共和国法律第7796号 - JITCO

共和国法律第7796号
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共和国法律第7796号
上院法案第1283号
下院法案第12194号
フィリピン共和国
フィリピン国会
メトロ・マニラ
第3回通常国会
メトロ・マニラにおいて、1994年7月25日(月曜日)に開会および開催。
[共和国法第7796号]
技術教育技能開発庁を設立し、当該開発庁に権限、組織およびその他の目的を付与することに関
する法律
召集されたフィリピン国会の上院および下院により制定する。
第1条
名称
本法律は「技術教育および技能開発に関する1994年法」または「1994年TESDA法」と呼ぶ。
第2条
方針の宣言
フィリピンの国家開発目標および優先事項に対応するとともに、それに応じた高い質を有するフ
ィリピンの中級レベルの人材開発を支援することにおいて、適切で達成可能な高品質かつ効率的
な技術教育および技能開発手段を提供するための国の方針をここに宣言する。
国は、技術教育および技能開発の機会を提供することで、訓練および技能を付与された労働力の
直接の派遣元でありかつ当面の受益者である各種関連部門、特に民間企業の積極的参画を促進す
るものとする。
第3条
達成目標と目的
本法の達成目標および目的は以下の通りである。
• 国際競争力を達成するための技術教育および技能開発プログラムの質を向上し強化する。
• 質の高い中級レベルの人材に対し、変革する要求に見合った技術教育および技能開発に焦
点をあてる。
• 中級レベルの人材開発プログラムの科学的および技術的知識基盤を普及させることにより、
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批判的なかつ創造的な思考を助長する。
• 技術教育および技能開発ならびに訓練システムにおいて、公共および民間の研究機関の相
互補完的な役割を確認し助長する。および、
• 労働倫理、自己規律、自助精神および愛国心の強調の下での人格的向上を通じて、望まし
い価値観を教育する。
第4条
用語定義
本法に使用の用語は以下のとおり定義される。
• 「技能」とは、課題または業務を遂行するために必要な実践的に修得した能力である。
• 「技能開発」とは、学習者または労働者が、与えられた職業分野の業務または一連の業務
に対する必要条件として要求される能力、知識および行動様式を修得もしくは向上させる
ため、またはその両方を行うために体系的に学習する機会を与えられるという一連の過程
である。
• 「技術教育」とは、広範な一般教育、理論的、科学的および技術的学習、ならびに関連職
能訓練を行うことによって、技能者、補助作業者およびその他の分類の中級労働者の育成
を目指す中等教育履修者および下級高等教育履修者向けに設定された教育課程であり、学
位のないプログラムと公的に認定されたものを指す。
• 「職業」とは、相互に関連するあらゆる一連の各種仕事の集合体、または本来業務経験或
いは訓練を通じ取得可能な特定の資格を要する、慣習的にまたは公的に技能工もしくは熟
練工として認知されるあらゆる職業を指す。
• 「中級レベルの人材」とは以下のものを指す。
1.
少なくとも中等教育を履修し卒業証書を得たのと同等の、公的または非公的教育およ
び訓練を経て実用技術および知識を修得した者。だが、中等教育の学位を持つことが
望ましい。または、
2.
自己の職業または技能が非常に優秀であると業種団体により認証された技能労働者。
• 「民間企業」とは、その下にあらゆる種類の資産が私的に所有され、その中で個人が、単
独または他人との共同で、事業活動に従事することができる経済的組織体を指す。これに
は、生産、製造、加工、詰め替えまたは商品の集荷に従事する工業、農業または農産業企
業体であり、サービス業を主とする企業体も含む。
• 「指導員」とは、各種課題の即時改善に向けて、技能の実践を指示する者を指す。
• 「指導教官/指導員」とは、特定の作業、課題、職業または一連の関連職業に対し要求さ
れる心構え、知識、技能および行動様式を教える上で必要とされる指導員の能力を開発す
ることを目的として当該指導員を訓練する者を指す。
• 「研修生」とは、業務関連技能を修得および開発することを目的とした職業訓練、管理業
務訓練または技術訓練の課程を受ける者を指す。
• 「実習」とは、認可された実習可能職業について、実習生と雇用者間の契約を含みつつ、
必修の理論教育を行う雇用の中で実施される研修を指す。
• 「実習生」とは、実習契約期間中の、認可された実習可能な職種につき訓練を受ける者を
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指す。
• 「実習契約」とは、将来の使用者が実習生を訓練する上で、自己に義務を課し、その見返
りに実習生が、各当事者の権利、義務および責任を重視しつつ、認可された実習可能な職
種の研修条件を受け入れることに同意する契約を指す。
• 「実習可能職業」とは、三者構成の機関により公的に認証された職種で、TESDAにより実
習可能として承認されたものを指す
• 「学習者」とは、実習を伴わない半熟練工および他産業職種の研修生として雇用された者
をいう。学習課程はTESDAの許可を要する。
• 「使用者主導」または「市場主導戦略」とは、教育体制により適切な技能と知識が確実に
提供されるよう、教育/訓練機関および業界間の結びつきを強化する戦略を指す。
• 「デュアル・システム/訓練」とは、学校および生産現場の2カ所で行われる品質技術およ
び職業教育実施体制のことを指す。学校研修において、研修生に対し論理的基礎、基本研
修、指導および人間形成を教え、生産現場訓練においては、人としての規律と労働の価値
を教えつつ、実作業状況で当該研修生の技能開発と習熟を発展させる。
• 「賦課助成金制度」は、雇用者研修課程を提供する企業に最終的に還元または割戻しされ
ることで本課程の受益者(支払いのうち一定の割合となることが多い)となるプログラム
参加使用者からの法的寄与をいう。
第5条
技術教育および技能開発庁の設置
本法に宣言する方針を実行するため、技術教育技能開発庁(TESDA)(以後「TESDA」という)
を本法により設置し、TESDAは国家人材青少年協議会(NMYC)、技術職業教育局(BTVE)、
ならびに教育文化スポーツ省(DECS)の地区事務所の技術職能教育に関する人員と機能、並びに
労働雇用省地方雇用局の実習プログラムを置き換えかつ吸収する。
第6条
TESDAの構成
TESDAはTESDA理事会およびTESDA事務局で構成される。
第7条
TESDA理事会の構成
TESDA理事会は次の者により構成される。
• 労働雇用長官―議長
• 教育文化スポーツ長官―共同議長
• 貿易産業長官―共同議長
• 農業長官―メンバー
• 内務自治長官―メンバー
• TESDA長官―メンバー
なお、フィリピン大統領は民間部門から下記構成員を任命するものとする。
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使用者/業界団体から2名、うち1名は女性とする。
労働部門から3名、うち1名は女性とする。全国民間技術・職業教育訓練機関協会から2名、うち1
名は女性とする。民間部門の全構成員が任命され次第、構成員は、構成員のうちその三分の一(1/3)
の任期が毎年終了するよう自ら組織化するものとする。その後空席を補充するため任命された民
間部門からの構成員の任期は3年とする。
ただし、フィリピン大統領は、TESDA理事会機能の効率的業務執行に必要と自ら認めるときは何
時でも、行政命令により、TESDA理事会の構成員を変更することができる。
TESDA理事会は、少なくとも年2回の会合を持つか、その議長が必要とみなす限り更に複数回の
会合を持つものとする。議長不在のときは、共同議長が議長をつとめる。理事会構成員のうち政
府を代表する構成員が会合に出席できないときは、場合に応じ、政府の代表が目的執行のために
指名する長官代理または副長官が定例的に政府の代表を代行するものとする。
理事の利益、特権および報酬は既存の法および規定に整合するものとする。
第8条
理事会の権限および機能
TESDAの権限は、主として、以下を考慮の上、組織化されかつ完全に統合された技術教育および
技能開発方針、計画および課程を策定しそれを継続する任務を負うものとする。
• 技術教育および技能開発を通じフィリピン人の人的資源の質を向上する上で、新たな指示
を与え、その推進のためにここに宣言された国家方針。
• 上記方針の実施には、フィリピン社会の各種関係部門の方針、計画およびプログラムの調
整と運用が必要である。
• 緊急課題および推奨事項に直ちに取り組めるよう、各産業団体、各事業者団体、雇用者、
労働者および政府の代表が平等に参画するものとする。および、
• あらゆる国家レベルでの計画策定において、産業界、労働界および政府間の連携改善が優
先されるものとする。
• 理事会は下記の権力を持つものとする。
1.
本法の効果的執行に必要な限りにおいて、産業界団体、事業者団体、雇用者、労働者
と協議の後、方針、計画、プログラムおよび指針を公布する。
2.
技術教育および技能開発プログラムの統合、協調および監視を効率的に行うための各
種常任委員会、部会または技術作業部会を全国、地域および地方レベルで組織化し構
成する。
3.
現行の法律、規定および規則のもとで国内および海外契約を締結、作成、施行および
実施する。
4.
顧客主導戦略に従った改良、融合または段階的廃止を通しての中級レベルの人材の向
上および開発に関係する全ての機関で構成される下位部門およびプログラムを再構
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築する。
5.
民間産業界により設立され施行される技能標準および技能検定を承認する。
6.
公立および私立機関両方の認可体制を確立し管理する。
7.
機関の指導教官の訓練またはプログラムを設立、開発および支援する。
8.
共和国法第7686号に規定されたデュアル研修体制の一層の活用を支援し助長する。
9.
TESDAにより交付された指針に従い、実施された試験および研修の合理的な料金およ
び課金を徴収し、当該収益を自己使用のために保有する。
10.
承認された国家技術教育および技能開発計画に従い、実施すべきプログラムおよびテ
ーマに対する事務局の推奨に基づいて資源を配分する。
11.
技術教育および技能開発を目的とする賦課助成金スキームなどの組織的財政支援ス
キームを決定し承認する。
12.
理事会に対して専門的および技術的助言を与えるため、必要があれば、学会および民
間部門から選ばれる諮問委員会を設立する。ただし、諮問委員会が設立された場合は、
その運営に充当される業務を割り当てる権限が本法により理事会に付与される。
13.
TESDAの創設目的に沿って、本法の諸規定を施行するにあたり必要なその他の権限お
よび機能を履行する。
第9条
行動を検討し勧告する権限
TESDAは、技術教育もしくは技能開発またはその両方のために提案された技術支援計画および資
金援助に関し、それがフィリピン政府ならびに国際的組織および外国組織を含めた他国間との国
内および外国で締結される契約によるものも含め、関連当局に対してその活動を検討し、勧告す
るものとする。
第10条
TESDA事務局
本法により、技術教育技能開発庁事務局が創設され、その機能および任務は下記の通りとする。
• 各段階のTESDA構成員の機関およびその他の関係機関が参画する国家技術教育および技能
開発計画の立案工程を確立し維持、策定する。
• TESDAの方針決定に対して、TESDAにより認可された中級レベルの技能労働者人材計画に
基づき、当該機関の年間技術教育および技能開発計画に織り込まれるべき資源配分および
組織的役割と任務につき、政策決定のための分析結果を提供する。
• TESDAの承認のもと、当該国家技術教育および技能開発計画の効果的かつ効率的施行のた
めの対応策を勧告し、当該対応策を施行する。
• 承認された技術教育および技能開発計画に従って、施行すべき当該プログラムおよび事業
のための具体的資源配分をTESDAに提案する。
• 技術教育および技能開発のための計画および方針施行の作業プログラム進捗および達成に
関する定期報告をTESDAに提出する。
• 技術教育および技能開発に関する大統領宛年次報告書をTESDAの承認を得るために作成す
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る。
• 本法律第18条に規定の実習計画を施行し管理する。
• 本法律第23条に規定の通り、指導者、監督者、立案者および管理者の訓練用計画を作成し
TESDAの認可後施行する。
• 本法律に宣言された方針を施行するため、承認された計画およびプログラムを施行し活動
を実施するための契約を締結する。および、
• 理事会により委託されたその他の機能および義務を実行する。
第11条
長官
TESDA事務局の主席は長官とし、長官は同様にTESDA理事会の構成員であるものとする。長官は
フィリピン大領領により任命され、次官位と同一の報酬、権利および給与を受けるものとする。
TESDA事務局の主席執行役員として、長官は当該組織の技術および管理職員を総括管理監督する
ものとする。
第12条
副長官
長官は、TESDA理事会の推薦を受けフィリピン大統領が任命する2名の副長官により補佐される
ものとする。1名は職業および技術に関する教育および研修を担当し、他の1名は方針と計画を担
当する。
副長官は次官補と同一の報酬、権利および給与を受けるものとする。
第13条
管理業務主席
長官はさらに管理業務主席の補佐を受けるものとする。管理業務主席はTESDA理事会により指名
されたキャリア公務員であるものとする。
第14条
構成組織と職員
TESDA事務局は、長官、副長官および管理業務主席の部局に加え、長官が指名する専務理事がそ
の長となる下記部局より構成されるものとし、事務局秘書は理事IVの位と同一の給与を得るもの
とする。
• 企画局(PO)
企画局は副長官部局の下に所属するものとし、下記の機能を有するものとする。
1.
