−講義概要−(心身科学研究科 心理学専攻) 〔博士前期課程〕 科 目 実験心理学研究Ⅰ 演習 名 配当学期 (日進) 通年 配当学期 (栄) (1年) 人間行動における情動、動機づけ、ストレス、リラクセーション、パーソナリティの役割 について生理心理学的に検討する手法を学習する。はじめに、各自の研究に関わる関連文 献の検索法の習得、方法論の検討を通して、研究計画を立案する。次に、実験データの収 集、分析法の学習を経て、修士論文作成のための助言を総合的に行う。 授業科目の 人間行動における情動、動機づけ、ストレス、リラクセーション、パーソナリティの役割 概 要 (2年) について生理心理学的に検討する手法を学習する。これまでに学習した 「研究に関わる関連 文献の検索法の習得、方法論の検討、研究計画立案」に続いて、実験データの収集、分析に ついて学習する。また、修士論文作成のための助言を総合的に行う。 担当教員名 教授 榊 原 雅 人 単位数 4単位 (1年) 生 理心理学的研究法、英語文献の調査(結果のまとめと比較、問題点の指摘)、実験プロトコル の立案ができるようになることを到達目標とする。さらに、生理指標の記録法(脳波および心 電図)を修得することを目標とする。 到 達 目 標 (2年) 実 際に実験データを収集し、詳細な分析の手法(スペクトル分析、事象関連電位測定法)を習得 できること、さらには、結果についての討論を経て修士論文を作成することを到達目標とする。 (1年)年 間を通じて、主に次にあげる事柄につ (2年)年 間を通じて、次にあげる事柄について 順次、実施する。 いて順次、実施する。 1)実験データ解析 1)研究テーマの検討(問題の設定) 2)統計的検定 2)文献研究 授 業 計 画 3)結果についての効果的なプレゼンテーション 3)生理心理学的測定法のトレーニング 4)考察点の討論 4)研究計画の立案 5)論文作成と修正指導 5)実験の実施 6)データ解析 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) (1年)授業で扱った英語論文の問題点を自ら指摘できるよう復習すること、さらに、新しい文献 の収集と概要把握を予習課題とする。 (2年)実験結果に関連のある文献を予め調べること(予習) 、分析手法の詳細について関連文献を調 べておくこと(復習)を実施する。 学生に対する 授業への取り組み姿勢を100%として総合的に評価する。 評 価 方 法 テ キ ス ト 必要に応じて、資料(英語または日本語)を配布する。 参 考 文 献 目 計量心理学研究 演習 名 配当学期 (日進) 通年 配当学期 (栄) (1年)計量心理学や数理心理学の分野の修士論文作成を目指して、関連領域の基礎数学の学習と 修士論文の指導を行うこと。 授業科目の 概 要 (2年)一年次に引き続き、計量心理学や数理心理学の分野の修士論文作成を目指して、関連領域 の基礎数学の学習と修士論文の指導を行うこと。 担当教員名 到 達 目 標 教授 千 野 直 仁 単位数 4単位 計量心理学・数理心理学に必要な下記の数学的基礎の学習 、非対称多次元尺度構成法の学習等 の指導を行う。 また、これらのアドバンストコースの学習及び修士論文作成等の指導を行う。 1)行列の由来 2)行列の基本的演算 3)行列式 4)関数の微分の基本と幾何学的意味 5)関数の積分の基本と幾何学的意味 6)目的関数の最適化とは 7)最適化の基本的方法 授 業 計 画 8)統計的検定と推定 9)誤差分布と線形モデル 10)推定量の望ましさの基礎概念 11)微分方程式の基礎 12)差分方程式の基礎 13)線形時系列解析の基礎 14)カオス時系列解析の基礎 15)千野ら(2012)のレビュー 準 備 学 修 学期の初めに配布する資料や推薦図書を、授業ごとあらかじめ予習し、授業後にはその時に内容 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 を読み直し、復習すること。 度の具体的な学修内容) 学生に対する レポートの得点で評価 評 価 方 法 千野直仁・佐部利真吾・岡田謙介 (2012). 非対称MDS の理論と応用 現代数学社 テ キ ス ト 吉野諒三・千野直仁・山岸侯彦 (2007). 数理心理学 培風館 合原一幸編 (2000). カオス時系列解析の基礎と応用 産業図書 参 考 文 献 ─ 129 ─ 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 科 目 社会心理学研究 演習 名 担当教員名 教授 岡 本 真一郎 単位数 4単位 配当学期 (日進) 配当学期 (栄) 通年 授業科目の 修士論文の作成をめざす. 概 要 到 達 目 標 上記の目標のため,関連文献を読み,調査実験を行う. 授 業 計 画 1〜15.研究への助言 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 文献研究,データ収集・解析などをきちんと行うこと. 学生に対する 研究の進捗状況によって評価する. 評 価 方 法 テ キ ス ト 授業時に指示する. 参 考 文 献 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 目 産業心理学研究 演習 名 配当学期 (日進) 通年 配当学期 (栄) 組織における人間の心理的側面について、実証的に検討する手法を習得する。領域についての基 授業科目の 礎知識の習得、テーマの選定、文献研究、実証方法の決定(質問紙調査、実験、インタビュー等)、 概 要 研究の実施、分析という過程を経て、修士論文作成の準備を行う。 (1年) 組織における人間の心理的側面について、実証的に検討する手法を習得する。領域につい ての基礎知識の習得、テーマの選定、文献研究、実証方法の決定(質問紙調査、実験、イ 到 達 目 標 ンタビュー等)、研究の実施、分析という過程を経て、修士論文作成の準備を行う。 (2年) 修士論文の完成。 担当教員名 教授 高 木 浩 人 1. 2. 3. 授 業 計 画 4. 5. 6. 7. 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 単位数 4単位 産業・組織心理学領域の基礎知識(1〜5回) 関心の明確化・研究テーマの決定(6〜7回) 文献研究とその成果の検討(8〜12回) 研究の枠組みの決定(13〜17回) 研究の準備(18回〜22回) 結果の分析(23回〜27回) 結果の考察と次の課題の明確化(28回〜30回) 自らが関心をもつテーマに関連する情報に積極的に接することが予習復習となる。 学生に対する 授業への参加態度、レポートで評価する 評 価 方 法 テ キ ス ト 授業時に指示する。 参 考 文 献 ─ 130 ─ 科 目 実験心理学研究Ⅰ−a 講義 名 担当教員名 授業科目の 概 要 到 達 目 標 授 業 計 画 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 配当学期 (日進) 春学期 配当学期 (栄) 私たちが環境に適応する際、感情や動機づけ、ストレス、パーソナリティなどの心理学的要因は 重要な役割を果たしている。講義では、このような情動的側面に焦点をあてながら、心理生理学 において用いられる生体指標(脳波・心電図)を取り上げ、ストレス・リラクセーションと生理反応 の関係について学習することを目的とする。 実験法の特徴について理解し、生理心理学における代表的な生理指標(脳波・心電図)を用いて心理 的事象(ストレス・リラクセーション)に対する反応を実際に計測、分析できるようになることを目 標とする。 1.講義概要 2.心理学研究法の特色 3.現代心理学と実験法1(要因計画法) 4.現代心理学と実験法2(測度の要件) 5.現代心理学と実験法3(仮説と具体的操作) 6.認知的機能に関わる研究1(脳波を指標とした研究例) 7.認知的機能に関わる研究2(事象関連電位を指標とした研究例) 8.自律系機能に関わる研究1(心拍を指標とした研究例) 9.自律系機能に関わる研究2(心拍変動を指標とした研究例) 10.心理生理的ストレス反応 11.脳波の測定法とリラクセーション1 12.脳波の測定法とリラクセーション2 13.心拍変動の測定法と実験的ストレス1 14.心拍変動の測定法と実験的ストレス2 15.まとめ 教授 榊 原 雅 人 単位数 2単位 講義終了時に当日内容について簡単なレポートを作成し次回に提出する(復習)。また、次の回で扱 うテーマについて予め調べ講義の冒頭でその内容を確認する(予習)。 学生に対する 講義中に提示したテーマおよび実習レポート(および受講態度)を100%として評価する。 評 価 方 法 テ キ ス ト 必要な資料を授業内で配布する。 参 考 文 献 目 実験心理学研究Ⅰ−b 講義 名 配当学期 (日進) 秋学期 配当学期 (栄) 日常生活における情動経験(ストレス)はさまざまな生体反応を引き起こし、時に病的な状態を引き 起こすことさえある。近年、オペラント条件づけの原理を利用して生体反応をコントロールし(バ イオフィードバック法・ニューロフィードバック法)、ストレスや病的状態を回復に導いていこう 授 業 科 目 の とする学問領域(応用心理生理学)が盛んになりつつある。 概 要 本講義では、神経生理学の基礎的知識を踏まえた上で自律神経活動を取り上げ、電気生理学な 観点から主に心拍変動の特徴について解説する。これらに加えて、このような生体情報をコント ロールすることによって生まれる臨床的効果(不安の低減やうつ状態の回復など)について実習を通 して学習することをねらいとする。 担当教員名 到 達 目 標 教授 榊 原 雅 人 単位数 2単位 講義の到達目標は、ストレスと自律神経活動の関連性、ストレスによって引き起こされた心身症 状に対するバイオフィードバックの効果を説明できるようになることである。 1.講義の概要 2.ストレスと心理生理的問題の関連 3.脳神経とうつ病の薬理 4.リ ラクセーション法が自律神経活動に及ぼす 影響 授 業 計 画 5.心拍変動1(自律神経活動とtonicな心拍) 6.心拍変動2(自律神経活動とphasicな心拍) 7.心拍変動3(心拍変動のスペクトル分析) 8.心拍変動4(HF成分と呼吸性不整脈) 9.心拍変動5(LF成分と圧受容体反射) 10.心 拍変動バイオフィードバック1(PTSDへの介 入研究) 11.心拍変動バイオフィードバック2(大うつ病へ の介入研究) 12.心拍変動バイオフィードバック3(実施手順) 13.心拍変動バイオフィードバック4(理論的効果 機序) 14.バイオフィードバックの臨床応用の概観 15.まとめ 講義終了時、当日の内容を確認しながらその中で特に重要な概念について小レポート課題を提示 準 備 学 修 する。学生は自らの考えを書き加えた上でレポートを作成し次の回に提出する(復習)。これを期間 (予習・復習等に必要な 中に8回程度実施する。また、講義終了時に次回の内容を簡単に説明し、重要な概念については 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 予め調べてノートに記載してくるよう求める(予習)。次回講義の冒頭で学生を指名して予習した内 容を確認する。 学生に対する 毎回提出される小レポートを80%、授業態度を20%として評価する。 評 価 方 法 テ キ ス ト 講義内容に合致した教科者・参考書がみあたらないため、講義内で英語論文の資料を配付する。 参 考 文 献 ─ 131 ─ 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 科 目 計量心理学研究a 講義 名 配当学期 (日進) 春学期 配当学期 (栄) 心理統計法特論と振り替え可能な科目で、臨床心理士試験問題のうちの統計分野の問題出題範囲 授業科目の と内容を知り、関連する統計学的知識を学ぶことにより、統計分野の試験問題に対する理解を深 概 要 めること。 担当教員名 到 達 目 標 教授 千 野 直 仁 単位数 2単位 春学期では、心理学の分野での統計解析の基礎、心理テストの信頼性・妥当性、分散分析、多変 量解析の入門的知識など、臨床心理士試験問題にこれまで出題された概念を中心に解説する。 1)臨床心理士試験問題の概要 2)度数分布と理論分布、分散と不偏分散 3)度数分布の母数、連続分布・離散分布 4)相関と独立 5)心理尺度 6)検定の考え方、有意水準とその由来 7)テストの信頼性1 授 業 計 画 8)テストの信頼性2 9)テストの信頼性3 10)テストの妥当性 11)分散分析 12)標準得点 13)因子分析 14)重回帰分析 15)その他の多変量解析と最近の動向 準 備 学 修 学期の初めに配布するパワーポイント資料を授業ごと、あらかじめ予習し、授業後にはその時に (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 内容を読み直し、復習すること。 