2016年度(平成28年度) 事業計画 自2016年(平成28年)4月 1日 至2017年(平成29年)3月31日 公益財団法人 国際研修協力機構 2016度(平成28年度) 事 業 計 画 ― 目 次 ― 総 論 ………………………………………………………………………………1 各 論 Ⅰ 公益目的事業 第1章 相談・助言 ………………………………………………………………………………2 1 海外の送出し機関、本邦の監理団体、実習実施機関その他関係組織への相談・助言 (1)海外の送出し機関等との相談等の実施 (2)監理団体及び実習実施機関に対する相談等の支援 (3)不適正事案に対する改善指導 2 技能実習生への相談・助言 (1)技能実習生に対する母国語相談等の実施 (2)技能実習の継続が困難となった技能実習生に対する支援 第2章 講習・人材育成 …………………………………………………………………………3 1 円滑な送出し・受入れ支援事業 (1)送出し機関に対するセミナー開催による技能実習制度の周知 (2)受入れ機関に対するセミナーの開催 (3)相談体制の強化のための講習会の開催 (4)申請書類の作成のための講習会の開催 2 法令等の周知徹底のための講習会の開催 (1)技能実習適正化推進講習会の開催 (2)講師派遣の実施 (3)技能実習制度の留意事項等に関する説明会の開催 3 成果向上支援事業 (1)指導員等の養成のためのセミナーの開催 (2)日本語指導セミナー等の実施 4 技能実習生保護事業 (1)技能実習生等に対する法令等の周知 (2)監理団体・実習実施機関と連携した啓発活動の推進 (3)技能実習生に対する母国語情報提供 (4)技能実習生に対する補償対策 第3章 調査・資料収集 …………………………………………………………………………6 1 技能実習制度の運営実態や関連する法制度に関する協議・情報収集 (1)海外関係機関との連携及び協議、情報の収集・提供 (2)関係機関との連携及び協議、情報の収集・提供 2 技能実習制度の運営実態や関連する法制度に関する調査 第4章 その他の事業 ……………………………………………………………………………7 1 技能実習生及び監理団体、実習実施機関への評価付与、認定支援事業 (1)技能実習 1 号から技能実習 2 号への移行評価の実施 (2)技能実習2号移行対象職種の拡大支援 (3)技能実習生受入れ事業の評価・認定 (4)技能実習生の技能修得の促進 2 技能実習生の日本語作文コンクールの表彰と支援 (1)日本語作文コンクールの実施 (2)JITCO 交流大会の開催 3 広報啓発推進事業 (1)各種パンフレット・ガイドブック等及び白書の出版 (2)総合情報誌「かけはし」の発行 (3)ホームページの管理運営及び迅速かつ広範な情報提供 (4)教材等の刊行・提供 Ⅱ 共益事業 入国・在留関係申請書類の事前点検・取次ぎサービスの実施 …………………………………9 Ⅲ 収益事業 外国人技能実習生総合保険等の普及 ………………………………………………………………9 Ⅳ 法人管理 公益財団としての管理運営業務の推進 (1)公益財団の健全経営の推進 (2)公益財団の管理運営 (3)公益財団の事業推進体制の整備 (4)賛助会員管理体制の整備 ……………………………………………………………9 【2016年度(平成28年度)事業計画】 総 論 政府・日銀は「金融政策」 、 「財政政策」 、 「成長戦略」を一体的に推進し、特に「デフレ脱却・経済 再生」を進めてきた。2016 年度は、これら政策の推進により、雇用・所得環境が改善し、景気回復、 企業収益の改善が期待される。また、企業はグローバルな最適経営の観点から、海外展開を加速しつ つある。 こうした中、アジア経済圏等新興国・途上国との我が国の経済的相互依存関係は一層深まっていく とともに、我が国が果たすべき役割拡充への期待は更に高まっていくものと予想される。 当機構がその推進に中核的役割を担っている外国人技能実習制度は、我が国において蓄積された技 能・技術・知識の移転を通じて新興国の経済発展に貢献することが目的であり、新興国等の人材育成 ニーズは着実に拡大すると見込まれる。 