第5学年 1 日時 平成23年6月2日 木曜日 2 学級・場所 3 単元名 社会科学習指導案 5校時(14:15~15:00) 5年2組 教室 単元 「わたしたちのくらしと国土」 中単元(3) 「住みよいくらしと環境」 4 単元の目標 社会的事象への ○ 北海道宗谷地方や長野県野辺山原の様子やくらしに関心をもち、それらを 関心・意欲・態度 意欲的に調べ、国土の環境と生活や産業との関連についての考えを深める。 社会的な思考・ ○ 自然環境の違いから学習問題を見出して追究し、国土の環境が人々の生活 判断・表現 や産業と密接な関連を持っていることについて考え、ノートに書いたり話し 合ったりして言語などで適切に表現できる。 観察・資料活用 ○ 気候や土地の様子などについて、地図帳やその他の基礎的な資料を活用し の技能 て、必要な情報を集め、読み取ったりまとめたりすることができる。 社 会 的 事 象 に つ ○ 北海道宗谷地方と長野県野辺山原の自然環境が、人々の生活や産業と密接 いての知識・理解 な関連をもっていることを理解する。 5 単元の評価規準 【社会的事象への関心・意欲・態度】 ・ 北海道宗谷地方や長野県野辺山原の土地の様子や気候、くらしなどに関心をもち、それらを 意欲的に調べ、追究している。 【社会的な思考・判断・表現】 ・ 自然環境の違いについて問題意識を持ち見通しを持って調べるとともに、国土の環境が人々 の生活や産業と密接な関連を持っていることについて考えたことをノートに書いたり、ホワイ トボードを活用して話し合ったりして言語などで適切に表現している。 【観察・資料の技能】 ・ 自然環境や産業などについて、地図やその他の基礎的な資料を活用して必要な情報を集めて 読み取ったり、ノートやホワイトボードにまとめたりしている。 【社会的事象についての知識・理解】 ・ 北海道宗谷地方や長野県野辺山原の自然環境が、人々の生活や産業と密接な関連をもってい ることを理解している。 6 単元について (1) 児童について 略 (2)教材化の意図と指導の手だて ・ 本単元は、学習指導要領の5年生の内容(1)イの「我が国の国土の自然などの様子につい て、国土の地形や気候の概要、自然条件から見て特色ある地域の人々の生活を地図や地球儀、 資料などを活用して調べ、国土の環境が人々の生活や産業と密接や関連をもっていることを考 えるようにする。」を主なねらいとする。 ・ 指導においては、寒い地域と土地の高い地域として北海道宗谷地方と長野県野辺山原を取り 上げ、その特色ある地域の人々のくらしの様子や産業、土地利用などを具体的に調べていくこ とを通して、国土の環境が人々の生活や産業と密接な関連をもっていることを理解できるよう に学習を展開したい。また、小集団(班)によるホワイトボードを活用した話し合い場面を設 定することで、考えをねり合う機会を増やしていくようにしたい。 事前の構えづくりでは、日本の地形の特色から、高い山脈が中部地方に集まっていることに 関心を向けさせる。そして、桜の咲く時期や紅葉する時期の違いから、寒い土地と温かい土地 の気温や高地の気温に徐々に目を向けるようにする。また、福岡県の年間の気温、降水量の変 化を調べ、グラフに表し自分の地域の気候の違いの関心も高めるようにする。 つかむ段階では、4つの地域(北海道宗谷地方、沖縄、長野県野辺山原、白根)を比べるこ とを通して学習問題を設定する。北海道宗谷地方と沖縄と北九州市の現在の気温を比較し、北 九州市と大きく気温の異なる北海道宗谷地方に関心を向けさせるようにする。長野県野辺山原 と白根については、信濃川の上流と下流に当たることから土地の高さに関心を持たせるように する。その後、あやめが丘小学校の高さを知ることで、大きく高さの異なる長野県野辺山原に 関心を向け、学習問題を設定する。寒い土地と高地に住む人々の自然環境とくらしについて予 想し、ホワイトボードを活用して班で話し合うようにする。予想を基に、調べる内容を明確に していく。 追究する段階では、北海道宗谷地方と長野県野辺山原の気候や土地の様子、人々のくらしの 様子、農業や水産業などについて調べるようにする。その際、写真やグラフなどの資料や地図 帳を活用して調べていくようにする。