チャレンジ・ビバンダム2010におけるミシュランの

チャレンジ・
チャレンジ・ビバンダム 2010 における
ミシュランの
ミシュランの技術革新
リオデジャネイロ‐
リオデジャネイロ‐ブラジル
2010 年 5 月
プレスキット
目次
概要
ミシュラン・
ミシュラン・チャレンジ・
チャレンジ・ビバンダム 2010 で公開される
公開されるミシュラン
されるミシュランの
ミシュランの技術革新
未来へむけたソリューション
明日の
明日のソリューションを
ソリューションを今日開発する
今日開発する:
分析と展望
する 分析と
多様な技術的アプローチ
これらの多様な技術がタイヤに与える影響
継続的改善
ミシュランの
ミシュランの技術革新:
技術革新 いつもクリーン
いつもクリーンに
クリーンに、安全に
安全に
ミシュラン省燃費タイヤの将来の世代
新しい大きさの提案
明日のための
のための新型
明日
のための新型ミシュランタイヤ
新型ミシュランタイヤ:
ミシュランタイヤ サイズの
サイズの革新
ミシュランの小径タイヤ・コンセプト
EV およびハイブリッド用の試作タイヤ
まったく新しい種類の車両向けに
ただのタイヤ
ただのタイヤではない
タイヤではない、
ではない、ミシュランの
ミシュランの革新的タイヤ
革新的タイヤ
ミシュラン・アクティブホイール、ホイールの再発明
EV とハイブリッド車のためのミシュラン電動ホイール
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概要
ミシュラン・
ミシュラン・チャレンジ・
チャレンジ・ビバンダム 2010 で
公開され
公開される
されるミシュランの
ミシュランの技術革新
未来を見据えるミシュランは、よりクリーンで、安全で、ネットワークに接続した、持続可
能なモビリティの世界を目指しています。大きな困難に陥った現在の経済環境では、自動車
産業の再活性化のために、その主要企業は 3 つの課題を満たすことが求められています。
1)世界中の成熟市場と新興市場の両方で、より環境にやさしいモビリティのソリューショ
ンを提供すること。2)何百万人もの人々に安全なモビリティを提供すること。3)人とモノ
のモビリティを、都市化する世界の制約に適合させることです。これらによって交通は楽に
なります。ドライバー向けのデジタルシステムとテレマティクス(GPS と交通情報サービ
ス)が、今後は発展するでしょう。クルマが職場や家庭やその他の場所と常にネットワーク
接続していることが、将来のモビリティに貢献します。
ブラジルで開催されるチャレンジ・ビバンダム 2010 で、ミシュランは最新の技術革新を公
開します。それらはすべて道路交通の大きな問題にむけたソリューションです。燃費効率の
いい自動車タイヤ、新サイズのホイールとタイヤのアセンブリ、多くの制約を取り払ってま
ったく新しいクルマの設計を可能にする電動ホイール。ミシュランの技術革新は今日、現実
になります。
最初は低燃費タイヤです。他のミシュランタイヤと同様に、安全性と走行寿命という 2 つの
面も一緒に、一貫して性能向上を目指してしています。ミシュラン・エナジーセーバーは
2008 年にヨーロッパで発売されました。このタイヤは自動車メーカーにも消費者にも好評
です。現代のニーズと期待に明確な答えを提示しているからです。次世代のタイヤもすでに
開発が始まっています。ミシュランの研究開発は常に、今あるクルマで使うタイヤの性能改
善を目標にしています.