一方、管理監督体制の強化を前提に技能実習制度を拡充するとともに、外国人技能実習機構の設置 等を盛り込んだ抜本的な制度改正法案は継続審議となったが、法案が今国会で成立した場合、今後の 技能実習制度の運用に大きな影響を及ぼすとともに、技能実習制度の中核的機関である当機構の活動 に変更を迫るものである。2016 年度は、このような制度改正の動きに対応しつつ、技能実習制度の適 正かつ円滑な運用を促進するため、次の三つを柱として推し進めていく。 第一の柱は、 「多様化・高度化していく新興国の拡大する人材育成ニーズへの的確かつ迅速な対応」 である。日本の「ものづくり」のノウハウを身につけた人材を育成していこうとするアジア経済圏新 興国等は着実に拡大し、我が国受入れ側でもこれまで蓄積したノウハウを活かし、積極的に間口を拡 げようとしている。このため当機構としては新興国・発展途上国と受入れ側とのそれぞれのニーズの マッチング向上のための環境整備をしていくとともに、技能実習制度等の円滑適正な運用のために迅 速な対応と的確な支援を行っていく。 第二の柱は、 「見込まれている抜本的な制度改正への的確な情報提供」である。制度見直しにおい て新設・改正される関係法令、告示等の施行については、技能実習制度の関係者が国内外に跨がって いることから、実習の現場において混乱が起きないよう、当機構として積極的に周知活動を行うなど 的確かつ迅速な対応を行っていく。 第三の柱として、 「外国人技能実習機構の設置に伴い、支援活動としての機能を求められる当機構 の的確な対応」である。当機構としては新制度においても監理団体・実習実施機関への情報提供、相 談、各種書類の点検・取次等の支援活動を充実・拡大して展開する。 1 各 論 Ⅰ 公益目的事業 第1章 相談・助言 1 海外の送出し機関、本邦の監理団体、実習実施機関その他関係組織への相談・助言 (1)海外の送出し機関等との相談等の実施 ① 定期協議実施による制度の周知・R/D の履行確保 送出し国政府と定期協議を実施し、本制度の周知を図るとともに、当該国との間で締結された R/D の在り方について協議する。 ② 帰国後の復職の支援 送出し国政府窓口を通じ送出し機関に対し、技能実習生の帰国後の修得技能のより積極的な活 用を働きかけ、復職支援活動の充実を求めていく。 (2)監理団体及び実習実施機関に対する相談等の支援 ① 入国から帰国までの各段階における総合的な相談の実施 技能実習生を受け入れる監理団体・実習実施機関に対し、円滑な受入れをするために必要な入 国・在留手続等に関する法制度、必要書類及び申請手続について総合的に相談に応ずる。また、 監理団体が行う職業紹介事業に関し、必要に応じ情報提供等を行う。 ② 巡回指導の実施 技能実習制度の適正かつ効果的な運営を図るため、実習実施機関・監理団体に対する地方駐在 事務所による巡回指導を推進し、適切な助言・指導を実施する。特に、賃金に関わる事項につい ての調査指導の充実に努め、その履行状況に問題がある場合には、自主的な改善に向けて必要な 指導を実施する。技能実習生との面談では、引き続き賃金の確認を重点的に行うとともに、メン タル面を含めた生活状況の確認等に留意する。また、監理団体・実習実施機関を対象に、技能実 習が労働法令等に従って適正に実施されているかについて自主的に点検するよう促す。 ③ 安全・衛生の確保のための巡回指導及び適正な労災保険給付の確保 ア 技能実習生の作業の安全及び健康の確保のために、安全衛生アドバイザーが実習実施機関を 訪問し助言・指導等を行う巡回指導や、技能実習生のメンタルヘルスのケアを図るために、メ ンタルヘルスアドバイザーが助言支援を行う巡回指導を実施する。 イ 労災保険制度の理解不足等が懸念される実習実施機関又は監理団体に対し、労災保険相談員 による電話等による相談・指導等を実施する。 ④ 監理団体及び実習実施機関との連絡協議会の開催 技能実習の適正実施を図るため、監理団体及び実習実施機関との連絡協議会を地方駐在事務所 において開催し、情報交換等を通じてこれらの団体に対する集団指導の場として活用する。 ⑤ 技能実習生の行方不明者発生防止対策の推進 行方不明者発生防止に関する注意喚起を行う。 