成人病胎児期起源仮説 から見た妊娠の管理

第 107 回
第 107 回 らくわ健康教室 2012 年 7 月 11 日
RAKUWA
lecture of health
成人病胎児期起源仮説から見た妊娠の管理
らくわ健康教室
2012 年 7 月 11 日
∼ 子宮内環境は生涯の健康と疾病をプログラムする ∼
RAKUWA
lecture of health
4
禁酒、
禁煙をする。
胎児の将来を考えた妊娠中の栄養
5
サプリ
メントは必要なものだけにする。
6
早産を予防する。
妊娠がわかったときにはすでに胎児への影
響が始まっています。
生涯にわたって健康な赤ちゃんを産むために、
1950∼60年代に比べると、エネルギー摂取
次の点に注意しましょう。
量はほとんど同じでも、脂肪の摂取の割合が多
妊娠前から注意すること
くなったことや、車社会による運動不足などの
1
極端なダ
イエットをさける。
影響もあって、糖尿病の患者数が増え続けてい
2
極端な肥満がある場合は
ます。一方、国が豊かになったというのに痩せ
糖尿病の検査を受けておく。
ている女性が多くいます。
3
禁煙する。
現代女性の朝食をとらない人の割合をみる
4
飲酒は控える。
と、20歳代の実に3分の1の人たちが朝食を抜い
妊娠中に注意すること
ています。妊婦の食事調査でも、現代の妊婦は
1
必要十分なエネルギーを摂取する。
厚生労働省が定めた栄養摂取基準の80∼90%
2
バランスのよい食事
(糖質50∼70%、脂質
しかエネルギーを摂取していません。にもかか
わらず、脂肪の多い食生活をしているため、今後
20∼30%、たんぱく質60%/日)
「食育」をしっかりと行っていかないと、さまざ
3
妊娠中の体重増加は、
身長から計算した非妊
まな悪影響が表れることが危惧されます。
時の標準体重プラス10∼12kgを目安とする。
朝食をとらない人の割合(1歳以上・女性)
母体の生理的変化からみた妊娠中の体重増加の目安
(%)
〈妊娠前に標準体格の場合〉
胎 児:2.5∼3.5kg
胎 盤:0.5kg
羊 水:0.3∼0.5kg
子宮筋:1.0kg
35.0
28.6
平成21年
30.0
23.2
25.0
平成22年
18.1
20.0
15.1 15.2
14.0
12.1
15.0
10.610.4
10.110.3
10.2
7.2
10.0
6.0 5.2
5.4 4.7 4.6
3.5 4.4
5.0
0.0
総数 1∼ 7∼ 15∼ 20∼ 30∼ 40∼ 50∼ 60∼ 70歳
6歳 14歳 19歳 29歳 39歳 49歳 59歳 69歳 以上
母体の血液:1.5∼2.0kg
母体の脂肪:3∼4kg
合 計 9∼12kg
ただし、極端なやせや肥満の場合は上記を
参考に増減する。
(平成22年度 厚生労働省国民栄養調査結果の概要より)
脂肪エネルギー比率の状況(20歳以上・女性)
体格区分別の推奨体重増加量
体 格 区 分
推奨体重増加量
やせ BMI:18.5未満
標準 BMI:18.5∼25
肥満 BMI:25以上
12∼14kg
10∼12.5kg
個別対応(5.5kg)
(%)
中期以降の
体重増加/週
0.5kg/週
28.5
20%未満
44.8
26.8
0.4kg/週
0.25kg/週
24.5
20.2
ただし、厚生労働省の食事摂取基準ではやせと標
準体格で、
2∼3kg少ない体重増加を推奨している。
総数
26.3
37.5
28.0
20∼25%
39.6
31.4
25∼30%
32.2
25.2
24.9
21.6
26.8
29.0
16.5
20.3
12.4
14.2
10.9
17.7
22.6
20∼
29歳
30∼
39歳
40∼
49歳
50∼
59歳
60∼
69歳
18.0
30%以上
14.6
