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「ワークプレイス・プロダクティビティの主観的評価手法と評価例」【PDF

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ワークプレイス・プロダクティビティの主観的評価手法と評価例
A Method of Subjective Assessment of Workplace Productivity and An Example of Assessment
(株)日建設計
設備設計部
NIKKEN SEKKEI Ltd., M&E ENGINEERING DIVISION
杉浦敏浩
TOSHIHIRO SUGIURA
キーワード:ワークプレイス・プロダクティビティ(Workplace Productivity)、主観的評価(Subjective Assessment)、
はじめに
高品質な室内環境を目指す目的のひとつに、事務室等のワークプレイスでの業務効率を向
上させ、健康に関連するコストを低減することが挙げられる。そのための判断基準として従
来は主として快適な室内環境を形成することを目標とし、省エネルギーとのバランスを図り
な が ら 様 々 な 工 夫 が な さ れ て き た 。 し か し 、 PMVな ど の 快 適 性 指 標 は 快 適 性 を 数 値 化 で き て
も、あくまでも快・不快の度合いを表すのみで、エネルギーやコスト、さらには環境負荷と
いった一般的な評価尺度に適用するには別途検討が必要であった。
このような中、近年ワークプレイス・プロダクティビティ(以下、プロダクティビティと
略す)という概念が注目され始めた。これはプロダクティビティの概念を用いれば、コスト
という視点などから室内環境性能を定量的に評価することが可能となり、さらには室内環境
改善が大きな費用対効果を持つ可能性があるとの発表が現れたためである。室内環境を改善
することでプロダクティビティが向上し、そのコストメリットが省エネルギー効果に勝ると
なれば、これまでの環境計画・設備設計等の価値基準が大きく変わる可能性もある。
ここでは、ワークプレイス・プロダクティビティをとりまく最近の状況と、主観的評価を
行うための概念や具体的評価方法について紹介する。また主観的評価方法を検討する際に行
った予備調査について、その内容と結果を報告する。
1. ワ ー ク プ レ イ ス ・ プ ロ ダ ク テ ィ ビ テ ィ を と り ま く 最 近 の 状 況
ヨーロッパをはじめ海外でのプロダクティビティに関する研究
が 報 告 さ れ て い る が 、 2006 年 に は REHVA(Federation of European
Heating and Air-conditioning Associations)か ら い よ い よ ガ イ ド ブ ッ
クが出版されるまでに至った。現在、空気調和衛生工学会では日
本語版の出版の準備を進めているところである。このガイドブッ
クはオフィスワークに関する室内環境の影響をはじめて定量化し
たものであり、室内の温度と空気質と換気についてオフィスワー
クや病欠に及ぼす量的影響に関する研究結果を掲げている。また
主目的を、ビル所有者やビル事業者にオフィスワークに対する室
内環境質とその重要性に一層の目を向けさせることとし、わずか
な投資でいかに大きな利益が得られるかを実際のコストとして提
示している。
こ れ に 対 し ア メ リ カ で は LEED(Leadership in Energy and
図 -1 RE HVA ガ イ ド ブ ッ ク
Environmental Design, U.S. Green Building Council)と 呼 ば れ る 評 価
シ ス テ ム が あ り 、 こ の 内 既 存 ビ ル を 対 象 と し た LEED-EBで は プ ロ
ダクティビティに関する評価を見直す動きもあるが、ヨーロッパに比べるとその動きは強く
ないようである。
1/5
日本に目を転じると、空気調和衛生工学会内の「建築設備システムの性能評価方法の標準
化 調 査 研 究 委 員 会 」 に 平 成 16年 か ら workplace-productivity(WPP)小 委 員 会 ( 村 上 委 員 長 ) が 発
足 し 、平 成 17年 度 に 報 告 書 と し て 活 動 内 容 が ま と め ら れ た 。2005年 4月 12日 に 開 催 さ れ た 国 際
シンポジウム「オフィスの知的生産性研究の最前線」はその活動の一環である。次いで、平