技術教育および技能開発部門内の効率的資源配分決定を促進する計画工程とその方
法を立案し確立する。
2.
部門内の資源配分決定の基礎となるべき技術教育および技能開発に関する国家計画
の策定および定期的更新を主導する。
3.
部門内の効果的かつ効率的計画立案および方針策定のための情報システムを調査、研
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究および開発する。
4.
部門内の各種機関の企画能力を確立する目的として、プログラムおよび事業計画を実
行する。および、
5.
TESDAにより公認されるその他の権限および機能を実行する。
• 技能基準および認証局(SSCO)
技能基準および認証局(SSCO)は副長官部局の下に所属するものとし、下記の機能を有す
るものとする。
1.
技能の標準化、国内で行う検定および承認のための国家システムを開発し確立する。
2.
産業団体および労働組合が特定職業分野での技能標準の役割に順次着目し、また地方
政府が技能基準、検定および認証に積極的に参画するよう、工程および手法を設計、
改革および採用する。
3.
技能検定を行う場としての役割を果たせるよう、民間企業、労働者協会および組合な
らびに公的機関に対する認定体制を確立し実施する。
4.
効果的かつ効率的に技能標準、検定および認証を国内で行うための方針、規定および
規則を勧告するために各種職業分野を調査し開発する。および、
5.
承認されたその他の権限および機能を履行する。
• 国家技術職業教育訓練機関(NITVET)
国家技術職業教育訓練機関(NITVET)は副長官部局の下の部門に所属するものとし、下記
の機能を有するものとする。
1.
技術職業教育および訓練分野において政府の研究開発部門としての役割を果たす。
2.
各種技術職業教育および訓練分野のカリキュラムおよびプログラムの基準を開発す
る。
3.
技術教育および技能開発部門内の指導教官、教師および指導員の継続的養成のための
統合計画を開発し実行する。
4.
部門内の組織能力を構築するための計画および事業を開発する。および、
5.
承認されたその他の権限および機能を履行する。
• 公的技術職業教育訓練局(OFTVET)
公的技術職業教育訓練局(OFTVET)は副長官部局の下に所属するものとし、下記の機能を
有するものとする。
1.
国内の各種機関により実行される公的技術職業教育および訓練計画に効果的かつ効
率的管理を行うための方針、方策および指針を提供する。
2.
承認された国家技術教育および技能開発計画と比較して、異なる公的職業教育および
訓練計画を認証、調整、統合、監視および評価するための体制を確立し維持する。
3.
制度化された技術職業教育および研修に、特に地方政府組織と共に、従事している機
関のネットワークを確立し維持する。および、
4.
承認されたその他の権限および機能を履行する。
• 非公的技術職業教育訓練局(ONFTVET)
非公的技術職業教育訓練局(ONFTVET)は副長官部局の下の部門に所属するものとし、下
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記の機能を有するものとする。
1.
非公的地域団体を基盤とする技術職業教育および研修の効果的実施のため指示を与
え、方針および指針を提供する。
2.
各種機関、特に地方政府機関により実施される非公的技術職業教育および研修計画に
対して、認証、調整、監視および評価を行う。
3.
非公的、地域基盤の技術職業教育および研修を実施する地方政府機関、非政府組織を
含む機関のネットワークを確立し維持する。
4.
承認されたその他の権限および機能を履行する。
• 実習局(OA)
実習局(OA)は副長官部局の下に所属するものとし、下記の機能を有するものとする。
1.
2.
実習体制実施のため指示を与え、方針および指針を策定する。
各種機関および企業により実施される実習スキームおよび工程の全てに対して、認証、
調整、監視および評価を行う。
3.
実習スキームとプログラムを実施する機関および企業のネットワークを構築する。
4.
承認されたその他の権限および機能を履行する。
• TESDA地方事務所
各TESDA地方事務所は理事IVの地位と給与を得る地方事務所長を長とし、その事務所長は
大統領により任命されるものとする。各TESDA地方事務所は長官の直接指揮下に置かれ、
下記機能を有するものとする。
1.
地方技術教育技能開発(TESDA)委員会の事務局として業務を行う。
2.
それぞれの管轄地域において、技術教育および技能開発計画、事業および関連活動の
効果的監督、調整および統合を行う。
3.
TESDAにより設定された方針の下で、地域および地方レベルで実施するTESDA計画
を開発し勧告する。
4.
第15条
承認されたその他の権限および機能を履行する。
TESDA州事務所
TESDAの各州事務所は、技能開発担当の公務員がその長となるものとし、所長は理事IIIの位と同
等の給与を得るものとする。TESDAの各州事務所は長官の直接指揮下に置かれ、下記機能を有す
るものとする。
1.
TESDAの州委員会の事務局業務を行う。
2.
それぞれの地域において、特に地方政府機関に対して、技術職業教育および訓練計画
の効果的監督、調整、統合および監視のための技術支援を行う。
3.
各地域において実施するTESDA計画の検討および勧告を行う。および、
4.
承認されたその他の権限および機能を履行する。さらにTESDA事務局はTESDAが必
要とみなす部門をさらに追加構成することができる。長官は公務員法、公務員規定お
よび公務員規則に基づきTESDAの目的、方針および機能を実行するのに必要な人員を
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任命するものとする。
第16条
給与標準化法に係るコンプライアンス
TESDAの職員および従業員の報酬および給与は、国家報酬および分類計画のもとでの給与標準化
法およびその他の適用法に従うものとする。
第17条
コンサルタントおよび技術支援、広報ならびに調査
その目的達成のため、TESDAは本法により技術教育および技能開発分野での調査業務および広報
のために適格なコンサルタントおよび民間組織の役務採用のための予算を確保する権限が付与さ
れている。必要であれば、政府の他機関の役務を利用するものとする。
第18条
実習プログラムの譲渡
労働雇用省地方雇用局の実習プログラムはTESDAに譲渡されるものとし、TESDAは当該プログラ
ムを現行の法律、規定および規則に従って実施および管理するものとする。
第19条
技術教育技能開発委員会
TESDAは、公的および民間部門による技能開発活動全ての実行を調整し監視するために、地域お
よび地方レベルで技術教育技能開発委員会を設立するものとする。これら委員会は、同様に地域
および地方開発議会の技術教育技能開発委員会として活動するものとする。技術教育技能開発委
員会の構成はTESDAにより公布される指針に基づき長官により決定されるものとする。
第20条
技能開発センター
TESDAは全国、地域および地方の技能訓練センターネットワークを、技能開発を目的として強化
するものとする。このネットワークには職業および技術学校、工科大学、科学技術大学、および
その他の公認の公立および私立デュアル・システム教育機関における技能訓練センターを含める
ものとする。技術教育および技能開発センターは、国家技術教育および技能開発計画に従い
TESDAにより設定される規定および規則のもとで管理運用されるものとする。
第21条
中級レベルの人材総合開発計画の策定
TESDAは、経済および社会の成長のため、雇用に対する企業家精神および技術開発を進めるため
の技能労働者の最適配分、開発および利用を目的として、国家雇用計画または方針に基づき中級
レベルの人材総合開発計画を策定するものとする。この計画は、TESDAにより採用された後、定
期的に更新され、承認のためにフィリピン大統領に提出されるものとする。その後、この計画が
国家開発計画の枠内での全国技術教育および技能開発計画と採用されるものとする。TESDAは事
務局に対し、本活動における支援活動を行うよう、その構成部局、民間部門および学会に呼びか
けるよう指示するものとする。本総合計画は、実習、デュアル研修システムおよびそのほかに下
記を実施するためのスキームを含む、改正された産業界ベースの研修計画であるものとする。
• 研修労働者の最大限の保護と福祉を推進する。
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• 技術教育および技能開発に関する品質および関連性ならびに社会的説明責任を改善する。
• 政府の雇用促進努力を加速する。および、
• 従来の公的高等教育レベルに達しない就学人口の社会的流動性の向上のための各種機会を
拡大する。政府から財政的および技術的支援を受ける政府機関および非政府機関は全て、
国の技術教育および技能開発計画に沿った、それぞれの機関の年次技術教育および技能開
発計画を策定するものとする。当該計画支援予算はTESDAの審査を受け、承認を受けて予
算行政管理省に精査・提出されるものとする。TESDAは各機関の技能開発計画およびスキ
ームの効率性と効果性を評価し、国家技術教育および技能開発計画の量的および質的目標
に適合するようにする。
第22条
国家技能基準の設定と管理
TESDA認証産業委員会により国家技能基準は確立されるものとする。TESDAは承認および認証プ
ログラムを開発し施行するものとし、本プログラムにおいて、民間工業団体および技能職業団体
は承認された技能検定実施の認証を受け、地方政府機関は当該技能検定を担当地域で、TESDAが
設定した指針に従って促進する。労働雇用長官は法的証明のために技能職種を決定するものとす
る。国家技能検定および証明システムはTESDAによりTESDA事務局を通じて公布されるものとす
る。
第23条
研修計画管理
TESDAは、高品質で費用対効果のある技術教育、技能開発およびそれに関連する機会を提供する
ため、公的および私的機関の技能開発用訓練計画および研修スキームを策定し管理するものとす
る。当該研修計画およびスキームには、指導教官・指導者訓練、事業開発および技術開発、技能
職種および雇用関連分野において費用対効果のある研修、ならびに全ての技能研修計画に欠かせ
ない要素としての価値の開発を含めるものとする。
第24条
雇用主および各組織への支援
開発庁は、TESDAが本目的のために策定する規定および規則のもとで、本目的が達成されるよう
設定した、技能研修スキームに従事するあらゆる雇用主または組織を支援するものとする。
第25条
全ての技能研修スキームの調整
技能開発に関わる国家的活動を統合するため、本法で定める技術教育および技能研修スキームは
全て、特に技能基準の設定に関係するものは、TESDAと調整されるものとする。本目的により、
政府内、民間部門、特に全体または一部を問わず政府資金を受けている現行技術教育および技能
訓練計画について、TESDAは当該計画を審査および評価してそれらの効率性と効果性を確認する
