マイクロファイナンス・ニュース Microfinance News Updates 発行 No. 1 2011 年 12 月 目次: 1. 2. 三陸トモダチ 基金本格始動 へ! フィリピン ミン ダナオ島での マイクロファイ ナンス支援 3. マイクロファイ ナンスと金融 教育 -プラネ ットファイナン スブラジルの 取り組み 4. マイクロファイ ナンスを活用し た気候変動対 策への取り組 み 5. お知らせ 特定非営利活動法人プラネットファイナンスジャパン 東京都港区虎ノ門 5-3-20 仙石山アネックス 309 Tel:03-6809-1306 www.planetfinance.or.jp ~三陸復興トモダチ基金本格始動~ マイクロファイナンスの知見を活用した被災地復興支援 2011 年 11 月 11 日にプラネットファイナンスジャパンは東日本大震災で甚大な被害に 見舞われた三陸沿岸地域の小規模事業者を支援するため、米国緊急援助団体メーシーコー プ及び三陸沿岸地域(気仙沼市、南三陸町、陸前高田市、大船渡市)を拠点とする気仙沼 信用金庫との 3 者のパートナーシップにより「三陸復興トモダチ基金」を発足しました【写真は 気仙沼市で行われた調印式の模様】。 震災直後にプラネットファイナンスグループ代表のジャッ ク・アタリより呼びかけがあり、プラネットファイナンスジャパ ンは被災した中小企業の自立的な復興と雇用の促進を促 すための効果的なアプローチを今年3月より模索して参りま した。 「三陸復興トモダチ基金」はメーシーコープが米国で集め た支援金、総額 200 万ドルを活用し、地元金融機関であ る気仙沼信用金庫と共同で運営します。具体的には1)被 災した小規模事業者による従業員の再雇用を支援するた めの助成金、2)三陸沿岸地域の住民による新規事業の立 ち上げ支援のための助成金、3)2 年間の利子補給による 支払負担軽減を図った復興融資商品の 3 つのプログラム により事業者の一日も早い復興と雇用の促進を支援しま す。 <詳細はこちら> http://www.planetfinance.or.jp/files/PressRelease_Sa nrikuTomodachiFund_JP11112011.pdf ~フィリピンミンダナオ島でのマイクロファイナンス支援~ プラネットファイナンスジャパンでは、今年 9 月より JICA 草の根技術協力事業の一環 として「ミンダナオにおける零細農民の金融アクセス改善プロジェクト」を実施していま す。 このプロジェクトでは、フィリピン国内でも最も貧しい地域のひとつであるミンダナオ島 の2つのマイクロファイナンス機関(MFI)を対象に、零細農民のニーズに適したマイクロ ファイナンス商品の設計・導入、借り手の貧困層向けの金融リテラシートレーニングの普 及、MFI 向け社会的パフォーマンス経営評価の支援を、同地域のマイクロファイナンスの 業界団体であるミンダナオ・マイクロファイナンス・カウンシルと共同で3年間かけて実施 していきます。 本プロジェクトの実施スタッフとして、当団体の長友瑠奈、松浦わか子がフィリピンに派 遣され、プラネットファイナンスのフィリピン事務所の一角で、現地スタッフと共同でプロ ジェクトを推進しています。 プロジェクトの進捗はブログにて定期的に報告しています。ぜひご覧下さい。 http://planetfiancejapan.jimdo.com/ ~Microfinance & Education~ マイクロファイナンスと金融教育・ビジネストレーニング プラネットファイナンス・ブラジルの取り組み プラネットファイナンス・ブラジルは今年 7 月にアマゾン地域のパラー州ベレンでマイクロフ ァイナンスとビジネストレーニングを組み合わせたプロジェクトを開始しました。 これまで南ア フリカ、セネガル、コートジボワール、マリ、カメルーン、中央アフリカ共和国、マダガスカル、コ ロンビア、エジプト、フィリピン及び中国で零細事業者に対する金融教育を行ってきたノウハ ウを生かして、ブラジルのアマゾン地域で活動を開始します。ブラジルは目覚ましい経済成 長を遂げる一方、先住民が多く住む北部には貧困地域が数多く残っています。都市部に住 む先住民は、金融へのアクセスがないため丌安定で非公式なビジネスしか営めず、とても弱 い立場にあります。プラネットファイナンス・ブラジルはアマゾンクレッドという現地のマイクロ ファイナンス機関と 2 年間のパートナーシップを組み、ベレンに住む 500 人の先住民を対象 に融資のサービスを提供すると同時に金融やビジネスに関するトレーニングを行います。トレ ーニング内容は主に、起業するためのスキルと零細事業のマネジメントからなります。プログ ラムの参加者はトレーニングを受けた後、プラネットファイナンス・ブラジルの協力のもとアマ ゾンクレッドによって零細事業者のニーズに合わせて設計されたマイクロファイナンス商品に アクセスすることができるようになります。 【支援を受けるブラジルアマゾン 地域(ベレン)の零細事業家】 適切な金融教育やビジネストレーニングを行うことは、それまで金融へのアクセスが無かっ た貧困層、零細事業者に対してマイクロファイナンスを提供する上で、非常に意義深いもの です。金融教育に対するニーズは他の地域でも需要が高く、このようなプロジェクトを他地 域でも積極的に進めて行く必要があります。 <詳細はこちら> http://admin.planetfinancegroup.org/upload/medias/fr/pr_mf_education__brasil_belem_en.pdf ~Green Microfinance~ マイクロファイナンス活用した気候変動対策への取り組み 中南米の持続的経済発展と貧困削減を目指す米州開発銀行の多数国間投資基金 (Multilateral Investment Fund)は北欧開発基金(Nordic Development Fund)とパー トナーシップを組み、中南米地域でグリーン・マイクロファイナンスプログラムを開始する ことを今年 10 月に発表しました。 気候変動対策は、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出を削減して地球温 暖化の進行を食い止める「緩和策」と、気候の変動やそれに伴う気温・海水面の上昇 などに対して人や社会、経済のシステムを調節することで影響を軽減しようという「適 応策」に分類されます。グリーン・マイクロファイナンスプログラムは緩和と適応の両面 において気候変動対策を推進するために、中南米地域のマイクロファイナンス機関に 向けた支援を行います。具体的にはマイクロファイナンス機関の顧客に対して、ソーラ ー発電などのクリーンエネルギーやエネルギー効率の良い製品を普及させるための尐 額融資の提供など、マイクロファイナンス機関が既に持っているネットワークを活用した 気候変動対策に取り組みます。 マイクロファイナンス機関とのパートナーシップによる気候変動対策は適応と緩和の 両面において、非常に将来性のある分野です。 <詳細はこちら> http://www.iadb.org/en/news/news-releases/2011-10-18/greenmicrofinance-in-latin-america,9619.html お知らせ プラネットファイナンスジャパンのオフィスが四谷から神谷町に移転しました。新しい住所は下記です。お近くにお越しの際 はぜひお立ち寄りください。 【新住所】東京都港区虎ノ門 5-3-20 仙石山アネックス 309 (東京メトロ日比谷線 神谷町駅より徒歩 5 分)
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