成 18年 度 か ら 建 築 学 会 に プ ロ ダ ク テ ィ ビ テ ィ 小 委 員 会 ( 村 上 委 員 長 ) を お き 活 動 が 継 続 さ れ
ている。さらに国交省主催(予定)の知的生産性推進連絡協議会(村上委員長)が近々発足
し、日本の将来に向けて官民学が一体となった取組みが始動する予定である。
2. プ ロ ダ ク テ ィ ビ テ ィ の 主 観 的 評 価
2-1
プロダクティビティ評価モデル
プ ロ ダ ク テ ィ ビ テ ィ 評 価 を 進 め る 上 で 、何 を ど う 評 価 す る か を 取 決 め る こ と が 必 要 で あ る 。
プロダクティビティの概念を端的に表し、プロダクティビティに関係する要因、および室内
環 境 改 善 に よ る 経 済 効 果 を 表 す 概 念 モ デ ル の 例 を 図 -2 に 示 す 。プ ロ ダ ク テ ィ ビ テ ィ 評 価 に 必
要な様々な要因の因果関係を示していると考えられる。プロダクティビティとは、ワークプ
レイスでの活動で生み出された総合的利益と、そのために費やされた総合的投入費用とで示
される生産性であり、少ない総合的投入コストで大きな総合的利益が得られるほどプロダク
ティビティが良いと判断される。プロダクティビティはオフィス等での知的活動に伴う生産
性という意味から、知的生産性と呼ばれることもある。
2.2
プロダクティビティ評価の目的と前提条件
プロダクティビティの概念と評価を導入する目的は、これまで定量的な評価の難しかった
室内環境性能に対しコストという視点から定量的に評価を行えること、同時に室内環境改善
によるコストメリットが大変大きいと見込まれておりこれを確認することである。
プロダクティビティ評価の前提として次の条件を設定した。
1)建 物 オ ー ナ ー や 企 業 経 営 者 の 側 か ら 見 た 場 合 の 、 室 内 環 境 改 善 に 対 す る 投 資 判 断 や 投 資 対
Physical Factors(物 理
Source (例 :熱 ,
Selected measure for IEQ
汚 染 物 質 ,光 ,
improvement 室 内 環 境 改 善
音)
Building systems
(例 :設 備 ,サービ
)
Change in indoor environment
Exposures(例 :
室 内 環 境 の変 化
温度,
気
度 音
Cost Factors(コスト要 因 )
First costs 初 期 コスト
O&M costs ランニング
Other costs 税 金 など
Exogenous
Personal Factors
(個 人 的 要 因 )
Intrinsic
Adaptive
Psychological
Environmental
Risk
Social Factors
(社 会 的 要 因 )
Secular Trends
Soc. Factors in
Minienvironme
Motivating
Factors
Economic
Other
図 -2
評価項目
Human Responses(人 間 の
Perceptive(知 覚 )
Objective(客 観 的 )
Affective (感 情 的 )
Health care
健康管理
Infectious respiratory
diseases 呼 吸 器 系 感 染
Allergy and asthma and
other building related
illness アレルギー/喘 息 など
Occupant
Performance
Sick leave days
病欠日数
Value of Working
Days Gained
労 働 日 数 の増 加
Productivity
(プロダクティビテ
Performance at
work 作 業 効 率
Value of
Improved output
成 果 の向 上
Cost
effectiveness of
the measures to
improve IAQ
空気質改善方策
SBS シックビル症 候 群
Thermal responses
温熱反応
Job turn over
離職
Perceived IAQ (Odors,
Stuffy air, etc)
におい,よどみ,など
Responses of
FM to
complaints
不 平 に対 するFM
の反 応
Complaints 不 平 ・不 満
利益
Reduced Health
Costs 健 康 管 理
費 の削 減
Value of Less
Recruitment and
Training Related
experience 教 育
