ファッション・ブランド に関する調査 - 十文字学園女子大学・十文字学園

ファッション・ブランド
に関する調査
十文字学園女子大学
社会情報学部 社会情報学科
星野ゼミ4年
加藤理子
熊谷未果
鈴木美星
目次
第Ⅰ章
研究の目的と方法
1.研究の背景と目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
2.研究の方法
(1)調査概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
(2)回答者の属性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
第Ⅱ章
結果と考察
1.ファッションアイテム購入の実態
(1)洋服を買いに行く場所・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
(2)買い物の際の主な交通手段・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
(3)所有するファッションアイテム・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
(4)1ヶ月に自由に使える金額とその中でファッションに使える金額・・・10
(5)購入店の選択方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
2.消費傾向とファッションの傾向
(1)因子分析の結果について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
(2)洋服を選ぶ際、買う際に参考にするもの・・・・・・・・・・・・・・15
(3)洋服を選ぶ際、買う際に重視する点・・・・・・・・・・・・・・・・17
(4)ファッションの傾向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19
(5)買い物の頻度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21
(6)通りがかりの店に入るときの理由・・・・・・・・・・・・・・・・・23
3.ブランドに関する傾向・実態
(1)ブランド品への興味・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24
(2)持っているブランド品のメーカー・・・・・・・・・・・・・・・・・25
(3)持っているブランド品・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27
(4)ブランド品を持っていない理由・・・・・・・・・・・・・・・・・・29
(5)ブランド品のこだわり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29
(6)自分のために購入したいブランド品・・・・・・・・・・・・・・・・31
(7)ブランド店への入店・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32
1
第Ⅲ章
まとめと今後の課題
1.まとめ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35
2.今後の課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・36
付表・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・38
1.調査票
2. 発表資料
2
第Ⅰ章
研究の目的と方法
1.研究の背景と目的
近年、我が国では海外のブランド店や高級ブティックが次々と増えており、ファッ
ションの多様化が進んでいる。多くの高校生や大学生もブランド品を所有していると
いわれているが、その実態は未だ明らかではない。そこで、主として大学生を対象と
したファッションに関する意識・実態調査を行うことにした。
この研究は以下の3点を明らかにすることを目的としている。
①ファッションアイテム購入の実態
②消費行動とファッションの傾向の相互関係
③ブランドに関する意識・実態
2.研究の方法
(1)調査概要
平成 18 年 11 月下旬~12 月上旬にかけて十文字学園女子大学の在学生を中心に 18
歳から 28 歳の女性を対象としてファッション・ブランドに対するアンケート調査を実
施した。調査項目は以下の4項目である。
① 買い物・ファッションアイテムについて
② 買い物をする際の基準について
③ ファッションに対する意識について
④ ブランド品に対する興味・関心について
⑤ ブランド品の所有状況について
①の「買い物・ファッションについて」では、洋服を買いに行く場所や交通手段、
1ヶ月に自由に使える金額などを質問し、該当項目の選択、順位付け、記述で回答し
てもらった。
「多く所有するアイテム」では、上位5つまで選んでもらい、1位を5点、
2位を4点、3位を3点、4位を2点、5位を1点としてポイントの合計を出した。
②の「買い物をする際の基準について」では、参考にするものや重視する点、店の選
び方を質問し、上位3位までを選んでもらった。③の「ファッションに対する意識に
ついて」では、
「当てはまる」
「やや当てはまる」
「どちらともいえない」
「やや当ては
まらない」
「当てはまらない」の5段階で質問した。④の「ブランド品に対する興味・
関心について」では、興味の有無や自分のためにブランド品を買うとしたら何が欲し
いかなどを質問し、該当項目の選択と記述で回答してもらった。⑤の「ブランド品の
所有状況について」では、持っているブランド品のメーカーやアイテムを質問した。
分析には、SPSSを使用した。
4
(2)回答者の属性
有効サンプル数は、206 である。しかし、各分析において必要な項目に無回答であ
るデータを含まないため、サンプル数に変化が生じている。調査対象の属性について
は、図表Ⅰ-2-(1)から2-(5)に示したとおりである。
図表Ⅰ-2-(1)は年齢別のグラフである。内訳は、
「18 歳」が 16%の 28 人、
「19
歳」が 39%の 72 人、
「20 歳」が 21%の 40 人、
「21 歳」
「22 歳」が7%の 12 人「23 歳」
「24 歳」3%の5人、
「25 歳」が2%の4人、
「26 歳」
「28 歳」が1人である。
図表Ⅰ-2-(2)は職業別のグラフである。内訳は、
「大学生」が 96%の 175 人「フ
リーター」が3%の5人「その他」が1%の1人である。
図表Ⅰ-2-(3)は血液型別のグラフである。内訳は、
「A型」が 34%の 62 人「B
型」が 19%の 34 人「O型」が 30%の 54 人「AB 型」が 15%の 28 人「わからない」が
2%の 4 人である。
図表Ⅰ-2-(4)は居住別のグラフである。内訳は、
「東京」が 33%の 64 人「埼
玉」が 53%の 101 人「神奈川」が4%の7人「千葉」が2%の4人「茨城」が3%の
6人である。
図表Ⅰ-2-(5)は居住形態のグラフである。内訳は「実家」が 77%の 147 人「一
人暮らし」が 13%の 25 人「その他」が2%の4人である。
25歳
2%
24歳
3%
26歳
