午後 3時02分 開 議 また、市民もNHK「天地人」ドラマ放映の 影響の大きさを改めて実感し、これからの米沢、 ○佐藤忠次副議長 休憩前に引き続き、会議を開 観光のまち米沢に自信と誇りを持つことができ たと、こういうふうに推察しております。 きます。 私は、今回の成功は、さまざまな要因がプラ 次に進みます。 一つ、「天地人」放映効果の検証と次代へど うつなげるか外2点、6番遠藤宏三議員。 〔6番遠藤宏三議員登壇〕(拍手) スに働いた僥幸と思っております。 しかし、駐車場の件、そして中心部一部のに ぎわいにとどまるなど周辺に及ばなかったこと 平成21年米沢市議会12 など、あすの米沢のためにどのように検証し、 月定例会、一般質問は、いまだかつてない18名 ポスト「天地人」につなげますか、お伺いしま の質問者であります。最後の締めくくりとなり す。 ○6番(遠藤宏三議員) ます。トリを受け持つ自公クラブの遠藤でござ います。 次に、国立公文書館誘致についてであります。 「天地人博」模様がえの際、私はできるだけ見 同僚議員の皆様、そして市長を初めご当局の 学に出かけました。そのとき、難しい古文書に 皆様、お疲れのところと存じますが、未来に向 目を凝らして見ておられるご婦人や、多くの若 かって一番新しい質問者です。義と愛の精神で い人がおられました。武将の400年前の思いや息 しばしご清聴、ご答弁のほどよろしくお願いい づかいが伝わってくる、まさに本物の持つパワ たします。 ーでしょうか。改めて古文書は、専門家や学者 最初に、「天地人」の放映の検証と次世代に 先生だけの世界ではないと思いました。米沢に どうつなげるかであります。47週にわたるドラ は国宝上杉家文書を初め、民間の文書と中世、 マの放映も、効果のうちに終わり、NHK山形 近世を解明する文書がたくさんあると思われま 放送局長さんのお話によりますと、視聴率21%、 す。藩政や鷹山公の史跡など文書で展示、発信 山形県内では30%、米沢では、またプラスされ すれば、たび重なる大火などで失われた城下町 るのではないかとのことでした。実に、全国 の風情を補完し、研究者や愛好家が全国より訪 2,000万余の方々が、日本人口の0.1%にも満た れるものと信じます。時間をかけてもいいです ぬ米沢に思いをはせ、見てくれました。改めて、 から、取り組めない課題でしょうか、お尋ねし 長年にわたり新潟、福島、山形と3県連携し、 ます。 直江兼続公をNHKドラマに推進する会、栗林 様を初め、関係された多くの方々に感謝と敬意 を表する次第であります。 次に、民間活力をどうやって引き出すかであ ります。 恒常的な財政難の中、街なか図書館とともに 「千載一遇」を合い言葉に、官民挙げて取り 街なか美術館、街なか博物館、街なかポケット 組まれた効果は、いかがでしたでしょうか。入 パークなど、街なかが随分続きますが、観光都 り込み観光客数、「天地人博」や林泉寺御廟、 市として米沢の新しい顔をつくるべく、地元商 直江石堤、芳泉町、市内各所の人出、初めての 店街を初め、官民挙げて取り組むシステムづく 試み「夜の川中島合戦」、予想を上回る結果と りです。物品の貸借、空き地利用、開発資金づ 思いますが、その背景は何か。そして、経済波 くりや寄附金、種銭を支援し、協働のまちづく 及効果をどのようにとらえておられますか。今 りへ向け、愛のあるまち米沢、楽しみ学べるま の時点で結構ですから、お尋ねします。 ち米沢、トータルサポート、トータルプロデュ ースであります。お伺いします。 また、高齢化農業に対してであります。高齢 次に、先人顕彰の場つくりについてでありま 化農業に対する支援について米沢市の基幹的農 す。私の持論として、これまで数回質問してお 業従事者は、05年の農業センサスで1,657名、う ります。米沢城生まれの伊達政宗公が、「天地 ち65歳以上の割合が51%です。実に2人に1人 人」ドラマでは、生まれ故郷の赤崩山で兼続に が65歳であります。 アドバイスしているシーンもありました。また、 ちなみに、認定農業者は09年3月末現在で251 11月末、NHKの好評番組「歴史秘話ヒストリ 名のみであります。米価に例えれば、今より10 ア」では、兼続、鷹山公、雲井龍雄、沖縄県知 年前より35%ないし40%にも及ぶ下落の中、農 事に任じられた上杉茂憲公、学問・教育を大事 地、農産物を守り育てて来られた方々でござい にする気風、流れが描かれておりました。 ます。農産物価格の低迷などもあり、後継者難 山形県立図書館「遊学館」には、池田成彬、 成章様初め、7名の米沢出身の先達が顕彰、掲 額されております。