ベルギー4月日記 友田真柚子 - 国際ロータリー第2700地区

ベルギー4月日記
1日(日)
今日から11日までロータリー主催のイタリア旅行です。今朝、9時過ぎの電車に乗って集
合場所のブリュッセルに向かいました。10時半集合なのでもっと遅い時間がよかったので
すが、日曜日で電車の本数が少ないためちょうど良い時間がなかったのです。そのため、
集合時間の一時間前に着いてしまいました。アメリカ人の留学生が早く来たのですが、彼
女の荷物が大きなスーツケースとスポーツバック二つだったので驚きました。一方、私は
荷物を最小限にまとめたためボストンバックとショルダーバックだけと身軽です。中学の
修学旅行(3泊4日)の時と変わらないくらいの荷物です。今回のイタリア旅行は約80
人と大人数です。11時に貸し切りバス2台で出発しました。イタリアまでは途中ルクセ
ンブルクとフランス、スイスを通過するのですが、フランスからスイスに向かっている途
中に交通事故があったようで道路が大渋滞していました。ブリュッセルからローマまでは
1600km以上もあるのに事故による渋滞のために大幅に遅れ、到着したのはなんと翌
朝、つまり2日の朝3時頃でした。途中休憩はありましたが、約16時間もバスで過ごす
はめになり疲れてぐったりです。ところで、私が乗ったバスは、私以外はスパニッシュス
ピーカーでラテン気質のためとにかく騒がしかったです。バスの中では日中はもちろんの
こと一晩中スペイン語が飛び交い、賑やかすぎて全然眠れませんでした。今回、私の団体
行動のグループもブラジル人、メキシコ人、アルゼンチン人・・・のため全員がスペイン
語かポルトガル語を話します。ネイティブの速いスペイン語なので一緒にいても何を話し
ているのか私にはさっぱりわかりません。英語かフランス語なら聞きとれるかもしれませ
んが、全く会話に参加できず残念です。でも、ホテルのルームメイトはアムステルダム旅
行でも一緒だったカーリー(アメリカ人)とシュラウヴィア(インド人)なので楽しみで
す。
2日(月)
今日は、まず最初にカトリック教会の総本山である「バチカン市国」に行きました。ロー
マ市内にある世界で一番小さな国です。入国時にはセキュリティーチェックがありまし
た。ガイドさんの案内によって回りましたが、私が想像していたよりもはるかに小さかっ
た気がします。しかし、建物はもちろんのこと内装や中庭などどこも目を見張るほど豪華
で美しく、感激しました。
友田真柚子
ベルギー4月日記
ただ困ったことに私の団体行動のグループは全員がスペイン語を話すため、いつの間にか
ガイドさんまでスペイン語で美術品などの説明を始めてしまいました。もともとフランス
語で説明することになっていたので「フランス語でも説明してほしい」とお願いしたので
すが、結局はスペイン語で説明されてしまい私には全く分かりませんでした。残念です。
ところで、バチカン市国内での公用語はラテン語ですが、通常業務用語としてイタリア語
が用いられています。スペイン語を話す友達によるとイタリア語とスペイン語はよく似て
いるのでゆっくり話してもらえるとイタリア語の意味がなんとなく理解できるそうです。
どちらもラテン語が語源だからでしょう。言語の繋がりは面白いと思いました。ちなみに
カラフルな制服を着たバチカンの衛兵はスイス人で、ドイツ語を話すのだそうです。 友田真柚子
ベルギー4月日記
昼食はイタリアンレストランで初めて本場のパスタを堪能しました。そしてイタリアのデ
ザートといえば・・・やはりジェラート!コクがあるのにさっぱりしていて、美味しかっ
たです。今日はバチカン市国内とローマ市内の観光を満喫しました。それにしてもバチカ
ン市国の敷地から足を一歩外にだすとそこは「イタリア」という違う国とは本当に不思議
です。バチカン市国では目の前に見えるもの全てから荘厳な芸術性を感じ、幼少からカト
リックの学校で育った私にとって今日は貴重な体験をした一日でした。
3日(火)
今日はローマ帝政期に造られた円形闘技場コロッセオに行きました。周囲527m高さ4
8.5m、5万人収容のこのコロッセオでは連日剣闘士同志の格闘と剣闘士と猛獣の格闘
が繰り広げられたそうです。地下には猛獣の檻もあったそうで、古代ローマにこのような
巨大な建築物が造られたとは驚きです。階段の傾斜がかなり急だったため上り下りが少し
大変でしたが、コロシアムから見える景色は最高でした。そばにはコンスタンティヌス帝
の凱旋門がそびえ立ちローマ帝国の栄華が伝わってきました。
