ILUNO レポート No.2 大石 “The mile high city” Denver, Colorado 夏休みを利用して、コロラド州のデンバーに観光に行ってきました。韓国人とサウジアラビア人の友 だちと共に行ったのですが、何をするかの計画もなく、途中からはホテルも予約しておらず、皆あまり 英語ができないのでまさに”adventure”という感じでした。それでも彼らと行ったからこそ、思ってもみ なかったようなことに挑戦することができ、とても良い経験になりました。そしてデンバーをとても気 に入りました。6日間を通して私がデンバーについて感じたことをまとめたいと思います。 1.観光名所 Downtown デンバーダウンタウンの中心には 16th street mall が通り、このストリート間 は無料のシャトルで移動することができます。無料なだけあって夜は少し危険な 乗客もいましたが、数分おきに巡回しておりとても便利で、一日に何度もお世話 になりました。この通りにはモールやレストラン、お土産ショップ、バーなどが 立ち並び賑わっています。そのほかにも、ベトナム料理などの屋台、ペイントが 施されたピアノ、ベンチなどが沢山置かれておりとてもいい雰囲気です。 ← Colorado State Capital 本当は金色のドームが有名なコロラド州議事堂ですが、残念ながら工事 中でシートに覆われた状態でした。内部の装飾がとても美しかったです。 Denver Art Museum → 斬新な外観をした美術館で、2館合わせて合計6フロアほどあり、全てを 見るのにはかなり時間がかかります。世界最大級のネイティブアメリカンの アートのコレクションが有名だそうでしたが、どの展示も日本のものと比べ るとスケールが大きいので最大級といわれてもピンときませんでした。他に はアジアのアートのエリアやテキスタイルのコレクションなどは、 「アメリカ 人から見るアジア文化」を知ることができ興味深かったです。韓国人の友だ ちといったために「日本は韓国から職人を無理やり連れて行ったからこんな 作品が残っている」といったことを言われて、確かにそれが事実なのでしょ うが、そのように歴史を認識されているのだなと複雑な気持ちでした。 Denver Museum of Nature & Science → コロラド周辺に生息する動物のジオラマが人気の博物館。他にはコロラド 周辺で見つかった恐竜の化石などの展示、宇宙に関する展示などがあります。 東日本大震災時の地表の動きと、その後の福島原発からの放射性物質の飛散 量をデジタルで表した地球儀のような展示が興味深かったです。アメリカで 展示として取り上げられるほど、福島原発の放射能漏れが問題視されている ことに驚きました。これらの展示のほか、IMAX やプラネタリウムの設備も あります。4階のテラスからは、美しいデンバー市街とロッキー山脈を同時 に見渡すことができます。 ← Civic Center Park 16th street mall の端にあり、図書館などが隣接する公園です。噴水や花壇 が広がり、かわいらしい公園です。しかし暗くなってからは人が沢山溜まって おり危険な雰囲気でした。たまたまアメリカの祝日 Labor Day を控えた週末だ ったので、お祭りのようなものが行われていました。ミニステージではインタ ーナショナルな歌や踊りが披露され、沢山の屋台で世界各地の食べ物や芸術品 などが売られていました。アジア系のお店はよく見ましたが、不思議と日本の ものは見かけませんでした。 Rocky Mountain National Park この有名な国立公園は、デンバーからは車で二時間ほどの距離にあります。車を持っていなかったた め、地元のツアー会社のバスツアーに参加しました。デンバーには郊外の見どころがたくさんあります が、公共交通機関で行くのは大変難しいです。そしてバスツアーに参加するにしても国立公園までは2 社しかツアーを催しておらず、時間や日が限られます。今回とったツアーは$95で私たちにとって安 くはなく、最初は少し参加するかどうか悩みました。しかし、結果的に、とても素晴らしい景色を見る ことができ、昼食やホテルまでのトランスポーテーション、ガイドなども含めてなら納得の値段でした。 また、全体で14人の小さなツアーで、バス内で出会った人々との会話も楽しむことができました。 UNCLE 観光名所、ではありませんが、とてもおもしろいレストラ ンを見つけたので紹介します。ここは、オマハにはない日 本風のラーメン店です。日本の焼酎もおいてあります。店 内はアメリカ人でたいへん賑わっていたのですが、皆上手 にお箸を使って食べていて驚きました。そもそもアメリカ で店員さんに頼まないとフォークが貰えないというレス トランに入ったのは初めてでした。 3.感想 デンバーの特徴のひとつに「マリファナが合法」という点があります。地区によってはかなり治安が 悪く、道を歩いていると昼間でも道端に座り込んだ人々からマリファナを吸わないかと声をかけられま した。日本ではマリファナなどもちろん違法で、私にとっては絶対的にタブーなことであると思ってい たのですが、アメリカでは賛否両論であるということに驚きました。実際に、二つの意見を比較するエ ッセイを書こうとする際も、 「マリファナを合法にするべきだ」という意見が例として挙げられることは 一般的なようでした。また、シカゴなどの大都市と違い、夜になると本当に人が誰も居なくなります。 デンバーは大きすぎないダウンタウンと、少し足を伸ばすだけで見に行くことが出来る雄大な自然とを 併せ持つとても素敵な街でしたが、観光客としては十分気を付けて行動をしなくてはならないと感じま した。 オマハでは家と学校、慣れたモールなどの一定の地域以外にはめったに立ち寄りません。そのせいか もしれませんが、デンバーでの方が非ネイティブのアメリカ人を沢山見かけたような気がします。建設 中の建物か何かのところでバスを降りる人は皆ヒスパニック系に見えました。デンバー土産のお店のオ ーナーは韓国人、日本食のお店のオーナーは中国人でした。これだけ色々な人々が一つのところに住ん でいるというのは本当に興味深く、少し不思議です。また、アメリカに来る前は「アメリカには色々な 人種の人が混ざって住んでいる」と思っていましたが、実際は完全に「混ざって」いる訳ではないこと が分かりました。オマハでもデンバーでも、何となく地区の住み分けがされています。良い悪いではな く、これが伝統なのだろうと思いました。 私たちは空港で、インフォメーションセンターで、ホテルで色々な人に色々なことを質問しました。 つたない英語の外国人相手でも、皆親切に答えてくれたのでデンバーの印象が良くなりました。アメリ カに来てから、分からないことを分からないと言うことが自然にできるようになってきた気がします。 また、何度も見知らぬ人に質問をしたり、友だち同士で話し合って助け合ったりする中で、コミュニケ ーション力を高めることができたと思います。サウジアラビア人の友だちが夜にホテルでお祈りを始め たときは、どこにいてもムスリムは本当にお祈りをするのだなと興味深かったです。オマハで感じる以 上に、毎日が異文化体験ばかりな旅でした。
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