マイクユナイト 雑音を最小化して音声理解を最大化

W205
W208
W208
FILE NAME WP5_マイクユナイト表面_4_入稿_110617.eps
DATE 2011.06.17 SIZE
W628×H297
PRE No.
4
結論
Journal of American Academy of Audiology,
のみの
聴覚障害者の最大の問題は、背景雑音のある環境下で
13, 295-307.
場 合にS R Tスコアが最 高となった( 平 均 - 2 0 . 7 d B ,
音声を理解することであり、多くのユーザーは補聴器を
-20.4dB, -20.5dB)。補聴器マイク+マイクユナイト で
装用してもこの悩みを訴える。指向性がSN比を改善する
Education. School Planning and Management.
は、3つの距離の平均スコアは-19.1dB、-16.7dB、
のは、興味の対象となる信号が聞き手の正面に存在し、
Retrieved from
-17.9dBだった。3つの距離の指向性モードの平均SRTス
聞き手と信号の距離が比較的短く、反響音がわずかであ
http://www.peterli.com/archive/spm/535.
Distance and Reverberation Effects on
コアは、-8.9dB、-4.8dB、0.4dBだった。
このデータに基
り、雑音が聞き手の背後に存在する場合に限られるため、
shtm
Directional Benefit. Ear and Hearing, Vol. 24.
づいてウイルコクソンの順位和検定を行うと、単独の場
雑音が存在するその他の無数の環境では、補聴器装用
合も補聴器マイクと併用した場合も、
マイクユナイト は
者にとって問題は解決されないままである。マイクユナ
requirements affect technology choice for
3つの距離すべてにおいて指向性モードよりも性能が有
イト は、雑音が四方八方から発生し、信号までの距離が
wireless hearing instruments. ReSound White
Recognition of speech in noise with hearing
意に優れていることが分かった
(p<0.01)。
マイクユナイ
変動する場合でも、指向性設定と比べて語音聴取閾値を
GHzワイヤレステクノロジーは、
リサウンド・アレラとユナイト ワイヤレスシステムに搭載されている。
Paper article.
aids using dual microphones. Journal of
ト のメリットは距離と関係なく一定であったのに対し、
有意に改善させることが示された。以上の結果から、
マイ
ジーエヌリサウンドでは新たにワイヤレスマイク―マイクユナイト ―を発売し、中継器を必要としない直
American Academy of Audiology, 6,
指向性メリットは距離が遠くなるにつれて減少した。音源
クユナイト は背景雑音環境下での音声理解に優れて
Signal-tonoise ratio advantage of binaural
接通信を実現した。本論文では、背景雑音がある環境下での音声理解という聴覚障害者の最大の問題に
から離れるほど音響パワーが減衰するため、距離に伴う
いることが分かる。指向性とマイクユナイト を併用する
hearing aids and directional microphones
減少が予想される。
この結果は、興味の対象となる信号
と、雑音下でのきこえに関する不満を解消し、雑音を最小
under different levels of reverberation.
Design, optimization, and evaluation of a
までの距離が比較的短い環境で指向性が好まれるとい
限に抑えて理解を最大化することが可能である。
Journal of Speech and Hearing Disorder, 49,
Danish sentence test in noise. Journal of
278-286.
International Audiology, 42: 10-17.
結果
3つの距離すべてにおいて、マイクユナイト
う知見と一致している。以上の試験結果から、
マイクユナ
イト は多くの状況で指向性の限界を克服しうることが
参考文献
示された。現実の生活環境では、
マイクユナイト は雑音
1. Agnew, J. & Block, M. (1997). HINT thresholds
を最小限に抑制し、音声理解を最大化することが期待さ
れる。
-26
-24
-22
-20
-18
-16
-14
-12
-10
-8
-6
-4
-2
0
2
14. Ricketts, T. (2000). Impact of Noise Source
Configuration on Directional Hearing Aid
マイクユナイト
雑音を最小化して音声理解を最大化
Benefit and Performance. Ear and Hearing,
8. Fickes, M. (2003). The Sounds of a Sound
21, 194-205.
15. Ricketts, TA. & Hornsby, BWY. (2003).
16. Valente, M.; Fabry, D. & Potts, L. (1995).
10. Hawkins, DB. & Yacullo, WS. (1984).
11. Madison, T. & Hawkins, D. (1983). The
要約
No. 6.
9. Groth, J. & Pedersen, BD. (2010). How user
シャーロットT. ジェスパーソン、マーク・ローレンス
440-449.
17. Wagener K, Josvassen JL, Ardenkj?r R. (2003)
18. Walden, BE.; Surr, RK.; Cord, MT.; Edwards,
ジーエヌリサウンドは、2.4GHzワイヤレステクノロジーを補聴器に初めて導入したメーカーである。2.4
言及し、既存の解決策の長所と限界点を検討する。その後、マイクユナイト について解説し、補聴器のマ
イクでは聞こえにくい聴環境においてどのように音声認識が改善されるかについて論じる。
聴覚障害者の最大の課題は、背景雑音がある環境下で
と比較して、聴取環境としての最適性が低い現実の状況
音声を理解することであり、多くのユーザーは補聴器を
では、指向性は同等のメリットを示さないことが分かって
signal-tonoise ratio advantage of directional
E.&Olson, L. (2000). Comparison of Benefits
装用してもこの悩みが完全に解消されることは少ない。
いる(Madison & Hawkins, 1983; Hawkins &
for dual-microphone BTE. Hearing Review, 4,
microphones. Hearing Instruments 34 (2),
Provided by Different Hearing Aid
雑音下で音声認識を向上したいという欲求は、さまざま
Yacullo, 1984; Amlani, 2001)。
(9), 26, 29, 30.
18, 49.
Technologies. Journal of American Academy
な補聴器機能や多くのフィッティング技術(両耳における
of Audiology, 11, 540-560.
ラウドネスの重合、低周波利得低減など)に反映されて
問題の三角関係
いる。
指向性は、補聴器装用者が指向性を使用する方法とタイ
2. Agnew, J. (1999). Challenges and some
12. Nielsen, HB. (1973). A Comparison between
19. Wouters, J.; Litiere, L. & van Wieringen, A.
Hearing Aids with Directional Microphone
High Performance Hearing Solutions, 3, 4-9.
and Hearing Aids with Conventional
(1999). Speech intelligibility in noisy
Microphone. Scandinavian Audiology, Vol. 2.
environments with one and
指向性は、興味の対象となる信号と雑音の空間分離を利
す可能性がある。指向性の恩恵が得られない状況(例え
No.3, 173-176.
two-,microphone hearing aids. Audiology 38,
用して、背景雑音環境下での音声理解を改善する。指向
ば、興味の対象となる信号の位置が聞き手の前方に存在
91-98.
性を適用するには、興味の対象となる信号(多くは会話)
しない、信号距離が遠い、雑音位置が後方でない場合な
Jenstad, LM. (2000). Speech Recognition
が聞き手の正面に存在し、その他の方向からの信号が重
ど)
では、
この機能は装用者の満足度が低い傾向がある。
with In-the-Ear and Behind-the-Ear
要性の低い雑音であることが前提となる。指向性により
(Cordら, 2002)。
しかし、現実世界の音環境は均一でな
studies in classrooms. Journal of the
Dual-Microphone Hearing Instruments.
聞き手の前方以外から発生する信号の増幅は、低減され
いので、補聴器装用者は一つの信号に集中しようとして
Acoustical Society of America, 80, 846-854.
Journal of American Academy of Audiology,
る。指向性が最も有効に作用するのは興味の対象となる
も、背景雑音が無限に異なる音環境に直面することにな
11, 23-35.
信号が強力であり、かつこの直接音が反射により遅延し
る。指向性が満足すべき解決策として機能しない音環境
intelligibility in rooms. Journal of the
たり、背景雑音によりマスキングされない程度の騒がし
は、数多く存在する。例えば、興味の対象となる信号が聞
Acoustical Society of America, 80, 837-845.
い環境である(Agnew & Block, 1997; Agnew,
き手の正面に存在せず、背景雑音が存在する音環境が挙
1999; Ricketts, 2000; Ricketts & Hornsby,
げられる。具体的には、話し手が聞き手の隣や背後に座っ
importance of Room Acoustics. In R. Tyler &
2003)。上記の音響的側面を考慮に入れた室内実験か
ている夕食時の会話などである。
また、話し手と聞き手の
いほど、音声信号レベルが背景雑音よりも著しく低い状況で被験者が
D. Schum (Eds), Assistive Listening Devices.
ら、指向性は信号対雑音比(SN比)
を著しく改善すること
距離が遠い音環境も問題が大きい。話し手との距離がき
信号の50%を理解できたことを示す。特記すべき知見として、マイク
Allyn & Bacon: Needham Heights, MA.