もちろんミシュランは、将来市場に導入するためのタイヤの技術開発もおこなっています。
だからこそ、自動車メーカーが道路や市内交通にむけた EV やハイブリッド車を設計してい
るときに、ミシュランはそれらのコンセプト車専用の試作タイヤ(とくに新しいサイズのも
の)を出すことができます。これらはミシュラン・チャレンジ・ビバンダムで公開されてい
ます。
ミシュランは将来を見据えて、飛躍的な技術革新も目指しています。タイヤの設計を大きく
変え、人とモノのモビリティを拡大するソリューションを目指した技術です。ミシュラン電
動ホイールは、ミシュラン・チャレンジ・ビバンダム 2010 で展示されています。特に、革
新的なプジョーBB1 に搭載されたものは、この技術の新しさをよく示しています。リオデジ
ャネイロにはミシュラン・アクティブホイールも出品します。これは WILL コンセプトカー
に使用されたもので、駆動モーターとサスペンション(どちらも電動)が組み込まれ、車輪
というコンポーネントを統合的に進化させています。
それぞれ種類と開発スケジュールはさまざまですが、どのミシュラン技術もタイヤのさまざ
まな分野の改良を目指しています。理論的に性能の両立が難しい部分を克服し、最高のバラ
ンスを目指しているのです。ミシュランの革新技術は、すべてクリーンで安全な製品を目標
にしています。
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未来へむけたソリューション
明日の
明日のソリューションを
ソリューションを今日開発する
今日開発する:
する
分析と
分析と展望
現代社会では、地球資源を持続可能な形で利用し、管理することが求められています。化石
燃料の最大の消費者である道路交通産業は、この点で大きな役割を担っています。現在、世
界には 9 億台の自動車があると推計されています。この数は 2030 年から 2040 年までの間
に 15 億台に増加するという予測もあります。さらに、人類の活動による炭素排出量のうち、
道路交通に由来する分が 18%、すべての交通手段では 24%を占めています1。この事実から
二つの疑問が湧きます。人々のモビリティへの期待と、その活動による環境負荷を、どのよ
うに折り合いをつければいいのか。そして自動車産業の対応と、そこでのタイヤの影響力は
どうなのか。
自動車産業の将来の発展は、多くの契機があってうながされています。もっとも重要なのは
社会的圧力と、それを後押ししている法制度です。それらは自動車の排出する有害物質の削
減、つまり燃費向上を求めています。具体的には二酸化炭素とその他の有害物質の排出を規
制する法律があります。
この環境的プレッシャーと並行して、化石燃料の価格も上昇傾向にあります。現在は景気後
退局面にあるため価格は変動しがちですが、長期的には上昇傾向が続くと思われます。ドラ
イバーにとっては自動車の所有と運用コストに影響します。例えば、2008 年の原油価格急
上昇によって、各年比での走行距離が、統計をとりはじめて以来初めて減少に転じました。
雄弁な
雄弁な数字
持続可能な道路交通とは何でしょうか。それは、どんな経済発展段階の社会においても、人
とモノの輸送を可能にし、容易にし、これを拡大しつつ、環境や公衆衛生などに与える影響
を減らしていくことだと定義できます。
道路交通における課題は次の数字に見ることができます。
• 9 億台:世界中の道路を走る自動車の数
億台
• 15 億台以上:
台以上 2030 年に世界中の道路を走るはずの自動車の数
• 8500 万バレル:
バレル 世界で一日あたりに消費される石油の量
• 98%: 石油エネルギーで動いている道路交通の割合
• 4 分の 1: 交通産業界から排出される化石燃料由来の炭素の排出割合。現在から 2030 年までの期
間の CO2 排出の主原因は、交通と発電です
• 約 50 億トン:
トン 道路交通によって世界中で毎年排出される CO2 量(トン)
• 平衡:
平衡 交通由来の CO2 発生量は、OECD 諸国においては 2030 年までに車両の技術的改良によっ
て平衡化すると予測されています
• 3.5 倍: 発展途上国における交通由来の CO2 発生量の増加割合。現在のデータをもとにした推計
値です
これらの課題に対応するために、世界中の自動車メーカーは従来のピストンエンジン(レシ
プロエンジン)に代わる、環境的、経済的要件を満たした動力源を模索しています。
1
出典: 気候変動に関する政府間パネル、第4次評価報告書
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多様な
多様な技術的アプローチ
