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血液検査によってうつ病や統合失調症などの 精神疾患を診断する方法

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血液検査によってうつ病や統合失調症などの
精神疾患を診断する方法
富山大学
大学院医学薬学研究部(薬学)
教授 新田淳美
1
精神疾患の原因についての一般の方の考え
(2001年アメリカでの調査)
71%
65%
45%
43%
35%
10%
こころの弱さ
誤った親の育て方
当人の責任・自分の力で克服できるはず
治らない
罪深い行いをしたから
生物学的な基盤の問題・脳が関係している
2
精神病患者の現状
精神病患者数
精神科入院患者数
国民総医療費に
占める割合
246万人(50人に1人)
34万人(総ベット数200万人)
6%
3
DALY値 (障害調整生存年)
Disability-Adjusted Life Year
ある社会(国,または地域)の傷病負荷を示す一つの指標
1位、脳血管疾患
6位、難聴
2位、うつ病・躁うつ病
7位、関節症
3位、認知症(アルツハイマーなど)
8位、アルコール乱用
4位、虚血性心疾患
9位、肺がん
5位、自殺
10位、胃がん
4
困っていること
 精神神経疾患の治療は、薬物療法が主流である。
対象療法となることが多い。
 統合失調症やうつ病のように思春期や働き盛り
に罹患し、一生病気と付き合っていかねばなら
ない。患者本人、家族が非常に大変。医療費も
一生かかる。社会的損失も大きい。
解決のために!
 原因遺伝子や原因となるタンパクに関係する分子の検索する。
 原因となる遺伝子の発現を調節する方法を考えれば、抜本的治
療になるのでは?
 さらに、発症前に予防することも可能にできるのではないか。
5
メタンフェタミンを投与されたマウスでは・・・・・
社会性の欠如
そう状態
情報統合能力の低下
うつ症状
多動
潜在記憶の障害
記憶学習障害
神経伝達物質の合成・遊離が異常
精神・神経疾患患者と類似の症状!
そう病
うつ病
自閉症
統合失調症
陽性症状・多動症 陰性症状
アルツハイマー病・陰性症状
パーキンソン・統合失調・認知症
6
6
新しく見つけた遺伝子:Shati/Nat8l
shati
覚せい剤精神病マウス脳で発現が著しく高いタンパクとしてcDNAサブトラクショ
ンによって発見 J. Neurosci., 27: 7604-7615 (2007)
7
薬物依存関連分子 Shati/Nat8l
Aspartate
Shati/nat8l
NAAG synthetase
(NAAGS)
N-Acetylaspartate
NAA-glutamate
(NAA)
(NAAG)
Shati/Nat8l
Glutamate
Acetyl-CoA
?
NAAG
N-acetyltransferase
8 like protein (nat8l)
Neuron
G
i
NAAG
Glutamate
NAAG
mGluR3
アゴニスト
NAA
Glutamate
carboxypeptidase II
(GCPII)
Astrocyte
mGluR3
Neuron
G
i
mGluR3
8
既に得ているShati/Nat8lの知見
1.覚醒剤を連続投与精神病マウスの側坐核でShati/Nat8lの発
現が増加していた。
2.Shati/Nat8l遺伝子欠損マウスでは、うつ様・自閉症の症状を
示した。
3.Shati/Nat8lは培養細胞においてドパミントランスポーターの不
活性化(内在化)を抑制した。
4.Shati/Nat8lをマウス側坐核で発現増加させると、メタンフェタミ
ンによっておこる異常な嗜好性を抑制した。
5. Shati/Nat8lをマウス線条体で増加させると社会性の異常が
観察された。
9
覚せい剤精神病マウスとコントロールマウスの血液中濃度
蛍光強度
蛍光強度
全血
over
over
6000
6000
5000
5000
4000
4000
3000
3000
コントロール
覚せい剤マウス
血清
溶血の可能性あり
コントロール
覚せい剤マウス
※覚せい剤マウスはメタンフェタミン1mg/kg を1週間投与
10
出産前後にうつ病と診断される患者では、シャチの血液濃度が高い傾向にある
11
血液中のShati/Nat8lの濃度を測定して、精神疾患患者
の早期診断を目指したが
 血液中タンパク質濃度は、日内変動、加齢や性差で変化して
いる可能性があるが、系統だった関係がつかめていない。
 妊婦のように年齢や性差や体調が一定条件での産褥期うつ
病患者では、一定の傾向が得られたが、年齢や罹患期間な
どが、さまざまな一般のうつ病患者を対象に調査をすすめる
ことは難しい。
12
Shati/Nat8lのメチル化へ着目することにした
メチル化とは??
None-methylated gene
Transcription
factors
gene
Methylated gene
Transcription
factors
gene
Transcription
factors
gene
Transcription
factors
gene
13
覚醒剤投与による精神疾患マウスでの
脳・側坐核でのDNAメチル化
Methylation rates (%)
100
90
SALINE
MAP
80
(n=6)
70
60
50
40
30
20
*
10
0
(Upstream from start point of transcription)
14
覚醒剤投与による精神疾患マウスでの末梢血でのDNAメチル化
Methylation rates (%)
120
(n=3)
100
80
*
SALINE
MAP
60
40
20
0
(Upstream from start point of transcription)
15
60%
0%
13
27
31
83
91
99
195
218
235
245
247
281
323
363
385
417
428
452
462
466
488
511
516
530
536
581
600
607
616
644
649
653
655
662
678
687
709
Methylation ratios
ヒト血中におけるSHATI メチル化解析
100%
90%
80%
70%
Normal (n=2)
Schizophrenia (n=2)
50%
40%
30%
20%
10%
16
16
企業への期待
• 未解決の患者数が少ないことについては、多の
大学病院精神神経科からDNAの供与を受ける
ことで克服できると考えている。
• 網羅的なメチル化の検出方法の技術を持つ、企
業との共同研究を希望。
• また、精神疾患初期診断方法を開発中の企業、
教育分野への展開を考えている企業には、本技
術の導入が有効と思われる。
17
本技術に関する知的財産権
• 発明の名称 :精神障害の検査方法
及び検査キット
• 出願番号 :PCT/JP2014/053710
• 出願人
:富山大学
• 発明者
:新田淳美、宇野恭介
18
お問い合わせ先
富山大学
コーディネーター 平川 龍夫
TEL 076-434-7196
FAX 076-434-5138
e-mail hirakawa@ctg.ac.jp
19
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