News Letter

Japanese Association of Veterinary Anatomists
News Letter
日本獣医解剖学会報
August 24th, 2010
Number 36
<巻頭挨拶>
「コアカリ」について
九郎丸 正道 (東京大学)
級する際に、学生が臨床実習に参加するために必要な一定の学力を身に付
皆さん、「コアカリ」という言葉をご存知でしょうか?「南米に生息する頭部が
会長
けているかどうかをはかる全国共通試験で、点数が悪いと進級できないケース
禿げ上がった霊長類?」。それは「ウアカリ」で、「コアカリ」とは「モデル・コア・
もあるようです。共用試験の獣医学分野での実施については、コアカリ作成検
カリキュラム」の略です。よくご承知の先生も多いとは思いますが、今回の巻頭
討時点から問題となっていましたが、獣医学共用試験調査委員会がすでに立
挨拶ではコアカリを取り上げてみました。
ち上がって調査が進められており、春の日獣大での全国大学獣医学関係代
コアカリとはコアなカリキュラムという意味ですから、獣医学教育のコアな部
表者協議会で調査報告(中間答申)が行われています。将来、獣医学分野で
分(全体の6〜7割とされる)の内容を盛り込んだカリキュラムということなのです
も共用試験が実施されるということになりますと、大学関係者の負担はさらに増
が、その定義は「教育内容のガイドライン、大学卒業時までに身に付ける必要
えることになりそうです。
のある不可欠な知識・技能・態度を精選し、その到達目標を明示したもの」と
コアカリについて、さらに詳しく知りたい方は、下記のホームページにアクセ
なっています。これまで各大学でバラバラに行っていた獣医学教育を見直し、
スしていただければと思います。
統一的な基準のカリキュラムを作成しようという試みです。獣医学教育の改革・
獣医学コアカリホームページ
http://plaza.umin.ac.jp/~vetedu/cur/index.html
充実の必要性が叫ばれて久しいにもかかわらず、なかなか改善が進まない現
状もあり、大学教育改革に最近、力を入れている文部科学省の支援の下、現
在、獣医系大学関係者を中心に獣医学分野のコアカリの作成作業が進めら
(平成22年8月16日記)
れているところです。すでに医、歯、薬学の分野ではコアカリは作成されており、
獣医学分野は遅れをとっています。コアカリ作成の利点として、(1)専門分野
の教育内容を具体的な到達目標として学生・社会に明示できる。(2)各大学
のカリキュラム作成に活用できる。(3)達成状況から教育の質の保証に活用で
日本獣医解剖学会奨励賞(含学部学生部門)公募
きる。—といったことがいわれています。もちろんコアカリの活用は強制ではな
く、コアカリをカリキュラム作成の参考にするか否かは各大学の裁量に任され
日本獣医解剖学会の内規に則って奨励賞を募集しますので奮ってご応募く
ださいますようお願い致します。
ています。コアカリを活用する場合でも、その内容は全体の6〜7割ですから、
残りの3〜4割あるいはそれ以上の教育内容は各大学が自由に行うことになり
対象学会:第 150 回日本獣医学会学術集会の際の日本獣医解剖学会(帯広)
と
き:2010 年 9 月 17-18 日
と こ ろ:帯広畜産大学
ます。また、その単位数や教育手法については各大学で決めることができま
す。獣医師国家試験の出題基準との関係では、「獣医師国家試験は技術者
(獣医師)としての資格を問うものであり、獣医学はさらに多様である。」との観
<奨励賞>
応募資格:
1) 35歳未満の者。但し、留学生はこの限りではない。
2) 日本獣医解剖学会に1年以上の会員歴を有し、日本獣医解剖学会に
おいて筆頭者としてその回を含めて2回以上発表経験のある者。
点から、そのカバーする範囲は獣医師国家試験より広くなります。医学分野の
コアカリは従来の学問体系にとらわれない分野横断的な内容となっています
が、獣医学分野でいきなりこうした取り組みを行うのは難しいことから、科目別
のコアカリの作成がはかられています。少し前に、各分野担当の先生方により
取りまとめられた講義コアカリ一次案に対して、広く意見が求められました。獣
奨励賞を希望される方は、下記の連絡先に講演要旨および対象者である旨
(入会年月日、会員番号および発表経歴を含む)を明記したメールを送付して
下さい。
医解剖学分野のコアカリ一次案に対しても、多くのご意見をいただきました。
現在、寄せられたパブリックコメントに基づいて、各担当者が修正を試みて作
成した講義コアカリの二次案がちょうどまとめられたところです。解剖学分野は、
尼崎先生(日獣大)、小川先生(大阪府大)、九郎丸の3名で担当し、獣医解
剖学、獣医組織学、獣医発生学の3つの講義コアカリの作成を行いました。一
方、実習のコアカリにつきましては、実習内容が各大学でかなりバラツキがあ
るとのことで(解剖学分野でいえば、組織学はともかく、肉眼解剖学の実習で
はある程度バラツキがあるでしょうが、他の科目ほどではないと思われます。)、
<奨励賞学部学生部門>
応募資格:
1) 対象者は学部学生に限る。
2) 日本獣医解剖学会学生会員であること。但し、会員歴は問わない。
奨励賞学部学生部門に応募を希望される方は、下記の連絡先に講演要旨
および対象者である旨(会員番号)を明記したメールを送付して下さい。
作成に際しての困難が問題視されましたが、すでに作成の指示が各担当者
締切: 2010 年 8 月 27 日(金)(必着)
宛に出されており、解剖学分野も現在、実習コアカリ一次案の作成作業を進
連 絡 先:
帯広畜産大学獣医解剖学教室
北村延夫
[email protected]
TEL 0155-49-5351、FAX 0155-49-5354
めています。これらコアカリは、2011年の早い時期の完成が目指されていま
す。
さて、医、歯学分野ではコアカリの作成に続いて、コアカリに準拠した共用
試験というものが実施されています。共用試験は学生が4年生から5年生に進
1
日本獣医解剖学会懇親会のお知らせ
演題番号 A-6~A-7(13:50~14:10)
[座長:杉田昭栄(宇都宮大学)]
北村 延夫(帯広畜産大学)
第 150 回日本獣医学会学術集会において、日本獣医解剖学会総会終了後
に、日本獣医解剖学会懇親会を下記のとおり開催します。多くの方々に御参加