伊東忠太先生、我妻栄先生、 福王寺法林画伯の文化勲章受賞と他の自治体に は見られないことと存じます。 の中、当分の間は高齢者就農の実態は続くもの と、こういうふうに思います。 ソフト、ハード含めて、何らかの支援も必要 かと存じますが、いかがでしょうか。 次に、採算のとれる米づくりを目指し、生産 歴史のまち米沢、学園都市米沢市で、ただい 性向上のため直播栽培や農作業効率アップ上、 ま計画されております街なか図書館は、情報集 農地の面的集約、また所有権移転の伴わない農 積、また情報発信の場になるべきと存じます。 地の交換耕作などできないでしょうか。効率ア 先人顕彰は、米沢市立上杉博物館や東光さんな ップを目指しての取り組みをお聞きしたいと思 ど民間で取り組まれている例もありますが、ギ います。 ャラリーともども、ポスト「天地人博」の事業 として、ぜひ検討してほしい課題と信じます。 山形県奨励米「つや姫」、食味、ネーミング もよく好調な滑り出しのようでございます。作 次に、農林業の振興になります。 付希望者など、米沢市の取り組みについてお尋 食料自給率のアップへ向けては、7割を超す ねします。 国民の合意や農商工一体の取り組みでの成功例、 そして政権交代による農家戸別補償の始まりな 次に、全国ブランド、米沢牛振興についてお 尋ねします。 ど、農業、農村にとっては追い風が吹いている 去る11月27日開催の農業担い手経営塾でも話 感じもしますが、現実は厳しい限りでございま 題になりましたが、年間出荷頭数2,500頭、月割 す。 りにすれば200頭強であります。まだまだ需要が 第1に、農業後継者の結婚問題です。何百年 も続いてきた農家や集落の存亡の危機です。南 あるとのことですが肥育頭数拡大に向け、何が 障害になっているのかお尋ねします。 陽市でも、行政と民間が一体となって結婚推進 また、米沢は、先ほど我妻議員の質問にあり 室を設置、取り組んでおられます。難しいとは ましたが、山林77%、市有林が630ヘクタールを 存じますが、人口減の続く米沢にあって、農業 持つ地域風土であります。その中で、畜産団地 後継者も含め、市民の婚活には行政も支援すべ づくりに民有地も結構でございますが、市有林 き時代かなと思います。 などを利用した畜産団地づくりに一生懸命取り 前回の質問事項にも挙げましたが、その後の 取り組みについてお尋ねいたします。 組めないでしょうか、お伺いします。 最後になります。これは、安部市長にお伺い のような支援をすることができるか、先人顕彰 します。 昨日の鳥海議員のグリーンツーリズムとも多 会や山大工学部とご相談をして、先人顕彰会、 少重複しますが、米沢の自然・歴史・風土に培 工学部、そして市の三者の協力によって先人顕 われ、直江時代も、その以前からも紡いできた 彰について発信していくというのが一番の得策 農村の暮らし、伝統文化や先人の知恵を学童、 ではないかと考えております。 児童はもちろんのこと、関心を持つ社会人まで 次に、都市と農村の交流、あるいは定住促進 経験し、伝承する農ある暮らしの実践は、食を についてでありますが、日本全体がそういう流 通して心豊かな命の教育、そしてストレス社会 れでいると思っております。これは、政権が交 のオアシスにきっとなると存じます。都市と農 代しても変わらない流れであるというふうに思 村の交流、そして滞在型の余暇活動、農業体験 っておりますので、米沢市もそのような方向で の場に利用するセンターづくりや民宿、空き家 具体的にさまざまな可能性を探ってみたいと考 のあっせんなど、定住促進を支援して、地域の えております。 活性化に役立てられないでしょうか、お尋ねし 私からは以上です。 ○佐藤忠次副議長 教育管理部長。 ます。 みちのく米沢も、新幹線で首都圏まで2時間、 東北地方自動車道栗子トンネル改修など交通事 〔関谷知樹教育管理部長登壇〕 ○関谷知樹教育管理部長 私からは、「天地人」 情も改善されますと、腰を据えて米沢学の発信 放映効果の検証と次代へどうつなげるかの中で、 を検討すべき天の時ではないか、そういうふう 文書の収蔵についてお答えいたします。 に思います。見解をお伺いします。 以上をもって、壇上からの質問を終わります。 ○佐藤忠次副議長 安部市長。 〔安部三十郎市長登壇〕 ○安部三十郎市長 ただいまの遠藤宏三議員のご 質問にお答えをいたします。 本市では、上杉博物館で「国宝上杉家文書」 を収蔵しているほか、図書館には直江兼続が収 集したものを初めとして、江戸時代の学問所や 藩校「興譲館」の流れを物語る貴重な古文書群 を収蔵しております。 