技術的アプローチ
課題への自動車メーカーの最初の取り組みは、低価格、省燃費の小型車の生産を増やし、ミ
ドルレンジの自動車を減らすことでした。これは世界的な傾向です。
次は、交通由来の有害物質排出量を減らす法規制と社会的要求に応えるために、さまざまな
エンジン技術に大規模な投資をおこないました。2. 自動車メーカーによるこれらの技術研
究により、さまざまな自動車ラインナップが生まれました。
動力源としてのそれらのソリューションは、現在のガソリンエンジンやディーゼルエンジン
よりはるかに多様です。同時に、環境的な要件は、地域と可能な技術によって変化します。
最近はこれらの開発の潜在能力を分析する研究も増えています。
内燃機関は、今後 10 年から 15 年は世界中の自動車の主要な動力源であり続けるでしょう。
しかし技術的にはもはや画一的ではなく、4 分の 1 の車両は部分的に電力によって駆動され
ているはずです。
ただし、純粋な電気自動車(EV)はごく一部でしょう。世界の総自動車台数の 2%から 5%
で、特定の分野にとどまるはずです。EV が使われるのは汚染がひどく、走行距離が短い都
市部で、貨物や郵便配達や市民のレンタカーといった限定的なフリートとしてだと考えられ
ます。このような特定の用途では、EV は全車両
全車両の
%から 15%
%を占めるかもしれません。
全車両の 10%
中国はもっと野心的な目標を持っていて、2020 年までに新車販売の 50%を EV とハイブリ
ッド車にすると宣言しています。
EV にもさまざまな種類があります。手作りできる単純なシステムから完成度の高い電気エ
ンジンまであります。ミシュランも電動モーターとサスペンションシステムを試作し、ミシ
ュラン・アクティブホイールに組み込みました。革新的な技術的選択肢です。(P9 参照).
これらの多様
これらの多様な
多様な技術が
技術がタイヤに
タイヤに与える影響
える影響
燃費と環境保護をテーマとした議論に、なぜタイヤの話題が出てくるのでしょうか。なぜな
ら、自動車の走行エネルギーのうち、内燃機関搭載車で 20%近く、都市内利用の完全電気
自動車で最大 30%をタイヤが消費するからです。ハイブリッド車の場合はさまざまな技術
的オプションによって変化しますが、この 2 つの数字の間におさまります。
このように、エンジン技術によらずにクルマの燃費を向上させ、走行距離を伸ばすためには、
適切なタイヤが必要なのです。ミシュランの研究開発プログラムは長年この問題に取り組ん
できました。おかげで燃費の分野では卓越した技術を蓄積しています。このあとご紹介する
EV 用プロトタイプタイヤとミシュラン・エナジーセーバーには、その技術力が遺憾なく発
揮されています。
ミシュランは「A better way forward」を企業スローガンとして掲げています。この短い言葉
には、常に性能の限界を押し広げるタイヤを設計製造しようとするメーカーの使命がこめら
れています。
だからこそ技術革新はミシュランの原動力なのです。タイヤメーカーとしてさまざまな分野
でタイヤの品質改善に取り組んでいます。あらゆる面で卓越した性能を実現してこそ、道路
交通は本当の意味で持続可能になるのです。
内燃機関の最適化、水素エンジン、自動アイドリングストップシステム、ハイブリッド(マイク
ロ、マイルド、フル、プラグインの各タイプ)、燃料電池、完全電気自動車。
2
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継続的改善
ミシュランの
ミシュランの技術革新:
技術革新
いつもクリーン
いつもクリーンに
クリーンに、安全に
安全に
現在もミシュランタイヤは非常に高い性能レベルを目指していますが、将来にはまだ改善の
余地はあります。
現在、ミシュランは燃費、安全性、走行寿命に優れたタイヤを目指しています。しかし、こ
の性能バランスは改善が可能であり、実際に改善されていくでしょう。
2010 年にミシュランは新世代の省燃費タイヤを発売します。1992 年に初めてこの種類のタ
イヤを導入して以後、第 4 世代にあたります。走行距離あたりの燃料消費と CO2 排出量を
削減しており、今後の世代でもさらなる改善を目指しています。
ミシュラン・
ミシュラン・エナジーセーバー
ミシュランは道路交通のコストと環境への影響を減らすことに積極的に取り組んでいます。
内燃機関を搭載した乗用車は、タイヤを転がすためだけに燃料の 5 分の 1 を、トラックの場
合は実に 3 分の 1 を消費しています。ミシュランの目標は、燃費向上を助けながら、安全性
とトレッド寿命では従来の高性能を維持するタイヤを設計することです。.