友田真柚子
ベルギー4月日記
昼食にピザを食べました。さすが本場だけあって美味しかったです。その後、グループに
分かれて噴水巡りをしました。いたるところに可愛らしい噴水があってびっくりしまし
た。バロック様式の噴水があるトレビの泉ではコインを後ろ向きに投げ入れると再びロー
マに戻ってこられるという言い伝えがあります。というわけで私も投げ入れてみました。
4月にしては暑かったのですが、噴水の近くは涼しくて気持ち良かったです。それからバ
スに乗り約1時間でホテルに到着しました。夕暮れ時のビーチで留学生仲間と遊びまし
た。楽しかったです。ところで、今日メキシコからの留学生が財布をすられてしまいまし
た。私もパリ旅行で同じような経験をしましたが、ヨーロッパではスリに要注意です。
友田真柚子
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4日(水)
今日は朝から遺跡巡りです。6∼8人でグループを作り、クイズに答えながら遺跡を回り
ました。私はカナダ人とアメリカ人5人、インド人の合計8人でグループを組みました。
みんなでクイズに答えながらの探検はとても楽しかったです!
この後、バスでイタリア半島の南部ナポリに向かいました。サービスエリアで昼食をと
り、約1時間後に到着しました。白亜の聖堂を見学しましたが、とても美しくまるでお城
のような造りでした。広大で綺麗な中庭があり、バルコニーからは青い海を臨むことがで
きました。聖堂内は天井から壁まで金が施された豪華絢爛な装飾や壁画がありましたが、
ひっそりと静寂に包まれており、穏やかで安らかな気持ちになりました。
友田真柚子
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5日(木)
今朝は生憎の雨の中、7時20分にホテルを出発しアマルフィー観光に出かけました。ア
マルフィー海岸は世界一美しい海岸と言われるイタリア有数のリゾート地で、1997年
にユネスコの世界遺産に登録されています。その眺めは確かに
通りの絶景でした。た
だ、たくさんの建物が斜面に沿って所狭しと並んでいて、坂道と狭い路地が迷路のように
入り組んでいるので、実際に生活するには大変そうな気がしました。ところで、ガイドさ
んが相変わらずスペイン語で観光地の説明をするため残念ながら私には理解できません。
周りの友人達の勧めもあって、今日はロータリーの方にガイドさんが英語で説明する英語
グループに変更してもらえないかとお願いしてみました。ロータリーの方は誰かとチェン
ジするのであれば構わないということでした。しかし、英語グループからスペイン語グル
ープへ変わってもらえる人が見つからず、結局は現状のままということになりました。
「百聞は一見にしかず」と前向きにとらえ、景色をしっかりと目に焼きつけ楽しんで見学
しようと思います。
6日(金)
今日は青の洞窟で有名なカプリ島観光に出かけました。フェリーに乗りカプリの爽やかな
風を受け、すがすがしい気持ちになりました。天気がよいせいか周りの海は青というより
エメラルドグリーンに近い色で透き通っています。陽の光が反射してキラキラ輝いてとて
も綺麗でした。ここには200以上もの洞窟があるそうです。ところで、青の洞窟は、太
陽光線が海底の白い砂に反射し、その光が海水の青さを照らし出して海面が青く輝くのだ
そうです。海面が神秘的に青く輝くのは午前中の傾斜角が良い時だけだそうです。青い
空、青い海、断崖に映える白い家、カプリは言葉に言い表せないくらい想像以上に美し
く、本当に最高の観光名所でした。イタリア旅行にはカプリはお勧めです。カプリはもう
1度行きたいイタリアの観光地NO.1になりそうです。
友田真柚子
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7日(土)
今朝は7時20分にホテルを出発し、ポンペイに向かいました。大雨が降り始めたため、
写真を撮ることはできませんでしたが、古代の建造物や壁画、像などから歴史を感じるこ
とができ興味深かったです。ポンペイの遺跡は広大なため2時間かけても全てを回りきる
ことはできませんでした。それにしても昨日の天気が嘘のようで、今日は本当にひどいど
しゃぶりでした。傘をさしていても風が強いため雨が斜めに降り、全身びしょ濡れになり
ました。この後、バスに6時間揺られて北へ移動しました。
8日(日)