1%
28歳
1%
23歳
3%
18歳
16%
22歳
7%
21歳
7%
20歳
21%
19歳
39%
図表Ⅰ-2-(1)
5
年齢
N=180
その他
1%
フリーター
3%
N =181
学生
96%
図表Ⅰ-2-(2)
職業
わからない
2%
N=182
AB型
15%
A型
34%
O型
30%
B型
19%
図表Ⅰ-2-(3)
6
血液型
N=182
101
100
80
64
60
40
20
7
0
東京
埼玉
神奈川
図表Ⅰ-2-(4)
6
千葉
その他
居住地
その他
2%
N=176
一人暮らし
14%
実家
84%
図表Ⅰ-2-(5)
7
4
住居
第Ⅱ章
結果と考察
8
1.ファッションアイテム購入の実態
(1)洋服を買いに行く場所
図表Ⅱ-1-(1)は、日頃洋服を買いに行く場所について 10 項目の中から上位3つ
を選択し、1位から3位まで順位をつけてもらい結果を棒グラフに表したものである。
上位3位は「地元」249 ポイント、
「池袋」212 ポイント、
「新宿」120 ポイントとな
った。3位の「新宿」は「原宿」
「大宮」とあまり差がなかった。また、
「地元」
「その
他」では「浦和」
「川口」
「川越」
「立川」など様々な場所が挙げられた。
ポイント
N= 1 9 2
300
249
250
212
200
150
118
100
120
109
99
69
50
8
8
代官山
下北沢
23
0
渋谷
原宿
新宿
池袋
図表Ⅱ-1-(1)
吉祥寺
大宮
地元
その他
洋服を買いに行く場所
(2)買い物の際の主な交通手段
図表Ⅱ-1-(2)は、買い物に行くときの主な交通手段を8項目(電車、バス、車、
バイク、原付、自転車、徒歩、その他)に分け、該当するものを1つ選択してもらい、
グラフに表したものである。
「電車」と回答した人が 144 人と最も多く、次いで「車」
が 20 人、
「自転車」が 14 人となり、
「バイク」
「原付」
「その他」と回答した人はいな
かった。
9
主な交通手段が「電車」と回答した人は全体の 76%であり、他のものに比べ圧倒的に
多いことが分かった。また、
「バイク」
「原付」を買い物のときに利用すると回答した
人がいなかったのは、買ったものを持ち帰る場合に不便であるからではないだろうか。
徒歩, 8人
N=190
自転車, 14人
車, 20人
バス, 4人
電車, 144人
図表Ⅱ-1-(2)
買い物の際の主な交通手段
(3)所有するファッションアイテム
図表Ⅱ-1-(3)は、多く所有しているファッションアイテムについて 20 項目の中
から上位5つを選択し、1位から5位まで順位をつけてもらい、結果を棒グラフに表
したものである。
上位5位は「ジーンズ」378 ポイント、
「T シャツ」329 ポイント、
「カットソー」
300 ポイント、
「スカート」227 ポイント、
「アクセサリー」192 ポイントとなった。
季節を通じて着用できるため、
「ジーンズ」や「スカート」
「T シャツ」をより多く所
持しているという人が多いのではないだろうか。
(4)1ヶ月に自由に使える金額とその中でファッションに使える金額
図表Ⅱ-1-(4)と1-(5)は、1 ヶ月に自由に使える金額とその中でファッション
に使える金額をそれぞれ「約○円」という形の記述で回答してもらい、円グラフに表
したものである。
10
ポイント
400
350
N= 1 9 2
378
329
300
300
250
200
150
227
192
152
133
36
37
マ フ ラー
靴
バ ッグ
24
帽子
50
アク セサリー
ワ ンピー ス
ス カー ト
コー ト
シ ョートパ ン ツ
パ ン ツ
ジー ン ズ
スー ツ
ジ ャケ ッ ト
セーター
カ ッ ト ソー
ブ ラウ ス
シ ャ ツ
シ ャ ツ
図表Ⅱ-1-(3)
108
ボ レ ロ
32
21
152
105
97
56
T
135
カーデ ィガ ン
100
50
0
159
ファッションアイテムの所有状況
図表Ⅱ-1-(4)の 1 ヶ月に自由に使える金額では、「1万円以上5万円未満」が
57%と最も多く、次いで「5万円以上 10 万円未満」が 26%、
「1万円未満」が 10%
という結果が出た。また、最低金額が「0円」
、最高金額が「37 万円」となり、平均
金額は「3万8千6円」であった。
図表Ⅱ-1-(5)の1ヶ月に自由に使える金額の中でファッションに使える金額で
は、
「5千円以上2万円未満」が 44%と最も多く、次いで「2万円以上4万円未満」
が 31%、
「5千円未満」が 18%という結果が出た。また、最低金額が「0円」、最高
金額が「20 万円」となり、平均金額は「16,115 円」であった。
平均金額から、ファッションに使える金額は、1ヶ月に自由に使える金額のおよそ
半分ぐらいであることが分かった。また、
「5千円未満」という回答が 18%と多いた
め、ファッション以外の趣味などに費やす人も多いと考えられる。
11
2%
4%
1%
10%
N=176
26%
1万円未満
1万円以上5万円未満
5万円以上10万円未満
10万円以上15万円未満
57%
15万円以上20万円未満
20万円以上
図表Ⅱ-1-(4)
5%
1%
0%
1 ヶ月に自由に使える金額
1%
N=168
18%
31%
5千円未満
5千円以上2万円未満
2万円以上4万円未満
4万円以上6万円未満
6万円以上8万円未満
44%
8万円以上10万円未満
10万円以上
図表Ⅱ-1-(5)
ファッションに使える金額
12
(5)購入店の選択方法
図表Ⅱ-1-(6)は、今までに洋服などを買った店をどのようにして選んだかについ
て、8項目の中から当てはまるものすべてを選んでもらった。
「いつも行く店」
が 31%と最も多く、
次いで
「自分のファッションに合った店」
が 23%、
「たまたま見かけた店」が 20%という結果が出た。
「その他」の意見としては、
「商品
が全体的に安い店」
「親が利用する店」などがあった。
やはり、
「いつも行く店」を選んだ人の割合が他のものに比べて多かった。また、
「雑
誌・テレビ・インターネットを見て気になった店」を選んだ人が意外と少ないことが
分かった。
1%
20%
23%
10%
11%
1%
3%
図表Ⅱ-1-(6)
2
N=191
31%
いつも行く店
雑誌
テレビ
インターネット
友人から聞いた店
自分にあった店
たまたま
その他
購入店の選択方法
消費行動とファッションの傾向
(1)性格因子分析結果について
図表Ⅱ-2-(1)は、買い物やファッション意識について 20 項目に関しての因子分
析を行った結果である。因子の抽出は主因子法を用い、抽出後プロマックス回転を行
った。
固有値の堕ち具合から5つの因子が抽出された。
全因子の分散値の合計は 58.6%
である。
13
第1因子
第2因子
第4因子
第5因子
衝動買い
おしゃれ
バーゲン
計画的
衝動買いをすることがある
0.681
0.072
-0.078
-0.079
-0.171
大人気・限定品などに弱い
0.654
0.211
-0.137
-0.018
0.087
その場の雰囲気に流されてしまう
0.631
-0.149
0.137
0.024
-0.075
人に勧められるとついつい
0.620
0.076
0.095
0.078
-0.012
頼まれると断れない