今回の「天地人博」においても、これらの収 私からは、先人顕彰の場づくりと最後にあり 蔵資料を活用して、展示内容の充実を図ったと ました都市・農村の交流についてお答えをいた ころであり、こうした歴史的や学術的に価値の します。その他につきましては、部長よりお答 高い本物の展示が、訪れた多くの観光客に満足 えします。 を与える一つの要因になったと考えております。 先人顕彰の場づくりを行政でできないかとい また、ご指摘のとおり、民間にはまだまだ多 うご質問でありましたが、現在の段階におきま くの貴重な古文書などがあることも承知してお しては、民間で「上杉鷹山公と郷土の先人を顕 ります。こうしたことから、博物館や図書館に 彰する会」、略称「先人顕彰会」という団体が おいては、資料調査を初めとして情報の収集を ございます。幅広く市民の方が加わっていらっ 行っており、学術的価値の高い貴重な資料につ しゃる団体でありますが、今得ている情報です いては、寄贈や購入などの方法によって収集を と、山形大学工学部と先人顕彰会が協力をして、 行い、収蔵資料の充実を図っているほか、既存 山大工学部の旧本館の一部に先人顕彰記念の部 の資料を含めた調査研究にも取り組んでいると 屋を設ける準備をしているという話を伺ってお ころであります。 りますので、現段階では、その事業に対してど 厳しい財政状況でありますが、今後とも貴重 な古文書などの史料の収集と研究調査を行い、 ーなどの効果もあり、伝国の杜やお祭り広場駐 有効活用を図るとともに、貴重な財産を後世へ 車場が満車状態となったことから、周辺幹線道 伝えてまいりたいと考えております。 路での渋滞などが発生し、当初計画の大幅な改 ○佐藤忠次副議長 企画調整部長。 善を求められたところでありました。会期途中 〔磯部道昭企画調整部長登壇〕 でありましたが、この課題に迅速に対応するた ○磯部道昭企画調整部長 私からは、「天地人」 め、臨時駐車場の増設、無料シャトルバスや市 放映効果の検証と次代へどうつなげるかのうち、 内観光循環バス「ぐるよね号」の運行などを実 経済波及効果、ポスト「天地人」へどうつなげ 施してまいりました。 るかなどについてお答えいたします。 「天地人博2009」の状況でありますが、 初めに、「天地人」放送に関連する効果等に その都度ご報告させていただいておりますが、 ついて、「天地人博」の状況の報告も含めてお 当初の目標入場者数20万人を50万人とさせてい 答え申し上げます。 ただきましたが、間もなくその目標を突破する 観光入り込み客ですが、本市独自に実施した 見込みとなっております。 誘客PR活動もありますが、ドラマそのものの 要因としては、これまで申し上げましたET 宣伝効果に加え、番組の最後にゆかりの地を紹 Cの休日特別割引や旅行代理店企画商品ツアー、 介する「天地人紀行」で、5回本市が取り上げ 戦国武将やゆるキャラブームなどもありますが、 られたことも大きな効果要因となっております。 官民挙げて受け入れ態勢の整備に取り組んでき 予想をはるかに超える観光客の入り込みとなっ た「人づくり」「まちづくり」「ブランドづく たものと考えております。 り」による地道な活動が観光客に評価され、相 また、直江兼続ゆかりの史跡マップ等を作成 したほか、史跡をガイドするバスコースの設定 乗効果となってもたらされたものと考えており ます。 なども功を奏し、従来余り観光客が訪れていな 特に、民間活力によるまちづくりの取り組み かった龍師火帝や直江石堤、それから芳泉町の では、商店街連盟が中心となって観光客への道 武家屋敷などにも、相当多くの観光客の皆様に 案内やお茶のサービスなどを行う「おもてなし おいでいただいたと実感しております。 実施店」運動の展開があったほか、地域が中心 具体的には、「天地人博」会場のある松が岬 となった活動として、芳泉町のうこぎ景観整備 公園周辺について、前年の2倍を超える入り込 や赤崩山の遊歩道整備、旧会津・米沢街道の復 みとなり、市全体の観光入り込み客数は、平成 元、さらには、前田慶次ゆかりの史跡が残る万 20年の318万人に対し、今年は10月まででこれを 世地区では、「米澤前田慶次の会」が設立され、 上回る456万人を数えております。 史跡周辺の整備やマップづくりが行われるなど、 経済波及効果につきましては、山形県による 試算では、「天地人博」の開催期間中の目標入 それぞれに市民が主体となって自発的な地域づ くりが展開されました。 場者数を50万人とした場合、観光消費額が58億 先ほどは民間活力を出すシステムについての 7,000万円、その波及効果として57億4,000万円 ご質問がありましたが、こうした民間による活 で、「天地人博」開催による県全体の経済波及 動は、協働のまちづくりを進める上で大きな成 効果額は、116億1,000万円と推計しております。 