今日は傾斜していることで有名なピサの斜塔を訪問しました。去年の8月にブリュッセル
のミニヨーロッパで小さなピサを見ましたが、実物はとにかく大きく、そして本当に傾い
ていました!5.5度の傾きが工事によって、現在は約3.99度に是正されているそう
です。雨がひどく降っていたのでゆっくりと眺めることはできませんでしたが、それでも
私を含めてみんな写真を撮ることには夢中だったようです。それにしても日本人観光客が
たくさんいて驚きました。 友田真柚子
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その後、バスで2時間かけてシエナに向かいました。今日はルネッサンス発祥の地・フィ
レンツェに行く予定だったのですが、イースターの祭日のためフィレンツェがかなりの人
出でごったがえしているという情報から、急遽シエナ観光に変更になりました。芸術の宝
庫・花の都と言われるフィレンツェに行けなかったのは残念でした。が、シエナも中世の
面影を残す落ち着いた雰囲気の街で、ちょうどイースターのためのミサが教会で行われて
いました。自由行動だったため街をのんびりと観光したのですが、風情のあるきれいな街
並みを眺めながら友人達と楽しいひとときを過ごすことができました。夕食時に遺跡探検
の時のクイズ大会の結果発表があったのですが、なんと私達のチームが1位でした。賞品
としてイタリアの景色の写真入りミニカレンダーをいただきました。とても嬉しかったで
す。 9日(月)
今朝は7時15分にホテルを出発し、バスに4時間乗って港に向かい、その後船に乗って
友田真柚子
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ムラーノ島に向かいましたイタリア北東部ヴェネチア本島の北東、マラーニ運河に沿って
位置する島です。ここはルネッサンス時代にヴェネチア共和国の経済を支えた「ガラスの
島」として有名だそうです。ガラス製作工場でヴェネチアガラスの工芸品の製作を見学し
ました。私達の目の前でガラス職人の方が15分ほどで可愛らしい鹿の置物を製作されま
した。繊細なガラス細工をこんなに早く作り上げられるとはその技術に驚きました。
その後船に乗り、ヴェネチアの潟にあり「レース編みの島」として有名なブラーノ島に向
かいました。この島の特徴は色とりどりに塗られたカラフルな家々です。家の色は、この
島の経済を支える漁師たちが自分の家に帰り着くための目印なのだそうです。特に冬場は
霧が深いため、この色鮮やかさが自分の家をみつけるたよりとなるそうです。まるで絵本
の中に迷い込んだような風景と美しい海がとても印象的でした。
今日は夕食の際に、今回のイタリア旅行を企画してくださったロータリアンの方々に感謝
の気持ちをこめて、みんなで歌のプレゼントをしました。Dan(New Yorkからの留学生)
とBuruno(ブラジルからの留学生)がギターを持参していたので彼らの演奏に合わせて
Jason MrazのI’m yoursを歌いました。今回の旅行は11日間と長期間のため途中色々と大
変なこともありました。しかし、ロータリアンの方々が私達留学生を支えてくださったか
らこそ素晴らしい旅行になったのだと思います。感謝の気持ちが少しでも伝われば嬉しい
です。
友田真柚子
ベルギー4月日記
10日(火)
今日はホテルを8時15分に出発し、船でヴェネチア本島に向かいました。とても美しい街
です。
友田真柚子
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午後の自由行動はカーリー達と観光する予定だったのですが、私のスパニッシュグループ
と英語グループが合流できなかったため、私はチリとエクアドルからの留学生と一緒にゴ
ンドラに乗りました。車の乗り入れが禁止されているヴェネチアでは、自動車の代わりに
張り巡らされた水路を水上タクシーや水上バス、手漕ぎボートといった船を移動手段とし
て使用しています。ゴンドラでは船頭のおじさんが場所や建物の説明をしながらゆっくり
とヴェネチア内を案内してくださいました。ジョニー・デップとアンジェリーナ・ジョリ
ーが共演した映画「Tourist」で使用されたホテルなども紹介してくださり、とても優雅な
1時間半を過ごすことができました。
友田真柚子
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ゴンドラを降り、街中を散策している時にカーリー達と合流することができました。なん