が実証されている。指向性のメリットは、3.27 dB∼8.5
こえを悪くする典型的な例としては、教室、講堂、集会所、
dBの範囲で報告されている
(Nielsen, 1973; Valente
大会議室などがあげられる。立食パーティー、家族のだん
ら, 1995; Woutersら, 1999; Pumfordら, 2000:
らん、店内、
ショッピングセンターなど、話し手と背景雑音
Waldenら, 2000)。
しかし、実験装置で再現される状況
が空間分離されない音環境も、指向性に問題が生じる。
SRTスコア
(dB)
solutions for understanding speech in noise.
3. Amlani, AM. (2001). E Efficacy of Directional
Microphone Hearing Aids: A Meta-Analytic
Perspective. Journal of the American
Academy of Audiology, 12, 202-214.
4. Bradley, JS. (1986a). Speech intelligibility
1.5メートル
3メートル
6メートル
5. Bradley, JS. (1986b). Predictors of speech
実環境適応型指向性のSRT
マイクユナイト のSRT
マイクユナイト +補聴器マイクのSRT
図7. 被験者の平均語音聴取閾値スコアN=20(Dantale II)
13. Pumford, JM.; Seewald, RC.; Scollie, SD. &
6. Crandell, C. & Smaldino, J. (1995). The
以下の条件(実環境適応型指向性モード、マイクユナイト のみ、補聴
器マイク+マイクユナイト )のSRTスコア。SRT値がマイナスに大き
ユナイト のメリットは距離と無関係に一定であったのに対し、指向性
7. Cord, MT.; Surr, RK.; Walden, BE. & Olson, L.
メリットは聞き手と信号の距離が遠くなるにつれて著しく減少した。
(2002). Performance of Directional
Microphone Hearing Aids in Everyday Life.
5
ジーエヌリサウンドジャパン株式会社
〒220-0012 神奈川県横浜市西区みなとみらい3-6-3 MMパークビル8F
0120-921-310
www.gnresound.jp/
AL 11 1106A-1106 600
ミングを知っている場合、特定の音環境下でメリットを示
W208
W208
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FILE NAME WP5_マイクユナイト中面_4_入稿_110617.eps
DATE 2011.06.17 SIZE
W628×H297
PRE No.
4
音声は距離が遠くなると小さくなるため、興味の対象と
ワイヤレス通信は、新しい概念ではない。電磁通信のア
マイクユナイト は、
マッチ箱サイズで重さは16グラム弱
ユナイト 単独の条件下およびマイクユナイト と補聴
結果
した。HATSを使用し、話し手/興味の対象となる信号を
なる信号の理解度は、距離に比例して減衰する。具体的
ナログワイヤレステクノロジーは、何年も前から補聴器
であり、話し相手の衣服にクリップで留めるだけで、騒音
器マイクが併存する条件下で実施された。実環境適応型
マイクユナイト のみの条件で使用すると、最高のSRT
発信した。補聴器装用者である被験者の前方のイスの上
には、音源からの距離が2倍になると、音量は6dB低下す
装 用者に利 用されてきた。誘 導 ル ープ 、周 波 数 変 調
が存在する環境でSN比を向上させることが可能である。
指向性設定を使用して比較テストが行われた。
スコアが観察された(平均 -17.92dB)。補聴器マイク+
にHATSを設置した。興味の対象となる信号を発信する
る。雑音と反響が混在すると、興味の対象となる信号の
(FM)
として知られるラジオ周波数、赤外線は、すべてワ
また、本機は内蔵された無指向性マイクで音声を拾うだ
マイクユナイト では、平均スコアは-15.95dBだった。指
HATSの口元から25cmの位置になるように、
マイクユナ
理解度がさらに減衰する
(Fickes, 2003)。ある研究か
イヤレス電磁通信技術に属する。音声信号のデジタルワ
けでなく、
ライン入力接続により、
リサウンド・アレラとユ
テスト設定
向性モードの平均SRTスコアは、-7.28dBだった。
この
イト をHATSの首にヒモでかけた。被験者が座っている
ら、信号/話し手から聞き手までの距離が遠くなると、発
イヤレス通信は、比較的最近になって補聴器に利用され
ナイト ワイヤレスシステムで確立されている強力で安
テスト条件は、マイクユナイト の使用が予想される条
データに基づいてウイルコクソンの順位和検定を行う
位置から直線で1.5m、3.0m、6.0mの3箇所にHATSを
話認識スコアが体系的に減少することが示されている。
るようになった。
これまでのところ、
この技術は両耳の補
定した2.4GHzデジタルワイヤレス通信を使用して、
MP3
件(装用者の背後からだけでなく、全方向から雑音が来
と、マイクユナイト は単独の場合も補聴器マイクと併
設置した。被験者の位置とHATSを設置した3箇所におい
興味の対象となる信号/話し手から1.8mの位置にいる
聴器間の情報を交換したり、電話やテレビといった別の
プレーヤーなどの外部音源から補聴器に直接音声を伝送
る状況)
を模して設定された。実験の結果、
ドライブ中や
用した場合も、指向性モードと比べて性能が有意に優れ
て、マスキング音のレベルと周波数特性は同一に設定し
学生の発話認識スコアは95%だったのに対し、対象から
音源からの情報を受信したりするために使用されてい
することができる。最大7メートルの範囲でワイヤレス接
カクテルパーティーでの会話などの状況で、マイクユナ
ていることが分かった(p<0.01)。雑音源が聞き手の周
た。雑音レベルは65dB SPLに調整し、HATSから発せら
7 . 3 m 離れて座った学 生 のスコアは6 0 %に低 下した
る。
デジタル補聴器に見られる信号処理の可能性増大と
続が可能である。
マイクユナイト にはオン/オフボタン
イト に期待されるデータが得られた。4つの雑音源を天
囲に存在する音環境では、指向性モードの補聴器と比べ
れるDantale IIセンテンスと組み合わせで被験者に発信
(Crandell & Smaldino, 1995)。
これらの結果は、有利
同様に、
デジタルワイヤレス通信の信号処理の可能性は
と音量調節つまみが付いており、簡単に使用できる。LED
井 に 取 り付 け た 。D a n t a l e I I テ スト セ ン テ ン ス
てマイクユナイト は統計的に有意な恩恵を示した。
した。雑音は6個のまったく同じラウドスピーカーから発
な条件の音環境から得られたものであるため、
より劣悪
広がった。
この通信方式はアナログ処理と比べてSN比を
の色によって、
電池、
充電、
ペアリングの状態を示す。
な環境では有害な影響がさらに大きくなると予想され
相対的に改善するとともに、具体的な技術に左右される
マイクユナイト は、単独の音声送信のみならず、補聴器
が付いたHATS(Head and Torso Simulator)
を使用
る。RickettsとHornsby( 2003)は、指向性の恩恵は距
が伝達された信号は電気的干渉またはプライバシー符
マイクが拾った音声と音声送信の混合でも使用できる。
して、話し手/興味の対象となる信号を呈示した。被験者
離に比例して減少すると報告している。一方、Cordら
号化の問題の影響を受けにくい特徴を持つ(Groth &
特に聞こえにくい状況では、単独の音声信号を強力で明
/聞き手の前方2mの椅子の上にHATSを設置した。音
Pedersen, 2010)
。
ス
瞭なストリーム信号として聴取することが可能である。
声信号を発信する口から25cmの位置になるように、マ
合、指向性のメリットや最適性が低減することを示した。
デジタルワイヤレス通信は、極めて多くの異なるアプリ
トリーム信号とマイク環境音を混合する方法は、
ストリー
イクユナイト をHATSの首にひもでかけた。
多くの場合、背景雑音と反響音が信号対雑音比(SN比)
ケーションに関連した用語である。
ジーエヌリサウンドの
ム信号によるSN比向上だけでなく、ある程度周囲の環
をさらに減衰させる
(Bradley, 1986a)。特に、低SN比
補聴器に搭載されているデジタルワイヤレステクノロ
境音の認識が必要とされる状況に適している。
は聴力障害者に有害影響を及ぼす
(Bradley, 1986b)。