いただけますようご案内いたします。各研究室ご出身の方々にもお声をかけて
頂けましたら幸いです。
A-6 系統発生学的に見たカエルの網膜投射について 10494
○島崎祐一 (帝京科学大院)
A-7 Spatiotemporal distribution of chondroitin sulfate proteoglycans in the
developing mouse retina and optic nerve 0322
○Safwat Ali Mohamed ALI1,2、保坂善真1,2、上原正人1,2(1山口大院連獣 基
礎獣医学、2鳥取大 農・獣医解剖)
記
日時: 平成 22 年 9 月 18 日(土) 午後 7 時 00 分より
場所: 十勝幕別温泉 グランヴィリオホテル
〒089-0571 中川郡幕別町字依田 384、TEL 0155-56-2121
URL: http://www.route-inn.co.jp/search/hotel/index.php?hotel_id=214
演題番号 A-8~A-9(14:10~14:30)
[座長:松元光春(鹿児島大学)]
A-8 脳における味覚受容体T1Rファミリーの発現について 10334
○石井秀延、谷口和美、武藤顕一郎 (北里大 獣医解剖)
参加費(一泊二食、二次会費込み、当日払い):
教授
:1 万 6,000 円
准教授・講師
:1 万 4,000 円
助教・ポスドク :1 万 2,000 円
社会人
:1 万 4,000 円
学生(院生含む)
:1 万円
宴会のみ
:8,000 円
A-9 マウス脳における旨味受容体T1R1の発現 10337
○今野徳也、谷口和美、武藤顕一郎 (北里大 獣医解剖)
演題番号 A-10~A-12(14:30~15:00)
[座長:尼崎 肇(日本獣医生命科学大学)]
A-10 ミニブタ第三眼瞼腺の糖質組織化学的研究 10564
○安井 禎、月瀬 東 (日本大 獣医解剖)
参加申込期限: 8 月 27 日(金)
参加申込宛先: 佐々木基樹 (帯広畜産大学獣医解剖学教室)
E-mail: [email protected]
Fax: 0155-49-5354
A-11 ニワトリ胚眼球におけるデコリンの分布と眼球サイズに与える影響261
○岩佐 歩、保坂善真、上原正人 (鳥取大 農・獣医解剖)
A-12 ウマ眼球におけるプロテオグリカンの発現と分布 102
○福原匡志、高木智史、保坂善真、上原正人 (鳥取大 農・獣医解剖)
9 月 18 日(土)は日本獣医解剖学会総会終了後に会場から送迎バスにてご
案内いたします。翌日の 9 月 19 日(日)は、帯広空港東京行始発便に合わせて
送迎バスをご用意いたします。また、帯広駅までの送迎バス(2 往復程度)も手
配致しますのでご利用下さい。
演題番号 A-13~A-15(15:00~15:30)
[座長:美名口 順(酪農学園大学)]
A-13 ウサギの前十字靭帯(CCL)部分切除後の付着部軟骨層における軟骨
細胞のアポトーシスと細胞増殖およびグリコサミノグリカンの経時的変化 70
○中島弘美1、白水誉哲1、三宅由花1、六崎裕高2、服部晋也3、坂根正孝4
(1茨城大 農学部、2茨城県立医療大、3物質・材料研、4筑波大 医学部)
A-14 ナマコ由来糖鎖の脂肪細胞の分化抑制活性 103
○保坂善真1、田村純一2、上原正人1(1鳥取大 農・獣医解剖、2鳥取大 地
域学部・地域環境)
第 150 回日本獣医学会学術集会の御案内
北村 延夫(帯広畜産大学)
標記大会が帯広畜産大学を会場に 9 月 16-18 日の 3 日間開催されます。最
新詳細は http://tech.obihiro.ac.jp/~jsvs150/index.html を御覧ください。このうち
日本獣医解剖学会は 17 日(金)の午後と 18 日(土)の全日です。下記の通りご
案内いたしますので御参加下さいますようお願い致します。
A-15 コンドロイチン硫酸Eの脂肪細胞分化抑制作用1026
○柘植亜衣子1、保坂善真1、田村純一2、上原正人1(1鳥取大 農・獣医解剖、
2
鳥取大 地域学部・地域環境)
演題番号 A-16~A-18(15:30~16:00)
[座長:保坂善真(鳥取大学)]
日本獣医解剖学会プログラム
A-16 心筋細胞におけるEphBの活性化とギャップ結合型情報伝達の阻害 43
○ミュラー樹、石井万幾、中島崇行、小川和重 (大阪府大院 獣医解剖)
9 月17日(金) 第2 会場
A-17 マクロファージの抗ウイルス自然免疫応答におけるアクチビンの機能 26
○小川健司1、舟場正幸2、吉田 稔1(1理化研 分子リガンド探索研究チーム、
2
京大院農 動物栄養)
演題番号 A-1~A-3(13:00~13:30)
A-18 3T3-L1脂肪前駆細胞の分化に及ぼすコラーゲンペプチドの影響 10583
○美名口 順1、小山洋一2、島 華江1、原 崇洋1、中谷実希哉1、竹花一成1
(1酪農大 組織解剖学、2ニッピ バイオマトリックス研究所)
[座長:橋本善春(北海道大学)]
A-1 ハシブトガラスにおける舌の形態学的研究10383
○劉 利1,2、鎌田直樹1,2、杉田昭栄1,2(1農工大 院・連合農、2宇都宮大 農・
動物機能形態学)
A-2 バンドウイルカ刺激伝導系の肉眼解剖所見 10407
○萩原大嗣1、鯉江 洋1,2、小泉憲司3、鈴木美和4、坂井 学1、滝山直昭1、
上地正実1(1日本大 獣医内科、2日本大 獣医生理、3順天堂大学 医学
解剖、4日本大 海洋生理)
9 月18日(土) 第2 会場
演題番号 A-19~A-20(9:00~9:20)
[座長:山本雅子(麻布大学)]
A-3 ウシ胸管の走行と静脈合流部の解剖学的変異 1002
○桐木和佳子、保田昌宏、那須哲夫 (宮崎大 農・獣医解剖)
A-19 生殖器形成期におけるビスフェノールA(BPA)曝露による次世代生殖器
への影響 10184
○檜山雅人、Ehn-Kyoung Choi、木曾康郎 (山口大 獣医解剖)
演題番号 A-4~A-5(13:30~13:50)
[座長:谷口和美(北里大学)]
A-20 着床遅延マウスにおける分娩までの誘導 10186
○室田晋吾1、脇谷晶一2、寺川純平2、本道栄一3、木曾康郎1
(1山口大 農・獣医解剖、2山口大院連獣 基礎獣医、3名古屋大 農・動物
形態情報学)
A-4 ニホンカナヘビの嗅覚系におけるレクチン組織化学的解析 0540