2 (3)不適正事案に対する改善指導 ① 不適正事案改善に向けた助言及び関係行政機関と連携した支援 ア JITCO が把握した不適正な事案に関しては、必要に応じて訪問調査を実施するとともに、監 理団体等に対して速やかに改善を図るよう助言する。 イ 行政の指導等による対応が適当と判断される場合は、地方入国管理局及び都道府県労働局等 関係行政機関へ情報を提供する。 ウ 技能実習生が監理団体又は実習実施機関を変更せざるをえない場合には、変更が円滑にでき るよう必要な助言を行う。また、改善を図るための講師派遣の要請がなされた場合には積極的 に派遣し協力する。 ② 改善指導等を受けた実習実施機関への適正化のための支援 地方入国管理局から改善指導等を受け、その改善に努力する実習実施機関に対して、事業の適 正な推進のための助言・指導を行う。 2 技能実習生への相談・助言 (1)技能実習生に対する母国語相談等の実施 ① 技能実習生に対し、母国語(中国語、ベトナム語、インドネシア語、フィリピン語)で電話等 による相談・支援を実施する。また、相談体制の一層の充実と相談スタッフの質的向上を図る。 ② 相談内容が重大・悪質な事案は、監理団体等の問題点の改善が図られるよう、また、技能実習 生の権利を確保し、保護できるよう助言・指導を行う。 (2)技能実習の継続が困難となった技能実習生に対する支援 ① 技能実習の継続のための支援 実習実施機関の倒産、不正行為等により技能実習を継続することが困難になった場合で、技能 実習生本人に帰責事由がなく、かつ、技能実習の継続を希望するときは、地方入国管理局の指導 の下に、同一の職種・作業を行っている他の実習実施機関に移籍できるよう情報提供等を行う。 ② 実習実施機関の倒産等に際しての助言支援 ア 実習実施機関が倒産等に至った場合には、技能実習生の支援に十分留意して、国の未払賃金 立替払制度の紹介等、JITCO としての迅速な対応を行う。 イ 実習実施機関が倒産し、かつ、監理団体がやむを得ない事由により技能実習生の帰国旅費を 確保できない場合に、技能実習生の帰国支援を行う。 第2章 講習・人材育成 1 円滑な送出し・受入れ支援事業 (1)送出し機関に対するセミナー開催による技能実習制度の周知 送出し国との定期協議等の機会を捉え、送出し国政府の協力の下に送出し機関に対するセミナ ーを開催し、制度の周知徹底を図る。 3 (2)受入れ機関に対するセミナーの開催 新たに技能実習生を受け入れる監理団体・実習実施機関を対象に技能実習制度説明会を開催す る。また、監理団体・実習実施機関の技能実習責任者・担当者等を対象に技能実習制度全般に亘 るレベルアップのための説明会として団体監理型コースセミナー、企業単独型コースセミナーを 開催する。 (3)相談体制の強化のための講習会の開催 ① 相談員の養成、監理団体の相談体制の充実・強化を支援するため、監理団体の責任者、外国人 相談員等に対し、相談体制を構築する上での留意事項やトラブル事例、トラブルの未然防止策等 を教示する講習会を開催する。 ② 監理団体・実習実施機関の職員等に対し、技能実習生とのコミュニケーション術を学べるベト ナム語、インドネシア語等の語学(当該国の文化や生活習慣の紹介含む)講座を開催する。 (4)申請書類の作成のための講習会の開催 入国・在留手続等の支援の一環として、地方入国管理局に提出する各種申請書類の作成方法等 を説明する講習会を開催する。 2 法令等の周知徹底のための講習会の開催 (1)技能実習適正化推進講習会の開催 適正な技能実習生の受入れを支援するため、行政機関による指導状況を踏まえ、本制度活用上 の留意事項を周知する技能実習適正化推進講習会を開催する。 (2)講師派遣の実施 監理団体や関係機関等からの依頼に基づき講師派遣を行い、適正な技能実習生の受入れや海外 進出展開を行う企業の人材育成を支援するほか、技能実習制度を広く周知する。 (3)技能実習制度の留意事項等に関する説明会の開催 技能実習制度の改正内容や改正に伴う留意事項等に関する説明会を開催する。 