0.476
-0.123
0.145
-0.098
0.230
なかなか物を捨てられない
0.419
-0.141
-0.034
-0.040
0.393
ファッションに興味がある
0.122
0.923
-0.163
-0.126
-0.116
ファッション雑誌を読んでいる
-0.001
0.715
0.040
0.046
-0.120
流行には敏感なほうだ
-0.048
0.691
0.163
0.092
-0.068
洋服にこだわりがある
-0.076
0.531
0.130
0.052
-0.010
買うものの値段は気にしない
-0.068
-0.051
0.788
0.037
-0.118
見栄を張ってつい良いものを買ってしまう
0.437
-0.008
0.604
0.014
-0.028
ルイ・ヴィトンが好きだ
0.156
0.214
0.459
-0.039
-0.025
必ず試着する
-0.118
0.128
0.293
0.084
0.249
先を考えて行動する
-0.187
0.189
0.266
-0.179
0.233
バーゲンではついたくさん買ってしまう
0.064
-0.036
0.017
0.963
-0.157
バーゲンに良く行く
-0.160
0.129
0.070
0.652
0.092
割引などという言葉に弱い
0.338
-0.012
-0.205
0.374
0.203
ウィンドウショッピングが好きだ
0.025
0.377
-0.074
0.118
0.404
買い物には一人で行きたい
0.016
0.149
0.070
0.031
-0.410
固有値
4.882
2.618
1.713
1.438
1.076
累積寄与率
24.408
37.497
46.064
53.255
58.634
質問項目
図表Ⅱ-2-(1)
第3因子
エセ
セレブ
性格の因子分析結果
第1因子は、
「衝動買いをすることがある」
「大人気・限定品などに弱い」
「その場の
雰囲気に流されてしまう」
「人に勧められるとついつい」
「頼まれると断れない」
「なか
なか物を捨てられない」の6項目の負荷の高い因子である。周りの雰囲気に左右され、
大人気・限定という言葉にも弱くつい買ってしまう衝動買い傾向がみられるため「衝
動買い」因子とする。
第2因子は、
「ファッションに興味がある」
「ファッション雑誌を読んでいる」
「流行
には敏感なほうだ」
「洋服にこだわりがある」の4項目の負荷の高い因子である。ファ
ッションに興味があり、流行にも敏感なおしゃれなファッションの傾向が多く含まれ
るため「おしゃれ」因子とする。
「見栄を張ってつい良いものを買って
第3因子は、
「買うものの値段は気にしない」
14
しまう」
「ルイ・ヴィトンが好きだ」
「必ず試着する」
「先を考えて行動する」の5項目
の負荷の高い因子である。見栄を張って良いものを買おうというセレブになりたいと
思っている傾向がみられるため「エセセレブ」因子とする。
第4因子は、
「バーゲンではついたくさん買ってしまう」
「バーゲンに良く行く」
「割
引などという言葉に弱い」の3項目の負荷の高い因子である。バーゲン・割引など安
いということを好む傾向がみられるため「バーゲン」因子とする。
第5因子は、
「ウィンドウショッピングが好きだ」
「買い物には一人で行きたい」の
2項目の負荷の高い因子である。買い物に行く際に下調べをしてから行き、周りの人
の意見を聞いてから買い物をしようという計画的に考えて行動する傾向がみられるた
め「計画的」因子とする。
(2)洋服を選ぶ際、買う際に参考にするもの
図表Ⅱ-2-(2)は、洋服を選ぶ際、買う際に何を参考に洋服を購入しているか当て
はまる項目に1~3位の順位を記入してもらい1位を3点、2位を2点、3位を1点、
それ以外を0点とし点数化し、全体の割合を円グラフで表したものである。
「雑誌」と回答した人が 39%と最も多かった。次いで「友人」が 15%、
「その他」
が 13%となっている。
「その他」の回答は、
「自分の着たいもの」が多くをしめ、
「街
中の人」
「見ていて欲しくなったもの」などと回答している人が多くいた。次に「店員」
が 12%、
「家族」が 10%「モデル」が8%「芸能人」3%という結果になった。
「モデル」や「芸能人」など憧れの存在のようなファッションよりも「雑誌」の次
に割合の多い「友人」や「その他」の「街中の人」など身近な人をファッションの参
考にする人が多いようである。
芸能人
3%
N=191
モデル
8%
家族
10%
雑誌
39%
店員
12%
その他
13%
図表Ⅱ-2-(2)
友人
15%
洋服を選ぶ際、買う際に参考にするもの
15
図表Ⅱ-2-(3)は、洋服を選ぶ際、買う際に何を参考に洋服を購入しているか当て
はまる項目に1~3位の順位を記入してもらい1位を3点、2位を2点、3位を1点、
それ以外を0点とし点数化し、性格グループ因子別に値を出し、各グループの平均値
を折れ線グラフに表したものである。
全体的に「雑誌」を参考にする点数がどのグループもほかの項目より値が高くなっ
ているがおしゃれ因子とエセセレブ因子とではグループ間で 10%水準の有意差があ
る。おしゃれ因子は「その他」の値がほかのグループより高くなっている。自分が着
たいもの、自分に合ったものなど、おしゃれを気にした、洋服を選ぶ傾向があるよう
だ。計画的因子はほかのグループとは異なり「友人」の値の平均が一番高く、また「家
族」を参考にする値が低くなっている。実際におしゃれな友人を参考にして洋服を選
んでいるのではないだろうか。
2.5
N=191
2
1.5
1
0.5
0
雑誌**
芸能人
衝動買い(N=34)
バーゲン(N=56)
モデル
友人
おしゃれ(N=36)
計画的(N=29)
家族
店員
その他
エセセレブ(N=36)
**1%水準で有意
図表Ⅱ-2-(3)
洋服を選ぶ際、買う際に参考にするもの(因子グループ別)
16
(3)洋服を選ぶ際、買う際に重視する点
図表Ⅱ-2-(4)は、洋服を選ぶ際、買う際に何を参考に洋服を購入しているか当て
はまる項目に1~3位の順位を記入してもらい1位を3点、2位を2点、3位を1点、
それ以外を0点とし点数化し、全体の割合を円グラフで表したものである。
「デザイン」と回答した人が 39%と最も多かった。次いで「値段」が 29%、「色」
が 12%となっている。
「着心地の良さ」が6%、
「素材」が5%、
「流行」が4%「ブラ
ンド」が3%「その他」2%という結果になった。
「その他」の回答は、
「自分に似合う
かどうか」
「サイズ」などの回答があった。
全体の4割を占めている「デザイン」は因子グループ別でも、全グループともに値が
高くなっている。また「デザイン」の次に重視する点として、「値段」が上げられた。
「値段」を重視することは、安いことや、バーゲン興味があったりすることが見られ
るため、バーゲン因子に属している人が多い理由はここからも読み取れる。
自分の好みの「デザイン」で「値段」も手ごろな価格も物を重視する傾向が高いこと
がわかる。
素材
5%
ブランド その他
2%
3%
流行
4%
着心地の良
さ
6%
N=191
デザイン
39%
色
12%
値段
29%
図表Ⅱ-2-(4)
洋服を選ぶ際、買う際に重視する点
17
図表Ⅱ-2-(5)は、洋服を買う際に何を重視するか当てはまる項目に1~3位の順