○末武創一1、中牟田信明1,2、谷口和之1,2
(1岩手大 農・獣医解剖、2岐阜大院連獣 基礎獣医学連合講座)
A-5 スライミーサラマンダーの嗅覚系におけるGTP結合タンパクサブユニットの
発現 10531
○添田 聡、近藤嘉宣、尼崎 肇 (日獣大 獣医解剖)
2
演題番号 A-21~A-22(9:20~9:40)
[座長:金井克晃(東京大学)]
A-36 BDNFによるメチル水銀誘導性神経細胞死促進作用における細胞内
GSHの関与の可能性 10321
○牧 武宏、坂上元栄、金子拓矢、小澤秋沙、関口仁美、邉見奈津子、門脇
絵里奈、山本雅子、有嶋和義 (麻布大 解剖学第二)
A-21 遺伝子改変性転換マウス(Ypos)の半陰陽個体生殖腺における発生形態
学的研究
○横山俊史、宮本良介、土居弘明、田阪 健、橋本佳樹、藤井裕香、石川恭
子、須谷真巳、長原大知、三觜友子、北川 浩、星 信彦(神戸大院 農・
形態機能)
演題番号 A-37~A-39(13:00~13:30)
[座長:山本欣郎(岩手大学)]
A-22 MRLマウスの精巣内卵細胞出現に関与する遺伝的因子の解析 6
○大塚沙織1、市居 修1、佐々木宣哉2、並木由佳3、橋本善春3、遠藤大二4、
昆 泰寛1(1北大 獣医解剖学、2北大 獣医実験動物学、3北大 獣医学
教育改革、4酪農大 獣医放射線生物学)
A-37 ラット食道におけるα-synucleinの分布と由来 10171
○藏本博史1、金子由美1、森井真美1、椎名貴彦2、志水泰武2(1京都工芸繊
維大学 工芸科学・細胞機能、2岐阜大 応用生物科学・獣医生理)
A-38 ウシの食道および胃におけるコリン作動性神経の分布の成長に伴う変遷
○石原深雪1,2、Asadulla H. Pyarokhil1,2、佐々木基樹1,2、北村延夫1,2(1帯畜
大 獣医解剖学、2岐阜大院連獣)
A-39 Immunohistochemical study and quantitative evaluation of endocrine cells
in the large intestine of suckling and weaned calves
○Asadullah H. Pyarokhil1,2、石原深雪1,2、佐々木基樹1,2、北村延夫1,2(1帯畜
大 獣医解剖学、2岐阜大院連獣)
演題番号 A-23~A-24(9:40~10:00)
[座長:星 信彦(神戸大学)]
A-23 凍結保存によるウシ精子損傷の形態学的評価10338
○恒川直樹1、内山京子2、戸田昌平2、木村博久2、横内圀生2、金井克晃1、
九郎丸正道1 (1東大 獣医解剖、2家畜改良事業団 家畜改良技術研)
A-24 マウス精巣におけるセルトリ細胞の性の可塑性と卵母細胞の影響 10442
○篠村麻衣、張替香生子、永井遼平、上村麻実、稲垣麻由子、鴨川まり、相
山好美、恒川直樹、金井克晃、九郎丸正道 (東大 獣医解剖)
演題番号 A-40~A-42(13:30~14:00)
[座長:木曾康郎(山口大学)]
A-40 Immunohistochemical Study on the Apoptotic Process in Normal
Esophageal Epithelium under a Physiological Condition 10427
○Kankanam G. S. Udayanga、宮田英典、横尾 諭、高原英一郎、万谷洋平、
山本教司、横山俊史、星 信彦、北川 浩 (神戸大 大学院農学研究科)
演題番号 A-25~A-27(10:00~10:30)
[座長:中牟田信明(岩手大学)]
A-25 雌マウス生殖器粘膜における糖鎖の発現 10200
○郡司尚人1、竹内崇師1、保永洋平2、太田康彦1(1鳥取大 農・実験動物、2
山口大院連獣)
A-41 ラット消化管付属分泌腺からのToll-like receptorの分泌に関する免疫組
織化学的研究 0
○万谷洋平、Kankanam G. S. Udayanga、高原英一郎、河野潤一、横山俊史、
星 信彦、北川 浩 (神戸大 大学院農学研究科)
A-26 マウス子宮NK細胞は妊娠子宮内での細菌感染防御に貢献するか 356
○杉 晋二1、寺井恵子1、脇谷晶一2、西田隆司3、橘 理人2、度会雅久3、木
曾康郎3 (1山口大 農・獣医解剖、2山口大院連獣、3山口大 獣医公衆衛
生)
A-42 ジャワマメジカの腸管付属リンパ組織における比較形態学的観察 10325
○菊川隆児1、保田昌宏1、那須哲夫1、木村順平2、佐々木基樹3、福田勝洋4
(1宮崎大 農・獣医解剖、2ソウル大 獣医解剖、3帯畜大 獣医解剖、4岡山
理科大 動物学)
A-27 妊娠SCIDマウスの子宮NK細胞(uNK)の動態 10526
○桑原 愛1、脇谷晶一2、杉元聡子1、木曾康郎1,2(1山口大 農・獣医解剖、2
山口大 連合獣医)
演題番号 A-43~A-44(14:00~14:20)
[座長:添田 聡(日本獣医生命科学大学)]
演題番号 A-28~A-30(10:30~11:00)
[座長:昆 泰寛(北海道大学)]
A-43 ビタミンKによるラットD-galactosamin肝障害膠原線維産生への影響
○邉見奈津子、坂上元栄、関口仁美、牧 武宏、小澤秋沙、門脇絵里奈、
岩下直樹、有嶋和義、山本雅子 (麻布大 解剖学第二)
A-28 マウス卵巣における味覚受容蛋白質T1Rsの発現10434
○藤野直子1、谷口和美1、真鍋 昇2、武藤顕一郎1
(1北里大 獣医解剖学研究室、2東大院 農学生命科学研究科 高等動物
教育研究センター)
A-44 Fragmin/protamine microparticles(F/PMPs)コーティングのラット肝臓類洞
周囲脂質細胞の活性化への影響 10489
○関口仁美、坂上元栄、邉見奈津子、牧 武宏、小澤秋沙、門脇絵里奈、有
嶋和義、山本雅子 (麻布大 解剖学第二)
A-29 ウサギ胎盤における胎子側血管構築に関する形態学的研究 10484
○寺井恵子、Khan Hamayun、木曾康郎 (山口大 農・獣医解剖)
A-30 ラット胎盤における血管新生因子に及ぼす一酸化窒素(NO)の影響 132
○西村朋夏1、久島貴広1、鈴木武人2、宮崎陽子1、田中和明1、滝沢達也1(1
麻布大 獣医・動物工学、2麻布大 獣医・栄養)
演題番号 A-45~A-47(14:20~14:50)
[座長:小川和重(大阪府立大学)]