と昼食も食べずに必死に私を探していたそうです。のんびりとゴンドラに乗っていて申し
訳なかったです。その後は男女2組のペアに分かれて「どのペアが一番最初に目的地にたど
り着けるか」というゲームをしました。私はDanと組んだのですが、彼も私も地図を読む
のが得意ではなかったので、所々道を間違え、お店の人に尋ねながら歩いたため少し遅れ
てのゴールとなりました。最後の夕食は全員
ってレストランでいただきました。イタリ
ア最後の夜ということでちょっぴり感傷的にしんみりしながらの食事になりました。で
も、本場最後のボロネーズ(パスタ)は絶品でした。そして最後の最後にハプニングが起
こりました。ブラジルからの留学生が最終日ということではめをはずしすぎ、それが原因
で船の時間を一時間遅らせて帰ることになってしまいました。アメリカ人達は自業自得だ
と言ってかなり怒っていました。
今回のイタリア旅行は今まで参加した旅行の中で一番楽しい旅行でした。最初はスパニッ
シュスピーカー達のあまりのハイテンションぶりに驚き、また、スペイン語ばかりの会話
にちょっとがっかりしたこともありましたが、国民性の違いとして受け入れ、また前向き
に考えることで中盤からは楽しく過ごすことができました。各国の留学生と寝食を共に過
ごした日々は、私にかけがえのない得難い経験を与えてくれました。また、憧れの国・イ
タリアに旅行することができたことは忘れられない素晴らしい思い出になることと思いま
す。今回の旅行を勧めてくれた母、旅行を企画してくださったロータリアンの方々、一緒
に過ごした仲間に感謝しようと思います。
11日(水)
イタリアからベルギーに帰国しました。帰りのバスはさすがに疲れていたのかスパニッシ
友田真柚子
ベルギー4月日記
ュスピーカーもみんな静かでした。お陰でぐっすりとまではいきませんが、よく眠ること
ができました。Liegeで約半分の留学生がバスを降りたのですが、別れが悲しく涙を流す
留学生も大勢いました。それから30分後の午後2時頃に無事にブリュッセルに到着し、解
散となりました。ひとりで電車に乗って帰宅したところ、ホストファミリーは外出中のよ
うで家には誰もいませんでした。荷物を片づけると旅行の疲れがどっと襲ってきたため、
昼寝をしました。ところが、目が覚めて起きてみるとなんと夜中になっていました。随分
疲れが溜まっていたようです。
12日(木)
明日、最後のホストチェンジのため、今日は荷物のパッキングや掃除などを行いました。
イタリアに出発する前日にきちんと掃除していたので掃除はあまり大変ではありませんで
したが、荷造りは大変でした。イタリア旅行の洗濯物はホストマザーが全て明日までに洗
濯してくださるそうです。本当にありがたいです。荷造りを済ませた後にイタリアからの
お土産をホストファミリーに手渡し、私が撮った写真を見せて旅行の話を楽しみました。
昨日帰国したばかりだというのに、写真を見るともう一度イタリアに行きたくなりまし
た。
第二ホストファミリーと最後の夕食ということで今日はイタリアンレストランに行きまし
た。イタリアから帰国後、すぐにまたイタリア料理を食べるとは思いませんでしたが、ピ
ザとパスタは大好物なので嬉しかったです。約3ヶ月半もの間慣れ親しんだ第2ホストフ
ァミリーとお別れだと思うと心の中ではちょっと寂しいのですが、和やかに楽しいひと時
を過ごすことができました。
13日(金)
今日はとうとうホストチェンジの日です!約3ヶ月半お世話になったお部屋をもう一度掃
除しました。第2ホストファミリーにも1軒目同様に色々とお世話になり、感謝の気持ち
友田真柚子
ベルギー4月日記
でいっぱいです。今日は3軒のホストファミリーが私の家に集まり、情報交換をしまし
た。私の第3ホストファミリーはホストファザー、ホストマザー、ホストブラザー2人
(12歳と10歳)の四人家族です。ホストマザーは女の子がいないので私の受け入れを
楽しみにしているとおっしゃってくださいました。そのように言っていただけて嬉しく光
栄です。新しいホストファザーは私の荷物(スーツケース2個と段ボール4箱)を見て驚
いていました。新しいホストファミリーの家は1軒目のホストの家に近く、私の通う学校
の裏手にあり、学校まで徒歩5分だそうです。ブレンラルーの駅とフランス語教室には徒
歩30分と少し遠くなりますが、健康のためにはちょうどよい距離だと思います。家に到着