また、資料から読み取ったことなど、ホワイトボートを 活用して班で話し合う場面を設ける。自然環境を生かした生活の工夫や産業とのかかわりにつ いて理解できるようにする。 考え合う・表現する段階では、観光ミニパンフレットの表紙に載せるキャッチフレーズを作 ることにより、それらの活動を通して、それぞれの土地で自然環境に適した生活や産業が工夫 されていることを考えるようにする。そして、国土の環境が人々の生活や産業と密接な関連を もっていることを理解できるようにしていく。その際、ホワイトボードを活用して班で話し合 い、今までの学習を生かしてキャッチフレーズと理由を考え合うようにする。 生かす段階では、班で考えたキャッチフレーズを基に、気候や土地の様子、産業など、調べ てきた内容を盛り込んだ観光ミニパンフレットを作る。北海道宗谷地方や長野県野辺山原だけ でなく、沖縄や白根について新たに調べてよいことにし、自分なりに工夫して表現するように する。 7 単元構想図 「住みよいくらしと環境」単元構造図 【考えること】 北海道宗谷地方や長野県野辺山原の人々のくらしを調べ、国土の環境が人々の生活 や産業と密接な関連をもっていることを考える。 【本単元における学習材】 【つかむ】 北海道宗谷地方、長野県野辺山原の人たちのくらしの様子 <学習問題> 寒い土地や高地に住む人々は、それぞれ自然環境の中で、どのよ うな工夫をして生活しているのだろう。 【追究する】 <調べる内容> ○北海道宗谷地方の人々のくらし (自然環境や人々のくらし) ・宗谷地方の位置 ・稚内市の年平均気温 ・稚内市の年降水量 (家のつくり) ・二重窓 ・寒さに備えた工夫 (農業や水産業) ・酪農、てんさい ・とれる魚 ・養殖 ・暖流と寒流 (自然と文化の特色、人々の願い) ・クッチャロ湖、サロベツ湿原 ・外国から の観光客 ・北方領土、樺太との関係 【考え合う・表現する】<分かること> 北海道宗谷地方の人々は、寒い気候に適し た家を工夫したり、農業・漁業、観光などの 産業などを工夫したりしてくらしている。 <まとめ> ○長野県野辺山原の人々のくらし (土地の様子) ・長野県野辺山原の位置、高さ ・長野県野辺山原の気温と降水量 ・長野県野辺山原の土地利用 (土地作りの工夫) ・開拓が始まったころの様子 (農業の特色) ・野菜作り ・北九州市と ・連作障害 のつながり ・白マルチ ・トラック、高速 長野県野辺山原の人々は高い土地で 生活し、土地の改良をしたり、高い土地 の気候に適した気候に適した農業を工 夫たりしてくらしている。 寒い地方、土地の高い地方の人々のくらしは、それぞれの自 然環境に適した生活や産業を工夫している。 【生かす】 観光ミニパンフレットを作る。 【言語活動を意識した表現活動の工夫】 ○ 自分たちの考えをホワイトボードにまとめる。 ○ 観光ミニパンフレットを作る。 【育てたい資質・能力】 ○ 各種資料を活用し関連付けながら、北海道宗谷地方・長野県野辺山原の人々のくらしに ついて意欲的に調べる。 ○ 北海道宗谷地方や長野県野辺山原の人々のくらしから、自然環境と生活や産業と密接に 関連していることについて多面的に考えることができる。 ○ 人々のくらしの特色についての自分の考えをノートに書いたり、ホワイトボードを活用 して話し合ったりすることを通して、自然環境と生活や産業が密接に関連していることを 理解することができる。 8 指導計画 (総時数14時間) 主な学習活動と内容 指導・支援上の留意点 1.北海道宗谷地方 ○ 北海道宗谷地方と沖縄、白根と長野県 と沖縄、白根と長 野辺山を比較することで、違いに目を向 野県野辺山原を比 けるようにする。 べて話し合い、学 ○ 北海道宗谷地方と沖縄と北九州市の気 習問題を作る。① 温を比べ、北九州市とは違いが大きい寒 <学習問題> い土地に関心をもたせるようにする。 寒い土地や つ ○ 信濃川の下流と上流にある白根と長野 高 地 に 住 む 県野辺山原の土地の高さを地図帳で確認 人々は、それぞ し、あやめが丘小学校の土地の高さと比 れ自然環境の か 中で、どのよう べることにより、違いの大きい高地の様 なくふうをし 子に関心をもたせるようにする。 て生活してい ○ 気候の違い、高低の疑問から学習問題 るのだろう。 