果であったと考えておりますし、今後も継続・ 一方、駐車場などの交通対策につきましては、 発展していくものと期待しているところでござ ETC休日特別割引や旅行代理店大型バスツア います。 ポスト「天地人」の今回の経験を生かしまし 平成22年度、来年度より調査・研修会等の事業 て、ポスト「天地人」事業として、現在、県や を行うため、必要経費を新年度予算に要望して 関係機関等々調整しながら具体的な内容を詰め ございます。 ているところでございますが、本市といたしま また、置賜地域農業委員会連絡協議会の3市 しては、中心市街地に計画している「戦国時代 5町の女性農業委員を中心に、この問題の情報 館」を中心に、街なか歩き観光推進に資する事 を共有化し、広域に対応すべく協議しておりま 業展開を計画したいと考えておりますので、ご す。 理解いただきたいと思います。 農業委員会は、農業を守り抜くためにも、農 私からは以上でございます。 業後継者の結婚対策を新たな意識で進めてまい ○佐藤忠次副議長 農業委員会事務局長。 〔棚橋 徹農業委員会事務局長登壇〕 りたいと考えております。 ご質問のあった南陽市の推進室などの設置に 私からは、農林 ついては、農業後継者のみならず、市内全般の 業振興の諸施策についてのうち、農業後継者の 未婚者全員を対象として事業を推進するもので 結婚問題への取り組み及び農地の面的集積に関 ありますので、本市においては総合対策を実施 して答弁をさせていただきます。 できる組織で検討していただくものと考えてお ○棚橋 徹農業委員会事務局長 本市の農業後継者の結婚問題への取り組みは、 りますので、ご理解をお願いいたします。 昭和61年に農業後継者対策事業として市内各地 続きまして、農地の面的集積でありますが、 に計14人の結婚相談員を配置し、活動してまい 議員仰せのとおり農地を面的に集積して利用を りましたが、個人情報の取り扱い等の問題によ 図ることは、農家の効率的な経営の観点から、 り、平成13年より農業委員にその活動範囲を絞 重要かつ有効な手段と考えております。 り、今日まで至っております。 実際には、農業委員が仲人として成立した後 継者の婚姻は、残念ながらございませんでした。 現行では、農業委員会が窓口となって農地流 動化促進事業を行い、市の単独補助も行って集 積を促進しているところでございます。 現在は、農業後継者が婚姻された場合は、農業 このたびの農地法の改正と同時に農業経営基 委員会から記念品をお贈りしており、ここ数年 盤強化促進法が改正され、新たに農地利用集積 は2ないし3件の実績がございます。 円滑化事業が創設されることになりました。こ 今、全国各地において未婚の後継者を対象に の事業は、公的な信用のある機関、市、農協、 結婚目的だけの活動ではなく、まず出会いの場 あと土地改良区等々の機関でございますが、農 の提供という活動が盛んになり、農作業を舞台 地所有者から貸し付けなどの委任を受け、農地 とした出会いの場が設定され、開催されるよう を拡大したい農地利用者にまとまった形で農地 になってきております。しかし、これも顕著な の貸し付けを行う仕組みであります。本市にお 成果はあらわれていないのが実態であるようで いては、今のところ農家の方から具体的な相談 す。 はいただいておりませんが、この事業を推進す 本市の、我々農業委員会でも、このまま農業 る団体をどうするのか、市内部や関係機関・団 後継者が結婚しない、またはできない状況が続 体と協議を行っており、早い段階での事業推進 けば、農村の消滅につながり、企業の農業参入 体制の確立に努め、農地の集積事業を促進した を助長することになるという危機意識のもと、 いと考えております。 農政振興部会等でもこの問題が取り上げられ、 なお、権利移動を伴わない農地の交換まで対 応できるかどうかは、現在のところ不明な点で ております。 ございます。今後、研究をさせていただきたい 認定の要件といたしましては、まず栽培適地 と思いますが、このシステムは、より集積がス 内に水田を有し、特別栽培等を行うこと。また、 ムーズにできるのがメリットだと考えてござい 水田経営面積が3ヘクタール以上で、つや姫の ます。 作付面積が60アール以上であることなどが条件 私からは以上でございます。 となっております。 ○佐藤忠次副議長 産業部長。 なお、希望される農家の方々には、既に9月 〔白木和志産業部長登壇〕 までに申請書を提出していただいており、県の ○白木和志産業部長 私からは、3の農林業振興 の諸施策についてのうち、②③④⑤及び⑧かと 思いますが、お答えいたします。 