度の具体的な学修内容) 学生に対する 試験及び出席日数 評 価 方 法 テ キ ス ト ・千野ホームページ講義ノート http://www.aichi-gakuin.ac.jp 適宜紹介して使用 参 考 文 献 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 目 計量心理学研究b 講義 名 担当教員名 授業科目の 概 要 到 達 目 標 授 業 計 画 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 配当学期 (日進) 秋学期 配当学期 (栄) 修士論文の作成に際して収集した調査データなどを総合的に解析するためのいわゆる多変量解析 の基本的な幾つかの方法を解説し、修士論文の作成時に役立つようにする。 秋学期では、心理学の分野での基本的なデータ集計のための統計的方法、重回帰分析、因子分 析、共分散構造分析などの基礎的概念や理論を、臨床心理士試験問題にこれまで出題された概念も 含めて、解説する。 1)重回帰分析1 2)重回帰分析2 3)重回帰分析3 4)因子分析1 5)因子分析2 6)対応分析1 7)対応分析2 8)判別分析1 9)判別分析2 10)ロジスティック回帰分析1 11)ロジスティック回帰分析2 12)ロジスティック回帰分析3 13)共分散構造分析1 14)共分散構造分析2 15)一般化線形モデル 教授 千 野 直 仁 単位数 2単位 学期の初めに配布するパワーポイント資料を授業ごと、あらかじめ予習し、授業後にはその時に 内容を読み直し、復習すること。 学生に対する 試験及び出席日数 評 価 方 法 テ キ ス ト ・千野ホームページ講義ノート http://www.aichi-gakuin.ac.jp 適宜紹介して使用 参 考 文 献 ─ 132 ─ 科 目 社会心理学研究a 講義 名 担当教員名 教授 岡 本 真一郎 単位数 2単位 配当学期 (日進) 配当学期 (栄) 春学期 授業科目の 科学としての社会心理学の理解をめざす. 概 要 到 達 目 標 上記のため,文献を講読する力を身につける. 1.イントロダクション 授 業 計 画 2〜14.文献講読 15.まとめ 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 文献を十分に検討すること. 学 生 に 対 す る 授業への参加70% 評 価 方 法 期末のリポート テ キ ス ト 授業時に指定する. 参 考 文 献 目 社会心理学研究b 講義 名 担当教員名 教授 岡 本 真一郎 単位数 2単位 授業科目の コミュニケーションについて理解をめざす. 概 要 到 達 目 標 上記のため,文献を講読する力を身につける. 1.イントロダクション 授 業 計 画 2〜14.文献講読 15.まとめ 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 関連文献を十分に検討すること. 学 生 に 対 す る 授業への参加70% 評 価 方 法 期末のリポート30% テ キ ス ト 授業時に指定する. 参 考 文 献 ─ 133 ─ 配当学期 (日進) 配当学期 (栄) 秋学期 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 科 目 産業心理学研究a 講義 名 配当学期 (日進) 春学期 配当学期 (栄) 労働者の多くは、組織に所属して仕事をしている。 したがって、組織内での人間の心理、人間行 動について理解することが重要となる。講義では、産業・組織心理学のさまざまな問題について考 授 業 科 目 の える。 まず、産業・組織心理学とは何か、組織においていかにして有効に人的資源を活用するか、 概 要 職務分析、組織におけるコミュニケーションと人間関係、集団の影響とチーム等に焦点を当てる文 献に基づいて講義を進める。テーマに関連する著書、論文を院生各自が分担、輪読し、その問題点、 発展の可能性について討論する。 担当教員名 教授 高 木 浩 人 単位数 2単位 到 達 目 標 産業・組織心理学について理解を深めること。 1. 2. 3. 授 業 計 画 4. 5. 6. 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 産業・組織心理学とは何か(1・2回) 組織における人的資源の活用(3・4回) 仕事とは何か(5・6・7回) 組織における人間関係(8・9・10回) 集団の影響とチーム(11回・12回・13回) まとめ(14回・15回) テキストを熟読することが予習復習となる。 学生に対する 授業への参加態度、レポートで評価する 評 価 方 法 テ キ ス ト 授業時に指示する。 参 考 文 献 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 目 産業心理学研究b 講義 名 配当学期 (日進) 秋学期 配当学期 (栄) 労働者の多くは、組織に所属して仕事をしている。 したがって、組織内での人間の心理、人間行 動について理解することが重要となる。 講義では、春学期に引き続いて、産業・組織心理学のさま 授業科目の ざまな問題について考える。 モチベーションの理論と応用、職務満足の理論と応用、リーダーシッ 概 要 プ、キャリア等に焦点を当てる文献に基づいて講義を進める。 テーマに関連する著書、論文を院生 各自が分担、輪読し、その問題点、発展の可能性について討論する。 担当教員名 教授 高 木 浩 人 単位数 2単位 到 達 目 標 産業・組織心理学について理解を深めること。 1. 2. 授 業 計 画 3. 4. 5. 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) モチベーションの理論と応用(1・2・3回) 職務満足の理論と応用(4・5・6回) リーダーシップ(7・8・9・10回) キャリア(11・12・13回) まとめ(14回・15回) テキストを熟読することが予習復習になる。 学生に対する 授業への参加態度、レポートで評価する 評 価 方 法 テ キ ス ト 授業時に指示。 参 考 文 献 ─ 134 ─ 科 目 人格心理学研究Ⅰ−a 講義 名 担当教員名 教授 吉 川 吉 美 単位数 2単位 配当学期 (日進) 配当学期 (栄) 春学期 授業科目の 人格形成の基礎を学ぶ 概 要 人格の形成と多様性を、様々な人の生き方についてライフサイクル、ライフステージを視座に して諸人格心理学的理論より検討する。そして更に家庭、学校、職場、と言った現実生活の中で 生じる諸問題(子育て上の問題、学校生活上での問題、職場での人間関係の問題、地域近隣での問 到 達 目 標 題、または自分の生き方上の問題)等を検討して行く。そうしたことにより臨床現場で多々問題と なる事柄について、そのとらえ方や対処の仕方等の理解を深め人格心理学の活用を学ぶ。前期は 乳幼児期と学童期に焦点の当てる。 1・人格心理学研究Ⅰ—a、1—bのガイダンス 2・臨床心理家の職業的アイデンティティ 3・臨床心理家の職業的アイデンティティ形成① 4・臨床心理家の職業的アイデンティティ形成② 5・乳幼児期に生ずる人格心理学的諸問題とそのア セスメント 授 業 計 画 6・乳幼児期に生ずる諸問題の精神分析学的理解と 対処 7・乳幼児期に生ずる諸問題の行動論的理解と対処 8・乳幼児期に生ずる諸問題の動作学的理解と対処 9・乳幼児期に生ずる諸問題と対処についてロール プレーを取り入れ検討する 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 10・学童期に生ずる人格心理学的諸問題とそのアセ スメント 11・学童期に生ずる人格心理学的諸問題の精神分析 学的理解と対処 12・学童期に生ずる人格心理学的諸問題の行動論的 理解と対処 13・学童期に生ずる人格心理学的諸問題の動作学的 理解と対処 14・学童期に生ずる諸問題と対処についてロールプ レーを取り入れ検討する 15・まとめ 予習の必要あり 学生に対する 出席状況と授業態度、そしてレポート等より総合的に評価する 評 価 方 法 テ キ ス ト 配布資料を多用する。 参 考 文 献 参考図書については適宜指示する 目 人格心理学研究Ⅰ−b 講義 名 担当教員名 授業科目の 概 要 教授 吉 川 吉 美 単位数 2単位 配当学期 (日進) 配当学期 (栄) 本年度開講せず 到 達 目 標 授 業 計 画 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 学生に対する 評 価 方 法 テ キ ス ト 参 考 文 献 ─ 135 ─ 秋学期 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 科 目 臨床心理学研究a 講義 名 配当学期 (日進) 春学期 配当学期 (栄) 授 業 科 目 の 実践学としての臨床心理学においては、因果論によらない論理が成立することを知ることがねら 概 要 いとなる。 これは「基礎コース」専修生のための科目である。 心理学一般の研究法については 「心理学研究法」の科目に譲り、ここでは臨床心理学に特有の研究 方法について検討する。とくに「質的研究」ということが問題になるが、中でも、「事例研究法」に ついてとりあげることにしたい。とりわけ限られた特定の経験から一般的、法則的な普遍性を立 到 達 目 標 証しようとする「帰納法」にもとづく研究デザインのあり方について議論を深めたい。さらに自然 科学的方法と対置される「現象学」的方法についての理解を促し、具体的に私自身の事例研究の論 文や修了生の修士論文をとりあげて、 「実践」としての「臨床心理学」の本質にかかわる総論的、概 論的把握をも目指すこととしたい。 担当教員名 客員教授 池 田 豊 應 単位数 2単位 ①臨床心理学研究法とは ②質的研究について ③自然科学の論理と現象学の論理 授 業 計 画 ④具体的な論文の検討 ⑤「個別に普遍をみる」 ⑥まとめ 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 配布資料を予習復習して、よく検討すること。 学生に対する 出席、討論への参加態度、レポート等により総合的に評価する。 評 価 方 法 テ キ ス ト その都度、資料を配付する。 参 考 文 献 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 目 臨床心理学研究b 講義 名 担当教員名 授業科目の 概 要 客員教授 池 田 豊 應 単位数 2単位 配当学期 (日進) 配当学期 (栄) 本年度開講せず 到 達 目 標 授 業 計 画 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 学生に対する 評 価 方 法 テ キ ス ト 参 考 文 献 ─ 136 ─ 秋学期 科 目 臨床心理学研究Ⅰ 演習 名 配当学期 (日進) 通年 配当学期 (栄) (1年)専修生にとってはもっとも中核となる授業である。臨床心理士キャンディデイトとしての 授業科目の アイデンティティを高め、また深め、広げたい。 概 要 (2年)修士論文を完成すること (1年)演習なので基本的に、専修生が自身のテーマについて研究計画や進捗状況をプレゼンテート し、全体で討議する形態とする。 そのときどきで研究のみにかぎらず、臨床実践上の問題や 担当しているケースのスーパーヴィジョンなどに当てることもありうる。 到 達 目 標 (2年)演習なので基本的に、専修生が自身のテーマについて研究計画や進捗状況をプレゼンテート し、全体で討議する形態とする。 そのときどきで研究のみにかぎらず、臨床実践上の問題や 担当しているケースのスーパーヴィジョンなどに当てることもありうる。 担当教員名 授 業 計 画 客員教授 池 田 豊 應 単位数 4単位 ①オリエンテーション ②担当者の最近の論文などについて ③専修生によるプレゼンテーションと討議 ④まとめ 準 備 学 修 (1年)その都度、専修生ごとに課題を与えるので、最大限の努力をすること。 (2年)それぞれのテーマを探究するための授業外の努力が主であり、授業はそのチェックの機会 に過ぎない。 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 学生に対する 出席は当然のこととして、発表内容や参加態度により評価する。 評 価 方 法 テ キ ス ト 使用しない。 適宜紹介する。 参 考 文 献 目 臨床心理学研究Ⅱ 演習 名 配当学期 (日進) 通年 配当学期 (栄) (1年)心理療法の実際においては心理療法が進むに従ってクライアントは内面世界へと開かれて ゆき、夢体験やイメージ体験が活性化さしてゆき、その結果描画・箱庭・コラージュ等の 芸術・表現療法へと誘われてゆく。夢体験の報告に対しては夢分析を行うということにな るが、それらの臨床的dataをどのように読み解いてゆくか、は臨床心理士の有すべき重要 な能力の一つとなる。思春期・青年期のクライアントはことさらその傾向が強い。そこで 授業科目の 本演習ではユング心理学を基盤にしつつ、芸術・表現療法を学ぶことを通じて、深層心理の 概 要 世界の広さと奥深さを理解してゆく。 (2年)心理臨床学における研究の中核は「事例研究」である。良い事例研究は時代を超越した価値 と生命力をもっていることはフロイドやユング他の研究をみれば明らかである。そのよう な高い目標を志すべく、院生諸氏の研究を支援したい。 (1年)ある程度こころの深層から生み出されてゆくイメージの世界・その種種層を受容し・理解 到 達 目 標 し・読み取ってゆく(解釈する) 能力を身につけてゆく。 (2年)すぐれた修士論文の作成!につきる。 