A-45 DBA/2マウスの腎臓における遠位尿細管上皮傷害―多発性嚢胞腎の早
期病変としての可能性 10245
○市居 修1、大塚沙織1、矢吹 映2、佐々木宣哉3、並木由佳4、橋本善春4、
遠藤大二5、昆 泰寛1(1北大 獣医解剖学、2鹿児島大 獣医臨床病理学、
3
北大 獣医実験動物学、4北大 獣医学教育改革、5酪農大 獣医放射線
生物学)
演題番号 A-31~A-33(11:00~11:30)
[座長:那須哲夫(宮崎大学)]
A-31 ラット胎子動脈管における一酸化窒素(NO)とプロスタグランジン(PG)の相
互作用について10137
○門田祥吾、浦田公子、江口明子、宮崎陽子、田中和明、滝沢達也(麻布
大 獣医・動物工学)
A-46 尿中脱落細胞の動態は腎疾患の増悪と相関する‐糸球体腎炎モデルの
解析 10329
○木村純平1、市居 修1、大塚沙織1、金澤智則1、並木由佳2、橋本善春2、昆
泰寛1 (1北大 獣医解剖学、2北大 獣医学教育改革)
A-32 コウモリ類脳動脈系におけるSP神経支配の起源について 10006
○犬山貴仁1、伊藤勝人1、草場治雄2、安藤光一1(1九産大 工学部 物質生
命化学科、2室見動物病院)
A-47 腎臓における味覚受容体T1Rファミリーの発現について44
○小崎功太郎、谷口和美、武藤顕一郎 (北里大 獣医解剖)
A-33 ラット腎臓における非神経性アセチルコリンの産生について00
○前田誠司、全 ジン坤、桑原佐知、田中宏一、早川 徹、関 真(兵庫医大
解剖・細胞生物)
演題番号 A-48~A-49(14:50~15:10)
[座長:小川健司(理化学研究所)]
演題番号 A-34~A-36 (11:30~12:00)
[座長:柴田秀史(東京農工大学)]
A-48 Comparative analysis of the expression of aquaporin family between preand post-weaning periods in goat major salivary glands
○Elewa Yaser1、市居 修1、大塚沙織1、金澤智則1、李 愼曉1、並木由佳2、
昆 泰寛1、橋本善春2(1北大 獣医解剖学、2北大 獣医学教育改革)
A-49 Expression and localization of VEGFR-2 in mouse mammary gland during
reproductive cycle 10367
○Mohammad Saiful Islam、松元光春、辻尾祐志 (鹿児島大 農・獣医解
剖)
A-34 中脳黒質網様部におけるドパミン受容体の分布 10585
○山本欣郎1、斎藤匡人1、渡邉菜の子1、山田美鈴1、山田勝也2
(1岩手大 農・獣医細胞システム、2弘前大 医・統合機能生理)
A-35 虚血性プレコンディショニング処置後のラット海馬CA1領域における
Smadの発現動態 0485
○西井秀樹、中島崇行、石井万幾、小川和重 (大阪府大 生命環境・獣医
解剖)
3
演題番号 A-50~A-51(15:10~15:30)
[座長:武藤顕一郎(北里大学)]
学生の日本獣医学会(於:帯広畜産大学)参加費
(三千円)補助の件
A-50 マウス乳腺におけるレクチン組織化学 10546
○高桑 舞、辻尾祐志、松元光春 (鹿児島大 農・獣医解剖)
九郎丸 正道 (東京大学)
・補助の条件
※ 学部生ないし大学院生で日本獣医解剖学会学生会員であること。
※ 今回の日本獣医学会/日本獣医解剖学会で筆頭著者として発表するこ
と。
但し、他分科会で発表の場合は補助の対象としない。
※ 教員等、本人以外が代理発表した場合は、補助の対象としない。
・参加費の受け渡し
※ 日本獣医解剖学会理事会、総会、懇親会、その他の折、講座ごとにまとめ
て、指導教員が学生に代わって会計担当者(東大・九郎丸)より代理受給す
る。
指導教員は責任をもって学生に支給する。
A-51 マウス乳腺におけるグレリンと細胞動態に関する免疫組織化学的解析05
○阿部和己、辻尾祐志、松元光春(鹿児島大 農・獣医解剖)
演題番号 A-52~A-54(15:30~16:00)
[座長:九郎丸正道(東京大学)]
A-52 ラット横隔膜の発生機序10513
○岩下直樹、邉見奈津子、関口仁美、牧 武弘、柳本圭介、坂上元栄、有嶋
和義、山本雅子 (麻布大 解剖学第二)
A-53 マウス膵臓における味覚関連分子の発現
○谷口和美、指輪 篤、徳山智信、武藤顕一郎 (北里大 獣医解剖)
A-54 ウシの一次膵島の消長に関する形態学的研究01
○武藤顕一郎1、村瀬弥生1、谷口和美1、吉岡一機1、渡辺大作2、大野秀樹1、
大脇将夫1、中島 尚志1 (1北里大 獣医解剖、2北里大 大動物外科)
※ 補助対象の学生がいる場合は、9月8日(水)までに会計担当者にメール等
で学生の名前と学年を連絡しておく。
日本獣医解剖学会奨励賞および第149回日本獣医
学会最優秀ポスター賞選考結果報告
【日本獣医解剖学会】若手勉強会(仮称)のご案内
尼崎 肇 (日本獣医生命科学大学)
2010年3月28日(日)に日本獣医解剖学会奨励賞および第149回日本獣医学
会最優秀ポスター賞 獣医解剖学会分野の選考が行われました。選考委員に
は1)谷口教授 (岩大)、2)山本教授 (麻布大)、3)尼崎教授 (日獣大)の3名が
あたり、予めエントリーされた発表者を中心に発表時の質疑応答、発表内容な
どについて各選考委員が事前調査を行い、その後協議の上、上記の賞の選考
を行いました。
日 時:2010年9月16日(木)16:30〜20:00
場 所:帯広畜産大学
対象者:日本獣医解剖学会員(特に助教や講師の方には是非ご参加頂きたく
存じます)
開催日程:
16:30-17:30 勉強会
演 題 :帯広畜産大学における獣医解剖学教育の取り組みと施設の紹介
講 師 :佐々木基樹先生(帯広畜産大学・形態機能)
会 場 :帯広畜産大学・学生実習講義室および健体解剖室
日本獣医解剖学会奨励賞には、A)一般部門として第22号:金澤智則 氏(所
属:北海道大学大学院獣医学研究科比較形態機能学講座 解剖学教室)の演
題名「マウスのネフロン形成過程における間葉―上皮転換(MET)の解析」お
よびB)学生部門として第14号:井上生悠 氏(所属:帯広畜産大学基礎獣医学
講座家畜解剖学教室)の演題名「アカカンガルー(Macropus rufus)の骨格可