関 連 費 の削 減
Reduced
maintenance cost
保 守 費 の削 減
プロダクティビティに関係する要因と室内環境改善による経済効果を表す概念モデル
( プ ロ ダ ク テ ィ ビ テ ィ に 関 す る Wo o d s ら の 概 念 モ デ ル と F i s k ら の 経 済 効 果 モ デ ル を 組 み 込 ん で い る )
2/5
効果を確認するための評価手法として位置付ける。
2)評 価 の 対 象 と す る 室 内 環 境 の 範 囲 は 、 空 気 環 境 ( 空 気 の 汚 れ な ど )、 温 熱 環 境 ( 暖 か さ ・ 涼
し さ な ど )、 光 環 境 ( 明 る さ な ど )、 音 環 境 ( 騒 音 な ど )、 空 間 環 境 ( 広 さ ・ 什 器 な ど ) に 限
定する。
3)あ ら ゆ る 要 素 す べ て を 評 価 す る こ と は 大 変 困 難 と な る た め 、 プ ロ ダ ク テ ィ ビ テ ィ 評 価 で は
一定期間での特定の変化量に着目して評価を行う。
2.3
主観的評価の評価項目
評価票の利用目的は少なくとも2つあり、第1は室内環境改善によるプロダクティビティ
向上の程度を調べ、さらに改善が必要な項目を抽出するための基本的な評価である。第2は
具体的な改善計画立案のための詳細データを収集することである。第1のみを目的とする評
価票を簡易版評価票、第1に加えて第2の利用目的も備えるものを標準版評価票として整備
した。前者は数分で回答できることを前提として、回答者に対する負担軽減が強く求められ
る 場 合 な ど に 利 用 で き る 。一 方 、後 者 は ビ ル 経 営 者 や 在 室 者 か ら 充 分 な 協 力 が 得 ら れ る 場 合 、
例えば、環境改善の意志が既にある場合などに利用できる。
次 に 、評 価 項 目 と 構 成 を 示 す 。な お 、参 考 情 報 と し て 、表 -1 に 既 往 の 各 種 評 価 票 か ら 抜 粋
した主な評価項目を示す。
作業効率の評価に関しては、室内環境改善効果を金額換算するための数値を得る必要があ
る。従って、様々な質問方法が提案されているが、金額換算するための数値が得られる方法
を 選 ぶ こ と が 必 須 に な る 。例 え ば 、過 去 4週 間 に お い て 室 内 環 境 が 原 因 で ロ ス し た と 思 う 時 間
や 日 数 を 回 答 さ せ る も の 。ま た は 、環 境 改 善 に よ り 期 待 で き る 向 上 率 [% ]を 回 答 さ せ る も の 、
などを選定するのが適切であると考えた。また、前述したように、環境改善以外の要因の影
響を排除或いは考慮できるように仕事に対する満足度を併せて質問することが適切であると
考えた。
室 内 環 境 の 総 合 評 価 に 関 し て は 、回 答 者 の 負 担 軽 減 の 観 点 か ら 、室 内 環 境 5 要 素[ 空 気 質 、
温熱、光、音、空間]の総合的な満足度に限
表 -1
定して質問することとした。
室内環境の詳細評価に関しては、回答者に
大きな負担がかからないようにするために、
基
本
・
個
人
情
報
既往の調査票の多くで採用されている共通項
目に限定するのが適切と考えた。
基本・個人情報に関しても同様に、既往の
調査票の多くで採用されている共通項目に限
定するのが適切と考える。
2. 4
光
環
境
主観的評価票と評価手順
評 価 票 ( 標 準 版 ) の 現 状 案 ( 呼 称 を SAP 、
即 ち Subjective
Assessment
of
Workplace
温
熱
環
境
Productivity の 略 ) を 表 -3 に 示 す . な お 、 簡
易 版 ( 呼 称 を SAP LT と し た ) は 各 室 内 環 境
[光環境、温熱環境、空気環境、音環境、空
各種評価票から抜粋した主な評価項目
評価項目
回答日
性別
年齢
職務内容
現作業スペースでの勤務期間
現在の体調
座席位置情報
明るさ
作業面の手暗がり
グレア(まぶしさ)
モニタへの映り込み
視覚的プライバシー
仕事への影響
温冷感
湿度感
気流感
周囲からの放射熱
上下温度差
温度変動
快適感
音
環
境
空
間
環
境
作
業
効
率
関
連
評価項目
騒音の程度
音源の特定
プライバシー
仕事への影響
広さ
インテリアに対する印象
什器(机,椅子等)の使い心地
什器(机,椅子等)の調整性
什器(机,椅子等)の配置
配線の不備・不足
収納スペース
メンテナンス
仕事への影響
ロスした労働時間
作業効率の向上率