ものとする。
第26条
工業委員会
TESDAは、雇用主および労働者が、技能開発スキーム、技能標準化および証明制度、ならびに
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TESDAの目的を実現するためのその他機能の策定と施行に直接参画できるよう、各種工業会およ
びその他の各種団体または協会とともに効果的かつ効率的な組織的合意を確立するものとする。
第27条
優遇制度
TESDAは、政府および民間産業界および団体による高品質な技術教育および技能開発機会の提供
を助長するため、適切な優遇制度を開発し運用するものとする。
第28条
技能開発機会
TESDAは、高品質な技術教育および技能開発機会を、特に不利な部門に対し与えるため、より高
い付加価値を得る活動を行う能力および生産性向上を公平に配分する能力を使って、富の創造の
ための新たな策、ならびに効果的かつ効率的運用体制を策定し施行するものとする。
第29条
TESDA研修機能の地方政府への委任
前条規定の運用体制を確立するにあたり、TESDAは、地方政府機関が最終的に地域を基盤とした
技術教育および技能開発機会の提供に責任を持つことができるよう、技能開発に関する具体的計
画を形成、施行し資金供給を行うものとする。ただし、委任により影響を受ける可能性のある
TESDA職員を関係地方政府機関が吸収できない場合は、当該職員の効果的かつ時宜に適った再研
修を考案、施行するものとする。
第30条
技能オリンピック
国内において、高品質技能開発の促進、国際技能競技大会への出場を目的として、TESDAは、民
間工業界の積極的参画を得て、全国技能オリンピックを毎年組織し開催するものとする。TESDA
は、TESDA事務局を通して、年次全国技能オリンピックの効果的かつ効率的実施および国際技能
オリンピックへの参加に必要な規定および指針を公布するものとする。
第31条
TESDA開発資金
本法によりTESDA開発資金が創設され、TESDAにより運営/管理される。同資金による収入は、
研修機関、工業界、地方政府機関がその能力を向上し、研修および研修に関連する活動を開発お
よび実行するための補助金および支援として独占的に使用されるものとする。当該資金への出資
は下記の通りとする。
• 政府による一括一時払い国家予算配賦
• 海外労働者福祉運営資金からの年次寄付、ただしその額は第34条第(D)項と併せ、検討さ
れるべきである。
• 寄付、贈与金、遺贈金、およびその他の遺産贈与または贈物。および、
• TESDAが生み出したその他の収入。
○ TESDA理事会は、当該資金の管理者となるものとし、そのために、下記に従い当該資金
の管理のために必要な実施要領を作成するものとする。a)民間寄贈者による指示がない
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限り、民間寄付金の運用益のみを使うものとし、b)基金の元本は、その収益を含めてい
かなる部分も管理費用の充当に使用しないものとする。
○ 理事会は、理事会公布の指針に従い、著名な政府認証投資機関の一つを基金管理者に指
名するものとする。
第32条
奨学給付金
TESDAは、国内各地域の技術教育および技能開発に必要な事項に対応する、奨学給付金のための
配賦および基金設立のためのシステムを採用するものとする。
第33条
TESDA予算
本法の施行初期に必要な資金供給額は、NMYCおよびBTVEの現行予算により拠出される。従って、
拠出された基金は本法の継続的施行に必要な場合に対応して、年次歳出予算法に含めるものとす
る。
第34条
経過措置
a)本法承認後2カ月以内に、大統領は、労働雇用長官ならびに教育文化スポーツ長官との協議を
経て、TESDA理事会の民間部門代表者を選定するものとする。
• 民間部門代表者選定後3カ月以内に、大統領は、理事会の推薦により、事務局長を任命する
ものとする。
• 長官の任命後4カ月以内に、TESDAの組織構成および職員組織を決議するため理事会が開催
されるものとする。
• TESDAの発足後1年以内に、理事会は一つの専門機関にTESDA開発基金のためのスキーム作
成を第31条に規定された通り委嘱するものとし、その成果は理事会による適切な活動のた
めの原資として使用されるものとする。
• 現行の労働雇用省の国家人材青少年協議会(NMYC)ならびに教育文化スポーツ省の技術
職業教育局(BTVE)の人員は、残留定員数の枠内で、TESDAの組織構成および職員組織が
理事会で承認されるまで、個別業務および任務の実施を継続し、また継続して相応の給料
および福利を受領するものとする。ただし、上記の新たな組織構成および職員組織の準備
および承認においては、可能な限り、影響を受ける政府職員の就労および先任権の安定を
尊重し確実にするものとする。理事会で承認された新たな職員組織に含まれない人員、再
任命されなかった人員または再編成の結果自ら離脱を選ぶ人員は、現行法に基づく離脱ま
たは退職の給付金を支払われるものとする。
第35条
自動審査
本法の発効後5年ごとに、大統領により任命された3人からなる独立審査小委員会は、TESDAの活
動内容を審査し、その審査結果にもとづき大統領ならびに上院および下院の両方に勧告を行うも
のとする。
共和国法律第7796号
第36条
13/13
規定および指針の施行
TESDA理事会は、本法発効後90日以内に、本法を有効に実施するための規定および規則を制定す
るものとする。TESDA理事会は当該規定および指針の複写をその公布後30日以内に両院の教育、
芸術および文化委員会に提出するものとする。本条に対する違反はすべて、関係職員の全員が共
和国法第6713号のもとに有責、さもなければ「共和国公務員および公務雇員の行動倫理基準規範」
およびその他現行行政法または刑法に対して有責であるものとする。
第37条
廃止条項
本法に違反するまたは本法に一致しない法律、大統領令、大統領命令、大統領布告、および規則
またはそれらの一部は、本法により廃止または本法に従って修正される。
第38条
可分性条項
本法のいかなる規定であれそれが違憲であると宣告された場合でも、当該規定は本法のその他の
規定の有効性に影響を与えないものとする。
第39条
有効性
本法は、全国紙2紙上に本法の全体が広報された日から15日後に有効となるものとする。
承認済
(SGD)ホセ・D・べネシア Jr.
(SGD)エドガルド・J・アンガラ
下院議長
上院議長
本法は、上院法案第1283号および下院法案第12194号を統合したものであり、最終的に上院および
下院を1994年8月23日に通過した。
(SGD)カミロ・L・サビオ
(SGD)エドガルド・T・トゥマンガン
下院事務局長
上院議長
承認済
フィデル・V・ラモス
フィリピン大統領
国会承認の本法案は1994年8月25日、大統領フィデル・V・ラモスの署名により法として制定され
た。
フィリピン共和国
技術教育技能開発庁
East Service Road, South Superhighway, Taguig, Metro Manila
第 68 回 TESDA 理事会
2009 年 2 月 20 日(金)午後 2 時
7 階 TESDA 議場 理事長室
タギッグ市
決議番号 2009-03
(1/2 ページ)
TESDA-JITCO 技能技術移転プロジェクト
改訂版方針および施行規則の承認
1992 年 10 月 14 日および 15 日にマニラで開催された旧国家人材青少年協議会(NMYC)および
国際研修協力機構(JITCO)の討議議事録(ROD)により、両者は、技術移転のための研修生の
派遣および受け入れの促進が、日本・フィリピン間の友好関係かつ相互理解の一層の強化および
向上のために、大変重要であることに合意した。
労働雇用省(DOLE)1994 年省令第 6 号が、JITCO-NMYC 技術移転事業の体系化のために制定さ
れた。
技術教育技能開発庁(TESDA)は、官民すべての研修プログラムの合理化および調整を図り、我
が国の労働者及び企業に対し、当該プログラムのより効率的で費用対効果のある提供を目的とし
て、共和国令第 7796 号により設立された。
地域産業、労働者、商品およびサービスが、世界市場においてさらなる競争力を持つために、
TESDA-JITCO 技能技術移転プロジェクトが、その活動を推進することが、本法の精神及び意図と
なっている。
労働雇用省(DOLE)1994 年 2 月 1 日発行の省令第 6 号は、2001 年 7 月 13 日に改訂された。
1.
2.
3.
発展する経済および市況に、より関連したプロジェクトの提供
日本の先進技術生産システムにおける実地研修を通じ、我が国の労働者の競争力および
生産性の向上をはかるという、プロジェクトの目標の確かな遵守
市場経済、自由企業・市場主導型技術提供の原則の下で、異文化間技術移転計画の実行
可能性を、確実なものとし且つ促進する。
2009 年 1 月 29 日の TESDA 理事会・TESDA 事務局協議会の技能職業教育訓練条項に基づき、
TESDA-JITCO 技能技術移転プロジェクトの改訂版方針および施行規則による 2001 年省令第 6 号
の修正は、TESDA 理事会で審議され、評価・認定されるに値するとして勧告された。
1
フィリピン共和国
技術教育技能開発庁
East Service Road, South Superhighway, Taguig, Metro Manila
第 68 回 TESDA 理事会
2009 年 2 月 20 日(金)午後 2 時
7 階 TESDA 議場 理事長室
タギッグ市
決議番号 2009-03
(2/2 ページ)
TESDA-JITCO 技能技術移転プロジェクト
改訂版方針および施行規則の承認
TESDA-JITCO 認定委員会は、労働雇用省 2001 年省令第 6 号 TESDA-JITCO 技能技術移転プロジ
ェクトの改訂版方針および施行規則を承認した。
2009 年 2 月 20 日午後 1 時から開かれた、第 64 回 EXCOM-TESDA 理事会は、TESDA-JITCO 技能
技術移転プロジェクトの改訂版方針および施行規則についての、TESDA 理事会の評価および認定
を承認した。
よってここに以下のように決議する。
2009 年 2 月 20 日午後 2 時から開かれた、TESDA 理事会は、TESDA-JITCO 技能技術移転プロジ
ェクトの改訂版方針および施行規則を承認する。
なお、本決議および労働雇用省 2001 年省令第 6 号 TESDA-JITCO 技能技術移転プロジェクトの改
訂版方針および施行規則の写しは、関係者全員に配布される。
2009 年 2 月 20 日承認
マリア・アドリンダ・デ・ヘスス=フォロ
理事会第 4 書記
認証
事務局長 AUGUSTO BOBOY SYJUCO 博士
TESDA 理事会 議長代理
TESDA 長官
2
技術教育技能開発庁
TESDA-JITCO 技能技術移転プロジェクト
施行規則
上記方針につき、さらなる実効性および運営性を提供するため、本プロジェクトの様々な段階に
おける、ガイドライン、手順、手続き、予定の実施を定める。
背景
1.
2.