認定委員会の審査を経て、今月中には正式な認 定がなされることとなっております。 次に、④でありますが、景気低迷の中、全国 なお、答弁に入る前に申し上げますが、昨日 的に牛肉の消費は厳しい状況となっております の鳥海議員と一昨日の島軒議員のご質問にお答 が、こと「米沢牛」におきましては、比較的安 えした内容と重複する点がございますが、ご了 定した価格水準を保っております。このことは、 承いただきたいと思います。 生産者、購買者、販売店などが一体となって取 まず初めに、②についてでありますが、農業 り組んできました「安全・安心」と銘柄確立の 従事者の高齢化は年々進んでおり、65歳以上の ための取り組みが実を結んだものであり、今後 農業従事者の割合は、平成7年の35%から平成 も継続して進めていかなければならないものと 17年には51%にふえている状況であります。こ 考えております。 れは、農家戸数の減少とあわせて、本市の今後 ご質問の米沢牛の出荷頭数では、米沢、東京 の農業を考える上でも、大きな課題であると考 の市場を合わせまして約2,500頭となっておりま えております。 すが、ここ数年で若干ずつふえている状況であ 議員ご質問の労働の軽減策といたしましては、 ります。 地域としての集落営農への取り組みを推進する 米沢牛の飼育の始まりは、個人の農家が少な ことや個別の作業を団体や個人などへお願いし い頭数を目の届く範囲で大切に育ててきたもの ていただくことが考えられますが、やはり抜本 であり、その考え方こそ現在のブランド牛とし 的には農業後継者の育成や新規就農者の開拓が ての地位の確立につながってきたものと思って 必要であります。本市といたしましても、これ おります。多頭数の飼育をするには、それなり らの方々への支援策を検討してまいりたいと思 の資本と技術が不可欠であり、今後の研究課題 っております。 であると考えております。したがいまして、 次に、③でありますが、山形県の水稲新品種 となる「つや姫」は、この10月に先行販売され、 大変好評を得ております。来年の平成22年に正 今々畜産団地の設置を考えているところではあ りませんので、ご了承いただきたいと思います。 なお、畜産農家の戸数は減少しているものの、 式デビューとなりますが、県では作付の要望も 1戸当たりの飼育規模は少しずつ拡大しており 多いことが予想されたことから、生産者を認定 ますし、受精卵移植などの新しい技術導入も進 していく制度をとることにいたしました。 んでいるところであります。 来年の県全体での作付は2,500ヘクタールで、 そのうち置賜地区は570ヘクタールの予定となっ 次に、⑤でありますが、米沢市内におけるグ リーンツーリズムの取り組みといたしましては、 農家レストランや直売所、田んぼアートの体験 一千三百何十分の一の0.07%にも満たない米沢 イベントなどがありますが、宿泊施設といたし が脚光を浴びるということは、そのぐらいのス ましては、民泊が1軒のみと少ない状況であり トック、歴史的なものを含めてあると、こうい ます。現在、「子ども農山漁村プロジェクト」 うことだと思います。前田慶次、新宿の歌舞伎 への取り組みにあわせ、農家民泊などの可能性 町でもパチンコ屋が大きい看板、あんな日本一 について調査研究し、検討しているところであ の盛り場でも、米沢で晩年を過ごし、亡くなら ります。 れた前田慶次が出ていると、これはすごい財産 次に、⑧でありますが、米の生産コストは、 だなと、こういうふうに思います。 平成18年産における全国平均で10アール当たり 伊達政宗もしかり、これからの米沢は、直江 14万円となっておりますが、経営規模が多くな 兼続だけ引っ張ってやってもどうしようもない るに伴い、農業機械を効率的に利用できるとと と私は思いますので、次の手はないかと。そう もに、労働費も減少でき、そのコストも小さく すれば、やはり私は、米沢出身で一番偉いのは なる傾向にあります。そのほか、技術的な面で 伊達政宗かなと。碧眼で目を片方なくして馬上、 は米の品種改良なども挙げられますが、最近で 相当運動神経のいい人だなと思いますが、振り は議員ご指摘のように新しい生産技術が導入さ 上げて、北関東までも版図を広げた、ヨーロッ れております。 パにも使節団を送っている。100万都市仙台の基 米沢市内において、不耕起栽培は進んでいな 盤をつくられ、仙台市民の崇敬も厚い。これは、 い状況にありますが、直播栽培は、ことしの実 やはり上杉と城下町のフレーズを、もう一回掘 績として、約18ヘクタールで取り組まれており り起こしながら、まちの広場やなにかで抱え込 ます。