するとホストブラザーが出迎えてくれました。Sebastien(12歳)とLeopold(10歳)
はGentというフラマン語地方の学校で寄宿舎生活をしており、週末だけ帰ってきます。二
人ともすでに私の名前を覚えてくれていて、荷物運びを手伝ってくれました。Sebastienは
日本食(特にお寿司)が大好きだというので、今度、巻き寿司を作る約束をしました。ち
なみに、ホストマザーはオーストリア人で彼女にとってフランス語は第4言語なのだそう
です。ドイツ語が母国語で、以前ロンドンに住んでいたため英語も堪能で、オランダ語と
フランス語も話すことができるそうです。ホストファザーもフランス語の他に英語とオラ
ンダ語を話すことができるそうです。SebastienとLeopoldはフランス語、フラマン語、ド
イツ語を話すそうです。言語能力に優れた家族で驚きました。皆さん親切でフレンドリー
なので、すぐに馴染むことができました。帰国までの残り約3ヶ月も楽しく生活できそう
です。
14日(土)
今日は第2ホストファミリーと昨日から私の後に第2ホスト宅にホームステイしている
Devynと一緒にBouillon観光に行きました。この街はベルギーの南部、フランスとの国境
近くに位置していてブイヨン城というお城があります。朝8時に出発し、車で約1時間、9
時頃にBouillonに到着しました。今日はとても冷え込んでいて、4月中旬だというのに
0℃と春とは思えない寒さです。またコートが必要になるとは驚きました。Fabienと
Coletteは仕事でBouillonに来ているため、私はDevynと2人でお城めぐりをしました。ブ
イヨン城はベルギーで最も古く、保存状態が良いお城で有名です。中世、ヨーロッパで戦
争が勃発していた時代に防衛のために建設されたそうで、第一次十字軍を指揮したゴッド
フロワ・ド・ブイヨン伯のお城です。立地・防衛ともに優れていたため、18∼19世紀
も仏軍・蘭軍によって要塞として使用され続けたそうです。朝早い時間帯だったので観光
客はDevynと私の他に1組しかおらず、城内はとても静かでした。2人でマップを見なが
ら探検したのですが、ところどころに捕虜のための監獄など少し怖い場所もありました。
そのたびにわざとDevynが後ろから脅かすので本当に怖かったです。ブイヨン城からの風
景もとても美しく、感動しました。
友田真柚子
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15日(日)
今日はホストママに学校や駅、フランス語教室までの行き方、家の近所などを教えていた
だきました。この家の向かいにRC Brain-l’Alleudのロータリアン ジョンピエール氏が住
んでいらっしゃいます。お茶にお招きいただいたので少しだけお邪魔させていただきまし
た。次回からロータリーの例会にはジョンピエールさんが連れて行ってくださるそうで
す。おじさまもおばさまもとても親切で「いつでもいらっしゃい」とおっしゃってくださ
いました。また、私のフランス語が上達したと驚いていらっしゃいました。自分ではまだ
あまり実感がわかないのですが、確かに8か月前までは全く話せなかったのでとても嬉し
いです。もちろんまだまだですが、これからもフランス語の習得に力を注ごうと思いま
す。午後はホストママと一緒にジョギングをしました。久しぶりの運動でしたが、気持ち
の良い汗を流すことができ、心地よい疲労感を感じました。
16日(月)
イースターバカンスが終わり、今日は休み明け初めてのフランス語教室です。今日の授業
ではバカンス中の出来事について一人一人発表しました。母国に帰国していた人もいれ
ば、私のようにヨーロッパ旅行をした人もいて、それぞれのバカンス中の様子を聞くこと
ができて楽しかったです。
学校ではバカンスで日焼けした学生が多く見られました。みんな各々のバカンスを楽しむ
ことができたようです。地理の授業ではアメリカとメキシコの人口について学びました。
長期に渡る中国の授業は前回でやっと終わったようです。新しい単元は駆け足で早めに終
わらせ、その代わりにレポートを提出しなければならないそうなので、しっかりと集中し
て授業を受けようと思います。
17日(火)
今日は家を少し早めに出て、フランス語教室の前にホストファザーがセカンドハウスを見
せてくれました。セカンドハウスといってもホストファザーが仕事用に買い取ったもの