担当教員名 授 業 計 画 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 教授 生 越 達 美 単位数 4単位 (1年)受講生のニードや問題意識に合せることはもちろんであるが、指定する文献・資料を使い つつ授業を進めてゆく。 (2年)まずはじめに事例研究の意義と方法に関する諸文献を読むことから始める予定である。 (1年)特に指定することはしない予定である。 (2年)心理臨床実務に誠心誠意取り組んでゆく。 学 生 に 対 す る (1年)出席点、授業への取り組み方、そしてレポート等によって行う。 評 価 方 法 (2年)出席状況・授業へのコミットメントの様子等を踏まえつつ、総合的に評価を行う。 (1年)河合隼雄 著『ユング心理学入門』 培風館 (1967年) 。 河合隼雄 著『箱庭療法入門』 誠信書房 (1969年) 。 徳田良仁他編著『芸術療法 (1・2) 』 岩崎学術出版社 (2002年) 。 テ キ ス ト 徳田良仁監修『俳句・連句療法』 創元社 (1990年) 。 森谷寛之 著『コラージュ療法実践の手引』 金剛出版 (2012年) 。 等。 (2年)必要があればその都度紹介する。 参 考 文 献 ─ 137 ─ 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 科 目 臨床心理学研究Ⅳ 演習 名 担当教員名 教授 中 島 健 一 単位数 4単位 配当学期 (日進) 配当学期 (栄) 通年 (1年)ゼミ選択者の人数等によって柔軟に運営する。 参加院生の研究や臨床実践活動に資するディスカッション、関連文献や分析方法に関する ディスカッション等を行い、大学院に於ける学習及び論文執筆に向けた実力を養成する。 授業科目の 概 要 (2年)ゼミ選択者の人数等によって柔軟に運営する。 参加院生の研究や臨床実践活動に資するディスカッションを行い、その実力を高めるとと もに、大学院修士課程に於ける学習を完成させる。 到 達 目 標 参加院生の研究テーマを深める。 実践活動に於ける視点と技術を形成する。 基本的には、参加院生の研究テーマについて、担当教員とゼミ参加院生達によるコメント・アド バイスをする「発表→ディスカッション型」 授業を行う。 授 業 計 画 論文指導だけではなく、担当教員の専門性である障害児・者への発達支援、認知症等高齢者への 心理支援を中心に討論を行ったり、文献を読むことも検討する。 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 自身の研究や心理療法能力については、文献のレビューやワークショップ等への参加、学会発表 等を行うことが、授業外の学修となる。 学生に対する 小レポート等で総合的に評価する。 評 価 方 法 テ キ ス ト 適宜指示する。 参 考 文 献 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 目 臨床心理学研究Ⅴ 演習 名 配当学期 (日進) 通年 配当学期 (栄) 授 業 科 目 の (1年) 臨床心理学分野における高度専門職業人としての基本態度や基本発想について理解を深める。 概 要 (2年) 臨床心理学分野における高度専門職業人としての臨床心理学的支援の実際を研究に結びつける。 担当教員名 教授 齋 藤 眞 単位数 4単位 臨床心理学での研究に向けて、まずは臨床心理学の実践から学ぶための基本態度を質し、次いで 実践上の工夫などについて、個別事例に基づき受講生の個性も大切にしながら検討する。 到 達 目 標 そして、討論や発表などを通じて、さまざまな実践から問題意識や研究のための発想を各専修生 自らが見つけ出して提示し、研究計画や進捗状況を報告しながら、研究としてまとめあげてもらう。 1. オリエンテーション 2−5. 各専修生の問題意識の発表を通じての討論 授 業 計 画 6−10. 臨床実践の基本態度やマナーについての討論 11−20. 臨床実践での見立てや心理療法過程についての討論 21−30. 各専修生の研究発想・研究計画の発表を通じての討論 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) レポートの作成。 学生に対する 出席は当然のこととして、受講態度や発表・課題レポートなどに基づいて総合的に評価する。 評 価 方 法 特になし。 テ キ ス ト 随時紹介予定。配布された資料も参考にしながら、臨床心理士として必要とされる知識や態度に ついて授業前・授業後に考えてゆくことが、予習・復習となる。 参 考 文 献 ─ 138 ─ 科 目 人格心理学研究Ⅰ 演習 名 担当教員名 教授 吉 川 吉 美 単位数 4単位 配当学期 (日進) 配当学期 (栄) 通年 授業科目の 研究の着手 概 要 修士論文を作成のために研究計画の基礎、研究方法、といつた方向性、手順を固めて行き研究の 到 達 目 標 進捗状況についてプレゼンテーションなどを通し確認しつつ漸進的に研究活動を進める。その過程 では心理臨床活動を行う上で具体的な方法論や具体的事例の検討を扱う事にもなる。 1・オリエンテーション 2・研究テーマ、計画の設定 3・研究方法、計画の吟味 授 業 計 画 4・研究テーマ、計画の再考 5・プレゼンテーションとグループ討議 6・事例の検討(グループスパービジョン形式) 7・まとめ 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 予習の必要性あり 学生に対する 出席状況と授業態度、そしてレポート等より総合的に評価する 評 価 方 法 テ キ ス ト 特になし 適宜紹介する 参 考 文 献 目 臨床心理学特論a 講義 名 担当教員名 客員教授 池 田 豊 應 単位数 2単位 配当学期 (日進) 配当学期 (栄) 春学期 授業科目の 臨床心理士キャンディデイトとしてのアイデンティティを高め、また深め、広げたい。 概 要 ここでは実践としての「臨床心理学」一般にかかわる総論、概論的把握を目指すこととしたい。 テキストを用い、心理臨床とは何か、その特異的専門性とは、それに従事するために必要な知識、 到 達 目 標 技能、態度、倫理とは何か等々の心理臨床実践の基本的諸問題について検討する。 すでに40年余り心理学臨床に従事してきた担当者の見解も積極的に提示したい。 受講生は前もってテキストの当該の章を読んでおき、全体で討議する形式で進めることとする。 授 業 計 画 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) ①オリエンテーション ②臨床心理学とは何か ③〜⑭テキストからの資料に基づく討議 ⑮まとめ 配布資料をよく読みこみ、不明な点を調べ、過不足なくまとめること。 学生に対する 出席、討論への参加態度、レポートで評価する。 評 価 方 法 テ キ ス ト 大塚義孝ほか監修 臨床心理学全書第1〜13巻(誠信書房)これは購入しなくてもよい。 その他の文献については、適宜紹介する。 参 考 文 献 ─ 139 ─ 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 科 目 臨床心理学特論b 講義 名 配当学期 (日進) 秋学期 配当学期 (栄) 臨床心理領域を支える四本柱のまず第一は「臨床心理面接」であり、その中心に位置するのが「心 授 業 科 目 の 理療法」である。心理療法(カウンセリング)には様々な理論や技法が存在するが、理論・技法を直 「事例研究」を読むことを通じて、心理療法の実 概 要 接取り上げるのは別の授業に任せ、この授業では 際を学んでゆく。 担当教員名 教授 生 越 達 美 単位数 2単位 到 達 目 標 「心理療法」の実際の在り方を知るとともに、その奥深さを理解してゆく。 授 業 計 画 指定するテキストを順次輪読してゆく。 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) その都度関連する資料・文献等を紹介する。 学生に対する 出席を重んじるとともに、最終的にはレポートを以て行う。 評 価 方 法 テ キ ス ト 生越達美 著『心理臨床学の実際』 ナカニシヤ出版 (2007年) 。 参 考 文 献 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 目 臨床心理面接特論a 講義 名 配当学期 (日進) 春学期 配当学期 (栄) 心理臨床の実務は面接に始まって面接に終わる、ということができる。逆にいえば面接のない ところには心理臨床の実務は存在し得ない。1907年2月 フロイトとユングは初めて(ウイーンの フロイトの自宅において)会い、13時間余り精神分析について話し合ったということであるが、そ 授 業 科 目 の の折にフロイトは「心理療法の根幹になるものは?」とユングに対して質問し、その質問に対して 概 要 ユングは「転移と逆転移が心理療法のアルファーでありオメガである」と答える。それにたいして フロイトは「貴方は心理療法の本質を理解している!」といって、賛同したという。このことは心理 面接という方法(治療の上でもこころの探究の上でも)の特質とその奥深さを示唆して余すところ がないエピソードであるということができる。そのような 「面接」 という方法について、学んでゆく。 担当教員名 教授 生 越 達 美 単位数 2単位 到 達 目 標 「面接」という状況のもとに出現してゆくこころの現象の奥深さを知る。 授 業 計 画 指定するテキストおよび関連する文献等の資料を読み進める。 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) テキストのほか紹介する文献を自主的に読むこと。 学生に対する 出席、デスカッション、の在り方を踏まえつつ。最終的にはレポートによって、行う。 評 価 方 法 土居健郎 著『方法としての面接−臨床家のために−』 医学書院 (1977年) 。 そのほかの参考文献として: 金子書房 (昭和49年) 。 テ キ ス ト 土居健郎 著『精神療法と精神分析』 土居健郎 著『精神療法の臨床と指導』 医学書院 (1967年) 。 河合隼雄 著『心理療法除雪』 岩波書店 (1992年) 。 参 考 文 献 ─ 140 ─ 科 目 臨床心理面接特論b 講義 名 担当教員名 客員教授 池 田 豊 應 単位数 2単位 配当学期 (日進) 配当学期 (栄) 秋学期 授業科目の 臨床心理士になるものの最も基本的な理論と技法の訓練である。 概 要 「臨床心理面接」は臨床心理士の専門性を構成する最も重要な一角である。この専門的方法、い わゆる「心理療法」としての心理面接について、基礎的な諸理論や技法論を検討する。そして、 「人 到 達 目 標 間学的心理学」の立場にたつ担当者の事例を提起し、面接をめぐるさまざまな主題について考えて いきたい。 ①「面接」に関する諸理論 ②カウンセリングの技法 ③小グループによるエクササイズ 授 業 計 画 ④人間学的心理学による心理療法 ⑤担当者の事例たち ⑥臨床心理面接のすすめ方 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 配布資料について十分に予習復習すること。 学生に対する 出席、参加態度、レポートによる評価。 評 価 方 法 テ キ ス ト テキストについては、講義中に指定する。 その他の資料については、適宜配付する。 参 考 文 献 目 臨床心理査定演習a 演習 名 配当学期 (日進) 春学期 配当学期 (栄) 心理査定(アセスメント)は個々のクライエントに対して最も有効な援助方法を見出す際の基礎と なる。ここではクライエントの心理学的問題を適切に理解するための方法を習得する。知能やパ 授業科目の ーソナリティ、発達の水準を測定する検査をいくつか取り上げ、その理論と施行法を学ぶととも 概 要 に、心理査定についての実践的な解釈の仕方や見立て、報告書作成の仕方、援助計画、援助後の 効果の査定などについても学習する。 担当教員名 准教授 八 田 純 子 単位数 2単位 到 達 目 標 心理査定に関する総合的な能力を身につけ、事例を包括的に検討することができる。 1. オリエンテーション 2. 臨床心理査定の概要 3. 描画法(1) 4. 描画法(2) 授 業 計 画 5. パーソナリティの査定に関する質問紙法 (1) 6. パーソナリティの査定に関する質問紙法 (2) 7. パーソナリティの査定に関する質問紙法 (3) 8. 知能検査(1) 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 9. 知能検査 (2) 10. 発達検査 11. 行動の査定と行動分析 (1) 12. 行動の査定と行動分析 (2) 13. 神経心理学的検査,診断基準,構造化面接 14. 各領域におけるアセスメント (1) 15. 各領域におけるアセスメント (2) 出された課題をただこなすだけでなく、自ら問題を見出し、それについてさらに調べたりするな ど積極的に取り組んでほしい。 学生に対する 課題毎のレポート、討論への参加のあり方とその内容によって評価する。 