第3分科会 「スマートグリッド時代に対応した住宅・ビル」 の趣旨と活動計画

資料4
東北地域のエネルギー特性を踏まえた産業基盤強化・新事業創出事業
スマートグリッド研究会 第2回情報連絡会議
第3分科会
「スマートグリッド時代に対応した住宅・ビル」
の趣旨と活動計画
内海康雄 仙台高等専門学校
村上英明 オムロン株式会社
神本正行 弘前大学
スマートグリッド時代に対応した
住宅・ビルに関する分科会
• 分科会長
内海康雄(仙台高等専門学校)
• コアメンバー 村上英明(オムロン株式会社)
神本正行(弘前大学)
• 想定する参加メンバー
ゼネコン・ディベロッパー
システムインテグレーター
ハウスメーカー
計測・デバイス、
電気・設備工事業者など
内
容
• 背景など
– 住宅・ビルが利用するエネルギーとその課題
– スマートグリッドとインフラストラクチュア
• 分科会の活動案
– 活動の方針
– 分科会で取り扱う主なテーマ
– 住宅・ビルに関する要素とシステム
– 分科会の活動スケジュール
低炭素化社会へのアプローチ
• 電化された社会
– エネルギー需要のほとんどに電気を使う
– 実現性が高い?
• 水素を利用する社会
– 燃料電池
• 再生可能なエネルギーを利用する社会
– 太陽、風、地中熱、地熱、波、河川など
• バイオエネルギーを利用する社会
– バイオマス
住宅・ビルが利用するエネルギーと
その課題
• 民生部門の炭素排出量の伸びが産業・輸送部門より
大きい
• 原子力発電の稼働率向上と増設
– 30%が原子力発電、2008年度稼働率60%
• 再生可能電源の増加
– 全発電量の10%
– ダム式水力発電、太陽光、風力、バイオマス、地熱、小規
模水力など
• そのほか
– 火力発電所の効率改善、天然ガスの利用、自動車の性
能向上、高効率給湯器など
住宅・ビルのエネルギーの使い方
• エネルギーのベストミックス
– 電力、ガス、石油など
• 電源のベストミックス
– 発電を原子力のみに頼れるのか
– 天気まかせの太陽光・風力による発電
– 再生可能熱(太陽熱、地中熱・地熱)の利用
スマートグリッドとインフラ
• ビル・建物はエネルギー需要側にある
• インフラを構成する要素とシステム
– センサー、情報処理、インターネット
Ex. グリーンデバイス
• システムを企画・計画・設計・構築・管理
– 高効率化による需要量の減少
– ピークカット 需要の平準化
→ スマートメータの必要性
Ex.電力需要管理(DSM: Demand-side Management)
活動の方針
•各テーマの設定
社会と参加者のニーズに合わせて各テーマ
の検討項目を掲げ、絞り込みを行う
•活動形態
勉強会、現場視察、R&Dプロジェクトの立ち
上げ、助成申請等を行う
•担当者
各テーマの担当(メイン、サブ)を割り当てる
分科会で取り扱う主なテーマ
情報連絡会議のアンケートで希望が出された分科会のテーマ
○スマートグリッドに接続された住宅/建物に関する勉強会(ハードウェア)
【東北独自のスマートハウスの開発】
これまでの一般住宅との構造設計の違い
エコ・省エネ住宅の実用化
空調、微弱エネルギーの活用、エネルギーの高効率利用、蓄電技術、DC家電
高気密・高断熱住宅に適した省エネ型冷暖房システムの検討
寒冷地における最適なハードウェアの選定と規格化
スマートハウス
【スマートハウスと電力網の連携技術】
自然エネルギーを含めたFEMS・HEMSの最適制御方式、
家庭内無線機器に対する効率的低消費電力化方法、
家庭内の蓄電制御方式(安定化供給)
配電網・送電網との連携方法
ホームゲートウェイとなりうる(サーバー機能を持ちうる)家電
電気自動車のバッテリーを活用した充電・放電技術
マイクログリッド
テーマ1: スマートグリッド時代における
住宅やビルのハードウェアのあり方
1)作り手と使い手
シーズとニーズ、それらのマッチング
2)低炭素化、省エネルギー、コスト、快適性
個別、均衡したあるいはすべて同時の実現
3)BIM (Building Information Modeling, 建物情報モデル化)
建物・設備の3次元・属性等のデータ利用,共通インターフェース提供
4)エネルギー・シミュレーション
各国では設計時にシミュレーション・ツールの予測計算を義務化しつつある
5)スマートな建物(単体)
スマートハウス、ZEB(ネットゼロエネルギービル)の実例・展望
6)面としてのスマートな建物群
スマートシティ、スマートコミュニティ、エコシティの実例・展望
7)小規模なスマートグリッド
マイクログリッド
8)その他
例.東北福祉大学キャンパス
テーマ2: 東北の地域特性に合わせた
空調システム
1)東北地域の地域特性
平成21年度報告書に自然エネルギーのポテンシャル等の記述あり
2)自然エネルギーの利用方法
冷熱源 雪、地盤など 例.八幡平市りんどう栽培
地中熱の利用 クールチューブなど 例.岩手県立大学
太陽エネルギー 例.大潟、 風力エネルギー
3)FEMS・HEMSの最適制御方式
家庭内無線機器に対する効率的低消費電力化方法
家庭内の蓄電制御方式(安定化供給)
4)東北地区のHEMS
国交省の推進してきた高断熱・高気密住宅、空調設備、
微弱エネルギー活用、エネルギー高効率利用、蓄電技術、
DC家電等を総合化した制御運転
5)その他
テーマ3: エネルギー・コンサルティングの現状
1)法制度
各国のエネルギーに関する法律、
建物・空調機器など関連の法律
例.省エネルギー法
2)関連規格
ISO、IEEE(http://smartgrid.ieee.org/standards)など
JIS、NIST、ANSI、CENなど
3)エネルギー・コンサルタント
ESCO事業の現状、供給側、需要側、etc.
