土量計算の基本知識と実践演習問題 技術検定研修協会 http://www.kenshu-kyokai.co.jp/index.html 2013.7.3 ●土砂の切取り、盛土の配分計画をたてる場合、土量の変 化率を用いて土量計算を行います。 ●土量計算の基本原則を理解して、確実に得点をGETし よう。 基本知識 土量の変化率 3つの土の状態 a地山土量――――掘削すべき土量 (地山にあるがままの土量) bほぐした土量――運搬すべき土量 (掘削され、ほぐされた土量) c締固めた土量――目標とする盛土量(締固めて出来上った土量) ●土は一般に、地山の土量(自然状態のままの土)、ほぐした土量(掘削したままの 土)、締固めた土量(締固めた盛土の土)等、それぞれの状態でその体積が変化し、 異なります。これらの状態の土量を、地山の状態の土量を1.0とした時の体積比で 表したものを「土量の変化率」といいます。 ●土量変化率は、地山土量を基準にして「ほぐし率L」「締固め率C」で求めること ができます。 ●一般に変化率Lは「土量の運搬計画」に、変化率Cは「土の配分計画」に用いら ます。 土量変化率(ほぐし率)L(ルーズá緩めるの意) 土量変化率(締固め率)C(コンパクトá固めるの意) (ほぐし率) (締固め率) L= ほぐした土量(m3) C= 締固めた土量(m3) 地山土量(m3) 地山土量(m3) -1- ※Lの値は一般に1より大きい。áつまり地山より体積が増える。 ※Cの値は一般に1より小さい。áつまり地山より少なくなる。 変化率L ●土の運搬計画を立てるときに用います。 ●運搬機械の積載量は重量と容積の2つの制限を受けます。運搬する土の密度が 大きいときには積載重量によって運搬量が定まり、土の密度が小さいときには 積載容積によって運搬量が決まります。したがって、地山の密度と変化率Lお よびダンプトラックの規格がわかれば、ダンプトラックの運搬土量が算定でき ます。 ●ダンプトラックでは土の密度を1.3~1.6t/m3として荷台がつくられています。 ●ほぐした土量をダンプトラックの荷台、または平坦な地 面の上で測定しますが、数m3~数 10 m3程度での測定と なること、ほぐしの状態により差がでることなどから信 頼度は比較的低いです。 変化率C ●土の配分計画を立てるときに必要です。 ●切土を盛土に利用するとき、あるいは土取場から土を採取して盛土を築造しま す。この変化率には掘削の運搬中の損失や基礎地盤の沈下による盛土量の増加 は含まれません。 ●土工計画にとって特に重要な指数であると同時に、工事費算定の重要な要素で す。 ●変化率が工事に大きな影響を及ぼす場合は、試験掘削や試験盛土を行って変化 率を求めておけば土量の配分を正確に行うことができます。 地山土量(掘削) ほぐし土量(運搬) 締固め土量 (目標とする盛土量) 1.0 1.2 〔土量変化率の例〕 -2- 0.8 土量変化率の一般的性質 a地山を切土してほぐした土量は必ず地山の土量よりも多くなります。 すなわち、L=1.1~2.0となっています。 b地山を切土して盛土をした場合、一般には盛土量は地山の土量よりも少なくな ります。しかし、岩又は礫混り土の場合には、地山の土量よりも多くなること があります。 c地山をほぐした場合の変化率Lは土質やほぐした状態によって非常に異なりま す。岩ではL=1.1~2.0、砂では1.1~1.2程度です。これは、岩が切土(破砕) をすることによって極めて大きな空隙を生ずるためです。 ほぐし (地山×L) 地 締固め (地山×C) 山 ●「ほぐし率L」及び「締固め率C」の値は土質別に大きく異なり、建設機 械の作業能力算定において重要な値です。 ■土量の変化率(道路土工の場合) 名 岩 又 は 石 礫 混 り 土 砂 普 通 土 粘性土など 称 L C 硬 岩 中 硬 岩 軟 岩 岩塊・玉石 1.65~2.00 1.50~1.70 1.30~1.70 1.10~1.20 1.30~1.50 1.20~1.40 1.00~1.30 0.95~1.05 礫 礫 質 土 固結した礫質土 1.10~1.20 1.10~1.30 1.25~1.45 0.85~1.05 0.85~1.00 1.10~1.30 砂 岩塊・玉石混り砂 1.10~1.20 1.15~1.20 0.85~0.95 0.90~1.00 砂 質 土 岩塊・玉石混り砂質土 1.20~1.30 1.40~1.45 0.85~0.95 0.90~1.00 粘 性 土 礫混り粘性土 岩塊・玉石混り粘性土 1.20~1.45 1.30~1.40 1.40~1.45 0.85~0.95 0.90~1.00 0.90~1.00 -3- ●求める作業量Qと、取扱う土量qの状態(掘削前の地山、ほぐし状態、締 固め状態)が異なる場合は土量換算係数fにより土量の換算を行う必要が あります。(同一の状態で表される場合:f=1) ■土量換算係数fの値(soil 求める作業量 (Q) 基準作業量(q) 地山の土量 conversion factor) ほぐした土量 (Loosed) 1 地山の土量 締固めた土量 (Compacted) L C (soil volume) 1 ほぐした土量 (Loosed soil volume) 締固め後の土量 (Compacted soil volume) 1 L 1 L C C C L 1 ●土量換算係数fは、土工作業での1時間当たりの作業量Q(m3/h)を 求める場合などに用いられます。 ●(参考)バックホウの作業能力の算定式 Q= 3,600・q・f・E (m3/h) Cm Q:時間あたり作業量(m3/h) q:1サイクル当たり掘削量(地山土量)(m3/h) q=q0×K q0:平積み標準バケット容量(m3) K:バケット係数 f:土量換算係数 E:作業効率 Cm:1サイクル当たり所要時間(sec) -4- 解法のポイント 土量の換算は、a土量変化率の式を用いて計算 するか、b土量換算係数を乗じて求める。 a土量変化率の計算式を用いた場合 L= ほぐした土量(m3) 地山土量(m3) 80m 3 C= 締固めた土量(m3) 地山土量(m3) 地山土量100m3、L=1.2、C=0.8とすると 100m3 盛土量 (締固めた土量) Cを乗じる 地山土量 Cで除する Lを乗じる Lで除する 120m3 運搬土量 (ほぐした土量) b土量換算係数を用いた場合 計算の仕方は、換算前の土量に土量換算係数fを乗じることにより求める。 換算前の土量×f=換算後の土量 このとき、土量換算係数f= 換算後の土量の変化率 換算前の土量の変化率 地山土量100m3、ほぐし土量120m3、締固め土量80m3、 L=1.2、C=0.8 とした場合 a「地山土量」á「ほぐし土量」に換算 L 地山土量×f=地山土量× =100m3×1.2=120m3 1 b「地山土量」á「締固め土量」に換算 C 地山土量×f=地山土量× =100m3×0.8=80m3 1 c「締固め土量」á「ほぐし土量」に換算 L 1.2 締固め土量×f=締固め土量× = 80m3× =120m3 C 0.8 d「ほぐし土量」á「締固め土量」に換算 C 0.8 ほぐし土量×f=ほぐし土量× =120m3× L 1.2 -5- = 80m3 練習問題1 下表は、求める作業量Qとその算定に用いる基準の作業量qに使用する土量の変化 率(土量換算係数fの値)を一覧表にしたものである。 の中の(イ)~(ニ) に当てはまる値の組合せとして、正しいものは次のうちどれか。 ただし、L、Cは土量の変化率で、その値は土の種類によって異なる。 〔土量換算係数fの値〕 求める作業量(Q) 地山の土量 ほぐした土量 締固めた土量 L C 1 (ロ) 基準の作業量(q) 地山の土量 1 ほぐした土量 (イ) 締固め後の土量 (ハ) (ニ) (イ) (ロ) (ハ) (ニ) 1 L 1 C (1) ……… ……… ……… C C L L (2) C 1 L 1 ……… ……… ……… L C C L (3) 1 C 1 L ……… ……… ……… L L C C (4) L 1 C 1 ……… ……… ……… C L L C ●―練習問題1 解 説 (イ)ほぐし土量(地山土量×L)を地山土量に換算すると、 1 地山土量=ほぐし土量× L (ロ)ほぐし土量(地山土量×L)を締固め土量に換算すると、 C 締固め土量=ほぐし土量× L (ハ)締固め後の土量(地山土量×C)を地山土量に換算すると、 1 地山土量=締固め後の土量× C -6- 1 (ニ)締固め後の土量(地山土量×C)をほぐし土量に換算すると、 L ほぐし土量=締固め後の土量× C 【正解】(3) 練習問題2 ●―1級建設機械施工技士 組合せ施工法 土工計画を立てる場合、土量を計算するときは土量の変化率L、Cが用いられる。 (1)土量の変化率L及びCの計算式を示しなさい。 (2)土量の変化率L及びCが土工計画でどのように使われるか説明しなさい。 ●―練習問題2 解答例 (1)土量変化率の算定式は、次のとおり示される。 1) 変化率 L=ほぐした土量(m3)/地山の土量(m3) 2) 変化率 C=締固めた土量(m3)/地山の土量(m3) (2)土工計画上での説明 1) 変化率Lは、土量の運搬計画を立てるときに用いられる。 2) 変化率Cは、土量の配分計画を立てるときに用いられる。 -7- 練習問題3 土量の変化率L=1.2、C=0.8とするとき、次の土量を求めなさい。 (1)地山土量200m3の運搬土量は ① m3 (2)地山土量200m 3 の盛土量は ② m3 (3)運搬土量600m3の地山土量は ③ m3 (4)運搬土量3,000m3の盛土量は ④ m3 (5)盛土量1,000m3の地山土量は ⑤ m3 (6)盛土量3,000m3の運搬土量は ⑥ m3 ●―練習問題3 解 説 (1) 200×L=200×1.2=240 (2) 200×C=200×0.8=160 (3) 600× 1 L (4) 3,000× (5) 1,000× (6) 3,000× = C L 1 C L C 600×1 1.2 = = = =500 3,000×0.8 1.2 1,000×1 0.8 3,000×1.2 0.8 = 2,400 1.2 =2,000 =1,250 = 3,600 0.8 =4,500 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ 240 160 500 2,000 1,250 4,500 -8- 練習問題4 土工作業における土量の変化率に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。 (1)土量の変化率Lは、地山土量をほぐした土量で除したものであり、土の運搬計 画を立てるときに用いられる。 (2)土量の変化率Cは、締固めた土量を地山の土量で除したものであり、土の配分 計画を立てるときに必要である。 (3)土量の変化率Cは、その工事に大きな影響を及ぼす場合、試験施工によってそ の値を求めることが望ましい。 (4)岩石の変化率は、測定そのものが難しいために、施工実績を参考にして計画し、 実態に応じて変更していくことが望ましい。 ●―練習問題4 解 説 (1)(2)一般に、土工計画を立案する場合、掘削した土量を盛土に 配分し、残土が生じた場合は現場外に搬出、不足土が生じた場合 は工区外から現場内に搬入する。