24.8
29.3
31.3
70歳
以上
成人病胎児期起源仮説
から見た妊娠の管理
∼ 子宮内環境は生涯の健康と疾病をプログラムする ∼
(平成22年度 厚生労働省国民栄養調査結果の概要より)
講師プロフィル
洛和会音羽病院
総合女性医学健康センター
所長
さ がわ
のり まさ
佐川 典正
専門医認定
・資格など
日本産婦人科学会産婦人科専門医
日本内分泌学会内分泌代謝科(産婦人科)専門医/
内分泌代謝科指導医
日本周産期・新生児医学会暫定指導医
日本臨床栄養学会認定臨床栄養指導医
母体保護法指定医
臨床研修指導医
12.09 500 A
洛和会音羽病院 総合女性医学健康センター 所長
さ
がわ
のり まさ
佐川 典正
第 107 回 らくわ健康教室 2012 年 7 月 11 日
成人病胎児期起源仮説から見た妊娠の管理
∼子宮内環境は生涯の健康と疾病をプログラムする∼
成人病の発症要因として「遺伝素因」「生
ヒトにおける子宮内発育遅延と
成人後の生活習慣病発症の関連(仮説)
活習慣」のほかに「胎児期の低栄養」による
心疾患による死亡率が高いとするものです。
児期起源仮説(胎児プログラミングの概
(Barker仮説)その後の疫学研究で、出生体
念)」によるものです。
重が軽いほど、また、小児期の体重増加が大
胎盤の栄養供給量が胎児の栄養要求量を下
回ると胎児は低栄養となり、子宮内の環境に
血圧など成人病の発症率が高くなることが明
胎児が適応して低栄養でも生き延びられるよ
らかとなりました。
う“倹約型”の体質となり、それが出産後も
遺伝的素因
急速な発育
(catch up)
持続します。
子宮内で低栄養だと、なぜ成人病
になりやすいのか?
出生時の体重が軽いほど成人期の虚血性
心疾患による死亡率が高い。
(The Lancet, 2:577, 1989)
その後の疫学研究で、出生体重が軽いほ
ど、
また、小児期の体重増加が大きいほど、肥
満、2型糖尿病、高脂血症、高血圧など成人
病の発症率が高くなることが明らかとなった。
倹約型の体質となった胎児の出生後の発育
成人病の発症要因
症について高いリスクを抱えることになりま
遺伝素因
●
生活習慣
●
は、正常な発育児に比べて急速で(キャッチ
アップ成長)、通常より肥満や生活習慣病発
胎児期の低栄養
●
通常の
リスク群
Barker 仮説
生活習慣病
高 血 圧
糖 尿 病
高脂血症
前方視的
コホート
研究が必
要である。
心血管障害
きいほど、肥満・2型糖尿病・高脂血症・高
<胎児期> <小児期> <成人期>
肥満や生活習慣病
発症の高リスク群
ことがわかってきました。これは「成人病胎
︵体重変化︶
出生時の体重が軽いほど、成人期の虚血性
食、運動不足など)が重なると心血管障害を
招くことになります。
(成人病胎児期起源仮説:DOHaD)
正 常
発育児
発 育
遅延児
倹約型の体質
高脂肪食、
運動不足 などの生
活習慣
(Epigenetics)
栄養摂取
子宮胎盤 血流量
栄養要求量 > 胎盤の供給量
胎盤
血流再配分
内皮細胞機能
代 謝 調 節
アミノ酸酸化(↑)
乳酸酸化(↑)
糖酸化(↓)
胎児プログラミング
80
70
臓リモデリング)を改善できる可能性がわか
胎児
遺 伝 子
りました。
〈実験による栄養と寿命に関する知見のまとめ〉
胎児低栄養
1
成長後の高脂肪食は平均寿命と最長寿命い
内分泌調節
コーチゾル(↑)
インスリン, IGF-I(↓)
成長ホルモン(↓)
レプチン(↓)
倹約型の
体質を獲得
子宮内の環境に胎児が適応して倹約型となり、それが出生後も持続する。
普通食群
2
胎児期に低栄養で成長すると平均寿命が短
縮する。
3
授乳期のたんぱく制限は平均寿命を延長し、
最長寿命短縮を予防する。
高たんぱく食群
摂餌制限群
心肥大
n.s.