で、現在は改装中です。私が通うフランス語教室と同じ通りにあることは聞いていました
が、フランス語教室のほぼ向いの家だったので驚きました。いつも工事の車が止まってい
たのですが、まさか第3ホストファミリーの持ち家だったとは知らなかったのでびっくり
です。
フランス語教室では時制について勉強しました。フランス語には日本語や英語にはない半
友田真柚子
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過去という時制があります。私にとってこの時制は難しいです。が、習得できるように頑
張ります。
フランス語教室からの帰宅途中にクラスメイトのCamilleからメールがあり、今日の応用
数学は休講になったことを知りました。というわけで午後はお休みです。
18日(水)
今夜は、RC Braine-l’Alleudで私達留学生のお世話をしてくださっているRenzoさんのお
誘いでLiege対Cherloiのプロバスケットボールの試合をDevyn、Audereyと一緒に観に行
きました。バスケットボールの試合は初めてでしたが、白熱した試合展開だったため面白
かったです。私が応援したLiegeが93対95で負けてしまったのは残念でしたが。
19日(木)
今日のフランス語教室では写真が配られ、そこから自分がイメージするその写真について
の過去・現在・未来を語るという授業をしました。私の写真は、小さな子供たちが家の庭
のビニールプールで遊んでいる写真でした。それについて自分が考えたことを発表しまし
た。過去形を少し訂正されたけれど、先生に褒められたので嬉しかったです。帰国前まで
に1番上のクラスに上がれるように努力しようと思います。学校では8限の物理の授業で
光の速さについて勉強しました。物理の授業はしっかりと聞いてはいるのですが、私のフ
ランス語の理解が不足していることもあり難しいです。でも、先生が親日家で私のことを
気にかけてくださるので助かります。
夕方にホストママと一緒に買い物に行きました。明日の夜は私が巻き寿司を作る予定なの
でその材料を買いに行ったのですが、スーパーの中に日本食コーナーがあり、そこでお寿
司はもちろんのこと、麒麟ビールやラムネ、焼酎なども販売されていて驚きました。ママ
がラムネに興味を示し、飲んでみたいと言われたので買ってみました。明日のみんなの反
応が楽しみです。
20日(金)
今日の生物の授業では、以前、少しだけ勉強した血液型についてさらに詳しく学びまし
た。この頃は、フランス語での生物の授業もだいぶ理解できるようになり、友達の助けも
あまり必要なくなってきました。5限の数学では無限の計算の練習です。私はMaelleに助
けてもらいながら授業を受けました。応用数学では1番前の席にいつも座っているため、
友田真柚子
ベルギー4月日記
先生も時々、直接教えてくださいます。今日の計算は特に複雑だったため大変でした。ベ
ルギーの学校の数学の授業ではみんな電卓を使って計算します。私は今まで電卓なしで頑
張ってきましたが、今の単元ではやはり使用した方がいいような気がします。ホストパパ
に電卓を貸していただけるかどうか相談してみようと思います。6限の宗教はなぜかわか
りませんがホラー映画の観賞でした。怖かったため途中からはしっかり観ることができま
せんでした。歴史の授業は先生のご都合で休講だったため、1時間早い帰宅になりまし
た。帰宅後、ホストママと一緒にGentの学校の寄宿舎までホストブラザーを迎えに行きま
した。途中で渋滞に巻き込まれたため、迎えに行くのが少し遅くなってしまいました。
SebastienとLeopoldが通う学校は100年以上も続く有名な学校だそうです。少し学校内
を見学しましたが、寄宿舎には部屋がずらっと並んでおり、まるで映画のハリーポッター
のようでした。
今日の夕食はSebastienのリクエストで私が巻き寿司をご馳走しました。最初は4本しか
作っていなかったのですが、「美味しい!美味しい!」と言ってどんどん食べてしまうの
で、追加して結局7本作りました。喜んでもらえてとても嬉しかったです。また母が日本
から送ってくれたフリーズドライのお味
汁も出したのですが、こちらもとても好評でし
た。ちなみに、昨日買ったラムネもサイダーよりも美味しいということでみんな大満足だ
ったようです。
21日(土)
今日はLierseのサッカーの試合をホストパパとホストブラザー、彼らの従兄弟とアメリカ