動域に関する形態機能学的研究」が選出されました。
18:00-20:00 親睦会
第149回日本獣医学会優秀ポスター賞には、1)安藤健二氏(所属:麻布大学
獣医学科解剖学第一研究室)の演題名「血管造影剤の組織内投与における3
DーCTリンパグラフィの検討とIndian Ink投与によるリンパ流路解剖の比較」と2)
藤野 健氏(所属:東京都老人研究所)の演題名「キンシコウのブラキエーショ
ン動作」が選出されました。
大学の実習講義室もしくは駅付近の会場(追ってご案内致します)
お問い合わせ:
東京大学 獣医解剖学教室 恒川直樹(e-mail: [email protected])
〒113-8657 東京都文京区弥生1-1-1 Tel: 03-5841-5384 Fax: 03-5841-8181
日本獣医解剖学会奨励賞の表彰については、帯広畜産大学で開催される
第150回日本獣医学会にて行う予定となっており、第149回日本獣医学会最優
秀ポスター賞については後日、第149回日本獣医学会大会長から贈られまし
た。
日本獣医解剖学会理事会・総会
九郎丸 正道 (東京大学)
〈日時〉
平成22年9月18日(土)
12:00−13:00 獣医解剖学会理事会(於:第10会場)
16:00−17:00 獣医解剖学会総会 (於:第2会場)
日本獣医解剖学会奨励賞受賞者「喜びの声」
一般部門(第 22 号)
金澤 智則 (北海道大学)
この度は栄誉ある解剖学会奨励賞
を受賞することができ、誠に嬉しく光
栄に思っております。選考委員の先
生方ならびに関係諸先生方に厚く御
礼申し上げます。私は学部学生時代
より腎臓のネフロン形成の分子メカニ
ズムを明らかにすることを目的に研究
してまいりましたが、研究していくほど
発生の複雑さを痛感させられていま
す。
〈議題、報告〉
1 獣医学会理事会報告
2 分科会長会議報告
3 獣医組織学第五版について
4 平成23年度春期学術集会について
5 編集委員会報告(総会のみ)
6 今期学術集会奨励賞選考結果について(総会のみ)
7 春期獣医解剖学会奨励賞の贈呈(総会のみ)
8 その他
1)本日の懇親会案内(総会のみ)
2)その他
私のいる北海道では帯広畜産大学、
酪農大学、北海道大学の解剖学教室
が連携して、三大学合同セミナーとい
う研究討論会が年に一度開かれております。飲み会兼討論会の方が正しいか
もしれません。私個人的に、ここでのざっくばらんな討論によって得た知識や経
験が、自身の研究に大いに活かされていると感じており、深く感謝しています。
総会において、平成22年度春期学術集会で日本獣医解剖学会学術奨励賞
(一般部門)を受賞された金澤智則君(北大)、学術奨励賞(学部学生部門)を
受賞された井上生悠君(帯広大)の表彰を行います。ご本人あるいは関係者の
出席をお願いいたします。
最後になりましたが、いつも温かくご指導、ご協力いただいた昆泰寛教授を
始めとする解剖学教室のみなさまに心より御礼申し上げます。
4
学生部門(第 14 号)
のではと考えています。
駄文を弄しましたが、最後に諸学兄にお願いがあります。もしクモザルなどの
標本をお持ちでしたらお譲り戴ければ幸いです。当方、霊長類を中心にしてあ
れこれ固定標本、冷凍標本を抱えておりますので交換する事も可能ですので
お気軽にご連絡戴ければと思います。
井上 生悠 (帯広畜産大)
この度は、第 149 回日本獣医学会学
術集会におきまして、栄誉ある日本獣
医解剖学会奨励賞(学部学生部門)を
頂く事ができ、関係諸先生方ならびに
学会員の皆様に心より御礼申し上げま
す。本研究ではアカカンガルーの下顎
や前後肢の骨格可動域を把握するた
めに CT スキャナーを用いた三次元立
体画像解析を行いました。動物のもつ
不思議な生態を、解剖学的側面からよ
り詳しく研究し、研究者だけではなく一
般の方々にも動物の面白さを伝えてい
くことができればと考えています。最後
に今回の受賞は指導教員である佐々木基樹准教授、北村延夫教授のご指導
を初め、帯広畜産大学放射線学教室やおびひろ動物園の皆様のご協力による
ものです。この場をお借りして、心より御礼申し上げます。
安藤 健二 (麻布大学)
この度は、第149回日本獣医学会学術集会ポスターセッションにおいて優秀
ポスター賞をいただき、誠にうれしく光栄に思っております。選考委員の先生方
ならびに関係諸先生方に心より御礼申し上げます。
今回発表した研究テーマは、より簡便なリンパ管造影法を検討するため、ア
プローチが容易な皮下や粘膜下に造影剤を投与し、リンパ管を描出させ、さら
に立体観察を可能にするために3D-CT リンパグラフィを作成しました。そしてこ
のような臨床解剖学的な手法により得られ
たリンパ管の詳細を確認するために、従
来から行われている墨汁による解剖学的
な手法でこれらを同様に観察し、その両
者の比較を行いました。
自分の今までの研究にこのような評価
をいただいたことは光栄であり、自信にも
つながりましたし、今後の研究において大
変励みになりました。最後に、今回の受賞
は、浅利昌男教授をはじめとする解剖学
第一研究室構成員のご指導、ご協力によ
るものであります。この場をお借りいたしま
して、心より感謝いたします。
日本獣医学会優秀ポスター賞受賞者「喜びの声」
藤原 健 (東京都老人研究所)
この度は結構な賞を戴きまして審査に当たられた先生方、また普段から私の
遅々として進まぬ仕事に声援を戴いている諸先輩方、更には<飲用消毒薬>
などを媒介として側面から私を常日頃精神的に支えてくれている仲間達に心よ
り感謝申し上げる次第です。内容的には直接の形態学を一歩離れ、運動面か
らもう一度機能と形態学の関係を見つめ直そうとのものですが、目的は昔からと
変わらず、霊長類がどの様な過程を経てヒトの二足歩行を獲得したのか考えよ
うと言う仕事になります。
院生時代に指導教官であった望月公子先生
からおサルの肉眼解剖のテーマ(先生はエテ
公をもじってエテコロジーとお呼びでした)を戴
きましたが、自分としては筋骨格系の進化に興
味があったものですから、それでは移動運動様
式即ちロコモーションの進化について形態学か
ら迫ろうとなりました。生き物の形態はそれこそ
無限の情報を持っていると考えて良かろうと思
いますが、望月先生からは機能の面からどこま
で形態の意義が追求できるのか、ダーウィニズ
ムの検定を図れとの助言を受けました。
第 151 回日本獣医学会学術集会のお知らせ