ジーは、2.4GHz(産業・科学・医療用)周波数帯を利用し
理解度の問題の三角形を構成して
雑音、距離、反響音は、
ている。
この周波数帯が選択された理由は、聴覚専門家
いる。
と装 用 者 の 双 方にメリットが あるからだ( G r o t h &
話し手
(HATS)
雑音
雑音
ディフューザー(音の拡散器)
として室内にいくつかの移
動式間仕切りと家具を設置し、できるだけ広く音声を拡
散するため、被験者と3個のHATS位置を結ぶ直線とは
異なる方向にスピーカーを向けた。
実環境適応型
指向性のSRT
マイクユナイト の
SRT
9.20m
マイクユナイト &
補聴器マイクのSRT
1.5
0m
6.10m
(雑音、距離、反響音)の三角図
音処理が施され、
カーペットを敷き詰めた部屋であった。
3.0
m
者が信号の50%を理解できたことを示す。
6.0
図3. マイクユナイト の外観
に接続したり複数の補聴器装用者を同一の音源に接続
教育の現場などでは、複数の補聴器装用者が1台のマイ
したりできることが挙げられる。
これらの優位性に基づい
クユナイト に接続すれば、背景雑音が存在しても優れ
て、強度と明瞭度が最高となる音源ポイントで信号を拾
たSN比で話し手の声を聞くことができる。
m
被験者
マイクユナイト は、2.4GHzデジタルワイヤレス通信を
イクのマイクユナイト が開発された。
使用し背景雑音のある環境下で音声を理解するという、
被験者
マイクユナイト 使用環境は、雑音が全方向から発生す
雑音
者の補聴器に信号を直接送信する超軽量ワイヤレスマ
実験2:距離の増加がマイクユナイト の
SN比改善に及ぼす影響
い上げ、2.4GHzデジタルワイヤレス通信を介して装用
図1. 背景雑音環境下における音声理解を阻害する要因
て次のスピーカーから再生した。試験環境は、天井に防
大きいほど、音声信号レベルが背景雑音よりも著しく低い状況で被験
がゼロまたはほとんどないこと、複数のオーディオ機器
反響音
再生し、
自由音場の問題を回避するため、200ミリ秒遅れ
以下の条件(実環境適応型指向性モード、マイクユナイト のみ、補聴
安定域が広いこと、音質が優れていること、音声の遅延
距離
生させた。1番目のスピーカーからマスキング音信号を
器マイク+マイクユナイト )の平均SRTスコア。SRT値がマイナスに
優位性として、中継器の装用が不要であること、接続の
SN比
-26
-24
-22
-20
-18
-16
-14
-12
-10
-8
-6
-4
-2
0
図5. 被験者の平均語音聴取閾値スコア
(Dantale II)
N=9
Pedersen, 2010)。2.4GHzデジタルワイヤレス通信の
雑音
平均語音聴取閾値スコア
(dB)
(2002)は、興味の対象となる信号までの距離が長い場
(Wagenerら, 2003)
を発話することができる人工の口
雑音
図4. マイクユナイト の有効性を確認する研究で
使用されたテスト設定の図
HATS
雑音源
図6. 異なる距離下でマイクユナイト の有効性を
ることに加え、話し手/興味の対象となる信号までの距
確認する研究に用いられたテスト設定図
離が遠い状況が予想される。
このため、話し手がさまざま
な距離に存在する状況を設定し、特殊なテスト条件で語
手順
補聴器装用者の最大の問題を解決する。SN比を改善す
手順
音聴取閾値(SRT)を調べた。実験1と同じ設定を使用し
被験者は、補聴器の使用経験がある難聴者だった。個々
ワイヤレステクノロジーを次のレベルに引き上げる
マイクユナイト
るだけでなく、高SN比が要求されるさまざまな異なる状
全員が補聴器の使用経験がある難聴者だった。
被験者は、
て、マイクユナイト のみ、マイクユナイト +補聴器マ
の聴力低下に基づき、全員にベント付のイヤモールドを
雑音、距離、反響音の問題の三角形に対する解決策は、
マイクユナイト は、信号または外部音源を補聴器に直
況下で2.4GHzデジタルワイヤレス通信の優位性を発揮
個々の聴力低下に基づいて、全員にベント付のイヤモー
イク、実環境適応型指向性(対照)の各設定でテストを
用いてリサウンド・アレラの耳かけ型補聴器をフィッティ
強度と明瞭度が最大となるポイントで興味の対象となる
接送信する携帯式小型音声送信機器である。
する。
この機器のメリットを実証するため、2つの実験が
ルドを用いてリサウンド・アレラの耳かけ型補聴器を
実施した。
ングした。以下の条件(実環境適応型指向性モード、マイ
行われた。
フィッティングした。以下の条件(実環境適応型指向性
信号を拾うことである。話し手がいる場合、
このポイント
は話し手の口元となる。そうすれば明瞭な強い信号が補
クユナイト のみ、補聴器マイク+マイクユナイト )で
モード、
マイクユナイト のみ、
補聴器マイク+マイクユナ
テスト設定
Dantale IIテストを実施した。順序効果(3距離の試験
聴器装用者に直接伝わるので、背景雑音と反響音に比べ
実験1:マイクユナイト によるSN比の改善
イト )
でDantale IIテストを実施した。順序効果を避け
実生活で多く観察される聞き取りが困難な音環境(反響
順)
を避けるため、被験者ごとにテスト条件をランダム化
望ましい音声レベルが大幅に増大する。
本研究では、マイクユナイト がもたらす改善を確認す
るため、各被験者に対するテスト条件をランダム化した。
音が存在、全方向から雑音発生、話し手/興味の対象と
した。
図2. マイクユナイト は、信号を音源の近くで拾い上げ、
なる信号までの距離が変動)
を模して、
テスト条件を設定
るため、語音聴取閾値(SRT)
を調べた。テストは、マイク
補聴器に直接送信する。
2
3
4
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FILE NAME WP5_マイクユナイト中面_4_入稿_110617.eps
DATE 2011.06.17 SIZE
W628×H297
PRE No.
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音声は距離が遠くなると小さくなるため、興味の対象と
ワイヤレス通信は、新しい概念ではない。電磁通信のア
マイクユナイト は、
マッチ箱サイズで重さは16グラム弱
ユナイト 単独の条件下およびマイクユナイト と補聴
結果
した。HATSを使用し、話し手/興味の対象となる信号を
なる信号の理解度は、距離に比例して減衰する。具体的
ナログワイヤレステクノロジーは、何年も前から補聴器
であり、話し相手の衣服にクリップで留めるだけで、騒音
器マイクが併存する条件下で実施された。実環境適応型
マイクユナイト のみの条件で使用すると、最高のSRT
発信した。補聴器装用者である被験者の前方のイスの上
には、音源からの距離が2倍になると、音量は6dB低下す
装 用者に利 用されてきた。誘 導 ル ープ 、周 波 数 変 調
が存在する環境でSN比を向上させることが可能である。
指向性設定を使用して比較テストが行われた。
スコアが観察された(平均 -17.92dB)。補聴器マイク+
にHATSを設置した。興味の対象となる信号を発信する
る。雑音と反響が混在すると、興味の対象となる信号の
(FM)
として知られるラジオ周波数、赤外線は、すべてワ
また、本機は内蔵された無指向性マイクで音声を拾うだ
マイクユナイト では、平均スコアは-15.95dBだった。指
HATSの口元から25cmの位置になるように、
マイクユナ
理解度がさらに減衰する
(Fickes, 2003)。ある研究か
イヤレス電磁通信技術に属する。音声信号のデジタルワ
けでなく、
ライン入力接続により、
リサウンド・アレラとユ
テスト設定
向性モードの平均SRTスコアは、-7.28dBだった。
この
イト をHATSの首にヒモでかけた。被験者が座っている
ら、信号/話し手から聞き手までの距離が遠くなると、発
イヤレス通信は、比較的最近になって補聴器に利用され
ナイト ワイヤレスシステムで確立されている強力で安
テスト条件は、マイクユナイト の使用が予想される条
データに基づいてウイルコクソンの順位和検定を行う
位置から直線で1.5m、3.0m、6.0mの3箇所にHATSを
話認識スコアが体系的に減少することが示されている。
るようになった。
これまでのところ、
この技術は両耳の補
定した2.4GHzデジタルワイヤレス通信を使用して、
MP3
件(装用者の背後からだけでなく、全方向から雑音が来
と、マイクユナイト は単独の場合も補聴器マイクと併
設置した。被験者の位置とHATSを設置した3箇所におい
興味の対象となる信号/話し手から1.8mの位置にいる
聴器間の情報を交換したり、電話やテレビといった別の
プレーヤーなどの外部音源から補聴器に直接音声を伝送
る状況)
を模して設定された。実験の結果、
ドライブ中や
用した場合も、指向性モードと比べて性能が有意に優れ
て、マスキング音のレベルと周波数特性は同一に設定し
