オープンソースFlexRay通信 TimeTriggered OS (TT-OS)と FlexRay通信ミドルウェア 株式会社ヴィッツ 服部博行 開催場所:東京コンファレンスセンター品川 4F 406 第8回 IP アワード 受賞説明会 2006/5/18 車載電子システムの進化と車載LAN 引用:自動車メーカからみた車載LAN 車載LANとその応用 P9, トリケップス,日産自動車 松本孝 開催場所:東京コンファレンスセンター品川 4F 406 第8回 IP アワード 受賞説明会 2006/5/18 自動車用プラットフォームの必要性 引用:2005/1/24 JasPar 自動車制御ソフト・車載LAN標準化活動 トヨタ自動車 谷川浩 日経エレクトロニクス 2004/3/1 トヨタインサイド 基盤ソフト 基盤ソフト (ソフトウェアプラットフォーム) (ソフトウェアプラットフォーム) 開催場所:東京コンファレンスセンター品川 4F 406 第8回 IP アワード 受賞説明会 2006/5/18 ソフト PF必須要素 ソフトPF必須要素 標準 RTOS 標準RTOS 保護機能 保護機能 通信 通信 ((CAN,LIN,FlexRay) CAN,LIN,FlexRay) FlexRay通信のねらい 車載制御ソフトウェアの増加と通信速度 車両に求められる次世代機能 (安全、環境など)は、車載LAN がキー技術となる 現在標準的なCANはデータ通 信方式や速度から、次世代車 両に利用するには性能不足が 懸念されている 機械式 ステアリング・ シャフトがない! By wire ステアリング 角度センサECU ECU 機械による接続か ら通信バス接続に ECU 車載LAN (例えばFlexRay) ステアリング・ モータ制御用ECU モータ 物理位置が固定されない 機械減のため軽量化 操作指令は通信であるため、統合制 御などが容易となる 引用:2005/10/24 JasPar FlexRayの必要性 車載LAN WG 日産自動車 松本孝 引用:Design Wave Magazine 2006/4 FlexRayの実現に向けた時間駆動型通信リアルタイムOSを開発 , 服部博行 開催場所:東京コンファレンスセンター品川 4F 406 第8回 IP アワード 受賞説明会 2006/5/18 CAN通信とFlexRay通信 はーい データ1を出すね ECU1 データ3ができ たから送信! ECU2 ECU3 ECU2 ECU3 ECU1 はーい わたしもデータ1 ができた.送信! はーい データ2ができた.送信! 時間 時間 同時! ECU2のデータ1を 送信する時間だよ CANの制御方法:イベント・ドリブン 次はECU3のデー タ2の番だよ 次はECU1のデー タ3の番だよ FlexRayの制御方法:タイム・トリガ 条件 基本構成 ハンドル操作からステアリングが切れるまで10ms以内 モータ データはECU1から順番に加工されてECU5に伝達する ECU1 ECU2 ECU3 ECU4 ECU5 タイム・トリガ イベント・ドリブン 10ms 10ms 2ms ECU1 2ms ECU2 2ms ECU3 2ms 2ms ECU4 ECU5 ECU1 ECU2 送信 受信 ECU1 センサ入力 ECU2 送信 ECU1 ECU2 ECU5 受信 ECU5 モータ動作 送受信のタイミングさせ正確であれば、 各ECUは余裕のある制御ができる 時間の保証が容易 ECU5 各ECUは2ms以内にデータを送る必要がある 引用:Design Wave Magazine 2006/4 FlexRayの実現に向けた時間駆動型通信リアルタイムOSを開発 , 服部博行 開催場所:東京コンファレンスセンター品川 4F 406 第8回 IP アワード 受賞説明会 2006/5/18 OSEK/VDXが規定するタイムトリガシステム(OSEKtime) OSEK OS API OSEK/VDXは、OSEKtime 仕様を推奨 OSEKtime API アプリケーション タイムトリガ部位をOSEKtime で実現 ② イベントトリガはOSEK OS を利用し、OSEKtime のアイド ル時間で実行する構成 OSEK/VDX OS Version2.2.1 装置制御用の処理 例: OSEK/VDX Time-Triggered OS (OSEKtime) エンジンの回転軸同 期処理をOSEK OS管 理アプリが実行 FlexRay通信用の処理 CPU クランク軸角度に同期した 処理が通信に妨げられて、 正しく処理できない!! 