む を設定する。 評価規準[評価方法] 【関】気候や土地の高 低の違いに関心をもっ ている。 [発言・ノート] 2.それぞれの土地 ○ それぞれの土地の自然環境やくらしの 【思】調べるまでの見 の自然環境やくら 様子について予想し、ホワイトボードを 通しを考えている。 しを予想し、学習 活用して班で話し合うようにする。 [発言・ノート・ホワイ 計画を立てる。① ○ 調べること、調べる方法を明確にし、 トボード] 見通しをもてるようにする。 1.北海道宗谷地方 ○ 地図帳で位置を確認したり、教科書の 【技】北海道宗谷地方 の位置と気候や土 文章を読んだりして、位置や土地の様子 の気候の様子などをグ 地の様子、人々の を調べるようにする。 ラフや写真などを活用 くらしについて調 ○ 気温と降水量のグラフを福岡県と比較 し 具 体 的 に 調 べ て い べる。 ① して、気候の様子を理解できるようにす る。 る。 [発言、ノート] 2.北海道宗谷地方 ○ 北海道宗谷地方の家のつくりと自分た 【思】北海道宗谷地方 の家のつくりにつ ちの住んでいる地域の家とを比べ、寒さ の人々が、気候に合わ いて調べる。 ① に適した住まいを工夫していることに気 せて家の造りを工夫し 究 付かせる。 ていることについて考 ○ ホワイトボードを活用して、気づいた えている。 [発言・ノー す 工夫を班ごとにまとめるようにする。 ト・ホワイトボード] 追 る 3.北海道宗谷地方 ○ 写真やカレンダーなどの資料を活用し 【思】北海道宗谷地方 の農業や水産業つ て、酪農と気候にとのかかわりについて の人々が、自然を生か いて調べる。 ② 考えるようにする。 して農業や水産業を行 ○ 写真や地図帳を活用して、漁業と海流 っていることを気候と を調べ、水産業と気候のかかわりについ 関連付けて考え、ノー て考えるようにする。 トに表現している。 ○ 酪農家と漁師の人々の話を基に、仕事 [発言・ノート] に従事する人々の苦労や願いなどに気付 くようにする。 4.北海道宗谷地方 ○ 写真などから、自然と文化の特色につ の自然と文化の特 いて調べるようにする。 色や人の願いにつ ○ 地図帳を活用して北方領土の位置を確 いて調べる。 ① 認するようにする。 【知】北海道宗谷地方 の自然や文化の特色 や、隣国との結びつき を理解している。 [発言・ノート] 5.長野県野辺山原 ○ 土地の高さについて地図帳を活用し、 の位置や気候、土 調べるようにする。 地の様子について ○ 福岡県の気候と比べ、涼しい気候であ 調べる。 ① ることを調べるようにする。 《本時》 ○ 土地利用の様子について写真や図を関 連付けて調べ、ホワイトボードを活用し て班で話し合うようにする。 【技】グラフや地図か ら、長野県野辺山原の 気候や土地の様子を読 み取っている。 [発言・ノート・ホワ イトボード] 【思】土地の利用と気 候を関連付けて考え表 現することができる。 [発言・ノート] 6.長野県野辺山原 ○ 写真などの資料を通して、荒れ地と寒 【関】長野県野辺山原 の土地づくりにつ さを克服しようとした人々の努力に気づ の土地の様子に関心を いて調べる。 ① くようにする。 持ち意欲的に調べてい る。[発言・ノート] 考 え 合 う ・ 表 現 す る 生 か す 7.長野県野辺山原 ○ 写真や図などを通して、白マルチや連 【知】長野県野辺山原 の土地の特色を生 作障害克服などの農業の工夫について の人々が、高地の気候 かした農業につい 調べるようにする。 を生かした農業に取り て調べる。 ② ○ 北九州市にレタスが輸送されているこ 組んでいることを理解 とから、自分たちの生活とのかかわりに している。 気付くようにする。 [発言・ノート] ○ 長野県野辺山原の人々が気候を生かし た農業に取り組んでいることに気付くよ うにする。 1.寒い土地や高地 ○ 北海道宗谷地方と長野県野辺山原の自 【 思 】 国 土 の 環 境 が に住む人々が、自 然条件と生活・産業の工夫について、ホ 人々の生活や産業と密 然環境の中でどの ワイトボードを活用して班で話し合うよ 接な関連を持っている ように工夫して生 うにする。 ことを考えている。 