学生の発話認識スコアは95%だったのに対し、対象から
音源からの情報を受信したりするために使用されてい
することができる。最大7メートルの範囲でワイヤレス接
カクテルパーティーでの会話などの状況で、マイクユナ
ていることが分かった(p<0.01)。雑音源が聞き手の周
た。雑音レベルは65dB SPLに調整し、HATSから発せら
7 . 3 m 離れて座った学 生 のスコアは6 0 %に低 下した
る。
デジタル補聴器に見られる信号処理の可能性増大と
続が可能である。
マイクユナイト にはオン/オフボタン
イト に期待されるデータが得られた。4つの雑音源を天
囲に存在する音環境では、指向性モードの補聴器と比べ
れるDantale IIセンテンスと組み合わせで被験者に発信
(Crandell & Smaldino, 1995)。
これらの結果は、有利
同様に、
デジタルワイヤレス通信の信号処理の可能性は
と音量調節つまみが付いており、簡単に使用できる。LED
井 に 取 り付 け た 。D a n t a l e I I テ スト セ ン テ ン ス
てマイクユナイト は統計的に有意な恩恵を示した。
した。雑音は6個のまったく同じラウドスピーカーから発
な条件の音環境から得られたものであるため、
より劣悪
広がった。
この通信方式はアナログ処理と比べてSN比を
の色によって、
電池、
充電、
ペアリングの状態を示す。
な環境では有害な影響がさらに大きくなると予想され
相対的に改善するとともに、具体的な技術に左右される
マイクユナイト は、単独の音声送信のみならず、補聴器
が付いたHATS(Head and Torso Simulator)
を使用
る。RickettsとHornsby( 2003)は、指向性の恩恵は距
が伝達された信号は電気的干渉またはプライバシー符
マイクが拾った音声と音声送信の混合でも使用できる。
して、話し手/興味の対象となる信号を呈示した。被験者
離に比例して減少すると報告している。一方、Cordら
号化の問題の影響を受けにくい特徴を持つ(Groth &
特に聞こえにくい状況では、単独の音声信号を強力で明
/聞き手の前方2mの椅子の上にHATSを設置した。音
Pedersen, 2010)
。
ス
瞭なストリーム信号として聴取することが可能である。
声信号を発信する口から25cmの位置になるように、マ
合、指向性のメリットや最適性が低減することを示した。
デジタルワイヤレス通信は、極めて多くの異なるアプリ
トリーム信号とマイク環境音を混合する方法は、
ストリー
イクユナイト をHATSの首にひもでかけた。
多くの場合、背景雑音と反響音が信号対雑音比(SN比)
ケーションに関連した用語である。
ジーエヌリサウンドの
ム信号によるSN比向上だけでなく、ある程度周囲の環
をさらに減衰させる
(Bradley, 1986a)。特に、低SN比
補聴器に搭載されているデジタルワイヤレステクノロ
境音の認識が必要とされる状況に適している。
は聴力障害者に有害影響を及ぼす
(Bradley, 1986b)。
ジーは、2.4GHz(産業・科学・医療用)周波数帯を利用し
理解度の問題の三角形を構成して
雑音、距離、反響音は、
ている。
この周波数帯が選択された理由は、聴覚専門家
いる。
と装 用 者 の 双 方にメリットが あるからだ( G r o t h &
話し手
(HATS)
雑音
雑音
ディフューザー(音の拡散器)
として室内にいくつかの移
動式間仕切りと家具を設置し、できるだけ広く音声を拡
散するため、被験者と3個のHATS位置を結ぶ直線とは
異なる方向にスピーカーを向けた。
実環境適応型
指向性のSRT
マイクユナイト の
SRT
9.20m
マイクユナイト &
補聴器マイクのSRT
1.5
0m
6.10m
(雑音、距離、反響音)の三角図
音処理が施され、
カーペットを敷き詰めた部屋であった。
3.0
m
者が信号の50%を理解できたことを示す。
6.0
図3. マイクユナイト の外観
に接続したり複数の補聴器装用者を同一の音源に接続
教育の現場などでは、複数の補聴器装用者が1台のマイ
したりできることが挙げられる。
これらの優位性に基づい
クユナイト に接続すれば、背景雑音が存在しても優れ
て、強度と明瞭度が最高となる音源ポイントで信号を拾
たSN比で話し手の声を聞くことができる。
m
被験者
マイクユナイト は、2.4GHzデジタルワイヤレス通信を
イクのマイクユナイト が開発された。
使用し背景雑音のある環境下で音声を理解するという、
被験者
マイクユナイト 使用環境は、雑音が全方向から発生す
雑音
者の補聴器に信号を直接送信する超軽量ワイヤレスマ
実験2:距離の増加がマイクユナイト の
SN比改善に及ぼす影響
い上げ、2.4GHzデジタルワイヤレス通信を介して装用
図1. 背景雑音環境下における音声理解を阻害する要因
て次のスピーカーから再生した。試験環境は、天井に防
大きいほど、音声信号レベルが背景雑音よりも著しく低い状況で被験
がゼロまたはほとんどないこと、複数のオーディオ機器
反響音
再生し、
自由音場の問題を回避するため、200ミリ秒遅れ
以下の条件(実環境適応型指向性モード、マイクユナイト のみ、補聴
安定域が広いこと、音質が優れていること、音声の遅延
距離
生させた。1番目のスピーカーからマスキング音信号を
器マイク+マイクユナイト )の平均SRTスコア。SRT値がマイナスに
優位性として、中継器の装用が不要であること、接続の
SN比
-26
-24
-22
-20
-18
-16
-14
-12
-10
-8
-6
-4
-2
0
図5. 被験者の平均語音聴取閾値スコア
(Dantale II)
N=9
Pedersen, 2010)。2.4GHzデジタルワイヤレス通信の
雑音
平均語音聴取閾値スコア
(dB)
(2002)は、興味の対象となる信号までの距離が長い場
(Wagenerら, 2003)
を発話することができる人工の口
雑音
図4. マイクユナイト の有効性を確認する研究で
使用されたテスト設定の図
HATS
雑音源
図6. 異なる距離下でマイクユナイト の有効性を
ることに加え、話し手/興味の対象となる信号までの距
確認する研究に用いられたテスト設定図
離が遠い状況が予想される。
このため、話し手がさまざま
な距離に存在する状況を設定し、特殊なテスト条件で語
手順
補聴器装用者の最大の問題を解決する。SN比を改善す
手順
音聴取閾値(SRT)を調べた。実験1と同じ設定を使用し
被験者は、補聴器の使用経験がある難聴者だった。個々
ワイヤレステクノロジーを次のレベルに引き上げる
マイクユナイト
るだけでなく、高SN比が要求されるさまざまな異なる状
全員が補聴器の使用経験がある難聴者だった。
被験者は、
て、マイクユナイト のみ、マイクユナイト +補聴器マ
の聴力低下に基づき、全員にベント付のイヤモールドを
雑音、距離、反響音の問題の三角形に対する解決策は、
マイクユナイト は、信号または外部音源を補聴器に直
況下で2.4GHzデジタルワイヤレス通信の優位性を発揮
個々の聴力低下に基づいて、全員にベント付のイヤモー
イク、実環境適応型指向性(対照)の各設定でテストを
用いてリサウンド・アレラの耳かけ型補聴器をフィッティ
強度と明瞭度が最大となるポイントで興味の対象となる
接送信する携帯式小型音声送信機器である。
する。
この機器のメリットを実証するため、2つの実験が
ルドを用いてリサウンド・アレラの耳かけ型補聴器を
実施した。
ングした。以下の条件(実環境適応型指向性モード、マイ
行われた。
フィッティングした。以下の条件(実環境適応型指向性
信号を拾うことである。話し手がいる場合、
このポイント
は話し手の口元となる。そうすれば明瞭な強い信号が補
クユナイト のみ、補聴器マイク+マイクユナイト )で
モード、
マイクユナイト のみ、
補聴器マイク+マイクユナ
テスト設定
Dantale IIテストを実施した。順序効果(3距離の試験
聴器装用者に直接伝わるので、背景雑音と反響音に比べ
実験1:マイクユナイト によるSN比の改善
イト )
でDantale IIテストを実施した。順序効果を避け
実生活で多く観察される聞き取りが困難な音環境(反響
順)
を避けるため、被験者ごとにテスト条件をランダム化
望ましい音声レベルが大幅に増大する。
本研究では、マイクユナイト がもたらす改善を確認す
るため、各被験者に対するテスト条件をランダム化した。
音が存在、全方向から雑音発生、話し手/興味の対象と
した。
図2. マイクユナイト は、信号を音源の近くで拾い上げ、
なる信号までの距離が変動)
を模して、
テスト条件を設定
るため、語音聴取閾値(SRT)
を調べた。テストは、マイク
補聴器に直接送信する。
2
3
4
W208
W208
W205
FILE NAME WP5_マイクユナイト中面_4_入稿_110617.eps
DATE 2011.06.17 SIZE
W628×H297
PRE No.
4
音声は距離が遠くなると小さくなるため、興味の対象と
ワイヤレス通信は、新しい概念ではない。電磁通信のア
マイクユナイト は、
マッチ箱サイズで重さは16グラム弱
ユナイト 単独の条件下およびマイクユナイト と補聴
結果
した。HATSを使用し、話し手/興味の対象となる信号を
なる信号の理解度は、距離に比例して減衰する。具体的
ナログワイヤレステクノロジーは、何年も前から補聴器
であり、話し相手の衣服にクリップで留めるだけで、騒音
器マイクが併存する条件下で実施された。実環境適応型
マイクユナイト のみの条件で使用すると、最高のSRT
発信した。補聴器装用者である被験者の前方のイスの上
には、音源からの距離が2倍になると、音量は6dB低下す
装 用者に利 用されてきた。誘 導 ル ープ 、周 波 数 変 調
が存在する環境でSN比を向上させることが可能である。
指向性設定を使用して比較テストが行われた。
スコアが観察された(平均 -17.92dB)。補聴器マイク+
にHATSを設置した。興味の対象となる信号を発信する
る。雑音と反響が混在すると、興味の対象となる信号の
(FM)
として知られるラジオ周波数、赤外線は、すべてワ
また、本機は内蔵された無指向性マイクで音声を拾うだ
マイクユナイト では、平均スコアは-15.95dBだった。指
HATSの口元から25cmの位置になるように、
マイクユナ
理解度がさらに減衰する
(Fickes, 2003)。ある研究か
イヤレス電磁通信技術に属する。音声信号のデジタルワ
けでなく、
ライン入力接続により、
リサウンド・アレラとユ
テスト設定
向性モードの平均SRTスコアは、-7.28dBだった。
この
イト をHATSの首にヒモでかけた。被験者が座っている
ら、信号/話し手から聞き手までの距離が遠くなると、発
イヤレス通信は、比較的最近になって補聴器に利用され
ナイト ワイヤレスシステムで確立されている強力で安
テスト条件は、マイクユナイト の使用が予想される条
データに基づいてウイルコクソンの順位和検定を行う
位置から直線で1.5m、3.0m、6.0mの3箇所にHATSを
話認識スコアが体系的に減少することが示されている。
るようになった。
これまでのところ、
この技術は両耳の補
定した2.4GHzデジタルワイヤレス通信を使用して、
MP3
件(装用者の背後からだけでなく、全方向から雑音が来
と、マイクユナイト は単独の場合も補聴器マイクと併
設置した。被験者の位置とHATSを設置した3箇所におい
興味の対象となる信号/話し手から1.8mの位置にいる
聴器間の情報を交換したり、電話やテレビといった別の
プレーヤーなどの外部音源から補聴器に直接音声を伝送
る状況)
を模して設定された。実験の結果、
ドライブ中や
用した場合も、指向性モードと比べて性能が有意に優れ
て、マスキング音のレベルと周波数特性は同一に設定し
学生の発話認識スコアは95%だったのに対し、対象から
音源からの情報を受信したりするために使用されてい
することができる。最大7メートルの範囲でワイヤレス接
カクテルパーティーでの会話などの状況で、マイクユナ
ていることが分かった(p<0.01)。雑音源が聞き手の周
た。雑音レベルは65dB SPLに調整し、HATSから発せら
7 . 3 m 離れて座った学 生 のスコアは6 0 %に低 下した
る。
デジタル補聴器に見られる信号処理の可能性増大と
続が可能である。
マイクユナイト にはオン/オフボタン
イト に期待されるデータが得られた。4つの雑音源を天
囲に存在する音環境では、指向性モードの補聴器と比べ
れるDantale IIセンテンスと組み合わせで被験者に発信
(Crandell & Smaldino, 1995)。
これらの結果は、有利
同様に、
デジタルワイヤレス通信の信号処理の可能性は
と音量調節つまみが付いており、簡単に使用できる。LED
井 に 取 り付 け た 。D a n t a l e I I テ スト セ ン テ ン ス
てマイクユナイト は統計的に有意な恩恵を示した。
した。雑音は6個のまったく同じラウドスピーカーから発
な条件の音環境から得られたものであるため、
より劣悪
広がった。
この通信方式はアナログ処理と比べてSN比を
の色によって、
電池、
充電、
ペアリングの状態を示す。
な環境では有害な影響がさらに大きくなると予想され
相対的に改善するとともに、具体的な技術に左右される
マイクユナイト は、単独の音声送信のみならず、補聴器
が付いたHATS(Head and Torso Simulator)
を使用
る。RickettsとHornsby( 2003)は、指向性の恩恵は距
が伝達された信号は電気的干渉またはプライバシー符
マイクが拾った音声と音声送信の混合でも使用できる。
して、話し手/興味の対象となる信号を呈示した。被験者
離に比例して減少すると報告している。一方、Cordら
号化の問題の影響を受けにくい特徴を持つ(Groth &
特に聞こえにくい状況では、単独の音声信号を強力で明
/聞き手の前方2mの椅子の上にHATSを設置した。音
Pedersen, 2010)
。
ス
瞭なストリーム信号として聴取することが可能である。
声信号を発信する口から25cmの位置になるように、マ
合、指向性のメリットや最適性が低減することを示した。
デジタルワイヤレス通信は、極めて多くの異なるアプリ
トリーム信号とマイク環境音を混合する方法は、
ストリー
イクユナイト をHATSの首にひもでかけた。
多くの場合、背景雑音と反響音が信号対雑音比(SN比)
ケーションに関連した用語である。
ジーエヌリサウンドの
ム信号によるSN比向上だけでなく、ある程度周囲の環
をさらに減衰させる
(Bradley, 1986a)。特に、低SN比
補聴器に搭載されているデジタルワイヤレステクノロ
境音の認識が必要とされる状況に適している。
は聴力障害者に有害影響を及ぼす
(Bradley, 1986b)。
ジーは、2.4GHz(産業・科学・医療用)周波数帯を利用し
理解度の問題の三角形を構成して
雑音、距離、反響音は、
ている。
この周波数帯が選択された理由は、聴覚専門家
いる。
と装 用 者 の 双 方にメリットが あるからだ( G r o t h &
話し手
(HATS)
雑音
雑音
ディフューザー(音の拡散器)
として室内にいくつかの移
動式間仕切りと家具を設置し、できるだけ広く音声を拡
散するため、被験者と3個のHATS位置を結ぶ直線とは
異なる方向にスピーカーを向けた。
実環境適応型
指向性のSRT
マイクユナイト の
SRT
9.20m
マイクユナイト &
補聴器マイクのSRT
1.5
0m
6.10m
(雑音、距離、反響音)の三角図
音処理が施され、
カーペットを敷き詰めた部屋であった。
3.0
m
者が信号の50%を理解できたことを示す。
6.0
図3. マイクユナイト の外観
に接続したり複数の補聴器装用者を同一の音源に接続
教育の現場などでは、複数の補聴器装用者が1台のマイ
したりできることが挙げられる。
これらの優位性に基づい
クユナイト に接続すれば、背景雑音が存在しても優れ
て、強度と明瞭度が最高となる音源ポイントで信号を拾
たSN比で話し手の声を聞くことができる。
m
被験者
マイクユナイト は、2.4GHzデジタルワイヤレス通信を
イクのマイクユナイト が開発された。
使用し背景雑音のある環境下で音声を理解するという、
被験者
マイクユナイト 使用環境は、雑音が全方向から発生す
雑音
者の補聴器に信号を直接送信する超軽量ワイヤレスマ
実験2:距離の増加がマイクユナイト の
SN比改善に及ぼす影響
い上げ、2.4GHzデジタルワイヤレス通信を介して装用
図1. 背景雑音環境下における音声理解を阻害する要因
て次のスピーカーから再生した。試験環境は、天井に防
大きいほど、音声信号レベルが背景雑音よりも著しく低い状況で被験
がゼロまたはほとんどないこと、複数のオーディオ機器
反響音
再生し、
自由音場の問題を回避するため、200ミリ秒遅れ
以下の条件(実環境適応型指向性モード、マイクユナイト のみ、補聴
安定域が広いこと、音質が優れていること、音声の遅延
距離
生させた。1番目のスピーカーからマスキング音信号を
器マイク+マイクユナイト )の平均SRTスコア。SRT値がマイナスに
優位性として、中継器の装用が不要であること、接続の
SN比
-26
-24
-22
-20
-18
-16
-14
-12
-10
-8
-6
-4
-2
0
図5. 被験者の平均語音聴取閾値スコア
(Dantale II)
N=9
Pedersen, 2010)。2.4GHzデジタルワイヤレス通信の
雑音
平均語音聴取閾値スコア
(dB)
(2002)は、興味の対象となる信号までの距離が長い場
(Wagenerら, 2003)