1.1
旧国家人材青少年協議会(NMYC)と国際研修協力機構(JITCO)の間で、討議議事
録(ROD)が 1992 年に署名された。本プロジェクトは、日本に研修生を派遣する、
TESDA 認定の 2 つの送出し機関のみで 1994 年に公式にスタートした。送出し機関の
数は毎年徐々に増え、今年 68 機関に達した。送出し機関の増加と同時に、研修・交
流に派遣される研修生の数も 15,000 まで増えた。本プロジェクトの研修生は、マニラ
首都圏およびその周辺地域から、実質的に全国規模に膨れ上がった。
1.2
官民すべての研修プログラムの合理化および調整をはかり、労働者に対しても企業に
対しても、より効率的で費用対効果のある、当該プログラムの提供を行うため、共和
国令第 7796 号により技術教育技能開発庁(TESDA)が設立された。従って、地域産
業、労働者、商品およびサービスが、世界市場においてさらなる競争力を持つため、
TESDA-JITCO 技能技術移転プロジェクトが、その活動を進めることが、本法の精神
及び意図となっている。
用語の定義
TESDA 1. 技術教育技能開発庁。 2. フィリピンの技能職業教育訓練を管理指導する
政府機関。
2.2 JITCO 1. 国際研修協力機構。 2. 外国からの研修生を受け入れる日本の民間企業およ
び団体に対して包括的なサポートおよびサービスを提供する、日本の非営利団体。
2.3 TESDA-JITCO STTP 1. TESDA-JITCO 技能技術移転プロジェクト。 2. 日本の JITCO
およびフィリピンの TESDA の指導により、日本およびフィリピンの企業間で交わされ
る個々の契約で、日本での研修制度(ITP)および技能実習制度(TITP)の下で外国から
の研修生を受け入れるもの。
2.4 ITP 1. 研修制度。 2. 通常 1 年以内の初期研修で、研修活動の範囲は、研修計画によ
って決められる。
2.5 TITP 1. 技能実習制度。 2. 研修の第 2 段階で、最長 2 年間で仕事を通じて研修生の技
能を向上させることを目的としている。
2.6 施行規則(IRR) 本プログラムの施行に関する、規定の手順およびガイドライン。
2.7 認定 送出し機関の新規および更新申請者の、施行規則に準じた、本プログラムへの参
加および、制度や手順の施行についての、公認行為。
2.8 送出し機関 正規登録機関、産業委員会、産業連合会、商工会議所、非政府組織、協同
組合、または投資委員会登録の日本人/フィリピン人で、研修生の選出、派遣前教育の
提供、日本への研修生の派遣について TESDA に認定されている者。
2.9 人材開発 従業員の個人的および組織的な技術、知識、能力の開発を支援する体制。人
材開発には、従業員研修、従業員キャリア開発、業績管理・開発、指導、後継者育成、
幹部候補選別、奨学制度、組織開発などがある。
2.10 一般情報シート 研修生が個人情報の詳細を記入する。
2.1
3
2.11 選抜システム 主に、受理・決定された研修申込および、認証された研修計画の要件・
仕様に基づき、研修生を選抜するためのシステム。
2.12 派遣 技能の強化および日本のような先進国の技術の修得のため、フィリピン人の技能
労働者を日本に送ること。
2.13 研修生 フィリピン国民で 20 歳から 40 歳までの、現在雇用されており、高度な技能・
技術を日本における研修・技能実習で学ぼうとする者。
2.14 準備プログラム 日本への研修生派遣前の、送出し機関による派遣前教育・研修。これ
には、労働倫理、日本文化、日本語、渡航前のオリエンテーション/ブリーフィングな
どが含まれる。
2.15 労働倫理 努力と勤勉の美徳に基づく価値観。また労働の道徳的な利益および個性を伸
ばす能力に対する信念。
2.16 日本文化 日本の精神や人々を理解するのに役立つ、日本の習慣や伝統。また日本の習
慣の独特な世界を把握する機会を提供する。どのように結婚するか、家族はどのように
休日を祝うか、人々は何を食べ、どのように人間関係を営み、楽しんでいるか、など。
2.17 オリエンテーション プロジェクトの内容、実行方法、主要メンバー、関係者の責任な
どについての情報を提供するための会合
2.18 渡航前ブリーフィング 送出し機関および TESDA プロジェクトチーム双方による会合
で、研修生のために、プロジェクト参加者の条件、研修生の義務、問題が生じた場合の
連絡先などに関して、必要な情報を提供する。
2.19 評議委員会 組織の規則により選出または任命された、一般市民、地域指導者、公務員、
その他の者から構成される集団。
2.20 業務施設 業務活動のために使用される部屋。
2.21 研修施設 研修活動のために設計または設立されたもの。
2.22 TESDA-JITCO プロジェクトチーム TESDA-JITCO プロジェクト実行担当の、TESDA に
指名されたプロジェクト職員。
2.23 地域事務所 正式に指名された TESDA の地域職員で、その地域において、TESDA-JITCO
プロジェクトの実行・監視について、TESDA-JITCO プロジェクトチームを支援するのが
職務。
2.24 組織能力 人的資源のために決定された JITCO 研修プログラムを管理する送出し機関の
能力に関する、業務施設、研修施設、職員の総数などの適合性。
2.25 ネットワーク 研修生の確保・選抜、研修およびモニタリングのそれぞれを目的とする、
フィリピンの地方自治体、企業、人材開発機関、および日本の政府・非政府組織/企業
体と連携または協力する、送出し機関の能力。
2.26 実績記録 送出し機関の過去の実績で、派遣研修生数、施行規則違反、帰国研修生数、
失踪者数などに基づき査定される。
2.27 査定 新卒者または労働者が職場で期待される基準に達することができるか、明確な能
力基準に基づき、決定するための過程。
2.28 認定 TESDA-JITCO プロジェクトチームにより、TESDA-JITCO プロジェクトの特定の
基準または要件を満たした機関に、与えられる承認。
2.29 更新 認定期間(2 年間)経過後に、プロジェクトの基準または要件を機関に再提出す
ること。
2.30 プロジェクト長官 TESDA 長官。プロジェクト長官として、認定申請の承認の可否を決
定する単独の権限を有する。
2.31 認定委員会 TESDA 理事から構成され、送出し機関の実績を精査し、認定申請および違
反について協議し、定足数(50%)に 1 名を加えた人数で、当該結果および申請の決議
を可決する。
4
2.32 議長 技能研修事業担当の TESDA 理事会役員で、職権上、認定委員会の投票会員。
2.33 議長代理 正式指名された理事会役員代表で、職権上、認定委員会の投票会員。
2.34 プロジェクト副長官 TESDA 指名役員または地域事務理事で、プロジェクト長官の代理
を務める。
2.35 協議 正式又は公式の論議または討議で、許容できる措置または決定を下すため、十分
な考慮を要する。
2.36 違反行為 法令または規則に対する犯罪または侵害行為。
2.37 申請料 送出し機関から TESDA に、返金不可の 2 万ペソを支払う。
2.38 認定料 送出し機関申請者が、プロジェクト長官が認定証を承認する際、TESDA に対し
て 2 万ペソを支払う。
2.39 認定証 TESDA から、当該送出し機関の正当に権限が与えられた代表役員に対して発行
される。
2.40 履行保証金 本プロジェクトに関して TESDA が定めた政策およびガイドラインにつき、
送出し機関の遵守を保証する目的で、送出し機関から TESDA に対して、1 年分 50 万ペ
ソが納付される。
2.41 適正手続き 設定された規則、原則、手順に従った、法務の執行。
2.42 一時停止処分 事実関係が明らかになるまで、決定または判断行為を延期または保留す
ること。
2.43 解除処分 犯した違反の度合いにより、送出し機関の活動を打ち切ること。
2.44 取消処分 犯した違反の度合いにより、送出し機関に対して発行された認定証を無効に
すること。
2.45 法規 立法機関で成立した、公式文書による法であり、法令または決議の形をとるもの
で、通常慣習または判決により定められた、文書によらない、または一般的な法とは区
別されるもの。
2.46 有責性 送出し機関またはその役員が、道徳的または法的に責任がとれる度合いの評価
基準。
2.47 過失 過ちを犯すこと、または道徳的・法的に間違った行為を犯すこと。
2.48 制裁 送出し機関に対し、その行為を改めるよう促す、もしくは強制するため、または
戦略的な理由により、認定委員会が取る処罰または対策。
2.49 派遣研修生 研修・技能実習を受けるため日本に送られる、TESDA-JITCO 研修生。
2.50 モニタリング TESDA-JITCO 技能技術移転プロジェクトの実行において、成功・不成功
を判断するための過程。
2.51 罰金 規則/法に違反した者が支払いを命じられる金額。
2.52 利害関係者 事業や産業などにおいて、投資、貢献、利害関係を有する人または集団。
2.53 違反行為 法令または規則に対する侵害行為。
2.54 重大な違反 罰則措置を要する、規則又は法令に対する重大な違反行為。
2.55 現場モニタリング 履行または遵守の問題が存在しないかどうかチェックするため、ま
た困難な状況の一因となっているプログラムまたはプロジェクトの状態を確認するため、
現場で行われる。
2.56 減額 受入れ機関・送出し機関の研修契約の規定、または研修申込に関する JITCO の公
的な指示事項に反したことに対して、研修手当またはその他の給付金を減らすこと。
2.57 研修手当 研修・技能実習とよばれる 3 年間の最初の研修の段階で、受入れ企業から研
修生に対して、食費や生活必需品などのための生活費として支給される、毎月の給付金。
2.58 受入れ機関(AO) 日本の都道府県または中央官庁公認の、商工会議所、商工会連合会、
中小企業連合会、職業訓練機関、営利を追求しない団体で、研修生・技能実習生を受け
入れることができ、日本の法律に基づき、研修・技能実習を実施できる機関。
5
2.59 受入れ企業(AC) 研修生受入れのための日本の公的援助および指導を受けている、提
携先の海外企業からの正規の研修生を受け入れ、指導・管理する組合加盟企業または日
本の企業。
2.60 軽度の違反 規則又は法令に対する軽微な違反行為。
2.61 推薦状 日本の入国管理局による在留資格認定証明書(COE)の発行のため、送出し機
関の要請に従い、TESDA-JITCO プロジェクトが発行する。
2.62 中央集権 地方または下位レベルから政治的または行政的な権力を取り除き、中央権力
に集中させること。
2.63 上訴不可 上訴することのできない訴訟または判決。
2.64 研修契約 送出し機関/企業および受入れ機関/企業間の、研修プログラムに関する、
公式文書による契約または協定。
2.65 確保 プロジェクトの研修生/情報の供給者候補を見つける、または探すこと。
2.66 送出し企業(SC) 従業員を雇い、日本での研修・技能実習で、従業員の知識および技
能を高めようと考える、フィリピンで正式登録された企業または会社。
2.67 企業契約 従業員が研修・技能実習を受けることを承認する、当該企業社長により署名
された、公式文書による協定。また当該企業が、研修・技能実習修了後、研修生である
従業員を受け入れる旨が明記されている。
2.68 研修計画 特定職業の技能・技術・知識要件向上のための、研修の範囲・種類、アプロ
ーチ、カリキュラム、研修スケジュール、後方支援、責任、不測の事態に対する計画を
明確にする。
2.69 技能 何かを上手にこなす能力で、通常、研修や経験を通じて修得するもの。
2.70 技術 一単位とみなされる機械、設備、システム。
2.71 知識 情報、事実、考え、真理、原理などの、一般的な認識または所有。
2.72 能力証明書 新卒者または労働者が、職場で期待される基準に達しているか、明確な能
力基準に基づき判断する、評価過程を通過した者に対して TESDA が発行する、能力証
明。証明書は、能力基準を満たしている者に与えられる。
2.73 現在雇用者 TESDA-JITCO 技能技術移転プロジェクトの研修生としての申請時に、雇用
されている個人。
2.74 研修申込 受入れ機関/企業が、職種および当該企業に必要な研修生数を示したもの。
2.75 失踪者 逃亡者ともいう。理由は明らかでないが、受入れ機関/企業から逃げ出した研
修生。
2.76 研修候補者事務処理 研修候補者に必要な、研修プログラムの申請に関する、すべての
書類をそろえること。
2.77 研修生リスト 研修申込の要件/仕様を満たした、研修候補者のリスト。
2.78 派遣証明書 送出し企業の社長が署名した、JITCO の書式で、在留資格認定証明書の発
給申請の付属資料。
2.79 送出し企業のプロフィール 送出し企業の社長により作成、署名された関係書類で、当
該企業に関する一般情報が記載されたもの。
2.80 返金不可 支払い者に返金できない金額。
2.81 信頼性 法的有効性または法的文書の正当性。
2.82 正確度 提出書類の正確さ、または的確さ。
2.83 概略フロー図 製品、サービス、決定事項および作業方法の実現化に関する、様々な過
程の概要または仕組み。
2.84 帰国計画 研修生が、研修・技能実習修了後に行う、活動の概要。
2.85 追跡システム 研修後の研修生の状況をチェックするためのシステム。
2.86 起業家精神 利益をあげるために事業運営に従事すること。
6
2.87 プロジェクト・モニタリング・システム 合意した日程に関してプロジェクトの実行状
況、およびプロジェクトの受益者による、資金、設備、サービスの使用の状況について
評価するためのシステム。
3.
