編集方針 グループ 報告書の対象期間 JNCグループでは、2003年よりレスポンシブル・ 2013 年 4 月 1 日~2014 年 3 月 31 日の活動およ ケアレポートを発行し、環境安全を核として、企業の びデータ (一部に対象期間前後の活動内容も含まれ 社会的責任 (CSR)に属する項目も出来る範囲で取り ています) 入れ、取り組み結果やデータを公表して参りました。 CSR レポート2014 2013 年からはレスポンシブル・ケア活動、コンプラ 参考にしたガイドライン イアンス推進、人権労働慣行、地域貢献活動を、 CSR ● G RI 「サステナビリティ・レポーティング・ガイド として纏め、具体的活動や各種データを用いながら 「CSR レポート」として判り易く報告するように努 めています。 ライン第 4 版」 ● JIS Z 26000「社会的責任に関する手引き」 ● 環境省 「環境報告ガイドライン 2012 年版」 また、本レポートでは、特集として「自然環境に配 慮したクリーンエネルギーの活用」 「 、従業員座談会」 報告書の対象範囲 の 2 つを取り上げ報告しています。 J N C グループにおける C S R 活動全般について、 今後も、化学メーカーとして、豊かな暮らしに貢献 し、自然環境との共存と社会の持続的発展に向けた P35 一覧表の当社と JNC グループ(国内 25 社、海 外 13 社・1 事務所)を対象として報告しています。 CSR 活動を積極的に推進して参ります。 優れた技術で 私の CSR 社会の進歩に貢献する CONTENTS 先端化学企業 1 トップメッセージ ���������� 2 レスポンシブル・ケア活動 ������� 21 当社の概要 ������������� 4 環境保全 �������������� 23 くらしの中の JNC ���������� 5 保安防災・労働安全衛生 �������� 25 製品安全・物流安全・品質保証 ����� 27 特集 特集 1 特集 2 社会とともに 自然環境に配慮した クリーンエネルギーの活用 ��� 7 取引先とのコミュニケーション ���� 28 従業員座談会 ~わたしたちの CSR~ � 9 地域社会とのコミュニケーション ��� 29 CSR マネジメント 働きがいのある職場環境づくり ���� 31 レスポンシブル・ケア ��������� 16 生産技術と技術の伝承 �������� 33 2013 年度 CSR 活動実績 JNC 労働組合の取り組み ������� 34 コーポレートガバナンス ����� 18 コンプライアンス ご質問・ご意見は下記宛にお願いします。 〒 100-8105 東京都千代田区大手町二丁目 2 番 1 号 新大手町ビル URL:http://www.jnc-corp.co.jp/ CSR 推進室 TEL:03-3243-6402 FAX:03-3243-6363 コンプライアンス体制の概要 ������ 19 コンプライアンス推進の具体的な取り組み � 20 1 従業員とともに JNC グループの CSR ��������� 15 および 2014 年度の取り組み ����� 17 株式会社 レスポンシブル・ケア活動 編集方針 �������������� サイトレポート 対象会社一覧 ������������ 35 各事業場の活動 ����������� 36 編集方針 グループ 報告書の対象期間 JNCグループでは、2003年よりレスポンシブル・ 2013 年 4 月 1 日~2014 年 3 月 31 日の活動およ ケアレポートを発行し、環境安全を核として、企業の びデータ (一部に対象期間前後の活動内容も含まれ 社会的責任 (CSR)に属する項目も出来る範囲で取り ています) 入れ、取り組み結果やデータを公表して参りました。 CSR レポート2014 2013 年からはレスポンシブル・ケア活動、コンプラ 参考にしたガイドライン イアンス推進、人権労働慣行、地域貢献活動を、 CSR ● G RI 「サステナビリティ・レポーティング・ガイド として纏め、具体的活動や各種データを用いながら 「CSR レポート」として判り易く報告するように努 めています。 ライン第 4 版」 ● JIS Z 26000「社会的責任に関する手引き」 ● 環境省 「環境報告ガイドライン 2012 年版」 また、本レポートでは、特集として「自然環境に配 慮したクリーンエネルギーの活用」 「 、従業員座談会」 報告書の対象範囲 の 2 つを取り上げ報告しています。 J N C グループにおける C S R 活動全般について、 今後も、化学メーカーとして、豊かな暮らしに貢献 し、自然環境との共存と社会の持続的発展に向けた P35 一覧表の当社と JNC グループ(国内 25 社、海 外 13 社・1 事務所)を対象として報告しています。 CSR 活動を積極的に推進して参ります。 優れた技術で 私の CSR 社会の進歩に貢献する CONTENTS 先端化学企業 1 トップメッセージ ���������� 2 レスポンシブル・ケア活動 ������� 21 当社の概要 ������������� 4 環境保全 �������������� 23 くらしの中の JNC ���������� 5 保安防災・労働安全衛生 �������� 25 製品安全・物流安全・品質保証 ����� 27 特集 特集 1 特集 2 社会とともに 自然環境に配慮した クリーンエネルギーの活用 ��� 7 取引先とのコミュニケーション ���� 28 従業員座談会 ~わたしたちの CSR~ � 9 地域社会とのコミュニケーション ��� 29 CSR マネジメント 働きがいのある職場環境づくり ���� 31 レスポンシブル・ケア ��������� 16 生産技術と技術の伝承 �������� 33 2013 年度 CSR 活動実績 JNC 労働組合の取り組み ������� 34 コーポレートガバナンス ����� 18 コンプライアンス ご質問・ご意見は下記宛にお願いします。 〒 100-8105 東京都千代田区大手町二丁目 2 番 1 号 新大手町ビル URL:http://www.jnc-corp.co.jp/ CSR 推進室 TEL:03-3243-6402 FAX:03-3243-6363 コンプライアンス体制の概要 ������ 19 コンプライアンス推進の具体的な取り組み � 20 1 従業員とともに JNC グループの CSR ��������� 15 および 2014 年度の取り組み ����� 17 株式会社 レスポンシブル・ケア活動 編集方針 �������������� サイトレポート 対象会社一覧 ������������ 35 各事業場の活動 ����������� 36 トップメッセージ JNC サービス株式会社 本業そのものが CSR 常に基本に忠実に 常務 小澤 隆 尚和会館 陣内クラブ 会席料理 水俣製造所では、県内外や海外などから幅広く工場見 学者を受け入れされており、2013 年度の実績では、 所在地 熊本県水俣市野口町 1-1 155 件、 2,725 名の皆さまにお越しいただき、ご案内を 事業場概要 当社の設立は、 1982 年 4 月に 「チッソ興産株式会社」として誕生、 2011 年 7 月に 「JNC サービス株式会社」に社名変更しました。主に、 私たち JNC グループは「優れた技術で社会の進歩に JNC グループでは安全はすべてに優先するという理 2014 年度は、CSR 活動の重点活動方針を「教育の強 貢献する先進化学企業」を経営ビジョンとし、1906 年 念の下 「安全常に」をモットーに無事故・無災害を目指し 化」と位置付けました。先に述べた安全安定操業の基盤 の操業以来、常に時代のニーズを先取りする技術と製品 ています。ここ数年、化学プラントの重大事故・トラブル となるオペレーター教育がそのひとつであり、その他に を創り出し、社会の進歩と共に歩んで参りました。 が多発していますが、リスクアセスメントの推進をはじ 各委員会・会議の課題についての講習会開催など教育機 ①社宅、 寮、 陣内クラブ、 尚和会館、 製造所内食堂の管理 (年間 8 万食を提供) 現在も、鹿児島県川内川下流には、曽木発電所遺構が め、各事業場での危険体感教育や化学プラントの本質的 会の充実や、事業場や職場単位で CSR について考える ②財形貯蓄、 自家取得に関する業務 ③作業服・安全靴に関する業務 ④資格試験及び公衆に関する手続き業務 ⑤工場見学案内業務 近代化産業遺産として残っています。創業者の野口遵は な危険性と運転管理に関するオペレーター教育の実施 機会を設けるなど、企業活動の中心である従業員一人ひ 曽木発電所の余剰電力を使い石灰石から窒素肥料を製 を重点課題として取り上げ、安全で安心して働ける事業 とりの CSR に対する感度を上げ、行動の改革を促す活 造し、輸入に頼っていた肥料の国産化を実現しました。 場運営を心掛けています。 動を展開しています。 JNC グループ水俣地区の寮・社宅・社員クラブの管理や福利厚生に関 わる事業を行っています。 いたしました。JNC グループの事業活動の透明性確保 とお客様・地域とのコミュニケーションを大事に、今後 も取り組んで参ります。 業務内容紹介 ⑥駐車場管理に関する業務 ⑦ JNC 所有のグラウンド・テニスコートの維持管理業務 研修センターでの説明風景 海外からのお客様 さらに日本で初めて合成アンモニアの工業化に成功、生 活資材や化学繊維などの各種化成品の製造・販売を続々 JNC グループの CSR 活動は、従来から進めてきた活 企業として社会と共に発展していくためには、健全な と開始しました。私たち JNC グループは、このような創 動(コンプライアンス、レスポンシブル・ケア、人権・労働 企業経営を確立する事が基本であり、企業倫理意識の徹 業者の 「豊かな暮らしに貢献したい」という想いとパイ 慣行、社会 (地域)貢献活動)を統合したものとして捉え、 底を更に推進する必要があります。そのためには経営者 オニア精神にあふれる行動力を引き継いでいます。 これまで以上に連携意識を強化し取り組みを推進する と従業員がお互いに信頼しあえるような職場環境づく 体制を整えています。その上で、推進基盤として、先ずは りや、社内の仕組みづくりが重要であり、停滞すること JNC グループは地球環境の保全に向け環境負荷の低 基本に忠実に本業に取り組む姿勢が大事であると考え なく成長し続ける組織を目指し、引き続き各種施策を講 減に努めると共に、再生可能エネルギーなど環境にやさ ます。この積み重ねが従業員の CSR に対する意識向上 じて参ります。 しい製品の開発と事業化を進めています。操業以来、九 につながり、行動を変え、社会に必要とされる会社とし 州地方における水力発電が水俣製造所を支え、さらに太 て、JNC グループが社会と共に持続的な発展をしてい 陽光発電事業にも着手し、本年 8 月より千葉県市原市の くことが実現できるものと考えます。 発電所が操業を開始しています。また環境にやさしい製 2013 年度は、 各委員会・会議において、 CSR 委員会で 品としては、液晶化合物の開発によって薄型で軽量、且 決定された CSR 基本規程に基づき、年度方針を掲げ精 つ低消費電力型の液晶ディスプレイの普及を促進し、更 力的に取り組みを行ってきました。活動結果はそれぞれ に進化を続けています。また少ない施肥で多くの収穫が で評価を行い、CSR 委員会での協議を経て P (Plan)D 期待できるコーティング肥料、自然浄化法バイオリアク (Do) C (Check) A (Action)サイクルを効率的に回す ターシステムなどを事業化しています。 ことで、更なる活性化と深化を目指し取り組むことにし ています。 JNC NONWOVENS (THAILAND) CO., LTD. 社長 佐藤 敏昭 JNC グループは今後もあらゆるステークホルダーと の率直な対話を通じて皆様の理解と信頼を得ると共に、 自然環境との共存と豊かな社会の実現に向けた事業活 動を推進して参ります。 RC 年度方針 当工場では「安全常に」をモットーに、以下を重点項目 として安全に関する仕組み作りを推進していきます。 所在地 7 /394 Moo 6, Amata City Industrial Estate, Mabyangporn, Pluakdaeng, Rayong 21140 Thailand ①リスクアセスメント、 ヒヤリハット提案活動の導入 代表取締役社長 ②回転体近接作業の抽出によるリスクの低減 ③類似作業の過去災害事例教育の実施 リスク管理を行うとともに、社員一人一人の安全意識 を高め、 安全・安心な工場を目指して参ります。 事業場概要 JNC NONWOVENS(THAILAND)CO., LTD. は、広州工場、常 熟工場に続き、 ASEAN 向け衛生材料用高機能不織布の生産拠点とし て 2012 年 5 月 28 日に設立致しました。