位を記入してもらい1位を3点、2位を2点、3位を1点、それ以外を0点とし点数
化し、性格グループ因子別に値を出し、各グループの平均値を折れ線グラフに表した
ものである。
全グループともに、グラフに値の差はあまりみられない。
「値段」
「デザイン」を重
視する点は、ほかの項目より全グループともに、値の平均が高くなっている。
「値段」
よりも「デザイン」を重視する値が全グループともに、高い結果となった。実際にど
のようなコーディネートし利用するかを考え、買い物をする傾向が全体的にみられて
いる。また、衝動買い因子では、
「流行」の項目がほかのグループよりもやや値が高い
傾向がみられる。やはり人気のあるものを好む傾向があるため、
「流行」を重視してい
るのだろう。
3.0
N =191
2.5
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
計画的(N=29)
図表Ⅱ-2-(5)
素材
バーゲン(N=56)
着心地 の良 さ
おしゃれ(N=36)
流行
ブランド
色
デザイ ン
値段
衝動買い(N=34)
エセセレブ(N=36)
洋服を選ぶ際、買う際に重視する点(因子グループ別)
18
(4)ファッションの傾向
図表Ⅱ-2-(6)は、どのようなファッションの傾向をしているか「当てはまる」
「や
や当てはまる」
「どちらともいえない」
「やや当てはまらない」
「当てはまらない」の5
段階の中から自分に最もよく当てはまる項目を選んでもらい全体の割合を%にて、横
棒グラフで表したものである。
「当てはまる」
「やや当てはまる」という2項目を選んだ人の割合は、
「古着系ファ
ッション」
と回答した人が 49%と最も多かった。
次いで
「重ね着ファッション」
が 37%、
「個性的ファッション」が 25%となっている。
「ゆるい・ラフなファッション」が 17%、
「きれいめなファッション」14%が、
「さわやかなファッション」が9%「動きやすい
ファッション」が8%という結果になった。
N=190
さわやか
重ね着
ゆるい・ラフ
古着系
動きやすい
きれいめ
個性的
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
当てはまる
やや当てはまる
やや当てはまらない
当てはまらない
図表Ⅱ-2-(6)
70%
ファッションの傾向
19
80%
90%
どちらともいえない
100%
図表Ⅱ-2-(7)は、どのようなファッションの傾向をしているか「当てはまる」
「や
や当てはまる」
「どちらともいえない」
「やや当てはまらない」
「当てはまらない」の5
段階の中から自分に最もよく当てはまる項目を選んでもらい「当てはまる」を5点、
「やや当てはまる」を4点、
「どちらともいえない」を3点、
「やや当てはまらない」
を2点、
「当てはまらない」を1点、それ以外を0点とし点数化し、性格グループ因子
別に値を出し各グループの平均値を折れ線グラフに表したものである。
「さわやかなファッション」にて、おしゃれ因子とエセセレブ因子とでは、グルー
プ間で1%水準の有意差が認められた。また「きれいめなファッション」でも、おし
ゃれ因子とエセセレブ因子とで、グループ間で5%水準の有意差が認められた。おし
ゃれ因子は「さわやかなファッション」や「古着系ファッション」
「きれいめなファッ
ション」
「個性的なファッション」などおしゃれに気を使っているファッションを好む
「さわやかなファッション」や「きれいめなファッ
ことがわかる。エセセレブ因子は、
ション」よりも自分に合った「ゆるい・ラフなファッション」を好むことがわかる。
4.0
N=191
3.5
3.0
2.5
2.0
おしゃれ(N=36)
バーゲン(N=56)
計画的(N=29)
*5%水準で有意
*
エセセレブ(N=36)
**1%水準で有意
図表Ⅱ-2-(7)
ファッションの傾向
20
個性的
衝動買い(N=34)
きれ い め
動き やす い
古着系
*
*
ゆる い ・ラ フ
重 ね着
さわ や かな
1.5
(因子グループ別)
(5)買い物の頻度
図表Ⅱ-2-(8)は、どのような頻度で洋服を購入しているか、当てはまる項目すべ
てを記入してもらい、全体の割合を%にて、円グラフで表したものである。
「気に入ったものがあるとき」と回答した人が 33%と最も多かった。次いで「お金が
入ったとき」が 21%、
「バーゲン」が 19%、
「シーズンごと」が 17%、
「その都度」が
5%、
「キャンペーン中」が3%「その他」2%という結果になった。
「その他」の回答
は、
「なんとなく」
「友人について行った」などの回答があった。
買う時期を決めるわけではなく「気に入ったものがあるとき」
「お金が入ったとき」
などその時々に買う傾向が全体の半数を占めている。
「バーゲン」で買うと値が意外と
少なかった。
キャンペーン中
3%
その他
2%
N=190
その都度
5%
気に入ったもの
があるとき
33%
シーズンごと
17%
バーゲン
19%
お金が
入ったとき
21%
図表Ⅱ-2-(8)
21
買い物の頻度
図表Ⅱ-2-(9)は、どのような頻度で洋服を購入しているか、当てはまる項目すべ
てを記入してもらい、性格グループ因子別に値を出し、グループの平均値を折れ線グ
ラフに表したものである。
全グループともに「気に入ったものがあるとき」の値が高くなっている。また、
「シ
ーズンごと」「バーゲン」
「お金が入ったとき」の3項目には、おしゃれ因子とセレブ
因子の2グループと衝動買い因子、バーゲン因子、計画的因子の3グループで、値の
違いが出ている。
「キャンペーン実施中」はバーゲン因子、計画的因子の値が若干であ
るが高くほかのグループとの違いがみられた。
「その都度」
「その他」で値が一番高いグループは衝動買い因子であった。やはり決
めたときではなくても、買い物に行った際に、つい買ってしまう傾向があるのだろう。
0.8
N =190
0.7
0.6
0.5
0.4
0.3
0.2
0.1
買い物の頻度
22
その他
おしゃれ(N=36)
計画的(N=29)
その都度
キ ャ ン ペー ン
実施中
図表Ⅱ-2-(9)
気 に入 ったも の が
ある とき
バーゲ ン
シーズ ンごと
衝動買い(N=33)
バーゲン(N=56)
お金 が入 った とき
0
エセセレブ(N=36)
(因子グループ別)
(6)通りがかりの店に入るときの理由
図表Ⅱ-2-(10)は、通りがかりの店に入るとしたら、どのようの理由が考えられ
るか、当てはまる項目すべてを記入してもらいに性格グループ因子別に値を出し、グ
ループの平均値を折れ線グラフに表したものである。
全グループともに、
「趣味に合っていたから」の値の割合が高くなっている。また、
衝動買い因子は、
「ディスプレイ」
「セールをやっているから」
「安そう」といった買い
物に行った店で気になるものがあると、つい買ってしてしまう傾向がみられるのでは
ないだろうか。計画的因子は「店員の雰囲気」や「おしゃれそう」が他のグループよ
りも値が低くなっている。
店員の
雰囲気
5%
おしゃれそう
9%
N=191
趣味に合ってい
たから
25%
かわいらし
かったから
9%
安そう
11%
セールをやって
いるから
12%
図表Ⅱ-2-(10)
店の雰囲気
17%
ディスプレイ
12%
通りがかりの店に入るときの理由