3 成果向上支援事業 (1)指導員等の養成のためのセミナーの開催 技能実習指導員が技能実習生に対して指導を行う際に必要となる知識の習得や指導能力の向 上に向けて、技能実習指導員セミナーを開催する。 (2)日本語指導セミナー等の実施 日本語指導の現場で役立つ実践力を養うことを目的に、講習における日本語の学習目標の設定 4 の仕方や実際の授業の進め方及び講習後の日本語の継続学習を効果的に行う方法等に関する日 本語指導セミナー及び日本語指導ワークショップを実施する。また、監理団体・実習実施機関に 対し、セミナー等の内容を活用しつつ先方のニーズに合わせてアレンジした講義内容を提供する 講師派遣型の日本語指導オンデマンドを実施する。 さらに、日本語指導や実習現場でのコミュニケーションに関する相談に応じたり、ホームペー ジサイト「JITCO 日本語教材ひろば」を活用し、国内外の日本語指導担当者に、日本語教材・素 材及び日本語指導に関する情報等を提供する。 4 技能実習生保護事業 (1)技能実習生等に対する法令等の周知 講習の適正な実施を支援するため、監理団体が講習期間中に行う「技能実習生の法的保護に必 要な情報」に関し、入管法令・労働関係法令・不正行為への対応に精通した専門講師を派遣する。 (2)監理団体・実習実施機関と連携した啓発活動の推進 ① 安全衛生の意識の向上に向けたセミナーの開催 監理団体・実習実施機関に対して、安全衛生意識の向上と技能実習生に係る安全衛生管理の徹 底を図り、労働災害等の防止に向けた取組みを促進するため、安全衛生セミナーを開催する。 ② 技能講習等の受講機会の拡大 危険、有害な作業に伴う労働災害等を防止し、また、技能実習生が技能等を修得するために必 要となる各種技能講習、特別教育の受講機会拡大に向けて、教習機関との連携を強化しその環境 作りを推進する。 (3)技能実習生に対する母国語情報提供 ① 技能実習生手帳の配布 母国語・日本語併用の技能実習生手帳(中国語、インドネシア語、ベトナム語、タイ語、英語、 フィリピン語の 6 言語)を作成し、技能実習生に地方入国管理局経由で交付する。 ② 「技能実習生の友」の配付 技能実習生に対し、関係法令等、技能実習生の権利保護に関する情報のほか、各種事故や犯罪 防止に向けた注意喚起、日本の習慣や生活文化等円滑な技能実習の実施に有益な情報と国内ニュ ース記事を掲載した「技能実習生の友」 (中国語、インドネシア語、ベトナム語、タイ語、英語 の 5 言語)を発行し送付するとともに、PDF 版をホームページに掲載する。 (4)技能実習生に対する補償対策 日本に在留中に死亡した技能実習生の遺族に弔意を表わす死亡弔慰金制度について、適切な運 用を図る。 5 第3章 調査・資料収集 1 技能実習制度の運営実態や関連する法制度に関する協議・情報収集 (1)海外関係機関との連携及び協議、情報の収集・提供 ① 送出し国政府要人の訪問受入れ及び送出し国在京大使館との意見交換 送出し国政府要人等の訪問に積極的に応え、本制度の推進を図るための意見交換を行う。必要 に応じ、送出し国政府要人の招聘を検討するとともに、各国の在京大使館との連携を強化する。 ② 送出し国情報の収集・提供 監理団体の送出し機関からの受入れが円滑に行われるよう支援するため、送出し国政府との R/D に基づき送出し国政府から提供を受けた情報に基づく認定送出し機関情報を、監理団体から の求めに応じて提供する。 ③ 送出し機関と監理団体との情報交換会の開催 送出し国政府窓口による送出し国事情の説明会及び送出し機関と監理団体との情報交換会 (ジョイントセミナー)を適宜開催する。 (2)関係機関との連携及び協議、情報の収集・提供 ① 関係機関との連携及び協議、情報の収集・提供 ア 外国人技能実習生受入れ団体中央・地方連絡協議会の活動報告や意見交換を行うため全体会 議を開催する。 イ 企業単独型実習実施機関との情報交換会を開催し、情報の提供や助言を行うとともに、企業 側からの意見・要望を把握する。 ② 関係行政機関との連携及び協議、情報の収集・提供 ア 技能実習制度の円滑かつ適正な運営を図るため、法務省及び地方入国管理局との意見交換会 を実施する。 