を発話することができる人工の口
雑音
図4. マイクユナイト の有効性を確認する研究で
使用されたテスト設定の図
HATS
雑音源
図6. 異なる距離下でマイクユナイト の有効性を
ることに加え、話し手/興味の対象となる信号までの距
確認する研究に用いられたテスト設定図
離が遠い状況が予想される。
このため、話し手がさまざま
な距離に存在する状況を設定し、特殊なテスト条件で語
手順
補聴器装用者の最大の問題を解決する。SN比を改善す
手順
音聴取閾値(SRT)を調べた。実験1と同じ設定を使用し
被験者は、補聴器の使用経験がある難聴者だった。個々
ワイヤレステクノロジーを次のレベルに引き上げる
マイクユナイト
るだけでなく、高SN比が要求されるさまざまな異なる状
全員が補聴器の使用経験がある難聴者だった。
被験者は、
て、マイクユナイト のみ、マイクユナイト +補聴器マ
の聴力低下に基づき、全員にベント付のイヤモールドを
雑音、距離、反響音の問題の三角形に対する解決策は、
マイクユナイト は、信号または外部音源を補聴器に直
況下で2.4GHzデジタルワイヤレス通信の優位性を発揮
個々の聴力低下に基づいて、全員にベント付のイヤモー
イク、実環境適応型指向性(対照)の各設定でテストを
用いてリサウンド・アレラの耳かけ型補聴器をフィッティ
強度と明瞭度が最大となるポイントで興味の対象となる
接送信する携帯式小型音声送信機器である。
する。
この機器のメリットを実証するため、2つの実験が
ルドを用いてリサウンド・アレラの耳かけ型補聴器を
実施した。
ングした。以下の条件(実環境適応型指向性モード、マイ
行われた。
フィッティングした。以下の条件(実環境適応型指向性
信号を拾うことである。話し手がいる場合、
このポイント
は話し手の口元となる。そうすれば明瞭な強い信号が補
クユナイト のみ、補聴器マイク+マイクユナイト )で
モード、
マイクユナイト のみ、
補聴器マイク+マイクユナ
テスト設定
Dantale IIテストを実施した。順序効果(3距離の試験
聴器装用者に直接伝わるので、背景雑音と反響音に比べ
実験1:マイクユナイト によるSN比の改善
イト )
でDantale IIテストを実施した。順序効果を避け
実生活で多く観察される聞き取りが困難な音環境(反響
順)
を避けるため、被験者ごとにテスト条件をランダム化
望ましい音声レベルが大幅に増大する。
本研究では、マイクユナイト がもたらす改善を確認す
るため、各被験者に対するテスト条件をランダム化した。
音が存在、全方向から雑音発生、話し手/興味の対象と
した。
図2. マイクユナイト は、信号を音源の近くで拾い上げ、
なる信号までの距離が変動)
を模して、
テスト条件を設定
るため、語音聴取閾値(SRT)
を調べた。テストは、マイク
補聴器に直接送信する。
2
3
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W205
W208
W208
FILE NAME WP5_マイクユナイト表面_4_入稿_110617.eps
DATE 2011.06.17 SIZE
W628×H297
PRE No.
4
結論
Journal of American Academy of Audiology,
のみの
聴覚障害者の最大の問題は、背景雑音のある環境下で
13, 295-307.
場 合にS R Tスコアが最 高となった( 平 均 - 2 0 . 7 d B ,
音声を理解することであり、多くのユーザーは補聴器を
-20.4dB, -20.5dB)。補聴器マイク+マイクユナイト で
装用してもこの悩みを訴える。指向性がSN比を改善する
Education. School Planning and Management.
は、3つの距離の平均スコアは-19.1dB、-16.7dB、
のは、興味の対象となる信号が聞き手の正面に存在し、
Retrieved from
-17.9dBだった。3つの距離の指向性モードの平均SRTス
聞き手と信号の距離が比較的短く、反響音がわずかであ
http://www.peterli.com/archive/spm/535.
Distance and Reverberation Effects on
コアは、-8.9dB、-4.8dB、0.4dBだった。
このデータに基
り、雑音が聞き手の背後に存在する場合に限られるため、
shtm
Directional Benefit. Ear and Hearing, Vol. 24.
づいてウイルコクソンの順位和検定を行うと、単独の場
雑音が存在するその他の無数の環境では、補聴器装用
合も補聴器マイクと併用した場合も、
マイクユナイト は
者にとって問題は解決されないままである。マイクユナ
requirements affect technology choice for
3つの距離すべてにおいて指向性モードよりも性能が有
イト は、雑音が四方八方から発生し、信号までの距離が
wireless hearing instruments. ReSound White
Recognition of speech in noise with hearing
意に優れていることが分かった
(p<0.01)。
マイクユナイ
変動する場合でも、指向性設定と比べて語音聴取閾値を
GHzワイヤレステクノロジーは、
リサウンド・アレラとユナイト ワイヤレスシステムに搭載されている。
Paper article.
aids using dual microphones. Journal of
ト のメリットは距離と関係なく一定であったのに対し、
有意に改善させることが示された。以上の結果から、
マイ
ジーエヌリサウンドでは新たにワイヤレスマイク―マイクユナイト ―を発売し、中継器を必要としない直
American Academy of Audiology, 6,
指向性メリットは距離が遠くなるにつれて減少した。音源
クユナイト は背景雑音環境下での音声理解に優れて
Signal-tonoise ratio advantage of binaural
接通信を実現した。本論文では、背景雑音がある環境下での音声理解という聴覚障害者の最大の問題に
から離れるほど音響パワーが減衰するため、距離に伴う
いることが分かる。指向性とマイクユナイト を併用する
hearing aids and directional microphones
減少が予想される。
この結果は、興味の対象となる信号
と、雑音下でのきこえに関する不満を解消し、雑音を最小
under different levels of reverberation.
Design, optimization, and evaluation of a
までの距離が比較的短い環境で指向性が好まれるとい
限に抑えて理解を最大化することが可能である。
Journal of Speech and Hearing Disorder, 49,
Danish sentence test in noise. Journal of
278-286.
International Audiology, 42: 10-17.
結果
3つの距離すべてにおいて、マイクユナイト
う知見と一致している。以上の試験結果から、
マイクユナ
イト は多くの状況で指向性の限界を克服しうることが
参考文献
示された。現実の生活環境では、
マイクユナイト は雑音
1. Agnew, J. & Block, M. (1997). HINT thresholds
を最小限に抑制し、音声理解を最大化することが期待さ
れる。
-26
-24
-22
-20
-18
-16
-14
-12
-10
-8
-6
-4
-2
0
2
14. Ricketts, T. (2000). Impact of Noise Source
Configuration on Directional Hearing Aid
マイクユナイト
雑音を最小化して音声理解を最大化
Benefit and Performance. Ear and Hearing,
8. Fickes, M. (2003). The Sounds of a Sound
21, 194-205.
15. Ricketts, TA. & Hornsby, BWY. (2003).
16. Valente, M.; Fabry, D. & Potts, L. (1995).
10. Hawkins, DB. & Yacullo, WS. (1984).
11. Madison, T. & Hawkins, D. (1983). The
要約
No. 6.
9. Groth, J. & Pedersen, BD. (2010). How user
シャーロットT. ジェスパーソン、マーク・ローレンス
440-449.
