臨床医学研究のお知らせ 聖路加国際病院では、将来の医療を向上させるため、下記のような 臨床医学研究を行っています。つきましては、御協力と御理解をお願 い申し上げます。 この研究では、個人情報を厳重に管理させて頂きます。 研究計画や研究方法に関係する資料をお知りになりたい場合は、他 の患者さんの個人情報や研究全体の目的や進行に支障となる事項以外 はお知らせすることができます。ご質問がありましたら担当医師にお 問い合わせください。 長期留置された膀胱留置カテーテルの離脱に対する 清潔間歇導尿の効果 膀胱留置カテーテルは、体内の水分や電解質などを管理する目的で、全身状態の悪い患者さ んに対して使用されることがありますが、留置が長期間に及んだ場合、カテーテル抜去後に排 尿困難を来す患者さんがいることが知られています。原因は明らかではありませんが、膀胱内 に尿が溜まらないことによる廃用性の膀胱萎縮やカテーテルの膀胱粘膜刺激による慢性炎症が 原因と考えられています。排尿がなければ多くの場合は膀胱留置カテーテルの再留置を行って いるのが実情ですが、カテーテルを長期間留置すると尿路感染症の原因になったり、リハビリ を阻害する要因ともなるため、出来る限り早期のカテーテル抜去が好ましいとされています。 そこで、私たちは膀胱留置カテーテル抜去後に排尿困難となった患者さんに対し、カテーテ ルを留置したままにするのではなく、清潔なカテーテルを用いて間欠的に導尿を行うことで排 尿機能の改善を図るという取り組みを行っています。 つきましてはその効果を検証するために、 当院脳神経外科病棟の患者さんのうち、2012 年から 2015 年までに膀胱留置カテーテルを 2 週 間以上留置された患者さんに関連するデータを調査します。この調査により膀胱留置カテーテ ルの長期留置に伴う排尿障害の状況とそれに対する清潔間欠導尿の効果を知ることが出来ます。 そして、早期離脱に向けてのよりよい指針を作ることも可能となります。 なお、この調査では通常の保険診療以外の医療行為はなく、診療録(カルテ)に記載される内 容について調査を行います。この調査では、参加を拒否することも自由です。もし、参加を望 まない場合は、下記の連絡先までご連絡いただくか、医療スタッフへ申し出て下さい。 聖路加国際病院 泌尿器科 深川 恵理 / 遠藤 文康 〒104-0044 東京都中央区明石町 9-1 TEL:03-3541-5151
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