通則
3.1 本規則は、プロジェクト実行における一般参照事項を列挙する。
添付資料「A」参照のこと
4.
組織的・機能的関係
4.1 プロジェクト長官
4.1.1 TESDA 長官は、プロジェクト長官として、認定申請の承認の可否を決定する唯一の
権限を有する。長官による承認の可否は、認定委員会の推薦に基づく。
4.2 認定委員会
4.2.1 認定委員会は、すべての新規申請者の認定申請の価値を確認し、また実績を評価し、
既存の送出し機関の更新申請者の推薦をする責任を負う。
4.2.2 認定委員会は、議長、議長代理、プロジェクト副長官、および第 4 部門の地位にあ
る 4 名のメンバーで構成される。全員が認定委員会の投票会員。
4.2.3 認定委員会は、送出し機関の新規申請および既存の送出し機関の更新の、認定申請
の精査において、TESDA プロジェクトチームの支援を受ける。
4.2.4 認定委員会は、TESDA プロジェクトチームに対し、すべての利害関係者へ、過失あ
る送出し機関の認定について、一時停止、取消、または解除の勧告を発する旨、連
絡する。
4.2.5 認定委員会は、送出し機関に対する、文書による/裏付けのある公式の苦情につい
て、プロジェクト長官またはプロジェクト副長官に対し、苦情受領後 72 時間以内に、
取るべき行動を推奨する。
4.3 長官代理
4.3.1 TESDA-JITCO 技能技術移転プロジェクトの実行において、監視機能を果たす。
4.4 プロジェクト副長官
4.4.1 プロジェクト長官の代理として、プロジェクトに関する、国際的および地域的な会
合・会議などに出席する。
4.4.2 プロジェクト長官の許可により、プロジェクト副長官は、プロジェクトの文書、特
に推薦状および研修生の渡航許可書に、署名をする。
4.4.3 認定委員会の投票会員となる。
4.4.4 プロジェクト実行における、全般的な政策の方向性を与える。
4.4.5 研修生/送出し機関から提出された問題/苦情に対する、可能な行動/解決策を取
る、またはプロジェクト長官に推奨する。
4.4.6 プロジェクトチームの活動を、認定委員会、JITCO、その他政府機関や民間企業と
の間で調整する。
4.5 プロジェクトチーム
4.5.1 送出し機関申請者の申請書類を精査する。
4.5.2 査察チームの事務所、研修施設・設備の視察を支援する。
4.5.3 認定委員会の会議日程を組む。
4.5.4 送出し機関申請者の審議中、行政上および事務上のサービスを提供する。
4.5.5 承認された送出し機関申請者の、認定証を作成する。
4.5.6 非承認となった送出し機関の、非承認通知書を作成する。
7
4.5.7
4.5.8
4.5.9
4.5.10
4.5.11
4.5.12
4.5.13
4.5.14
4.5.15
4.5.16
4.5.17
4.5.18
送出し機関に対し、認定証を発行する。
推薦状および渡航許可書の発行要件に照らし合わせ、提出書類を処理し、信憑性を
判断し、完全性をチェックする。
推薦状および渡航許可書を、作成・発行する。
出国する研修生に対し、オリエンテーションおよび個人面談を実施する。
帰国した研修生に対し、報告聴取を行う。
送出し機関の定期的なモニタリングを行う。
プロジェクト長官、認定委員会、および JITCO に対し、モニタリング報告書を提出
する。
研修生の成果事例を文書化する。
研修生および送出し機関から提出された、問題/苦情の解決を促進する。
研修生/送出し機関および過去の研修生との、年に一度の相談会の実施を進める。
プロジェクト長官、認定委員会、および JITCO が必要とする、その他のプロジェク
トに関する書類を作成する。
研修生派遣報告書の写しを、在日フィリピン大使館に提出する。
添付資料「B」参照のこと
5.
送出し機関の認定
人材開発の目的で設立された、証券取引委員会に登録されたフィリピンの組織体のみが、
送出し機関としての資格を有する。送出し機関は、フィリピン人が代表、または会長を
務めるものであり、また、非政府組織/協同組合、産業委員会、産業連合会、および地
方商工会議所に限定される。
5.2 本プロジェクトに送出し機関として認定申請する、すべての関心を持ち資格を有する組
織体は、以下の必要書類を提出する。
5.2.1 同意書
5.2.2 すべての項目に記入し認証された証券取引委員会登録書類
5.2.3 組織のプロフィール
5.2.4 一般情報シート
5.2.5 送出し機関のパンフレット/経歴/内容説明
5.2.6 送出し機関の理事会メンバー、主要役員および職員の履歴書
5.2.7 事業許可証
5.2.8 研修生の選抜・派遣システム
5.2.9 研修生の準備・派遣費用明細書
5.2.10 裁判所許可証(RTC)
5.2.11 以下の項目に関する、準備プログラム案およびマニュアル
・日本語教育
・労働倫理
・日本文化
・オリエンテーション
・渡航前ブリーフィング
5.3 送出し機関申請者の理事会の正規/常勤メンバーまたは同様の地位の役員のうち、最低
1 名が、人材開発分野、特に研修において少なくとも 1 年の経験を有すること。
5.4 送出し機関は、独立した事務所および研修施設を有すること。
(少なくとも 3 年間の賃借
で、TESDA プロジェクトチームまたは地域事務所により年に 2 回の視察を受ける。)
5.1
8
組織能力、ネットワーク、実績(既存の認定送出し機関の場合)が、認定、更新、また
場合によっては認定の延長の、検討・評価基準となる。
5.6 TESDA プロジェクトチームは、プロジェクトの目的の整合性および順守を確保するため
に、送出し機関または送出し機関申請者の設立メンバーの身元調査を実施する権利を保
持する。
5.7 申請している機関の設立者、主要役員または職員が、海外労働派遣または芸能関係のフ
ィリピン人募集に携わる役員または職員である送出し機関の主要役員・職員である場合
は、不適格とみなす。
5.8 TESDA プロジェクトチームは、プロジェクト実現システムの効率性および有効性を確認
するため、定期的な実績評価を行う。すべての評価基準のため、TESDA プロジェクトチ
ームにより、ポイント採点システムが考案、実施され、新規の送出し機関申請者および
既存の認定送出し機関の双方に適用される。
5.9 認定有効期間中の、送出し機関の組織構造の変更は、TESDA プロジェクトチームの承認
を得なければならない。変更に必要なガイドラインが策定される。
5.10 認定委員会は、その権限の行使を管理するガイドラインを公布、発行する。
5.5
6
認定送出し機関の責任
6.1 TESDA プロジェクトチームに、認定のための申請書類を提出する。
6.2 研修生の予備研修の実施を進める。
6.3 オリエンテーションのスケジュール、報告聴取、研修生の個人面談に関して、TESDA プ
ロジェクトチームと調整する。
6.4 TESDA 推薦状および研修生の渡航許可証の発行について、プロジェクトチームと調整す
る。
6.5 研修生 1 名につき、渡航許可証発行費用として、600 ペソ支払う。
6.6 日本での研修生の研修・技能実習の実施状況を、モニターする。
6.7 TESDA プロジェクトチームに、必要なモニタリング報告書を提出する。
6.8 認定の一時停止、取消/解除にかかわらず、研修継続中の送出し機関は、一時停止/取
消期間中も、派遣研修生に対し、その義務の履行を続行しなければならない。
7
認定事務処理(新規)
7.1 すべての認定申請書類を、TESDA-JITCO プロジェクトチームを通じて、認定委員会に送
付する。
7.2 申請料 2 万ペソは、認定申請申込時に TESDA に支払う。認定料 2 万ペソは、認定証発
行時に支払う。
7.3 認定申請が非承認となった場合、申請料 2 万ペソは没収となる。
7.4 送出し機関の認定は 2 年間とする。送出し機関としての認定には、TESDA に対する 2 万
ペソの支払いが必要で、新規および更新申請に適用される。
7.5 送出し機関は、承認された認定の期間満了 30 日前に、更新を申請する。左記期限が守ら
れない場合、更新申請は認められない。
7.6 すべての送出し機関申請者は、TESDA プロジェクトチームが発見した不備について、15
日間以内に正式に通知される。不備に対する対応は、15 日間以内に行う。未対応の場合、
不適格の原因と見なされる。
7.7 認定送出し機関は、認定証の発行から 7 営業日以内に、履行保証金 50 万ペソを納付しな
ければならない。
9
7.8
7.9
8.
履行保証金は、TESDA プロジェクトチームが定めた政策およびガイドラインに対する、
送出し機関の遵守を保証するために必要なものである。履行保証金は、半年ごとに更新
され、謄本は TESDA プロジェクトチームに保管される。
TESDA プロジェクトチームにより規定された要件に全面遵守した上で、申請は、受領後
30 日以内に処理される。
更新送出し機関の認定処理
すべての更新認定申請書類は、TESDA-JITCO プロジェクトチームを通じて、認定委員会
に送付される。
8.2 申請料 2 万ペソは、更新認定申請申込時に TESDA へ支払う。認定料 2 万ペソは、認定
証発行時に支払う。
8.3 認定申請が非承認となった場合、申請料 2 万ペソは没収となる。
8.4 送出し機関の認定は 2 年間とする。送出し機関としての認定には、TESDA に対する 2 万
ペソの支払いが必要で、新規および更新申請に適用される。
8.5 送出し機関は、承認された認定の期間満了 30 日前に、更新を申請する。左記期限が守ら
れない場合、更新申請は認められない。
8.6 すべての送出し機関申請者は、TESDA プロジェクトチームが発見した不備について、15
日間以内に正式に通知される。不備に対する対応は、15 日間以内に行われる。未対応の
場合、不適格の原因と見なされる。
8.7 認定送出し機関は、認定証の発行から 7 営業日以内に、履行保証金 50 万ペソを納付しな
ければならない。
8.1
添付資料「C・D」参照のこと。
9.
認定の更新
9.1 送出し機関は、認定の期間満了 30 日前に、認定更新のための書類を提出しなければなら
ない。
10.