当工場は Bankok の南東に 位置する Rayon 県 Amata-City 工業団地の一角にあり、敷地面積 33,500m 2、従業員数約 50 名から構成され、年間 4,800t の生産能力 を有しています。 2014 年 5 月から生産を開始し、 7 月には IS09001 を認証取得しま した。 今後は社員一丸となって品質・環境・地域貢献・コンプライアンスを 含めた CSR 活動を充実させて参ります。 2 44 トップメッセージ JNC サービス株式会社 本業そのものが CSR 常に基本に忠実に 常務 小澤 隆 尚和会館 陣内クラブ 会席料理 水俣製造所では、県内外や海外などから幅広く工場見 学者を受け入れされており、2013 年度の実績では、 所在地 熊本県水俣市野口町 1-1 155 件、 2,725 名の皆さまにお越しいただき、ご案内を 事業場概要 当社の設立は、 1982 年 4 月に 「チッソ興産株式会社」として誕生、 2011 年 7 月に 「JNC サービス株式会社」に社名変更しました。主に、 私たち JNC グループは「優れた技術で社会の進歩に JNC グループでは安全はすべてに優先するという理 2014 年度は、CSR 活動の重点活動方針を「教育の強 貢献する先進化学企業」を経営ビジョンとし、1906 年 念の下 「安全常に」をモットーに無事故・無災害を目指し 化」と位置付けました。先に述べた安全安定操業の基盤 の操業以来、常に時代のニーズを先取りする技術と製品 ています。ここ数年、化学プラントの重大事故・トラブル となるオペレーター教育がそのひとつであり、その他に を創り出し、社会の進歩と共に歩んで参りました。 が多発していますが、リスクアセスメントの推進をはじ 各委員会・会議の課題についての講習会開催など教育機 ①社宅、 寮、 陣内クラブ、 尚和会館、 製造所内食堂の管理 (年間 8 万食を提供) 現在も、鹿児島県川内川下流には、曽木発電所遺構が め、各事業場での危険体感教育や化学プラントの本質的 会の充実や、事業場や職場単位で CSR について考える ②財形貯蓄、 自家取得に関する業務 ③作業服・安全靴に関する業務 ④資格試験及び公衆に関する手続き業務 ⑤工場見学案内業務 近代化産業遺産として残っています。創業者の野口遵は な危険性と運転管理に関するオペレーター教育の実施 機会を設けるなど、企業活動の中心である従業員一人ひ 曽木発電所の余剰電力を使い石灰石から窒素肥料を製 を重点課題として取り上げ、安全で安心して働ける事業 とりの CSR に対する感度を上げ、行動の改革を促す活 造し、輸入に頼っていた肥料の国産化を実現しました。 場運営を心掛けています。 動を展開しています。 JNC グループ水俣地区の寮・社宅・社員クラブの管理や福利厚生に関 わる事業を行っています。 いたしました。JNC グループの事業活動の透明性確保 とお客様・地域とのコミュニケーションを大事に、今後 も取り組んで参ります。 業務内容紹介 ⑥駐車場管理に関する業務 ⑦ JNC 所有のグラウンド・テニスコートの維持管理業務 研修センターでの説明風景 海外からのお客様 さらに日本で初めて合成アンモニアの工業化に成功、生 活資材や化学繊維などの各種化成品の製造・販売を続々 JNC グループの CSR 活動は、従来から進めてきた活 企業として社会と共に発展していくためには、健全な と開始しました。私たち JNC グループは、このような創 動(コンプライアンス、レスポンシブル・ケア、人権・労働 企業経営を確立する事が基本であり、企業倫理意識の徹 業者の 「豊かな暮らしに貢献したい」という想いとパイ 慣行、社会 (地域)貢献活動)を統合したものとして捉え、 底を更に推進する必要があります。そのためには経営者 オニア精神にあふれる行動力を引き継いでいます。 これまで以上に連携意識を強化し取り組みを推進する と従業員がお互いに信頼しあえるような職場環境づく 体制を整えています。その上で、推進基盤として、先ずは りや、社内の仕組みづくりが重要であり、停滞すること JNC グループは地球環境の保全に向け環境負荷の低 基本に忠実に本業に取り組む姿勢が大事であると考え なく成長し続ける組織を目指し、引き続き各種施策を講 減に努めると共に、再生可能エネルギーなど環境にやさ ます。この積み重ねが従業員の CSR に対する意識向上 じて参ります。 しい製品の開発と事業化を進めています。操業以来、九 につながり、行動を変え、社会に必要とされる会社とし 州地方における水力発電が水俣製造所を支え、さらに太 て、JNC グループが社会と共に持続的な発展をしてい 陽光発電事業にも着手し、本年 8 月より千葉県市原市の くことが実現できるものと考えます。 発電所が操業を開始しています。また環境にやさしい製 2013 年度は、 各委員会・会議において、 CSR 委員会で 品としては、液晶化合物の開発によって薄型で軽量、且 決定された CSR 基本規程に基づき、年度方針を掲げ精 つ低消費電力型の液晶ディスプレイの普及を促進し、更 力的に取り組みを行ってきました。活動結果はそれぞれ に進化を続けています。また少ない施肥で多くの収穫が で評価を行い、CSR 委員会での協議を経て P (Plan)D 期待できるコーティング肥料、自然浄化法バイオリアク (Do) C (Check) A (Action)サイクルを効率的に回す ターシステムなどを事業化しています。 ことで、更なる活性化と深化を目指し取り組むことにし ています。 JNC NONWOVENS (THAILAND) CO., LTD. 社長 佐藤 敏昭 JNC グループは今後もあらゆるステークホルダーと の率直な対話を通じて皆様の理解と信頼を得ると共に、 自然環境との共存と豊かな社会の実現に向けた事業活 動を推進して参ります。 RC 年度方針 当工場では「安全常に」をモットーに、以下を重点項目 として安全に関する仕組み作りを推進していきます。 所在地 7 /394 Moo 6, Amata City Industrial Estate, Mabyangporn, Pluakdaeng, Rayong 21140 Thailand ①リスクアセスメント、 ヒヤリハット提案活動の導入 代表取締役社長 ②回転体近接作業の抽出によるリスクの低減 ③類似作業の過去災害事例教育の実施 リスク管理を行うとともに、社員一人一人の安全意識 を高め、 安全・安心な工場を目指して参ります。 事業場概要 JNC NONWOVENS(THAILAND)CO., LTD. は、広州工場、常 熟工場に続き、 ASEAN 向け衛生材料用高機能不織布の生産拠点とし て 2012 年 5 月 28 日に設立致しました。当工場は Bankok の南東に 位置する Rayon 県 Amata-City 工業団地の一角にあり、敷地面積 33,500m 2、従業員数約 50 名から構成され、年間 4,800t の生産能力 を有しています。 2014 年 5 月から生産を開始し、 7 月には IS09001 を認証取得しま した。 今後は社員一丸となって品質・環境・地域貢献・コンプライアンスを 含めた CSR 活動を充実させて参ります。 2 44 当社の概要 社 名 JNC 株式会社 創 業 1906 年 1 月 12 日 (明治 39 年) 設 立 2011 年 1 月 12 日 (平成 23 年) 資本金 311 億 5,000 万円 本 社 〒 100-8105 東京都千代田区大手町二丁目 2 番 1 号 新大手町ビル JNC 株式会社は 「優れた技術で社会の進歩に 2013 年度は経済環境の回復基調の流れに乗って、対 貢献する先端化学企業」を経営ビジョンとして、 前期比で増収増益となりました。 今後も、 しっかりとした エレクトロニクスの最先端技術である液晶材料 情報戦略を武器に、スピード感をもって、利益を拡大さ や有機 EL 材料、ナノテクノロジーを応用した精 せ、 NC-SCRUM の実行、 実現につなげて参ります。 密加工品、衛生材料用熱接着性複合繊維や不織布 ■連結決算推移 など、技術力を駆使した製品を創り出していま す。またクリーンエネルギーの活用として水力発 電事業や太陽光発電事業にも取り組んでいます。 現在は 2013 年度からスタートした中期経営計 画 「NC-SCRUM」で 掲 げ た 5 つ の 基 本 戦 略 に 沿って積極的に事業展開を推進していますが、事 業環境の変化に機動的かつ迅速に対応するため、 2014 年度から 2016 年度の 3ヵ年を新たな計 (億円) 2,500 2,124 150 2,288 2,004 2,000 1,500 100 50 0 128 108 2011 2012 156 1,000 500 ■ 経常利益 画対象期間としたローリングプランを策定し、ア クションプログラムを強化しています。 (億円) 200 2013 0 売上高 ※本資料は、JNC 株式会社を親会社と想定した計数を示しています ■中期経営計画 「NC-SCRUM」 の位置づけと基本戦略 NC-SCRUM (2013 ~ 2015) NCシリーズ 真の自立へ向けて5つの基本戦略 (2004 ~ 2012) NC-Ⅰ 成長戦略(2004 ~ 2006) ● 事業ポートフォリオの変革 NC-Ⅱ 自立・再生のスタート(2007 ~ 2009) ● グローバルな事業展開 NC-Ⅲ 自立体制の実現(2010 ~ 2012) ● 損益向上に寄与する新規事業の創出 ● 事業提携とM&Aの積極的推進 ● 競争力の極大化と生産技術革新 4 くらしの中の 私たちの日常生活には、JNC の暮らしを支える身近な製品と技術が様々な用途で使われています。 高度情報化社会の発展に貢献し、環境に優しい製品と技術を通して、豊かな社会の実現に尽力します。 ❹竹 バイオエタノール 生産技術の実証事業 放置竹林等の竹を原料としたバイ オエタノールの生産技術開発を進 めています。 ❹ ❺ ❺コ ーティング肥料 育苗箱に入れて育苗し、本田に移植 するだけで収穫まで施肥の必要が ありません。 (苗箱まかせ) ❾ 10 ❻ ❾ ❻外 壁・床材 10 ❾ ❼ 10 溶剤類、CS-12 ❽ ❼衛 生材料 複合繊維・不織布 5 ❽自 動車用リチウムイオン 二次電池用部材 自動車部品 構造部:炭素繊維複合材料用途向け PVF ❸自 然浄化法汚水処理システム(RBS) 高濃度 BOD 排水を処理し、悪臭を抑制 し、汚泥を肥料化してリサイクル資源と して活用できるシステムです。 ❷太 陽光発電事業 ❶水 力発電事業 自然のエネルギーを活用した環境にやさ しいクリーンエネルギーです。 ❶ ❸ ❷ 12 食品保存料 ポリリジン コラーゲン入り飲料 魚鱗由来コラーゲンペプチド 11 農業システム技術 土壌を必要とせず、肥料成分の流出 が殆どない環境負荷低減に繋がる 農法です。 12 11 ❻ 10 テレビ ・パソコン・携帯電話 液 晶 材 料、配 向 膜 材 料、オ ー バ ー コート材料、液晶表示駆動用半導体 加工事業、有機 EL 材料、プリンテッ ド・エレクトロニクス材料 家電製品の IC・LSI シリコン化合物 ❾ハ ンドクリーム・ボディーソープ 「みかんでナチュ!」 化粧品 合成コラーゲン、セルロース微粒子 6 特集 1 自然環境に配慮した クリーンエネルギーの活用 JNC には、 創業以来大切に受け継いできた水力発電所があります。 100 年以上の長きにわたり、私たちはクリーンエネルギーを用いた生産活動を行って来ました。 昨今、 地球温暖化防止の観点からクリーンエネルギーに注目が集まり、国を挙げて普及拡大を目指しています。 JNC では、 2013 年 4 月に電力事業部を創設し、これまで培ってきた発電技術を発展させ、 電力の増強と安定供給を推進しています。 電力事業のあゆみ JNC の歴史は、1906 年に創業した曾木電気株式会社に始まります。鹿児島県伊 佐市に建設した水力発電所から近隣の鉱山に電力を供給し、余剰電力を活用して化 学製品を中心とした事業を開始。その後、事業拡大に伴い、九州 3 県に次々と水力発 電所を建設しました。その中でも白川発電所は最も古く、2014 年 11 月で竣工から 100 年を迎えます。これらの発電所は、洪水や台風、ダム建設による水没などの試 練に晒されながらも、水俣製造所にクリーンエネルギーを供給し続けています。 白川発電所 クリーンエネルギーの活用状況 水力発電は、クリーンエネルギーの中でも二酸化炭素排出量が少なく、資源の少ない日本では貴重な純国産のエネルギーです。 エネルギー変換効率も高く、自然環境の中で永続的に電気を作ることができます。現在 JNC が保有する水力発電所は 13ヶ所。合 計最大出力は 93,200kW で、年間発電量は一般家庭約 14 万戸分に相当します。発電した電力の一部は、総延長 161km の自社 送電線によって水俣製造所に送電し、水俣製造所や関連施設で使用しています。 ❶白川発電所 1914 年竣工(9,000kW) ❷七滝川第一発電所 1938 年竣工(1,600kW) ❸七滝川第二発電所 1938 年竣工 (2,800kW) 熊本県 ❶ ❹目丸発電所 1964 年竣工 (5,700kW) ❷ ❸ ❻❺ ❹ 送電線 11 10 ❽❼ ❾ 水俣製造所 ❺内大臣川発電所 ❼竹の川発電所 ❽頭地発電所 1919 年竣工(10,700kW) 1927 年竣工 (3,000kW) 1928 年竣工 (5,200kW) ❾川辺川第二発電所 10 内谷第一発電所 1950 年竣工(16,500kW) 11 内谷第二発電所 1950 年竣工 (8,200kW) 12 高千穂発電所 1929 年竣工 (12,800kW) 1935 年竣工(8,200kW) 7 ❻津留発電所 1916 年竣工(7,300kW) 13 鹿児島県 13 栗野発電所 1919 年竣工 (2,200kW) 宮崎県 12 ③水路 ⑦送電線 ②沈砂池 ①堰と魚道 ④水槽 流れ込み式水力発電とは JNC の水力発電所は、全て“流れ込み式”です。川 ⑤水圧鉄管 せき の上流に堰を設け、ゴミや砂を取り除いた水を、緩や かな傾斜をつけた水路を通して水槽に導きます。そ こから水圧鉄管内を落下させ、水車を回して発電し ます。大規模ダムのような設備が不要であることに 加え、川の水をそのまま発電所に引き込み、発電後は 元の川に戻すため、環境負荷の少ない発電方法です。 ⑥発電所 また JNC では、堰に魚道を設けて魚の遡上に配慮す るなど、自然環境の維持に努めています。 今後の展望 3 地域社会と共に JNC が 100 年以上に亘って発電事業を継続し 1 既存発電設備の再構築 てこられたのは、 地域のご理解、 ご協力の賜物と深 これまで JNC は、計画的なメンテ く感謝しております。 引き続き JNC の発電所を地 ナンスにより発電設備を維持管理し 域に愛される施設とするために、発電所見学の積 てきました。今後は主要設備の高効 極的受入、 地方自治体との協業検討、 地域行事への 率化を始めとする、設備の改善を進 既存発電所改修工事 めて参ります。 協賛など、コミュニティの一員として地域の方々 との対話を重視して参ります。 2 新発電所の建設 1964 年の目丸発電所竣工以後、幾度とな く新水力発電所建設が検討されましたが、採 算性が確保できず実現には至りませんでし た。 しかし、 クリーンエネルギーに対する社会 守山工場太陽光発電所 的要請が高まりつつある中、その期待に応え 中学生発電所見学 るべく発電所の新設を検討しています。 また、 これまでの発電ノウハウを活かし、太陽光発 電所の建設も進めています。既に運転中の守 八幡ソーラー発電所(水俣) 終わりに 山工場太陽光発電所、市原潤井戸太陽光発電 電力事業を取り巻く環境は、大きな変革期を迎 所に続き、八幡ソーラー発電所 (2014 年 12 えています。JNC グループは、残された貴重な財 月運転開始予定) 、 水島ソーラー発電所 (2015 産を発展させ、クリーンエネルギーの安定供給で 年 2 月運転開始予定) を現在建設中です。 社会に貢献して参ります。 8 森田社長に ココが聞きたい! 中堅従業員8名×森田社長 私は入社 16 年になりますが、社長は同じ年代の頃、どうい うことを考えながら仕事をされていたのでしょうか(土井) 同年代の頃となると、本社の経理部時代です。決算時は夜を日に継ぎ、間違わ ずによい決算をと、皆で必死になっていました。今は経理の細かいことは すっかり忘れてしまいましたが。 (笑) 経営者として判断を迫られる場面が多いと思いますが、そうい うときに心掛けているのはどんなことでしょうか (安部) 社長になりたいという気持ちは以前から ありましたか。社長に決まったときはど んなお気持ちでしたか(島木) 前に進もうか、止まろうか。あるいは右に行ったらいいのか、左に行ったらいいの か。そういう局面は多いですね。あまり判断に時間をとられると遅れをとることも そういう気持ちはまったくありませんでした。社長 あります。 日頃から如何に情報を得ることができているのかではないでしょうか。 をやれとお話をいただいたときは、逃げることはで きないな、というのが正直なところ(笑)。ちょっと大 窮地に陥ったとき、 苦境を乗り越えるコツのようなものが あったら教えてください (山岡) げさに聞こえるでしょうが、これは時代が求めてい 当社は水俣病の問題に、 ずっと対応しています。 当時は誰も知り得なかった原因 やってきましたから、同じようにと考えています。 るんだと自分を納得させました。入社以来ずっと、自 分に与えられたことはきちんとやる、という姿勢で と結果でしたが、 なんとしても解決しなければいけないということで、 頑張って います。 一人ではどうしょうもないことも、 みんなで力を合わせて乗り越えてき ました。 コツというのは分からないが、 最後は意地とプライドと気概でしょうか。 特集 従業員 2 ~わたしたち 2013 年、 JNC は“事業を通じて社会に貢 献する”ことを最大の責務と考え、それを CSR 基本理念として宣言しました。 今回、 CSR を語るため、全国の事業場の第 一線で働く中堅従業員 8 人に集まってい ただき、座談会形式の意見交換の場を設け ました。 また、普段はなかなか機会のない各従業員 から森田社長への質問タイムも設け、森田 社長に直接お答えいただきました。 社長メッセージ 私は社長に就任以来、社長室のドアをいつも開けて、なん でも話に来てくださいと言ってきました。それも良い話、楽 しい話ばかりでなく、悪い話、気になる話こそ聞きたいと思 いました。経営に問題はつきものですが、どんなに困難な問 題も早期発見、早期解決が可能だと思っているからです。 ところが話に来てくれと言いながら、社長業というのは 忙しいもので、自分のデスクを温めている時間は思ったほ どありません。 そういうことで、普段から従業員の皆さんと顔を合わせ る機会も少なく、申し訳なく思っています。今回は CSR の企 9 若い頃にやっていた習慣で、 いま現在役に立っているようなことはありますか (藤原) 何かを心掛けてやってきたようなことはないですね。今も健康に良いこと く体力がもっているのは、学生時代スポーツをいろいろやっていたからだ 会社生活で一番印象に残っている出来事は 何でしょうか(大木) と思います。 そろそろ健康に気を配らなければいけないですね。 やはり入社直後に直面した水俣病問題ですね。会社に支援団体など は何もやっていません (笑) 。酒も煙草も続けています。それでもなんとな が押しかけ、株主総会なども大荒れでしたが、訳も分からないまま何 とかしたいという思いで一杯でした。水俣病問題は公式確認から 58 中期経営計画の柱の一つにグローバル展開 がありますが、この推進にあたって従業員 は ど う い う 努 力、学 び を し た ら い い の で しょうか (橘) 海外に行くとき、海外の人と会うときは、日本を代表す 年経った今でも、完全に解決できていない状況にあり、従業員の皆さ んもご心配でしょうが、真面目に、謙虚に取り組んでいくかぎり必ず 道は見つかると思っています。 す。そして、それを裏付ける日本の文化や歴史について 当社製品の販売戦略、マーケティングについてどのようにお考えで すか。マーケティングの専門部署は必要ではないでしょうか(窪田) の知識、価値観。日本が好き、 JNC が好きという思い。こ 国内マーケットが縮小していく中で大事なのは新しい製品の開発、市場開拓、技術革新で うしたものがないと外国の方々と話をしていけないと す。研究開発陣は皆優秀ですが、その成果をマーケットにつなぐところが弱いというのが 思います。 私の思いで、事業化推進室のような機能は今後もっと強化すべきだと思っています。今後 る、 JNC を代表するという姿勢がまず必要だと思いま は更に製品開発からマーケティングまでスピード感をもってやっていきたい。 座談会 の CSR~ 画で若い従業員の方々とお話しする機会をつくってもらえ て嬉しいかぎりでした。また座談会では CSR を事業場の異 なる皆さんで語ることで、より身近になったのではないか と確信しています。 若い JNC には、株式上場を果たしたいという夢がありま す。そのことで事業の新しい芽を育て、より社会に貢献でき る製品をつくり、JNC ブランドを高め将来にわたって成長 を続けていく企業でありたいからです。今後、課題は少なく ありませんが、ぜひみんなで力を合わせてベクトルを一つ に頑張っていきたいと思います。 代表取締役社長 森田 美智男 10 従業員座談会 ~わたしたちの CSR~ わたしたちの CSR 進行:CSR 推進室 主任企画員 若田 正徳 自分にとっての CSR 普段からやっていること、思っていることが CSR につながる 山岡 達也 市原製造所・製造第一部管理グループ (2011 年入社) 若田 これから JNC の CSR について、 橘 海外工場の建設と国内の生産技術の みんなで話し合いたいと思います。まず フォロー的な仕事を担当しています。従 自己紹介を兼ねて、普段から CSR をどう 来、当社では RC 活動※ とかコンプライア 捉えているのか、そのあたりをお一人ず ンスなど個別の活動をしていたのです つ率直に聞かせてもらえますか。 が、 昨年からCSR活動として統合されて、 これも時代の流れで体系化してやるべき 安部 液晶製造関連のプロセス開発が仕 ときが来たかな、という印象です。 CSR を 事です。CSR については、 CSR 委員会か 知ったのはもう 10 年前になりますが、当 ら各ラインの業務の方向性として下りて 社が原綿を納入している取引先から納品 きていて、それとベクトルを合わせなが 時に CSR の条件をクリアしなければな ら仕事を進めています。私は係長という らないと言われ、そこで CSR という活動 立場なので、メンタルヘルスやモチベー を知ったのが初めてでした。 ションなどの問題に対し、特に身近に感 ※ RC 活動=レスポンシブル・ケア活動の略。化学 物質を取り扱う企業が環境や安全、健康に責任 感をもって自主的に取り組み、社会からの信頼 を得ることを大きな目的とする活動。当社は 1995 年から RC 活動を開始し、現在は CSR 活 動の 1 つの柱として位置付けている。 じています。一方で社会貢献の面では、ま だ 職 場 が 一 丸 と な っ て 考 え て い こ う、 藤原 淳子 市原製造所・リクソンセンター検査係 (1999 年入社) やっていこうという気運や風潮は弱いよ うに感じています。そのなかで自分はど う行動したらいいのかと、対応の難しさ 藤原 1 年程前に液晶部門へ異動し、リ を感じています。 クソンセンターのガスクロ検査等を担当 し て い ま す。近 頃 は 大 手 企 業 の 殆 ど が 島木 液晶部門で品質管理と分析をして ホームページにCSRのコーナーをつくっ います。CSR は難しいというイメージが てアピールしていると思います。当社は あったのですが、よく聞くと、普段から職 まだスタートして間もないので、そこま 場でやっていることが意外に CSR につ で自信を持つまでの活動にはなっていな ながっているのだというのがわかりまし い、 これからかなあと思っています。 た。例えばゴミの分別やリサイクル、ある 安部 智昭 水俣製造所・製造第 1 部 LL 係・係長 (2000 年入社) 11 いはセクハラ防止委員会なども人権保護 大木 人事や勤労を経て、現在は電力事 ということで CSR の一環だという話を 業部でプレスリリースや資料作成を行っ お聞きしました。自分が当たり前にやっ ています。人事で採用を担当していた頃 ていることを、CSR だという意識を持っ に、 学生さんから 「JNC 独自の CSR の取り てやればいいのかなと思っています。そ 組みは?」と聞かれ、回答に困った記憶が の点が、だいぶ自分の持っていたイメー あります。世間では企業の CSR 充実度ラ ジと違ってきました。しかし、どこからど ンキングが公開されていますが、 JNC グ こまでを CSR と考えていけばいいのか、 ループも CSR に積極的に取り組み、社外 今はまだ整理できていないというのが正 にアピールすると良いのではないかと思 直なところです。 います。 山岡 管理グループで経理を担当してい 土井 液晶の周辺材料の製造部門にいま ます。CSR については、自分の仕事がお客 す。 CSR についてはまったく知識を持ち 様をはじめとする外部の方々とは遠いと 合わせていなくて、従来やってきた RC 活 ころにいる管理部門なので、あまり関係 動とはどう違うの?といったくらいの認 がないかなと思っていました。しかしガ 識でした。 それで今回こういう集まりに参 イドラインをいただいて、自分が経理担 加するということで、 いくつか資料を読ん 当としてつくった数字を間違いなく届け でみました (笑) 。正直言って CSR の活動 るのも CSR なんだと、それなら仕事に直 は数字になるようなものは少なく、 そうい 結している活動なんだという印象を持ち う貢献度をどう評価するのか、どう証明 ました。早くから CSR に取り組んでいる するのかということではまだ疑問形で 企業は多いと思いますが、早く追い付け す。 ただ興味はすごく湧いてきました。 