作業成績
仕事への集中のしやすさ
コミュニケーションのしやすさ
協調作業性
仕事への影響(環境全体)
間環境]に対する満足度と作業効率[作業の
仕事への影響
仕事満足度
空気の汚れ
自覚症状(シックビル症候群)
し易さ]に関する項目に限定したものとして
空 空気の淀み
気
におい
環
境 ほこりっぽさ
仕事への影響
いる。
評価票(標準版)は、基本・個人情報と室
3/5
内環境評価、作業効率評価から構成される。
基本・個人情報は、評価日と評価者の属性、さらに評価に影響すると思われる心身状態に
関する項目を挙げている。また、現在のスペースでの勤務年数を設問し、職場を移転した直
後には評価がやや極端になりやすいと予想し、評価分析の際に考慮できるようにした。
室内環境評価に関しては、室内環境をどう捉えているかを尋ねた後で、その満足度と仕事
への影響度を質問している。これは前述したように室内環境や仕事に対する不満足者率が増
加 す る と 作 業 効 率 が 低 下 す る 関 係 が 認 め ら れ て お り 、こ の 相 関 関 係 を 確 認 す る こ と 、さ ら に 、
この満足度評価によって作業効率測定を推定できるかを検討するため、このような設問構成
とした。
作業効率評価に関しては、室内環境による作業への影響評価の他、コストの視点に立った
評 価 へ 結 び つ け る 項 目 と し て 、室 内 環 境 を 原 因 と し た 作 業 の ロ ス 時 間 と 欠 勤 日 数 、そ の 要 因 、
さらに室内環境が改善した場合の改善予想値を質問している。なお、欠勤日数については、
これまでに行った予備調査において、0日の回答が多いという結果になっていることから日
本においては有効でない項目と考えているが、欧米との雇用形態や文化の違いを確認するデ
ータとして興味深いため、引き続き設問することとした。
評価は快適性や満足度に比べ不快や不満度といったマイナス評価の方が評価内容が的確に
伝 わ り 評 価 精 度 が 上 が る と 考 え「 ∼ が 気 に な り ま す か ? 」と い っ た マ イ ナ ス 評 価 を 基 本 と し 、
中位点をもつ5段階評価とした。
ま た 、 作 業 の ロ ス 時 間 、 欠 勤 日 数 、 作 業 効 率 の 改 善 率 に つ い て は そ れ ぞ れ 、[ 時 間 / 月 ]、
[ 日 / 月 ]、[ % ] の 単 位 に よ る 記 述 と し て い る 。 な お 、 予 備 調 査 に お い て 、 作 業 効 率 の 改 善
率 と し て 100% を 超 え る 値 を 回 答 し た 例 が あ っ た 。こ れ は 十 分 に 質 問 の 内 容 が 回 答 者 に 伝 わ っ
て い な い と 考 え ら れ 、こ の 対 策 と し て 、
「 変 化 が な い 場 合 は 0 % と 記 載 し て く だ さ い 」の 記 述
を加えることとした。
本評価票の目的及び特徴は、プロダクティビティを定量的に評価する点にある。次いで、
プ ロ ダ ク テ ィ ビ テ ィ を 向 上 、或 い は 低 下 さ せ て い る 環 境 要 因 を 特 定 し 、改 善 す る こ と に あ る 。
そ の た め に 、 作 業 性 に 関 す る 設 問 結 果 か ら 式 ( 1 ) を 用 い て 定 量 評 価 す る ( 設 問 8-d、 8-bを
利 用 )。併 せ て 、客 観 的 測 定 に よ る 既 往 研 究 成 果 を 用 い て 作 業 効 率 を 推 定 し 、評 価 票 に よ る 評
価結果を比較検証する。また、環境要素に対する評価を定量化し、評価に影響している環境
要 因 を 特 定 す る ( 設 問 8-d、 そ の 詳 細 は 設 問 3∼ 7の 結 果 を 利 用 )。
3. 予 備 調 査
既往研究結果を用いて申告による不満足率から作業効率を推定し、総合評価の参考値として利用で
きる可能性を確認するために予備調査を行った。その結果を以下に示す。
予 備 調 査 で は ま ず 、 主 観 的 評 価 と し て 、「 室 内 環 境 5 要 素 [ 空 気 質 、 温 熱 、 光 、 音 、 空 間 ]」 と 「 仕
事 」に 対 す る 満 足 度( 不 満 / や や 不 満 / ど ち ら と も い え な い / や や 満 足 / 満 足 の 5 段 階 尺 度 )、お よ び
「 室 内 環 境 が 原 因 で ロ ス し た と 思 う 時 間( 過 去 4 週 間 の 累 積 時 間 )」な ど を 質 問 す る ア ン ケ ー ト 調 査 を
実施した。