4)その他
住宅・ビルに関する要素とシステム 1/2
各種コーディネータ
目利き・制度間つなぎ、知的財産など
地域再生人材創出拠点の形成
PBLによる組込みシステム技術
者の養成
関連する人材・チーム育成
・PBL人材育成事業
・国際インターンシップ
・事業化のマップ
・知的財産マップ
住宅・ビルの空調システム
関連技術・機器・規格
・気象・室内の測定センサー
・温熱・空気環境の評価指標の測定
・運営・管理の体制整備
・すべての項目をカバー
関連技術・機器・規格
・個別機器の制御用通信
・使用・管理者への情報可視化
・制御盤、GIS、ICT
環境の測定
・街区スケール以上の気象
・室内の温熱・空気環境
全体の活動の
コーディネート
システム制御の実行
・シナリオに基づくシステム稼働
・気象やスケジュール変更等へ対応
実装技術開発
ISO規格、学会規格:風
量測定、換気量測定
関連技術・機器・規格
・街区の気象予測
・建物モデル作成と必要エネル
ギー量計算
・個別機器の最適制御
・クリマアトラス(都市気候図)
システムのシナリオの作成
・必要エネルギーの予測計算
・機器の最適制御計算
ソフトウェア開発
住宅・ビルに関する要素とシステム 2/2
• 開発には広い分野の専門家が必要
– 建物の熱・空気についての知識
理論、実験、シミュレーション
– 設備の制御
最適制御アルゴリズム
– ソフトウェア、組み込みシステムの開発
シミュレーションツール、CAD、DB、GIS、
ユーザ・インターフェースなど
– 各種関連規格
省エネルギー法、ISO規格など
製品化・事業化チームの構成
• 事業化には開発より多くの専門家が必要
–
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全体のマネージメント
営業 技術を含む
対象建物への設備機器の製作
設置工事
現場での調整業務
管理業務
熱・空気、設備制御の技術的な専門家
規格・基準等への対応
知的財産への対応
→ 関連する産学官金の研究会
分科会の活動スケジュール
勉強会・ワークショップを年4回程度行う
第1回
第2回
第3回
第4回
分科会の概要とテーマの洗い出し
各テーマの役割分担の決定
各テーマについての活動報告
年度の最終報告へ向けて作業
第1回 分科会の概要とテーマの洗い出し
・文献・事例の収集と読み合わせ
・有識者の講演会
・見学会
・市場調査 規模、関連する業務形態
・各要素技術に関する特許調査
・参入方法
・テーマの絞り込みと各テーマ内で扱う項目の列挙
・メンバー間の役割分担
テーマ1 メイン(
)サブ(
)
テーマ2 メイン(
)サブ(
)
テーマ3 メイン(
)サブ(
)
・資料収集等の活動開始
・年間計画案の作成
第2回 各テーマの役割分担の決定
・取り扱うテーマの具体的な内容の確認
分科会幹事・各テーマ幹事が検討
・調査・収集した資料の説明と勉強
・各テーマの今後の方向性・活動形態の検討
→第3回以降の活動内容の詳細と担当を決める
第3回 各テーマについての活動報告
・各テーマに関する検討状況の報告
第4回 年度の最終報告へ向けて作業
・年度の活動報告の作成
・来年度の活動計画に対する検討
参画を求めていきたい企業・研究機関
1)インフラの発注者、請け負う立場
例.ゼネコン、サブコン
2)躯体・設備の設計・施工・管理・改修を行う立場
3)関連機器・システムを製作・販売するメーカー
例.センサー、各種設備、制御機器
4)設備・システムの運営・管理を行う立場
5)エネルギー・コンサルタント
全体をインテグレートする業務形態が必要
6)そのほか
⇒第1回、第2回において、参加者のネットワークなど
を通じて連絡先・連絡方法を検討する。
ターゲットとする競争的資金
1)経産省 地域イノベーション創出事業など
2)国交省 地球温暖化対策関連の助成など
3)環境省 地球温暖化対策費など
4)文科省 科学研究費補助金など
5)宮城県 KCみやぎ関連の助成
6)仙台市 産業振興事業団関連の助成
7)そのほか
連携を模索していきたい外部提携先
○日本雪工学会
○日本建築学会東北支部
○空気調和・衛生工学会東北支部
○建築設備技術者協会東北支部
冷熱源としての雪氷の利用
建築・建築設備の全般
建築設備の全般
建築設備の全般
→ 東北地域の情報収集、現実に何ができるか
○ローレンスバークレー国立研究所(米国)、フランス国立建築研
究所、ラ・ロシェル大学(フランス)、環境科学院(中国)
→ 各国の情報、各国への事業展開の可能性
○IEEE(スマートグリッドの国際会議が年1,2回)、LONMARK(世界的
な通信制御プロトコル)、ASHRAE(通信制御プロトコルBACnet)、
REHVA(EUの工場・建物の設備全般)、アムステルダム市等の
先進的取り組みをする自治体
皆さんの参加を期待致します
ご清聴ありがとうございました