活していたかを話 ○ それぞれの土地で、自然環境に適した [発言・ノート・ホワ し合う。 生活や産業が工夫されていることを理解 イトボード] ① し、国土の環境が人々の生活や産業と密 接な関連をもっていることを考えキャッ チフレーズを作るようにする。 1.観光ミニパンフ ○ 調べてきたことを活用して北海道宗谷 【技】関心を持った土 レットを作る。② 地方や長野県野辺山原の観光ミニパンフ 地の様子や産業につい レットを作ったり、沖縄や白根について て調べ、観光ミニパン 調べて観光ミニパンフレットを作ったり フレットに表現する。 する。 [観光ミニパンフレット] 9 本時の展開 (追究する 6時) (1) 主 眼 ○ 地図帳を活用して長野県野辺山原の土地の高さを調べたりグラフから気候を読み取ったりし て野辺山の高さや気候を理解すると共に、写真や図から土地の様子を調べ農業と関連付けて考 えることができるようにする。 ○ ホワイトボードを活用して資料を読み取ったことを班で話し合ったり、ノートにわかったこ とや調べたことを書いたりして、自分の考えを表現できるようにする。 (2) 展開 学習活動・予想される児童の反応 1 ○指導上の留意点 ◇評価【観点】<方法> めあてをつくる。 ○ 前時までの学習の中で、長野県野辺山原がどのく らいの高さなのか疑問に思ったことを想起させる ようにし、めあてを設定する。 長野県野辺山原の高さについて調べ、土地の特色を考えよう。 2 長野県野辺山原の高さについて調べ ○ 地図帳を活用し、野辺山原が高地であることを理 る。 解できるようにする。地図帳の高さを表す色の意味 ・1300m以上 について確かめ、高さを読み取るようにする。 ○ 自作資料からあやめが丘小学校の標高と比べ、高 さを想像できるようにする。 3 長野県野辺山原の気温について調べ ○ 気温のグラフの読み方を確かめる。また、福岡県 る。 と比較し、夏でも涼しい気候であることに気付くよ ・夏でも20℃以下 うにする。 ・冬は零下5℃。 ○ 年間を通して気温が低い訳と高地であることを ・北海道宗谷地方と似ている。 関係付けて考えるようにする。 4 長野県野辺山原の写真と土地利用の ○ 二つの資料を関連付けて考えるように助言する。 地図を見て、気づいたことや疑問を話 ○ 班で話し合い、気づいたことをホワイトボードに し合う。 書くようにする。 〈気づいたこと〉 ○ 山の裾野に土地が広がっていることや多くの土 地が畑として利用されていることに気付かせる。 ・山がある。川がある。 ◇ グラフや地図から、長野県野辺山原の気候や土地 ・JRの最高地点が1375m。 の様子を読み取っている。 ・畑が広がっている。 【技】<発言・ノート・ホワイトボード> ・レタスや白菜・キャベツを作って ◇ 土地の利用と気候を関連付けて考え表現するこ いる。野菜集荷場が3つある。 とができる。 ・牧場がある。牛乳工場がある。 【思・判・表】<発言・ノート> ・スキー場、別荘地がある。 ・冷蔵、冷凍トラックで運んでいる。 <まとめ> 長野県野辺山原は 1300m以上の高さにあり、涼しい気候である。畑が多く、農業を行っ ている。 5 次時の学習を確かめる。 ○ 野辺山原の昔の写真を提示し、昔からそうだった のかと問いかけ次時につなげていくようにする。 (3)板書計画 長野県野辺山原の高さについて調べ、土地の特色を考えよう。 長野県野辺山原の土地の様子について調べよう。 地図帳 グラフ 野辺山原の う。 写真 土地利用の 地図 中学校給食が実施されるまでをまとめ、実施された訳を考えよ う。 どうして銀閣に銀箔がはられなかったのかを考えよう。 ・八ヶ岳 山がある。 ・川 1300m以上 夏でもすずしい 畑? ・JR…1375m。 皿倉山の約2倍 冬は寒い ・畑が多い。 田んぼ? 土地が高い 北海道宗谷地方 ・レタス、白菜、キャベツ。 ・野菜集荷場…3つ。 とにている ・冷蔵・冷凍トラックで運 ぶ。 ・牧場 長野県野辺山原は 1300m以上の高 ・牛乳工場 さにあり、すずしい気候である。畑が ・スキー場 ・別荘地 多く、農業を行っている。
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