神田 尚俊(東京農工大学)
開催期間:平成 23 年 3 月 30 日(水)〜4 月 1 日(金)
場
所:東京農工大学(府中市)、農学部、府中市民会館ルミエール
交通手段:中央線、国分寺駅からバス 10 分、または、京王線府中駅から
徒歩 15 分、又はバス 7 分
獣医解剖学会の予定
3 月 30 日(水)午後:シンポジウム−1
「形態形成の分子生物学」
(仮題)
オルガナイザー:白鳥秀卓
(大阪大学、細胞生体工学センター)
3 月 31 日(木)午前:ポスターセッション
昼 :理事会
午後:シンポジウム−2
「獣医学領域における化学遺伝学の黎明」
オルガナイザー:小川健司(理研)
夕方:総会
懇親会(農工大 50 周年記念ホール)
(*当日登録が 13,000 円に値上げになりますのでご注意下さい。
)
筋骨格系の機能的な意義は第一義的に身体
を動かすこと故に、まずは研究対象とする動物の運動性を観察すれば良い訳
です。しかしながら仕事を進めていく内に実感したのですが、従来からのロコモ
ーションの記述が研究者の恣意的な視点、分類に基づくものであり、明確な基
準を欠いている例がほとんどではないかとのことです。多分にこの理由から、統
一的な視点で霊長類がどの様な過程でまた如何なる理由からロコモーションを
変化させて最終的にはヒトの二足歩行を成立させたのかを明確に説明する事
が行い得ていません。即ちヒトの二足歩行の起源についても、場当たり的で断
片的な、或いはしばしば文学的な説明が与えられているに過ぎないと言って良
かろうと思います。要は、<斯くなる形態は動物の斯くなる運動性を反映してい
るのだろう>程度のトポグラフィカルな機能形態学の説明或いは割り切りでは自
分がもう全く満足できなくなって来た訳です。
この様な形態学絡みの精神的な煩悶状態が長く続いていた折り、ある学会の
空き時間にふと立ち寄った地方の動物園でテナガザルが左右の腕を交互にぶ
ら下がりながら進む運動(腕渡り、ブラキエーション)を見る機会がありました。そ
の時に、この動作の天地を逆にすればヒトの二足歩行と同じではないかとふと
思いつき、類人猿とヒトのロコモーションの本質は体幹長軸回りの反復回転性と
して一括して把握できるのではないかとのアイデアが浮かびました。この考え方
をその後敷衍して、魚類から爬虫類に至る体幹を左右にくねらせての運動、哺
乳類化に伴う体幹の背腹方向への屈伸、そしてヒト化に向かう体幹長軸回りの
回転への推移、詰まりは体幹を貫く背腹軸、左右軸、長軸の回りの反復回転性
の移行がロコモーション進化の大きな流れとして認められるのではないかとの仮
説を建てました。全てこれは水中から平地へ、そして樹間という三次元空間へ
の進出に際して、重力との闘いの結果得られた工夫と言い得るものです。
(7 月 15 日時点情報:)
理研・脳科学総合研究センター・新動物実験施設の見学
案内(案)
理化学研究所・脳科学総合研究センター
研究基盤センター長 板倉 智敏
理研・脳科学総合研究センターは、脳科学研究に特化した研究機関で、約
350 人の研究者を含め 500 人余のスタッフで構成されています。
ご承知のように、脳科学研究には動物実験が必須でありますことから、当セン
ターは現在、マウス 26,000 ケージを収容できる動物実験施設を有しています。
しかし、これが手狭になったこと、先端研究機関としてより近代化した施設を必
要とすることから、新しい動物実験施設棟を 2011 年 3 月完成予定で建築致して
おります。新施設はマウス約 20,000 ケージ、ラット約 3,000 ケージの収容数を持
仮説の要は軸の方向性が如何にして移動するのかになりますが、キンシコウ
の様なコロブス亜科のオナガザル類、また中南米のクモザル類がプリミティブな
ブラキエーションを示しますので、これら動物の運動性と形態の解析が四足歩
行性から、腕渡り+体幹直立性、そしてヒト二足歩行成立に至る鍵を握っている
5
開催されました。この学会に研究発表および座長として出席する機会を得
ましたのでその内容を報告致します。
つと共に、胚操作室、飼育スペースとほぼ同等の行動解析実験室、電気生理
実験室、小動物イメージング実験室、さらには見晴らしの良い飼育スタッフ用居
室等を備えます。動物飼育室並びに行動実験室は、米国で盛んに取り入れら
れているスイート様式とし、飼育器材は個別給排気システムとし、運用上省力化
を目指して自動床敷供給・廃棄及び洗浄システム、ケージ台車自動システム、
消毒用薬液生成及び供給・噴霧システムなどを取り入れた最先端の施設と致し
ます。
真夏の強い日差しによる暑さはあってもプラタナスの木陰に入れば十
分に心地よい季節のパリ郊外、同獣医科大学近くにあるバンセンヌの森コ
ンべンションセンター「Parc Floral de Paris」を会場として開催されました。
参加者は 38 カ国から計 207 名に上り、1) Anatomy teaching, 2) Functional
anatomy of the locomotor system, 3) Imaging anatomy, 4) Clinical anatomy のテ
ーマに分かれ計 178 題の研究発表が行われました。発表の特徴として肉眼
解剖学に関する演題が比較的高い割合を占めています。これらの発表内容
はすべて今回初めての試みとして WAVA の解剖学誌 ”Anatomia, Histologia,
Embryologia” Vol. 39 (4), pp.260-336 (2010)に掲載されています
。
(http://www.interscience.wiley.com/journals-info.)
つきましては 2011 年の第 151 回日本獣医学会が東京農工大学の司宰で開
催されますことから、学会会員の皆様に当施設を見学頂きたくここにご案内申し
上げます。
施設公開は以下の要領で行いますのでお出でをお待ちしています。
記
公開施設:
理化学研究所 脳科学総合研究センター 新動物解析研究棟(仮称)
埼玉県和光市広沢 2-1
(理研 和光キャンパス正門近くに位置)
報告:WAVA & EAVA (proposed joint meeting) at Alfort National Veterinary
School, Maisons-Alfort, Paris, France, 12:30-15:30, July 31, 2010.