高 FlexRay通信は OSEKtime 管理 ノン・マスカブル割り込みルーチン OSEKタイム・ディスパチャ OSEK OS割り込みがTTタスクに割り込まれる マスカブル・タイム・トリガ割り込みルーチン TTタスク TTタスク OSEK割り込みルーチン OSEK OS 処理は割込み処 理ですらタイムトリガ処理(通 信処理)に妨げられる TTタスク 優先度 優先度 タイム・トリガ・アイドル・タスク 割り込みが待たされる 高 タイム・トリガ(TT) タスク OSEK OS 割り込み処理 OSEKタスク1 OSEKスケジューラ OSEKタスク2 OSEKタスク OSEKタスク 低 OSEKタスク OSEKタスク1 実行要求 TTタスク 実行要求 OSEK OS 割り込み発生 TTタスク 実行要求 低 開催場所:東京コンファレンスセンター品川 4F 406 第8回 IP アワード 受賞説明会 2006/5/18 OSEKtimeの問題点を回避するTT-OS TT-OS = OSEK OS + Time Triggered Module (TTM) アプリケーション Time Triggered Module(TTM) TT-OS は、OSEK OS の上に、タイムトリガ処理を実現す るモジュールを追加することにより実現している ・プロセッシングレベルは、OSEK OS を踏襲している ・OSEKtime の必要機能は対応している OSEK/VDX OS Ver2.2.1 ・タイムトリガタスクとイベントトリガタスクは優先順位で起 動順序が決定される CPU TT-OS ・TTMはタスクの起動要求を発行する OSEK OS API → タスク起動順位は優先度ベース ・TTMはデッドライン監視、コールバックにも対応する 高 ・イベントトリガタスクや割込み処理のサービス提供時間 予測が容易 ISRカテゴリ1 ISRカテゴリ1 (OSEK (OSEK OSのISR1に準拠) OSのISR1に準拠) 割り込みレベル 割り込みレベル (OSEK (OSEK OSの割り込みレベルに準拠) OSの割り込みレベルに準拠) ISRカテゴリ2 ISRカテゴリ2 (OSEK (OSEK OSのISR2に準拠) OSのISR2に準拠) 優 先 度 TTM TTM スケジューラ スケジューラ OSEK OSEK OSスケジューラ OSスケジューラ(OSEK (OSEK OSのスケジューラに準拠) OSのスケジューラに準拠) タスク・レベル タスク・レベル OSEKタスク OSEKタスク (OSEK (OSEK OSのタスク・レベルに準拠) OSのタスク・レベルに準拠) TTタスク → 従来の優先度ベースによる予測でよい ・応答性を必要とするタスクに高優先度を与えることによ り、イベントトリガタスクとタイムトリガタスクは共存できる ・複数のOSを利用しないので、小リソースを実現 ・外部時間はFlexRayデバイスの機能を利用 低 → 内部と外部の時間同期が不要 開催場所:東京コンファレンスセンター品川 4F 406 第8回 IP アワード 受賞説明会 2006/5/18 FlexRay通信ミドルウェア構成図 アプリケーション TT-OS FlexRayNM TTM OSEK-OS FlexRay通信 ソフトウェア TT-COM FlexRay通信ミドルウェアはTT-COM FlexRay通信ミドルウェアはTT-COM (Time (Time Triggered Triggered Communication Communication ),FlexRay-NM ),FlexRay-NM (FlexRay (FlexRay Network Network Management Management ),FlexRay),FlexRayDRV DRV (FlexRay (FlexRay Dvice Dvice Driver Driver )) から構成される から構成される FlexRay-DRV(ドライバ) FlexRay Interrupt Read/Write FlexRayコントローラ(CC) TT-COM : BUS-CH A BUS-CH B TT-OSやアプリケーションとのI/F を持ち、通信ミドルウェアを抽象化する OSEK OSのCAN通信で広く利用されている OSEK COM と同種の通信ミドルウェア FlexRay-NM : FlexRay通信のネットワーク管理ミドルウェア WakeUp/Sleep , ノードの接続/離脱などを監視する 管理情報は、FlexRayデバイスが提供する機能を利用し、FlexRay仕様の拡張に柔軟に対応できる FlexRay-DRV : FlexRayデバイスコントローラを制御するドライバ デバイスに依存する部位であり、現在はルネサス製FlexRayデバイスに対応する 開催場所:東京コンファレンスセンター品川 4F 406 第8回 IP アワード 受賞説明会 2006/5/18 FlexRay通信ミドルウェアの機能 ・FlexRay通信を目的とした、タイムトリガ特長を生かした通信ミドルウェア ・OSEK/VDX Fault-Tolerant Communication 仕様を参考に仕様を規定 ・FlexRay通信に必要なパラメータOIL ( OSEK Implementation Language ) にて定義可能 ・データをイベント(Qued)、状態(UnQude)として送信することが可能 ・メッセージのPack / UnPack をミドルウェアでサポート ・エンディアン変換処理もミドルウェアでサポート ・通信途絶、送信途絶の検出機能をサポート ・ノード管理、起動、WakeUp 、Sleep 管理をサポート ESEC2006 にて乗用可能なデモカーを出展予定 開催場所:東京コンファレンスセンター品川 4F 406 第8回 IP アワード 受賞説明会 2006/5/18 目標は標準化 (FlexRayは通過点,標準にはオープンソースが有利) 日本発国際標準 AUTOSAR AUTOSAR 車載基盤ソフトウェア 標準化団体 一般公開 配布形態 オープンソース RTOSの提供 JasPar JasPar 自動車メーカ 会員/開発成果物利用 車載基盤ソフトウェア 標準団体 標準となるための条件 標準となるための条件 ・オープンソースで改変自由 ・オープンソースで改変自由 ・製品適応に制限がない ・製品適応に制限がない ・メーカ色がない ・メーカ色がない 再利用自由なオープンソース ライセンスはTOPPERSライセンス 開発成果物を TOPPERSへ提供 TOPPERSへ提供 ヴィッツ ヴィッツ 東海ソフト 東海ソフト サニー技研 サニー技研 ECU関連 ソフトウェア開発 車両用RTOS 共同研究 共同研究 ・通信 ・RTOS 名古屋大学 名古屋大学 高田・冨山研究室 高田・冨山研究室 産学官連携 委託研究 名古屋市工業研究所 名古屋市工業研究所 電装品 一次サプライヤー ECU関連 ソフトウェア開発 アイシン精機 東海理化 など 技術面 ;次世代車両用OS の仕様を提案 営業面 ;先進的ソフト機能部品などの開発成果物を自動車メーカに等へ販売 開催場所:東京コンファレンスセンター品川 4F 406 第8回 IP アワード 受賞説明会 2006/5/18 標準自動車制御PFへのロードマップ 自動車制御プラットフォーム 自動車制御プラットフォーム コンポーネント コンポーネント TOPPERS/OSEK TOPPERS/OSEK Ver1.0 Ver1.0 COM COM CCCA,CCCB CCCA,CCCB CAN/LIN CAN/LIN ドライバ ドライバ FlexRay FlexRay 発 開 開発 信 信 通 代通 世代 次 次世 メモリ保護 メモリ保護 高 高 信 信 頼 頼 性 性 OOS S 部品 部 品化 化/ /機 機能 能分 分散 散技 技術 術 マルチプロセッサ マルチプロセッサ 時間保護 時間保護 FlexRay対応 対応OS OS拡張 拡張 FlexRay FlexRay対応OS拡張 FlexRay対応 対応COM COM拡張 拡張 FlexRay FlexRay対応COM拡張 (( FT-COM 類似) FT 類似 FT-COM 類似)) CAN/LIN CAN/LIN ミドルウェア ミドルウェア COM COM CCC0,CCC1 CCC0,CCC1 発 開発 系 系開 信 信 通 通 標準 標準 NM NM 赤斜線:2005/10現在 開発完了部品 開催場所:東京コンファレンスセンター品川 4F 406 第8回 IP アワード 受賞説明会 2006/5/18 最後に 第8回 LSI IPデザイン・アワード IP優秀賞 (企業部門) 名誉ある賞をいただき、ありがとうございました TT-OSおよびFlexRay通信ミドルウェアを開発するにあたり、トヨタ自動車統合 システム開発部の細谷様をはじめ,自動車メーカの立場からご意見をいただ きありがとうございました。 また、開発を共にした サニー技研殿、名古屋大学 高田・冨山研究室各位、 弊社メンバーに感謝いたします 開催場所:東京コンファレンスセンター品川 4F 406 第8回 IP アワード 受賞説明会 2006/5/18
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