《アテモヤ》

《アテモヤ》
参 考 に ア テ モ ヤ に つ い て 、 概 説 する 。
1908 年 か ら 、フ ロ リ ダ 州 マ イ ア ミに あ る 亜 熱 帯 植 物 園 の ウ エ ス タ ー 博
士( P.J.Wester)に よ り 、バ ン レイ シ 間 で の 交 雑 育 種 試験 が 開 始 さ れ た 。
同 氏 は 1911 年 に バ ン レ イ シ に チ ェリ モ ヤ の 花 粉 を 交 雑し て 得 ら れ た 種
子 を フ ィ リ ピ ン か ら 持 ち 帰 り 、 そ の 種 子 か ら 24 樹 の 実 生 樹 を 育 成 し 、
ラ マ オ 試 験 場 に 定 植 し た 。1913 年 に そ の う ち の 一 樹 が 結実 し 、こ の 果 実
を ア テ モ ヤ と 命名 し た 。アテ モ ヤ の 最 初 の ate は ブ ラ ジル の 言 葉 で バ ン
レ イ シ を 意 味 し、 moya は チェ リ モ ヤ の モ ヤ か ら 取 っ たも の で あ る 。
1914 年 には 、 さ ら に 19 樹で も 結 実 し 、 そ の 後 ア テモ ヤ と そ の 他 の バ
ン レ イ シ 属 と の交 雑 も 行 わ れ た。こ の よ う に し て 、現 在 多 数 の ア テ モ ヤ
品 種 が 存 在 す るが 、そ れ ぞ れ の 品 種に お い て 、何 が 花粉 親 な の か 、ま た 、
ど れ だ け の 割 合 で 両 親 の 性 質 を 受 け継 い で い る の か、明 確 で な い 場 合 が
多い。
生 育 に 必 要 な 環 境 は チ ェ リ モ ヤ と バ ン レ イ シ の 中 間 で、生 育 適 温 は 平
均 最 低 気 温 10∼20℃ 、 平 均 最 高 気 温 22∼ 32℃ の 間 で 、 果 実 生 育 適 温 は
平 均 最 低 気温 13∼ 17℃ 、 平 均 最 高 気 温 22∼26℃ の 間 であ る 。
ア テ モ ヤ は オ ース ト ラ リ ア 、イ スラ エ ル 、フ ロ リ ダ 州、及 び 東 南 ア ジ
ア の 一 部 で 経 済栽 培 が 行 わ れ て い る 。