Agenda of the WAVA General Assembly【WAVA 総会の議事内容】:
・Prof. Henry (WAVA 会長、Univ. of Tennessee) は膝関節半月板損傷治療の
ため米国から Skype 音声により参加し、Prof. Freeman (Maryland Tech.,
USA) が会場で実際の司会を務めた。
公開日時:
2011 年 3 月 29 日(火) 13:00〜17:30 の間随時に見学
(施設には遅くとも 16 時半までにお入り下さい)
日本獣医学会は 3 月 30 日-4 月 1 日、東京農工大学府中キャンパスで開催
・今後の WAVA 総会を AAVA, EAVA, または AsAVA の総会とジョイント
させて行う。次回 AsAVA は Phuket, Thailand での開催を予定していると
報告される。
見学申し込み:
下記のホームページの要領で 3 月 10 日迄に申し込み下さい。
受付後見学のための入構許可証(送迎バス利用を兼ねる)をお送りします。
・今後 Zietchumann-Preuss Prize を昨年逝去された Prof. Vollmerhaus (Munich)
からの寄付金を合わせた賞として運用して行く予定。
交通案内:(詳細は見学申込者に別途連絡いたします)
最寄り駅 東武東上線または東京メトロ有楽町線「和光市」駅
和光市駅 ⇔ 理研間
貸し切り送迎バスを運行 (片道約 10 分)
和光市駅発→理研行 12:50-16:20 の間約 20 分おきに運行
理研発→和光市駅行 13:00-17:40 の間約 20 分おきに運行
タクシー 約 7 分(710 円)
徒歩約 20 分
東京農工大学 ⇔ 和光市 (約 35 分、520 円)
国分寺駅(JR 中央線)⇔ 和光市駅(東武東上線、東京メトロ有楽町線)
・本総会に先立ち ICVGAN(国際獣医肉眼解剖学用語委員会)
、ICVHN(国
際獣医組織学用語委員会)、ICVEN(国際獣医発生学用語委員会)が開
催された。ICVHN 会長 Prof. Hullinger (Perdue Univ., USA) の退任意向が
報告された。各委員会とも着実に用語採択についての論議を継続する。
本会開催のほぼ 2 ヶ月前に電子版として新たに英用語を含む人体解剖
学用語集が刊行された。今後上記獣医学用語集を電子版として刊行する
か検討したい。
Agenda of the EAVA General Assembly【EAVA 総会の議事内容】:
1. Opening of the General Assembly
2. Adoption of the Agenda
3. Approval of the Minutes of the General Assembly of July 2008, Budapest
4. Report of the President (Prof. R. Leiser, Giessen, Germany)
・European College of Veterinary Anatomists の設立について European
College of Diagnostic Imaging と共同する形として設立する。
申し込み・問い合わせ先:
理研・脳科学総合研究センター・研究基盤センター・統括事務室
八木友美、 前田弘美
電話 048-467-9679(直通)、Fax 048-467-5612
e-mail: 準備中
ホームページ: 準備中
(施設の概要、見学申込手順、交通案内などが掲載されます)
Anatomy Imaging Library (AIL)への参加のお願い
佐々木 基樹 (帯広畜産大学)
日本獣医解剖学会では、海外の解剖学教育で行われているような、解剖学、
組織学、発生学等の教育用写真プールサイト「Anatomy Imaging Library(AIL)
(教育標本画像収蔵)ポータルサイト」の立ち上げを前提とした活動を今年度か
ら開始致しました。先に獣医・農学関係大学から委員を各 1 名出して頂いており
ますが、獣医・農学関係大学以外の大学の研究室、または個人会員の方にも
積極的に参加して頂きたく考えております。つきましては、今後ポータルサイト
用の資料提供にご協力して頂ける研究室または個人会員の方がおられましたら、
AIL 委 員 の 登 録 を 致 し た い と 思 い ま す の で 、 帯 広 畜 産 大 学 の 佐 々 木
([email protected])までご連絡頂けましたら幸いです。解剖学教育の向上
のために皆様方のお力をお貸し頂けましたら幸いです。よろしくお願い致しま
す。
第 28 回ヨーロッパ獣医解剖学会(パリ・アルフォー
ル獣医科大学)が開催されました。
橋本 善春 (北海道大学)
本 NL 第 35 号誌上にてお知らせしました通り、2010 年 7 月 28 日~31
日の 4 日間にわたり「第 28 回ヨーロッパ獣医解剖学会」がパリ・アルフ
ォール獣医科大学で開催され、併せて会期中に WAVA General Assembly が
・次回 2012 年の EAVA 開催地決定した:Trakia University, Stara Zagora,
Bulgaria.
・以下の 4 名の物故者を追悼する。
Prof. Dr. G. Feher
(1928-2009, Budapesut, Hungary)
Prof. Dr. J. F. Wensing (1938-2009,Utrecht, The Netherland)
Prof. Dr. H. Wilkens (1926-2008, Hannover, Germany)
Prof. Dr. B. Vollmerhaus (1932-2009, Munich, Germany)
5. Report of Secretary General
6. Report of Treasurer (Prof. C. Pfarrer, Hannover, Germany)
7. Actualities from the Young Generation of Veterinary Anatomists
8. Report of the World Association of Veterinary Anatomists (WAVA) and its
Committees
a. Report of the International Committee on Veterinary Gross Anatomical
Nomenclature (ICVGAN)
・組織学用語委員会では Prof. Hullinger が委員長を退任の意向 →
早速候補者をリストアップし後任を決定する(委員会をより活性
化する)
。
b. Report of the International Committee on Veterinary Embryological
Nomenclature (ICVEN)
・ラテン用語を時間をかけて実質的な英用語に置きかえてゆく。
c. Report of the Journal, Anatomia Histologia Embryologia (Prof. Sinowatz,
Munich, Germany)
・一昨年出版社(Wiley-Blackwell 社)から誌名の変更を要請された
が、
従来の雑誌名を維持する。投稿システムを e システム化した。
これまでの投稿数は 500 編を超えるが、その 60-70%を reject とし
た。
オリジナル 392 編。
本誌編集部の Mrs. S. Albrecht は編集委員、
特にアジア地域を統括する委員を捜している(アジアからの投稿
が増えているため)
。
9. Admission of new members: 新たに 41 名が入会した。
10. Dedication of the Honorary members of EAVA Professor Robert Barone
(1986), Lyon, France, and Claude Pavaux (1994), Toulouse, France.