制裁および処罰
10.1 重大な違反に対する制裁
10.1.1 重大な違反があった場合、送出し機関の認定は、妥当な政府機関の定める法的措置
および罰金賦課に影響を与えることなく、取消/解除される。
10.1.2 正当な理由なく、TESDA プロジェクトチームが定めたとおり、推薦状の発行から 1
年間、研修候補者を派遣しなかった場合。
10.2 軽度の違反に対する制裁
10.2.1 送出し機関の認定は、6 カ月間停止される。
10.2.2 軽度の違反を繰り返すことは、重大な違反とみなされ、相応の制裁を受ける。
10.2.3 軽度の違反 2 回で、重度の違反と見なされる。
11
認定の一時停止、取消/解除
11.1 苦情の性質を判断する上で、施行規則や他の政府機関が発行するその他関連法規が、考
慮される。
11.2 プロジェクト実施中、TESDA プロジェクトチームは、苦情の妥当性および信憑性を検証
し、送出し機関による違反の可能性に関する十分な根拠および情報がある場合、適切な
処置を求め、認定委員会に対して、必要な報告書および関連書類の提出に着手する。
10
11.3 認定委員会は、過失のある送出し機関の有責性の決定につき、一義的な責任を負い、制
裁措置のため、TESDA 法務部および組織内の他の部署からさらなる支援を求める。
11.4 認定委員会は、送出し機関に、苦情に対して回答し、違反の疑いについての回答を裏付
ける必要書類を提出するよう求めることができる。
11.5 認定委員会は、職務執行上、関連した/追加の情報を入手するため、その他の政府機関
/民間企業の援助を求めることができる。
11.6 認定委員会は、適切な措置を求め、プロジェクト長官に、調査結果および提案を提出す
る。
11.7 一時停止処分を受けた送出し機関は、いかなる受入れ機関に対しても研修生を送ること
を禁じられる。しかし派遣済みの研修生のモニタリングは継続しなければならない。
11.8 過失のある送出し機関に課せられた罰金は、訴訟/運営の費用として、また被害者に対
する損害賠償の費用として使われる。
11.9 TESDA-JITCO 認定委員会は、TESDA プロジェクトチームに対し、過失のある送出し機
関の認定の一時停止、取消、または解除につきすべての利害関係者に勧告を発した旨、
連絡する。
11.10 TESDA-JITCO 認定委員会は、送出し機関に対する、文章による/裏付けのある/公式の
苦情について、受領から 30 日以内に、判断を下す。
11.11 以下に、TESDA-JITCO 技能技術移転プロジェクトの規則違反とみなされ、適正手続きに
より確定した場合、制裁または処罰に値するものを記載する。
11.11.1 送出し機関の重大な違反
11.11.1.1 直接・間接を問わず、研修生の書類作成、派遣、および失踪防止対策の目的で、
研修候補者またはその代理人に、金銭/小切手/財産(登記簿など)を請求、
またはこれを受領すること。
11.11.1.2 実施中の研修プログラムを、受入れ機関、研修生、TESDA プロジェクトチーム
の同意および承認なしに、他のものに変える、または変更すること。
11.11.1.3 認定の申請および更新を確実にするために、虚偽の情報、通知、証言を提供し、
または事実とは異なる表示行為をすること。
11.11.1.4 研修生の福利厚生に関する、認定委員会の情報収集もしくは調査において、ま
たは送出し機関の実績調査の上で、情報を隠匿し/情報提供を妨害すること。
11.11.1.5 日本での半年ごとの研修生の現場モニタリングを行わないこと。
11.11.1.6 改訂版施行規則承認後、年間最低 20 名の研修生を派遣しないこと。
11.11.1.7 送出し機関の取締役会/理事会メンバー、役員、または職員が、他の送出し機
関に所属していること。
11.11.1.8 送出し機関と受入れ機関、送出し機関と研修生、派遣先企業と研修生との間の
契約に記載の、研修手当または給付金を、減額すること。
11.11.1.9送出し機関の役員または職員による、TESDA-JITCO プログラムの実施において、
不利益および有害な不正行為がある場合。
11.11.2 軽度の違反
11.11.2.1 TESDA の明確な承認なしに、研修申込に関する案内、または海外研修機会をう
たった人材募集を公表、宣伝すること。
11.11.2.2 必要な報告書を提出しないこと。
11.11.2.3 日本での研修生の状況についての月次報告書(毎月 5 日締切)。
11.11.2.4 TESDA プロジェクトチームが要求するその他の報告要件。
11.11.2.5 上記要件は、TESDA プロジェクトチームと送出し機関との契約書に記載されて
いる。
11
添付資料「E」参照のこと。
12
研修契約
12.1 送出し機関・受入れ機関間
12.1.1 送出し機関は、受入れ機関との間に、双務契約または協定を結ばなければならない。
この契約は、研修・技能実習制度の実施の基礎となるものである。以下の規程を含
む。
12.1.1.1 制度の意図および目的。
12.1.1.2 研修・技能実習の内容および期間。
12.1.1.3 事前教育の要件。
12.1.1.4 費用負担。
12.1.1.5 双方の責任。
12.1.1.6 研修手当、および技能実習の賃金。
12.1.1.7 日本の法務省の基準省令、および法務省策定の告示/ガイドライン(研修生及
び技能実習生の入国・在留管理に関する指針、ならびに外国人研修・技能実習
事業における研修手当、賃金及び管理費等に関するガイドライン)に記載の通
り、研修手当/賃金から送出し管理費を差し引くことの禁止。
12.1.2 研修契約は、双方ともに遵守する義務がある。
12.1.3 認定委員会は、英語で書かれた研修契約の写しを保管しなければならない。
12.2 送出し機関・研修生間
12.2.1 送出し機関は、研修・技能実習制度のために選抜された研修生と契約を結ばなけれ
ばならない。契約内容は、送出し機関と受入れ機関との間の契約に基づき、以下の
内容を含まなければならない。
12.2.1.1 送出し機関および研修生・技能実習生の責任。
12.2.1.2 日本の受入れ機関(受入れ団体および企業)の名前、住所、業種。
12.2.1.3 研修・技能実習の、職種および活動の種類。
12.2.1.4 研修・技能実習の、期間および時間。
12.2.1.5 出国および帰国費用。
12.2.1.6 研修手当および賃金などの条件。
12.2.1.7 病気などの問題発生時の対策。
12.2.1.8 失踪の場合の取扱い。
12.2.2 研修契約は、双方ともに守る義務がある。
12.2.3 認定委員会は、英語で書かれた研修契約の写しを保管しなければならない。
12.3 研修生・受入れ企業間
12.3.1 研修生は、双方の国の法令に従い、受入れ企業と契約を結ばなければならない。ま
た以下の規程を含まなければならない。
12.3.1.1 プログラムの目的。
12.3.1.2 研修の期間。
12.3.1.3 日本での滞在期間。
12.3.1.4 研修方法を明記。
12.3.1.4.1 日本での研修は、受入れ機関および受入れ企業により作成される研修計画に
基づき、適切に実施される。
12.3.1.4.2 日本での研修は、非実務研修および実務研修から構成され、日本の適用法令
に従って時間が配分される。
12.3.1.4.3 受入れ機関および受入れ企業は、研修の実施に伴う責任を分担する。
12.3.1.4.4 双方の責任。
12
12.3.2 研修契約は、双方ともに遵守する義務がある。
12.3.3 送出し機関は、認定委員会に、英語で書かれた契約書を、研修開始から 30 日以内に
送付する。
12.4 すべての補足研修契約は、日本語と英語の両方で書かれ、認定委員会に保管される。
13
送出し機関の研修生選抜ガイド
13.1 送出し機関に対する助言として、研修生の主な確保先としての送出し企業候補は、以下
の点に基づいて選ぶのがよい。
13.2 正式に認可された研修申込に必要な、技能労働者の供給可能性。
13.3 プロジェクトの目的の受容性。
13.4 選抜および予定される海外研修のために、技能労働者を提供する意思。
13.5 選抜された従業員に研修を受けさせることを承認する、送出し機関と送出し企業との間
の協定書。
13.6 研修が修了しフィリピンに帰国した後、送出し企業に復職できるよう、研修生である従
業員を受け入れる旨の企業契約。
13.7 送出し機関が、本プログラムおよび自らのサービスを宣伝またはマーケティングするた
めに行う、宣伝および情報普及活動には、TESDA の承認が必要であり、当該地域事務所
との調整が必要である。
13.8 送出し機関は、送出し企業との説明会のため、TESDA 役員/職員の状況および適切な当
該担当者の承諾によって、プロジェクトチームを通じ、TESDA 地域事務所の技術支援を
求めることができる。
14
研修生の募集および選抜
14.1 認定送出し機関のみが、研修候補者の募集を認められている。その後の研修生の選抜は、
送出し機関と受入れ機関との間の研修契約に基づき、受入れ機関から対応する研修申込
を受領した後、進められる。
14.2 研修生は、主に、受理・決定された研修申込および承認された研修計画の要件/仕様に
基づき、選抜される。
14.3 上記必要条件の要件を満たす研修候補者は、受入れ機関/派遣先企業の希望により、最
終選考に残る。
14.4 日本に派遣する研修生の最終選抜は、受入れ機関/派遣先企業の担当者の責任に帰する。
14.5 直接・間接を問わず、説明会の出席者、または TESDA-JITCO 技能技術移転プロジェク
トの研修候補者から、どのような形でも金銭を徴収しない。
14.6 受入れ機関の担当者が選抜した研修候補者のみが、研修準備プログラムに参加できる。
14.7 送出し機関は、研修生が日本語能力を高め、前述した労働倫理や異文化オリエンテーシ
ョンなどのその他の準備プログラムを成し遂げることを確実にする責任を負う。
14.8 日本での実地研修のためのすべての準備プログラムの安定性、妥当性、包括性を確立す
るため、研修生の心身状態、および研修生の家族のバックグラウンドが、送出し機関に
よって、確認されなければならない。薬物中毒、賭博などの立証済みの悪習慣のある研
修生、および売春の前歴のある研修生は、自動的に不適格とされる。
15
研修生の申請事務処理
15.1 送出し機関は、本研修プログラムの申請に関連して、研修候補者から、必要書類のすべ
てを収集する責任を負う。
15.2 送出し機関は、派遣のために選抜された研修生の費用をすべて負担する。但し、以下の
研修候補者の個人的な出費に関するものは除く。
13
研修生の旅券費用
査証申請費用
能力評価費用
事前の健康診断費用
上記要件を確保する際の、および準備プログラムの研修先に出席するにあたり、往
復で発生する、研修生の旅費・交通費・宿泊費、ならびに当該研修期間中の食費。
15.3 関係する送出し機関は、不必要な遅延を避けるため、申請事務処理期間中の各段階で、
すべての書類が真正かつ完全であることを確認するものとする。
15.4 送出し機関は、推薦状および研修生の渡航許可証の発行を可能にするための確認をする
目的で、収集・検証したすべての書類を、TESDA プロジェクトチームに提出する。
15.4.1 英語と日本語の研修契約書(研修申込 1 回毎に提出)
15.4.2 英語と日本語の研修計画(派遣 1 回毎に提出)
15.4.2.1 研修計画は、特定の職種の技能・技術・知識要件の発展をもたらすものでなけ
ればならない。
15.4.2.2 技能・技術・知識要件は、フィリピン国内の、特定地域の職業、サービスまた
は産業の発展に関したものでなければならない。
15.4.3 TESDA 書式を用いた研修生の一覧(送出し 1 回につき提出)
15.4.4 TESDA 書式を用いた総合履歴書
15.4.5 JITCO 書式を用いた雇用証明書
15.4.6 送出し機関の公正登録証明書
15.4.7 公正高校卒業証書
15.4.8 能力証明書または国家資格書証明書
15.4.9 旅券
15.4.10 健康診断および心理検査結果
15.4.11 JITCO 書式を用いた派遣証明書
15.4.12 JITCO 書式を用いた送出し企業のプロフィール
15.5 TESDA プロジェクトチームは、各提出書類の真正性および信憑性を確認する。
15.6 送出し機関は、TESDA プロジェクトチームに、返金不可の事務処理費用を、研修候補者
1 人につき 600 ペソ支払う。
15.2.1
15.2.2
15.2.3
15.2.4
15.2.5
添付資料「F・G・H」参照のこと。
16
17
準備プログラム
16.1 すべての準備プログラムは、以下の承認基準に沿って実施される。
16.1.1 日本語教育および必須修了試験 300 時間以上
16.1.2 労働倫理 48 時間以上
16.1.3 日本文化 48 時間以上
16.1.4 渡航前ブリーフィング 8 時間以上
16.2 準備プログラムの実施において、送出し機関は、1 クラス 25 名以内の研修生となるよう
にする。
16.3 TESDA-JITCO 技能技術移転プロジェクトのプロジェクトチームの事前の許可および地
域事務所の協力により、その地域からの研修候補者だけを集めることができる場合は、
彼等にとって最も便利な場所であることを前提として、準備プログラムを当該地域で行
うことができる。
プロジェクトの完全性を守る責任
14
17.1 認定送出し機関は、送出し機関と受入れ機関、送出し機関と研修生、および研修生と受
入れ企業との間の、研修契約の客観性を確保する全面責任を負う。
17.2 送出し機関は、その選出役員および指名職員の行為につき、責任を負う。
17.3 認定送出し機関は、推薦状および研修生の渡航許可証発行に必要な、すべての書類の真
正性および信憑性を守ることで、研修契約の完全性を維持する責任を負う。
17.4 TESDA プロジェクトチームは、送出し機関が提出した認定のための書類の安全性を維持
することに対して、全面責任を負う。
17.5 プロジェクト副長官は、確実に全送出し機関が施行規則を遵守するようにし、また本プ
ロジェクト実施に関する、プロジェクト職員によるすべての行為について、責任を負う。
17.6 プロジェクト副長官は、研修生の失踪の場合に、受入れ機関または受入れ企業によって、
送出し機関に罰金が科せられることのないよう、JITCO と緊密に連携する。
17.7 プロジェクト副長官は、適切な措置を行うため、研修生または送出し機関により報告さ
れた事例につき、JITCO がプロジェクトチームおよび日本の妥当な政府機関に報告する
ことを確実なものとする。
18
失踪を最小限にするための対策
18.1 送出し機関は、10 万ペソの保証保険のみ課すことができる。保険金額は、研修生から保
険会社に支払われる。研修生が支払った総額は、研修契約終了後に、送出し機関によっ
て本人に払い戻される。
18.2 送出し機関は家庭訪問を行う。これは申請承認前に、研修候補者の身元調査を行うもの
である。
18.3 送出し機関は自治体公務員を指名し、選抜過程の一部として、候補生の最終面接時に送
出し機関事務所に招致する。
18.4 送出し機関は、自治体役場記録ならびに、近隣住民および家族への面談を通して、各研
修候補者の人格審査を行う。候補生が以前住んでいた場所の環境を、十分に調べ考慮す
る。
18.5 送出し機関は、研修候補者が日本に親戚または友人を持つ場合は、その者の状況および
日本での居所について、さらに調査を行う。
18.6 送出し機関は、各研修候補者の家庭環境を考慮する。研修候補者の近親者の状況につい
て、以下の点を調査する。学歴、過去および現在の勤務状況、宗教的/政治的およびそ
の他の組織への所属など。
18.7 送出し機関は、研修候補者の選別において、適切な注意を払う。日本へ別の目的で行こ
うとしたり、日本に再び行こうとしたりしている研修候補者がいる可能性もある。国家
捜査局、出入国管理局、国家統計局、外務省などのその他政府機関と協力して、すべて
の提出書類の信憑性を調査する。
19.
