取り入 れ、様々な人が一つの部屋に集まるようなバーチャ ル部屋を作ってはどうか。これにより日本全体の 色々な機能や能力がバーチャルに繋がり、課題を 解決する。中小企業も参画しやすい。 (30)70団体1000人をどう上手く使っていくか。これは 大家たる機械振興協会が色々な知惠のだしどころ。 (31)70団体共通のテーマでやるというのは難しい が、少なくとも横の連携が広がりや異業種交流が実 現できるようなものを考えて欲しい。 (32)就業規則にも縛られず、自由闊達に何でも出来 る企業内特区を作るのもいい。70団体共通の1つの 議論の場になる。そこでは失敗事例集などもしっか り作っていく。 (33)機械関係の様々な団体が集まっているという財 産を活かし、次の時代を開くような発想が生まれてく る場所にして欲しい。 (34)例えば、サロン的な機能として、バーチャルクラ スターや新しいタイプの知的財産が集まる拠点とし て。 (27)税金があまり増えない状態の中では、色々な施 (35)防災対策が大事。特に地震でB3階から火災し 設設備や社会インフラの長寿命化が必要。 た際の退避経路等の対策が必要。 (36)ただ耐震補強するだけではなく、ソフト面も含め た防災対策が必要ではないか。 (37)防災と環境(省エネルギー)。BEMS等の維持管 理のモデル事業になるような建物に早く切り替える 方がいいのではないか。 (38)機械振興の将来についてまずは現在あるもの の延長線で考え、目の前にある会員、入居されてい るクライアントを大事にすることが大切。 (28)蓄積された技術、製品を国際社会に広めるに (39)将来本格的な自立運営確立を目指すのは非常 は、大手企業に加えて中小企業の参画が必要。研 にいい。 究開発と中小企業の技術力が組み合わさった取組 が必要(環境技術等)。 (29)国の論理と企業の論理を両方踏まえた上で、何 (40)職員も大事にし、収益事業もあくまで機械振興 ができるかを考えて行かなければならない。そこに のためという大きな目的を外してはならない。 存在意義がある。 (30)現在の日本経済が抱える問題は、制度を共通 (41)人事交流はこれからも大事で、組織が日々変化 のインフラと考え整えて行けば結構解決できると思 し発展するためにはむしろ外から実績のある人を招 いたり、外からの意見を色々聞いて問題意識を持つ われるので、そういうことも一所懸命考えていくべ ことが大事。 き。 (31)中小企業は研究開発や製品開発をする力が弱 (42)継続性、持続可能性が大事。 いので、何らかの支援するシステムが必要。 (32)国際関係まで含め、中小企業が持っている優れ (43)内部留保は多ければ多いほど良い。これからも た技術をうまく宣伝しながら、全体の枠の中で取組 それなりに内部留保を高めていかれる必要がある。 んでいけるような取組が求められている。 (33)中国をはじめとする東南アジア諸国等の所得水 (44)減価償却をきちんと引き当て、取り壊し費用も 準が上がってくると、レベルの高い日本の技術で国 含めて再取得できる物を常に用意しておかなくては 内生産ができるようになると思う。その時に備えた ならない。 技術者育成、後継者育成が大切。 - 16 - 予 算 書 収 支 予 算 書 内 訳 表 平成25年4月1日から平成26年3月31日まで (単位:千円) 科 目 Ⅰ 事業活動収支の部 1.事業活動収入 ①運用収入 基本財産運用収入 特定資産運用収入 ②会費収入 ③事業収入 受託収入 施設収入 施設運用収入 その他事業収入 ④補助金収入 ⑤雑収入 事業活動収入計 2.事業活動支出 ①事業費支出 人件費 経 費 ②管理費支出 人件費 経 費 事業活動支出計 事業活動収支差額 Ⅱ 投資活動収支の部 1.投資活動収入 土地売却収入 投資有価証券償還収入 長期預り金受取収入 投資活動収入計 2.投資活動支出 投資有価証券購入支出 建物取得支出 構築物取得支出 工具器具備品取得支出 ソフトウェア取得支出 長期前払費用支出 投資活動支出計 投資活動収支差額 Ⅲ 財務活動収支の部 1.財務活動収入 財務活動収入計 2.財務活動支出 財務活動支出計 財務活動収支差額 当期収支差額 前期繰越収支差額 次期繰越収支差額 減価償却費 実施事業等会計 ビジネス支援 研究開発 人材育成 (B I C) (技 研) (表 彰 等) 調査研究 (経済研) 調査研究開発 (技 研) 小 計 その他会計 施設賃貸 産学官 (会 館) (技 研) 連 携 38,400 300 9,937 150 450 28,590 782,120 225,850 210 900 38,527 10,237 150 29,040 0 39,427 38,400 207 1,008,387 67,886 57,742 63,570 46,341 137,538 189,147 7,222 22,785 276,216 316,015 66,151 47,968 116,957 446,752 125,628 △ 115,391 0 109,911 △ 109,761 0 326,685 △ 297,645 0 30,007 △ 30,007 0 592,231 △ 552,804 0 114,119 △ 75,719 0 563,709 444,678 4,623 4,623 160,650 2,000 2,000 0 0 0 0 164,650 △ 160,027 3,120 38,400 815,427 232,180 3,330 33,307 6,330 39,637 0 3,120 207 1,089,544 24,835 85,545 36,726 115,119 20,065 16,965 264,734 712,349 110,380 △ 70,743 0 151,845 △ 151,845 0 37,030 △ 33,910 0 977,083 112,461 4,623 4,623 合 計 50,353 121,340 14,230 50,353 121,340 14,230 478 186,401 38,400 815,427 232,180 4,230 38,527 685 1,315,372 540,950 1,028,364 60,343 51,198 111,541 74,860 60,343 51,198 1,680,855 △ 365,483 1,160,000 380,000 1,160,000 380,000 4,623 1,544,623 1,540,000 13,000 315 165,150 2,000 2,000 13,315 4,500 △ 4,500 13,000 △ 13,000 315 △ 315 182,465 △ 177,842 956,200 583,800 950,000 171,250 2,000 3,100 18,096 108 1,144,554 400,069 4,500 950,000 6,100 0 0 2,000 △ 2,000 1,000 2,781 108 3,889 △ 3,889 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 △ 115,391 △ 186,127 △ 301,518 0 0 △ 111,761 △ 48,058 △ 159,819 0 0 △ 301,534 △ 314,478 △ 616,012 0 0 △ 30,007 △ 43,775 △ 73,782 0 0 △ 558,693 △ 592,438 △ 1,151,131 0 0 △ 75,719 △ 85,280 △ 160,999 0 0 284,651 393,631 678,282 0 0 △ 75,243 △ 5,030 △ 80,273 0 0 △ 164,845 △ 135,095 △ 299,940 0 0 △ 34,225 △ 47,683 △ 81,908 0 0 △ 65,381 120,543 55,162 0 0 658,660 510,034 1,168,694 0 0 34,586 38,139 72,725 6,421 18,988 95,077 449 120,935 8,656 203,514 2,147 498 557 215,372 562 336,869 2,000 1,000 4,781 108 5,889 △ 5,889 法人会計 小 計 その他 100 - 17 -
© Copyright 2024 Paperzz