平成 22 年度(財)北海道サッカー協会フットサル審判員リフレッシュ研修会① 報告書 報告者 網走地区協会審判員 加藤 具哉 日 時:平成 22 年 12 月 11 日(土)∼12 日(日) 会 場:苫小牧市総合体育館 宿泊場所:苫小牧ニューステーションホテル 研修内容:審判理論「競技規則・審判法・ビデオ研修」 審判実技「第 22 回全道ジュニアユースフットサル大会兼第 16 回全日本ユース (U-15)フットサル大会北海道予選」 トレーニング:「プラクティカルトレーニング」 参加者名:講 師 佐々木琢至氏、小宮圭示氏、南昭吉氏、吉川仁氏 審判員 磯田大治氏、西川博康氏、寺島日高氏、前田圭氏、矢吹健一氏、 小関貴雄氏、太田真氏、長谷川成明氏、永野間雅博氏、砂川邦裕氏、 加藤 具哉 平成 22 年 12 月 11 日(土) 1.審判実技「第 22 回全道ジュニアユースフットサル大会兼第 16 回全日本ユース(U-15) フットサル大会北海道予選」予選リーグ 苫小牧市総合体育館 ①室蘭サッカークラブ 2‐0 北見市立小泉中学校(タイムキーパー) ②札幌ジュニア FC ユース 4‐5 北海道教育大学附属旭川中学校サッカー部 (第 2 審判) 吉川仁アセッサーより ・主審とコミュニケーションがとれゲームコントロールされていた。 ③コンサドーレ旭川 U-15 2‐2 北見市立小泉中学校(主審) 南昭吉アセッサーより ・前半から手を使ってプレーする場面が見られたため、ハーフタイム時に主審と確 認し後半の初めにアウトプレー時に笛で止め両チームに注意。 →前半の気付いた時点で早めに注意喚起を促す。 ・選手からのハンドのアピール。 →両審判とも確認できなかったので視野を確保できるポジショニングを取る。 ・ハーフタイム時の交代。 →交代していたことに気付いていなかったので審判団で確認する。 ・終了間際タイマーが止まっていた。 →タイムキーパー以外の審判も確認。 ④札幌ジュニア FC ユース 4‐4 新得中学校サッカー部(第 2 審判) 佐々木琢至アセッサーより ・キックインの距離を示す際の笛の工夫。 ・アドバンテージからロールバックのタイミング。 ・ゴールのずれの確認。 ・ファウルの見極め。 ⑤コンサドーレ旭川 U-15 6‐4 室蘭サッカークラブ(第 2 審判) 吉川仁アセッサーより ・先に攻撃側の選手が守備側の選手を手で抑えていたが、守備側の選手が抑え返し 守備側のファウルを取ってしまった。 →先にどちらが仕掛けたのか見極める。注意喚起も必要。 ⑥北海道教育大学附属旭川中学校サッカー部 2‐0 新得中学校サッカー部(主審) 吉川仁アセッサーより ・ファウルの見極め。 →接触の際でどちらがどういう意図を持ってプレーをしたのか一連の流れから見 極めること 2.全体会 苫小牧ニューステーションホテル 競技規則について 佐々木琢至氏より ・ゴールクリアランスのポジショニング(3 種以下の場合) 必ずしもハーフウェーラインの傍に居る必要は無く、争点とボールが越えるか確 認できるポジショニングをとる。 ・反スポーツ的行為に対する警告について(競技規則 P.132) ラフプレー 反スポ 直接フリーキックとなる 7 項目の反則のうち一つを無謀に行なう。 チャンスとなる攻撃の目を摘むファウルを犯す。 →審判報告書の記入の際は以上のことに留意し競技規則の文言を用いる。 ・第 3 審判の介入について ・アドバンテージから再開までの手順 アドバンテージ→ボールアウトオブプレー→懲戒罰→ファウルの累積→再開 試合の反省 ・吉川仁氏より 手のファウルについて。 →小さい芽の内に摘むこと。 ・小宮圭示氏より ファウルを防ぐために。 →インプレー中 声かけなどで注意喚起を促す。 ボールアウトオブプレー パブリックに注意する。 ・南昭吉氏より 判定のための良いポジショニング(視野の確保) ピッチ・マンマネージメント 審判員の協力(チームとして) ・佐々木琢至氏より ゴールのずれなどピッチ上の確認 シグナル(腕の位置)→競技規則改正 笛の吹き方 平成 22 年 12 月 12 日(日) 1.