6
・両教授が元気なお姿で出席され、EAVA から表彰され記念品を送
呈された。
11. Next Congress of the EAVA
・Trakia University, Stara Zagora, Bulgaria
12. Elections of new president and new vice-president of EAVA
・New president
Prof. Dr. I. Salazar, Lugo, Spain
カラーアトラス獣医解剖学」(増補改訂版)の刊行
顛末記
・New vice-president Prof. Dr. C. Wolschrijn, Utrecht, The Netherland
13. Miscellaneous
散会
「カラーアトラス獣医解剖学」
の初版は 2008 年 3 月に刊行されました。
色鮮やかな標本写真と解剖図を豊富に掲載する斬新なレイアウトが読者
の方々に受け入れられてか、編集委員会の予想を大きく超える採用をいた
だくことになりました。しかし一方では部数も急に残り少なくなり編集委
員会では速やかに次期改訂版の編集作業を視野に入れなければならなく
なりました。そこでそれを好機と捉え、この解剖学教科書の記載内容を補
強してより日本の獣医学教育の実情に沿う内容に改めることにしたので
す。以下は本書に新たに第 20 章として鳥類解剖学の章が追加掲載される
ことになったその顛末記です。この教科書英版の原タイトル「Veterinary
Anatomy of Domestic Mammals」が示すように、本書は鳥類の局所解剖学に
関する章を欠いていました。獣医解剖学分野で重要な家禽を含む鳥類の構
造を学ぶ構成にはなっていなかったのです。しかし著者らはすでに 2009
年に鳥類の解剖学について別のドイツ語教科書として鳥の臨床解剖学に
関する記載を含めた計 370 頁からなる「Anatomie der Voegel」2. Auflage な
る教科書を刊行していました。本編集委員会では是非ともその必要部分を
抜粋訳出し「カラーアトラス」に組み入れて両者を結合させた形の増補改
訂版として刊行することを希望し、その判断を著者に託したのです。今に
して思えば国内外の出版界の常識に照らしていかにも無謀な計画と言え
ます。しかしここからドイツの著者らのまさにゴリ押しとも言うべき活躍
が始まりました。出版社はドイツ中西部のシュツッツガルトにありますが、
著者の一人 Prof. Koenig はオーストリアのウイーンから、
また Prof. Liebich
はミュンヘンからそれぞれ個別に出版社を訪れて渋る社長を説得して下
さったのです。そしてその後の両国出版社の支援もありこのハイブリッド
日本語版が日の目を見ることになりました。以来これらの友人達に深く感
謝しつつ、海外の大学に同業の友人をもつことの有り難みを噛みしめてい
るところです。
「カラーアトラス獣医解剖学 改訂増補版」
編集委員長 橋本 善春 (北海道大学)
学会後の古城 Banquet にて。 左端は EAVA President, Prof. Leiser
(Gissen), その右 Prof. Pfarrer (Hannover), 右端は Prof. Zeeger
(Leipzig)
❀人物往来❀
学位取得
1) 山本 健吉 氏
題目:消化管における常在細菌の定着と粘膜リンパ小節並びに粘膜表面
の糖発現との関係に関する組織学的研究
授与日:2010 年 9 月 25 日
授与大学:神戸大学 博士(農学)
新たに第 20 章 鳥類の解剖学を加えて本年 3 月に刊行されたこの日本語
版「カラーアトラス」-増補改訂版-については、本年度分を含め以後 3 年
間皆様のご要望に十分お応え出来る部数を用意してあります。教育に研究
にそして手近な解剖学辞典として益々ご利用をいただければ有り難く思
います。
異動
尚ウイーン大学を定年退職後請われてドイツ・ライプツィッヒ大学で教
鞭を執り、本年 8 月末にそこを辞した著者 Prof. Koenig からの最近のメー
ルによれば、これからは著作活動に専念する予定であり、間もなく独語第
5 版に向けて改訂作業に入るとのこと。近い将来私どもの日本語版もさら
に充実した内容の新改訂版として皆様にお目見え出来る日が来るものと
考えています。
1) 村上 隆之 先生
宮崎大学を定年退職 (2010 年 3 月 31 日付)
2) 那須 哲夫 先生
宮崎大学農学部獣医学科獣医解剖学研究室 准教授から同教室 教授
に昇任 (2010 年 4 月 1 日付)
3) 保田 昌宏 先生
宮崎大学農学部獣医学科獣医解剖学研究室 助教から同教室 准教授
に昇任予定 (2010 年 10 月 1 日付)
4) 上村 麻実 氏
東京医科歯科大学医歯学総合研究科疾患モデル動物開発部門 助教に
(2010 年 5 月 16 日付)
編集後記
5) 原 健士朗 氏
自然科学研究機構 基礎生物学研究所 生殖細胞研究部門 助教に
(2010 年 8 月 1 日付)
のともせず、本号にも沢山の原稿をお寄せ頂き、感謝しております。「寒さで死
口蹄疫,水害、酷暑と試練が続く中、会員の皆様におかれましては、暑さをも
ぬということはあっても、暑さで死ぬことは殆ど無い。」と言われてきましたが、そ
ろそろ認識を変えなければならないのかもしれません。未だ見通しが立ちませ
んが、来年度の各省庁予算 1 割削減に伴う大学の氷河期も乗り切らねばならな
留学
い大きな課題の一つです。
昨年より、省資源・省力化に向けて電子ファイル版 NL の発行について案内
1) 吉岡 一機 氏 (北里大学獣医学部獣医解剖学 講師)
留学期間: 2009年1月~2010年7月31日
留 学 先: クイーンズランド大学 (オーストラリア)
しておりますが、引き続き NL の電子ファイル版(Word ファイル)を希望される研
究室ないし個人の方を募集しておりますので、電子ファイル版を希望される方
は [email protected] (北川) までメールアドレスをお知らせいただけれ
2) 市原 伸恒 氏 (麻布大学獣医学部解剖学第一 准教授)
留学期間: 2010 年 8 月~2011 年 9 月
留 学 先: Prof. Fred Sinowatz
Lehrstuhl für Anatomie, Histologie und Embryologie
Veterinärwissenschaftliches Department
Universität München
Veterinärstrasse 13, 80539 München
Tel: +49 (0) 89-21802563
Fax: +49 (0) 89-21802569
ば幸甚に思います。
また、海外渡航をされた方等の堅苦しくない話題も随時受け付けております。
“仕分け”や“一律削減”はしませんので、安心してご寄稿ないし推薦いただきま
すようお願い申し上げます。
編集子
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