マイクロファイナンス:新興国における事業を効果的に支援 2010 年 12 月 8 日 マイクロファイナンスは、開発途上国の働く貧困層に銀行サービスを提供することを目的としています。マ イクロファイナンスが対象とする顧客は、通常、伝統的な銀行システムの恩恵を享受できないため、自由 になる資金が慢性的に不足し、担保が無いために充分な融資(クレジット)が受けられない人たちです。 従って、マイクロファイナンスは自助努力する人々を支援する上で重要な役割を果たしていると言えます。 しかし、最近、特にインドにおいてマイクロファイナンスに対する批判が高まっています。マイクロファイナ ンスが、市場を金儲けの手段としている、または、借り手に高金利を負担させることで絶望に駆り立ててい るといった意見は、その一例です。 ドイツ銀行グループは、1997 年から「ドイツ銀行マイクロクレジット開発基金」を通じて積極的にマイクロフ ァイナンスに取り組んできました。現在、世界 41 カ国、約 100 のマイクロファイナンス機関と連携していま す。 また、マイクロファイナンスの借り手の保護に関する議論や、マイクロファイナンス機関に対する社会的パ フォーマンス評価の創出でも主導的な役割を果たしています。ドイツ銀行グループが積極的に参加し、マ イクロファイナンスを推奨する主要メンバーが署名した 2008 年の「ポカンティコ宣言」では、マイクロファイ ナンスの主な目的と貧しい人々のために取り組む価値基準が設定されました。 さらに、ドイツ銀行グループは、多重融資や借り過ぎを防ぐために、マイクロファイナンス・ネットワークやマ イクロファイナンス開発機関と円卓会議を設定し、借り手の保護を目指す「スマート」キャンペーンでも主 導的な役割を果たしています。 こうした取り組みは、バングラデシュで既に導入され、その他の国々においても議論されている金利水準 の抑制よりも意義があると考えます。金利は、マイクロファイナンス機関にとって自らの資金調達やリスク、 コストをカバーするために必要不可欠です。そうしたコストがすべてカバーされるから、融資ができるので す。また、より多額の資金にアクセスできるということは、より多数の貧しい人々を支援できることを意味して いるのです。
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