図表Ⅱ-2-(11)は、通りがかりの店に入るとしたら、どのようの理由が考えられ
るか、当てはまる項目すべてを記入してもらいに性格グループ因子別に値を出し、グ
ループの平均値を折れ線グラフに表したものである。
全グループともに、
「趣味に合っていたから」の値の割合が高くなっている。また、
衝動買い因子は、
「ディスプレイ」
「セールをやっているから」
「安そう」といった買い
物に行った店で気になるものがあると、つい買ってしてしまう傾向がみられるのでは
ないだろうか。計画的因子は「店員の雰囲気」や「おしゃれそう」が他のグループよ
りも値が低くなっている。
23
1
N=191
0.9
0.8
0.7
0.6
0.5
0.4
0.3
0.2
0.1
図表Ⅱ-2-(11) 通りがかりの店に入るときの理由
そ の他
おしゃれ(N=36)
計画的(N=29)
セー ルを や っ て いる から
安 そう
かわ いら し か った から
デ ィ スプ レイ
衝動買い(N=34)
バーゲン(N=56)
お し ゃれ そう
店員 の雰囲気
店 の雰囲気
趣味 に合 っ て いた から
0
エセセレブ(N=36)
(因子グループ別)
3. 消費行動とファッションの傾向
(1)ブランド品への興味
図表Ⅱ-3-(1)はブランド品に興味があるかというに対し調査した結果を円グラ
フで表したものである。「ブランド品に興味がある」は、
「ある」が 39%の 72 人「ない」
が 25%の 45 人「どちらでもない」が 36%の 66 人であった。この結果から「ある」
が一番多いものの「どちらでもない」との差があまりないことが分かった。
24
N=183
どちらでもな
い 66人
ある 72人
ない 45人
図表Ⅱ-3-(1)
ブランド品に興味がある
(2)持っているブランド品のメーカー
図表Ⅱ-3-(2)は「ブランド品を持っている」と答えた人がブランド品に興味があ
るかどうかを調べたもので、図表Ⅱ-3-(3)は持っているブランド品のメーカーを答
えてもらい、棒グラフで表したものである。
多くの回答者が 20 歳前後ということもあり、ルイ・ヴィトンが「ブランド品を持っ
ている」という回答の中では一番多い結果となった。しかし、
「持っていない」という
回答はそれよりも多く、図表Ⅱ-3-(2)の結果から「ブランド品を持っていない」人
は興味がない人とどちらでもない人を合わせると8割を超えることが分かった。また
「エルメス」を持っている人は自分がほしい・持ちたいから持っている人の割合が他
のブランドと比べると非常に多く、
「フェンディ」を持っているのは約半数が興味はな
いがもらうなどしたから持っているということが分かった。そして「コーチ」は他の
ブランドと比べてブランドへの興味はどちらでもない人の割合が高いことがわかり、
「ティファニー」は持っているが興味がないという人の割合が一番少なく好感度が高
いことが分かった。
25
N=206
ヴィトン
ディオール
ティファニー
グッチ
シャネル
コーチ
ブルガリ
プラダ
D&G
フェンディ
エルメス
持っていない
0%
20%
40%
興味がある
60%
興味がない
図表Ⅱ-3-(2)
80%
100%
どちらでもない
ブランド別興味
70
60
55人
50
49人
43人
40
34人
30
31人
29人
26人
21人
20
18人
11人 10人
10
26
持 っ て いな い
持っているブランド品のメーカー
エルメス
D
&
G
フ ェンデ ィ
プ ラダ
ブルガリ
図表Ⅱ-3-(3)
コー チ
シ ャネ ル
グ ッチ
テ ィ フ ァ ニー
デ ィオー ル
ヴ ィトン
0
66人
N = 184
(3)持っているブランド品
図表Ⅱ-3-(4)は持っているブランド品を全て答えてもらい、棒グラフで表したも
のである。この結果からいつも持ち歩いていてブランド品の中では値段が手ごろな「財
布」が飛び抜けて人気があることや、
「バッグ」は高いながらも3位と上位に立ってお
り、良いものを長く使う人や高くてもバッグは持ちたいと考える人が多いことが分か
った。
90
80
81
70
N= 1 8 3
60
60
58
57
50
40
30
20
20
10
10
6
13
0
そ の他
靴
洋服
時計
アク セ サリー
バ ッグ
香水
財布
図表Ⅱ-3-(4)
所有しているブランド品
図表Ⅱ-3-(5)はブランド品への興味の違いと持っているブランドを折れ線グラ
フで表したものである。
「興味がある」人と「どちらでもない」人は「財布」「アクセ
サリー」
「香水」の順で持っている人が多く、
「興味がない」人は「バッグ」
「財布」
「香
水」の順であった。また、このグラフから興味がある人もない人もどちらでもない人
も所有品ごとの差の開きは似たようなものになっていることが分かった。
図表Ⅱ-3-(6)はブランド別に持っているアイテムを調べたものである。割合別に
見てみると、
「財布」
「バッグ」
「香水」での一番人気はヴィトンが飛び抜けており、絶
大な人気の高さが伺えた。ディオールは持っている人が多いもののすべてのアイテム
においてヴィトンに負けていることが分かった。また「アクセサリー」ではヴィトン
よりもティファニーが僅差で1位に立ち、3位のディオールとは差が表れた。
「洋服」
「靴」
「時計」においてはどのブランドとも所有数が低く、あまり差が見られなかった。
27
60
N=197
50
40
30
20
10
0
興味がある
興味がない
どちらでもない
財布
50
6
28
バッグ
35
8
19
洋服
8
1
2
図表Ⅱ-3-(5)
靴
4
0
3
時計
13
1
7
アクセサリー
38
3
18
香水
38
6
19
その他
8
1
4
ブランド品への興味と所有品
N=206
ヴィトン
グッチ
シャネル
コーチ
ディオール
ティファニー
プラダ
エルメス
フェンディ
D&G
ブルガリ
0
20
財布
40
バッグ
60
洋服
80
100
靴
120
140
160
アクセサリー
時計
香水
図表Ⅱ-3-(6) ブランド別所有品
(4)ブランド品を持っていない理由
28
180
その他
200
図表Ⅱ-3-(7)は「ブランド品を持っていない」と答えた人に当てはまる項目全て
に複数回答してもらった、
「ブランド品を持っていない理由」を円グラフで表したもの
である。
「興味がないから」と「高くて買えないから」という意見が全体の1/5以上を占
め、
「自分に似合わないから」ブランド品を持たない人が全体の1割以上いることが分
かった。また「みんなが持っているから」と答えた人は全体の6%と低く、人と同じ
ものを持つことを嫌がって持っていないという人はあまりいないということが分かっ
た。
「特に理由はない」という人は同じ程で無関心であることが分かった。
特に理由は
ない 10人
みんなが
持っている
から 9人
その他 2人
使い勝手が
悪そう
11人
N=184
興味がない
から 47人
自分に似合
わないから
27人
高くて買え
ないから
46人
図表Ⅱ-3-(7)
ブランド品を持っていない理由
(5)ブランド品のこだわり
図表Ⅱ-3-(8)は「ブランド品を買う際にどこにこだわるか」という質問に対して
当てはまるもの全て答えてもらい、棒グラフで表したものである。約 1/4 の人がデザ
インに最もこだわり、間を空けて次に「値段」
「機能性」
「色」
