2013 年度 大会報告書 第 11 回全日本学生フォーミュラ大会 日時:2013 年 9 月 3 日~9 月 7 日 場所:静岡県掛川市小笠山総合運動公園(エコパ) 2013 年 1 0 月 日本大学理工学部 円陣会 Nihon University Engine Association 御礼 平素より、日本大学理工学部円陣会をご支援していただき誠に有難うござい ます。この度は平成 25 年 9 月 3 日から 9 月 7 日にかけて静岡県小笠山総合運動 公園(ECOPA)にて開催されました、第 11 回全国学生フォーミュラ大会の参 戦報告をさせていただきます。 今大会の結果といたしましては、円陣会が学生フォーミュラ大会に参戦して 以来最低の成績で、スキッドパッド、アクセラレーションの不参加によって 4 年間続けていた全種目完走を途切れさせてしまいました。たくさんのご支援を していただいたスポンサーの皆様、ならびに学校関係者の方々、OB、OG の皆 様の期待に沿う結果を残すことができず、誠に申し訳ありませんでした。 全てが、昨年通り車両を作れば全種目完走できると考えていた自分たちへの 驕りであり、課題が多く残る結果となりました。また、円陣会自体が大きく変 わらなければならない時期がきたのだと感じました。 Nihon University Engine Association 目次 1.大会参戦レポート p1 1.1 大会 1 日目(9 月 3 日) p1 1.2 大会 2 日目(9 月 4 日) p3 1.3 大会 3 日目(9 月 5 日) p7 1.4 大会 4 日目(9 月 6 日) p10 1.5 大会最終日(9 月 7 日) p12 2.大会成績 p13 3.プロジェクトリーダーより p14 4.まとめ p15 Nihon University Engine Association 1.大会参戦レポート 1.1 大会 1 日目(9 月 3 日) 10:30 ゲートオープン(会場入り) ピットオープン 12:00 チーム受付 12:50 開会宣言 15:00 技術車検 18:15 キャプテン、FA ミーティング 19:30 ピットクローズ 大会初日はチーム受付、ピット設営が行われます。また前大会で上位に入ったチー ムには優先的に車検(技術車検、チルト試験、騒音測定、重量測定)を受ける権利が与え られます。 今年も円陣会は、この段階で技術車検を受けることが出来ました。ファイヤーウォ ールやブレーキラインの取り回しなど 6 箇所の指摘箇所がありその場での合格は出来 ませんでしたが。しかし、優先的に車検を受けることができたので、その後の時間を 使い修正しました。同時に、ドライバーのフラッグテストや車両脱出テストも行われ、 5 人全員 1 回目の試験で合格することができました。 -1- Nihon University Engine Association ・車検 車検は技術車検、騒音測定、チルト試験、ブレーキ試験、重量測定の 5 項目があり ます。これらすべての試験の通過をもって車検合格となり、3 日目以降の動的審査に 進むことが出来ます。ただし、1 つでも通過出来ていないものがあると動的審査に進 むことはできません。 ・技術車検 技術車検では製作した車両がレギュレーションを満たしているか、危険な箇所はな いかを確認します。また、ドライバーのフラッグテスト、ドライバーが安全に 5 秒以 内に脱出できるか、規格に適合したドライバー用品(ヘルメット・レーシングスーツ 等)を使用しているか等も確認されます。 円滑な大会運営のため技術車検には1時間という時間制限が設けられています。制 限時間内に合格できない場合は途中であっても打ち切りとなり再度受け直しとなりま す。 -2- Nihon University Engine Association 1.2 大会 2 日目(9 月 4 日) 6:30 ピットオープン(会場入り) 7:00 ドライバーズミーティング 8:00 再車検(技術車検) 車検(騒音測定、チルト試験、重量測定、ブレーキ試験) 11:15 コスト審査 14:30 デザイン審査 17:00 プレゼンテーション審査 18:00 ドライバーズミーティング 19:30 ピットクローズ ・再車検(技術車検) 1 日目に指摘された 6 箇所を修正して再車検(技術車検)に臨み、午前の早い段階で無 事通過することが出来ました。騒音測定や、チルト試験に対しては事前に出来る対策 を校内で重ねて確認してきたので、無事通過 することが出来ました。しかし、ブレーキ試 験では4輪がロックせず、また繰り返し走行 を行い無理な力を加えたため、ブレーキペダ ルが破損し、走行不能となってしまいました。 本田技研工業の修理工場にてペダルの破損し た部分とその両サイドに小さな板を溶接し修 理と補強を行いました。その後は、3 日目の ブレーキ試験に向けて、エア抜き、タイヤの 空気圧をあげる、ホイールアライメント変更 など改善策を講じました。 ・騒音測定 マイクロホンを排気口から 0.5m、45 度離した位置に設置し、ピストンスピードが 914.4m/min のときのエンジン回転数 (NU-CST/011 で搭載している YZF-R6 13SB のエンジンでは 11000rpm) で排気音量を計測します。ノイズレベル 110dB 以下で通 過となります。 騒音測定結果 107.7dB -3- Nihon University Engine Association ・ブレーキ試験 動的審査での走行時にブレーキがきちんと作動するかを確認するための試験を行い ます。車両を急制動させ,4 輪がロックするかどうかを確認します。 ・チルト試験 最も身長の高いドライバーが搭 乗してチルト試験機で傾けます. ここでのチェック項目は次の 2 点 です。 ① 燃料を満タンにした状態で車体 を45deg. 傾けて燃料漏れがな いかを確認。 ② 60deg.傾けて横転しないかを確 認。 ・重量測定 ドライバー乗車時と空車時の車両の重量を測定します ・静的審査 この大会では車両の運動性能だけでなく、次のような静的部分も審査対象となりま す。静的審査では生産性や製作費を評価するコスト審査、車両の生産・販売計画を提 案するプレゼンテーション審査、設計・加工法について審査を行うデザイン審査の 3 つがあります。 ・コスト審査 コスト審査では、製作した車両の各部品の図面と製作料金を記載したコストレポート を事前に提出します。当日は提出したコストレポートの完成度、レポート提出後の車両 の修正点とそれに伴う製作費の増減の報告、製作した車両を年間1000台生産すること を想定し、事前に提示された部品に関して1000台分の製作を可能とする工程の立案と 提出したレポートから15%のコスト削減を目標としたプレゼンテーションを行うリア ルケースシナリオで審査されます。 コストレポートでは、電装関係の導線の長さが資料ではわかりづらい、ステアリング コラムやメインフープに取り付けるスポンジ、カウルの切り口に貼ったテープなどがレ ポートに計上されていない、全体的な車両の製作図面の不足が指摘されレポートは低評 価になってしまいました。 -4- Nihon University Engine Association リアルケースシナリオでは、事前にブ レーキライン、フレーム、ワイヤーハー ネスの3つが提示され、当日はブレーキ ラインについてプレゼンテーションを 行いました。年間1000台の生産、15% のコスト削減を可能とするために、取り 付方法の見直しによる部品点数の削減、 取り付工程の変更について発表をしま したが、ブレーキラインの生産とコスト削減についての考えが述べられていませんでし た。これらにより今年は、レポートの完成度、リアルケースともに評価が低く点数は伸 びませんでした。来年はコストレポートの作成方針を見直し、点数の向上を目指します。 コスト審査結果 14.0/100.0 Pts. ・デザイン審査 デザイン審査は主に車両の設計方法,パーツの加工方法について審査を行います。 事前に提出したデザインレポートと車両をもとに、どのような技術を採用し、工夫を しているか、採用した技術が市場性のある妥当なものか、設計はチームプロセスとマ ッチしているかを評価するものです。車両写真撮影、車両アピール 、設計方法と加工 方法の説明、部品の選定理由等の質疑応答により評価が下されます。また,上位 5 チ ームは大会 4 日目に実施されるデザインファイナルへの出場が許されます。 今年は車両コンセプトを「走る・曲がる・止まる」とし審査に臨みました。具体的 なデータ不足や項目数の少なさ等の、昨年度の反省を今年度は改善しました。結果は 7 ポイント上がった 57 ポイントとなりました。 目標値の設定やパーツ理解度・知識不足、パーツ開発・選定理由やコンセプト決定 でのプロセスが甘かったため、思ったように点数を伸ばすことができませんでした。 来年は、走行を重ねてデータを増やし、今年の失敗を改善し点数を伸ばします。 デザイン審査結果 57.0/150.0 Pts. -5- Nihon University Engine Association ・プレゼンテーション審査 プレゼンテーション審査は会社の代表を納得させるプレゼンテーション能力を養う ことを目的としています。アマチュア向けでスポーツカークラブオブアメリカ(SCCA) ソロ II 等を含む週末レース競技市場で、有益に生産され販売されるような提案を審査 員にプレゼンします。自動車業界の事情や現在の市場、世の中の動きなどを把握した うえで、販売における深い知識が問われます。 今年は自動車業界が抱える問題の一つである“若者の自動車離れ”の打開策として、 親子参加型サンデーレースを基軸とした新たな市場の展開を提唱しました。今年の反 省点として、物事を決めるための具体的な根拠を聞き手が理解できるような資料をそ ろえられなかったこと、そして一連の流れとして見たとき項目ごとに抜け目が目立っ ていたことがあげられます。