ればいいなと、吸収すべきところはどん どん吸収していくべきだと思います。 若田 皆さんの話を聞いて基本のとこ ろ、入口のところでは分かってもらって 窪田 物流管理を担当しています。最初 いるなと思いました。そういう白紙に近 に CSR の説明を聞いたときは、結構ウチ いところから CSR に入っていくという の会社でやっているなと思えました。世 ので一向に構わないと私は思います。大 の中には CSR とは無縁の、コンプライア 事なのは興味が持てるかどうかじゃない ンスは平気で無視するとか、利益しか目 でしょうか。 島木奈津子 水俣製造所・製造第 1 部品質管理係 (2010 年入社) にない企業もあるかもしれませんが、当 社はコンビナートのゴミ拾いとか恋龍祭 安部 CSR を始めたことで何が変わるの (水俣の夏祭り)に代表されるような地域 かというのが大事なのではないでしょう 活動を当たり前のようにやっている。そ か。そういう点から言うと、一つには自分 れ は 素 晴 ら し い こ と だ と 思 い ま し た。 たちの仕事が社会とどう関わっているの CSR レポートを読むと、これまで個別に か、社会にどういう影響を与えているの 進められてきた活動が CSR の一環とし かという視点を与えてくれた気がしま て評価されるようになった。そして、それ す。今までは自分の仕事だけを考えて、そ らをまとめる動きになってきたのは良い こまで広い視野を持ったことはないの ことだと思っています。 で、それは大いに変わったところではな 橘 浩治 守山工場・生産技術課 (1999 年入社) いかと思います。 地域社会と JNC 全事業場クリーンエネルギー自家発電操業へ 若田 仕事を通じて、これが CSR だなと 加できていて、 わかりやすいと思います。 感じることはありますか。 藤原 自分のことでいうと、社会貢献と 窪田 私の場合は物流をやっていますか か社会的影響とかを考えると、作ってい ら、仕事と社会的責任という関係がとて るものが原料とか材料で最終製品をなか も 分 か り や す い で す。例 え ば 輸 送 に ト なか実感できない。あまりイメージでき ラックではなく貨物列車を使えば CO 2 ないというのが正直なところです。 窪田 浩 市原製造所・物流業務グループ (2011 年入社) が減る。ペレット (樹脂)が海に流れ出て しまえばゴミだけど、それをリサイクル 若田 CSRを考えやすい部門と、 そうでな で販売すればゴミにならない。そういう い部門があるかもしれませんね。 会社を離れ 具合で物流はとても積極的に CSR に参 たところ、 地域貢献の面ではどうでしょうか。 12 従業員座談会 ~わたしたちの CSR~ 橘 地域貢献の話でしたら守山工場から 年サッカー大会や少年野球大会なども数 ひと言(笑)。琵琶湖周辺で植樹したり、湖 多く開かれています。 岸のヨシ刈りではみんなで冬寒い中、水 に入って作業したり、田植えの季節には 大木 電力事業部からも言わせて下さい 田んぼの排水路の清掃、夏はホタルです (笑)。JNC は九州に水力発電所を保有し ね。ホタルは会社で専門の飼育員の人を ており、クリーン電力で環境保全に貢献 雇って時期が来ると鑑賞会をやって地域 しています。総発電量のうち、水俣製造所 の皆さんをご招待しています。守山工場 で使用するのは 3 割程度で、残り 7 割は の隣には大きな工場があるのですが、こ 電力会社等に売電しています。自家発電 のへんの地域活動では JNC も同じよう を持つ企業の多くは、その発電量の大半 によく知られています。 を自家消費するため、当社は珍しい存在 と言えます。 土井 達也 戸畑工場・JMT 第 2 課 HPM 係 (1998 年入社) 若田 守山のホタルは工場用水を利用し て飼育していますよね。その用水は工場 若田 工場稼動が自家発電で 100%賄え 周辺の農業用水にも使われているという るのは非常に大きなことです。東日本大 のが地域との関わりとして素晴らしいで 震災の影響で九州地方の電力事情が逼迫 す。ホタル鑑賞会には市長をはじめ、地域 したときも、普段と変わらず操業を続け、 の人たちが多く参加され盛り上がってい 電力会社へ供給し貢献していたという話 ると聞いています。地域のお祭りへの参 がありますね。 加では水俣の「恋龍祭」が社内でもよく知 られていますね。 島木 全事業場の電力も、水俣のように クリーンエネルギーの自家発電で賄える 島木 水俣の恋龍祭は JNC としてチッ といいですね。 ソの時代から協賛しているそうです。市 大木 小枝 電力事業部 (2007 年入社) 民総踊りとか、パレードなど、とても賑や 大木 それができると強いアピールにな かなお祭りで、毎年、参加者が増えている ると思います。 ようです。その他、JNC の冠がついた少 製品で社会貢献 企業アピールを本業 CSR で 若田 地域貢献活動に比べて、 JNC製品の 山岡 JNC は東日本大震災の年の 12 月 社会貢献というのは分かりづらいですね。 にセシウムの分離技術を発表して、福島 最終製品を造っているのではなく、 素材や で放射能汚染水浄化の実証実験を続けて 部品として使用される素材メーカーですか います。これは社会貢献の大きな活動と ら。もちろん、 部材が使用されている最終 して広くアピールしたいですね。 製品が数多く流通しているというのはそれ 自体、 社会貢献に間違いないですが。 安部 液晶材料は光を通しやすい液晶を 作ると、照明の節電ができますので、モバ 13 橘 いま市場に出ているハイブリット車 イルなどで電池の持ちが良くなります。 のバッテリーには当社の繊維が入った部 なので、そのニーズにこたえる新規製品 材 (バッテリーセパレーター) が使われて の開発が進められています。これは環境 いるものもあります。 そういうニュースを 保全の取り組みですが、意外と知られて 知ると、 従業員としてモチベーション上が いません。 JNC は液晶材料の生産で世界 りますね。 2 位のメーカーですので、その効果も大 きいと思います。こういうメーカーなら 極的に発信していっても良いのではない ではの事例を具体的に社内外にどんどん でしょうか。 アピールしていったほうがいいと思い ます。 安部 環境や安全について、過去当社が 失敗したことを、きちんとやろうよとい 若田 店頭には JNC の液晶材料を使っ う自覚は常にありますね。失敗すること た製品が並んでいるけれども、一般の方 が難しくなってきた今の時代では、それ には、どの製品に使用されているかなん らの失敗経験はとても貴重だと思いま て判別できないし、正直、私もよくわから す。だからむしろ、過去の大きな失敗例を ない (笑)。 もっと意識して、マイナスをプラスに転 じていくことを考えてもいいと思いま 安部 僕らはわかります(笑)。ただし、最 す。あの JNC が環境ビジネスで貢献して 終製品を出してない会社はそういう面の いるとなればインパクトは大きい。水俣 アピールが難しいですね。 病問題の当事者として、次世代に伝えて いく責任もあると思います。それは少し 島木 世の中でどう役立っているかとい も恥ずかしいことではないですし、我々 うことを意識して、 日頃から環境貢献型の にしかできないことでもあると思いま 製品とか、そういう情報を集めて CSR に す。CSR については、そうした面も社会的 役立てることを考えてもいいと思います。 にアピールできればと思いますね。 若田 ところで皆さん、会社以外でボラ 松岡 当社は過去に、水俣病 (1956 年) ンティア活動やったことはありますか。 と五井工場 (現・市原製造所)の爆発事故 座談会を終えて CSR 推進室長 松岡 伸互 (1973 年)を経験しました。その後、私た 今回、 主な事業場から推薦された中堅従 ちは大きな責任を負って歩むこととなり 業員の皆さんで座談会を開催しました。 ましたが、そのことによって、同じ過ちを 今まで RC、 コンプライアンスなど個別に 大木 「よさこい祭り」のお手伝いをしま 二度と起こさないという従業員一人ひと 推進してきた活動をCSRとしてまとめた した。 りの自覚、環境と安全に対してどこより のが、 昨年 4 月。 出席者も当社ではまだな も敏感な感覚を持つに至ったと思いま じみの薄い CSR がテーマということで、 島木 スポーツゴミ拾い。JNC 労組の主 す。CSR は現代における企業価値の一つ 戸惑いを感じながらも、 CSR を考えるよ 催でゴミの量を競う。これが意外にゴミ の評価になります。当社のような体験を い機会になったことと思われます。また が多いんです(笑)。 持つ会社にとって、とても相応しい活動 外に向けた情報発信やアピールの重要性 と言えるはずです。みんなで一緒に CSR も多く発言されました。 このような会は に取り組んでいきましょう。 社内浸透という意味でも有効であり、 レ 全員 あります。 藤原 市原市で開催された芸術祭のボラ ンティアに参加しました。 廃校になってし ポートの企画にとどまらず、各事業場あ まった小学校をリノベーションし、 そこに 若田 今日はとても充実した話ができた るいは各部署まで更に輪を広げたいと考 できたカフェで週末だけお手伝いしてい と思います。企業として、個人として CSR えております。 社長との懇談は率直で、 楽 ました。 もともとアートや美術館へ行くこ の視点を持ち、意識することがとても大 しく進められ、 より親しみを感じられたこ とが好きだったので楽しかったです。こ 事です。職場に戻っても、ぜひみんなで とと思います。その中で社長からのメッ の芸術祭には JNC も協賛していました。 CSR を盛り上げて JNS の新しいイメー セージにもあったように、会社を好きで ジをつくっていければと思います。ぜひ あり続けていただきたい。参加者の皆様 若田 そういう体験で得たアイデアとか もう一度集まってやりましょうね (笑) 。 に感謝するととも ヒントは、 会社の CSR として役立ちそうな 本日はおつかれさまでした。 に、 今後の仕事やモ ものは持ち込んでほしいですね。 CSR を面 チベーション維持 白くする意味でも会社で広げていきたい。 大木 これまで、当社は広報活動を積極 的に行う余裕がなかった。でも、今後は積 に生かせていただ 座談会終了後、CSR に対する思いを参加者に キーワードで表現していただき、 「私の CSR」 として、ボードに掲げた写真を本文中と裏表 紙に掲載しています。 ければ幸いです。 14 JNC グループの CSR CSR マネジメント JNC グループは、事業を通じて社会に貢献する事を最大の責務と考え、社会から信頼さ れ、あらゆるステークホルダーと共に成長を続ける企業であることを目指し、基本理念、 基本方針を定め積極的に活動を推進しています。 CSR 基本理念 CSR 推進体制 JNC グループは、 「 地球環境の保全」 「 安全の維持」、 、 CSR 推進の核となる「RC 会議」、 「 コンプライアンス 「安全な製品の供給」 「 、企業倫理意識の徹底」 「 、社会との 委員会」、 「人権労働慣行委員会」、 「事務局会議」では、各 率直な対話」を CSR 活動の基本理念に据え、社会に有用 活動の推進に責任を持ち、進捗状況の確認や各種事項の な製品・サービスを供給し続けることで、社会の持続的 審議・決定を行い、その内容をCSR委員会に報告します。 な発展に貢献します。 CSR 委員会では各委員会・会議からの報告を受け、 CSR 推進に関わる重要事項を審議します。CSR推進にあたっ ては、ISO26000(社会的責任に関する手引き)を参考 CSR 基本方針 に、JNC グループの社会的責任に関する課題を「CSR 中 1. 地球環境の保全 核主題」として定めています。また「JNC グループ CSR 2. 安全の維持 ガイドライン」を発行し、従業員に対して説明会を行い、 3. 安全な製品の供給 一人ひとりが自ら考え CSR 活動に取り組む意識を持つ 4. 企業倫理意識の徹底 ように、教育を実施しています。 5. 社会と率直な対話 6. 働きがいのある職場づくり 7. 社会貢献活動の推進 説明会 ■ JNC グループ CSR 推進体制概念図 ガイドライン 社 長 CSR委員会 CSR 推進室 組織統治 公正な 事業慣行 環境 労働安全衛生・ 保安防災 顧客及び 消費者課題 法務部 環境安全品質部 人権 労働慣行 人事部 コミュニティ参画 及び開発 CSR中核主題 事務局 人権労働慣行委員会 RC会議 コンプライアンス委員会 CSR 推進室 各地事務局 事務局会議 15 レスポンシブル・ケア レスポンシブル・ケア (RC) とは、 化学物質を扱う企業が化学製品の開発から製造、 物流、 使 CSR マネジメント 用、 廃棄に至る全ての過程において、 自主的に 『環境・安全・健康』 を確保し、 環境安全対策の 実行、 改善をはかっていく活動のことです。 JNCグループは1995年からRC活動をスター トしています。 1999 年にRC 関係の各種方針を発展的に統合しRC 方針を制定しました。 