からの留学生のCarlyと観に行きました。川島選手の試合を観戦するのは2回目です。今日
はBrugeとの対戦です。最初先制点を入れたのですが、それで気が緩んだのか、その2分
後くらいに同点ゴールを入れられてしまいました。後半も押しつ押されつの五分五分の試
合が続き、結局2−2の引き分けでした。Brugeも1部リーグの上位チームなのでいい試
合だったなと思います。Leopoldと従兄弟たちはサッカーの大ファンということでサッカ
ー観戦を楽しんでいました。Carlyも初めてのサッカー観戦に興奮していました。帰宅後に
Lierseのホームページで試合終了後の川島のインタビューを見たのですが、今日の試合に
は納得できていない様子でした。
友田真柚子
ベルギー4月日記
22日(日)
昨夜からカーリーが家に泊まりに来ています。ということで日本食の好きなカーリーに昼
食にお味
汁をふるまいました。とてもおいしいと大満足の様子だったので良かったで
す。カーリーと会うのはイタリア旅行以来でしたが、こうしてまた寝食を共にし、友情を
築くことができ嬉しく思います。カーリーは大学の入学準備のため一足早く5月26日に
アメリカに帰国します。別れは悲しいけれど、留学中にここベルギーで育んだ友情を将来
に繋げていきたいと思います。
23日(月)
今日のフランス語教室は、私のクラスの先生が盲腸で緊急入院され復帰には時間がかかる
ということで、新しい先生の授業でした。親しみやすそうな明るい先生なので頑張りま
す。前の先生にはゆっくりと静養され元気になって復帰していただきたいと思います。
学校の7限の化学ではアルカンの化学式の小テストの復習がありました。Valerieが20%
中18%とクラスで1番の高得点をとっていました。さすがです!8限の地理ではペアで
メキシコとアメリカの人口のグラフ作成です。私はいつも通りFlorianeとペアを組み、先
生の指示通りにグラフを二人で完成させました。来週の授業もグラフ作成の続きをするそ
うです。
24日(火)
今日の夜はロータリーの例会に参加しました。今日は残念ながらAudreyもDevynも欠席で
留学生は私ひとりでしたが、ロータリアンの方々が気さくに声をかけてくださり、食事も
楽しくいただくことができました。私の前の席の方は、以前日本人の先生から柔道を習っ
ていたそうで、日本語を少し話せるとおっしゃっていました。また東京と大阪にも行った
友田真柚子
ベルギー4月日記
ことがあるそうで、かなりの親日家のようです。日本に興味を持っていらっしゃる方が身
近にいると嬉しく、また心強いです。例会中にJean-pierreさん(家の前に住んでいらっし
ゃるロータリアン)の携帯に彼の家に泥棒が入ったとの電話がありました。それで急いで
家に帰ったのですが、家の前にはすでに警察が到着しており、近所も騒然としていまし
た。Jean-pierreさんの家は誰かが勝手に侵入するとアラームが鳴るシステムになってい
て、その警報システムが作動して近所の人が気づいたそうです。泥棒はその場で逮捕され
たそうです。普段は閑静な住宅街なのでこのようなことが起こるとは思ってもいませんで
した。少し怖かったです。
25日(水)
今日は大雨でした。ここ何日か天気が悪く、肌寒いので体調管理に気をつけようと思いま
す。今日のフランス語教室では、最初に今入院されている先生に一人ずつフランス語でお
見舞いの手紙を書きました。先生に1か所だけ訂正されましたが、ほぼ間違えることなく
書けていたので嬉しかったです。お手紙を読んで少しでも元気になってもらえると嬉しい
です。
26日(木)
今日のフランス語教室では先週も勉強した時制についてのプリント問題を解きました。い
まだに過去形と半過去形を使う時の区別がよく分かりません。プリントを多めにいただい
たので時間がある時に繰り返し解いて習得しようと思います。7限の生物は先週に引き続
き血液型について勉強しました。ビデオを観ながらの授業だったので分かりやすかったで
す。図よりも映像を見た方が私にとってははるかに頭に入りやすいようです。
放課後はホストママと一緒にワーテルローにある大きなスーパーでお買い物をしました。
明日の夕食も私が作るのでそのための材料を買いそろえました。このスーパーは食材だけ
でなく、洋服や本、家具、電化製品なども販売されており、日本でいうと「ダイエー」の
ような感じです。ここに来れば日常生活における大抵のものがそろうので便利です。
27日(金)