来年はこういった反省点を改善し、説得力を持たせられ るようにしたいと思います。 プレゼンテーション審査結果 37.50/75.00 Pts. -6- Nihon University Engine Association 1.3 大会 3 日目(9 月 5 日) 6:30 ピットオープン(会場入り) 7:00 コースウォーク 7:30 プラクティス 8:00 車検(騒音測定、チルト試験、 重量測定、ブレーキ試験) アクセラレーション スキッドパッド 11:00 デザインフィードバック 12:30 コースウォーク 13:30 オートクロス 18:00 ドライバーズミーティング 19:30 ピットクローズ 大会 3 日目は早朝からセッティングを変え、ブレーキ試験を何度も行いましたが一 向に合格できませんでした。更に異音がし始めたため点検すると、ドライブスプロケ ットの締結不足によりスプロケットが外れ、スプラインがなめてしまい走行ができな くなりました。 急いでピットに車両を搬入し、なめた部分をヤスリで削りなんとか走行できるよう に修正し、再度ブレーキ試験に挑みました。午後 2 時すぎにブレーキ試験に合格でき、 オートクロスの競技に参加し無事タイムを出すことができました。しかし、午前中に 競技が行われたアクセラレーション・スキットパットに出走することができませんで した。 ・動的審査 3 日目からいよいよ動的審査が始まります。動的審査では 5 つの走行審査項目を通 しアクセラレーション、スキッドパット、オートクロス、エンデュランス、燃費が評 価されます。 ・車検(ブレーキ試験) 前日に続きブレーキ試験を受けました。ドライブスプロケットの締結不足やスプラ インがなめた等のトラブルによって大幅に時間がかかり、午後 2 時すぎにようやくブ レーキ試験に合格することができました。 -7- Nihon University Engine Association ・アクセラレーション この審査では,0-75mの加速性能を評価します.ドライバー2 名,各 2 回計 4 本の タイムを計測し,その中のベストタイムが記録となります. 1st ドライバーは北林、2nd ドライバーは荒井が担当の予定でした。しかし、ブレー キ試験での 4 輪ロックの不合格が続き、競技時間内に出走できず棄権となりました。 アクセラレーション結果 DNA/75.00 Pts. ・スキッドパッド この競技は 8 の字のコースを右回り 2 周、左回り 2 周し旋回性を評価します。各チ ームドライバー2 名、各 2 回、計 4 回走行し、その中のベストタイムが記録となりま す。 1st ドライバーは北林、2nd ドライバーは伊藤が担当の予定でしたが、アクセラレー ションと同様に出走できず棄権となりました。 スキッドパッド結果 DNA/50.00 Pts. ・オートクロス この競技は、直線・スラローム・ターンなどの複合コースを 1 周し、タイムを競う ものです。この競技はドライバー2 名、各 2 回、計 4 回走行し、その中のベストタイ ムが記録となります。また、この競技の結果により翌日から行われるエンデュランス の走行順が決定します。 このオートクロス競技中の午後 2 時ごろにブレーキ試験での 4 輪ロックが確認でき、 動的審査に参加できるようになりました。1st ドライバーは伊藤、2nd ドライバーは荒 井が担当しました。この時点で競技終了までに休憩時間を除くと 2 時間半程度しかな く、1st ドライバーはブレーキ試験用セッティングで競技に挑みました。激しいアンダ ーステア、トラクション不足、ステアリングの重さに苦しみましたが無事タイムを出 すことができ翌日のエンデュランスに出走できることが決まりました。 1st ドライバー完走後にすぐにピットへ車両を入れ、走行用セッティングに変更し 2nd ドライバー走行の準備をしました。1st ドライバーは注意すべき点や車両状態、コ ースの状況等を 2nd ドライバーに伝えました。2nd ドライバーは学内走行での練習の 成果をみせ、チームのベストタイムを出しました。 オートクロスの結果により、エンデュランスの走行日は大会 4 日目の午後の予定と なりました。 オートクロス結果 47.14/150.00 Pts. -8- Nihon University Engine Association ・デザインフィードバック 今年から導入されたもので、デザイン審査に関するチームと審査員との総括的なコ ミュニケーションの場とされ、審査員に審査の結果やデザイン審査への取り組みにつ いて質疑できます。来年に向け審査員に今年の改善点や指摘を受けました。 デザイン審査の具体的な採点方法やデザイン審査のアプローチに関する疑問点を解 決することができました。SAE 公式サイトに掲載されているデザイン審査のレギュレ ーションを読み来年の審査に向けて、万全の準備をします。 -9- Nihon University Engine Association 1.4 大会 4 日目(9 月 6 日) 6:30 ピットオープン(会場入り) 7:00 コースウォーク 7:30 プラクティス 15:00 エンデュランス 燃費 騒音検査 17:30 デザインファイナル 19:30 ピットクローズ 大会 4 日目は朝と昼休みにコースウォーク、エンデュランス競技予定時間まで 5 回 のプラクティス走行を行いました。この練習走行中に昨日のオートクロスのデータや ドライバーの意見を参考に足回りのセッティング変更を行いました。 しかし、プラクティス走行 5 回目に突如エンジンが停止してしまいました。急いで 車両をピットに入れ、電装系統の配線ミスやヒューズの確認を行いましたが不具合が 見つからず困惑していたところ、バッテリーが熱くなっていることに気づきエンジン との遮熱板として使用してあったアルミ板との接触により短絡したのではないかと思 われました。すぐに予備のバッテリーを搭載してみたところ、エンジンが始動しまし た。なんとかエンデュランス競技予定時間に間に合わせることが出来ました。その後、 エンデュランスを無事に完走することが出来ました。 - 10 - Nihon University Engine Association ・エンデュランス、燃費 この競技は、直線・スラローム・コーナーなどの複合コースをドライバー2 名、各 10 周、合計 20 周(18.6 キロ)を行いそのタイムと燃費を競うものです。また、走行 終了後には騒音試験があり、この際に規定以上の音量やエンジン始動できない場合ペ ナルティが科せられます。 ドライバーはオートクロス同様、1st ドライバーを荒井、2nd ドライバーを伊藤が担 当しました。天候は晴れておりコースコンディションは良い状態で走行することが出 来ました。エンデュランスでは長距離を走行するためタイヤや車両の状態に気を遣い ながら走行を行いました。また、1st ドライバーから 2nd ドライバーへ交代する際も 車両やコース等の情報を共有し走行を行いました。練習走行時より水温が高くなるト ラブルがありましたが無事完走することができました。しかし、実況解説の円陣会 OB の両角岳彦さんからはコーナーリング時のリアの沈み込み量が多く腰砕けに見える、 リアのトー、キャンバー剛性の低さ、エンジンのハンチング音が気になるなど、厳し くもあたたかいお言葉をいただきました。 その後の騒音試験では走行前に交換した予備のバッテリーの充電容量が少なくエ ンジンを始動させることができませんでした。このことで総合結果から 20Pts 減点さ れてしまいました。 エンデュランス結果 153.75/300 Pts. 燃費結果 51.85/100 Pts. - 11 - Nihon University Engine Association 1.5 大会最終日(9 月 7 日) 6:30 ピットオープン(会場入り) 6:45 コースウォーク 7:30 プラクティス エンデュランス 15:00 記念撮影・表彰式 18:00 ピットクローズ 最終日は上位チームのエンデュランス走行日でしたので、上位チームの車両の走行 を見学しました。また、他校のピットに伺ったり、我校のピットに来ていただき、車 両見学、パーツの製作方法、取り付け方、静的審査に関する情報交換を行い多くの学 生フォーミュラチームの方々と交流しました。この交流によって、来年度の担当パー ツの方向性・改善策をより明確にしていきました。 その後は、全学生フォーミュラチームでの記念撮影をし、最後に表彰式に出席しま した。円陣会では、今年度 1 つも賞を取ることができませんでしたが、来年度は賞を 取り、表彰台に上ると強く決意しました。 - 12 - Nihon University Engine Association 2.大会成績 静的審査 プレゼンテーション審査 37.50 / 75.00 Pts. 32 位/78 校中 デザイン審査 57.00 /150.00 Pts. 40 位/78 校中 コスト審査 14.00 /100.00 Pts. 51 位/78 校中 動的審査 アクセラレーション 0 / 75.00 Pts. DNA スキッドパッド 0 / 50.00 Pts. DNA オートクロス エンデュランス 燃費 47.14 /150.00 Pts. 53 位/63 台中 153.75 /300.00 Pts. 27 位/60 台中 51.85 /100.00 Pts. 11 位/44 台中 エンデュランス審査後の騒音試験不参加により総合得点から20Pts減点 総合成績 341.24 / 1000.00 Pts. 41 位/出場78 校 (エントリー86 校) 中 - 13 - Nihon University Engine Association 3.プロジェクトリーダーより 私が 011 でプロジェクトリーダーを務めることになり、1 番初めに感じたことは約 30 人という人数をまとめ、良い車両をどのようにして製作するかでした。