アリとキリギリスについて

牛伏山通信
学校教育目標
「やさしく つよく かしこい子」
高崎市立多胡小学校
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平成 25 年 5 月 9 日(木) 第 3 号
アリとキリギリスについて
イソップ童話に「アリとキリギリス」というお話があります。皆さんも知っていると思
いますが、もう一度確認しておきましょう。
「アリは、働き者です。春・夏・秋と、寒くて厳しい冬の到来に備えて一日も休まずに働
き続けます。それに対して、キリギリスは春、夏と昼寝ばかりしていて働きません。せっ
せと働くアリを見ては『何をそんなにあくせく働いているんだい。もっと人生を楽しみな
よ!』とからかっています。そして秋になればお得意の歌を気持ちよさそうに歌っている
だけで相変わらず働きません。ついに厳しい冬がきました。アリは温かな部屋の中で、今
までせっせと貯め込んだ食料を食べて冬を乗り越えることができます。しかしキリギリス
は、寒さと飢えで凍え死にそうになり、アリのもとへ助けを求めに来ます。」ここまでは
世界共通なのですが、この後は国によっても、翻訳者によっても結末が違います。
日本では、一部の本では、キリギリスを可哀想に思ったアリは食べ物を分けてあげたの
で命は助かり、キリギリスは今までの生き方を反省します。でも他の国々では、アリは食
料を分けてあげず、キリギリスは死んでしまいます。(日本でもアリが助けてあげない話
の本の方が多い)同じ話で結末が全く違います。ここでは、なぜ二種類の結末があるのか
議論はしません。後で、自分であるいは家に帰って家族でゆっくり考えてみてください。
今日このお話をしたのは別のことが言いたかったからです。このイソップ童話の中の「食
べ物」を「勉強や運動」に置き替えてみたいのです。アリは、毎日毎日こつこつと勉強や
運動をします。それに対してキリギリスは「この先なんとかなるだろう。いざとなったら
誰かに助けてもらえばいいや」と言って勉強や運動をしません。最後はどうなると思いま
すか。想像できますね。キリギリスは後悔するでしょうが、もう遅いのです。
勉強や運動は何のためにするか。それは自分自身のためであると同時に自分の周りの人
のためでもあります。毎日こつこつ勉強をして豊かな知恵を身に付け、さらに毎日運動を
してたくましい心身に鍛え上げる。それにより自分自身が幸せになると同時に周りの人々
をも幸せにしてあげることができます。それをずっと怠っていて、急に豊かな知恵やたく
ましい心身を欲しがっても、それは難しいのです。
今、授業中に学校を回ると、どのクラスも一生懸命勉強していてとてもすばらしいです。
しかし、勉強は学校での勉強だけでは不十分です。家でもう一度宿題や復習をして初めて
しっかりと身に付きます。今年度は、特に家での学習の充実に力を入れて下さい。家では
宿題だけではなく、自主勉強もしてください。やることは何だっていいんです。教科書の
文章をそのまま書き写したっていい。今日習った漢字や計算を繰り返し何回もしてみるの
でもいい。色々やっているうちに自分に合った勉強の方法が分かってきます。是非、自分
独自の勉強方法を編み出してください。中学生になっても宿題以外の勉強をどうやってい
いか分からない人もいます。皆さんには、是非小学生のうちに、自分で工夫した勉強法を
見つけてほしいです。
アリとキリギリスの話は、色んなことに当てはまります。最後に微笑むのは、何事にお
いても毎日こつこつ努力し続けた人なのです。「楽なことをして、ちゃっかりとうまくや
ろう」、は通りません。
「やさしく つよく かいしこい子」はアリの一歩から始まります。
みんなで頑張りましょう。
(1日の朝礼から)
スクールカウンセラーに期待すること
今年度、ほぼ隔週に1度の頻度でスクールカウンセラー(SC)の坂本美穂子さんが来
校します。昨年度もほぼ同じ頻度でSCが来校していましたが、今年度は、昨年度以上に
SCの機能を十分に発揮していただきたいと期待しています。期待している点は以下の点
です。
(1) 児童や保護者からの相談を待っているのではなく、積極的に各クラスに出向き、児童
の様子を観察したり、人に相談すると心が軽くなることや、普段の心の持ち方や円滑な
人間関係の作り方などを指導していただく。
(2) 今年度から新設された、毎月1回の「教育相談日」に、児童や保護者が参加しやすい
ような啓発活動を進めていただく。
(3) 児童が、「楽しい学校生活」を送れるような、学校経営に資する様々なアイデアやア
ドバイスをしていただく。
などです。
ぜひ、保護者の方々も気軽にSCさんにご相談ください。もちろん個人情報の保護には
十分に留意いたします。