劇遊び さんびきのこぶたの家造り

教材名 劇遊び「さんびきのこぶた」の家作り
学部 小学部
授業名
対象となるグループ・児童生徒など
制作者
このグループは、《みたて・つもり活動を展開することを通して、話し言葉や対の概念の世界
をひろげる》発達課題を目安としている児童達である。
○グループの目標及び今回の学習【ことば・あそび】と【えがく・つくる】のねらい
目標
☆友達や教師のようにしてみたいという思いをふくらませながら、話しことばの世界をひろげ
、
言葉の表すものをイメージする力を育てるとともに、数の基盤となる力をつける。
☆描いたり、作ったりする活動のおもしろさを味わい、もっとしてみたいという思いをふくら
ませながら表現する力を育てる。
【ことば・あそび】
☆絵本や紙芝居の読み聞かせを通して、お話の展開や絵、言葉のリズムなどを楽しんだり、言
葉や動作で表現したりする力を育てる。
☆劇あそびを通して、イメージを豊かにし、登場人物や話の流れを楽しみながら、言葉や身振
り、動作で表現する力を育てる。
【えがく・つくる】
☆具体的なイメージやつもりをもって、作る活動に取り組む。
☆目的を持って素材を変化させたり、変化させたものを見たてたりしてそのおもしろさを楽し
む。
☆色や形などに注目しながら、作る。
☆いろいろな道具の使い方を知り、より上手に使うことができるようになる。
○取り組みについて
2学期から3学期にかけ、【ことば・あそび】で紙芝居の読み聞かせ「さんびきのこぶた」に
取り組み、劇遊びに発展させた。その中で、劇遊びに使う道具を【えがく・つくる】活動の中で
制作していった。みたて・つもり活動の豊かさに対して、手指の操作性に差がある児童で、筆を
使ったり、セロハンテープを使ったりすることなどにも不器用さが見られる児童が多いグループ
であった。そこで、具体的にイメージを持ちながら活動できる劇遊びの家(わら・木 ・レンガ
)作りに取り組んだ。土台となる家は、教師の方で準備し、児童と共同で制作した。
わらのいえ
木のいえ
れんがのいえ
教材教具の目的、工夫した点、子どもの様子など
目的:劇遊びに使う家や道具を作ろう
児童の取り組み
①色液の量を調整しながらはけを使って塗る。(木・レンガ用)
(木の家づくり)
②新聞紙を半分に折り、さらにもう半分に折り、①の色を塗った模造紙で包んで、セロハンテ
ープで留める。
③②に両面テープをはり付け、「隙間だらけ」のイメージを持って木の家の土台にはる。
(レンガ作り)
④牛乳パックの中に新聞紙をつめて、入れ口をセロハンテープで留める。
⑤①の色を塗った模造紙に④を包んで、セロハンテープで留める。
(わら作り)
⑥スズランテープを段ボールに巻き、一カ所ひもで結ぶ。輪になったところをはさみで切る。
裂いていく。
工夫した点:
・児童の取り組みに対しては、道具の使い方など手本を見せたり、子供の手にあった大きさのは
けを選ぶ。セロハンテープの留め方を見せたり、スズランテープを10回巻くなど決めて巻
いたりした。
・教師側の工夫したところは、劇遊びに使うため、どの家も土台の高さを児童が椅子に座ったと
きに顔が見えるようにした。また、「一吹きすれば飛ぶような家」のわらや木の家は劇遊び
中にすぐに倒れるように衝立のようにした。わらの家は、わらを引っかけられるようにフックを
つけた。レンガの家は、児童が作ったレンガをいくつかはり付け、その上に積み重ねてレンガを
積む活動ができるようにした。レンガの家は、煙突から飛び込むが、飛び込む位置に切り込みを
入れて低い位置から入れるように工夫した。その他、具体的なイメージが持てるように薪でグツ
グツ煮えている大きな鍋の絵も準備した。
児童の様子
・劇遊びに使う道具は全部児童達で制作するとかなりの時間を要するが、教師と共同で作るこ
とで、つくる活動のねらいを絞って取り組めた。また、「自分達が作った劇の道具」という気
持ちがあり、劇遊びの日は、準備する段階から積極的に手伝う場面が見られた。制作場面で
は、劇遊びに使うという目的を持って作っているため、意欲的に取り組めた。
その他(材料、作成費用、購入先など)
材料
段ボール、牛乳パック、新聞紙、模造紙、絵の具、セロハンテープ、両面テープ、スズランテ
ープ、フック
購入先:ダイソー、ジュンテンドーなど