評 価 方 法 テ キ ス ト 参 考 文 献 下山晴彦 著 『臨床心理アセスメント入門』 金剛出版 2008.9 村瀬嘉代子・津川律子 編 『事例で学ぶ臨床心理アセスメント入門』 金剛出版 2012.8 ─ 141 ─ 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 科 目 臨床心理査定演習b 演習 名 担当教員名 客員教授 池 田 豊 應 単位数 2単位 配当学期 (日進) 配当学期 (栄) 秋学期 授業科目の 臨床心理士のもっとも基本的な技法を習得すること。 概 要 臨床心理アセスメントの中でも、とくに習得が難しいとされる投映法に関して、臨床現場で実際 に使えるようになることを目指して、とりわけロールシャッハ法の実施と分析、解釈についての訓 練を行う。 演習であるので、受講生が主体的、実践的に取り組み、コツを体得することが大事であ 到 達 目 標 る。 授業時間以外での努力が求められ、授業では課題の提示や解説、質疑、小グループによるプレ ゼンテーション、討論等が主となる。 ロールシャッハ法について、受講生は授業開始以前に、臨床現場で被験者体験をしておくことが 望ましい。 ①イントロダクション ②ロールシャッハ法の実施法 ③ロールシャッハ法のスコアリング説明。 テキ ストの課題3宿題 ④ロ ールシャッハ法のスコアリングについて質 授 業 計 画 疑。スコアリング事例宿題 ⑤TAT概説 ⑥宿題事例レポート提出。質疑 ⑦ロ ールシャッハ法の分析解説。分析のための 事例提示 ⑧継列分析について解説。 小グループ発表用事 例提示 ⑨分析事例レポート提出。 質疑。 最終レポート 課題提示 ⑩分析事例レポート提出。 質疑 ⑪「色彩効果」についての解説 ⑫小グループによる発表① ⑬小グループによる発表② ⑭小グループによる発表③ ⑮まとめ 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) レポート課題が2回。このほかにも十分な予習復習が不可欠である。 学生に対する 出席、発表内容、レポート内容により評価 評 価 方 法 テ キ ス ト テキストは、池田豊應編「臨床投映法入門」ナカニシヤ出版 参 考 文 献 参考文献は適宜紹介する。 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 目 臨床心理基礎実習 実習 名 担当教員名 教 授 齋 藤 眞 准教授 牧 田 潔 単位数 2単位 配当学期 (日進) 配当学期 (栄) 通年 授業科目の 高度専門職業人としての臨床心理士に求められる基本態度の涵養。 概 要 到 達 目 標 この授業では、カウンセリングの基本技法を習得する。クライエントへの対人援助的接近法は多 様にあるが、ここでは、どのようなオリエンテーションをとるにせよ、必ず心得ておかなければ ならない多少の共通点を基礎的なカウンセリングの技法として習得する。担当者が用意したプリ ントを使って、実習と討論・解説を行う。心理面接におけるインテイクについても学習する。ロ ールプレイや試行カウンセリングでは、各自がやりとりの逐語記録を作成し、自分と相手の心的 過程をじっくりと吟味してもらう。 授 業 計 画 下記のような項目を柔軟に配して、ロールプレイ や試行カウンセリングなどの実習を繰り返しなが ら、実際の相談に 「自分」 をどのように生かして、 クライエントの福祉に役立てるか、についての倫 理や基本態度を学習してゆく。 1.授業方針 2.本授業の意義と目的 3.クライエントを理解するとは 4.クライエントを理解する手だて 5.より深くクライエントを理解するために 6.申し込み段階での情報を整理する 7.面接設定の意味 8.インテイク段階での情報を整理する 9.カウンセラーがどのように耳を傾けるか 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 10.クライエントの話をどう聴き、どう応えるか 11.応答の要素 12.応答のレヴェル 13.臨床心理面接のプロセスと応答 14.クライエントの全体像をどう理解してゆくか 15.カウンセラーとしての自己点検 16.インテイク面接の仕方 17.インテイク面接の進め方 18.インテイク面接実習(1) 19.インテイク面接実習(2) 20.振り返り 21.討論(1)〜(5) 26.反省 27.レポート検討(1)〜(3) 30.まとめ レポートの作成、心理臨床センターの研修生としての体験実習。 学 生 に 対 す る 出席は当然のこととして、かなりの頻度で提出を求められるレポート、討論における発言の内 評 価 方 法 容、授業や実習への参加態度などにより、総合的に評価する。 テ キ ス ト 適宜紹介予定。紹介された資料や素材も参考にしながら、臨床心理士として必要とされる知識や 態度について授業前・授業後に考えてゆくことが、予習・復習となる。 参 考 文 献 ─ 142 ─ 科 目 名 担当教員名 臨床心理実習Ⅰ (ケース・カンファレンス) 実習 池田豊應・生越達美・吉川吉美・中島健一・ 齋藤眞・八田純子・牧田潔 単位数 2単位 配当学期 (日進) 配当学期 (栄) 通年 授業科目の 高度専門職業人としての臨床心理士となるための基礎訓練。 概 要 到 達 目 標 本実習は、臨床心理士養成コースで最も重視される実習の一つであり、必修科目である。受講 生は、大学附属心理臨床・教育相談室の 「相談研修生」 として登録することが必要である。登録す るに当って、事前に社会的責任を全うする自覚の有無や将来の進路への展望などの所信表明書を 提出する。担当教員全員に承認されたら、いよいよ 「相談研修生」 として、①ケース会議への出席 と発表討議への参加をすること、②種々の来談ケースを担当すること、③スーパービジョンを受 けること、④相談室での諸研究会活動に参加すること、⑤相談室の整頓やマネージメントの分担 をすること等の諸実践活動を通して、心理臨床の基本的な知識や技能、倫理的態度を身につける ことをする。実習の性質上、MC2修了時に認定するが、MC1から 「相談研修生」 になる性格 上、MC1時から2年間を通して履修しなければならない。 「相談研修生」 は、原則として、全員 が発表をわが身になって聴き、毎回小レポートを作成することを義務づけている。 授 業 計 画 1.心理臨床・教育相談室規程・ルールのオリエンテ 6. 心理臨床・教育相談室の継続ケースの発表 ーション 7.心理臨床・教育相談室での中断ケース・終結ケー 2.心理臨床・教育相談室の細則・申し合わせの説明 スの発表 3.心理臨床・教育相談室の物理的な位置・各室の案 8.心理臨床・教育相談室の臨床心理士のケース発表 内ツアー 9. 相談室リサーチ・カンファレンス(2ヶ月に1回 4.心理臨床・教育相談室の相談活動種別と徴収料金 程度) の説明 注)1〜4は毎学期初期に実施する。 5は毎回実施す 5. 心理臨床・教育相談室の活動の実際 ‐ 受理面接 る。 6〜8はその都度随時取り上げている。 また相 の報告受理面接は専任カウンセラーが実施するが、そ 談研修生の発言機会を増やすために、全体で行うだけ れ以外教員が行うこともある。 その後「相談研修生」 でなく、3グループに分散して、内容討論を行うこと が担当することを決める。担当は原則としてMC2か もある。 なお当然であるが、発表資料は討論後に回収 らであるが、MC1でも個別的進展具合で夏休み前か するものとする。 ら担当することもある。 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 心理臨床センター研修生としての体験実習、レポートの作成。 学生に対する 主体的な授業参加態度(50%)、その都度課すレポート課題への取組み (50%) 。 評 価 方 法 特になし。その都度適宜紹介する。配布された資料や素材も参考にしながら、受講生各自が毎回 テ キ ス ト レポートを作成し、臨床心理士として必要とされる知識や態度について授業前・授業後に考えて ゆくことが、予習・復習となる。 参 考 文 献 目 名 担当教員名 臨床心理実習Ⅱ (学外実習) 実習 教授 生 越 達 美 単位数 2単位 配当学期 (日進) 配当学期 (栄) 通年集中 授業科目の 心理臨床実務の在り方を学外実習 (学校) を経験することを通じて学んでゆく。 概 要 到 達 目 標 スクールカウンセラー(学校臨床心理士) として実務を行う上で必要な基本的態度・知識を得る。 約半期間に亘って学校という場において学外実習を経験してゆく。その経過の中で、 (学校にお 授 業 計 画 いては)現場教師・生徒指導主事・養護教員等の意見や指導を受けつつ、大学においてはこの授業 科目の担当教員(生越)のスーパーヴィジョン (supervision) を複数回受けてゆく。 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) とにかく学外実習の実務を誠実に行う。 学生に対する 学外実習への取り組み状況(勤務状況) やsupervision等の様子を総合して行う。 評 価 方 法 テ キ ス ト 生越達美 著『カウンセリングと学校』 等を熟読玩味する。 参 考 文 献 ─ 143 ─ 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 科 目 臨床心理実習Ⅱ (学外実習) 実習 名 担当教員名 教授 吉 川 吉 美 単位数 2単位 配当学期 (日進) 配当学期 (栄) 通年集中 授業科目の 児童養護施設の実態を知る 概 要 複合型施設(児童養護施設と児童心理療育施設)で実習を行う事で施設の機能について、理解す る事が主たる目的である。入所している児童達がどの様な経過を辿って入所しているのか?入所後 はどの様な生活をするのか、施設にはどの様な職種の職員がいて、入所児童たちとどの様に向き合 到 達 目 標 っているのか、そしてこういった施設が社会の中でどの様な士会的意義を持っているのかと言う観 点から実習と言う体験的学習形体で限られた時間内で児童の生活の場に入り生活を共にして施設 機能の意義や意味を理解する。 実習に先立ち児童憲章を一読しておくと良い。 1・学内での事前学習 授 業 計 画 2・施設での実習 3・学内での実習後の報告とまとめ 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 予習必要 学生に対する 実習態度とレポートより総合的に評価する。 評 価 方 法 テ キ ス ト 特になし 適宜紹介する。 参 考 文 献 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 目 名 臨床心理実習Ⅱ (学外実習) 実習 配当学期 (日進) 通年集中 配当学期 (栄) 母子通園施設における療育活動を実際に体験する。発達に問題のある子どもたちと (1歳6ヶ月〜 就学前まで)ともに過ごす中で、子どもの生活の実態や心の動きについて理解を深め、療育活動の 授業科目の 基礎を体験的に学ぶことが目的である。また、保育士や保護者らとの関わりの中で、問題を抱え 概 要 た子どもたちへの援助に関する困難さを知り、よりよい援助とは何かについて考えられる力を身 につけることも本実習では重視している。 担当教員名 准教授 八 田 純 子 単位数 2単位 到 達 目 標 子どもの生活の実態や心の動きについて理解を深めることができる。また、療育的な関わりを する上での基礎的なスキルを身につけ、実践することができる。 授 業 計 画 学内での事前学習(1回)、施設での事前学習(1回)を行った上ですべての実習に参加すること。 また、実習を行った際には当日のレポートを1週間以内に提出し、教員の指導を受けること。 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 実習において感じた疑問について自ら考えたり調べたりする過程が予習・復習となる。 学生に対する 実習への参加態度と提出されたレポートの内容によって評価する。 評 価 方 法 テ キ ス ト 特に指定はしないが、児童精神医学など子どもの発達に関する概論書を読んでおくこと。 参 考 文 献 ─ 144 ─ 科 目 名 臨床心理実習Ⅱ (学外実習) 実習 配当学期 (日進) 通年集中 配当学期 (栄) 学外実習である精神科病院実習のねらいは、実際の精神科病院を見学する中で、職員のチーム医 授 業 科 目 の 療に接すること、さまざまな疾病と共に生きる入院患者様に接すること、臨床心理査定と臨床心 概 要 理面接を実践すること、その報告書を書くこと、添削を受けて自身の思慮を深め、愛ある人間観 と倫理観を育てること、その上で臨床心理技能を高め、守秘義務を学ぶことである。 担当教員名 非常勤講師 三 和 啓 二 単位数 2単位 精神科病院実習では、個人の秘密厳守のもとに、以下のことを実習する。 1 病棟に白衣で入り、患者様と臨床心理実習生として出会う。 2 心理検査:質問紙法(POMS等)や投映法 (バウムテストや風景構成法などの描画法及びロールシ 到 達 目 標 ャッハ法、TAT、SCT等)などの人格検査及び知能検査法 (WAIS・田中ビネー法) を実習する。 3 心理面接:心理検査への導入面接並びに心理検査法を媒体とした心理面接技法の基本につい て、実習する。尚、レポートを毎回提出し、添削を受け清書を提出する。 1日8hの病院実習を6日間2週毎に実施する。 おおむね、開放病棟(男女混合) 2日間 (1ヶ月) 、安静期病棟 (男女混合) 2日間 (1ヶ月) 、急性期病 棟(男女混合)2日間(1ヶ月)の計3ヶ月かかる予定である。