この技術を使って開発された最新のタイヤが、ミシュラン・エナジーセーバーです。2008
年初めにヨーロッパ市場に導入されて以来、約 3700 万本が販売されました(2009 年 12 月
31 日現在)。
エネルギー効率が最も重視される時代に、自動車メーカーはタイヤの 3 つの主要な性能分野
である燃費、安全性、走行寿命に非常に敏感です。そのため
そのため、
そのため、ミシュラン・
ミシュラン・エナジーセーバ
ーは 1 年間で
年間で主要な
主要な自動車メーカー
自動車メーカーが
メーカーが生産する
生産する 120 車種以上において
車種以上において認定
において認定タイヤ
認定タイヤに
タイヤに選ばれ
ました。
ました。通常、同じ期間で取れる認定は 20 車種から 40 車種程度なので、これは異例のこと
です。
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ミシュラン省燃費
ミシュラン省燃費タイヤ
省燃費タイヤの
タイヤの将来の
将来の世代
ミシュランタイヤはさらに改良されていきます。サイドウォールにグリーン X のマークがつ
いた次世代のミシュランタイヤは、前進するのに必要な燃料をさらに減らします。
ミシュランはブラジルのチャレンジ・ビバンダム 2010 で、エネルギー効率の改善が一目で
わかる展示をします(下図参照)。
-
-
2 台のクルマはそれぞれ異なるタイヤを履いています
2 台は同じ速度まで上げてから、減速を始めます。そして 25km/h になったところで、ギ
アをニュートラルにし、エンジンを切ります
o クルマは惰性で進み、やがて完全に停止します
1台目が履いているのは、現在販売中のミシュランタイヤです。2台目は、今後達成さ
れるはずの進歩をあらわしています
ニュートラル
タイヤのエネルギー効率
= 現在市場で購入できる
0
km/
h
ミシュランタイヤ
0
km/
h
タイヤのエネルギー効率
= 将来世代にむけた
ミシュランの試作タイヤ
そのために、ミシュランは200以上あるタイヤの部材をすべて見直しています。タイヤの内
部構造と、路面と接地するトレッドのデザインも同様です。
そして新たな開発の余地を求めて、ミシュランはまったく新しいサイズのタイヤとホイール
を研究しています。
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新しい大きさの提案
明日のための
明日のための新
のための新たなミシュランタイヤ
たなミシュランタイヤ:
ミシュランタイヤ
サイズの
サイズの革新
ミシュランの研究開発チームが手がけるのは、化学素材や構造の物理学ばかりではありませ
ん。タイヤとホイール全体を追求することもあります。
自動車メーカーは新しい都市型の EV やハイブリッド車を設計するときに、さまざまな制約
にぶつかります。これを分析することで、ミシュランはこれまでにないサイズのコンポーネ
ントを開発しました。
ミシュランの技術革新により、クルマの設計は根本から見直されています。
ミシュランの
ミシュランの小径タイヤ
小径タイヤ・
タイヤ・コンセプト
ミシュランは非常に小さい10インチ径のタイヤとホイール(175/70 R10)を開発しました。
このタイヤは14インチタイヤ(175/65 R14)と同じオンロード性能を持っています。グリ
ップ力もブレーキ性能も新車装着タイヤと変わりません。
一方で、大きな利点があります。まず、車両重量が40kg近く軽くなります。軽くなると航続
距離が伸びるので、都市交通車のメーカーにとっては大きな利点です。
さらにハイテク素材を使用することで、このミシュランの小径タイヤ・ホイールアッセンブ
リーは、標準的な技術で製造された同サイズと比べて、負荷能力が15%も向上しています。
ミシュランは、このソリューションが他の重要分野、つまり安全性と走行寿命に悪影響を与
えないことにも力を入れています。この技術には他に大きな利点があります。コンポーネン
トが小さいおかげで、ホイールハウスが小さくてすみます。同サイズのクルマでもエンジン
や室内やトランクの空間を広くとれることになります。
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EV およびハイブリッド
およびハイブリッド用
ハイブリッド用の試作タイヤ
試作タイヤ
特別な動力源には特別なタイヤが必要。それこそミシュランが EV やハイブリッド車のため
に独自コンセプトのタイヤを設計した理由です。
自動車メーカーがバッテリー駆動(単独または他の発動機との複合)のコンセプトカーを発
表するように、ミシュランはこれらの車両にむけて専用開発したコンセプトタイヤを提案し
ます。
1992 年以来、4 世代が市場導入された省燃費タイヤの流れにそって、ミシュランは多くの利
点を持つタイヤを設計しました。
- エネルギー効率が高く、クルマの航続距離を伸ばす
- 滑りやすい状況でも優れたグリップ力を発揮する
- 長持ちする.
