The mile high city

ILUNO レポート No.2
2013.9.3
“The mile high city” Denver, Colorado
夏休みを利用して、コロラド州のデンバーに観光に行ってきました。韓国人とサウジア
ラビア人の友だちと共に行ったのですが、何をするかの計画もなく、途中からはホテルも
予約しておらず、皆あまり英語ができないのでまさに”adventure”という感じでした。それ
でも彼らと行ったからこそ、思ってもみなかったようなことに挑戦することができ、とて
も良い経験になりました。そしてデンバーをとても気に入りました。6日間を通して私が
デンバーについて感じたことをまとめたいと思います。
1.観光名所
Downtown
デンバーダウンタウンの中心には 16th street mall が
通り、このストリート間は無料のシャトルで移動するこ
とができます。無料なだけあって夜は少し危険な乗客も
いましたが、数分おきに巡回しておりとても便利で、一
日に何度もお世話になりました。この通りにはモールや
レストラン、お土産ショップ、バーなどが立ち並び賑わ
っています。そのほかにも、ベトナム料理などの屋台、
ペイントが施されたピアノ、ベンチなどが沢山置かれて
おりとてもいい雰囲気です。
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Colorado State Capital
←
本当は金色のドームが有名なコロラド州議事堂で
すが、残念ながら工事中でシートに覆われた状態で
した。内部の装飾がとても美しかったです。
Denver Art Museum
→
斬新な外観をした美術館
で、2館合わせて合計6フ
ロアほどあり、全てを見るのにはかなり時間がかかります。世界
最大級のネイティブアメリカンのアートのコレクションが有名だ
そうでしたが、どの展示も日本のものと比べるとスケールが大き
いので最大級といわれてもピンときませんでした。他にはアジア
のアートのエリアやテキスタイルのコレクションなどは、
「アメリ
カ人から見るアジア文化」を知ることができ興味深かったです。
韓国人の友だちといったために「日本は韓国から職人を無理やり
連れて行ったからこんな作品が残っている」といったことを言わ
れて、確かにそれが事実なのでしょうが、そのように歴史を認識されているのだなと複雑
な気持ちでした。
Denver Museum of Nature & Science
→
コロラド周辺に生息する動物のジオラマが人
気の博物館。他にはコロラド周辺で見つかった恐
竜の化石などの展示、宇宙に関する展示などがあ
ります。東日本大震災時の地表の動きと、その後
の福島原発からの放射性物質の飛散量をデジタ
ルで表した地球儀のような展示が興味深かった
です。アメリカで展示として取り上げられるほど、
福島原発の放射能漏れが問題視されていること
に驚きました。これらの展示のほか、IMAX やプ
ラネタリウムの設備もあります。4階のテラスか
らは、美しいデンバー市街とロッキー山脈を同時
に見渡すことができます。
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Civic Center Park
16th street mall の端にあり、図書館などが隣接す
る公園です。噴水や花壇が広がり、かわいらしい公園
です。しかし暗くなってからは人が沢山溜まっており
危険な雰囲気でした。たまたまアメリカの祝日 Labor
Day を控えた週末だったので、お祭りのようなものが
行われていました。ミニステージではインターナショ
ナルな歌や踊りが披露され、沢山の屋台で世界各地の
食べ物や芸術品などが売られていました。アジア系の
お店はよく見ましたが、不思議と日本のものは見かけ
ませんでした。
Rocky Mountain National Park
この有名な国立公園は、デンバーからは車で二時間ほどの距離にあります。車を持って
いなかったため、地元のツアー会社のバスツアーに参加しました。デンバーには郊外の見
どころがたくさんありますが、公共交通機関で行くのは大変難しいです。そしてバスツア
ーに参加するにしても国立公園までは2社しかツアーを催しておらず、時間や日が限られ
ます。今回とったツアーは$95で私たちにとって安くはなく、最初は少し参加するかど
うか悩みました。しかし、結果的に、とても素晴らしい景色を見ることができ、昼食やホ
テルまでのトランスポーテーション、ガイドなども含めてなら納得の値段でした。また、
全体で14人の小さなツアーで、バス内で出会った人々との会話も楽しむことができまし
た。
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UNCLE
観光名所、ではありませんが、とてもおもし
ろいレストランを見つけたので紹介します。
ここは、オマハにはない日本風のラーメン店
です。日本の焼酎もおいてあります。店内は
アメリカ人でたいへん賑わっていたのですが、
皆上手にお箸を使って食べていて驚きました。
そもそもアメリカで店員さんに頼まないとフ
ォークが貰えないというレストランに入った
のは初めてでした。
3.感想
デンバーの特徴のひとつに「マリファナが合法」という点があります。地区によっては
かなり治安が悪く、道を歩いていると昼間でも道端に座り込んだ人々からマリファナを吸
わないかと声をかけられました。日本ではマリファナなどもちろん違法で、私にとっては
絶対的にタブーなことであると思っていたのですが、アメリカでは賛否両論であるという
ことに驚きました。実際に、二つの意見を比較するエッセイを書こうとする際も、「マリフ
ァナを合法にするべきだ」という意見が例として挙げられることは一般的なようでした。
また、シカゴなどの大都市と違い、夜になると本当に人が誰も居なくなります。デンバー
は大きすぎないダウンタウンと、少し足を伸ばすだけで見に行くことが出来る雄大な自然
とを併せ持つとても素敵な街でしたが、観光客としては十分気を付けて行動をしなくては
ならないと感じました。
オマハでは家と学校、慣れたモールなどの一定の地域以外にはめったに立ち寄りません。
そのせいかもしれませんが、デンバーでの方が非ネイティブのアメリカ人を沢山見かけた
ような気がします。建設中の建物か何かのところでバスを降りる人は皆ヒスパニック系に
見えました。デンバー土産のお店のオーナーは韓国人、日本食のお店のオーナーは中国人
でした。これだけ色々な人々が一つのところに住んでいるというのは本当に興味深く、少
し不思議です。また、アメリカに来る前は「アメリカには色々な人種の人が混ざって住ん
でいる」と思っていましたが、実際は完全に「混ざって」いる訳ではないことが分かりま
した。オマハでもデンバーでも、何となく地区の住み分けがされています。良い悪いでは
なく、これが伝統なのだろうと思いました。
私たちは空港で、インフォメーションセンターで、ホテルで色々な人に色々なことを質
問しました。つたない英語の外国人相手でも、皆親切に答えてくれたのでデンバーの印象
が良くなりました。アメリカに来てから、分からないことを分からないと言うことが自然
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にできるようになってきた気がします。また、何度も見知らぬ人に質問をしたり、友だち
同士で話し合って助け合ったりする中で、コミュニケーション力を高めることができたと
思います。サウジアラビア人の友だちが夜にホテルでお祈りを始めたときは、どこにいて
もムスリムは本当にお祈りをするのだなと興味深かったです。オマハで感じる以上に、毎
日が異文化体験ばかりな旅でした。
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