(半日ずつの実習の場合は6ヵ月とな 授 業 計 画 る。) 実習したら、当日の体験レポート (見聞きしたこと、患者様と会話したこと、体験したこととその 感想など)と心理検査レポート(結果と自分なりの報告書)とを1週間以内に提出する。添削された レポートを清書し、再提出する (遅くとも次の実習日までとする) 。 精神科の疾病と診断の基礎知識として、DSM ‐ 5(精神疾患の診断・統計マニュアルまたは精神疾 などを一通り閲覧し 準 備 学 修 患の分類と診断の手引)やICD ‐ 10または11(精神及び行動の障害マニュアル) (予習・復習等に必要な ておく。 (*DSM-5病名・用語翻訳ガイドライン (初版)精神神経学雑誌第116巻第6号 (2014)429-457 時間又はそれに準じる程 (2011)309-322などを検索すれば読める。 )実習後 度の具体的な学修内容) やICD-11作成の動向 精神神経学雑誌113巻第3号 速やかに自身の体験と心理検査結果等の報告書を作成し提出することが肝要である。 学 生 に 対 す る 遅刻をしないために早目の病院到着。実習を休まないために風邪を引かない等の自己管理。病院職 評 価 方 法 員との良好な人間関係 (服装・挨拶・会話) 。患者様との良好な関係。心理検査実施状況とレポート。 日本の心理臨床の歩みと未来〜現場からの提言〜木之下隆夫(編) 人文書院 \2,600+税 テ キ ス ト 失敗から学ぶ心理臨床 丹治光浩(編) 星和書店 \2,400+税 心理臨床の本音を語る 丹治光浩(編) ナカニシヤ出版 \2,500+税 参 考 文 献 目 名 臨床心理実習Ⅱ (学外実習) 実習 配当学期 (日進) 通年集中 配当学期 (栄) 授 業 科 目 の 地域精神科(心療内科)医療、とくにうつ病患者を中心としたリワークプログラムを有するデイケ 概 要 アにおいて、心理的支援を体験学習する。 ① 集団心理療法についての理解を深める。 到 達 目 標 ② 臨床現場での患者とのかかわりを通じ 「自身の持つクセ」 を整理する。 ③ その他、個人の到達目標に沿って個別に対応していく。 担当教員名 非常勤講師 原 賀 学 単位数 2単位 デイケア実習(8:30〜16:30)1日8時間を1コマとし、計12コマ (12日分)をおおむね3か月以内で実施 する。そのほか、事前、中間、最終レポート等の評価を合算し計15コマ換算で構成する。 具体的には集団認知行動療法、リラクセーション、運動プログラム等の参加や補助を行い、そこ 授 業 計 画 での患者(利用者)とのかかわりについて報告することとする。内容は実習曜日により異なる。 現場では担当教員が指導に当たるが、他職員の指示指導にも従うようにする。現場での指導で不 足する分については、メールやレポートのやり取りの中で調整していく。 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 事前レポート:「リワーク」 「うつ症状」 「デイケア」 等のキーワードについてまとめる。 中間レポート:実習を通して疑問に思う点などをまとめる。 最終レポート:患者評価についてまとめる。 その他:適宜、個人に即したレポートを課すことがある。 学 生 に 対 す る 実習の記録(日報)、各種レポート、患者とのかかわり、その他総合的に評価する。 (指示指導に沿 評 価 方 法 った行動が顕著にできない場合には、期間中であっても実習を中断することがある。 ) テ キ ス ト 精神医学概論、認知行動療法、デイケア、リワークなどのキーワードに即した資料に目を通して おく。 参 考 文 献 ─ 145 ─ 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 科 目 臨床心理実習Ⅱ (学外実習) 実習 名 配当学期 (日進) 通年集中 配当学期 (栄) ・児童養護施設での実習を通して、社会的養護の実情を知る。 ・施設の日常生活と、入所児童の特徴を理解する。 授 業 科 目 の ・施設職員(児童指導員・保育士・家庭支援専門員・個別対応職員・心理士・栄養士・調理員等) の仕事内容を知り、他職種連携について学ぶ。 概 要 ・ “子どもとの関わり” と “心理士との振り返り” を通して、心理臨床的アプローチについて体験的に 学ぶ。 担当教員名 非常勤講師 山内 早苗 非常勤講師 浅田 将義 単位数 2単位 到 達 目 標 心理臨床的アプローチ、心理臨床的視点を身に付ける。 ・オリエンテーション及び施設見学 ・入所児童との関わり ・カルテ閲覧 授 業 計 画 ・施設心理士との振り返り ・施設行事への参加 ・暴力防止プログラムへの参加 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) ・愛知県児童福祉施設長会『朋』 を読み、感想文を提出する。 ・毎回、実習が終わるたびに実習レポートを作成し、次回の実習にて提出する。 学生に対する 実習の出席、授業態度、実習レポートで行う。 評 価 方 法 テ キ ス ト 『朋』 (愛知県児童福祉施設長会 発刊) 参 考 文 献 『児童虐待の心理療法』 (風間書房 近藤千加子 著書) 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 目 心理学研究法特論 講義 名 担当教員名 教授 岡 本 真一郎 単位数 2単位 配当学期 (日進) 配当学期 (栄) 授業科目の 心理学にとって科学とは何かを理解することをめざす. 概 要 到 達 目 標 関連文献を講読することを通じて,科学としての心理学について理解を深める. 1.イントロダクション 授 業 計 画 2〜14.文献購読 15.まとめ 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 関連文献をきちんと読むこと. 学 生 に 対 す る 授業への参加70% 評 価 方 法 期末リポート30% テ キ ス ト 授業時に指定する. 参 考 文 献 ─ 146 ─ 春学期 科 目 心理統計法特論 講義 名 配当学期 (日進) 春学期 配当学期 (栄) 授 業 科 目 の 臨床心理士試験問題のうちの統計分野の問題出題範囲と内容を知り、関連する統計学的知識を学 概 要 ぶことにより、統計分野の試験問題に対する理解を深めること。 担当教員名 到 達 目 標 教授 千 野 直 仁 単位数 2単位 臨床心理士試験問題(過去から現在までの)の解説ならびに、それに関連する心理学の分野での 統計解析の基礎、分散分析、テスト理論、多変量解析の入門的知識の解説を行う。 1)臨床心理士試験問題の概要 2)度数分布と理論分布、分散と不偏分散 3)度数分布の母数、連続分布・離散分布 4)相関と独立 5)心理尺度 6)検定の考え方、有意水準とその由来 7)テストの信頼性1 授 業 計 画 8)テストの信頼性2 9)テストの信頼性3 10)テストの妥当性 11)分散分析 12)標準得点 13)因子分析 14)重回帰分析 15)その他の多変量解析と最近の動向 準 備 学 修 学期の初めに配布するパワーポイント資料を授業ごと、あらかじめ予習し、授業後にはその時に (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 内容を読み直し、復習すること。 度の具体的な学修内容) 学生に対する 試験及び出席日数 評 価 方 法 テ キ ス ト ・千野ホームページ講義ノート http://www.aichi-gakuin.ac.jp 適宜紹介して使用 参 考 文 献 目 臨床心理学研究法特論 講義 名 配当学期 (日進) 春学期 配当学期 (栄) 臨床心理学には実践学独自の研究法があり、心理臨床実践の実力をつけるためには実践即研究と 授業科目の しての態度を養う必要がある。具体的な論文に即して、このような臨床家に必須の態度を学ぶこ 概 要 とがねらいである。 心理学一般の研究法については 「心理学研究法」の科目に譲り、ここでは臨床心理学に特有の研究 方法について検討する。とくに「質的研究」ということが問題になるが、中でも、「事例研究法」に ついてとりあげることにしたい。とりわけ限られた特定の経験から一般的、法則的な普遍性を立 到 達 目 標 証しようとする「帰納法」にもとづく研究デザインのあり方について議論を深めたい。さらに自然 科学的方法と対置される「現象学」的方法についての理解を促し、具体的に私自身の事例研究の論 文や修了生の修士論文をとりあげて、 「実践」としての「臨床心理学」の本質にかかわる総論的、概 論的把握をも目指すこととしたい。 担当教員名 客員教授 池 田 豊 應 単位数 2単位 ①臨床心理学研究法とは ②質的研究について ③自然科学の論理と現象学の論理 授 業 計 画 ④具体的な論文の検討 ⑤「個別に普遍をみる」 ⑥まとめ 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 配布する資料を予習復習して検討すること。 学生に対する 出席、討論への参加態度、レポート等により総合的に評価する。 評 価 方 法 テ キ ス ト その都度、資料を配付する。 参 考 文 献 ─ 147 ─ 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 科 目 人格心理学特論 講義 名 担当教員名 教授 吉 川 吉 美 単位数 2単位 配当学期 (日進) 配当学期 (栄) 春学期 授業科目の 臨床現場で役立つ内容で展開する 概 要 人格心理学の領域で、広く臨床現場で役立たせる事ができる、エリック・バーンの考案した交 流分析を取り上げる。交流分析は、行動を分析し、理解するための合理的は方法である。講義を 通して、将来現場に出た時、心理臨床実践で役立たせる事ができ、また職場内研修でも役立たせ 到 達 目 標 る事が出来る事を想定して講義を中心に行うが、また個人の中にある性格の断片の気付きに有益 とされているゲシュタルト療法的方法も取り入れたグループアプローチも併せて行う。また人格 機能の中で、人の影響を受けやすいところ、即ち被暗示性にも焦点を当て、催眠学の立場から暗 示と被暗示性についても触れる。 9・ゲーム分析① 10・ゲ ーム分析② 時間の構造化とゲームの三 角トライアングル 11・脚本分析① 12・脚本分析② 13・暗示と被暗示性① 14・暗示と被暗示性② 15・まとめ 1・オリエンテーション 2・交流分析とゲシュタルト療法の概要 3・構造分析① 4・構造分析② 授 業 計 画 5・交流パターン分析①(平行交流) 6・交流パターン分析②(クロス交流) 7・交流パターン分析③(裏面交流) 8・ストロークとディスカウント 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 復習の必要性あり 学生に対する 出席状況と授業態度、そしてレポート等より総合的に評価する 評 価 方 法 テ キ ス ト 配布資料を多用する。 参 考 文 献 参考図書については適宜指示する 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 目 社会心理学特論 講義 名 担当教員名 教授 岡 本 真一郎 単位数 2単位 配当学期 (日進) 配当学期 (栄) 秋学期 授業科目の コミュニケーションについて理解を深めることをめざす. 概 要 到 達 目 標 上記に関連する文献を講読して,対人コミュニケーションについて主として社会心理学的視点の 中で理解を深める. 1.イントロダクション 授 業 計 画 2〜14.文献講読 15.まとめ 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 関連文献を十分に検討すること. 学 生 に 対 す る 授業への参加70% 評 価 方 法 期末リポート30% テ キ ス ト 授業時に指定する. 参 考 文 献 ─ 148 ─ 科 目 人間関係特論 講義 名 配当学期 (日進) 春学期 配当学期 (栄) 労働者の多くは、組織に所属して仕事をしている。 したがって、組織内での人間の心理、人間行 動について理解することが重要となる。講義では、産業・組織心理学のさまざまな問題について考 授 業 科 目 の える。 まず、産業・組織心理学とは何か、組織においていかにして有効に人的資源を活用するか、 概 要 職務分析、組織におけるコミュニケーションと人間関係、集団の影響とチーム等に焦点を当てる文 献に基づいて講義を進める。テーマに関連する著書、論文を院生各自が分担、輪読し、その問題点、 発展の可能性について討論する。 担当教員名 教授 高 木 浩 人 単位数 2単位 到 達 目 標 産業・組織心理学について理解を深めること。 1. 2. 3. 授 業 計 画 4. 5. 6. 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 産業・組織心理学とは何か(1・2回) 組織における人的資源の活用(3・4回) 仕事とは何か(5・6・7回) 組織における人間関係(8・9・10回) 集団の影響とチーム(11回・12回・13回) まとめ(14回・15回) テキストを熟読することが予習復習になる。 学生に対する 授業への参加態度、レポートで評価する 評 価 方 法 テ キ ス ト 授業時に指示する。 