メリットといたしまして、育苗が不要な みながら、抱いていくと、こういうことが大事 ことから、春作業が省力化され、労働時間の短 ではないかなと、こういうふうに思います。そ 縮が図られることになりますが、新たな農業用 の辺のお話もお聞かせください。 機械の導入なども必要とされることから、全国 それから、ちょっと気がかりがあります。そ 的には水稲作付面積に占める割合が1%程度と れは、南原の龍師火帝、私も二、三遍見てきて なっており、これからの技術であると思ってお いるわけですが、近年までは川底に入ってあっ ります。 たと。それを重機で上げて、台の上に設置、鑑 私からは以上であります。 賞に耐えるようにしているわけですが、今まで ○佐藤忠次副議長 遠藤議員。 400年も水底というか、川の中にいたものを急に ○6番(遠藤宏三議員) 出したら、寒暖とか、霜害、凍害、雪害、さま 2回目の質問に入りま す。 時間もございますので、一括質問しながらお 伺いしたいと思います。 ざま酸性雨もあります。これは、あの籠彫りが 消えてなくなってしまうと。これは、「天地人 博」で、かなり予想外のお金も入っているわけ 最初に、「天地人」の効果、約116億1,000万 ですから、これもポスト「天地人」でぜひ取り 円、大変な、ちょっと市民も実感できかねるよ 組んでもらいたいと思います。あれは、風化し うな数字になるものだなと、こういう感じであ てしまうと、この当代で今まで伝わってきたも ります。これから、ポストということを言いま のをゼロにするということは、この後の人方に したので、取りかかるテーマ、課題というのは、 とっても、まことに失礼だと、そういうふうに やはり何が売れ筋か、先ほど私も言いましたが、 思いますので、その辺もお手入れのほどご要望 しておきます。 かないもの、米沢でなければならないもの、米 民間活力というのは、さまざま先ほど企画調 沢らしさというものを発揮するには、ああいっ 整部長のお話でも成果は上げておられると、皆 たぜひモニュメント、それから愛のテーマのド 官民一体挙げての成果であったと、おもてなし ラマでしたから、触れ合いとか、とにかく愛と の心からなにから、そしてお話がありましたが、 いうのは、触れ合い、出会い、助け合い、支え またこれも、それはそれとして成功したわけで 合い、何でも出てくる。だから、「愛」という すから、これからはちょっと民間活力を、私1 言葉というのは包容力のあるすばらしい言葉だ 回目の質問に言っているとおりに引き出すシス なと。睦み合いもあるだろうし、助け合い、自 テムというか、例えば報奨金、報奨金と言った 助互助のミックスみたいなものだ。そんなこと らおかしいね、お金を集めてお金をやったので を考えますと、その愛というものも、今若い、 は、またもとのもくあみになる。顕彰するとか、 ミーハーと言ったら失礼ですが、若い女の子も 米沢の市民力を高めるような、ボランティアに なにもきゃあきゃあ言いながら、写真のスポッ 市民のエネルギーを糾合するような新しいシス トになるような、ちょっとでっかいやつを、さ テムづくりが必要ではないかと。これは、功績、 まざま専門家にでも相談しながら、建てたら、 功労賞さまざま、その下のレベルでも、何かそ そこで写真撮れたり、ポーズをつくったり、楽 うやって、さまざまな持てるものを、なかなか しめるのではないかと。愛を続けて発信してい これから建築とかなんか問題あるようですから、 くという、愛の言葉というのは現代社会に私は 事業資金から、そんな形で取り組んでいただけ 大事だと思いますので、その辺もぜひ、まちの ないかな。そのぽっとあいた穴を埋めていけば、 広場なんかには考慮していただきたいと思いま また魅力的なまちになるのではないかなと、こ す。その辺はいかがでしょうか。そのぐらいは んなふうに思います。 答弁できると思うんだけれども、ご答弁をいた 若者に愛されるまちでも、これも先ほど午前 だきたい。 中の質疑の中で、渋間議員の市長に対する、一 それから、毎度言っている先人顕彰に対して 体日本一は何かと、米沢が誇れる日本一のもの は、これはやはり米沢は、佐藤議員の市長答 は何かと。それは、はかまの生産高だという話 弁にもありましたが、私は書きました。観光ニ がありましたが、私は、例えば我妻德雄議員の ーズに合ったまちづくり、愛と義のある品格の 言った草木塔、あれだって米沢は他に類を見な まちづくり、こう市長が答弁しておられます。 