これらを達成するために、研究開発チームはタイヤのサイズを変えました。
転がり抵抗を抑えるために直径を大きくしました。空力性能のために細めの形状にしました。
これによって接地するゴムの面積が減り、エネルギー消費が抑えられます。
大径ホイールとロープロファイルの組み合わせもエネルギー消費を減らします。同じ距離を
走る間にタイヤの回転は少なくてすむため、タイヤの変形とそれにともなう発熱も減り、エ
ネルギーは節約されます。また直径が大きいということは、トレッドゴムの面積が増えるこ
とになります。これによって走行寿命が延び、トータルの運用コストが下がります。.
研究開発チームは、開発余地のあるあらゆる分野を探求します。サイズも、構造も、使用さ
れる素材も、トレッドデザインも見直します。これにより、ミシュランEVプロトタイプタ
イヤは、卓越したエネルギー効率だけでなく、高い安全性と快適性も備えることを目指して
います。
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まったく新しい種類の車両向けに
ただのタイヤ
ただのタイヤではない
タイヤではない、
ではない、ミシュランの
ミシュランの革新的タイヤ
革新的タイヤ
ミシュラン・
ミシュラン・アクティブホイール、
アクティブホイール、ホイールの
ホイールの再発明
ミシュランは 2008 年に、プロトタイプ車と合わせて、革新的なアクティブホイールのコン
セプトを発表しました。この製品はホイール内部に重要なコンポーネントをすべて組み込ん
でいます。おかげで車体の前にも後ろにもエンジンを載せる必要がありません。従来のサス
ペンションシステムも、トランスミッションも、ギアボックスもいりません。
この統合的なソリューションを装備することで、クルマはさまざまなユニークな特徴を手に
入れます。ミシュラン・アクティブホイールは、インテリジェントなシステムです。電気エ
ネルギーでクルマを駆動しながら、サスペンションとブレーキの機能もそなえます。高いグ
リップ力と快適性も備えています。
ミシュラン・アクティブホイールは道路交通の新時代の幕開けです。そこでは自動車の安全
性、エネルギー効率、環境性能が飛躍的に高まります。これを可能にしているのが、ホイー
ル内に組み込まれた小型の駆動用モーターと、電動サスペンションシステムです。ミシュラ
ンが開発したこの技術で自動車の概念が根本的に変わります。.
ホイール内にブレーキディスクだけでなく、駆動用モーターとサスペンション用モーターま
で組み込んだのは初めてです。(下図参照)。
自動車メーカーが求める出力と車両の用途に応じて、モーター4 基の仕様(4 輪駆動)にも、
2 基の仕様(例えば前輪駆動)にもできます。ミシュラン・アクティブホイールを採用する
自動車メーカーは、2 輪駆動と 4 輪駆動の両方のクルマをつくり分けることができます。
ミシュラン・アクティブホイールのエネルギー源は電力です。リチウムイオン電池でもその
他のバッテリーでも、燃料電池でも、スーパーキャパシターでもかまいません。これらの動
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力源には 2 つの重要な利点があります。有害物質を排出しないことと、静かであることです。
ミシュラン・アクティブホイールを装着したクルマは温室効果ガスを出しません。さらに電
気モーターはとても静かで、歩行者だけでなく周辺環境にとっても利点です。ミシュラン・
アクティブホイールで駆動されるクルマは、都市住民にとって一服の清涼剤になるでしょう。
ミシュラン・アクティブホイールの特徴は、走行性能と環境性能の両方で高いレベルを達成
していることです。これを支えるサスペンションシステムは、グリップ力と快適性で新しい
基準を築いています。このサスペンションは機械式ではなく電動です。反応時間はきわめて
短く、わずか 0.003 秒です。ピッチやロールといった動きはすべて自動的に修正されます。
ミシュラン・アクティブホイールは、従来の自動車の機械コンポーネントを不要にし、クル
マの設計を単純化します。ミシュラン・アクティブホイールで駆動されるクルマは、ギアボ