参 考 文 献 目 犯罪心理学特論 講義 名 担当教員名 授業科目の 概 要 到 達 目 標 授 業 計 画 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 配当学期 (日進) 春学期 配当学期 (栄) 人間のありうるあり方の途方のなさに触れることから、心理臨床にかかわるものとしてどのよう な態度をとるべきかについて考える機会としたい。 犯罪心理学一般の全体像を展望しながら、とくに次のような各論的テーマについて検討してい きたい。犯罪の人間学、臨床心理学的接近の特異性、少年の凶悪犯罪と矯正、精神鑑定と心理鑑 定、反社会的パーソナリティ障害と精神病質人格、発達障害、犯罪被害者の問題等々。受講生が 配布資料等について分担してまとめて紹介し、全体で議論するような仕方で進めたい。 ①オリエンテーション ②犯罪心理学とは ③基礎理論 ④パーソナリティ要因 ⑤発達障害 ⑥家族関係 ⑦学校、職場、地域 ⑧評価と介入、精神鑑定と責任能力 ⑨心理臨床 ⑩処遇システム ⑪アセスメント ⑫治療、教育 ⑬犯罪被害者支援 ⑭課題と展望 ⑮まとめ 客員教授 池 田 豊 應 単位数 2単位 配布資料の予習復習、検討とまとめ。 学生に対する 出席、発表内容、レポート内容により評価 評 価 方 法 テ キ ス ト 参 考 文 献 参考文献は藤岡淳子編「犯罪・非行の心理学」有斐閣ブックス、2200円 そのほか適宜紹介する。 ─ 149 ─ 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 科 目 障碍者 (児) 心理学特論 講義 名 配当学期 (日進) 春学期 配当学期 (栄) 授 業 科 目 の この授業のねらいは、まず、障碍が及ぼす心理的影響について理解することであり、次に、臨床心 概 要 理士として心理的支援をするために必要な障碍に関する知識の習得と対応を理解することである。 1.障碍の中でも知的障碍、自閉症スペクトラム障碍、学習障碍、ADHDの定義と概念、心理的特徴と 行動特徴を理解する。 到 達 目 標 2. 発達検査、知能検査、心理検査の見方を理解して相談や心理的支援での対応を理解する。 3.家族の障碍受容等の心理的支援を理解する。 担当教員名 非常勤講師 武 藤 久 枝 単位数 2単位 1講 障碍に関する隣接領域(福祉、教育、その他) の概念 2講 乳幼児期の発達の特徴と早期発見、早期対応Ⅰ 3講 乳幼児期の発達の特徴と早期発見、早期対応Ⅱ 4講 知的障碍の行動と心理的特徴Ⅰ(概論) 5講 知的障碍の行動と心理的特徴Ⅱ(発達検査、知能検査の見方と対応) 6講 ASDⅠ(概論) 授 業 計 画 7講 ASDⅡ(乳幼児期の発達検査、知能検査の見方と対応) 8講 ASDⅢ(学齢期の知能検査と相談での対応) 9講 ADHDI(概論) 10講 LD(概論) 11講〜14講 文献講読 15講 まとめ 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 授業では、配布した文献を精読してレジメを作成して発表することを義務づける。したがって、 授業外の学修としては、文献のレジメの作成と発表準備が予習として必要である。 また、レジメの発表中に受けた質問に発表者が答えられなかった場合には、再度、調べて回答し ているが、これを復習としている。 学生に対する 毎回の授業、 出席状況だけでなく、授業態度、 発表態度や提出物で総合的に判断して評価する。 評 価 方 法 テ キ ス ト それぞれの障碍に関する代表的論文や最新の知見に関する文献を配布する。 参 考 文 献 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 目 心身医学特論 講義 名 配当学期 (日進) 秋学期 配当学期 (栄) 授 業 科 目 の この科目を通じて医療を取り巻く様々な環境に対して、主体的に問題を発見・解決できる実践的 概 要 能力の高い人材と、さらに協調性を備え積極的な社会貢献ができる人材の育成を目指す。 21世紀を迎えて、わが国の臨床医学が疾病の診断や治療のみならず、人々の健康やQOLの増進、 さらには予防医学へと発展する中で、「少子高齢化社会」 「遺伝子診断」 「臓器移植」 「脳死問題」など の新たな課題も多く、これからの医療の在り方について社会を担うひとりひとりがこれら多くの 到 達 目 標 課題に取り組んでいかねばならない。 こうした変化しつつある臨床現場や病院職場での医師や医療スタッフの係わりについて、この 講義を通じて広く関心を持っていただき、その理解と解決への視点を身につけて、臨床心理士と しての生き方を考えていくことを目標としている。 担当教員名 教授 小 出 龍 郎 単位数 2単位 9.「尊厳ある生と死」 をどう支えるか 10.高齢化社会と高齢者診療 11.心身医療と漢方医学 12.現代社会と新感染症問題 13.薬の知識と正しい処方 14.「健康日本21」 が目指すもの 15.総括(まとめ) 1.心身医学概論 2.身体の異常と心身相関とは 3.21世紀は予防医学の時代 4.ストレスと心身症 授 業 計 画 5.心身症と生活習慣病 6.食生活と栄養のバランス 7.終末期医療とケア医療 8.臓器移植と脳死問題について 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) テーマについて、講義を受ける前にテキストやHPなどで予習して参加して下さい。 また、日頃のNEWSから医学的専門知識について感心を持つようにして下さい。 学生に対する 出席状況(40%)、課題レポート及び定期試験 (60%) による総合評価。 評 価 方 法 テ キ ス ト 特になし、毎回プリントを適宜使用する。 参 考 文 献 「心身医学標準テキスト」 第3版 ,医学書院 (¥9200+税) ─ 150 ─ 科 目 神経生理学特論 講義 名 配当学期 (日進) 秋学期 配当学期 (栄) 日常生活における情動経験(ストレス)はさまざまな生体反応を引き起こし、時に病的な状態を引き 起こすことさえある。近年、オペラント条件づけの原理を利用して生体反応をコントロールし(バ イオフィードバック法・ニューロフィードバック法)、ストレスや病的状態を回復に導いていこう 授 業 科 目 の とする学問領域(応用心理生理学)が盛んになりつつある。 概 要 本講義では、神経生理学の基礎的知識を踏まえた上で自律神経活動を取り上げ、電気生理学な 観点から主に心拍変動の特徴について解説する。これらに加えて、このような生体情報をコント ロールすることによって生まれる臨床的効果(不安の低減やうつ状態の回復など)について実習を通 して学習することをねらいとする。 担当教員名 到 達 目 標 教授 榊 原 雅 人 単位数 2単位 講義の到達目標は、ストレスと自律神経活動の関連性、ストレスによって引き起こされた心身症 状に対するバイオフィードバックの効果を説明できるようになることである。 1.講義の概要 2.ストレスと心理生理的問題の関連 3.脳神経とうつ病の薬理 4.リ ラクセーション法が自律神経活動に及ぼす 影響 授 業 計 画 5.心拍変動1(自律神経活動とtonicな心拍) 6.心拍変動2(自律神経活動とphasicな心拍) 7.心拍変動3(心拍変動のスペクトル分析) 8.心拍変動4(HF成分と呼吸性不整脈) 9.心拍変動5(LF成分と圧受容体反射) 10.心 拍変動バイオフィードバック1(PTSDへの介 入研究) 11.心拍変動バイオフィードバック2(大うつ病へ の介入研究) 12.心拍変動バイオフィードバック3(実施手順) 13.心拍変動バイオフィードバック4(理論的効果 機序) 14.バイオフィードバックの臨床応用の概観 15.まとめ 講義終了時、当日の内容を確認しながらその中で特に重要な概念について小レポート課題を提示 準 備 学 修 する。学生は自らの考えを書き加えた上でレポートを作成し次の回に提出する(復習)。これを期間 (予習・復習等に必要な 中に8回程度実施する。また、講義終了時に次回の内容を簡単に説明し、重要な概念については 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 予め調べてノートに記載してくるよう求める(予習)。次回講義の冒頭で学生を指名して予習した内 容を確認する。 学生に対する 毎回提出される小レポートを80%、授業態度を20%として評価する。 評 価 方 法 テ キ ス ト 講義内容に合致した教科者・参考書がみあたらないため、講義内で英語論文の資料を配付する。 参 考 文 献 目 心理療法特論Ⅰ (グループアプローチ) 講義 名 担当教員名 授業科目の 概 要 到 達 目 標 授 業 計 画 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 配当学期 (日進) 秋学期 配当学期 (栄) 心理臨床実践においては、個人心理療法と両輪をなすのが集団心理療法である。資格取得後、実 践の現場に出るための基礎を身につけておきたい。 グループ・アプローチは、心理臨床活動を構成する専門性のひとつの重要な柱であるコミュニ ティ・アプローチの一翼を担っており、精神科におけるディ・ケアなど、現場に根づいた心理臨 床家になるためには、集団への接近を経験しておくことが不可欠である。とくにエンカウンタ ー・グループを中心とするグループ・アプローチは人間性心理学の領域において、今日まで盛ん に実践されてきている。 本特論では、まず事例として私自身がこれまで取り組んできた 「不登校生徒のためのグループ・ アプローチ」について紹介した上で、受講生がこのような臨床的(あるいは心理療法的な)集団への 接近に関して、実践的に学ぶことを目指したい。すなわち、本特論では体験学習を旨としたいた め、受講生はまずは次のようなグループ臨床活動に参加し、体験的に実践しておく必要がある。 たとえば、①本学心理臨床教育相談室の「ヨコ体験グループ」、②栄カウンセリング・ルームでの 諸グループ・アプローチ、③心理臨床教育相談室そのほか主催の「エンカウンター・グループ」等 である。これらのうちのひとつ以上に参加し、その体験のまとめをプレゼンテートすることを必 須とする。そのため、新年度初頭に特別のオリエンテーションを実施するので、必ず出席するこ と。 ①グループ・アプローチの歴史と理論 ②本学における「不登校生徒のためのグループ・アプローチ」の概要 ③④同、その歴史と研究 ⑤〜⑨同、グループ活動の検討 ⑩〜⑭受講生の参加経験の発表 ⑮まとめ 客員教授 池 田 豊 應 単位数 2単位 配布資料を予習復習し、よく検討すること。 学生に対する 出席、発表内容、レポート内容により評価 評 価 方 法 テ キ ス ト なし 参 考 文 献 適宜紹介する。 ─ 151 ─ 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 科 目 名 心理療法特論Ⅱ (臨床動作法) 講義 配当学期 (日進) 春学期 配当学期 (栄) 心理療法の技術については、言葉によるカウンセリング技術が必須であるが、それ以外にもいく つかの心理療法技法をマスターしておき、クライエントや状況に応じて使用できることすなわち 授 業 科 目 の 引き出しをいくつか持ち多様なクライエントに臨機応変に対応できるセラピストになることが望 概 要 ましい。 この授業では、心理療法としての動作法を演習する。時間的に可能であれば、感ドラマ手法の心 理劇についてもその理論と技術を習得する。 担当教員名 教授 中 島 健 一 単位数 2単位 到 達 目 標 動作法・感ドラマの理論を学習し、心理療法として使用できるようになることを目標とする。 動作法を演習するので、動ける服装 (ジーンズ等) で出席すること。 1 動作法の歴史と理論 2 動作法の適用対象と留意点 授 業 計 画 3 からだとこころの関係の実際 4 動作課題と体験課題 5 意識と無意識 6〜15 動作課題演習 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) スキルの習得には場数を踏むことが大切であり、学習した動作法のスキルを友人・家族等を練習 台にして支援の仕方に習熟すること。 学生に対する 小レポート等で総合的に評価する。 評 価 方 法 テ キ ス ト 「高齢者の動作法」、中島健一、誠信書房、2012 「感ドラマ:動作理論に基づく心理劇 (仮題) 」 、中島健一、ミネルヴァ書房、2015春出版予定 参 考 文 献 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 目 名 担当教員名 授業科目の 概 要 心理療法特論Ⅲ (認知行動療法) 講義 准教授 八 田 純 子 単位数 2単位 配当学期 (日進) 配当学期 (栄) 本年度開講せず 到 達 目 標 授 業 計 画 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 学生に対する 評 価 方 法 テ キ ス ト 参 考 文 献 ─ 152 ─ 秋学期 科 目 学校臨床心理学特論 講義 名 配当学期 (日進) 春学期 配当学期 (栄) 学校臨床心理士、つまりスクールカウンセラーを志す院生は多いことであろう。歴史的・状況 的にみて、「臨床心理士」という資格はスクールカウンセラーを各学校に導入するために(文化省の 後ろ盾を得て)制度化されたといってよい。