報告およびモニタリング
19.1 送出し機関による、研修の進展および研修生の福利厚生を監視するモニタリングの効率
性は、送出し機関の責任および説明責任となる。要件の 1 つとして、モニタリング計画
は、毎年 1 月 15 日に、認定委員会に提示されなければならない。
19.2 送出し機関は、研修プログラムの実施およびそれぞれの研修生の心身状態や実績をモニ
ターするため、半年に一度日本を訪れる日程を組まなければならない。送出し機関は、
現場視察の結果について、TESDA に報告書を提出する。(写しは在日労働雇用省労働担
当官が保管)
19.3 認定委員会/プロジェクト長官または TESDA プロジェクトチームは、四半期毎に、研
修生に対して現場モニタリング活動を行う。
15
19.4 送出し機関は、ホームシックを最小限にとどめ、研修生が研修を修了できるよう、日本
にいる各研修生およびフィリピンの研修生の家族に対する追加サービスを、用意または
導入する。
19.5 よりよい規律を作り、研修生の福利厚生を確保する上で、送出し機関は、失踪を最小限
にとどめるため、研修生側に余分な経済的負担を負わせることなく、創造的で建設的な
対策を用意する。
19.6 TESDA プロジェクトチームは、以下の範囲を対象とする、標準モニタリング手段を用意
する。
19.6.1 宿泊施設
19.6.2 研修生に係る既存の問題(あれば)
19.6.3 労働/残業の状態
19.6.4 仕事の性質/労働の範囲
19.6.5 健康状態
19.6.6 保険
19.6.7 税金/還付
19.6.8 他の研修生および受入れ企業との関係
19.6.9 研修手当/その他給付金
20.
査察および抜き打ち検査
20.1 日本で研修中のフィリピン人研修生の福利厚生を確認する目的において、送出し機関は
一義的な責任を負い、各研修生の労働条件や個人的状況を確認するため、率先して視察
を行うことが望ましい。
20.2 送出し機関は、現地での面接および検証ができるように、最低半年に一回モニタリング
のための日本訪問の予定を組む。送出し機関は、TESDA に対し、訪問に関連した調査結
果および提案を提出する。費用対効果を考え、そのような訪問は、日本への新規研修生
派遣に合わせてもよい。
20.3 TESDA プロジェクトチームは、半年に一回、プロジェクト要件に対する継続的遵守を確
認するため、送出し機関への予告なしの訪問を行う。
20.4 TESDA 認定委員会およびプロジェクトチームは、研修生をモニターし、送出し機関のモ
ニタリング報告を検証するため、半年に一回日本を訪問する。
20.5 在日フィリピン大使館の TESDA デスクは、TESDA の広報宣伝およびモニタリング活動
強化のため、外務省の協力で設立される。
20.6 送出し機関は、研修および研修生の進捗状況を監視するため、日本でフィリピン人のモ
ニタリング担当官を任命または指名しなければならない。
添付資料「I」参照のこと。
21
修正および廃止
21.1 本施行規則に矛盾する、すべての命令、発布、規則、またはその一部は、廃止またはし
かるべく修正される。
22
有効性
本施行規則は、記載の通り効力を生ずる。
認証
16
事務局長アウグスト・ボボイ・シフコ博士
TESDA 長官
(TESDA-JITCO 技能技術移転プロジェクト プロジェクト長官)
TESDA 認定委員会
テレシータ・U・キリノ博士
議長
コンセプション・G・ドッド
共同議長
ノエル・K・ビジャフロール
財務担当役員
委員
テオドロ・S・サニコ
技術統合担当役員
委員
エルネスト・A・ベルトラン
地域調整担当役員
委員
ガブリエル・ヘナロ・ボルダード
能力評価証明担当役員
委員
ブエン・S・モンデハール
TESDA-JITCO 技能技術移転プロジェクト
委員
17
副長官
添付資料 A 概略フロー図
プロジェクト実施に係る 6 つの主要な段階を下記の図に示す。
受入れ機関と
送出し機関と
の間の契約の
確認、研修計
画・準備プログ
ラムの精査及
び承認
候補生の選抜、
申請要件及び
関係書類の事
務処理
選抜及び書類要件の
確定
適切な研修
研修後の事務処
理
派遣に係る渡航
前要件の確定
研修中のモ
ニタリング
TESDA-JITCO 技能技術移転プロジェクト研修プログラム
18
概要フロー過程図
過程ごとの所定の活動
下記の基本過程/活動は、監視され厳重に守られること。
段階
送出し機関の研修候補者
の事前募集・選抜
活動内容
1 オリエンテーション
2 書類の作成・提出
3 心理検査
4 事前の健康診断
受入れ機関選抜過程
1 候補生プロフィールの審査/精査
2 技能実演(場合に応じて)
準備プログラム
・基礎日本語
・労働倫理(SPEQS)
・日本文化
・スキルアップ(オプション)
2 最終健康診断
研修生書類の事務処理
TESDA による研修生書類の検証
TESDA による推薦状の発行
送出し機関から受入れ機関への認証された研修生書類の提出
受入れ機関による書類の精査
JITCO による書類の精査
日本の法務省入国管理局による事務処理および在留資格認定証明書
(COE)の交付
受入れ機関から送出し機関への COE の送付
日本大使館による査証申請事務処理および適切な査証の発給
(a)送出し機関および(b)TESDA による渡航前ブリーフィング
渡航前 1 TESDA による渡航許可証の発行
2 発券
3 研修生出国
19
添付資料 B 組織構造
TESDA-JITCO 技能技術移転プロジェクト(STTP)
プロジェクト長官
(長官)
組織構造
認定委員会
長官代理
プロジェクト副長官
プロジェクト事務局
地域事務所
技術スタッフ
サポート
スタッフ
技術スタッフ
サポート
スタッフ
20
サポート
スタッフ
査察チーム
添付資料 C 認定フローチャート
送出し機関の認定
開始
申請者が申請料
(2 万ペソ)支払い
送出し機関申請者が TESDA に
申請書・関連書類を提出
送出し機関申請者が要
件を満たし、TESDA に
再提出
TESDA-JITCO プロジェクト
チームが提出書類を確認
不可
受諾
可
査察委員会による視察
不可
受諾
申請者への通知
可
TESDA-JITCO プロジェクトチームが
TESDA 認定委員会の会議日程を組む
認定委員会が申請を審議・熟考
不可
受諾
可
認定委員会の承認・非承認を長官に
推薦
長官に承認・非承認の推薦書を提出
受諾
非承認
長官署名の非承認通知を
送出し機関申請者に送付
承認
送出し機関が認定料 2 万ペソ支払い
送出し機関が認定証明書受
領後 7 日以内に履行保証金
50 万ペソ納付
認定証明書を送出し機関に発行
終了
21
申請事務処理の手順
承認された研修申込を受けてのすべての申請は、以下の手順に従うものとする。
受入れ機関と送出し機関との間の契約の確認、研修計画・準備プログラムの精査
段階
活動内容
責任分担
受入れ機関と送出し機関との間の契約 - 送出し機関
1
書の提出
契約書の精査
2
- TESDA-JITCO STTP プロジェクトチーム
研修計画/カリキュラムの TESDA へ - 送出し機関
3
の提出
研修計画の精査
4
- TESDA-JITCO STTP プロジェクトチーム
準備プログラムの提出
5
- 送出し機関
準備プログラム(特に都道府県別の異 - TESDA-JITCO STTP プロジェクトチーム
6
文化理解)の精査
研修候補者の選抜、申請要件および関係書類の事務処理
段階
活動内容
TESDA 地域事務所から許可を得て、説明会および候補生の一次審査 1
を行う
記入済みの申請書および関係書類一式(事前の健康診断結果を含む) 2
を、送出し機関に提出する
研修生の最終候補リストを作成する
3
最終候補リストを受入れ機関に提出し、面接を計画/手配する
4
-
22
責任分担
送出し機関
研修候補者
送出し機関
送出し機関
添付書類 D 送出し機関の認定書類のチェックリスト
1.
同意書
2.
認証済み証券取引委員会登録書類一式
a.
b.
c.
d.
e.
組織プロフィール
一般情報シート
所在地地図/見取図
送出し機関のパンフレット/経歴/内容説明
送出し機関の理事会メンバー、主要役員および職員の履歴書
3.
監査済みの内国歳入庁認証済み財務諸表
4.
履行保証書のコピー
5.
事業許可証
6.
研修候補者の選抜・派遣システム
7.
研修生の準備・派遣費用明細書
8.
裁判所許可証
9.
以下の項目の準備プログラム案の、研修内容およびマニュアル
a.
b.
c.
d.
e.
日本語教育(300 時間)
労働倫理(48 時間)
日本文化(48 時間)
オリエンテーション(8 時間)
渡航前ブリーフィング
10.
日本語教師のプロフィール(日本語能力検定 3 級以上)
11.
提携派遣企業(SC)リスト
12.
JITCO 賛助会員入会承諾書の写しを添えた、提携受入れ機関(AO)および提携受入れ企業
のリスト
13.
提携受入れ機関(AO)との協定書(MOA)
14.
賃借契約書(賃借事務所/研修施設)
23
添付書類 E 苦情処理のプロセスフロー
送出し機関に対し申し立てられた問題/苦情処理のプロセスフロー
開始
申立人が認定委員会に苦情申立
認定委員会がプロジェクトチーム
に苦情を提出
TESDA-JITCO プロジェクトチー
ムが苦情の信憑性/妥当性を検証
不可
申立人への通知
妥当?