その際、土を配分するのに必要 とする土量は盛土量を基準として算出するため、土の配分計画を 立てるときは変化率Cを用いる。 また、現場内での運搬や、搬入、搬出の土の運搬計画を立て るときは、運搬土量を基準として使用機械の選定、台数を計画す る。そのため、運搬計画を立てるときは変化率Lを用いて運搬土量を算出する。 変化率Lは、ほぐした土量を地山土量で割った値であり、変化率Cは、締め 固めた土量を地山土量で割った値である。したがって、 (2)は適当であるが、 (1) は不適当である。 (3)変化率Cは、地山の土質性状や盛土の締固め度により変化する。したがって、 大規模土工事等で変化率が工事に大きな影響を及ぼす場合は、試験施工等を行い、 実際の変化率を求めておく。適当である。 (4)岩石の変化率は、地山状態における岩塊の状態や成層状態により大きく変化す る。したがって、類似現場の実績を参考に計画し、実情に応じて見直しをするこ とが必要となる。適当である。 【正解】(1) -9- 練習問題5 土木工事における土量の計算等に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。 (1)事前に想定した変化率Lの値が、実際の施工時で大きくなった場合には、運搬 土量が当初計画したものよりも増加する。 (2)現場の土量の変化率を試験施工によって求める場合、締固めに用いる変化率に は、土の掘削・運搬中の損失や基礎地盤の沈下による盛土量の増加は原則として 含めない。 (3)土量計算に用いる土量換算係数fは、基準の作業量(q)を盛土量(締固め土 量)とするとき、地山土量を求める場合はf=1/C、運搬土量を求めるときは f=C/Lとなる。 (4)土量の変化率Cは配分計画を、変化率Lは運搬計画を立てるときに用いられる もので、ほぐした土量が同じ場合、地山の土量は粘性土の方が中硬岩より大きく なる。 ●―練習問題5 解 説 (3)土量換算係数fは、運搬土量を求めるときはL/Cとなる。不適当である。 (1)(2)(4)適当である。 【正解】(3) - 10 - 練習問題6 ●―2級建設機械施工技士 H23年共通問題 切土及び盛土の土量変化率に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。 (1)土量変化率Lは、ほぐした土量を地山の土量で割った数値で表され、1.0 より小 さくなることがある。 (2)土量変化率Cは、締め固めた土量を地山の土量で割った数値で表される。 (3)土量変化率Lは、切土工事において残土仮置き場の容量を決める際に必要とな る。 (4)土量変化率Cは、盛土工事において搬出入する土砂の量を決めるのに必要とな る。 ●―練習問題6 解 説 (1)土量変化率Lは、ほぐした土量を地山の土量で割った数値で表され、1.0 より小 さくなることはない。不適当である。 (2)(3)(4)適当である。 【正解】(1) - 11 - 練習問題7 ●―1級建設機械施工技士 H23年択一式問題 土量変化率に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。 (1)どのような土でも、土量変化率 L は、1より大きい数値を示す。 (2)中硬岩・硬岩の地山の場合、土量変化率Lは 1.5 より大きい数値となる。 (3)軟岩の地山の場合、土量変化率Cは1より小さい数値となる。 (4)普通土の場合、土量変化率Cは1以下の数値となる。 ●―練習問題7 解 説 (1)(2)(4)の記述は適切である。 (3)軟岩の地山の場合は、土量変化率Cは1より大きい数値となる。 ■土量の変化率(道路土工の場合) 名 岩 又 は 石 礫 混 り 土 砂 普 通 土 粘性土など 称 L C 硬 岩 中 硬 岩 軟 岩 岩塊・玉石 1.65~2.00 1.50~1.70 1.30~1.70 1.10~1.20 1.30~1.50 1.20~1.40 1.00~1.30 0.95~1.05 礫 礫 質 土 固結した礫質土 1.10~1.20 1.10~1.30 1.25~1.45 0.85~1.05 0.85~1.00 1.10~1.30 砂 岩塊・玉石混り砂 1.10~1.20 1.15~1.20 0.85~0.95 0.90~1.00 砂 質 土 岩塊・玉石混り砂質土 1.20~1.30 1.40~1.45 0.85~0.95 0.90~1.00 粘 性 土 礫混り粘性土 岩塊・玉石混り粘性土 1.20~1.45 1.30~1.40 1.40~1.45 0.85~0.95 0.90~1.00 0.90~1.00 【正解】(3) - 12 - 練習問題8 ●―2級舗装施工管理技術者 H22年一般問題 道路土工において、地山を掘削・運搬して盛土を構築する場合の土量の変化率 に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。 (1)中硬岩のほぐした土量は、地山の土量より一般に多くなる。 (2)砂質土の締固めた土量は、地山の土量より一般に少なくなる。 (3)中硬岩の締固めた土量は、地山の土量より一般に少なくなる。 (4)砂質土のほぐした土量は、地山の土量より一般に多くなる。 ●―練習問題8 解 説 (1)中硬岩はほぐし率、締固め率とも1より大きく、中硬岩のほぐした土量は、地山 土量より多い。適当である。 (2)砂質土のほぐし率は1より大きいが、締固め率は1より小さいので、 砂質土を締固めた土量は、地山土量より少なくなる。適当である。 (3)中硬岩の締固め土量は、締固め率が1より大きいので、地山土量より 大きい。