安全について 基本理念 ①安全は、社長以下全ての職責・職務にあって、最高の優 当社は、 常に社会のニーズに応え、 且つその発展に寄与 先度を持つ。 すべく、 次の基本認識の上に立って事業活動を推進する。 ②「安全常に」を合い言葉に、無事故・無災害を目指す。 1. 地球環境の保全は、 人類の幸福のための条件である。 ③従業員各人は、常に危険の存在を意識し、保安防災に 2. 安全は、 会社の存続と社会貢献の基盤である。 努める。 3. 安全な製品の供給は、 企業の社会的責任である。 ④地域住民を含めた人々の、 安全と健康の確保に努める。 4.社会からの理解と信頼を得るには、率直な対話が不可 製品安全について ①製品の基本は、安全・品質・コストであることを十分に 欠である。 認識する。 ②顧客及び市場の信頼と満足に応える製品とサービス 行動方針 を提供する。 ③高品質且つ安全な製品を安定に供給するため、品質保 環境保全について ①事業活動のあらゆる段階において、環境負荷の低減に 証活動を強力に推進する。 ④顧客に、使用法・供給方法等について、適切且つ十分な 努める。 ②省資源・省エネルギー及び廃棄物削減を目指した技術 情報を提供する。 コミュニケーションについて 開発に努める。 ③製品及び技術の開発にあたっては、その開発段階から ①行政関係、市民を含む利害関係者への関心を常に維持 するよう努める。 環境保全の確保を得る。 ④従業員は環境保全に関する認識と理解の向上に努める。 ②利害関係者に、RC 活動の正しい理解が得られるよう に努める。 ③社内のコミュニケーションの維持・改善に努める。 制定:1999 年 2 月 1 日 ■ RC 推進体制 担当役員の 社 長 化学メーカーの CSR として CSR委員会 は、レスポンシブル・ケア (RC) RC会議 事業部 事業場 声 [議長] 社長 活動という形で従来から積極 的 に 取 り 組 ん で き ま し た。 2013 年度からは改めて CSR として組織体制を整え JNC グ ループとしての一体感と更な 増村正志 副社長 る活性化を目標に活動を進め (CSR・環境安全品質担当) 化学物質 管理監査 RC監査 RCフォロー監査 RC担当者会議 [リーダー] 環境安全品質 担当役員 [リーダー] 環境安全品質 担当役員 [議長] 環境安全品質 担当役員 ています。今後も、環境保全および環境配慮型製品の 供給と技術開発を推進すると共に、コンプライアン スの徹底を基盤とし、RC 活動を核と位置付けて取り 組んで参ります。 16 CSR マネジメント 2013 年度 CSR 活動実績 および2014 年度の取り組み 評価 ◎:目標を上回り達成 ○:目標達成 △:目標にやや及ばず ×:目標に大きく未達、または未実施 基本方針 地球環境の 保全 2013 年度の方針・行動 2013 年度実績 2 年連続のゼロエミッション達成 ◎ 埋立比率 0.5%以下を継続する 総廃棄物量を前年度比 5%削減 総廃棄物量前年度比 4.8%削減 ○ 再資源化率を指標とし、 環境保全活動推進 PRTR 対象物質排出量を 2015 年度ま PRTR 対象物質削減検討が活性化し水俣の PCE 大 でに 2010 年度比 40%削減 幅削減 ○ 削減対策の実施を重点実施項目へあげ活動推進 強化 エネルギー原単位で前年度比 1%以上 各事業場で省エネ活動推進 改善 ○ 省エネ活動継続 環境クレーム、トラブルランク区分 B ランク環境トラブル 3 件発生 A,B のクレーム・トラブルゼロ △ EMS を中心に設備の老朽化対策を計画的に実施 △ 活動の継続と外部団体との協働を検討 ○ 計画保全、 予防保全の継続 守山工場の「ホタルの夕べ」や、守山 ・ 四日市地区 にて環境保全活動を実施 ① B ランクトラブルは減少傾向、トラブル発生後 保安・設備・運転・輸送トラブルランク のフォロー良好 区分 A,B のトラブルゼロ ②他 社事故事例の水平展開推進、事前安全性評価 定着 安全な製品の 供給 企業倫理意識の 徹底 社会と 率直な対話 働きがいのある 職場づくり 社会貢献活動の 推進 17 2014 年度の取り組み 埋立量/総廃棄物量を 0.5%以下 生物多様性への対応 安全の維持 評価 (10 件➡ 1 件) 海外:休業災害大幅減少 ◎ 海外事業場への支援強化 国内:休業災害 1 件発生 △ 関係会社への支援強化 危険体感教育スタート、リスクアセスメント活動 実働化 ○ グループ会社、 協力会への危険体感教育展開 リスクアセスメント活動の活性化 健康増進 健康保持増進計画の策定と遂行 健康診断結果への対応と健康増進の取組みを実施 ○ 現行活動の継続 取扱物質管理 取扱物質の安全教育とリスク低減 定期的な取扱物質安全教育を実施 ○ 現行活動の継続 製品情報提供 最新情報による製品 MSDS の見直し MSDS 登録システム構築と製品 MSDS 登録完了 と提供 ○ 現行活動の継続 品質クレーム、トラブルランク区分 B ランク以上の品質クレーム・トラブルなし A,B のクレーム・トラブルゼロ ○ QMS を中心に現行活動継続 コンプライアンス自己監査の実効性 詳細なチェック項目を複数設ける方法に改善し、 の向上 注意喚起の横展開項目も増え、 実効性が増した ○ 自己監査の実効性の更なる向上を図る 海外関係会社のバックアップ体制の 実働に向けて検討作業を実施 検討 △ バックアップ体制構築と実働 ①全 従業員を対称にコンプライアンス講習会を 実施 コンプライアンス意識向上のための ②コンプライアンス自己監査で報告された重要案 取り組みの実施 件等をグループ内に水平展開 ○ ①個別の項目に重点を置いて講習会を実施 ②意識向上に役立つ事案を、 グループ内に周知 地域社会との対話活動の継続 地域特性を活かした取り組みを継続中 △ 継続活動と地域との対話の内容見直し 社会への情報発信 CSR レポートの外部発送、 CSR 図書館 .net への掲 載、会社説明会での配布を実施 △ CSR レポートの外部発送、その他メディアへの発 信など、 効果的な発信 ハラスメント撲滅 セクハラ防止委員会および、パワハラに関する賞 罰委員会の開催なし ○ 良好な状態が維持できるように努める 多様性、女性の活用 女性採用者増と管理職への登用 ○ 優秀な女性、 外国人の採用および活用を推進 メンタルヘルス リハビリ勤務制度、カウンセリング等の施策効果 により、病欠・休職対象者減少 ○ 体制の精査を進めていく 高齢者の活用 働きがいのある賃金体系と柔軟性の高い勤務制の 導入を組合と協議 ○ 働きがいのある賃金体系と柔軟性の高い勤務制度 の決定 障がい者雇用の促進 実態調査と対策協議をもとに、 対応を実施 ◎ 障がい者雇用率 2%以上を確保する 年休取得率の向上 年休取得奨励期間の設定により取得率向上 ○ 年休取得奨励期間を周知し、年休取得率の向上を 図る 地域の要請に積極的に対応する 地域事情に合わせた活動を実施 △ 現状継続と活性化に向けた、 選択と集中 ボランティア活動支援 相談窓口として機能 △ 他社や NPO 等の外部情報収集と協働の検討 すべての労働災害ゼロ コーポレート ガバナンス 当社及び当社グループは、JNC グループとしての一元的なガバナンスのもと、 「内部統 制システム整備に関する基本方針」を定め、企業価値の最大化をコーポレート・ガバナン スの基本目標とし、意思決定及び業務執行の迅速化、経営責任の明確化に努めています。 ❸株式会社並びにその親会社及び子会社からなる企業 内部統制システム整備に関する基本方針 (抜粋) 集団における業務の適正を確保するための体制 ❶取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適 関係会社運営規程に従い、当社グループに属する個々 合する事を確保するための体制 の会社を管理するとともに、内部統制システムを当社 コンプライアンス規程に基づき、遵法監視体制を強化 グループにも適用し、業務の適正を確保する。 ❹監査役の監査が実効的に行われることを確保するた するとともに、取締役及び執行役員並びに従業員に対 めの体制 し、 コンプライアンスに関する教育を実施する。 ❷損失の危険の管理に関する規程その他の体制 監査役は、監査役会のほか会社の重要な会議に出席 リスク管理に関する基本規程を整備し、リスクマネジ し、意見を述べることができる。 メント体制の充実を図り、 リスクを適切に管理する。 また、監査役は、いつでも会計監査人に対して意見を 求め、内部監査部門、取締役、執行役員及び従業員に対 して必要な調査・報告等を求めることができる。 ■ JNC コーポレート・ガバナンス体制 株 主 総 会 選任 選任 連携 会計監査人 選任 監査 監査役会 取締役会 監査役 会計監査 選定・解職・選任・監督 監査 監理室 経営会議 報告 (業務執行) 諮問 代表取締役 CSR委員会 報告 取締役 レスポンシブル・ケア会議 指示 監査 執行役員 人権労働慣行委員会 コンプライアンス委員会 報告 諮問/報告 報告 事業部門・管理部門 子会社・関連会社 相談・通報/助言 顧問弁護士 18 JNC グループは、コンプライアンスの徹底によって得られる社会からの厚い信頼の コンプライアンス もと、 「優れた技術で、社会の進歩に貢献する先端化学企業グループ」として事業活動を 進めていきます。 コンプライアンス体制の概要 JNC グループでは 「コンプライアンス」とその基本行 JNC グループは、 JNC 株式会社社長を最高責任者と 動指針を下記のとおり定め、コンプライアンス体制を構 し、 事業部長・工場長・グループ会社社長等を各部門の実 築しています。 施責任者とするコンプライアンス体制を整備していま す。 その中心となる組織がコンプライアンス委員会です。 JNC グループの 「コンプライアンス」 コンプライアンス委員会の主な役割は、 半期に1度実施 法令、 社内規則、 企業倫理の遵守とその違反の防止 する各部門のコンプライアンス自己監査により判明した 問題について、 解決策や再発防止策を審議し、 その結果を コンプライアンスの基本行動指針 各部門にフィードバックすることです (図1参照) 。 報告さ 1.JNC グループが遵守すべき法令を把握する れた問題のうち、 部門を越えて生じる可能性のあるものに 2. 法令の内容を正しく理解する ついては、 グループ全体にその内容を周知することで、 グ 3. 社内規則等の制定・管理・運用を徹底する 4. コンプライアンス上の疑問をもったら、一度立ち 止まる 5. ネガティブな情報を隠さずに報告する ループ内における同種の問題の発生を防いでいます。 コンプライアンス委員会は原則として年に 2 回開催さ れますが、 緊急に審議すべき案件が発生した場合には、 こ れを早期に解決するために臨時に開催されます。 その他 にもコンプライアンス委員会は、 コンプライアンスガイド ブック、 独占禁止法遵守マニュアル等を作成・配布するな ど、 コンプライアンス意識向上のために活動しています。 ■図 1:コンプライアンス自己監査 JNC株式会社社長 (コンプライアンスの最高責任者) 部門長 (コンプライアンス実施責任者) 2 JNCグループの コンプライアンス状況の報告 1 自己監査報告 コンプライアンス委員会 委員長:法務部担当役員 委 員:事業部担当役員、監査役、法務部長、 監理室長、総務部長、環境安全品質部長等 事業部長、部長、 室長、研究所長、工場長 等 グループ会社社長 3 審議結果 4 周知・教育 コンプライアンス事務局 (法務部) 19 従業員・契約社員・派遣社員 コンプライアンス コンプライアンス上の問題を見逃さない制度 JNC グループではコンプライアンス上の問題を見逃 ■図 2:コンプライアンス・ホットライン コンプライアンス事務局(法務部) すことのないよう、 以下の制度を採用しています。 ❶コンプライアンス自己監査 これは前述のコンプライアンス自己監査です (図 1 参 顧問弁護士 照)。半期終了毎に、各部門がその半期を振り返って実施 します。監査項目は独占禁止法、下請法、労働法、化学物 部 門 長 質・環境に関する法令の遵守、国内外の公務員への贈賄 禁止、 反社会的勢力との取引遮断など、 全 14 項目ありま す。各監査項目につき 10~20 個のチェック項目 (表 1 参照)を設けることで、自己監査の実効性を確保してい ます。 通報ルート①:直接事務局に通報 通報ルート②:顧問弁護士経由で事務局に通報 ■表 1:コンプライアンス自己監査のチェック項目例 ( 「独占禁止法」 の一部) チェック項目 2 競業他社と又は業界団体内 で、供給量、購入量、市場占有 率(シェア)、取引先の制限に 繋がるような情報交換や取 り決めを行っていない。 商品の取引 1 競業他社と又は業界団体内 で、商品やサービスの価格の 情報交換や取り決めを行っ ていない。 3 従業員・契約社員・派遣社員 Yes No 外 当社が参加する入札におい て、事前に他の入札参加者と 落札者や落札価格について、 情報交換や取り決めを行っ ていない。 ※詳細は 「コンプライアンス・ホットライン運営細則」 で定めている。 