「品質」と僅差で続いた。
「知名度」にこだわる人は少なく、4%という意外な結果であった。
80
70
N=181
68人
29
60
50
40
43人
40人
36人
35人
図表Ⅱ-3-(8)
ブランド品のこだわり
80
70
N =194
60
50
40
30
20
10
0
そ の他
どちらでもない
買 う つもり はな い
大 きさ
興味がない
色
素材
図表Ⅱ-3-(9)
知名度
デザ イ ン
値段
機能性
品質
興味がある
興味別ブランド品のこだわり
図表Ⅱ-3-(9)は興味別にブランド品へのこだわりを折れ線グラフで表したもの
である。興味のある・ないに関わらず一番こだわるところはブランド品の「デザイン」
であり、一番こだわりのないところは「知名度」と同じ結果であった。
興味のある人で「買うつもりはない」と回答した人はほぼいないに等しく、
「デザイ
30
ン」はもちろんのこと「品質」
「機能性」「値段」に同じ程こだわり、良い物を持ちた
いと思っている人がほとんどであるということが分かった。また、ブランド品への興
味はありもなくもないと答えた人は買う際に「品質」にそこまでこだわらず、
「デザイ
ン」に次いでは「機能性」
「値段」の方が「品質」よりもこだわる人が多いということ
が分かった。
(6) 自分のために購入したいブランド品
図表Ⅱ-3-(10)は「自分のためにブランド品を買うとしたら何を買いたいか」と
いう質問に対する回答を円グラフで表したものである。
「財布」が約1/3を占め一番
多く、いつも持ち歩いていてなおかつ値段の高すぎないものが人気であると分かった。
「バッグ」を買いたいと答えた人は2番目に多く、出かける際に見せて歩けるという
ブランド品が好きな人には嬉しい点だが値が張るので自分で買うには手を出しにくい
存在であることが分かった。また「買うつもりがない」は全体の 16%で回答数第3位
という高順位であった。
図表Ⅱ-3-(11)は「自分のためにブランド品を買うとしたらいくらまで出せるか」
という質問に対する回答を棒グラフでまとめたものである。その結果、約1/3を占
めて一番多かった回答は「5万円以上7万円未満」と安からず高からず、程よい値段
であった。次いで「1万円以上3万円未満」という、小物やアクセサリー・香水など
を買える金額の回答が約1/5を占めた。
靴 4人
香水 3人
洋服 7人
その他 1人
N=178
時計 15人
財布 58人
アクセサリー
20人
買うつもりは
ない 28人
バッグ 42人
図表Ⅱ-3-(10) 自分のために購入したいブランド品
60
50
40
30
20
N=206
31
図表Ⅱ-3-(11) 購入する際出すことのできる金額
(7)ブランド店への入店
図表Ⅱ-3-(12)は「購入するつもりがなくてもブランド店に入ることができるか」
という質問に対しての解答を円グラフで表したものである。その結果、少ししか差が
ないものの「入ることができない」人の方が多いことが分かった。
N=206
56%
入ること
ができる
入ることが
できない
44%
図表Ⅱ-3-(12) ブランド店への入店
32
図表Ⅱ-3-(13)はブランド品への興味の違いと買うつもりがなくてもブランド店
に入ることができるかどうかを棒グラフで表したものである。その結果、ブランド品
に興味のない人・どちらでもない人よりもブランド品に興味がある人の方が買うつも
りはなくてもブランド店に入ることができる人が多いということが分った。
N=197
50
45
40
35
30
25
20
15
10
5
0
ブランド店に
入ることができる
ブランド店に
入ることができない
興味がある
49
興味がない
15
どちらでもない
26
30
33
44
図表Ⅱ-3-(13) ブランド品への興味とブランド店への入店
33
第Ⅲ章
まとめと今後の課題
1.まとめ
34
(1)ファッションアイテム購入の実態
「洋服を買いに行く場所」については、
「地元」が最も多く、次いで「池袋」が多い
ことが分かった。
「所有するファッションアイテム」については、
「ジーンズ」
「T シャ
ツ」
「カットソー」が上位を占めていたことから、季節を通じて着用できるものを多く
所持していると考えられる。
「1ヶ月に自由に使える金額」については、
「1万円以上
5万円未満」が 57%と最も多かった。また、
「その中でファッションに使える金額」
では、
「5千円以上2万円未満」が 44%であった。
「ファッションに使える金額」につ
いては、
「5千円未満」が 18%と意外と多く、ファッション以外の趣味などに費やす
人も多いということが分かった。
「購入店の選択方法」については、
「いつも行く店」
が 31%と最も多かった。また、
「雑誌・テレビ・インターネットで気になった店」は
意外と少ないことが分かった。雑誌やテレビなどで見かけた店も気になるが、結果的
に行きなれた店をより多く利用することが明らかになった。
(2)消費行動とファッションの傾向
消費傾向とファッションの傾向についての 20 項目の質問を因子分析した結果、
「衝
動買い」
「おしゃれ」
「エセセレブ」
「バーゲン」「計画的」の5つの因子グループが抽
出された。どのグループも特徴が良く表れる結果になった。
「衝動買い」因子は、流行にも敏感であり、気に入った洋服があるとき、店員の一
言により買うことを迷っていたとしてもその一言で買うことを決めてしまう、衝動的
な行動をとるという点が、他の因子グループよりも高く表れていることが調査で分か
った。この因子の特徴である、周りの雰囲気に左右され、大人気・限定という言葉に
も弱くつい買ってしまうという衝動買い的要素が強く表れる結果となった。
「おしゃれ」因子は、雑誌や芸能人などのファッションを参考にするのではなく自
分に合った洋服を好み、洋服を買いに行こうという考えで買い物に行くのではなく、
出かけた際に入った店で気になったものがあれば買うという点が、他の因子グループ
よりも高く表れていることが調査で分かった。この因子の特徴であるファッションに
興味があり、流行にも敏感で自分に合ったおしゃれなファッションを好むということ
が分かる結果となった。
「エセセレブ」因子は、雑誌やモデルなど流行しているファッションを参考にし、
欲しいものは値段を気にせず、欲しいときには買うという傾向が高く表れる結果とな
った。また、実際のファッションの傾向は、
「ゆるく、ラフなファッション」を好んで
いる傾向が強いことが分かった。この因子の特徴である、見栄を張って良いものを買
おうとするということや自分を着飾って偽セレブになろうとしているという傾向が表
れる結果となった。
「バーゲン」因子は、買い物をするときはやはりバーゲンの時期に安いものをと決
めて買っている点が他の因子グループよりも高く表れていることが調査で分かった。
また、この因子が、5つのグループの中で一番、人数の多い因子グループとなった。
このことから、安くて良いものをとの考えが強く、欲しいものは欲しいときにと考え
35
ている人が多くいることが分かる。
「計画的」因子は、雑誌や友人のファッションを参考した上で、ウィンドウショッ
ピングに行き、実際に商品を見てから、何を買うか決めた上で、買い物をする傾向が
他の因子グループよりも高く表れ、実際に自分に合っているファッションや一緒に買
い物に行った人の意見も取り入れ、買い物をする傾向も読み取れる結果となった。