不適当である。 (4)砂質土のほぐし土量は、地山の土量より多くなる。適当である。 ■土量の変化率(道路土工の場合) 名 岩 又 は 石 礫 混 り 土 砂 普 通 土 粘性土など 称 L C 硬 岩 中 硬 岩 軟 岩 岩塊・玉石 1.65~2.00 1.50~1.70 1.30~1.70 1.10~1.20 1.30~1.50 1.20~1.40 1.00~1.30 0.95~1.05 礫 礫 質 土 固結した礫質土 1.10~1.20 1.10~1.30 1.25~1.45 0.85~1.05 0.85~1.00 1.10~1.30 砂 岩塊・玉石混り砂 1.10~1.20 1.15~1.20 0.85~0.95 0.90~1.00 砂 質 土 岩塊・玉石混り砂質土 1.20~1.30 1.40~1.45 0.85~0.95 0.90~1.00 粘 性 土 礫混り粘性土 岩塊・玉石混り粘性土 1.20~1.45 1.30~1.40 1.40~1.45 0.85~0.95 0.90~1.00 0.90~1.00 【正解】(3) - 13 - 練習問題9 土量の変化率に関する次の記述のうち適当なものはどれか。 ただし、中硬岩の変化率L= 1.50、C= 1.20 砂質土の変化率L= 1.20、C= 0.85 とする。 (1)ほぐした土量が同じ場合、地山の土量は中硬岩のほうが砂質土よりも多い。 (2)締固めた土量が同じ場合、地山の土量は砂質土のほうが中硬岩よりも少ない。 (3)地山の土量が同じ場合、ほぐした土量は中硬岩のほうが砂質土よりも多い。 (4)地山の土量が同じ場合、締固めた土量は中硬岩のほうが砂質土よりも少ない。 ●―練習問題9 解 説 (1)ほぐした土量=地山土量×L ほぐした土量が同じ場合、Lの値が大きい方が地山土量は少なくてよい。Lの 値は中硬岩の方が大きいので、地山土量は砂質土よりも少ない。不適当。 (2)締固めた土量(盛土量)=地山土量×C 締固めた土量が同じ場合、Cの値が大きい方が地山土量は少なくなる。Cの値 は中硬岩の方が少ない。不適当。 (3)地山土量が同じ場合、ほぐした土量はLの値の大きい方が多い(ほぐし土量= 地山土量×L)。Lの値は中硬岩の方が大きいので、中硬岩の方が多くなる。適 当である。 (4)地山土量が同じ場合、Cの値が大きい方が締固めた土量は多くなる(地山土量 ×C=締固め量)。Cの値は中硬岩の方が大きい。中硬岩の方が少ないとあるの は不適当。 【正解】(3) - 14 - 練習問題10 土量の変化率に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 ただし、土量の変化率をL=1.25= C=0.80= ほぐした土量 地山の土量 締固めた土量 地山の土量 とする。 (1)100m3の地山土量をほぐして運搬する土量は、156m3である。 (2)100m3の盛土に必要な地山の土量は125m3である。 (3)100m3の盛土に必要な運搬土量は125m3である。 (4)100m3の地山土量を掘削運搬して締め固めると64m3である。 ●―練習問題10 解 説 土量の計算は、土量換算係数fを用いると、下式のように簡単に計算できる。 基準とする土量 × 土量換算係数f=求める土量 ここにおいて、 土量換算係数f= 求めようとする土 の土量変化率 基準とする土 の土量変化率 となる。 (1)地山土量から運搬土量を求めると 100(m3)×土量換算係数f= 100(m3)× L 1 100(m3)× 1.25 1 = 125(m3) (2)盛土量から地山の土量を求めると 100(m3)×土量換算係数f= 100(m3)× 1 C 100(m3)× 1 0.80 = 125(m3) (3)盛土量から運搬土量を求めると 100(m3)×土量換算係数f= 100(m3)× L C 100(m3)× 1.25 0.80 = 156.25(m3) (4)地山土量から締固め土量を求めると 100(m3)×土量換算係数f= 100(m3)× C 0.80 100(m3)× = 80(m3) 1 1 したがって、(2)が正しい。 【正解】(2) - 15 - 練習問題11 ●―2級土木施工管理技士 H23年問題 土量の変化率に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 ただし、L=1.20 C=0.90 とする。 L=ほぐした土量/地山土量 C=締め固めた土量/地山土量 (1)締め固めた土量100m3に必要な地山土量は111m3である。 (2)100m3の地山土量の運搬土量は120m3である。 (3)ほぐされた土量100m3を盛土して締め固めた土量は75m3である。 (4)100m3の地山土量を運搬し盛土後の締め固めた土量は83m3である。 ●―練習問題11 解 説 (1)「締固めた状態」から「地山の状態」に換算するには、締固めた土量を変化率Cで 除する。 地山土量= 締め固めた状態の土量 変化率C = 100 0.90 =111(m3) (2)「地山の状態」から「ほぐした状態」に換算するには、地山の状態の土量に変化率 Lを乗じる。 運搬土量(ほぐした状態の土量)=地山土量×変化率L=100×1.2=120(m3) (3)「ほぐした状態」から「締固めた状態」に換算するには以下の手順による。 a「ほぐした状態」を「地山の状態」に換算する。 地山の状態の土量は、ほぐした状態の土量を変化率Lで除したものであり、 地山土量= ほぐした状態の土量 変化率L = 100 1.20 =83.3(m3) b「地山の状態」を「締固めた状態」に換算する。 