ックスも、クラッチも、ドライブシャフトも必要としません。ディファレンシャルもショッ
クアブソーバーも無用です。おかげでクルマは軽くなり、エネルギー効率が上がります。こ
うしてドライバーの期待にそった運用が可能になります。この技術的ブレイクスルーにより、
現代の道路交通が抱えるエネルギー問題(量、種類、コスト)、温室効果ガス問題、都市の
渋滞と汚染問題等に効果的に対処することができます。
-ユーリエ
ユーリエ WILL、
、ミシュラン・
ミシュラン・アクティブホイールで
アクティブホイールで駆動される
駆動されるネットワーク
されるネットワーク対応
ネットワーク対応
自動車
ユーリエ、ミシュラン、オレンジが共同開発した最初の EV に、ミシュラン・アクティブホ
イールが採用されています。
シャシー、駆動系、サスペン
ション、ネットワークサービ
ス、通信……。このクルマの
特徴すべてが現代の交通が抱
える問題への明確な解答にな
っています。代替燃料の採用、
CO2 排出とエネルギー消費
の削減、都市部の渋滞解消、
騒音低減、有害排出物の削減
を、このクルマが実現します。
そして移動を楽しく、生産的
にします。
WILL は詳しく見るほど、驚
きに満ちています。
「ボンネットを
ボンネットを開けると何
けると何もない。
もない。ホイールだけ
ホイールだけ!」
だけ!」
ミシュラン・アクティブホイールのおかげで、駆動系はホイール内におさまっています。
WILL の場合は左右の前輪にモーター、革新的電動サスペンション、タイヤ、ブレーキが一
体化されています。
「シティコミューター並
シティコミューター並みのサイズ
みのサイズ。
サイズ。でも家族
でも家族の
家族のバケーションにも
バケーションにも使
にも使える」
える」
WILL は 5 人乗りですが、全長は 3.7m とコンパクトです。2 つのトランクを備えるため、長
距離の旅行にも使えます(モジュール形式のエネルギー源の種類によって航続距離は
150km から 400km まで変化)。コミュニケーション装備のスペースもたっぷりあります。
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「都市交通での
、CO2 排出量は
」“
都市交通でのエネルギー
でのエネルギー消費
エネルギー消費は
消費は 5 分の 1、
排出量は最大で
最大で 20 分の 1」
WILL は圧倒的なエネルギー性能を持つ本格的な自動車です。都市交通におけるそのモータ
ーのエネルギー効率は 90%です。従来のエンジン車がせいぜい 20%であるのと較べてくだ
さい。ユーリエはシャシーを全面刷新しました。新たなアンダーボディ設計のおかげで車体
は軽くなり、エネルギー消費が改善されました。さらに、水力、太陽光、風力その他のクリ
ーンエネルギーで走る場合の WILL は、総合的な CO2 排出量が 1km 当たり 15g 以下になり
ます。
「ようするに、
ようするに、ゼロ・
ゼロ・エミッション」
エミッション」
静かなゼロ・エミッション車。都市住民の夢が現実になります。
「車重は
車重はバンタム級
バンタム級、安全性は
安全性はヘビー級
ヘビー級」
ミシュラン・アクティブホイールに組み込まれたサスペンションシステムは、車体の動きを
電気的に制御します。これによって、かつてないスタビリティとロードホールディングが実
現します。さらにボンネットの下にはエンジンが入っていないので、全体を衝撃吸収構造に
使えます。小型車でも、道路での安全性は大型モデルと同じです。
「常時接続で
常時接続で、必要な
必要な情報を
情報を必要なときに
必要なときに」
なときに」
オレンジの技術により、WILL は真のネットワーク車になりました。車内は家庭や職場の延
長です。リアルタイムの道路交通情報を反映させた最適なナビゲーション、ガイドやメンテ
ナンス情報、リモートサポート等が可能です。
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EV とハイブリッド車
ハイブリッド車のためのミシ
のためのミシュラン
ミシュラン電動
ュラン電動ホイール