なお、不満足者率については、少しでも不満を感じている人の割合と解釈するのが一般的と考え、
ア ン ケ ー ト で 「 不 満 」「 や や 不 満 」 と 申 告 し た 人 の 割 合 と し た 。
4/5
に は 、図 -3 と 図 - 4 の 関 係 を 利 用 し た 。具 体 的 に 、図 3に関しては、知的なオフィス業務として、図中の
Th i n k i n g 7 5 % & T y p i n g 2 5 % の 直 線 を 採 用 し た 。 一 方 、 図 4に関しては、前述したように既往研究の成果を踏ま
え て 作 成 さ れ た Seppanenら の モ デ ル を 採 用 し た 。 こ の
モ デ ル の 横 軸 の 室 温 は 、 予 測 不 満 足 者 率 PPD22)に よ り 、
相対的なプロダクティビティ損失[%]
また、環境に対する不満足者率と作業効率との関係
12
10
思考0%,
タイプ100%
8
思考25%,
タイプ75%
6
思考50%,
タイプ50%
4
思考75%,
タイプ25%
2
思考100%,
タイプ0%
0
仮 定 条 件( R H = 5 0 % 、風 速 = 0 . 2 m / s 、1 . 1 m e t 、1. 0cl o、放
射 温 度 =空 気 温 度 ; 25℃ の 時 に PPD=10% 、 PMV=0.5) を
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
感覚的な空気質 : 不満者率[%]
図 -3
空 気 質 に対 する不 満 足 者 率 と作 業 効 率 低
下 と の 関 係 ( Wa rg o c k i ら , Ko so n e n ら )
設けて不満足度から予測される室温を適用した。
不満足者率から試算した作業効率との関係について、
図 -5 に 作 業 効 率 の 低 下 率 を 4 つ の ビ ル に お い て 求
は、室内環境が原因でロスした時間を、同じ期間の
労 働 時 間( 本 報 で は 2 0 0 時 間 と 仮 定 )で 除 算 し た 値 で
ある。その後の2つは、前述の手順で、空気質と温
Se
pp
an
en
20
03
作業効率の低下 [%]
めた結果を示す。なお、図中の自己申告(平均値)
熱 に 対 す る 不 満 足 者 率 か ら 試 算 し た 値 で あ る 。ま た 、
表 -2 に は 参 考 と し て 、各 ビ ル の 環 境 5 要 素 の 不 満 足
者率を示す。
温度 [℃]
図 -4
作業効率は複数の要因の影響を受けると予想され
室内温度と作業効率低下との関係
( S e p p a n e nら )
る た め に 、単 純 に 結 論 づ け る こ と は で き な い が 、図 5の各ビルの比較においては、自己申告値と不満足
自己申告(平均値)
者率から試算した値との傾向が対応する。このことは
不満足者率(温熱)より試算
不満足者率から求めた作業効率が、総合評価のための
ている。
4. 今 後 の 課 題
評価票の完成度をさらに上げるために、曖昧な表現
の修正や評価項目の過不足の確認・修正を継続的に行
15
作業効率の低下率[%]
参考数値として利用できる可能性があることを示唆し
不満足者率(空気質)より試算
10
5
0
Iビル
う必要がある。
Kビル
図 -5
また、収集したデータの分析方法についても具体的
Hビル
Tビル
作業効率の低下率
な検討を進める必要がある。
空気質と温熱以外のその他の環境要因についても作
表 -2 室 内 環 境 5 要 素 に 対 す る 不 満 足 者 率 の 試
算結果
業効率との関係を記述したデータの充実が望まれる。
Iビル
Kビル
Hビル
Tビル
空気環境
14%
17%
43%
18%
温熱環境
14%
33%
79%
71%
18%
プ ロ ダ ク テ ィ ビ テ ィ は 、個 人 生 産 性・チ ー ム 生 産 性・
階層生産性・部門間生産性・組織生産性に分類できる
という考えもあり、集合体のレベルと個人評価との関
光環境
9%
46%
25%
連や集合体としての評価法を検討していかなければな
音環境
27%
21%
34%
18%
らない。この点はビルオーナーや経営層の合意を得る
空間環境
50%
29%
66%
41%
注 : 表 中 の数 値 は,「不 満 」「やや不 満 」と申 告 した
人 の割 合 .
有 効 サンプル数 は,各 ビル順 に,22,24,53,17
ための重要な視点であると考えられる。
5/5
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