締固めた土量は、地山土量に変化率Cを乗じたものであり、 締固めた土量=地山土量×変化率C=83.3×0.9=75(m3) (4)「地山の状態」から「締固めた状態」に換算するには、地山土量に変化率Cを乗じ る。 締固めた土量=地山土量×変化率C=100×0.9=90(m3) したがって、(4)が誤っている。 【正解】(4) - 16 - 練習問題12 ●―1級電気工事施工管理技士 H23年問題A 盛土工事を行うために地山を掘削したときの、ほぐした土量が 520 m3であった。 この土量を用いて造成できる盛土の量として、正しいものはどれか。 ただし、土量の変化率はL及びCは次の通りとする。 L= ほぐした土量 = 1.3 地山の土量 締固めた土量 = 0.9 地山の土量 C= (1)360 m3 (2)400 m3 (3)444 m3 (4)608 m3 ●―練習問題12 解 説 土を掘削し、運搬して盛土を行うと土そのものが有する重量によりその体積が変 化する。盛土を造成するために必要な土量は、「締固められた盛土の土量」であるの で、設問のLおよびCの式を使用して求めることができる。 L= ほぐした土量 地山の土量 = 1.3 C= 締固めた土量 地山の土量 = 0.9 ・地山土量は以下の式により求める。 地山の土量= ほぐした土量 520 = 1.3 1.3 = 400 m3 ・締固めた土量は以下の式により求める。 締固めた土量=地山の土量× 0.9 = 400 × 0.9 = 360 m3 よって(1)が正しい。 【正解】(1) - 17 - 練習問題13 砂質土からなる 500 m 3の地山を掘削し締め固める場合に、その土のほぐした土量 又は締め固めた土量として、正しいものは次のうちどれか。 ただし、土量の変化率は、L= 1.25、C= 0.90 とする。 (1)ほぐした土量 555 m3 (2)ほぐした土量 625 m3 (3)締め固めた土量 400 m3 (4)締め固めた土量 500 m3 ●―練習問題13 解 説 500 m3の地山土量をほぐし土量に換算すると、 500 m3×L= 500 × 1.25 = 625 m3 500 m3の地山土量を締固め土量に換算すると、 500 m3×C= 500 × 0.9 = 450 m3 よって(2)が正しい。 【正解】(2) - 18 - 練習問題14 1,400 m3の盛土の施工にあたり現場内の発生土(粘性土)から 1,200 m3(ほぐし土量) を流用し、不足分は土取場(砂質土)から採取し運搬する場合の運搬土量(ほぐし土 量)は次のうちどれか。 ただし、粘性土の変化率 L= 1.20 、C= 0.95 砂質土の変化率 L= 1.20 、C= 0.90 とする。 (1)320 m3 (2)400 m3 (3)600 m3 (4)680 m3 ●―練習問題14 盛 解 説 土 1400 m 3 不足土の運搬土量(地山×L)は? 砂質土 3 1200 m (ほぐし土量) L= 1.20 C= 0.90 粘性土 発生土 L= 1.20 C= 0.95 土取場 aほぐし土量(地山土量×L)を盛土量(地山土量×C)に換算すると、 1200 m3 × C L = 1200 × 0.95 1.20 = 950 m3 b盛土の不足分は 1400 m3- 950 m3= 450 m3 cこれを土取場の土の運搬土量(地山土量×L)に換算すると、 450 m3 × L C = 450 × 1.2 0.9 = 600 m3 【正解】(3) - 19 - 練習問題15 13,000 m3(締固め土量)の盛土工事において、隣接する切土(砂質土)箇所から 10,000 m 3(地山土量)を流用し、不足分を土取場(礫質土)から採取し運搬する場合、土 取場から採取土量を運搬するために要するダンプトラックの運搬延べ台数は次のうち どれか。 ただし、砂質土の変化率 L= 1.20 C= 0.85 礫質土の変化率 L= 1.40 C= 0.90 ダンプトラック1台の積載量(ほぐし土量)8.0 m3とする。 (1)361 (2)506 (3)625 (4)875 台 台 台 台 ●―練習問題15 解 説 a 10,000 m3(地山土量)を盛土量に換算すると、 10,000 m3×C= 10,000 m3× 0.85 = 8,500 m3 b不足土量は 13,000 m3- 8,500 m3= 4,500 m3 c 4,500 m3(盛土量)をほぐし土量に換算すると、 4,500 m3× L C = 4,500 m3× 1.4 0.9 = 7,000 m3 dダンプトラックの台数は、 7,000 m3÷ 8.0 m3= 875 台 【正解】(4) - 20 - 練習問題16 ●―2級建設機械施工技士 H20年共通問題 以下の図に示す横断面で、延長 100 m当たりの掘削を施工する場合、次の記述のう ち、適切なものはどれか。 (条件) 切土勾配 :1:1.0 土量変化率:L= 1.2 :C= 0.9 (1)掘削土量は、9,000 m3である。 (2)運搬土量は、8,333 m3である。 (3)盛土工事に使用すると、6,750 m3の盛土が可能である。 (4)盛土工事に使用すると、6,250 m3の盛土が可能である。 ●―練習問題16 解 説 (1)掘削土量=地山の体積=台形の面積×延長 = (10 m+ 20 m)×5m 2 × 100 m=7,500m3 ※台形の面積=(上底+下底)×高さ÷2 (2)運搬土量=掘削土量×土量変化率L= 7,500 m3× 1.2 =9,000m3 (3)(4)盛土工事に使用すると =掘削土量×土量変化率C= 7,500 m3× 0.9 =6,750m3 よって(3)が適切である。 