やはり、大 人数の意見まとめるのは難しく、さらに各々の意識や目標の違いが徐々に感じられる ことや日程が遅れたり設計に妥協をしているという事も感じました。ここ数年でずっ と問題になっていた技術力の低下という事もあり 010 では何とかなった問題もどうに もできず、解らないから 010 と同じ作りをし、同じ問題を起こし向上心が無い事も感 じました。 また、私はエンジン班リーダーもやっており昨年の 010 と 011 を比較して良くなっ たのは、010 と比べ水温が安定したことです。ウォーターポンプやラジエターファン を大容量のものにし、冷却ラインを一新しました。これでエンデュランス競技中に水 温を気にせず走行する事が出来ました。次に私が 011車両製作中に特に改善しなけれ ばならないと思った点です。それは、他班との連携が上手くいかなかったことです。 干渉する部品が何度も設計変更され、思い通りの部品が製作できませんでした。さら に、実際に走行する機会が少なく、燃調セッティングを上手く出せなかった事から 011 のエンジン班の達成度は限りなく低いと感じています。今更ながらもっとその時に出 来る事があったのではないかと感じています。 最後の大会は無様で屈辱的なものでした。円陣会は第 1 回大会から連続出場してお り、ここ数年細かなアクシデントはあっても全種目完走をしていました。少なからず 全種目完走出来るチームではあると思っていましたが、第 11 回大会では全種目完走出 来ませんでした。それはブレーキテストで4輪がロックせず車検が通らないことであ り、これはあらかじめ対処できたことにもかかわらずそれを怠ったことです。車検レ ベルでの対策不足で全種目完走できずに終わるとは思っていませんでした。 私はこれで引退になりますが今までを振り返ってみると円陣会を 4 年間やっていて 1 年生の時が責任感も少なく 1 番気が楽でした。そこから、学年が上がるにつれて責 任感が出てきて学業と円陣会とバイトを両立しながらの生活は大変でした。大会や試 走会にお金がかかりバイト代の大半を円陣会のために費やしていました。また、友達 と話していて俺はなんでこんな事やっているのだと思った時もありました。しかし、 ものづくりが好きで車が好きで入り普通では出来ない事が出来ることがとても楽しく、 やりがいもありました。辛いときも多々ありましたが 4 年間頑張ってきて良かったと 思います。 また、スポンサー各位には 1 年間たくさんの支援して頂き有難うございます。多く の支援を頂いているのにもかかわらず、第 11 回大会で順位が落ちてしまい良い結果報 告が出来ず、誠に申し訳ありません。 来年こそは後輩たちが期待に応えられるよう頑張りますので今後ともご支援宜しく お願いいたします - 14 - Nihon University Engine Association 4.まとめ 今期のプロジェクトでは大きな問題は無く予定通り進められるはずでしたが、設計 や製作での遅れ、人数不足による作業効率の低下等の各個人の意識による問題が多く 見受けられ、シェイクダウンが 8 月上旬になってしまいました。しかし、本校の滑走 路におけるテスト走行時に、他大学を招き合同走行会という形をとりました。それに より他大学との走行時における意見交換を行うことができ、例年よりも充実したテス ト走行を行うことが出来ました。 大会ではブレーキテストになかなか合格することが出来ず、アクセラレーション、 スキッドパッドの動的種目 2 つの不参加により順位を大きく落とす結果となってしま いました。しかし静的審査ではすべての種目において順位が上がっており、これまで の降下傾向から上昇傾向に移行できたことは評価できると考えます。 結果として今年は、動的 2 種目・エンデュランス後の騒音試験の不参加により順位 を大きく落とし 41 位となりました。原因は動的種目になりますが、そもそもの問題と してチーム全体の知識不足、技術不足だと考えています。 来期プロジェクトでは問題と考えている知識、技術不足の改善として、OB の方を 交えた勉強会の実施、各講習会への積極的な参加をすることでチーム全体の向上をし たいと考えています。またチームメンバーも増加傾向にあるので、各個人の意識を損 なわぬよう運営面を強化し、動的、静的の全てにおいて上位を目指します。 - 15 - Nihon University Engine Association 謝辞 今期も活動を支援していただいた、スポンサーの皆様、ならびに学校関係者、ご家族の 皆様、1年間本当にありがとうございました。 このプロジェクトが 1 年間無事に活動できたのも皆様のお力添えがあったからこそ だと思っております。今後とも日本大学理工学部円陣会への温かい御支援、ご指導を よろしくお願い致します。 第 11 期プロジェクト 円陣会一同 - 16 - Nihon University Engine Association
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