(mg/g)
p<0.01
6.5
p=0.05
6.0
5.5
5.0
4.5
4.0
普通食群
対照群
成人病発症予防の可能性
ずれも短縮する。
低 酸 素 症
90
高たんぱく食群
摂餌制限群
妊娠中、授乳期、成長後の食事内容と寿命の関係
900
心臓全体が大きくなったりする変化など(心
物質輸送
p=0.01
100
り、高血圧や、心臓の筋肉が厚くなったり、
胎児プログラミングの機序
∼低栄養状態下における胎児の適応∼
母体
110
n.s.
p<0.05
0
えさの中のたんぱく量を補充することによ
構成成分
(mmHg)
対照群
胎生期の低栄養マウスを使った実験では、
母体
収縮期血圧
0
す。そこに遺伝的素因や生活習慣(高脂肪
胎児プログラミングの概念
たんぱく含有量が血圧、
心臓リモデリング(心肥大)
に及ぼす影響
収縮期血圧
「成人病胎児期起源仮説」とは?
心重量/マウス体重
lecture of health
平均寿命(日)
RAKUWA
♯:p<0.001 vs 対照群
*:p<0.01 vs cafeteria diet
♯
814
800
700
新生児期
低たんぱく
765
♯
715
600
胎 児 期
低たんぱく
♯
568
500
妊娠中の餌のたんぱく
(%) 20
20
授乳期の餌のたんぱく
(%) 20
20
成長後の餌
普通の餌
(対照群)cafeteria
cafeteria
*
807
*
517
8
20
普通の餌
8
20
cafeteria
20
8
普通の餌
20
8
cafeteria
(Ozanne SE, et al., Nature 427:411, 2004. Ozanne SE, et al., Mechanism Ageing Develop., 126:852, 2005.)
もしかすると、小さく生まれること自体が悪
いのではなく、大きく育てることに問題がある
4
適度のカロリー制限は寿命延長効果がある。
のかもしれません。
5
インスリン作用の制御が寿命と関係している
胎児期から新生児期にかけて(たぶん生涯
可能性がある。
6
酸化作用や炎症作用の制御が寿命と関係し
ている可能性がある。
にわたって)適切な時期に適切な栄養を摂取す
ること、すなわちその個体にとって適切な大き
さで育つことが重要です。
第 107 回 らくわ健康教室 2012 年 7 月 11 日
成人病胎児期起源仮説から見た妊娠の管理
∼子宮内環境は生涯の健康と疾病をプログラムする∼
成人病の発症要因として「遺伝素因」「生
ヒトにおける子宮内発育遅延と
成人後の生活習慣病発症の関連(仮説)
活習慣」のほかに「胎児期の低栄養」による
心疾患による死亡率が高いとするものです。
児期起源仮説(胎児プログラミングの概
(Barker仮説)その後の疫学研究で、出生体
念)」によるものです。
重が軽いほど、また、小児期の体重増加が大
胎盤の栄養供給量が胎児の栄養要求量を下
回ると胎児は低栄養となり、子宮内の環境に
血圧など成人病の発症率が高くなることが明
胎児が適応して低栄養でも生き延びられるよ
らかとなりました。
う“倹約型”の体質となり、それが出産後も
遺伝的素因
急速な発育
(catch up)
持続します。
子宮内で低栄養だと、なぜ成人病
になりやすいのか?