【正解】(3) - 21 - 練習問題17 下図に示す断面で延長 100 mの盛土を施工するのに必要な「地山土量」と「運搬土 量(ほぐした土量)」との組合せとして、次のうち正しいものはどれか。 ただし土量の変化率は L= 1.25、C = 0.90 とする。 〔地山土量m3〕 〔運搬土量(ほぐした土量)m3〕 (1) 2,160 …………………………………… 2,700 (2) 3,000 …………………………………… 3,750 (3) 3,038 …………………………………… 3,375 (4) 3,375 …………………………………… 4,125 ●―練習問題17 解 説 a横断図の各寸法は下図のようになる。 15 m 1:5 m 1:2 1.5 m 3m 15 m 1:2 3m b割勾配は垂直1に対して水平の長さの比であるから、 上辺は 15 m、下辺は 15 +(3+3)= 21 m 1.5 m 台形の面積= 上辺+下辺 3m 2 ×高さ= 15 + 21 × 1.5 = 27 m 2 c盛土延長は 100 mであるので、 盛土量= 27 m2× 100 m= 2,700 m3 dこの盛土量を 2,700 m3× 地山土量 1 C = に換算する。 2,700 0.9 = 3,000 m3 eこの地山土量を運搬土量に換算する。 3 地山土量 3,000 m × 1.25 = 3,750 m 3 【正解】(2) - 22 - 2 練習問題18 0.4 m3級のバックホウを用いて地山を掘削する場合に、時間当たり作業量(地山土 量)として、次のうち正しいものはどれか。 ただし、土質は、粘性土(土量変化率:L= 1.20、C= 0.90)とし、時間当たり作 業量Qは次式で求めるものとする。 q0 ・K・f・E・3,600 Q= Cm 〔m3/h〕 ここで、q0:バケットの平積み容量 K:バケット係数 0.4 m3 0.60 f:土量換算係数(与えられた条件により算出) E:作業効率 0.5 Cm:サイクルタイム 30sec とする。 (1)12 m3/h (2)14 m3/h (3)16 m3/h (4)17 m3/h ●―練習問題18 解 説 機械の時間当たりの作業量Qを求める。 q0 ×k×E×f Q= Cm × 3,600 f:土量換算係数 バケットの山積容量は、ほぐした土量。設問は地山土量を求める。この場合、 1 f=―― L になる。 1 0.4 × 0.6 × 0.5 ×―― 1.2 × 3,600 = 12 m3/h Q= 30 【正解】(1) - 23 - 練習問題19 トラクターショベルの1日あたり積込み作業量(地山土量)として、次のうち正 しいものはどれか。ただし、次に示す条件により計算するものとする。 (1)168 m3 (2)242 m3 (3)263 m3 (4)378 m3 ●―練習問題19 解 説 機械の時間当たりの作業量Qを求める。 q0 ×k×E×f Q= Cm × 3,600 f:土量換算係数 バケットの山積容量は、ほぐした土量。設問は地山土量を求める。この場合、 1 f=―― L になる。 1 1.4 × 0.5 × 0.8 ×―― 1.2 × 3,600 = 28 m3/h Q= 60 1日当り運転時間 6時間 1日当りの作業量 28 m3×6h= 168 m3 【正解】(1) - 24 - 練習問題20 ●―2級建設機械施工技士 H21年第1種問題 バケット容量(山積)1.4 m3のホイールローダがダンプトラックへの積込み作業を 下記の条件で行う場合、運転1時間当たりのダンプトラックへの積込み作業量は、次 のうちどれか。 (条件)バケット係数 :0.75 土量換算係数 :1.0 1サイクル当たりの所要時間:45 秒 作業効率 :0.6 (1)84.0 m3 (2)67.2 m3 (3)56.7 m3 (4)50.4 m3 ●―練習問題20 解 説 ホイールローダの運転1時間当り作業量は、次式で求められる。 Q= 3,600 ×q0 ×K×f×E Cm ここに、Q:ホイールローダの運転1時間当たり作業量(m3/h) q0:ホイールローダのバケット容量(山積) 1.4 m3 K:バケット係数 0.75 f:土量換算係数 1.0 E:作業効率 0.60 Cm:サイクルタイム Q= 3,600 × 1.4 × 0.75 × 1.0 × 0.6 45 s = 50.4 m3/h 45 よって(4)が正しい。 【正解】(4) - 25 - 練習問題21(実地本試験問題にトライ①) ●―2級土木施工管理技士 H22年実地試験出題 切土7,000㎥(地山土量)のうち、盛土に4,000㎥(締固め土量)を流用し、残土を ダンプトラックで仮置き場所に搬出する土木工事に関して、下記の に 当てはまる適切な数値を解答欄に記入しなさい。 ただし、土量変化率は、L=1.20、C=0.80とする。 また、ダンプトラックの積込み土量は5㎥(ほぐし土量)とする。 (1) 切土のほぐし土量は、 (2) 盛土の地山土量は、 (3) 盛土のほぐし土量は、 (4) 残土を仮置き場所に運搬する運搬土量は、 (5) 残土を仮置き場所に運搬する場合のダンプトラックの延べ運搬台数は (ホ) 台である。 〈解答欄〉 (イ) (ロ) (イ) (ロ) ㎥である。 ㎥である。 (ハ) ㎥である。 (ハ) - 26 - (ニ) (ニ) ㎥である。 (ホ) ●―練習問題21 解 説 土量の換算は、次式のa土量変化率を用いて計算するか、b土量換算係数を乗じて 求める。 