イ 地方駐在事務所による関係地方行政機関等との連絡会議を担当地域の都道府県において開 催し制度の状況及び問題事案等について情報交換を行い、地域レベルでの連携を図る。 ③ 労働災害の防止及び安全・衛生の確保に向けての情報収集 安全衛生マニュアル作成検討委員会を開催し、技能実習生の特性を踏まえた作業の安全及び健 康確保対策の推進に向けて、外部の専門家等とともに検討を行う。併せて、その成果を安全衛生 マニュアルの形で監理団体・実習実施機関及び技能実習生に配布することにより安全衛生水準の 向上を図る。 2 技能実習制度の運営実態や関連する法制度に関する調査 技能実習生の労働災害や死亡事案について調査し、その原因の把握分析に努めるとともに、結果 の周知を図ることにより、日本に在留中、安全かつ健康に技能実習を修了できる環境作りと再発防 止に向けた啓発を推進する。 6 第4章 その他の事業 1 技能実習生及び監理団体、実習実施機関への評価付与、認定支援事業 (1)技能実習 1 号から技能実習 2 号への移行評価の実施 ① 修得技能等の評価 試験実施機関との緊密な連携等により、必要な技能評価試験の受験を的確に手配し、修得技能 等の評価を適正・円滑に行う。監理団体・実習実施機関に対し適切な技能実習 1 号計画・技能実 習 2 号計画の作成及び技能実習記録の作成を指導する。 ② 技能実習 2 号計画の評価 技能実習 2 号計画の評価を適正かつ効率的に行い、監理団体・実習実施機関に対し必要に応じ 助言・指導を行う。その結果については、修得技能等の評価結果と併せて、地方入国管理局に速 やかに報告する。 ③ 技能実習の職種・作業の範囲の周知 修得技能等の評価及び計画の対象となる技能実習の職種・作業の範囲について、ホームページ 等により監理団体及び実習実施機関に対して周知を行う。 (2)技能実習2号移行対象職種の拡大支援 国の技能検定職種以外の技能実習 2 号移行対象職種の追加については、公的評価システムの認 定を受けられるよう、職種拡大への支援を行う。また、技能実習 2 号移行対象職種・作業に係る 業界団体等のニーズの把握等情報収集に努める。 (3)技能実習生受入れ事業の評価・認定 適切かつ効果的な技能実習の実施を図るため、監理団体等の申請に基づき、監理団体等の行う 技能実習生受入れ事業を評価・認定する。評価・認定に当たっては、必要に応じ実習実施機関等 の調査を行う。 (4)技能実習生の技能修得の促進 ① 修得技能等の評価促進 実習実施機関に対し、技能実習生の育成に有効な指導評価システムの構築を支援するとともに、 技能移転が職場レベルで着実に実施されるよう、必要な助言等を行う。 ② 技能実習修了者に対する修了証書の交付 所定の技能実習を履修した技能実習生に対して、技能実習修了証書を交付する。 2 技能実習生の日本語作文コンクールの表彰と支援 (1)日本語作文コンクールの実施 技能実習生・研修生の日本語能力の向上に資するため、外国人技能実習生・研修生日本語作文 コンクールを実施する。 7 (2)JITCO 交流大会の開催 技能実習修制度の更なる成果向上と監理団体・実習実施機関との情報共有を目的として、JITCO 交流大会を開催し、関係機関による各種講演等を実施する。 3 広報啓発推進事業 (1)各種パンフレット・ガイドブック等及び白書の出版 ① 各種パンフレット・ガイドブック等 各種パンフレット・ガイドブック等を作成し、その普及と利用促進を図る。総合パンフレット については、JITCO の業務内容の説明、制度の解説を掲載し、冊子のほかホームページに PDF 版 を掲載する。 ② JITCO 白書 技能実習制度の実績、JITCO の支援状況、適正化指導の状況等を白書としてとりまとめ、広く 配布・提供する。 (2)総合情報誌「かけはし」の発行 技能実習の成果向上、関係法令に関する解説記事等適正な技能実習制度活用の一助となる記事 を中心に誌面を作成する。年 4 回発行し、冊子版を監理団体・実習実施機関等に提供し、ホーム ページには PDF 版を掲載する。 (3)ホームページの管理運営及び迅速かつ広範な情報提供 ① 日本語・中国語・英語に対応したホームページを運用し、監理団体・実習実施機関を含む広範 な対象者向けに、JITCO の役割・事業や技能実習制度に関する重要な情報等を的確・迅速に発信 する。 ② 5 言語(中国語、インドネシア語、ベトナム語、タイ語、英語)に対応した技能実習生向けポ ータルサイト「ウェブサイト版『技能実習生の友』 」を更新・運用し、技能実習生から問合せの 多い事柄等をまとめ、技能実習の円滑な実施に役立つ情報を提供する。 ③ JITCO ホームページに対する不正なアクセスやハッキング等の脅威に備え、ホームページの安 定的な運用に必要な対策を実施する。 (4)教材等の刊行・提供 技能実習制度の解説書や入国・在留手続きに必要な申請書類の記載例集等や技能実習生向けの 日本語教育教材、健康管理及び安全衛生に関する教材、技能実習を実施するのに必要とされる用 語集等を刊行し、提供する。 8 Ⅱ 共益事業 入国・在留関係申請書類の事前点検・取次ぎサービスの実施 監理団体等が地方入国管理局に対し在留資格認定証明書交付申請、在留資格変更許可申請及び在留 期間更新許可申請等をする際に必要な書類の事前点検・取次ぎサービスの迅速化・適正化を図るとと もに、点検業務の標準化を推進する。 Ⅲ 収益事業 外国人技能実習生総合保険等の普及 技能実習生等が日常生活においてケガや病気になった場合に、治療費のうち健康保険の自己負担部 分を懸念することなく安心して技能実習等に専念できるようにするため、また、第三者への法律上の 損害賠償及び死亡・危篤時の親族による渡航・滞在費用等の出費に備えるため、外国人技能実習生総 合保険等の周知を図る。 Ⅳ 法人管理 公益財団としての管理運営業務の推進 (1)公益財団の健全経営の推進 ① 経営の健全化推進 収入の確保と経費の削減・合理化の推進、費用対効果の意識を徹底した事業の執行、事業活動 の透明性・適格性の確保、事業の計画的・効率的な執行等を基本としてさらなる経営の健全化を 推進する。 ② 事業の効率的な執行 職員の能力発揮推進と職場管理の徹底等、人材の有効活用による効率的な事業の推進を図る。 ③ 事務の簡素・合理化の推進 業務執行体制や各種規程等の見直し、JITCO 基幹業務システムの効果的運用を通じ、事務の簡 素化・合理化を推進する。 ④ 国への要望 各種会議の場や関係行政機関との意見交換等を通じ、健全な事業推進に必要な制度改善に対す る要望等を行う。 (2)公益財団の管理運営 ① 理事会・評議員会の開催 理事会・評議員会を定期的に又は必要な場合随時に開催し、事業計画及び予算や事業報告及び 決算等について議決、承認を得る。 ② 監査法人による外部監査の実施 会計の健全性と透明性を確保するため監査法人による外部監査を実施する。 9 (3)公益財団の事業推進体制の整備 ① 情報セキュリティ対策の推進 情報セキュリティ対策について、職員への教育、技術的対策の導入等、効果的な施策を推進す る。 ② JITCO 基幹業務システムの安定稼働と機能改善の推進 JITCO 基幹業務システム等の更なる安定稼働と信頼性の確保に継続して努めるとともに、機能 改善を推進する。また、監理団体等における申請書類等作成の迅速処理のため、申請書類作成支 援システムの利用の促進を図る。 ③ 職員研修の充実 職員研修の効果的な実施及び自己啓発の奨励を通じて職員の資質の一層の向上に努める。 ④ 本部・地方駐在事務所の体制整備 本部及び地方駐在事務所について、業務量等を考慮した適切な人事配置を行うとともに、来訪 者が相談しやすい環境を整備する。また、地方駐在事務所の設置等の見直しについて検討し、必 要な措置を講じるとともに、地方駐在事務所職員の業務研修の充実に努める。 (4)賛助会員管理体制の整備 技能実習制度の活用に意欲を示す監理団体や実習実施機関等に対して、積極的に賛助会員制度 の周知徹底を図るとともに、適正な賛助会員入会審査、迅速な入退会管理等を実施する。また、 賛助会員への連絡等を迅速に行うため、メールマガジンやポータルサイトによる情報提供サービ スを行う。 注)この事業計画は、行政機関からの委託事業を受託することを前提に作成している。 以上 10
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