出生時の体重が軽いほど成人期の虚血性
心疾患による死亡率が高い。
(The Lancet, 2:577, 1989)
その後の疫学研究で、出生体重が軽いほ
ど、
また、小児期の体重増加が大きいほど、肥
満、2型糖尿病、高脂血症、高血圧など成人
病の発症率が高くなることが明らかとなった。
倹約型の体質となった胎児の出生後の発育
成人病の発症要因
症について高いリスクを抱えることになりま
遺伝素因
●
生活習慣
●
は、正常な発育児に比べて急速で(キャッチ
アップ成長)、通常より肥満や生活習慣病発
胎児期の低栄養
●
通常の
リスク群
Barker 仮説
生活習慣病
高 血 圧
糖 尿 病
高脂血症
前方視的
コホート
研究が必
要である。
心血管障害
きいほど、肥満・2型糖尿病・高脂血症・高
<胎児期> <小児期> <成人期>
肥満や生活習慣病
発症の高リスク群
ことがわかってきました。これは「成人病胎
︵体重変化︶
出生時の体重が軽いほど、成人期の虚血性
食、運動不足など)が重なると心血管障害を
招くことになります。
(成人病胎児期起源仮説:DOHaD)
正 常
発育児
発 育
遅延児
倹約型の体質
高脂肪食、
運動不足 などの生
活習慣
(Epigenetics)
栄養摂取
子宮胎盤 血流量
栄養要求量 > 胎盤の供給量
胎盤
血流再配分
内皮細胞機能
代 謝 調 節
アミノ酸酸化(↑)
乳酸酸化(↑)
糖酸化(↓)
胎児プログラミング
80
70
臓リモデリング)を改善できる可能性がわか
胎児
遺 伝 子
りました。
〈実験による栄養と寿命に関する知見のまとめ〉
胎児低栄養
1
成長後の高脂肪食は平均寿命と最長寿命い
内分泌調節
コーチゾル(↑)
インスリン, IGF-I(↓)
成長ホルモン(↓)
レプチン(↓)
倹約型の
体質を獲得
子宮内の環境に胎児が適応して倹約型となり、それが出生後も持続する。
普通食群
2
胎児期に低栄養で成長すると平均寿命が短
縮する。
3
授乳期のたんぱく制限は平均寿命を延長し、
最長寿命短縮を予防する。
高たんぱく食群
摂餌制限群
心肥大
n.s.
(mg/g)
p<0.01
6.5
p=0.05
6.0
5.5
5.0
4.5
4.0
普通食群
対照群
成人病発症予防の可能性
ずれも短縮する。
低 酸 素 症
90
高たんぱく食群
摂餌制限群
妊娠中、授乳期、成長後の食事内容と寿命の関係
900
心臓全体が大きくなったりする変化など(心
物質輸送
p=0.01
100
り、高血圧や、心臓の筋肉が厚くなったり、
胎児プログラミングの機序
∼低栄養状態下における胎児の適応∼
母体
110
n.s.
p<0.05
0
えさの中のたんぱく量を補充することによ
構成成分
(mmHg)
対照群
胎生期の低栄養マウスを使った実験では、
母体
収縮期血圧
0
す。そこに遺伝的素因や生活習慣(高脂肪
胎児プログラミングの概念
たんぱく含有量が血圧、
心臓リモデリング(心肥大)
に及ぼす影響
収縮期血圧
「成人病胎児期起源仮説」とは?
心重量/マウス体重
lecture of health
平均寿命(日)
RAKUWA
♯:p<0.001 vs 対照群
*:p<0.01 vs cafeteria diet
♯
814
800
700
新生児期
低たんぱく
765
♯
715
600
胎 児 期
低たんぱく
♯
568
500
妊娠中の餌のたんぱく
(%) 20
20
授乳期の餌のたんぱく
(%) 20
20
成長後の餌
普通の餌
(対照群)cafeteria
cafeteria
*
807
*
517
8
20
普通の餌
8
20
cafeteria
20
8
普通の餌
20
8
cafeteria
(Ozanne SE, et al., Nature 427:411, 2004. Ozanne SE, et al., Mechanism Ageing Develop., 126:852, 2005.)