必須重要ポイント L = ほぐした土量 地山土量 土量換算係数 ƒ = C = 締固めた土量 地山土量 求める(換算後の)土量の土量変化率 基準とする(換算前の)土量の土量変化率 (1)切土のほぐし土量は、地山土量に土量変化率Lを乗じて求めるか、または、土量 換算係数ƒを乗じて求める。 7,000 × L= 7,000 ×1.20 = 8,400 ㎥ ………② または、土量換算係数 ƒ = L 1 1.20 = 1 = 1.20 を乗じる。 7,000 × ƒ = 7,000 × 1.20 = 8,400 ㎥ (2)盛土の地山土量は、盛土量を土量変化率Cで除するか、または、土量換算係数ƒを 乗じて求める。 4,000 ÷ C = 4,000 ÷ 0.80 = 5,000 ㎥ ………① または、土量換算係数 ƒ = 4,000 × 1.0 0.80 1.0 C = 5,000 ㎥ - 27 - = 1.0 0.8 を乗じる。 (3)盛土のほぐし土量は、(2)で計算したように、盛土量を土量変化率Cで除して地 山土量に換算した後に、(1)のように土量変化率Lを乗じて求めるか、または、盛 土量に直接土量換算係数ƒを乗じることにより求める。 4,000 ÷ 0.80 × 1.20 = 6,000 ㎥ L または、土量換算係数 ƒ = 4,000 × 1.20 C = 1.20 0.80 を乗じる。 = 6,000 ㎥ 0.80 (4)切土から盛土に流用した後の残土を、ほぐし土量(運搬土量)で求めると、 8,400 - 6,000 = 2,400 ㎥ (5)ダンプトラック1台当たりの積込み土量は5㎥/台であるから、ダンプの台数は 2,400㎥ ÷ 5㎥/台 = 480 台 となる。 〈解答〉 (イ) 8,400 (ロ) 5,000 (ハ) 6,000 - 28 - (ニ) 2,400 (ホ) 480 練習問題22(実地本試験問題にトライ②) ●―2級土木施工管理技士 H14年実地試験出題 盛土の施工にあたり、次の①~③の問に対応する値を求め、それぞれ解答欄に 記入しなさい。ただし、各問とも砂質土とし、その土量の変化率は、L= 1.20、 C= 0.90 とする。 ① 盛土の施工において、切土 600 m3(地山土量)を盛土として流用する場合、 この土による盛土量(締固め土量)はいくらか。 ② 盛土の施工において、不足する 450 m3(締固め土量)を土取場から採取する 場合、ここから掘削すべき地山土量はいくらか。 ③ 盛土の施工において、不足する 400 m3(地山土量)を購入し、ダンプトラッ ク(ほぐした状態の土で 400 m3積み)により搬入する場合、その延べ運搬台 数はいくらか。 〈解答欄〉 ① 切土による盛土量(締固め土量) ② 土取場から掘削する地山土量 ③ 購入土(ほぐした状態)搬入の延べ運搬台数 - 29 - ●―練習問題22 解 説 ①切土600m3(地山土量)を盛土として流用する場合の盛土(締固め土量)を求める。 600m3× C = 600m3× 0.9 = 540m3 ②不足する450㎥(締固め土量)を土取場から採取する場合の地山土量を求める。 450m3 × 1 C = 450m3 × 1 = 500m3 0.9 ③先ず、不足する400m3(地山土量)を運搬土量(ほぐした土量)に換算する。 400m3 × L = 400m3 × 1.2 = 480m3 次に運搬台数を求める。 480m3 ÷ 4㎥ = 120台 以上のことから解答は次のようになる。 〈解答欄〉 ① 切土による盛土量(締固め土量) 540m3 ② 土取場から掘削する地山土量 500m3 ③ 購入土(ほぐした状態)搬入の延べ運搬台数 120台 - 30 - 練習問題23(実地本試験問題にトライ③) ●―1級土木施工管理技士 H14年実地試験出題 ※「練習問題23(1)」ビデオ解説公開中。 次の(1)~(3)に記述された土量(イ)、(ロ)、(ハ)を求め、それぞれ解答 欄に記入しなさい。ただし、(1)~(3)の共通条件として、盛土する現場の基礎 地盤は沈下せず、盛土する現場内の発生土、切土及び土取場の土量の変化率は、 L=1.20、C=0.80とする。 (1)10,000㎥の盛土の施工にあたって、現場内で発生する3,600㎥(ほぐし土量) を流用するとともに、不足土を土取場から補うものとすると、土取場で掘削する 地山土量は (イ) ㎥となる。 (2)10,000㎥の盛上の施工にあたって、現場内の切土5,000㎥(地山土量)を流用 するとともに、不足土を土取場から補うものとすると、土取場で掘削する地山土 量は (ロ) ㎥となる。 (3)10,000㎥の盛土の施工にあたって、現場内で発生する2,400㎥(ほぐし土量) と切土2,000㎥(地山土量)を流用するとともに、不足土を土取場から補うもの とすると、土取場で掘削する地山土量は (ハ) ㎥となる。 <解答欄> (イ) (ロ) (ハ) - 31 - ●―練習問題23 解 説 (1)10,000㎥の盛土の施工で、現場内で発生する3,600㎥(ほぐし土量)を流用し、 不足土を土取場から補う場合の、土取場で掘削する地山土量を求める。 ①3,600㎥のほぐし土量を盛土量(締固め土量)に換算する。 C 0.8 3,600× = 3,600 × =2,400㎥ L 1.2 ②不足分を算出する。 10,000 - 2,400 =7,600㎥ ③7,600㎥の盛土量を地山土量に換算する。 1 1 7,600× = 7,600 × =9,500㎥ C 0.8 →(イ)の解答 (※ビデオ解説公開中) (2)10,000㎥の盛上の施工で、現場内の切土5,000㎥ (地山土量)を流用し、不足土を 土取場から補う場合の、土取場で掘削する地山土量を求める。 ①切土5,000㎥の地山土量を盛土量(締固め土量)に換算する。 