2013 年度の主なコンプライアンス活動 コンプライアンス全般についての講習会を東京、水 俣、市原、守山、戸畑、横浜、大阪の各拠点及び周辺のグ ループ会社の従業員に対して実施しました。個別テーマ としては、購買部門等を対象とした下請法講習会を実施 し、下請法の注意点や当社の遵守体制について解説しま した。講師は、法務部員が担当しました。 ※評価結果が 「Yes」 であれば問題なし。 チェック項目の内容が業務対象外の事項等である場合は 「外」 と評価する。 ❷コンプライアンス・ホットライン このホットラインは、従業員等がコンプライアンス上 の問題を発見した場合やその疑いをもった場合に、図 2 のようにコンプライアンス事務局及び顧問弁護士に直 接通報できるという制度です。 コンプライアンス事務局は、直接又は顧問弁護士を経 由して通報を受けたときは、通報者の氏名や所属などの コンプライアンス講習会の様子 (東京) 情報を秘密保持します。通報対象となった部署など社内 JNC グループはこれらの体制と活動を通じてコンプ のいかなる者も通報者を特定する調査を行うことは禁 ライアンスの徹底を図っています。今後も、コンプライ 止されており、通報者が通報を理由に不利益な待遇を受 アンス意識の向上と重要法令や社内体制の理解度・認知 けることのない制度となっています。 度の向上を目指して、積極的に活動していきます。 20 レスポンシブル・ ケア活動 レスポンシブル・ケア活動 PDCA サイクル JNC グループでは RC 活動推進のため、社長を議長と RC 活動の PDCA サイクルを確実にし、その実行を客 する 「RC 会議」を年 2 回開催し、 RC 活動計画の審議や承 観的に評価するため、環境安全品質担当役員をリーダー 認を行うほか、 PDCA サイクルの進捗を確認していま とする RC 監査を年 1 回(海外は 2 年毎)実施していま す。また、RC 会議の下部組織として各事業場担当者によ す。 2013 年度は、国内 10 事業場と 2 研究所、海外 3 事 る「RC 担当者会議」 を設置しています。 業場の RC 監査を実施しました。 RC方針 RCフォロー監査 (2月) RC監査における指摘事項への 対応を追跡します。 P 第2回 RC会議(3月) 次年度の方針・目標・重点項目 及び実施計画を承認します。 P 第1回 RC会議(11月) RC監査結果、社内品質監査結 果及び本年度上期実績を報告 し、対応を検討します。 第2回 RC担当者会議 (12月) 次年度の実施項目案を協議し ます。 A D C P A D C 21 RC実施項目進捗 計画に従いRC実施項目を推進 します。 第1回 RC担当者会議(6月) 過年度の実績をまとめ、 解析し ます。 RC監査(9・10月) RC実施項目に従い監査します。 (高圧ガス認定事業所について は検査管理組織監査も実施) レスポンシブル・ケア活動 ■ 2013 年度 RC 監査 実績 国 内 RC 監査(市原製造所) は、以 下 の 事 業 場 を 対 象 範 囲 と し て い ま す。各 種 パ 市原研究所 10 月 24 日 水俣製造所 10 月 3 日 守山工場 10 月 17 日 戸畑工場 10 月 4 日 四日市工場 10 月 16 日 横浜研究所 9 月 26 日 サン・エレクトロニクス(株) 10 月 1 日 JNC ポリファイン(株) 10 月 25 日 JNC 開発(株) 10 月 2 日 9 月 27 日 オージェイケイ(株) 海 外 JNC グループのレスポンシブル・ケアに関する報告 10 月 23 日 千葉ファインケミカル(株) RC 監査(水俣製造所) 対象組織と対象期間 市原製造所 10 月 18 日 韓国 玄谷工場 9 月 5・6 日 中国 常熟工場 1 月 20 日 中国 広州工場 1 月 22 日 ■ 2013 年度重点実施項目 取り組み実績と評価 フォーマンスデータについては、 2013 年度 (2013 年 重点実施項目 実績 評価 4 月~2014 年 3 月)までの国内事業場の実績を集計し リスクアセスメント の確実な運用 ● リスクアセスメント活動実働化 ○ たものです。 (一部の報告については 2014 年 4 月以降の活動も含 んでいます。 ) ヒヤリハット 提案活動の活性化 構内協力会社への 教育支援 RC 対象範囲 国内事業場 ● 市原製造所 (JNC 石油化学 (株) 、 日本ポリプロ (株)) ●水 俣製造所 (ジェイカムアグリ (株) 、 CS エナジーマテ リアルズ (株) ) ● 守山工場 (JNCファイバーズ (株) 、 JNCフィルター (株) ) ●戸 畑工場 (九州化学工業 (株) 、 JNC マテリアル (株) 、 回転体近接作業の リスク低減 ● 事 業場長のリーダーシップに より提案件数増加傾向 ● 安全教育資料の提供 ● 協 力会社の安全管理者会議に 同席しサポート実施 ○ ○ ● リ スクアセスメント活動に取 り込み活動継続 ● 回 転体近接作業の定期的見直 ○ し実施 危険体感教育の 導入と実施 ● 危 険体感教育設備を 3 事業場 保安管理システムの 維持向上 ● 変 更管理の改善を検討しシス に導入し教育を開始 テムの構築を完了 ○ ○ ジェイカムアグリ (株) ) ● 四日市工場 (JNC 石油化学 (株) 、 日本ポリプロ (株)) ● サン・エレクトロニクス (株) 私の CSR ● 横浜研究所 ● JNC ポリファイン (株) ● JNC 開発 (株) ● 千葉ファインケミカル (株) ● オージェイケイ (株) 海外事業場 ● 広州工場 (広州 ES 繊維有限公司) ● 玄谷工場 (韓国 JNC (株) ) ● 台南工場 (台湾捷恩智股份有限公司) ● Covington 工場 (COMUSA LLC) ● 常熟工場 (智索無紡材料 (常熟) 有限公司) 22 環境保全 JNC グループは、環境保全を地球規模の問題と捉えて 「ゼロエミッション」 「省エネル 、 を具体的な RC 方針として掲げ、環境への化学物質・廃棄物等の排出量削減や省エ レスポンシブル・ ギー」 ネルギーに積極的に取り組んでいます。 ケア活動 エネルギー使用状況・二酸化炭素排出量 大気・水域への排出 エネルギー源としては、重油や製造施設から出る副生 大気への排出量は、市原製造所のボイラー燃料転換等 ガスや電気などを使用しています。 JNC グループでは に よ り 2000 年 度 と 比 較 し て 硫 黄 酸 化 物 (SOx)が 省エネルギーを RC 目標に掲げ、各事業場で省エネル 75%、窒素酸化物 (NOx)が 64%、ばいじんが 93%削 ギー活動に取り組んでいます。 減しました。 2013 年度は基準年の 2005 年度に比べて、エネル 水域への排出量は、水俣製造所の排水管理強化により ギー使用量は 21%削減、二酸化炭素排出量は 30%削減 2001 年度と比較して COD が 70%、全窒素が 94%、 しています。今後も二酸化炭素排出量の削減を図ってい 全りんが 86%削減しました。今後とも継続して排出量 きます。 削減を図っていきます。 ■エネルギー使用量 (原油換算) ■大気への排出 (トン) (使用量:千KL) 1,500 250 ■ SOx ■ NOx ■ ばいじん 200 1,200 150 900 100 600 50 300 0 2005 2009 2010 2011 2012 0 2013 ■二酸化炭素排出量 2000 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 ■水域への排出 (COD・全窒素:トン) (排出量:千トン) 400 300 (全りん:トン) 9 ■ COD ■ 全窒素 ■ 全りん 300 200 6 100 3 200 100 0 23 2005 2009 2010 2011 2012 2013 0 2001 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 0 レスポンシブル・ケア活動 各事業場より発生する産業廃棄物 化学物質排出把握管理促進法(PRTR 法)による報告 2013 年度の廃棄物処理内容とこれまでの発生量、再 2001 年 度 から PRTR 法 に 基 づ く 排 出 量 の 報 告 が 資源化率及び埋立率の推移を示します。 2013 年度は全 開始され、 13回目の報告が実施されました。 2010 年度政 体で 22,412 トンの廃棄物が発生し昨年度より 4.8% 令改正によりノルマル - ヘキサン等の対象化学物質が追 減少しました。また、分別の徹底やリサイクルの推進に 加となり、 当社グループでは34 物質が該当しています。 より埋立率はゼロエミッション (0.5%以下) を 2 年連続 この中で排出量の大きい物質(年間 1 トン以上)につ で達成しました。今後とも発生量、最終処分 (埋立)量の いて実績を示します。 2013 年度は水俣製造所の運転条 削減および再資源化率の向上に努力します。 件改善等により 2012 年度より 3%削減しました。当社 ■産業廃棄物発生量 では PRTR 対象物質排出量削減を重点課題と位置付け、 (発生量:千トン) (再資源化率)(埋立率) 30 75 15 設備改善等により排出量削減に取り組んでいきます。 ■ PRTR 法対象物質排出量 (排出量:トン) (追加物質含む排出量:トン) 250 20 50 10 10 0 25 2000 ■ 発生量 2009 2010 2011 2012 2013 再資源化率 最終処分(埋立) 事業場内 リサイクル 外部 リサイクル 400 150 300 100 200 50 100 0 0 2001 2008 2009 2010 2011 2012 2013 0 ■2 013 年度 PRTR 法対象物質排出量 (1トン/年以上の物質名を表示) 政令 番号 外部 焼却 発生量 22,412トン 200 埋立率 ■ 2013 年度産業廃棄物処理内容 事業場内 焼却 0 5 500 ■ 排出量 ■ 追加物質含む排出量 物質名 排出量(トン) 大気 水域 土壌 合計 12 アセトアルデヒド 2.5 0.0 0.0 2.5 53 エチルベンゼン 4.0 0.0 0.0 4.0 80 キシレン 4.6 0.0 0.0 4.6 185 HCFC-225 6.3 0.0 0.0 6.3 186 ジクロロメタン 2.9 0.0 0.0 2.9 232 N,N-ジメチルホルムアミド 4.5 0.0 0.0 4.5 262 テトラクロロエチレン 13.7 0.0 0.0 13.7 300 トルエン 27.3 0.0 0.0 27.3 333.9 0.0 0.0 333.9 0.6 0.0 0.0 0.6 400.3 0.0 0.0 400.3 392 ノルマル-ヘキサン - その他(25 物質の計) 合 計 24 保安防災・労働安全衛生 JNC グループは、安全が会社存続と社会貢献の基盤であるとの基本理念のもと、 「ゼロ 「ゼロトラブル」を具体的な RC 方針として掲げ、保安の確保と無災害に向けて積極 、 レスポンシブル・ 災」 的に取り組んでいます。 ケア活動 保安防災・安全活動 安全成績(休業災害、不休災害発生件数及び度数率) 保安防災・安全活動として、従来から取り組んでいる 災害発生件数と休業災害度数率(国内のみ)を示しま 防災訓練等の防災活動、危険予知訓練 (KYT) 、ヒヤリ す(社員及び社員と一体となって作業を行う協力会社の ハット提案、計画段階チェックリスト、安全評価、機器 合計) 。 2013 年度は国内事業場、海外事業場で休業災害 HAZOP、リスクアセスメント活動のほか、外部の労働 を 1 件発生させてしまいました。海外事業場は、 2012 安全コンサルタントによる安全診断、事業場に危険体感 年度に比べ労働災害の発生件数は大幅に減少しました。 教育設備の導入を進めています。 関連事業場間での相互査察などの安全活動および安全 従業員の危険に対する感受性向上と安全に対する意 識改革を目的とした危険体感教育設備を市原製造所、水 俣製造所および守山工場に導入し、 2013 年度より体感 管理者による各種教育による従業員の安全意識向上の 成果と考えています。 今後も危険体感教育の実施、リスクアセスメント活動 教育を開始しました。グループ関係会社 (国内 ・ 海外)、 のさらなる推進により、不休災害を含めた「ゼロ災害」を 協力会社への教育の展開も推進しています。 目指します。 ■災害発生件数 (件) 25 ■ 海外不休災害 ■ 海外休業災害 ■ 国内不休災害 ■ 国内休業災害 20 15 10 5 0 安全帯体験 配管たわみ体験 国内 海外 2008 国内 海外 2009 国内 海外 2010 国内 海外 2011 国内 海外 2012 国内 海外 2013 ■休業災害度数率(国内のみ) (度数率) 1.2 JNC 化学工業(厚生労働省 労災動向調査より) 1.0 0.8 0.6 0.4 挟まれ体験 海外グループ会社教育 0.2 0.0 2008 2009 2010 2011 2012 2013 ※度数率:100 万労働時間当たりの災害件数(1000 人が約 5ヶ月働いて 1 回災害が発生した場合、度数率が 1 となります) 25 レスポンシブル・ケア活動 産業保安の取り組み (1) 企業経営者の産業保安に対するコミットメント 社長指示として 「保安・安全の確保が最重要課題であ り 『安全常に』をモットーに無事故・無災害を目指し、原 点に立ちかえり基本事項の再点検および教育を徹底す ること」が発信されています。