スクールカウンセラー導入後もしかし「不登校」 「いじ 「学級崩壊」等の学校をめぐる深刻な問題は増えこそすれ、けっして減少はしていないように見 授 業 科 目 の め」 「相手は子供だ 概 要 える。保護者の“モンスター化”も指摘されている。スクールカウンセラーの仕事は から易しい仕事である」と思うのは大きな間違いである。この授業の担当者(生越)は長年中学校・ 高校そして大学(学生相談室)等で心理臨床の仕事を行ってきた。そのような経験に基づいて、こ の授業を進めてゆく。 担当教員名 教授 生 越 達 美 単位数 2単位 到 達 目 標 スクールカウンセラー(学校臨床心理士) としての実践力を養ってゆく。 授 業 計 画 指定するテキストを輪読してゆく。 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 新聞・テレビ・雑誌等のジャーナリステイックな報道に対しても自己のアンテナを鋭敏にして ゆく努力を日々心がけてゆくこと。 学 生 に 対 す る 出席状況・授業への参加度(コミットメントのありかた)そしてれぽーとを総合しつつ成績評価 評 価 方 法 する。 テ キ ス ト 生越達美 著『カウンセリングと学校』 ナカニシヤ出版 (2003年) 。 参 考 文 献 目 臨床心理地域援助特論 講義 名 担当教員名 教授 吉 川 吉 美 単位数 2単位 配当学期 (日進) 配当学期 (栄) 秋学期 授業科目の 地域支援の方法論を学ぶ 概 要 到 達 目 標 地域社会での臨床心理援助を、児童福祉領域、教育領域、産業領域、老人福祉領域、被災関係領 域、に分けそれぞれの領域での実践的な方法論を展開する。 1・臨床心理地域援助について、実践的経験よりガイダンス 2・児童福祉領域①保健所での発達支援、子育て支援活動の実際 3・児童福祉領域②養護の必要な子どもへの対応とその支援 4・児童福祉領域③障害児を持つ保護者への対応とその支援 5・教育領域①日本でのスクールカウンセラーの発端 6・教育領域②スクールカウンセラーの活動(学校単独指導方式、拠点指導方式) 7・教育領域③特別支援教育とスクールカウンセラー 授 業 計 画 8・産業領域①メンタルヘルス活動ストレスマネージメントの普及a 9・産業領域②メンタルヘルス活動ストレスマネージメントの普及b 10・産業領域③メンタルヘルス活動ストレスマネージメントの普及c 11・老人福祉領域①高齢者社会での臨床心理活動について 12・老人福祉領域②介護者への支援活動 13・被災関係領域①中越地震被災者への支援活動 14・海外での支援活動の試み 15・まとめ 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 予習の必要性あり 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 学生に対する 出席状況と授業態度、そしてレポート等より総合的に評価する 評 価 方 法 テ キ ス ト 配布資料を多用する。 参 考 文 献 参考図書については適宜指示する ─ 153 ─ 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 科 目 産業臨床心理学特論 講義 名 配当学期 (日進) 春学期 配当学期 (栄) 近年我が国では産業界におけるメンタルアンヘルス (ウツ状態はもとより心身症等の不適応)が 多発している。その発生状況はいわゆるホワイトカラーに限れれることなくいわゆるブルーカラ ー(ライン従事者)においてもみられ、若年労働者 (フレッシュマン) ・中堅社員そして中高年層へ 授業科目の と年齢を問わずに生じている。産業領域においてこころの支援を充実してゆくことは我が国の喫 概 要 緊の課題であるといってもよい。公認心理士国家資格化が実現すれば産業領域における心理士の 仕事が幾何級数的に増加してゆくことが予想される。そのことを織り込みつつ、産業界における 心理臨床の在り方を学んでゆく。 教授 生 越 達 美 担当教員名 単位数 2単位 到 達 目 標 産業界において臨床心理学に基づいたこころの支援を行う基本的な能力を身につける。 指定するテキスト等を輪読してゆく。そのほか今年度は初めての試みであるが、産業領域の現 場において仕事をしている臨床心理士(本学大学院修了生)に来ていただいて、複数回に亘って実 授 業 計 画 践的研究を報告していただくことを計画している。またこの授業の担当者である生越が長年Stuff としてかかわって来ている「愛知産業保健総合支援センター・メンタルヘルス支援センター」他、 いくつかの事業場の見学を計画している。 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 上記の諸事項を参照のこと。 学生に対する 出席の状況とレポートによって行う。 評 価 方 法 テ キ ス ト 島田脩 他編著『産業心理臨床入門』 ンナカニシヤ出版 (2006年) 。 参 考 文 献 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 目 心身科学総論 講義 名 オムニバス:末田香里・宇野智子・大澤功・岡本真一郎・生越達美・榊原雅人・ 担 当 教 員 名 玉川達雄・外ノ池隆史・長﨑大・西田保・丸山和佳子・山本正彦 単位数 2単位 配当学期 (日進) 春学期 配当学期 (栄) 授 業 科 目 の 心理学と健康科学の諸領域において、基本事項と最新の進歩を、それぞれの専門家の講義に基づ 概 要 いて理解する。 到 達 目 標 玉川達雄 (2回) :日常的によくみられる病的な症状をいくつか取り上げて内科診断の基礎について理解を深める。 大澤 功 (1回) :心身症における臨床エビデンス:心身症の発症と治療に関するエビデンスの検出方法と現状 を臨床疫学の立場から概説する。 山本正彦 (1回) :最新の脳科学および遺伝医学について述べる。 末田香里 (2回) :メタボリックシンドロームの食事療法、さらに新しい視点の食事のとり方、グリセミックイン デックスを紹介する。 岡本真一郎 (1回) :言語、非言語コミュニケーションに関して具体的な研究例を紹介しながら論ずる。 榊原 雅人 (2回) :心理学を生理学的側面から客観的データ解析法により分析し、その実際を提示する。 外ノ池 隆史 (1回) :人間のこころについて、精神科医の立場から、何が正常で、何が病気か、を考察する。 生越達美(2回) :心と身体が不即不離の関係にあることを心身症者に対する心理療法過程を通じて考える。 丸山和佳子 (1回) :老化に伴う心身の変化と疾患発症 (特に認知症) について最新のトピックを紹介する。 長﨑 大 (1回) :全身持久力を高める身体運動とインスリン感受性の関係について理解する。 1. 2. 3. 4. 授 業 計 画 5. 6. 7. 8. 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 末田 末田 宇野 長﨑 玉川 西田 丸山 榊原 メタボリックシンドロームの栄養管理(1) 9. メタボリックシンドロームの栄養管理(2) 10. 11. 心身健康科学の概念 12. メタボリックの予防と運動 13. 内科診断の考え方 スポーツ動機づけ研究の最新トピックス 14. 15. 超高齢社会における認知症を理解する 生理学的心理学の臨床応用(1) 榊原 大澤功 岡本 生越 生越 外ノ池 山本 事前に配布された資料を予習しておく。 授業中の討論の内容、問題点を整理し、レポートを提出する。 学生に対する 課題に対するレポートに基づいて評価する。 評 価 方 法 テ キ ス ト 採用しない。 指定しない。プリントを配布する。 参 考 文 献 ─ 154 ─ 生理学的心理学の臨床応用(2) 心身症における臨床エビデンス 言語、非言語コミュニケーション 心身症事例に対する心理療法(1) 心身症事例に対する心理療法(2) こころはどうして病むのか 遺伝医学の最前線 科 目 文献講読a 講義 名 担当教員名 教授 (兼担) 二 宮 克 美 単位数 2単位 配当学期 (日進) 配当学期 (栄) 春学期 授業科目の 発達心理学の基礎知識を習得するのがねらいである。 概 要 到 達 目 標 発達心理学に関する基礎的な事項について、解説できるようになることが到達目標である。 1.イントロダクション・発達心理学に関する基礎的知識の確認 2.研究法(インフォームド・コンセント、フィールドスタディ研究、コホート法など) 3.アプローチ(進化心理学、行動遺伝学、生態学、ダイナミック・システムズなど) 4.理論的諸問題①(発達段階、知能観、熟達化など) 5.理論的諸問題②(コンピテンス、社会化、児童観など) 授 業 計 画 6.理論的諸問題③(発達臨床、神経発達症など) 7.〜9.誕生から幼児期まで①〜③ 10.児童期 11.〜12.思春期・青年期 (①②) 13.〜14.成人期・老年期 (①②) 15.まとめ、質疑応答 準 備 学 修 事前に教科書に書かれている50のキーワードを読んでくる。また、レポーターとして、A4サイ ズ1枚にキーワードに関するレジュメを作成し、報告することが義務づけられる。また、他の受講 者からの質問を受け付け、分からなければ次回までに調べて回答することが求められる。 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 授業中の応答、質問などの平常点(25点)、授業でのレジュメ作成、レポーターとしての役割と 学生に対する いった授業への貢献度(25点)、最終レポートあるいは試験(50点)などを総合的に勘案して評 評 価 方 法 価する。 テ キ ス ト 子安増生・二宮克美(編) 『キーワードコレクション発達心理学 (改訂版) (新曜社,2004年) 』 参 考 文 献 目 文献講読b 講義 名 配当学期 (日進) 秋学期 配当学期 (栄) 授 業 科 目 の 社会性や道徳性に関する英語論文を読み、最新の文献を読みこなすことができるようになること 概 要 がねらいである。 担当教員名 教授 (兼担) 二 宮 克 美 到 達 目 標 英語論文を読むことによって、海外の最新の研究動向を展望できるようになることが到達目標で ある。 単位数 2単位 1.イントロダクション、講義概要説明など 2.〜6.基本的・古典的文献講読 (Child Developmentなど) 授 業 計 画 7.〜9.最新の文献講読①(社会性) 10.〜12.最新の文献講読② (道徳性) 13.〜15.最新の文献講読③ (向社会性) 準 備 学 修 毎時間前に、各自全員が英語論文を呼んでくることが必須である。レポータとして担当箇所につ いては、全訳をし、印刷し、配布する。受講生からの質問に対して回答することが求められるの で、その準備もしておくこと。 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 授業中の応答、質問などの平常点(25点)、授業でのレジュメ作成、レポーターとしての役割と 学生に対する いった授業への貢献度(25点)、最終レポートあるいは試験(50点)などを総合的に勘案して評 評 価 方 法 価する。 テ キ ス ト 基本的には、担当教員が用意する。Child Developmentなど、主要な英語雑誌から重要で最新の研 究論文を印刷・配布する。 参 考 文 献 ─ 155 ─ 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 科 目 心理学総合研究Ⅰa 講義 名 担当教員名 授業科目の 概 要 到 達 目 標 授 業 計 画 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 配当学期 (日進) 春学期 配当学期 (栄) 臨床心理学に関わる基礎的研究の知見に焦点をあてながら、心理学全般の知識について理解を深 めることを目的とする。講義では予め準備した資料を使用し、受講者各自に分担領域を配分す る。受講者は各自が受け持つ分野のプレゼンテーションを自発的に行い、参加者全員で討論する 形式で講義を進める。 受講者は各自が担当した心理学分野(問題)について詳しく解説できるようになることを目的とす る。この際、疑問点を整理できるよう参加者全員で討論できるようにする。講義の後半では練習 問題に取り組み、8割程度正解できるようになることを到達目標とする。 1.講義オリエンテーション 2.学習領域の解説 3.行動領域の解説 4.社会領域の解説 5.人格領域の解説 6.生理領域の解説 7.知覚領域の解説 8.認知領域の解説 9.統計領域の解説1 10.統計領域の解説2 11.発達領域の解説1 12.発達領域の解説2 13.練習問題1 14.練習問題2 15.まとめ 受講者は自らの分担領域について問題を作成し解説を準備する(復習)。分担のない他の学生は同様 の分担について予め調べてくることとし(予習)、当該授業で必ずコメントすることとする。また、 講義当日に学習した内容について発展的な問題を提示するので、それについて学習を深めるよう 指示する(復習)。 教授 榊 原 雅 人 単位数 2単位 学生に対する 授業への取り組み姿勢(問題のプレゼンテーションと解説)を100%として総合的に評価する。 評 価 方 法 テ キ ス ト 必要な資料を授業内で配布する。 