目次 ● 3Dビュアーの使い方 ...................... スコティッシュフォールド ............ ............ 気猫種をめぐる旅(前半) 人 アメリカンショートヘアー マンチカン ............................ .................................. ロシアンブルー . .................. ............................... ..................................... ペルシャ (チンチラ) ミックス メインクーン ................................ ............................... 人 気猫種をめぐる旅(後半) ● 世界の猫たち アビシニアン .................................. ......... ........................................ ラグドール ソマリ ブリティシュショートヘアー (交差視) (交差視) .. ● 裸眼立体視の方法 ........................... アメリカンショートヘアー ブリティシュショートヘアー . ............................... ポール ・ ギャリコ 「猫語の教科書」 ............... ジュール ・ ルナール 「博物誌」 . .................. ギヨーム ・ アポリネール 「猫」 . .................. 棚 の 中の猫 たち ソマリ(平行視) 本 ・ 4 5 B トルーマン ・カポーティ 「ティファニーで朝食を」 . エリック ・ ガーニィ 「ぬけめのない猫とくらすには」 レイモンド ・ チャンドラー 「二人の作家」 . ....... 向田邦子 「眠る盃」 . ............................. チャールズ ・ ピエール ・ボードレール 「猫」 ...... 英国の伝承童謡 「マザー ・ グースのうた」 ......... リリアン ・ J ・ ブラウン 「猫は殺しをかぎつける」 . ロバート ・ A ・ ハインライン 「夏への扉」 ........ E ・ T ・ A ・ ホフマン 「牡猫ルムの人生観」 ...... ルイス ・ キャロル 「ふしぎの国のアリス」 ......... hair short ritish lue ian B Russ 夏目漱石 「吾輩は猫である」 ...................... ガルシア ・ マルケス 「エバは猫の中に」 ........... 大佛次郎 「猫のいる日々」 ........................ 伊丹十三 「再び女たちよ!」 ...................... ライアル ・ ワトソン 「ネオフィリア」 ............. この足型は、撮影した仔猫たちの肉球と原寸大の足がたです 3 49 41 35 27 19 12 6 56 87 77 67 58 96 94 92 91 95 93 97 86 78 73 71 70 66 61 55 54 50 37 28 21 18 17 11 9 ・ Contents 仔猫のぬくもりが伝わってくるような3D写真集 手のり仔猫とは 仔猫の写真集を作るなら、平面でなく立体で、その姿をじっくり見てみたい、そう思いました。 そして、まるで掌に乗るくらいの小さな、可愛い姿を残したいとも。 「手のり」には、そんな意味 をこめました。3Dマークのある立体写真のページでは、毛足の感触、鼻やしっぽのかたち、舌 や耳の細かなところも、手にとるように分かります。仔猫たちの愛らしい姿を、よりリアルに、 より鮮やかに感じでほしい…、 それがこの 「立体写真集」の狙いです。 Scottish Fold スコティッシュフォールド 人気猫種をめぐる旅(前半) スコティッシュ フォールド Scottish Fold いま人気猫種の代表格に上がってきた丸いフォルムの顔が特徴の スコティッシュ・フォールド。その愛らしさの秘密は、耳にあります。 前方に倒れ、平たく頭に覆いかぶさる耳と優しく丸い眼は、この猫 の、温和な性格を表しているようです。 7 6 本 の 中の猫 たち 棚 僕は持ちたい 家のなかに 理解ある細君と 本のあいだを歩きまわる猫と それなしにはどの季節にも 生きてはゆけない友だちと 「猫」 ギヨーム・アポリネール 堀口大學訳 岩波文庫 Scottish Fold スコティッシュフォールド 9 本 の 中の猫 たち 棚 私 の は ね ず み を 食 わ な い。 そ ん な こ と を す る の が い や な の だ。 つ か ま え て も、 そ れ を玩具にするだけである。 遊 び あ き る と、 命 だ け は 助 け て や る。 