このメッセージを受けて、 具体的な RC 計画に盛り込んで保安・安全確保の維持、 向上に取り組んでいます。 (2) 産業保安に関する目標設定 「労働災害ゼロ」 「重大トラブルゼロ」を具体的な RC 、 目標として掲げ、保安の確保と無災害に向けて積極的に 無災害記録社長表彰 取り組んでいます。 (3) 産業保安のための施策の実施計画の策定 非定常作業に関わるリスクアセスメントの強化、ヒヤ リハット活動の活性化、相互注意による行動災害撲滅を 進めています。また、危険体感教育の導入により、危険に 対する感受性向上、安全に対する意識改革、組織風土の 改革を図っています。 他社事故事例については、データベースによるグルー プ内への水平展開を行い、情報の共有化と活用を図って います。 高圧ガス設備の耐震性能の確認については、昭和 56 社長による現場視察 年以前に設置された全ての設備が昭和 56 年耐震設計基 準に適合している事を確認しています。また、 2014 年 5 月の通達に基づき、該当する設備については 1 年以内 に耐震評価、 対応計画をまとめるべく活動中です。 (4) 目 標の達成状況や施策の実施状況についての調査 及び評価 ■ 2013 年度 異常現象ゼロ 重大トラブルは減少傾向 私の CSR 保安管理システムの確実な運用・スパイラルアップに 向けて、 活動を推進しています。 また、設備の老朽化対策は中長期計画を立案し、保安 上の優先度に応じて計画的に投資を行っています。 (5) 自主保安活動の促進に向けた取組み 無災害(休業災害ゼロ)記録に応じて、社長が事業場を 訪問し表彰および現場視察を行い、従業員とのコミュニ ケーションを図っています。 26 製品安全・物流安全・品質保証 JNC グループは、安全な製品の安定的な供給が企業の社会的責任の一つと捉えて「製品 「ゼロクレーム」を具体的な RC 方針として掲げ、既存製品のクレーム再発防止と 、 レスポンシブル・ 安全」 新規製品の安全性評価に積極的に取り組んでいます。 ケア活動 製品安全 製品安全に関する責任の重大性から、製品安全を審議 ずから最終製品の場合とは異なっています。例えば製品 する機関として「製品安全審議会」があります。新規製品 が当社の意図しない用途に使用されることを避けるた を上市する場合には、製品の安全性に関し製品安全審議 めに、 MSDS 上の注意書きや表示をすることが必要と 会の答申を踏まえて、社長が判断することになっていま なります(用途が変われば適用法規が異なるなど、安全 す。製品安全審議会では、該当法規、法令に定められた安 性への対応も違ってきます)。 全性試験の結果、業界標準、社内標準に基づいた安全性 2012 年度より化学物質管理専門部会を設置し、デー 試験の結果、安全性確認に関わる行政並びに業界の動 タベースを活用した一元管理による危険有害性情報等 向・情報等をもとに審議が行われます。研究開発段階で の共有化・情報提供、リスク低減支援を行い、化学物質の のステージ毎に行なわれる社内標準の安全性試験と合 管理を強化しています。 わせて、 上市される製品安全の確保を図っています。 当社の製品の多くは、直接消費者に渡る最終製品では なく、最終製品のメーカーに素材を供給するいわゆる中 間製品が主体です。そのために製品安全への対応もおの 物流安全 製品の物流過程における安全性確保と事故時の適切 な対応を目的として、輸送業者に製品情報、通報連絡の ■製品安全フロー図 調査・探索 段階 方法、事故時の措置等について簡潔にまとめたイエロー 関連法規、規格、基準の調査 ● 取扱物質の安全性・危険性の調査・収集 ● 安全管理計画作成 (法対応・安全性データ取得計画) 時イエローカードに基づく教育を実施しています。 また、万一事故が発生した場合に速やかに対応できる ように、緊急対応マニュアルを整備し、緊急連絡網の構 テーマ審議会 研究開発・生産技術開発 段階 カードを渡し、輸送中の携帯を義務づけるとともに、随 築および関連企業との相互支援体制をとっています。 製品安全性評価 (安全性データ取得・適合性評価) ● 取扱物質の管理規格作成 ● MSDS作成 品質保証 お客様に対する品質保証の責任者は、各製品を販売す る事業部です。製品の製造は各事業場で行いますので、 テーマ審議会 事業場は事業部に対する品質責任を負っています。お客 事業開発 段階 該当法令との適合 ● 安全性試験 (法定、業界標準、社内標準) をとり対応します。このための仕組みとして ISO9000 ● 生産安定性 (体制、プロセス、マニュアル) シリーズに基づく品質保証を推進しています。 ● 品質管理 (体制、管理基準、安定性) ● 契約 製品安全審議会 様からの要求には、事業部から事業場へと速やかに連絡 これまで当社では、事業場単位での ISO9000 シリー ズ認証取得を行っておりましたが、事業部(営業)を含め た認証取得を目指した取り組みを進めており、お客様か 製造・上市 27 らの更なる信頼の確保を目指します。 取引先とのコミュニケーション JNC グループの購買物流部門は、下記の基本方針に則り、法令及び社内規定を遵守し、 社会と ともに サプライヤーの皆様との相互理解と信頼を元に購買活動を遂行いたします。 購買物流に関する基本方針 CSR 調達の取り組み JNC グループの事業内容や形態は、石油化学や肥料 ボ ー ダ ー レ ス 化 が 更 に 進 展 す る 現 在 で は、従 来 の といった成熟分野から、液晶を始めとする先端分野ま CSR の理念に沿った行動にとどまらず、 「基本的な企業 で、時代とともに変貌し、それに伴い取り扱う資材も絶 の意思決定や事業活動が、社会および環境に及ぼす影 えず変化を続けています。 響」を考えることが一層求められる時代となってきまし また海外からの原材料の輸入や、 JNC の海外事業拠 た。環境負荷を意識したグリーン調達、モーダルシフト 点の拡大により、物品の納入場所自体も海外というケー 推進、人権への配慮、紛争鉱物問題への対応など、様々な スが増えており、グローバリゼーションの真っただ中に ステークホルダーからの要請に応え、サスティナビリ あります。このようにグローバルな視野を求められるの ティーを保持していくために、お取引先を含めた、いわ は当たり前ですが、時代の変化に伴い企業として世界の ゆるサプライチェーン全体として取り組んでいく必要 中で認められるために、企業倫理がますます重視される があります。 ようになりました。私たちはこのことを念頭に置き、 CSR の理念に沿った行動を心がけ、 実行して参ります。 「購買活動の適切で合理的かつ効率的な運営を図る」 このように、お取引先を巻き込んだ取り組みを進める ことで「優れた技術で、社会の進歩に貢献する先端化学 ことを目的とし、 購買基本規程を定めており、 第 4 条では 企業グループ」としてステークホルダーと共に成長を続 「購買業務に当たる者は、会社の損益・資金に及ぼす影響 ける企業であり続ける、この CSR 活動宣言をゆるぎの を自覚するとともに、高い職業意識を保ち、法令及び社 ないものにして参りたいと思います。このことを目標と 内規定を遵守し、取引先とは公正な関係を維持しなけれ して私たちは全員で未来にチャレンジして参ります。 ばならない。 」と規定し、コンプライアンスとフェアー・ ビジネスを重視しています。 この精神を具現化した以下 の基本方針を、 私たちの調達業務における普遍的な姿勢 として、 JNC ホームページに明確に掲げています。 4 つの基本方針 私の CSR ◆ グローバルな視点とパートナーシップ 良好なパートナーシップの構築に心がけ、国内外 を問わず広くパートナーを求めます。 ◆ 公平透明な取引 適切な情報開示に努め、サプライヤーの信頼性、技 術開発力、供給能力等を総合的に勘案した公正な 選定を行います。 ◆ 責任ある企業として コンプライアンスを徹底し、環境・安全・品質に配 慮した原料などを調達するとともに、適正なコス トで安定して調達します。 ◆ 物流品質、安全 モーダルシフト等物流の効率化を推進し、温室効 果ガスの低減に努め、物流安全に必要な教育を行 うことで安全性と品質を確保します。 28 地域社会とのコミュニケーション 社会と ともに JNC グループでは、各事業場で地域の皆さまとのコミュニケーション活動を通じて、 コミュニティの一員(企業市民)としての責任を果たしています。 この項目では、 各地での活動写真を掲載し紹介いたします。 TOPICS 守山「ホタルの夕べ」 「ホタルの夕べ」は生物多様性への取り組みの一環として、近隣地域との「水」 を通じた 「共生」の歴史を踏まえ、工場内に工場用水(地下水)を有効利用した ビオトープを設置し、 「ホタル」の飼育展示、工場内排水溝に生息する淡水魚 飼育展示を行っています。また、毎年近隣地域の皆さんとのホタル鑑賞会を 開催し従業員とのコミュニケーションの場を設けています。この活動に対し て日本化学工業協会 RC 賞(努力賞)を受賞しました。 サン・エレクトロニクス 「工場子供見学会」 JNC 杯キッズサッカー大会 JNC 杯 小・中バレーボール大会 戸畑「インターンシップ受入」 台南工場 「献血活動協力」 JNC 杯少年野球大会 29 水俣 「自治会長会発電所見学」 社会とともに 四日市「KIEP'S 里山保全活動」 JNC 開発 「水俣市 海と川の クリーンアップ作戦」 市原 「市原市 緑のカーテン事業への肥料提供」 守山「琵琶湖湖岸清掃活動」 サン・エレクトロニクス「近隣溝清掃活動」 守山「琵琶湖地球市民の森 植樹」 市原 「クリーンデー 環境整備」 労働組合(化学総連) 「公益財団法人オイスカ 海岸林再生プロジェクト」 水俣 「恋龍祭市民パレード」 市原「五井臨海まつり」 守山「冬ホタルイルミネーション協賛」 四日市 「港まつり カッターレース」 戸畑「小倉祇園太鼓」 水俣「クリスマスイルミネーション」 30 働きがいのある職場環境づくり 従業員と ともに 人権労働慣行委員会 JNC グループでは、 2013 年 4 月に CSR 委員会が発足し、 その活動の中核となる人権労働慣行に対応すべく 2013 年 度下期から『人権労働慣行委員会』がスタートし、2014 年度上期に第 2 回目の委員会を開催しました。現行の人事制度 に加え、今後も人権労働慣行のテーマを設け、人権教育、働きやすい職場環境づくり等を推進して参ります。会社として 社会に貢献することが、 企業の持続的な発展にも繋がると考えています。 ■ 人権労働慣行委員会の役割 JNCの持続的発展 成長 会社 ● ● ● 人権尊重 働きやすい職場環境づくり キャリア形成支援 ★ 働きがい ★ 多様な価値観 ★ 新たなる価値の創造 成長 従業員 制度運用・サポート ● スキル・モチベーションの向上 自己実現 自己啓発 家庭生活 余暇の活用 JNC グループでの現在の取り組みについて、 一部をご紹介します。 働きやすい職場環境づくり 状況と、この設定がなかった 2012 年度とを比較する JNC グループは、社員が仕事と家庭を両立し、十分に と、全体として年休取得率が約 20%増加しており(その 能力を発揮することができるよう、働きやすい職場環境 うち年休取得奨励期間全て年休を取得した社員の割合 づくりに努めています。 は、約 7%増加) 、一定の効果を確認することができまし 年休取得の奨励 た。今後もさまざまな施策を講じ、社員が年休を取得し JNC グループは、年次有給休暇 (年休)の計画的付与、 年休取得奨励期間の設定等の取り組みを行っています。 ■ 2013 年度の年休取得実績 全社員:約 71% (管理職:約 67%) 31 度のお盆の時期における年休取得奨励期間の年休取得 やすい職場環境づくりに取り組んで参ります。 ワークライフバランス 社員が仕事と家庭を両立し、安心して業務遂行できる よう、育児・介護休制度を導入しています。特に育児休に 関しては、女性社員の育児休取得率はほぼ100%となっ また、2013 年度から年休取得奨励期間を設け、主と ており、このうち育児休終了後の復職率は約 97%に上 してゴールデンウィークとお盆の時期に設定し、まと ることから、育児休を取得しやすく、さらには復職後も まった休暇を取得できるよう推進しています。 2013 年 継続して勤務することができる職場環境が整っている 従業員とともに と考えています。今後も、育児休はもちろん、介護休につ いても取得しやすい職場環境づくりに努めて参ります。 