17. Wagener K, Josvassen JL, Ardenkj?r R. (2003)
18. Walden, BE.; Surr, RK.; Cord, MT.; Edwards,
ジーエヌリサウンドは、2.4GHzワイヤレステクノロジーを補聴器に初めて導入したメーカーである。2.4
言及し、既存の解決策の長所と限界点を検討する。その後、マイクユナイト について解説し、補聴器のマ
イクでは聞こえにくい聴環境においてどのように音声認識が改善されるかについて論じる。
聴覚障害者の最大の課題は、背景雑音がある環境下で
と比較して、聴取環境としての最適性が低い現実の状況
音声を理解することであり、多くのユーザーは補聴器を
では、指向性は同等のメリットを示さないことが分かって
signal-tonoise ratio advantage of directional
E.&Olson, L. (2000). Comparison of Benefits
装用してもこの悩みが完全に解消されることは少ない。
いる(Madison & Hawkins, 1983; Hawkins &
for dual-microphone BTE. Hearing Review, 4,
microphones. Hearing Instruments 34 (2),
Provided by Different Hearing Aid
雑音下で音声認識を向上したいという欲求は、さまざま
Yacullo, 1984; Amlani, 2001)。
(9), 26, 29, 30.
18, 49.
Technologies. Journal of American Academy
な補聴器機能や多くのフィッティング技術(両耳における
of Audiology, 11, 540-560.
ラウドネスの重合、低周波利得低減など)に反映されて
問題の三角関係
いる。
指向性は、補聴器装用者が指向性を使用する方法とタイ
2. Agnew, J. (1999). Challenges and some
12. Nielsen, HB. (1973). A Comparison between
19. Wouters, J.; Litiere, L. & van Wieringen, A.
Hearing Aids with Directional Microphone
High Performance Hearing Solutions, 3, 4-9.
and Hearing Aids with Conventional
(1999). Speech intelligibility in noisy
Microphone. Scandinavian Audiology, Vol. 2.
environments with one and
指向性は、興味の対象となる信号と雑音の空間分離を利
す可能性がある。指向性の恩恵が得られない状況(例え
No.3, 173-176.
two-,microphone hearing aids. Audiology 38,
用して、背景雑音環境下での音声理解を改善する。指向
ば、興味の対象となる信号の位置が聞き手の前方に存在
91-98.
性を適用するには、興味の対象となる信号(多くは会話)
しない、信号距離が遠い、雑音位置が後方でない場合な
Jenstad, LM. (2000). Speech Recognition
が聞き手の正面に存在し、その他の方向からの信号が重
ど)
では、
この機能は装用者の満足度が低い傾向がある。
with In-the-Ear and Behind-the-Ear
要性の低い雑音であることが前提となる。指向性により
(Cordら, 2002)。
しかし、現実世界の音環境は均一でな
studies in classrooms. Journal of the
Dual-Microphone Hearing Instruments.
聞き手の前方以外から発生する信号の増幅は、低減され
いので、補聴器装用者は一つの信号に集中しようとして
Acoustical Society of America, 80, 846-854.
Journal of American Academy of Audiology,
る。指向性が最も有効に作用するのは興味の対象となる
も、背景雑音が無限に異なる音環境に直面することにな
11, 23-35.
信号が強力であり、かつこの直接音が反射により遅延し
る。指向性が満足すべき解決策として機能しない音環境
intelligibility in rooms. Journal of the
たり、背景雑音によりマスキングされない程度の騒がし
は、数多く存在する。例えば、興味の対象となる信号が聞
Acoustical Society of America, 80, 837-845.
い環境である(Agnew & Block, 1997; Agnew,
き手の正面に存在せず、背景雑音が存在する音環境が挙
1999; Ricketts, 2000; Ricketts & Hornsby,
げられる。具体的には、話し手が聞き手の隣や背後に座っ
importance of Room Acoustics. In R. Tyler &
2003)。上記の音響的側面を考慮に入れた室内実験か
ている夕食時の会話などである。
また、話し手と聞き手の
いほど、音声信号レベルが背景雑音よりも著しく低い状況で被験者が
D. Schum (Eds), Assistive Listening Devices.
ら、指向性は信号対雑音比(SN比)
を著しく改善すること
距離が遠い音環境も問題が大きい。話し手との距離がき
信号の50%を理解できたことを示す。特記すべき知見として、マイク
Allyn & Bacon: Needham Heights, MA.
が実証されている。指向性のメリットは、3.27 dB∼8.5
こえを悪くする典型的な例としては、教室、講堂、集会所、
dBの範囲で報告されている
(Nielsen, 1973; Valente
大会議室などがあげられる。立食パーティー、家族のだん
ら, 1995; Woutersら, 1999; Pumfordら, 2000:
らん、店内、
ショッピングセンターなど、話し手と背景雑音
Waldenら, 2000)。
しかし、実験装置で再現される状況
が空間分離されない音環境も、指向性に問題が生じる。
SRTスコア
(dB)
solutions for understanding speech in noise.
3. Amlani, AM. (2001). E Efficacy of Directional
Microphone Hearing Aids: A Meta-Analytic
Perspective. Journal of the American
Academy of Audiology, 12, 202-214.
4. Bradley, JS. (1986a). Speech intelligibility
1.5メートル
3メートル
6メートル
5. Bradley, JS. (1986b). Predictors of speech
実環境適応型指向性のSRT
マイクユナイト のSRT
マイクユナイト +補聴器マイクのSRT
図7. 被験者の平均語音聴取閾値スコアN=20(Dantale II)
13. Pumford, JM.; Seewald, RC.; Scollie, SD. &
6. Crandell, C. & Smaldino, J. (1995). The
以下の条件(実環境適応型指向性モード、マイクユナイト のみ、補聴
器マイク+マイクユナイト )のSRTスコア。SRT値がマイナスに大き
ユナイト のメリットは距離と無関係に一定であったのに対し、指向性
7. Cord, MT.; Surr, RK.; Walden, BE. & Olson, L.
メリットは聞き手と信号の距離が遠くなるにつれて著しく減少した。
(2002). Performance of Directional
Microphone Hearing Aids in Everyday Life.
5
ジーエヌリサウンドジャパン株式会社
〒220-0012 神奈川県横浜市西区みなとみらい3-6-3 MMパークビル8F
0120-921-310
www.gnresound.jp/
AL 11 1106A-1106 600
ミングを知っている場合、特定の音環境下でメリットを示
W205
W208
W208
FILE NAME WP5_マイクユナイト表面_4_入稿_110617.eps
DATE 2011.06.17 SIZE
W628×H297
PRE No.
4
結論
Journal of American Academy of Audiology,
のみの
聴覚障害者の最大の問題は、背景雑音のある環境下で
13, 295-307.
場 合にS R Tスコアが最 高となった( 平 均 - 2 0 . 7 d B ,
音声を理解することであり、多くのユーザーは補聴器を
-20.4dB, -20.5dB)。補聴器マイク+マイクユナイト で
装用してもこの悩みを訴える。指向性がSN比を改善する
Education. School Planning and Management.
は、3つの距離の平均スコアは-19.1dB、-16.7dB、
のは、興味の対象となる信号が聞き手の正面に存在し、
Retrieved from
-17.9dBだった。3つの距離の指向性モードの平均SRTス
聞き手と信号の距離が比較的短く、反響音がわずかであ
http://www.peterli.com/archive/spm/535.
Distance and Reverberation Effects on
コアは、-8.9dB、-4.8dB、0.4dBだった。
このデータに基
り、雑音が聞き手の背後に存在する場合に限られるため、
shtm
Directional Benefit. Ear and Hearing, Vol. 24.
づいてウイルコクソンの順位和検定を行うと、単独の場
雑音が存在するその他の無数の環境では、補聴器装用
合も補聴器マイクと併用した場合も、
マイクユナイト は
者にとって問題は解決されないままである。マイクユナ
requirements affect technology choice for
3つの距離すべてにおいて指向性モードよりも性能が有
イト は、雑音が四方八方から発生し、信号までの距離が
wireless hearing instruments. ReSound White
Recognition of speech in noise with hearing
意に優れていることが分かった
(p<0.01)。
マイクユナイ
変動する場合でも、指向性設定と比べて語音聴取閾値を
GHzワイヤレステクノロジーは、
リサウンド・アレラとユナイト ワイヤレスシステムに搭載されている。
Paper article.
aids using dual microphones. Journal of
ト のメリットは距離と関係なく一定であったのに対し、
有意に改善させることが示された。以上の結果から、
マイ
ジーエヌリサウンドでは新たにワイヤレスマイク―マイクユナイト ―を発売し、中継器を必要としない直
American Academy of Audiology, 6,
指向性メリットは距離が遠くなるにつれて減少した。音源
クユナイト は背景雑音環境下での音声理解に優れて
Signal-tonoise ratio advantage of binaural
接通信を実現した。本論文では、背景雑音がある環境下での音声理解という聴覚障害者の最大の問題に
から離れるほど音響パワーが減衰するため、距離に伴う
いることが分かる。指向性とマイクユナイト を併用する
hearing aids and directional microphones
減少が予想される。
この結果は、興味の対象となる信号
と、雑音下でのきこえに関する不満を解消し、雑音を最小
under different levels of reverberation.