「計
画的」因子の特徴である、計画的に行動するということが分かる結果となった。
(3)ブランドに関する意識・実態
大体の大学生はブランド品に興味があると予測していたが「ブランド品に興味があ
る」と答えた人は4割に満たないという結果であった。ブランド別に人気を調べたとこ
ろ 1 位 ヴィトン・2 位 ディオール・3 位 ティファニーとなり、フェンディ・エルメ
スはあまり人気がないことが分かった。また、グッズでの人気は 1 位 財布・2 位 香
水・3 位 バッグとなり、洋服や靴といった少々値の張る品は買う人が少ないことが分
かった。ブランド品のどこにこだわりたいかという問いに対しては 1 位 デザイン・2
位 値段・3位 機能性となり、知名度にこだわるという回答は低かった。ブランド品
に興味がないと答えた人の中では「興味がないから」
「高くて買えないから」
「自分に
似合わないから」という回答が上位を占めた。
「ブランド品を自分のために購入するなら何を買いたいか」という問いに対しては
1 位 財布・2位 バッグ・3位 アクセサリーとなり、グッズの人気順位では3位であ
った香水は自分のために買いたい品の順位では最下位という結果となり、香水は人に
もらうことが多いと推測される。また、
「自分のためにブランド品を買う際に出すこと
のできる金額」を聞いたところ、1位 5万円以上7万円未満・2位 1万円以上3万
円未満・3位 3万円以上5万円未満という結果となり、大学1年生が多かったからか
比較的高すぎなく安すぎない値段が上位を占めた。20 万円以上と回答した人は6人お
り、大きな差が見られた。購入する気がなくてもブランド店に入ることができるかと
いう問いに対しては半分以上の人が「入ることができない」と答えていて、対象年齢
が若いだけありまだ勇気が出せないようである。
2.今後の課題
今回の調査研究で調べたサンプルは、10 代後半から 20 代前半の女子大学生を中心
に実施したので性別や年齢、職業、居住地などサンプルが偏ってしまった。
男女でのファッション意識の違い、年齢別での買い物をするときの考え方、ブラン
ドに対する意識の違い、職業によって収入の違いが表れると予測されるので金銭感覚
の違いも明らかになるのではないかと考える。次の機会では、より幅広くさまざまな
ジャンルのサンプルを得られるような調査を行ってみたい。
36
付表
1.調査票
2.発表資料
37
ブランド・ファッションについてあなたの意見を聞かせてください。
私たちは卒業研究の一貫として「ブランド・ファッション」についての実態を調査しています。ご回答いただいた内容に
ついては
研究以外には一切使用致しません。ご多忙の中、大変恐縮ですが以下のアンケートにご協力をお願いします。
Ⅰ.ファッションについてお聞きします。
1. よく洋服を買いに行く場所はどこですか。
当てはまる項目に 1~3位までの順位を数字で記入してください。
(1・2 位まででも可)
渋谷(
) 原宿(
) 新宿(
) 池袋(
) 代官山(
) 下北沢(
寺(
) 大宮(
)
地元(
)
:具体的に_____ その他(
)
:具体的に_______
)
2. 買い物に行くときの主な交通手段はなんですか。最も当てはまる項目 1 つに○をつけてください。
電車 (
) バス(
) 車(
) バイク(
) 原付(
) 自転車(
)
(
)
その他(
)
:具体的に___________
吉祥
徒歩
3. 洋服を選ぶ・買う際に何を参考にしますか。
当てはまる項目に、1~3位までの順位を数字で記入してください。
(1・2 位まででも可)
ファッション雑誌(
) 芸能人(
) モデル(
) 友人(
) 家族(
) 店員(
その他(
)
:具体的に___________
4. 洋服を買うときに何を重視しますか。
当てはまる項目に、1~3位までの順位を数字で記入してください。
(1・2 位まででも可)
値段(
) デザイン(
) 色(
) ブランド(
) 流行(
) 着心地の良さ(
素材(
)
その他(
)
:具体的に___________
5. あなたが多く所有するファッションアイテムは何ですか。
当てはまる項目に、1~5 位までの順位を数字で記入してください。
(1~4 位まででも可)
Tシャツ
(
) シャツ (
)
ブラウス (
) カットソー
(
)
ーター
(
)
ジャケット
(
)
スーツ (
)
ジーンズ (
) パンツ
(
)
ョートパンツ (
)
コート
(
)
スカート (
)
ワンピース (
) カーディガン (
)
レロ
(
)
(
アクセサリー (
)
帽子
(
)
バッグ
(
)
靴
マフラー
(
)
)
)
セ
シ
ボ
)
6. あなたの服装について、最もよく当てはまる番号を 1 つだけ選んで○をつけてください。
当てはまる
やや
当てはまる
どちらとも
やや
いえない
当てはまらない 当
てはまらない
さわやかなファッションを好
①
む・・・・・・・・・・・・・・・・・
3~4 枚は重ねて着るファッションを好
②
む・・・・・・・・・・
ゆるい・ラフなファッションを好
③
む・・・・・・・・・・・・・・・
古着系ファッションを好
④
む・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
動きやすいファッションを好
⑤
む・・・・・・・・・・・・・・・・・・
きれいめ系ファッションを好
⑥
む・・・・・・・・・・・・・・・・・・
個性的なファッションを好
⑦
む・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――1―― ――2―― ――3―― ――4―― ――5――
――1―― ――2―― ――3―― ――4―― ――5――
――1―― ――2―― ――3―― ――4―― ――5――
――1―― ――2―― ――3―― ――4―― ――5――
――1―― ――2―― ――3―― ――4―― ――5――
――1―― ――2―― ――3―― ――4―― ――5――
――1―― ――2―― ――3―― ――4―― ――5――
7. どのような頻度で洋服を買いますか。当てはまる項目に○をつけてください。
(複数回答可)
シーズンごとに(
) バーゲンのとき(
) お金が入ったとき(
) 気に入ったものがあ
れば(
)
ポイント倍やキャンペーンをやっているとき(
) その都度(
)
その他(
)
:具体的に___________
8. 1 ヶ月に自由に使える金額は大体どのくらいですか。
また、その中でファッションに費やすことのできる金額はどれくらいですか。
・自由に使える金額
約(
)円
・ファッションに使える金額
約(
)円
9. 今までに洋服などを買った店はどのように選びましたか。当てはまる項目全てに○をつけてください。
いつも行く店(
) 雑誌見て気になった店(
) テレビで紹介されていた店(
)
インターネットで気になった店(
) 友人から聞いた店(
) 自分のファッションに合った店
(
)
たまたま見かけた店(
) その他(
)
:具体的に___________
10. 通りがかりの店に入るとしたら、どのような理由が考えられますか。当てはまる項目全てに○をつけてく
ださい。
自分の趣味と合っていそうだから(
) 店の雰囲気が良さそうだから(
) 店員の雰囲気が良
さそうだから(