そ れ か ら ど こ か へ 行 っ て、 尻 尾 で 輪 を 作 っ て そ の 中 に す わ り、 げ ん こ の よ う に 格 好 よ く Scottish Fold ひきしまった頭で、余念なく夢想にふける。 し か し、 つ め 傷 が も と で、 ね ず み は 死 ん でしまう。 「博物誌」 ジュール・ルナール 岸田國士訳 白水社 スコティッシュフォールド 10 11 ▲耳立ちのスコティッシュフォールド。 American Shorthair American Shorthair アメリカンショートヘアー 13 開拓者がアメリカ大陸に持ち込んだのが、この先祖。 ねずみ等の駆除に大活躍した作業猫です。それが愛ら しい姿と気性、被毛の美しさに、頭の良さが評価され、 一躍人気ペットキャットに。当初はショートヘアーでし たが、 年に現在の名に。根強い人気を維持します。 アメリカンショートヘアー 65 American Shorthair アメリカンショートヘアー 15 14 本 の 中の猫 たち 棚 猫が人間を支配下におくためには 「 猫 と い う も の は 独 立 心 が 高 く、 人 間 の思いどおりにはならない」という 評 判 が と て も 役 に 立 ち ま す。 こ の こ とはゆめゆめ忘れてはいけません。 「猫語の教科書」 ポール・ギャリコ 灰島かり訳 ちくま文庫 American Shorthair アメリカンショートヘアー 16 17 本 の 中の猫 たち この短脚具合は、猫のダックスフンド。ルーツは83年に 発見された極端に脚の短かった雌猫。当初は脊髄や骨 格に欠陥があるのではとの憶測もありましたが、現在 では、四肢に問題がないことが分かっています。性格は 陽気で遊び好きと言われ、最高のペットと賞する声も。 棚 Munchkin あ る 日、 偶 然、 河 の ほ と り で め ぐ り あ っ て 仲 が 良 く な っ た だ け。 お た が い に ど っ ち の も の で も な い の ね。 こ の 子 も独立しているし、あたしもそうなの。 「ティファニーで朝食を」 18 19 トルーマン・カポーティ 瀧口直太郎訳 新潮文庫 マンチカン の 中の猫 たち 棚 仔ねこのしつけの基本では、主人の ひざのうえにまるまっちくのって、の どをごろごろ鳴らし、愛情たっぷりに 見あげて、主人を味方につけること。 晶文社 犬養智子訳 エリック・ガーニイ 「ぬけめのない猫とくらすには」 本 生後16日目 マンチカン Munchkin 生後3日目 生後7日目 生後48日目 20 21 Munchkin マンチカン 23 22 Munchkin マンチカン 25 24 Russian Blue ロシアンブルー ブルーグレーの被毛と緑の瞳が 印象的な「短毛種の貴族」ロシア ンブルー。別名を「冬の精」とも。 ロシアの商船に乗ってきた猫と シャムを掛け合わせたものが 祖先。したがって、生まれはイギ リスです。静かな猫で「ボイスレ ス・キャット」とも言われます。 26 27 の 中の猫 たち 棚 秘 書 と い う の は、 つ け く わ え て お く べきでしょうが十四歳になる黒いペル シ ャ ね こ で、 彼 女 は 私 が も の を 書 き 始 め て か ら ず っ と 私 の そ ば に い て、 い つ も は 私 が 使 お う と す る 紙 か、 私 が 手 を 加えようとする原稿の上に坐っていて、 ときにはタイプライターによりかかっ た り、 ま た あ る と き は デ ス ク の す み か ら し ず か に 窓 の 外 を 見 つ め て、“ ね え、 あんたが書いているものは時間のむだ よ ” と 言 っ て い る よ う な の で、 私 は 彼 女を秘書と呼んでいるのです。 清水俊二訳 早川書房 レイモンド・チャンドラー 「二人の作家」レイモンド・チャンドラー語るより 本 Russian Blue ロシアンブルー 28 29 Russian Blue ロシアンブルー 31 30 Russian Blue ロシアンブルー 33 32 ペルシャ (チンチラ) Persian 被毛の優雅な美しさは特筆です。アフガニスタンが生んだ世紀の 大傑作とも言われますが、ルーツについては未だ諸説あるミステ リアスな猫。一方で、特徴ある扁平な顔立ちと丸い眼は愛らしく、 穏やかな性格とあいまって、長く人から愛され続ける猫です。 35 34 本 の 中の猫 たち 棚 一つだけはっきりしているのは、こ れは人間とのつきあいにしても同じ ことだろうが、馴染めば馴染むほど判 らないということだ。恐ろしくカンが 鋭くて視線ひとつで、こちらの心理の 先廻りをするかと思うと、まぎれもな く野獣だな、と思い知らされたりもす る。 甘 え あ っ て 暮 ら し な が ら、 油 断 は出来ない、その兼ね合いが面白い。 「眠る盃」 向田邦子 文藝春秋 37
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