2限の生物では来週、血液型の単元テストがあるのでその復習を行いました。テスト後に
はレポートの宿題が出されるそうです。しっかりと勉強してテストに臨もうと思います。
4限のフランス語の授業は渡されたプリントを読んでその感想を書くという内容でした。
私はクラスの友人達に比べて読むスピードが格段に遅いので授業時間内に感想を書き終え
ることができませんでした。そこで先生に来週このレポートを提出してもいいかどうかを
尋ねたところ、了承していただけました。来週のフランス語の授業までに書き上げて提出
しようと思います。ところで、今日は久しぶりにクラスの友人達と学校のそばの原っぱで
昼食を食べました。私は自分で作ったサンドイッチを持参していましたが、何も持ってき
ていないクラスメイト達はパスタを買って食べていました。久しぶりの外でのランチは気
分がよく会話も弾みとても楽しかったです。6限の宗教の授業はまたホラー映画でした。
宗教の時間なのに何のためにホラー映画を観るのかがさっぱりわかりません。友人達に聞
友田真柚子
ベルギー4月日記
いてみたところ、この先生は映画が好きなのだそうです。帰宅後、まだSebastienと
Leopoldは帰ってきていなかったのでその間に夕食の準備を始めました。今日のメニュー
は私の得意料理のカレーです。こくまろの中辛のルーを使いました。カレーは家族全員に
好評でみんなおかわりまでしてペロリと食べてくださったのでとても嬉しかったです。美
味しそうに食べてもらえると作り甲斐があります。日本の食文化を喜んで受け入れてもら
えて嬉しいです。
28日(土)
今日はホストブラザーの従兄弟の家に遊びに行きました。男の子4人兄弟でお父さんが牧
場を経営しています。牧場にはびっくりするほどたくさんの牛がいました。牛舎では、私
達が牛と牛の間を通る度にうるさいくらい「モーモー」と鳴いていました。牛の乳を搾る
ための機械も見せていただきました。次回は牛の乳搾りを体験させてくださるそうです。
楽しみです。
帰宅後はホストブラザーと3人でPSPのマリオカートで対戦をしました。ゲームなどほとん
どしたことのない私は2人に完敗しました。「PSPは日本のゲームなのに何でできない
の?」と笑われてしまったので「日本人誰もがゲームが得意なわけではないのよ」と答え
てきました。
29日(日)
今日はWalibiというベルギーで唯一の遊園地でRotex主催のアクティビティーでした。珍
しくベルギーに留学している日本人5人全員が集まりました。またイタリア旅行で仲良く
なった友人達にも会えたのでとても嬉しかったです。ジェットコースターやバイキングな
ど絶叫系の乗り物は全て制覇しました。久しぶりの遊園地だったのでジェットコースター
でストレス解消になりました。カーリーとシュラウヴィアは絶叫系の乗り物は苦手だった
ようなので私とは別行動でした。久しぶりに日本人の友達と1日一緒に過ごしましたが、
同じベルギ−に住んでいるとはいえ、色々と違ったお互いの生活を知ることができて面白
かったです。
友田真柚子
ベルギー4月日記
4月30日(月)
昨日の疲れがまだ取れていませんでしたが、重い身体を気力で起こし、フランス語教室に
向かいました。ところが、私としたことがすっかり忘れていたのですが、今日はストライ
キのためフランス語教室も学校もお休みでした。家に戻るとSebastienとLeopoldから早朝
からどこに行っていたのかと聞かれ、事の経緯を話すと爆笑されてしまいました。パパと
ママはすでに仕事に出かけていたため、朝食を作り3人で食べました。今日は特に予定が
なかったため、ゲームをしたりテレビを見たりしてホストブラザーと一緒に過ごしまし
た。昼食をSebastienが作ってくれたのですが、まだ12歳だというのに彼が作ったボロネ
ーズパスタはとても美味しかったです。
∼まとめ∼
4月はイタリア旅行で始まり、中旬にはホストチェンジがありました。新しいホストとの
生活にも慣れ、充実した毎日を過ごしています。フランス語も少しずつですがレベルアッ
プしています。ベルギーに来たのがつい最近のように思えますが、時が経つのは早いもの
で留学生活もあと約2ヶ月となりました。残りの留学生活も体調に気をつけながら一日一
日を大切に過ごしていきたいと思います。また、勉学を怠らず、周囲の人への感謝も忘れ
ずに毎日を笑顔で過ごしていこうと思います。
友田真柚子
ベルギー4月日記
バチカン市国にて
友田真柚子
ベルギー4月日記
イタリア・アマルフィーにて
友田真柚子