「環境未来都市」 第 1 陣決まる 昨年暮れ(12 月 22 日)に、「環境未来都市」の選定結果が発表された。 ■環境未来都市構想とは 平成 22 年 6 月に閣議決定した「新成長戦略」の中に、グリーン・イノベーションによる環境・ エネルギー大国戦略が挙げられ、この基本施策のひとつが、「環境未来都市」構想だ。 平成 23 年度だけで、「環境未来都市先導的モデル事業補助金(10.5 億円)」、「環境未来都 市構想推進事業委託費(0.8 億円)」の予算も付いている。 募集概要には、『※平成 24 年度以降にも選定を行う予定であり、その募集期間は、別途 公表する予定。』とある。平成 24 年度の予算を見ると、「環境未来都市先導的モデル事業 (10.6 億円)」、「環境未来都市構想の推進(0.87 億円)」の予算が付いている。 【「環境未来都市」構想について 内閣官房地域活性化統合事務局】 未来に向けた技術、仕組み、サービス、まちづくりで世界トップクラスの成功事例 を生み出し、国内外への普及展開を図る「環境未来都市」を創設する。具体的には、 内外に誇れる「緑豊かな、人の温もりの感じられる」まちづくりのもとで、 「事業性、 他の都市への波及効果」を十分に勘案し、スマートグリッド、再生可能エネルギー、 次世代自動車を組み合わせた都市のエネルギーマネジメントシステムの構築、事業再 編や関連産業の育成、再生可能エネルギーの総合的な利用拡大等の施策を、環境モデ ル都市等から厳選された戦略的都市・地域に集中投入する。 このための新法を整備する(環境未来都市整備促進法(仮称)) 。関係府省は、次世 代社会システム、設備補助等関連予算を集中し、規制改革、税制のグリーン化等の制 度改革を含め徹底的な支援を行う。また、都市全体を輸出パッケージとして、アジア 諸国との政府間提携を進める 環境未来都市基本コンセプト なお、類似する「環境モデル都市」は低炭素社会づくりの取組だが、「環境未来都市」は低 炭素だけでなく、環境全般を対象にすると共に、超高齢化対策なども含む広範なまちづくり 制度になっている。 ■選定都市 今回は、全国から 30 件の提案があり、11 地域(都市)が選定された。募集案は、環境未来 都市評価・調査検討会等による 3 次評価を踏まえ、新成長戦略実現会議分科会が決定す ることになっている。 1 次評価 : 環境未来都市評価・調査検討会テーマ別評価分科会及び事務局に よる書面審査 2 次評価 : 環境未来都市評価・調査検討会による書面審査 3 次評価 : 環境未来都市評価・調査検討会によるヒアリング審査 被災地を除き、選定された地域を見ると、概ね“環境先進都市”が選定されており、順当な 結果のように見える。このような広範な領域のまちづくりの選定評価は、アカデミー賞や芥 川賞の選定よりも難しく、レコード大賞の選定よりも難しく、募集地域の提案書や検討会の 書面評価結果等を読んでも、違いが良くわからなかった。おそらく、平成 23 年度に選定され なかった地域は、選定評価結果を参考に、提案内容を修正し、平成 24 年度選定されるのだ ではないか。 平成 23 年度 「環境未来都市」選定結果 区分 地域 北海道下川町 千葉県柏市、東京大学、千葉大学、三井不動産株式会 被災地域以外 社、スマートシティ企画株式会社、、柏の葉アーバンデザ インセンター、TX アントレプレナーパートナーズ 神奈川県横浜市 富山県富山市 福岡県北九州市 岩手県大船渡市、陸前高田市、住田町、一般社団法人 被災地域 東日本未来都市研究会 岩手県釜石市 宮城県岩沼市 宮城県東松島市 福島県南相馬市 福島市新地町 ◆環境未来都市のサイトアドレスは次のとおりです。 http://futurecity.rro.go.jp/ (平成 24 年 1 月 鈴木明彦) 株式会社 知識経営研究所 〒106-0045 東京都港区麻布十番 2-11-5 麻布新和ビル 4F (平成 23 年 10 月 鈴木明彦) TEL: 03-5442-8421 FAX: 03-5442-8422 E メール:[email protected]
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