5,000 ×C= 5,000 ×0.80=4,000㎥ ②不足分を算出する。 10,000 - 4,000 =6,000㎥ ③6,000㎥の盛土量を地山土量に換算する。 1 6,000× =6,000÷0.8=7,500㎥ C →(ロ)の解答 (3)10,000㎥の盛土の施工で、現場内で発生する2,400㎥(ほぐし土量)と切土2,000㎥ (地山土量)を流用し、不足土を土取場から補う場合の、土取場で掘削する地山土量 を求める。 ①2,400㎥のほぐし土量を盛土量(締固め土量)に換算する。 C 0.8 2,400× = 2,400 × =1,600㎥ L 1.2 ②切土2,000㎥の地山土量を盛土量(締固め土量)に換算する。 2,000 ×C=2,000×0.80=1,600㎥ - 32 - ③不足盛土量を算出する。 10,000 -(1,600 + 1,600)= 6,800 ㎥ ④6,800㎥の盛土量を地山土量に換算する。 1 6,800× =6,800÷0.8=8,500㎥ C <解答> (イ) 9,500 (ロ) 7,500 (ハ) 8,500 - 33 - →(ハ)の解答 練習問題24(実地本試験問題にトライ④) ●―1級土木施工管理技士 H15年実地試験出題 次の(1)~(3)の の中の(イ)、(ロ)、(ハ)を求め、それぞれ解 答欄に記入しなさい。 (1)下図は、ある土工工事の標準横断面図である。 施工延長が500mであるこの工事では、盛土に切土を流用した場合の残土量(地 山土量)は (イ) ㎥となる。 〔条件〕・断面形状は、全区間にわたり変化しないものとする。 ・土量変化率 L=1.20 C=0.80 (2)12,000㎥の盛土の施工にあたって、現場内で発生する2,400㎥(ほぐし土量) と切土3,200㎥(地山土量)を盛土に流用すると共に、不足する盛土材料は他 の土取場から補うものとすると、土取り場から運搬する土量(ほぐし土量) は (ロ) ㎥となる。 ただし、盛土する現場の基礎地盤は沈下せず、盛土に流用する現場内の発 生土、切土及び採取土の土量変化率はL=1.20、C=0.80とする。 - 34 - (3)バケット容量1.0㎥のバックホウを用いて掘削する場合、下記算定式を用いて 運転1時間当たりの作業量(地山土量)を求めると (ハ) ㎥/hとなる。 〔算定式〕Q= q 0 ×K×f×E Cm ただし q 0 :バケットの平積み容量 K :バケット係数 f ×3,600(㎥/h) 1.0㎥ 0.75 L :土量変化率 1.25 E :作業効率 0.80 Cm:サイクルタイム 36sec :土量換算係数 とする。 <解答欄> (イ) (ロ) (ハ) ●―練習問題24 解 説 求める作業量Qと取扱う土量qの状態(地山、ほぐし、締固め)が異なる場合は、土 量換算係数fにより土量の換算を行う必要がある。 L= ほぐした土量 地山の土量 C= - 35 - 締固めた土量 地山の土量 (1)施工延長が500mである、下記標準横断面図の土工工事で、盛土に切土を流用した 場合の残土量(地山土量)を求める。 〔条件〕・断面形状は、全区間にわたり変化しないものとする。 ・土量変化率 L=1.20 C=0.80 ①切土の土量(地山土量)を求める。 8.0 + 5.0 ×6.0×500 = 19,500 ㎥ 2 ②盛土の土量(締固め土量)を求める。 7.0 + 10.0 ×2.0×500 = 8,500 ㎥ 2 ③盛土の土量(地山土量)を求める。 1 8,500× = 8,500 ÷0.8=10,625㎥ C ④残土量(地山土量)を求める。 19,500 - 10,625 =8,875㎥ →(イ)の解答 - 36 - (2)12,000㎥の盛土の施工で、現場内で発生する2,400㎥(ほぐし土量)と切土3,200㎥ (地山土量)を盛土に流用し、不足する盛土材料は他の土取場から補う場合の、土取 り場から運搬する土量(ほぐし土量)を求める。 ただし、盛土する現場の基礎地盤は沈下せず、盛土に流用する現場内の発生土、切 土及び採取土の土量変化率はL=1.20、C=0.80とする。 ①2,400㎥のほぐし土量を盛土量(締固め土量)に換算する。 C 0.8 2,400× = 2,400 × =1,600㎥ L 1.2 ②切土3,200㎥の地山土量を盛土量(締固め土量)に換算する。 3,200 ×C=3,200×0.80=2,560㎥ ③不足盛土量を算出する。 12,000 -(1,600 + 2,560)= 7,840 ㎥ ④6,800㎥の盛土量をほぐし土量に換算する。 L 1.20 7,840× = 7,840 × =11,760㎥ →(ロ)の解答 C 0.80 (3)バケット容量1.0㎥のバックホウを用いて掘削する場合の、運転1時間当たりの作 業量(地山土量)を、下記算定式から求める。 〔算定式〕Q= q 0× K × f × E Cm ただし q0 :バケットの平積み容量 K :バケット係数 f :土量換算係数 ×3,600(㎥/h) 1.0㎥ 0.75 L :土量変化率 1.25 E :作業効率 0.80 Cm:サイクルタイム 36sec とする。 ①バケットの平積み容量はほぐし土量であるから、これを地山土量に換算するための 土量換算係数を求める。 f= 1 1 = = 0.8 L 1.25 ②バックホウの運転1時間当たりの作業量(地山土量)を求める。 Q= <解答> (イ) 8,875 1.0 ×0.75×0.8×0.8 36 (ロ) 11,760 ×3,600= 48 ㎥/h (ハ) 48 - 37 - →(ハ)の解答
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