Design, optimization, and evaluation of a
までの距離が比較的短い環境で指向性が好まれるとい
限に抑えて理解を最大化することが可能である。
Journal of Speech and Hearing Disorder, 49,
Danish sentence test in noise. Journal of
278-286.
International Audiology, 42: 10-17.
結果
3つの距離すべてにおいて、マイクユナイト
う知見と一致している。以上の試験結果から、
マイクユナ
イト は多くの状況で指向性の限界を克服しうることが
参考文献
示された。現実の生活環境では、
マイクユナイト は雑音
1. Agnew, J. & Block, M. (1997). HINT thresholds
を最小限に抑制し、音声理解を最大化することが期待さ
れる。
-26
-24
-22
-20
-18
-16
-14
-12
-10
-8
-6
-4
-2
0
2
14. Ricketts, T. (2000). Impact of Noise Source
Configuration on Directional Hearing Aid
マイクユナイト
雑音を最小化して音声理解を最大化
Benefit and Performance. Ear and Hearing,
8. Fickes, M. (2003). The Sounds of a Sound
21, 194-205.
15. Ricketts, TA. & Hornsby, BWY. (2003).
16. Valente, M.; Fabry, D. & Potts, L. (1995).
10. Hawkins, DB. & Yacullo, WS. (1984).
11. Madison, T. & Hawkins, D. (1983). The
要約
No. 6.
9. Groth, J. & Pedersen, BD. (2010). How user
シャーロットT. ジェスパーソン、マーク・ローレンス
440-449.
17. Wagener K, Josvassen JL, Ardenkj?r R. (2003)
18. Walden, BE.; Surr, RK.; Cord, MT.; Edwards,
ジーエヌリサウンドは、2.4GHzワイヤレステクノロジーを補聴器に初めて導入したメーカーである。2.4
言及し、既存の解決策の長所と限界点を検討する。その後、マイクユナイト について解説し、補聴器のマ
イクでは聞こえにくい聴環境においてどのように音声認識が改善されるかについて論じる。
聴覚障害者の最大の課題は、背景雑音がある環境下で
と比較して、聴取環境としての最適性が低い現実の状況
音声を理解することであり、多くのユーザーは補聴器を
では、指向性は同等のメリットを示さないことが分かって
signal-tonoise ratio advantage of directional
E.&Olson, L. (2000). Comparison of Benefits
装用してもこの悩みが完全に解消されることは少ない。
いる(Madison & Hawkins, 1983; Hawkins &
for dual-microphone BTE. Hearing Review, 4,
microphones. Hearing Instruments 34 (2),
Provided by Different Hearing Aid
雑音下で音声認識を向上したいという欲求は、さまざま
Yacullo, 1984; Amlani, 2001)。
(9), 26, 29, 30.
18, 49.
Technologies. Journal of American Academy
な補聴器機能や多くのフィッティング技術(両耳における
of Audiology, 11, 540-560.
ラウドネスの重合、低周波利得低減など)に反映されて
問題の三角関係
いる。
指向性は、補聴器装用者が指向性を使用する方法とタイ
2. Agnew, J. (1999). Challenges and some
12. Nielsen, HB. (1973). A Comparison between
19. Wouters, J.; Litiere, L. & van Wieringen, A.
Hearing Aids with Directional Microphone
High Performance Hearing Solutions, 3, 4-9.
and Hearing Aids with Conventional
(1999). Speech intelligibility in noisy
Microphone. Scandinavian Audiology, Vol. 2.
environments with one and
指向性は、興味の対象となる信号と雑音の空間分離を利
す可能性がある。指向性の恩恵が得られない状況(例え
No.3, 173-176.
two-,microphone hearing aids. Audiology 38,
用して、背景雑音環境下での音声理解を改善する。指向
ば、興味の対象となる信号の位置が聞き手の前方に存在
91-98.
性を適用するには、興味の対象となる信号(多くは会話)
しない、信号距離が遠い、雑音位置が後方でない場合な
Jenstad, LM. (2000). Speech Recognition
が聞き手の正面に存在し、その他の方向からの信号が重
ど)
では、
この機能は装用者の満足度が低い傾向がある。
with In-the-Ear and Behind-the-Ear
要性の低い雑音であることが前提となる。指向性により
(Cordら, 2002)。
しかし、現実世界の音環境は均一でな
studies in classrooms. Journal of the
Dual-Microphone Hearing Instruments.
聞き手の前方以外から発生する信号の増幅は、低減され
いので、補聴器装用者は一つの信号に集中しようとして
Acoustical Society of America, 80, 846-854.
Journal of American Academy of Audiology,
る。指向性が最も有効に作用するのは興味の対象となる
も、背景雑音が無限に異なる音環境に直面することにな
11, 23-35.
信号が強力であり、かつこの直接音が反射により遅延し
る。指向性が満足すべき解決策として機能しない音環境
intelligibility in rooms. Journal of the
たり、背景雑音によりマスキングされない程度の騒がし
は、数多く存在する。例えば、興味の対象となる信号が聞
Acoustical Society of America, 80, 837-845.
い環境である(Agnew & Block, 1997; Agnew,
き手の正面に存在せず、背景雑音が存在する音環境が挙
1999; Ricketts, 2000; Ricketts & Hornsby,
げられる。具体的には、話し手が聞き手の隣や背後に座っ
importance of Room Acoustics. In R. Tyler &
2003)。上記の音響的側面を考慮に入れた室内実験か
ている夕食時の会話などである。
また、話し手と聞き手の
いほど、音声信号レベルが背景雑音よりも著しく低い状況で被験者が
D. Schum (Eds), Assistive Listening Devices.
ら、指向性は信号対雑音比(SN比)
を著しく改善すること
距離が遠い音環境も問題が大きい。話し手との距離がき
信号の50%を理解できたことを示す。特記すべき知見として、マイク
Allyn & Bacon: Needham Heights, MA.
が実証されている。指向性のメリットは、3.27 dB∼8.5
こえを悪くする典型的な例としては、教室、講堂、集会所、
dBの範囲で報告されている
(Nielsen, 1973; Valente
大会議室などがあげられる。立食パーティー、家族のだん
ら, 1995; Woutersら, 1999; Pumfordら, 2000:
らん、店内、
ショッピングセンターなど、話し手と背景雑音
Waldenら, 2000)。
しかし、実験装置で再現される状況
が空間分離されない音環境も、指向性に問題が生じる。
SRTスコア
(dB)
solutions for understanding speech in noise.
3. Amlani, AM. (2001). E Efficacy of Directional
Microphone Hearing Aids: A Meta-Analytic
Perspective. Journal of the American
Academy of Audiology, 12, 202-214.
4. Bradley, JS. (1986a). Speech intelligibility
1.5メートル
3メートル
6メートル
5. Bradley, JS. (1986b). Predictors of speech
実環境適応型指向性のSRT
マイクユナイト のSRT
マイクユナイト +補聴器マイクのSRT
図7. 被験者の平均語音聴取閾値スコアN=20(Dantale II)
13. Pumford, JM.; Seewald, RC.; Scollie, SD. &
6. Crandell, C. & Smaldino, J. (1995). The
以下の条件(実環境適応型指向性モード、マイクユナイト のみ、補聴
器マイク+マイクユナイト )のSRTスコア。SRT値がマイナスに大き
ユナイト のメリットは距離と無関係に一定であったのに対し、指向性
7. Cord, MT.; Surr, RK.; Walden, BE. & Olson, L.
メリットは聞き手と信号の距離が遠くなるにつれて著しく減少した。
(2002). Performance of Directional
Microphone Hearing Aids in Everyday Life.
5
ジーエヌリサウンドジャパン株式会社
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0120-921-310
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AL 11 1106A-1106 600
ミングを知っている場合、特定の音環境下でメリットを示