参 考 文 献 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 目 心理学総合研究Ⅰb 講義 名 配当学期 (日進) 秋学期 配当学期 (栄) 臨床心理学的な援助を考える上では、心理査定、心理療法、精神障害などの各領域についての 授 業 科 目 の 知識が不可欠である。ここでは、それらの知識を身につけると同時に、複合的な視野に立ち、問 概 要 題を統合的に捉えていく力を身につけることを目指す。心理臨床的な問題に対する実践的な思考 力を養う。 准教授 八 田 純 子 担当教員名 到 達 目 標 準 備 学 修 2単位 臨床心理学的な援助を考える上での知識、態度を身につけ、実践的な観点で問題を捉え、処遇 について考えることができる。 1. 2. 3. 4. 授 業 計 画 5. 6. 7. 8. (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 単位数 オリエンテーション 心理査定に関する統合問題(2〜4回) 心理療法に関する統合問題(5〜7回) 精神障害に関する統合問題(8〜9回) 発達障害に関する統合問題(10〜11回) 臨床心理学的地域援助に関する統合問題 (12回) 基礎心理学の応用問題(13〜14回) まとめ(15回) 発表のための準備はもちろん、それと関連して新たに出てきた問題についてもさらに学習して おくこと。 学生に対する 発表や課題の内容および討論への参加度によって総合的に評価する。 評 価 方 法 テ キ ス ト 教材としての資料を配布する。 参 考 文 献 参考文献は適宜紹介する。 ─ 156 ─ 科 目 心理学総合研究Ⅱa 講義 名 担当教員名 オムニバス 榊原雅人.岡本真一郎.齋藤眞. 高木浩人.中島健一.八田純子.牧田潔.吉川吉美 単位数 2単位 配当学期 (日進) 配当学期 (栄) 春学期 授業科目の 高度専門職業人である臨床心理士資格取得に向けての基礎知識の涵養。 概 要 授業形式オムニバス;牧田・中島・岡本・高木・榊原・吉川・齋藤・八田 到 達 目 標 心理学の全般に渡り、担当教員の専門とする分野でのトピック、最先端の知見、研究方法の開拓 を目指す。 1、2. 牧田(オリエンテーション、心理療法) 3、4. 中島(心理療法、心理検査、投映法) 5、6. 齋藤(心理療法 深層心理) 7、8. 岡本(心理学基礎) 授 業 計 画 9、10. 高木(心理学基礎) 11、12.榊原(心理学基礎) 13、14.吉川(人格心理学 心理療法) 15. 八田(認知行動療法) 詳細はオリエンテーション時に説明します。 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 臨床心理士資格試験受験に向けての自主学習。 学 生 に 対 す る 授業における受講態度、討論への参加のあり方とその内容、随時出されるレポートと最終試験の総 評 価 方 法 合評価による。 受講態度に関して40点、レポートと試験で60点 テ キ ス ト 特になし、必要な文献、レジュメのコピーを配布する。 参 考 文 献 授業において適宜紹介する。配布された資料も参考にしながら、臨床心理士として必要とされる 知識や態度について授業前・授業後に考えてゆくことが、予習・復習となる。 科 目 実験心理学研究Ⅰ 研究指導 名 担当教員名 授業科目の 概 要 到 達 目 標 授 業 計 画 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 学生に対する 評 価 方 法 テ キ ス ト 教授 榊 原 雅 人 単位数 − 配当学期 (日進) 配当学期 (栄) 通年 (1年)これまで取り組んできた実験で得られた結果を効果的にまとめ、学会誌に投稿することを目的とした基礎的な指導を行う。1年〜3年までの 指導を経て、将来、研究者として活動できるようになるための必要な知識について修得する。 (2年)これまで取り組んできた実験(いくつか取り組んできた中で主要なもの)から得られた結果を効果的にまとめ、英文学会誌に投稿するための 基礎的な指導を行う。1年〜3年までの指導を経て、将来、研究者として活動できるようになるための必要な知識について学習する。 (3年) これまでの総合的な取り組みをもとにして博士論文を執筆するための指導を行う。 (1年) 実験結果を効果的にプレゼンテーションできること(学会)、また、論文にまとめ、専門誌に投稿することができるようになることを到達目標とする。 (2年)これまで取り組んできた実験(重要な位置づけとなっている研究)から得られた結果をまとめ、英文専門誌に投稿することができるようにな ることを到達目標とする。 (3年)専門誌への論文掲載 (日本語論文2〜3篇程度・英語論1〜2篇)を経た上で、これまで取り組んできた研究を総合する。これにより博士論文を 執筆することを目標とする。 (2年) (1年) 論文の構成、問題部分の記述、方法の記述、デー 生理心理学の分野における論文作成の基礎につい タ分析、結果のまとめ方、考察の各パートについ て、データ分析手法、最新の研究動向、新しい分 て英語で記述する要領について指導する。通年に 析手法の開発に焦点を当てて指導を展開する。春 おいて以下のように展開する。 学期および秋学期は以下のような点に焦点を当てる。 春学期 1) 心拍変動の分析法 (時間領域の分析法・周波数 領域の分析法) 2) 自発脳波のスペクトル分析 3) 事象関連電位の分析法 4) 心拍変動バイオフィードバックの臨床適応 5)心拍変動バイオフィードバックの実施プロトコル 6) 心拍変動バイオフィードバックの作用機序 7) 心拍変動バイオフィードバックの基礎的研究の 要点 8)ストレスによる心身反応(心身医学的な理解と アプローチ) 9) リラクセーションによるストレス反応の緩和 10) 実験プロトコルの立案とデータ収集・分析 秋学期 1)生理心理学領域における学会プレゼンテー ション 2) 効果的な論文の構成 3) 論文の作成と修正 4) 学会誌への論文投稿 5) 投稿論文のレビューに対する応答 通年 1) 論文に必要な構成と英語表現 2) APA publication manualの利用 学会ワークショップ(英語論文投稿)への参加 3) 4) 英語による執筆 5) コンコーダンサの利用 6) 投稿後のやりとり (3年) 通年において以下のテーマを扱う。 1) 研究成果のプレゼンテーション 2) 専門誌への投稿 (日本語および英語) 3) 博士論文構成案の作成 4) 研究者の倫理 新しい研究課題の継続的な開発について 5) (1・2年)春学期で扱うことについては予め資料を提示するので予習しておくこと(予習)。また、学習したことから派生する質問 について教員と討論し、そこから関連論文を収集し学習すること (復習) 。 (3年)授業中に随時指示する。 (1年)出席、レポート作成、学会発表などの内容をもとに評価する。 (2年)出席、レポート作成、課題への取り組み態度をもとに評価する。 (3年)各課題に対する取り組み(実行性、取り組み姿勢) をもとに評価する。 (1年)授業中に随時指示する。 (2年) 【教科書】 初めての心理学英語論文—日米の著者からのアドバイス. デイビッド・W. シュワーブ(著) ,高橋 雅治(著) ,バー バラ・J. シュワーブ(著),北大路書房 2013/4 (3年)授業中に随時指示する。 参 考 文 献 ─ 157 ─ 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 〔博士後期課程〕 科 目 計量心理学研究 研究指導 名 配当学期 (日進) 通年 配当学期 (栄) (1年)博士論文作成に必要な基礎数学や論文作成の方法を学習すること。 (2年)2年次の研究指導に引き続き、博士論文作成に必要な基礎数学を学び、論文作成方法を学 授業科目の 習すること。 概 要 (3年)2年次までに学習した博士論文に必要な基礎数学や、文献レビューをもとに、仮説検証の ためのデータを収集・分析し、博士論文を完成すること。 (1年)非対称多次元尺度構成法や、社会心理学領域でのグループダイナミックス的現象・認知心理 学領域での複数の対象相互の相互作用等に関わる微分・差分方程式の応用による現象予測 到 達 目 標 や制御のモデル構成にかかわる論文作成の指導を行う。 (2年)1年と同じ (3年)博士論文の完成 担当教員名 授 業 計 画 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 教授 千 野 直 仁 単位数 − ここでは、計量心理学・数理心理学の分野における論文作成の基礎となる各種の数学的基礎知識 についての講義・演習を行いながら、同分野での論文作成の指導を行う。 まず、春学期では、以下の項目について講義・演習・論文作成の指導を行う。 1)行列と方程式、2)固有値問題と一般化逆行列、3)Young-Householder(1938)の定理、 4)無相関と独立、5)ヒルベルト空間論、6)Chino-Shiraiwa(1993)の定理、7)推定量の望ま しさ、クランメール・ラオの不等式等、8)ヤコビアンと関数行列式、9)ML及びLS推定量、 10)指数族、11)ネイマン基準、12)級数の収束・発散、13)最尤推定量の性質、 14)尤度比検定、15)単純仮説と複合仮説、16)分布の畳み込み、17)積率、特性関数、キ ュミュラント、18)情報量基準、19)リサンプリング 秋学期では、以下の項目について講義・演習・論文作成指導を行う。 1)微分方程式と解曲線、2)線形一階微分方程式系と解曲線の性質、3)特異点の分類とその心 理学的解釈、4)非線形一階微分方程式系、5)平衡点とその安定性、6)平衡点の解釈、 7)リミットサイクルとその解釈、8)高階一階微分方程式、9)調和振動子と減衰振動子、 10)構造安定性、11)ベクトル場の分岐理論とその心理学的解釈、12)DYNASCAL、 13)小集団の成員間のダイナミックスのメタモデル、14) 時系列解析 (線形、非線形) 一週前の授業で配布する資料を授業ごと、あらかじめ予習し、授業後にはその時に内容を読み直 し、復習すること。 学生に対する レポート、学会発表内容 評 価 方 法 千野直仁・佐部利真吾・岡田謙介(2012). 非対称MDS の理論と応用 現代数学社 テ キ ス ト 吉野諒三・千野直仁・山岸候彦(2007). 数理心理学 培風館 合原一幸編 (2000). カオス時系列解析の基礎と応用 産業図書 参 考 文 献 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科 目 社会心理学研究 研究指導 名 担当教員名 教授 岡 本 真一郎 単位数 − 授業科目の 博士論文の完成をめざす. 概 要 到 達 目 標 上記のため,関連文献を講読し,実験.調査を行う. 授 業 計 画 1〜15.研究指導 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 関連文献の検討,データの収集・分析を行うこと. 学生に対する 研究の進捗状況による. 評 価 方 法 テ キ ス ト 授業時に指定する. 参 考 文 献 ─ 158 ─ 配当学期 (日進) 配当学期 (栄) 通年 科 目 産業心理学研究 研究指導 名 担当教員名 教授 高 木 浩 人 単位数 − 配当学期 (日進) 配当学期 (栄) 通年 授業科目の 研究テーマに即して研究指導を行う。 概 要 到 達 目 標 研究テーマに即して研究指導を行う。 授 業 計 画 研究テーマに即して研究指導を行う。 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) 研究テーマの学修。 学生に対する 平常点。 評 価 方 法 テ キ ス ト その都度指示。 参 考 文 献 目 臨床心理学研究 研究指導 名 配当学期 (日進) 通年 配当学期 (栄) (1年)臨床心理学分野において高度専門職業人としての実践と研究についての基本態度・基本発 授 業 科 目 の 想を養う。 概 要 (2年)臨床心理学分野における実践から学んだ態度や発想を研究に有機的に結びつけてゆく。 (3年)高度専門研究者として研究成果発表。 担当教員名 教授 齋 藤 眞 単位数 − 到 達 目 標 臨床心理学・心理療法における研究テーマに即して、論文作成の指導を行う。 年間を通して、次の事柄を必要に応じて検討・吟味する。 問題の設定、文献検索・文献研究、心理療法の実践知の習得、研究計画の立案、データ解析の仕 授 業 計 画 方、事例研究法の洗練、論文の書き方の習得、論文の構成、研究を臨床実践に結びつけるための 再検討、問題点の確認など。 準 備 学 修 (予習・復習等に必要な 時間又はそれに準じる程 度の具体的な学修内容) (1年)レポートの作成、協力施設である心理臨床センターの研修生としての体験。 (2年)臨床心理学的視点に基づく調査研究の実施と論文作成、心理臨床センターや学外での実践 体験。 (3年)臨床心理学的実践での学びと研究発表。 学生に対する 平常点やレポートなどによる。 評 価 方 法 必要に応じて紹介して使用。紹介した資料や自分で調べた資料について深く理解し、臨床心理士 テ キ ス ト として必要とされる知識や態度について授業前・授業後に考えて研究へと結び付けてゆく作業 が、予習・復習となる。 参 考 文 献 ─ 159 ─ 心身科学研究科 心 理 学 専 攻 科
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