いものですから、つまり米沢発、米沢であると 愛と義のある品格のあるまちづくりと言えば、 いうのは、他に類を見ない日本一だと思います 何が品格だと、何が基本、仁とか義とかね。そ し、行屋、それから、埋蔵文化財になりますが、 れは、やはり米沢の学問だから、先人顕彰は、 三脚石器なんていうのは、これは成島がとりわ 先ほども言ったとおりに、そんな姑息なことで け出ているんですがね。日本一の出土量ですよ、 扱ってはいけない。それを米沢が出すというこ これは文化課の関係者に聞くとわかるけれども。 とが、米沢が評価され、米沢が意図する、学ん どんなふうに使ったかわからない、真珠とかね、 で遊べて食事も空気もうまい、人集めになる大 とにかく三脚石器の出ることは、えらく出る、 きな素材だと思いますので、その辺もお聞かせ なぜだろうと、日本一にカウントされておりま ください。 す。そんなこともありますので、まちの広場に、 これもモニュメントとして、草木塔とかここし 若い人を集めるというのは、最近、私は、10 月の初旬でしたが、この11月3日に文化功労賞 受賞なされた神奈川大学の川田順造先生と芋煮 その辺、やはり行政もちょっと、前向きにひと 会、米沢でありました。そのとき、20何名でし つ取り組んでいただきたいと。これは、人口減 たか、大変興味深い、参考になる話がありまし に歯どめがかかることだから、その辺をぜひ検 た。というのは、若い人との交流は一体何かと 討。これは、ちょっと市長あたりに所感、見解 いうと、それは世代間の交流だと、大学の先生 を承りたいと思います。 がおっしゃっておりました。若い人、中年、壮 それから、農業問題では、米沢牛振興、これ 年、老年がコミュニケーションをとりながらや はまだまだ売れる。まだまだ売れるのは、こち れるのは、演劇活動とか、この前広報でも、ミ らの出す側のキャパが少なくて、それがいかな ュージカルですか、何か練習していたのがちょ いというのは物すごく残念だと。そんなことを っと見ましたが、ああいったことで世代間のあ 考えれば、畜産団地というのは、ぜひ必要だと れを埋めながら若者のニーズに合わせていく。 思います。建築規制とか臭気とかさまざまネッ これは、ぜひ先生でも招聘しながら、みんなで クがある、それを打開するのが畜産団地ですか 聞きたいという話でした。まちおこしの具体的 ら、その辺は尾花沢あたりも取り組んでいます な事例を出されての話でした。さまざまあると ね。ぜひこれは時間をかけても、米沢は、先ほ 思います。ご検討願いたいと思います。 ど言ったとおりに山林があのぐらいある、山林 それから、結婚問題ですが、「命短し恋せよ 乙女」というのは、これは野口雨情でしたかね をならせないか、それとか民地も含めて検討願 いたいと、こう思います。 ……。私は、生まれてからすぐのじいさん、ば 農地の集積と、あるいは農業委員会で、さま あさんはいない、生まれたときは皆赤ちゃんで ざま私の知っている農業委員、議会からもおら す。そして、だんだん器量のいい娘に育ってい れますし、ぜひ検討できますように頼みながら ったり、いい息子になったりする。じいさん、 対応したいと思います。ひとつその辺でお聞か ばあさんは、それは行く先だと。これは経年、 せください。二、三あったはずだから、あとは 加齢、経年経過だと。だから、これはやはり、 要望でいい。 今婚活とか、社会状況が、総務部長笑っている ○佐藤忠次副議長 ちょっとお諮り申し上げます。 けれども、社会状況が結婚活動に入るというふ 一般質問の途中でありますが、会議定刻の午後 うな、そういう時代になっていますから、これ 4時となりますので、本日の日程終了まで会議 は時代風潮も好転していると。なぜ行政があれ 時間を延長したいと思いますが、これにご異議 しないんだと。例えば、六郷公民館でも、優秀 ありませんか。 ですよ、市長のいとこ館長、ぶらり六郷なんと かなんていう、出会いの場をつくっていますよ。 そして、17名の男女が参加してピザ食ったりし て大変楽しんで、「成果を楽しみにしてんだ」 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○佐藤忠次副議長 ご異議なしと認めます。 よって、本日の日程終了まで時間を延長する ことに決まりました。 なんていう話がありました。それから、最近ち それでは、続けます。 ょっとチラシで、社会福祉協議会で仙台のイル ○佐藤忠次副議長 市長。 ミネーションを見ながら、出会いの場をつくろ ○安部三十郎市長 ただいまの2番目の質問であ うとしております。だから、さまざま民間団体 りますが、大きく分けて前半の方、中心市街地 も各種団体も知恵をあれしながら、それからホ 活性化事業というタイトルではありますが、先 ワイトフェスティバルもありますし。