再生医療実現拠点ネットワークプログラム 資料3-10 『疾患・組織別実用化研究拠点』提案書(拠点B) iPS細胞を基盤とする次世代型膵島移植療法の開発拠点 拠点機関: 東京大学 (宮島篤、酒井康行、竹内昌治、興津輝、道上達男) 分担機関: 国立国際医療研究センター (霜田雅之、大河内仁志) 分担機関: 実験動物中央研究所 (佐々木えりか) 分担機関: 株式会社カネカ (小林明) 1 1型糖尿病に対する同種膵島移植 ドナー 膵島 1型糖尿病 移植患者 門脈内注入 膵臓 膵島分離 PLoS Med. 2004;1(3):e58 血糖コントロールが著明に改善 一部欧米諸国では標準治療 2 同種膵島移植: 強化インスリン療法でも血糖が不安定な患者が対象で、血糖の安定化や重症低 血糖発作の抑制が見込まれる。 課題: 圧倒的なドナー不足: 日本では年間最大でも数十例のドナー 免疫抑制剤: 生涯内服が必要、副作用あり、高額医療費 長期的にグラフト機能が低下する 本拠点の戦略: iPS-膵島を免疫隔離膜に封じて移植 ドナー不足の解消! 免疫抑制剤は不要! HLAがマッチしてなくても移植可能! iPS-膵島ファイバーにより着脱・繰り返し移植が可能! 3 ヒトiPS細胞からの膵島形成 Stage 1 Stage 2 Stage 3 Stage 4 Stage 5 内胚葉系 細胞 前、中腸 内胚葉系細胞 膵臓系 前駆細胞 膵内分泌 前駆細胞 膵島形成培養 血糖値 ( mg/dl ) 600 iPS由来膵島移植の効果 500 400 300 200 糖尿病モデルマウスへ 移植 100 0 0 移植前 移植群 1 移植後1日 対照群 iPS由来の膵島 (ジチゾン染色) 4 膵島培養系のスケールアップと有効性・安全性の検証 ヒト カニクイザル マーモセット マウス 1 200~1,000 2,000~10,000 10~20 移植に必要な膵島数の割合 (マウス=1) 5 ヒトiPS 技術開発期間(3年間)の計画 膵島 膵島分化誘導系の改良(宮島、道上) Xeno-free 培養系 (道上) 大量培養系 (酒井、小林) ハイドロゲルファイバー 膵島 マーモセット糖尿病モデル (霜田、大河内、佐々木) 免疫隔離ファイバー 移植法開発 (竹内、興津、酒井) 達成目標: マーモセットでの有効性・安全性の評価 6 本格実施期間 I(4年間) 東京大学 (カネカ) iPS-膵島の量産体制整備 移植法の確立 国際医療研究センター(実中研) マーモセット糖尿病モデル じ カニクイザル糖尿病モデル CPC稼働等 臨床試験の準備 達成目標: 臨床研究開始 本格実施期間 II(3年間) 東京大学 iPS-膵島の大量生産 CPC生産体制 移植実施体制整備 国際医療研究センター CPCでのiPS-膵島の生産 臨床試験の実施 達成目標: 臨床研究の検証と標準治療化に向けた準備 7 本拠点の目標 iPS-膵島を用いた次世代糖尿病治療の標準化 技術開発・技術改良 京都大学 iPS細胞研究所 (CiRA) 東京大学 分子細胞生物研究所(IMCB) 生産技術研究所 (IIS) iPS細胞加工・iPS-膵島製造 細胞プロセッシング施設 [未定] (生産技術研究所/ 企業) CiRA から供給された臨床グレードのiPS細胞を 東京大学・IMCB・IISが開発・改良する技術を用いて 細胞プロセッシング施設[未定](IIS/企業)で加工、iPS-膵島を製造し、 国際医療研究センター病院、東京大学病院、京都大学病院などの 複数の医療機関にデリバリーして、 糖尿病の根治を目指した治療を行う。 デリバリー iPS細胞供給 iPS-膵島投与 国際医療研究センター病院 東京大学病院 8
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