)
オシャレそうだから(
) ディスプレイに引かれて(
) 店がかわいらしかったから(
)
安そうだから(
)
セールをやっているから(
) その他(
)
:具体的に___________
11. 以下の各項目について、最も当てはまる番号を 1 つだけ選んで○をつけてください。
当てはまる
てはまらない
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
フ ァ ッ シ ョ ン に 興 味 が あ
る・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
フ ァ ッ シ ョ ン 雑 誌 を 読 ん で い
る・・・・・・・・・・・・・・・
流 行 に は 敏 感 な ほ う
だ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
洋 服 に こ だ わ り が あ
る・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
洋 服 を 買 う と き は 必 ず 試 着 す
る・・・・・・・・・・・・・・
ウ イ ン ド ー シ ョ ッ ピ ン グ が 好 き
だ・・・・・・・・・・・・・・・
バ
ー
ゲ
ン
に
よ
く
行
く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
バーゲンではついたくさん買ってしま
やや
当てはまる
どちらとも
やや
いえない
当てはまらない 当
――1―― ――2―― ――3―― ――4―― ――5――
――1―― ――2―― ――3―― ――4―― ――5――
――1―― ――2―― ――3―― ――4―― ――5――
――1―― ――2―― ――3―― ――4―― ――5――
――1―― ――2―― ――3―― ――4―― ――5――
――1―― ――2―― ――3―― ――4―― ――5――
――1―― ――2―― ――3―― ――4―― ――5――
――1―― ――2―― ――3―― ――4―― ――5――
⑨
⑩
⑪
⑫
⑬
⑭
⑮
⑯
⑰
⑱
⑲
⑳
う・・・・・・・・・
「割引」「〇〇%OFF」などという言葉に
弱い・・・・
「大人気!」「限定品」などの表示があると気
になる
人に勧められるとつい買ってしま
う・・・・・・・・・・・・
見栄をはって良い品物を買ってしま
う・・・・・・・・・・
買 う も の の 値 段 は 気 に し な
い・・・・・・・・・・・・・・・・・
衝 動 買 い を す る こ と が あ
る・・・・・・・・・・・・・・・・・・
買 い 物 に は 1 人 で 行 き た
い・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そ の 場 の 雰 囲 気 に 流 さ れ て し ま
う・・・・・・・・・・・・・
先 を 考 え て 行 動 す る ほ う
だ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
な か な か も の を 捨 て ら れ な
い・・・・・・・・・・・・・・・・
頼
ま
れ
る
と
断
れ
な
い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ル イ ・ ヴ ィ ト ン が 好 き
だ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――1―― ――2―― ――3―― ――4―― ――5――
――1―― ――2―― ――3―― ――4―― ――5――
――1―― ――2―― ――3―― ――4―― ――5――
――1―― ――2―― ――3―― ――4―― ――5――
――1―― ――2―― ――3―― ――4―― ――5――
――1―― ――2―― ――3―― ――4―― ――5――
――1―― ――2―― ――3―― ――4―― ――5――
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――1―― ――2―― ――3―― ――4―― ――5――
――1―― ――2―― ――3―― ――4―― ――5――
――1―― ――2―― ――3―― ――4―― ――5――
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Ⅱ.ブランドについてお聞きします。
1. ブランド品に興味がありますか。
ある(
)
ない(
)
どちらでもない(
)
2. 以下にあげるブランド品の中で、あなたが持っているブランド品のメーカーはなんですか。
当てはまる項目、全てに○をつけてください。
LOUIS VUITTON(
) GUCCI
(
) CHANEL (
) COAC
H (
) Dior
(
)
TIFFANY&Co.
(
) PRADA
(
) HERMES (
) FENDI
(
) D&G (
)
BVLGARI
(
) 持っていない (
)→4へ
3. あなたの持っているブランド品は何ですか。当てはまる項目、全てに○をつけてください。
財布 (
) バッグ (
) 洋服 (
) 靴 (
) アクセサリー (
) 時計 (
香水 (
)
その他(
)
:具体的に___________
4. 2 で持っていないと答えた方にのみお聞きします。
ブランド品を持っていない理由は何ですか。当てはまる項目、全てに○をつけてください。
)
高くて買えないから(
) 興味がないから(
) 自分に似合わないから(
) 皆が持ってい
るから(
)
使い勝手が悪そうだから(
) 特に理由はない(
) その他(
)
:具体的に________
___
5. ブランド品を買うとき、どこにこだわりたいですか。当てはまる項目、全てに○をつけてください。
品質(
) 機能性(
) 値段(
) デザイン(
) 知名度(
) 素材(
) 色
(
) 大きさ(
)
買うつもりはない(
) その他(
)
:具体的に___________
6. 自分のためにブランド品を買うとしたら何が欲しいですか。最も当てはまる項目1つに○をつけてくださ
い。
また、それを買うとしたらどれくらいの金額まで出せますか。
欲しいもの: 財布 (
) バッグ (
) 洋服 (
) 靴 (
) アクセサリー (
)
時計 (
) 香水 (
)
買うつもりはない(
) その他(
)
:具体的に___________
金額
: 約(
)円
7. 購入するつもりがなくても、ブランド店に入ることができますか。
はい(
)
いいえ(
)
あなた自身のことについてお聞きします。
①
性別
:
男性(
)
女性(
②
年齢
:
(
)歳
③
職業
: 高校生(
) 学生(
)
)
会社員(
)
主婦(
)
フリーター(
)
そ
の他(_______)
④
血液型
⑤
住まい
:
A型(
)
: 東京(
)
:
)
B型(
埼玉(
)
O型(
)
)
神奈川(
AB型(
)
)
分からない(
千葉(
)
)
その他(______
_)
⑥
住居
実家(
一人暮らし(
)
その他(_______)
十文字学園女子大学 社会情報学部 社会情報学科 星野ゼミ 4 年
加藤 理子 熊谷 未果 鈴木 美星
アンケートにご協力ありがとうございました。