資料2 東京メトロ銀座線における「経験」について 1. 東京メトロ銀座線における「経験」のとらえ⽅ 東京メトロは、東洋初の地下鉄として開業以来、東京の街をつないできました。 ⻑年の伝統を引き継ぎ、世界トップレベルの安全・安⼼を守りながら、洗練された空間 とサービスにより、⽇本だけでなく世界中から訪れるお客様に「豊かな経験」を提供す ることを⽬指します。 ここに⾔う「経験」とは、利⽤者の移動⾏動の中で⾏動にともなって 5 感で感じるもの、 受けるサービス、それによりもたらされる感情などの総体を指します。 出⼊⼝を認知し、切符を購⼊し、改札⼝を抜け、コンコースを通ってプラットフォーム に⾄り、電⾞の到着を待つといった⼀連の移動⾏動の中で、駅デザイン、⾞両のデザイ ンをはじめ、サインや広告などの視覚に訴えるもの、アナウンスや発⾞ベル、利⽤客の 話し声など 5 感で感じるものに加えて、利⽤するサービス、駅員とのやりとり、またそ れにより湧いてくる、⼼地よさ、喜び、発⾒などの感情すべてを含むものです。 2.「望ましい経験のあり⽅」 記載例 A ユーザー像 30 代⼥性。アメリカからのツーリスト。2025 年、初めての⽇本へ旅⾏に来た。 望ましい経験(物語) 京都から新幹線で東京駅について、そのまま丸ノ内線で銀座駅へ。 2020 年東京オリンピック・パラリンピックを境に、銀座駅は海外から のツーリストの溜まり場となっている。ここではいろいろな情報が得られ るし、地上に出れば特徴的な建物も多く刺激的だと、去年⽇本へ旅⾏に来 た友⼈が⾔っていたのだ。 想像通り多くのツーリストがいて、思い思いに旅の相談をしている。⼈ は多いが、それなりに落ち着ける空間だ。 私は建築設計事務所に勤めていて、オリンピックの施設がどのように造 銀座駅 られて、またオリンピック後にどのように使われているのか、⼤変興味が ある。そのことを伝えると、オリンピックミュージアムを紹介してもらえ た。 また、海外からのツーリストが多く滞在するという浅草のホテルを 紹介してもらった。 お⼟産の情報もある。そのまま銀座線で⽥原町まで⾏くと、「Kitchen Town」があって、ディスプレイ⽤のお寿司のサンプルが、海外からの旅 ⾏者に⼈気なのだという。いまからワクワクする。 そうそう、ここのコンシェルジェたち、じつはみんなロボット。さすが ⽇本。 (⽂字数:458⽂字) 記載例 B ユーザー像 六本⽊に勤務する 20 代⼥性。1 年前まで銀座に勤めていたが、転勤となり、現在は⽇ ⽐⾕線で通勤している。 望ましい経験(物語) 今⽇は久しぶりに銀座で会議が⼊った。1 時間早めに着いて、昔通った お店でランチをとってから会議に⾏くことにした。 久しぶりに乗る銀座 線、電⾞が銀座駅のホームに⼊った瞬間「あれ、ここ銀座駅?」昔通った 銀座駅とは違うけど、なんか銀座を感じさせる。 ホームに降りて改札⼝まで、品格のある空間と⼼地よい照明デザインが 銀座の記憶をよみがえらせる「やっぱりここは銀座駅だ。」 ⾏きかう⼈ 々はさまざまだけど、みんなスマートで銀座らしさを感じる。 地下空間は居場所が分からなくなるから、いつも地上に出て歩いて⾏く けれど、今⽇はコンコースを歩いて地上に出ることにした。地下なのに、 なんだかそこは昔よく歩いた銀座のまちのよう。上品かつ刺激的で、最先 端の流⾏が⽬に⾶び込んでくる。 銀座駅 「あっ、これいい!」思わず⽴ち⽌まって⾒てみると、どうも次の企画 に⽣かせそうなヒントが。 「へぇ、ここにあるのか。」先⽇⺟が話していた話題のお店の情報が。 会議が終わったら、さっそく覗いてみよう。 アート、ファッション、⾷⽂化、イベント、流⾏の最先端の情報が発信 される地下空間を歩いているうちにあっという間に⽬的地のお店近くに 到着。 地下と地上が連続的に接続する上家をでると、そこには昔ながらの銀座 の光景が広がる。携帯電話を取り出し、地上のまちをバックに地下鉄への 出⼊⼝の写真を⼀枚、友達へ写メール送付「銀座駅が新しくなったの知っ てる?」 (⽂字数:589⽂字)
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