だから、 人顕彰、若者に愛されるまちづくり、その先人 顕彰の中には天地人や伊達政宗、前田慶次とい 「ヨナサワ幻想」という総合舞台劇にも子供で うものを含めた意味での先人顕彰ということに 出ていらっしゃったというのがありました。で ついてのご質問、そして後半の方は農林業振興 すから、そうやって100周年、20年前のときに出 についてのご質問ということだったと思います。 た人が大人になって、また20年後に出ていると 私の方から前半の部分についてお答えをいたし いうのがあります。それは何を意味しているか たいと思います。 というと、人が育っているんだなというふうに さらに、ご質問幾つかに分かれていますが、 思いました。たくさんの方が、「ヨナサワ幻 その根底になっている遠藤議員の哲学というか、 想」から20年後の今日残っているわけではあり 理念というか、そういうものがあって、そこか ませんが、種というのは一粒でも二粒でも、極 ら幾つかの質問が派生されているというふうに めてこれは大事なんだと。その一粒、二粒の種 とらえておりますので、その辺の理念、哲学に が、次の世代に花を咲かせる、たくさんの花を 対応した答え方にさせていただきたいと思いま 咲かせるための大きな一つになるんだというこ す。 とを感じた次第であります。 まず、草木塔、行屋という話がありました。 そして、その方の立場に立ってみますと、こ そうすると、ご質問お聞きしていて、脳裏に浮 の米沢はどういう米沢かというと、子供のとき かんだのはもう一つ、飯豊山というのが浮かび 100周年を記念して総合舞台劇があって、20年た ました。すなわち、人々が山に入って木を切っ って大人になってみると、またミュージカルが て生産に携わるだけでなく、その山は同時に信 あってというふうにして、それこそ自分にとっ 仰の、生活の糧を得るだけの山ではなくて、信 て非常に発表の場がある、楽しい、夢のある、 仰の意味も山にはあって、そして里に信仰のた そういうチャンスがあるまちということだとい めの行屋があってというふうに関連があります。 うふうに思います。ですから、その方だけでは ですから、それを考えてみますと、草木塔や行 なくて、たくさんの若い人たち、あるいはたく 屋を大事にしていくということは極めて米沢の、 さんの大人の人たちにそう思ってもらえるよう 私たちの先祖の歴史を振り返る意味で大事なこ なまちにしていくということが大事だと思いま とだというふうに思います。 す。 ただ、では具体的にどのような形で大事にし そして、その中で、ミュージカル、どういう ていくかというところで、果たしてモニュメン テーマでやるかというと、実は今回は市民が熱 トをまちの中につくるのがいいかどうかについ 心に誘致した山大工学部から、秦逸三先生の研 ては、方法論でありますので、必ずしもそれだ 究で新しい産業が生まれてというふうに、まさ けに限定しないで、表現の方法というものをさ しく秦逸三という方の先人顕彰でもあります。 まざまに考えてみたいものだというふうに思い ですから、先ほど申し上げた話に戻りますが、 ます。 米沢のよさというものを表現するときに、必ず そういう中で、広報の市民ミュージカルの練 しもモニュメントだけではなくて、こういうよ 習風景の写真の話が出ました。先日、私もその うなミュージカルというのは、その他さまざま 練習のところに伺いました。そうしましたら、 な形のものという表現方法もあるのではないか 大変驚いたのは、風景の中で一番中心になって なというふうに思っています。 いる女性の方、写っている女性の方は、実は今 さらには、そういう中で、いわゆるハードと から20年前の米沢市政100周年のときに行われた しての先人顕彰の場でありますが、本来であり ますと先人顕彰会そのものが、そういう施設を つくるということから発足して、でも市立の博 物館ができることから、今まで積み立てられた 大変大きなお金を博物館建設に寄附をされてと いう経緯もありますので、今ここでさまざまな 事業が予定されている中で、新たに先人顕彰の ハード、建物ということではなくて、長期的に はどうかは別にしても、今の時点では、やはり そもそもの運動されてきた先人顕彰会、それと 力を合わせて、今可能な形での、あるいは可能 なスケールでの先人顕彰の場づくりというもの をやっていくのが現実的ではないかというふう に思っている次第です。 ○佐藤忠次副議長 当局、答弁ございませんか。 それでは、以上で、6番遠藤宏三議員の一般 質問を終了します。
© Copyright 2024 Paperzz