もしかすると、小さく生まれること自体が悪
いのではなく、大きく育てることに問題がある
4
適度のカロリー制限は寿命延長効果がある。
のかもしれません。
5
インスリン作用の制御が寿命と関係している
胎児期から新生児期にかけて(たぶん生涯
可能性がある。
6
酸化作用や炎症作用の制御が寿命と関係し
ている可能性がある。
にわたって)適切な時期に適切な栄養を摂取す
ること、すなわちその個体にとって適切な大き
さで育つことが重要です。
第 107 回
第 107 回 らくわ健康教室 2012 年 7 月 11 日
RAKUWA
lecture of health
成人病胎児期起源仮説から見た妊娠の管理
らくわ健康教室
2012 年 7 月 11 日
∼ 子宮内環境は生涯の健康と疾病をプログラムする ∼
RAKUWA
lecture of health
4
禁酒、
禁煙をする。
胎児の将来を考えた妊娠中の栄養
5
サプリ
メントは必要なものだけにする。
6
早産を予防する。
妊娠がわかったときにはすでに胎児への影
響が始まっています。
生涯にわたって健康な赤ちゃんを産むために、
1950∼60年代に比べると、エネルギー摂取
次の点に注意しましょう。
量はほとんど同じでも、脂肪の摂取の割合が多
妊娠前から注意すること
くなったことや、車社会による運動不足などの
1
極端なダ
イエットをさける。
影響もあって、糖尿病の患者数が増え続けてい
2
極端な肥満がある場合は
ます。一方、国が豊かになったというのに痩せ
糖尿病の検査を受けておく。
ている女性が多くいます。
3
禁煙する。
現代女性の朝食をとらない人の割合をみる
4
飲酒は控える。
と、20歳代の実に3分の1の人たちが朝食を抜い
妊娠中に注意すること
ています。妊婦の食事調査でも、現代の妊婦は
1
必要十分なエネルギーを摂取する。
厚生労働省が定めた栄養摂取基準の80∼90%
2
バランスのよい食事
(糖質50∼70%、脂質
しかエネルギーを摂取していません。にもかか
わらず、脂肪の多い食生活をしているため、今後
20∼30%、たんぱく質60%/日)
「食育」をしっかりと行っていかないと、さまざ
3
妊娠中の体重増加は、
身長から計算した非妊
まな悪影響が表れることが危惧されます。
時の標準体重プラス10∼12kgを目安とする。
朝食をとらない人の割合(1歳以上・女性)
母体の生理的変化からみた妊娠中の体重増加の目安
(%)
〈妊娠前に標準体格の場合〉
胎 児:2.5∼3.5kg
胎 盤:0.5kg
羊 水:0.3∼0.5kg
子宮筋:1.0kg
35.0
28.6
平成21年
30.0
23.2
25.0
平成22年
18.1
20.0
15.1 15.2
14.0
12.1
15.0
10.610.4
10.110.3
10.2
7.2
10.0
6.0 5.2
5.4 4.7 4.6
3.5 4.4
5.0
0.0
総数 1∼ 7∼ 15∼ 20∼ 30∼ 40∼ 50∼ 60∼ 70歳
6歳 14歳 19歳 29歳 39歳 49歳 59歳 69歳 以上
母体の血液:1.5∼2.0kg
母体の脂肪:3∼4kg
合 計 9∼12kg
ただし、極端なやせや肥満の場合は上記を
参考に増減する。
(平成22年度 厚生労働省国民栄養調査結果の概要より)
脂肪エネルギー比率の状況(20歳以上・女性)
体格区分別の推奨体重増加量
体 格 区 分
推奨体重増加量
やせ BMI:18.5未満
標準 BMI:18.5∼25
肥満 BMI:25以上
12∼14kg
10∼12.5kg
個別対応(5.5kg)
(%)
中期以降の
体重増加/週
0.5kg/週
28.5
20%未満
44.8
26.8
0.4kg/週
0.25kg/週
24.5
20.2
ただし、厚生労働省の食事摂取基準ではやせと標
準体格で、
2∼3kg少ない体重増加を推奨している。
総数
26.3
37.5
28.0
20∼25%
39.6
31.4
25∼30%
32.2
25.2
24.9
21.6
26.8
29.0
16.5
20.3
12.4
14.2
10.9
17.7
22.6
20∼
29歳
30∼
39歳
40∼
49歳
50∼
59歳
60∼
69歳
18.0
30%以上
14.6
24.8
29.3
31.3
70歳
以上
成人病胎児期起源仮説
から見た妊娠の管理
∼ 子宮内環境は生涯の健康と疾病をプログラムする ∼
(平成22年度 厚生労働省国民栄養調査結果の概要より)
講師プロフィル
洛和会音羽病院
総合女性医学健康センター
所長
さ がわ
のり まさ
佐川 典正
専門医認定
・資格など
日本産婦人科学会産婦人科専門医
日本内分泌学会内分泌代謝科(産婦人科)専門医/
内分泌代謝科指導医
日本周産期・新生児医学会暫定指導医
日本臨床栄養学会認定臨床栄養指導医
母体保護法指定医
臨床研修指導医
12.09 500 A
洛和会音羽病院 総合女性医学健康センター 所長
さ
がわ
のり まさ
佐川 典正