モーニングトレーニング プラクティカルトレーニング「タッチジャッジ」 A、B、ボール役、主審、第 2 審判それぞれ 1 名担当 →ボール役が A かBに触りタッチ・ゴールラインを割ったら、主審・第 2 審判はシ グナルを出しそれぞれのポジションにつく。 2.審判実技「第 22 回全道ジュニアユースフットサル大会兼第 16 回全日本ユース(U-15) フットサル大会北海道予選」決勝トーナメント 苫小牧市総合体育館 ①スプレッド・イーグル FC 函館 7‐4 三笠フットボールクラブ U-15(第 3 審判) ②R.シュペルブ釧路 U-15 7‐5 ASCU-15(第 2 審判) 佐々木琢至アセッサーより ・後半開始時にタイマーがセットされてないままキックオフをさせ、すぐにボー ルアウトオブプレーになった時にバックアップと合わせた。 →主審、第 2 審判ともに確認すること。特に第 2 審判はタイマーが見える位置 に居るので気付くべきだった。 ・ファウル基準について。 →前半初めのキーパーのトリップ、後半の警告については見直しが必要。 ・抜かれた後に掴もうとするがかわされた。 →ファウルではなくても手を使わないよう注意が必要。 ・フリーキックの 4 秒経過の間接フリーキック。 →両チームとも何があったのかわかってなかったので、わかりやすいシグナル 等が必要。 ③スプレッド・イーグル FC 函館 7‐4 北海道教育大学附属旭川中学校サッカー部 (主審) 佐々木琢至アセッサーより ・イエローカードの出し方。 →カード出してしまうのが早いので、パブリックにわかるようにする。 ・遅れてボールを蹴ろうとした足が相手に当たった。 →アフターファウルを気にしながら、すぐに目を切らないようにする。 ・5m きちんと離す。 ・インプレー中のポジションの入れ代わり。 →お互い視野に入れコミュニケーションをとる。 ④北海道教育大学附属旭川中学校サッカー部 1‐2 R.シュペルブ釧路 U-15 (第 2 審判) 南昭吉アセッサーより ・タッチジャッジのシグナルを早く。 →選手にも相手の審判が次のポジショニングに入れるように。 ・ボールが無い状況でのポジション争いや、手の使用など選手への声かけでリスク 回避できていた。 ・コーナーキックのポジショニングについて。 →ボールの遠い方の審判がポジションに入るのが遅れそうな時は、ボールに近い 方の審判がゴールラインと相手の審判を気にしながらポジションをとる。 まとめ 今回の研修会で課題となったのはピッチ、マン、リスクの 3 つのマネージメントにつ いてでした。 ピッチマネージメントについては試合中のゴールのずれ、プレイイングタイムのため タイマーの確認がありました。ゴールのずれについては、強いシュートや選手の接触が あった際には、タイミングをみて直す必要がありました。タイマーについては、プレー の再開でやり直しがあった時に時間を戻しているか、タイマーが正しく動いているかを タイムキーパーだけに任せないで他の審判員も確認し適切な対処をする必要があります。 マンマネージメントについては選手とのコミュニケーション、審判員同士のコミュニ ケーションがあります。選手とのコミュニケーションについては、笛を吹くだけでなく、 声かけなど行い選手がプレーに集中できるようにする必要があります。審判員のコミュ ニケーションについては、選手だけでなく他の審判員も視野に入れながら、判定に誤り が無いようにし協力しあい、選手やベンチに不満の無いようにする必要があります。 リスクマネージメントについては、今回の試合の反省でも出ていましたが、選手が競 技規則に違反しないように、声かけなどで注意喚起を促し未然に防ぐ意識が必要です。 審判が見ていることを選手に意識させることで手のファウルなども抑えることができま す。 これらのマネージメント能力を高め、ゲームコントロールできるよう今後の審判活動 においても意識していきたいと思います。
© Copyright 2024 Paperzz