可
TESDA-JITCO プロジェクトチー
ムが証拠/関係書類を収集
TESDA-JITCO プロジェクトチー
ムが申立人を招致し苦情の確認
TESDA-JITCO プロジェクトチー
ムが認定委員会に初期所見を提出
認定委員会が対象者に、苦情に対し
回答し、回答を裏付ける必要書類を
提出するよう依頼
認定委員会が申立人および対象者
を招致し、収集した事実関係および
情報を提示
受入れ企業が、プロジェクト長官に
調査結果および提案を提出
プロジェクト長官が、苦情に関する
決定事項に署名
認定委員会が TESDA-JITCO プロ
ジェクトチームに、すべての利害関
係者に勧告を発布するよう依頼
終了
24
添付書類 F
推薦状発行のフローチャート
推薦状(LOR)の発行
開始
送出し機関(SO)による TESDA へ
の全書類提出
TESDA-JITCO プロジェクトチー
ムによる書類要件に基づく提出書
類の処理/確認
不可
受諾
可
推薦状発行を推薦
推薦状作成
長官の許可によるプロジェクト副
長官の推薦状への署名
送出し機関への推薦状発行
終了
25
送出し機関への
通知
添付書類 G 研修生出国許可証発行のフローチャート
研修生渡航許可証(TTC)の発行
開始
送出し機関(SO)による TESDA へ
の全書類提出
TESDA-JITCO プロジェクトチー
ムによる書類要件に基づく提出書
類の処理/確認
不可
受諾
可
送出し機関への
通知
研修生渡航許可証発行を推薦
研修生渡航許可証を作成
長官の許可によるプロジェクト副
長官の研修生渡航許可証への署名
研修生渡航許可証発行前、送出し機
関により研修生 1 名につき 600 ペソ
の支払い
送出し機関への研修生渡航許可証
発行
終了
26
添付書類 H 研修生の選抜
選抜および書類要件の確定
段階
活動内容
候補者と面談し、送出し機関に対し最
1
終リストを承認する
事前研修の実施
2
最終身体検査/健康診断および心理検
3
査の受診
研修生の書類作成
4
TESDA ISTTP/地域プロジェクトチー
5
ムへの書類提出
書類の精査および検証
6
日本の入国管理局に対する推薦状の発
7
行
書類の回収および受入れ機関への送付
8
書類の精査および JITCO の承認
9
書類の精査内容の確定および日本の法
10
務省の承認
在留資格認定証明書の交付
11
書類の受理および送出し機関への送付
12
責任分担
- 受入れ機関
- 送出し機関
- 研修候補者
- 送出し機関
- 送出し機関
- TESDA-JITCO STTP プロジェクトチーム
- TESDA-JITCO STTP プロジェクトチーム
- 送出し機関
- 受入れ機関
- JITCO
- 日本国法務省
- 受入れ機関
送出しに係る渡航前要件の確定
段階
1
2
3
4
5
6
7
活動内容
在留資格認定証明書の受理および日本
大使館からの査証取得
渡航前セミナーの実施および渡航日程
の確定
TESDA、研修生、受入れ機関に対し渡
航日程を通知
書類の最終精査および研修生への渡航
前ブリーフィングの実施
研修生の渡航許可証の発行
渡航許可証の受領および最終的な渡航
手配
日本への出発
責任分担
- 送出し機関および研修候補者
- 送出し機関
- 送出し機関
- TESDA-JITCO STTP プロジェクトチーム
- TESDA-JITCO STTP プロジェクトチーム
- 送出し機関
- 研修生
27
添付書類 I モニタリングおよび評価
適切な研修、研修中のモニタリング
段階
1
2
3
4
5
6
7
活動内容
在日フィリピン大使館に対する研修生
リストの提出
フィリピン人研修生の実務外研修の実
施
フィリピン人研修生の実務研修の実施
研修の進捗状況及び研修生のモニタリ
ング
TESDA に対し四半期毎に研修状況報
告の提出
現場モニタリングの実施
研修修了
責任分担
- TESDA ISTTP
- 受入れ機関
- 受入れ企業
- 主に送出し機関で、TESDA・JITCO が支援
- 送出し機関
- TESDA-JITCO STTP プロジェクトチーム
- 研修生
帰国研修生への研修中のサービス
1.
本プロジェクトをフィリピンの経済環境に関連づけることを目的として、TESDA 事務局
は、精査、評価、適切な行動のため、年次実績報告書を TESDA 理事会に提出する。
2.
日本での研修期間中のフィリピン人研修生の福利厚生を確認するため、送出し機関は一
義的な責任を負うとみなされ、従って、各研修生の労働条件および個人的状況を、率先
してモニタリングし評価することが望ましいとされる。
3.
研修生、受入れ機関/受入れ企業、送出し機関/送出し企業、JITCO へのアンケートか
らなるプロジェクト・モニタリング・システムは、TESDA により手配・実施される。
4.
研修生アンケートは、実務研修の実施、カリキュラム、実際に受領した研修手当、実際
に享受した研修関連の給付金および特典、研修生と受入れ企業との関係、現地での実際
の労働および生活環境、研修生と送出し機関との関係、直面した問題、提案/要求に関
する研修生の意見から、研修生のフィードバックを得ることを目的とする。
5.
受入れ機関/受入れ企業アンケートは、以下に重点を置く。(i)研修生の受容力および
進捗状況、(ii)研修生と受入れ企業との関係、(iii)カリキュラムの逸脱、(iv)研修現
場内外での実際の労働および生活環境、(v)送出し機関に対する受入れ企業の印象/意
見、
(vi)研修生宛に銀行に振り込まれ、授与された研修手当、その他に与えられた特典
および給付金に関する最新情報、(vii)その他意見/提案。
6.
JITCO アンケートは、(a)研修生の実績および生活環境、(b)会社および研修機関とし
ての、受入れ機関/受入れ企業の状態、(c)送出し機関に対する印象やコメントについ
ての、JITCO の総合印象を確認する要約情報である。
28
7.
TESDA は、記入が容易なチェックリスト形式で、記述式を含み、各回答者への記入のた
めの具体的な指示が記載された、アンケートを考案する。
8.
アンケートは、年に 1 回、各研修生、受入れ機関/派遣先企業、送出し機関/受入れ企
業、JITCO に対して、認定委員会により実施される。
9.
送出し機関は、最低年に 1 回、現地面接および確認のため、日本へのモニタリング訪問
の日程を組む。当該送出し機関は TESDA に対し、訪問に関連した調査結果および提案
を提供することになっている。費用対効果を考え、そのような訪問は、日本への新規研
修生派遣に合わせてもよい。
10.
TESDA は研修生をモニターし、送出し機関のモニタリング・レポートの正当性を立証す
るために、年に 1 回、日本を訪問する。正当な理由があれば、外務省の協力により、在
日フィリピン大使館の TESDA デスクが、TESDA の広報宣伝およびモニタリング活動強
化のために設立される。
11.
送出し機関は、研修および研修生の進捗状況をモニターするため、日本でのモニタリン
グ担当官としてフィリピン人 1 名を任命または指名しなければならない。
12.
TESDA は、JITCO に対して、研修生が必要とする場合に日本に複数回入国して行動でき
るという代表権を持つことができる。
研修後のプロセス
段階
1
2
3
4
活動内容
フィリピンに帰国し、送出し企業に復
職
送出し企業への帰国後計画の提出、評
価のため TESDA に写しを送付
報告聴取および研修後評価の実施
帰国後計画の実施進捗状況のモニタリ
ング
責任分担
- 研修生
- 研修生
- TESDA-JITCO STTP プロジェクトチーム
- 主に送出し機関、TESDA ISTTP/地域プロジェ
クトチームが支援
29
帰国研修生への研修後のサービス
1.
帰国する研修生は全員、適当な方法で、TESDA-JITCO 技能技術移転プロジェクトチーム
により、報告聴取ブリーフィングを受けるものとする。この報告聴取は、以下の目的の
ために実施される。
1.1
1.2
1.3
研修生の研修体験および個人的状況についてのフィードバックを得、確認する。
帰国研修生に、フィリピンの現在状況について最新情報を提供する。
帰国研修生の帰国後計画の作成を支援する。
2.
研修生の帰国後計画は、修得した技能・技術・知識を派遣元企業への再雇用、他企業へ
の推薦、起業目的のいずれかに活用するため、送出し機関に提出される。起業目的につ
いて言えば、起業活動には、独立して商売を行うことや、それぞれの専門分野で指導員
の地位に就くことも含まれる。
3.
研修生の就職を支援するため、送出し機関開催の研修に参加する。
4.
新規研修生のオリエンテーションに、講演者としてセミナーを開催する。
5.
協同組合を設立する。
6.
追跡システムは、フィードバックおよびプロジェクト点検の目的で、研修後帰国してか
ら 3 カ月以内に、帰国研修生の雇用状況・条件のモニリングのために、追跡システムが
実施される。
7.
個人またはグループで起業に乗り出す意思のある帰国研修生には、それぞれの送出し機
関により、起業開発研修プログラムが開かれる。
8.
金融/貸出機関への紹介状は、起業開発研修プログラムの修了、法人証明、対応する実
行可能なプロジェクト/フィージビリティ研究の提出を前提として、帰国研修生のグル
ープに与えられる。
30
TESDA-JITCO 技能技術移転プロジェクト(STTP)
送出し機関の認定要件(新規)
I
II
III
認定資格
人材開発の目的で設立された、証券取引委員会の組織体で、以下のものに限られる。
a. 非政府組織/協同組合
c. 産業委員会
e. 産業連合会
b. 地方商工会議所
d. 財団
必要書類
a. 同意書
b. すべての項目に記入し認証された証券取引委員会登録書類
c. 組織体のプロフィール
d. 所在地地図/見取図
e. 送出し機関のパンフレット/経歴/内容説明
f.
送出し機関の理事会メンバー、主要役員および職員の履歴書(写真付)
g. 50 万ペソ以上の銀行預金残高証明書
h. 事業許可証
i.
研修候補者の選抜・派遣システム
j.
裁判所許可証
k. 総合的なシラバス(主題・副題およびそれぞれの研修期間)を含む研修計画/カリキュラ
ム
l.
以下の項目の準備プログラム案に関する研修計画およびマニュアル
・ 日本語教育(300 時間)
・ 労働倫理(24 時間)
・ 日本文化(8 時間)
・ オリエンテーション(8 時間)
・ 渡航前ブリーフィング
m. 提携受入れ機関リスト(JITCO 賛助会員入会承諾書の写しおよび提携受入れ企業リストを
添付)
n. 受入れ機関との協定書
o. 提携送出し企業リスト(在フィリピン企業)
p. 3 年間の賃借契約書(賃借事務所/研修施設)
、所有施設の場合、登記謄本
手数料
a. 返金不可の認定料 2 万ペソ
・ 申請時に 1 万ペソ
・ 認定証の承認/発行時に 1 万ペソ
b. 1 年間の期限で TESDA を受取人とする取消不可の履行保証金 50 万ペソ
・ 本プロジェクトに関して TESDA が定めた政策およびガイドラインに対する、送出し機
関の遵守を保証する目的
・ 認定証の承認/発行から 7 日以内に提出した履行保証金の認証謄本の写しを添え、毎年
更新
注記:
・ 組織能力、ネットワーク、実績が、更新認定の基礎となる。
・ TESDA は、プロジェクトの目的の整合性および順守を確保するため、すべての送出し機関または
送出し機関申請者の設立メンバーの身元調査を実施する権利を保持する。
・ TESDA 認定の全送出し機関のモニタリングは、プロジェクト実現システムの効率性および有効性
を確認するため、TESDA によって実施される。
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