電動ホイール
電気サスペンションを使わない EV やハイブリッド車では、モーター駆動のホイール(下図
参照)を前輪や後輪に使うことができます。
電動ホイールとミシュラン・アクティブホイールで重要な技術的ブレイクスルーは、そのコ
ンパクトな駆動モーターと組み込み型サスペンションシステムです。これらのコンポーネン
トが小型であるおかげで、ミシュランはホイールを再発明できました。
-新技術が
新技術が詰まったプジョー
まったプジョーBB1
プジョー
プジョーBB1は電動パワートレーンを備えたクルマです。このコンセプトカーは、ミシュラ
ミシュラ
ンの電動ホイール
電動ホイール(上図参照)を後輪に採用し、車内のスペースを最大限に広げています。
クワドリサイクル(電動4輪自転車)の法制度に対応して、総出力は15kW(20hp)以下、
つまりモーター1基あたり7.5kWです。これは重量と、市内交通用であることを考えると適
切な出力です。おかげでスタート加速
加速に
加速 に 優 れ (0-30km/hは2.8秒)、中間加速も良好です
(30-60km/hは4秒)。運転の楽しさと安全性というプジョーの特徴があらわれています。
リチウムイオン電池
電池は即座に力を発揮し、120km走行も楽にこなします。左右のモーターに
電池
給電するバッテリーパックはそれぞれ左右の座席下にあり、客室や貨物スペースを狭めてい
ません。さらにバッテリーを前後車軸間におくことで、重量物を車体の中心に集め、ブレー
キング時の安定性を高めています。
プジョーのエンジニアは車体の基本設計も一新しました。BB1の車体はプジョーの二輪チー
ムが設計したパイプフレームで組まれています。そこに電動パワーステアリング、ダブルウ
ィッシュボーンの前後サスペンション、フリクションダンパーとスプリングという車両運動
を担うコンポーネントが組み付けられています。BB1の運動能力は、その性能やシティコミ
ューターに対するドライバーの期待にそったものになっています。また快適性とアクティブ
セーフティはプジョーの水準を満たしています。
ボディは非常に軽量なカーボン素材です。基本的に車室は屋根付きですが、オーナーの好み
に合わせて自在に形状をカスタマイズ
カスタマイズする
カスタマイズすることができます。そしてBB1の車重はバッテリー
する
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込みで600kg以下です。軽いおかげで機械部品も小さくできて、軽量化
軽量化の
軽量化の好循環が起きてい
好循環
ます。
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ミシュラン:
シュラン 主な数字とできごと
数字とできごと
ミシュランは 1 世紀以上にわたって、世界における人とモノのモビリティの向上を
目指してきました。
1889 年 Michelin et Cie 創立。
1891 年 ミシュラン、着脱可能なタイヤの特許を申請。
1895 年 ミシュラン、エクレール号に空気入りタイヤを装着。
1898 年 ミシュランマン(
ミシュランマン(ビバンダム)
ビバンダム)誕生。
1900 年 ミシュランガイド初版を発行。
ミシュランガイド
1905 年 タイヤのグリップと耐久性を向上するためにトレッドに突起がついたミシュラン
ミシュラン・
ミシュラン・
ソールを発売。
ソール
1910 年 縮尺 20 万分の 1 の最初のミシュラン・ロードマップ
ロードマップを出版。
ロードマップ
1913 年 ミシュラン、取
取り外し可能な
可能な鉄製ホイール
鉄製ホイールを考案。
ホイール
1923 年 初めての乗用車用低圧
乗用車用低圧タイヤ
気圧)。
乗用車用低圧タイヤ(2.5
タイヤ
1926 年 旅行者のために最初のミシュラン
ミシュラン・
ミシュラン・グリーンガイドを発行。
グリーンガイド
1930 年 ミシュラン、一体式
一体式チューブタイヤ
一体式チューブタイヤの特許を申請。
チューブタイヤ
1938 年 ミシュラン、スチール
スチール製
スチール製ケーシングを
ケーシングを採用した
採用した初
した初めてのトラック
めてのトラック用
トラック用タイヤ、
タイヤ、メタリ
ックを発表。
ック
1946 年 ミシュラン、ラジアルタイヤ
ラジアルタイヤを発明。
ラジアルタイヤ
1959 年 ミシュラン、建設機械用タイヤに初めてラジアルタイヤを導入。
1979 年 ミシュランのラジアルタイヤが F1 世界選手権で初優勝。
1981 年 初の航空機用ラジアルタイヤ、ミシュラン
ミシュラン・
ミシュラン・エア X。
1989 年 旅行者向けに道路情報システムを発表し、フランス・ミニテルで利用できるように
しました。
1992 年 省燃費タイヤ、ミシュラン
ミシュラン・
ミシュラン・エナジー発売。
エナジー
1993 年 ミシュラン、C3M タイヤ製造プロセスを発明。
1995 年 ミシュランタイヤを装着したアメリカのスペースシャトルが飛行。
1996 年 ミシュラン、垂直固定式タイヤの PAX システムを発明。
1998 年 環境に優しい車の国際イベント第 1 回ミシュラン
ミシュラン・
ミシュラン・チャレンジ・
チャレンジ・ビバンダムを開催。
ビバンダム
1998 年 ミシュランマン誕生 100 周年。
周年
2000 年 ミシュランマンが国際的な審査によって 20 世紀の世界のベストロゴに認定される。
2001 年 ミシュラン、世界最大の建設機械用タイヤを発売。
2003 年 ミシュランブランドの自動車用アクセサリ・シリーズを発売。
2004 年 新しい企業メッセージ、「
「Michelin, a better way forward」
」を導入。
2004 年 常時低圧で使用可能な初めての農業機械用タイヤ、ミシュラン XeoBib を発売。
2005 年 新型旅客機エアバス A-380 用にミシュランタイヤを供給。また、一般公道で使用可
能な初めてのモーターサイクル用 2 コンパウンド・レーシングタイヤ、ミシュラン
ミシュラン・
ミシュラン・パワー
レース発売。
レース
2006 年 ミシュラン・
ミシュラン・デュラブル・
デュラブル・テクノロジーで、トラック用タイヤに革命をもたらす。
テクノロジー
2007 年 ミシュラン・
走行あたりの燃費を 0.2L 近く節約し、
ミシュラン・エナジーセイバー発売。100km
エナジーセイバー
CO2 排出は 1km 走行あたり 4g 低減。
2008 年 トラック用タイヤ、ミシュラン
ミシュラン・
。
ミシュラン・エックスエナジーセイバーグリーンを発表。
エックスエナジーセイバーグリーン
2009 年 100 冊目のミシュラン
ミシュラン・
ミシュラン・ガイド・
ガイド・フランスを発行。
フランス
2010 年 ミシュラン・
ミシュラン・パイロット・
パイロット・スポーツ 3 を発売。
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数字で
数字で見るミシュラン
創業:
創業
生産工場:
生産工場
従業員数:
従業員数
テクノロジーセンター:
テクノロジーセンター
研究開発の
研究開発の年間予算:
年間予算
年間生産量:
年間生産量
2009 年売上高:
年売上高
1889 年
19 カ国、計 72 カ所
全世界で 10 万 9000 人
北米、ヨーロッパ、アジアの各大陸にあり、研究者
は 6000 人以上。
5 億ユーロ以上
ユーロ以上
タイヤ約 1 億 5000 万本、地図およびガイドブック
1000 万部以上を、170 カ国以上で販売
148 億ユーロ
全市場分野を
全市場分野をカバーする
バーする多数
する多数の
多数のブランド:
ブランド ミシュラン、BF グッドリッチ、クレバー、
ユニロイヤル、ライケン、トーラス、コルモラン、ウォリアー、プニュー・ローラ
ン、リカミック、ミシュラン・リミックス、ユーロマスター、TCI タイヤセンター
ズ、タイヤプラス
ミシュラングループの歴史を知るには、フランス・クレルモンフェランにある「ラバンチュ
ール・ミシュラン」にお越し下さい。
最近のイベントや情報は、www.laventuremichelin.com に掲載しています。
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