研修体制の効果的見直し 目まぐるしく変化する市場や社会情勢の中で、社員一 また、社員が生活と業務の調和を図りながら、効率的 人ひとりが「変革」 ・ 「戦略」 ・ 「組織」などビジネス社会に に働くことができるようフレックスタイム制度を導入 必要な「マインド」を持つことを目的に、今年度から進級 しています。 試験を受験する社員を対象に 「試験前研修」をスタート 積立年休制度 しました。上位職能を目指す試験を前にして、この研修 前々年度分で残余となり失効した年休を1日単位で最 を通じて「視座の高さ」 ・ 「求められる能力」を学習し、上 大 40日まで積み立てることができます。 使用目的につい 位職能に求められる 「マインド」を醸成することを目的 ては、 本人の傷病、 子の看護や家族の介護、 ボランティア としています。 活動、 さらに地域貢献活動まで拡大してきました。 これら の使用目的に該当すれば、 通常の年次有給休暇よりも積 立年休を優先して使用することができるのが特徴です。 雇用の多様性 JNC グループは、性別、国籍などを問わず、優秀な人 材を積極的に採用しています。 2014 年度採用者のう ち、女性の割合は約 22.2%でした。過去 10 年間の採用 者のうち、女性の割合は平均約 14%です。他方、直近 5 年間の平均は約 17.3%と増加傾向にあり、徐々に女性 進級試験者を対象とした試験前研修風景 の割合を拡大し活用しています。 また、定年退職者の再雇用については、高いモチベー 「グローバル人材育成プログラム」の試行 ションで業務を遂行してもらえるよう、働きがいのある JNC グループでは、成長著しいアジア諸国を始め世 賃金体系や柔軟性の高い勤務制度の導入等について、今 界中に生産・営業拠点を増やし、海外での更なる事業展 後も労働組合とともに協議して参ります。 開を拡大しています。そのため、グローバルに活躍でき さらに、障がい者雇用については、 2015 年度から障 る人材の確保及び育成は企業の持続的な発展に不可欠 がい者納付金制度の適用対象となる事業主の範囲が拡 と考え、グローバル人材育成のカリキュラム作成及び研 大します。JNC グループは、 「 障害者の雇用の促進等に 修の早期実施に向けた活動を進めて参ります。 関する法律」で規定される法定雇用率を遵守するにとど まらず、更なる雇用率向上を目指して採用活動に取り組 んで参ります。 社員の心の健康管理 JNC グループでは、厚生労働省が示した「労働者の心 キャリア形成支援 2014 年度は、中期経営計画 「NC-SCRUM」の 2 年目 の本格的な実施年度であり、人事施策として 「事業戦略 の健康の保持増進のための指針(メンタルヘルス指針) 」 に基づき、セルフケアを目的とした悩み相談窓口やカウ ンセリング制度等を導入し、社員の心の健康づくりに取 り組んでいます。 に合致した人材育成」を掲げた初年度を踏まえ、継続中 加えて、メンタルヘルス疾患により欠勤・休職してい である「研修改善」を 「人材育成計画改革」に拡大させ、本 る社員の復職を支援するため、リハビリ勤務制度を導入 格的な活動を実施しています。 しています。また、リハビリ勤務期間中は産業医や医療 ■具体的活動 ①研修体系の効果的見直し (スキル研修からマインド研修への移行) ②「グローバル人材育成プログラム」の試行 スタッフが定期的にフォローを行い、バックアップをよ り強化するための体制を整えています。 今後も、各事業場に合った体制を網羅的に構築するこ とで社員の「心の健康のケア」を支援して参ります。 32 生産技術と技術の伝承 従業員と ともに YTT 活動の目的は 「現場力の強化と人材の育成」です。 YTT と は、 「 Yesterday 先 人 が 残 し た 技 術 を 学 び、Today 現 実 を 見 つ め 直 し、 Tomorrow 将来に誇りを持って伝承できる技術を築こう。」という頭文字に活動の心 が込められています。 YTT 活動は 2005 年トヨタ生産方式のコンサルタン ■表 1:2013 年度全社報告会テーマ表 2013 年度 YTT 活動 全社報告会テーマ トより指導を受けた YTT セミナーから始まり、 2012 年以降は JNC 自主活動として事務局のみで運営し、今 1 年で 10 年目となります。 2 YTT活動の目的は現場力の強化と人材の育成であり、 具体的には現場の課題解決のため、他部署のメンバーも 加わり、通常 7~8 名のメンバーで自主研究会を開催し、 3 4 解決策を検討し提案する活動です。また、他事業場のメ 5 ンバーや各地の事務局が加わる巡回研究会は、既に 8 月 6 の水俣を皮切りに各地でスタートし、 2 日間の日程で課 7 題の検討と中間発表会を行っています。 YTT 活動も各 事業場で定着し、 JNC の全社活動として認知されてき ました。2014 年度は市原:9 件、水俣:9 件、守山・四日 8 釜洗浄用溶媒年間使用量の削減 発表:JNC マテリアル戸畑工場 JMT 第 1 課 過剰精製工程の見直しによる収率改善 発表:水俣製造所 製造第 1 部リクソン第 2 課 ブレンド加熱溶解槽の発塵対策 発表:市原製造所 リクソンセンター 製造課 メチレンクロライド回収率の向上 発表:水俣製造所 製造第 2 部セルロ課 PVF 設備の比例費改善 発表:水俣製造所 製造第 2 部ファイン課 M1 工場 スタートトラブルの低減 発表:JNC ファイバーズ守山工場 製造課 PE 繊維グレード発煙対策 発表:市原製造所 製造第 1 部ポリエチ課 45m フレアスタック燃焼量削減 発表:市原製造所 製造第 1 部ポリプロ課 ■ 2014 年度活動方針 市:5 件、戸畑:3 件の合計 26 件の自主研究会が開催さ 方針 ねらい れ、各地で成果のあった推薦テーマは 2015 年 2 月開催 アクションプログラムとの連動 ●目 標の明確化、 現場力の強化 予定の全社報告会で発表されます。 (2013 年度の全社 報告会報告テーマを表 1 に示します。 ) 他部署・他事業場との交流 ● 新しい見方、 発想の転換を学ぶ ● コミュニケーションの 活性化 人材育成 ● 現場リーダーの リーダーシップ能力と 課題解決能力の強化 改善効果の早期寄与 ● 持続的な生産性の改善 YTT での改善とは目指す姿「あるべき姿」と現状との 私の CSR ギャップを埋めるため、その要因を取り除く活動と定義 しています。改善は積み重ね、積み上げることが大切で す。 YTT 活動は 「次世代に誇りを持って伝承できる技術 を築こう」をスローガンにしていますが、2014 年度の YTT 活動も素晴らしい成果を積み重ね、その技術を伝 承して行きたいと思います。 2013 年度 YTT 全社報告会 33 JNC 労働組合の取り組み 従業員と ともに 経営の良きパートナーの役割を発揮し、JNC グループが持続的に成長するとともに、 私たちができることを確実に実践して、組合員の「幸せ実現」につなげていきます。 JNC労働組合におけるCSR へのスタンスと活動実績 九州北部豪雨災害(熊本県阿蘇市)時には、いち 早く現地に出向いて復旧支援の活動 私たちは、労働組合の活動を展開する ための運動方針に 『CSR 活動への積極的 な協力』を掲げて、 「 ❶組合員一人ひとり が活動の源泉であることを認識し、協働 する人・組織を目指す。 ❷イメージアップ につながる活動や広報活動を充実させる 中央執行委員長 小路 貴紀 スポーツゴミ拾い大会 提言を行う。 」 ことを大きな柱として取り組んでおります。 九州北部豪雨災害(熊本県阿蘇市) 復旧支援 これまでの実績も踏まえ、安全衛生活動およびボラン ティア、 社会貢献活動をご紹介致します。 (1) 安全衛生部会の活動 スローガン『挨拶から始まるコミュニケーション、労 使で目指そう無災害』 2002 年 9 月に組合独自の活動としてスタートし、 これ 本 部 化学総連を通じて、公益財団法人「オイスカ」が までの会合・活動は26回を数えております。 組合の提言で 主催する海岸林再生プロジェクトへ賛同し、宮 実現した自社危険体感設備が導入された守山・水俣・市原 城県名取市にて針葉樹・広葉樹の植樹活動 において組合役員も体感・受講するとともに、 同業の友誼 (3)社会貢献活動 労組で構成する全国化学労働組合総連合 (以下、 化学総 ● 毎年末に社会福祉カンパ (募金)に取り組み、各支部近 連) 加盟各社の取り組みも積極的に情報収集して当社の 隣の民間福祉施設や自治体社会福祉協議会へ寄贈を 活動に反映しています。 安心して働ける職場環境、 心と体 行っております。この永年の活動に対して、社団法人 の健康づくりが幸せの実現につながるとの考えで、 安全衛 「小さな親切運動」熊本県本部より実行賞を受賞しま 生への意識が高い会社風土の醸成に寄与してまいります。 した。また、民間福祉施設では、寄贈金を積み立てて介 (2) ボランティア活動 護福祉車買い替えの一部に充てていただきました。 各支部における執行部および青年部主催の企画、化学 総連の取り組みを通じて活動しております。 東 京 千 鳥ヶ淵周辺の桜並 木の環境美化活動と して 「さくら美守り隊」 への参加・清掃活動 四日市 守 山 水 俣 児 童福祉施設に入所している児童たちとの野 ● 小さなことからの取り組みとして収集ボランティアを 外・スポーツ交流、 日帰り旅行 継続しており、延べ換算でアルミプルトップ 700kg、 特別養護老人ホーム等でのエアコン掃除・窓拭 ペットボトルキャップ 900kg、 使用済み切手15.5 万枚 き・ベットメイキング等の奉仕作業 をはじめ、 使用済みカードや書き損じハガキも収集し、 オ リエンテーリングを取り入れたスポーツゴ 環境や貧困といった世界が直面する課題を考える機 ミ拾い大会の開催 会も組合員に提供しております。 34 各事業場の活動 ■対象会社一覧 会社・事業場 会社・事業場 地図 報告 JNC 株式会社(東京・大阪・水俣・横浜) 1 P37 セントラル工事株式会社 JNC 石油化学株式会社(市原・四日市) 2 P36・39 有限会社サン自動車興業 JNC ファイバーズ株式会社(守山) 3 P38 株式会社東京シンクサービス 九州化学工業株式会社(戸畑) 4 P40 テヅカ工業株式会社 JNC マテリアル株式会社(戸畑) 4 P40 中国化成工業株式会社 サン・エレクトロニクス株式会社 JNC North American Corp. ES ファイバービジョンズ株式会社 JNC America,Inc. CS エナジーマテリアルズ株式会社 韓国 JNC 株式会社 JNC フィルター株式会社 捷恩智国際貿易(上海)有限公司 JNC 開発株式会社 捷恩智繊維貿易(上海)有限公司 オージェイケイ株式会社 尼寿貿易(上海)有限公司 ジェイカムアグリ株式会社 智索無紡材料(常熟)有限公司 日祥株式会社 広州捷恩智濾材貿易有限公司 地図 報告 広州 ES 繊維有限責任会社 9 P42 JNC エンジニアリング株式会社(千葉) 5 P41 台湾捷恩智股份有限公司 10 P43 JNC 環境株式会社(千葉) 6 P41 JNC FILTER VIETNAM CO.,LTD. 株式会社アール・ビー・エス(水俣) 7 P41 THAI NISSHO TRADING CO.,LTD. 11 P44 千葉ファインケミカル株式会社 JNC NONWOVENS(THAILAND) CO.,LTD. テクノインテリジェンスサービス株式会社 8 JNC サービス株式会社(水俣) P44 ヨーロッパ駐在員事務所 株式会社 JNC ヒューマンテック・サポート サンワ工事株式会社 3守山 JNC ファイバーズ(株)守山工場 JNCファイバーズ(株)繊維開発センター 東京 4戸畑 九州化学工業(株) JNC マテリアル(株) 大阪 千葉 本社 5 JNC エンジニアリング(株) 6 JNC 環境(株) 繊維事業部 1水俣 水俣製造所 水俣研究所 7(株 ) アール・ビー・エス 8 JNC サービス(株 ) 2市原 JNC 石油化学(株)市原製造所 JNC石油化学(株)リクソンセンター JNC 石油化学(株)市原研究所 横浜 横浜研究所 2四日市 JNC 石油化学(株)四日市工場 DENMARK CHINA ES FIBERVISIONS ApS JNC (SHANGHAI) CO., LTD. NISSHO (SHANGHAI) CO., LTD. JNC Fibers & Fabrics (Shanghai) Co., LTD. SHANGHAI JIN CHANG ENGINEERING PLASTICS CO., LTD. CHISSO ES ASIA (CHANGSHU) CO., LTD. ES FIBERVISIONS SUZHOU CO., LTD. Berlin, Germany VIETNAM JNC FILTER VIETNAM CO., LTD. KOREA U.S.A JNC KOREA CO., LTD. THAILAND THAI NISSHO TRADING CO., LTD. 11 JNC NONWOVENS(THAILAND)CO., LTD. U.S.A ES FIBERVISIONS LP TAIWAN 10 JNC TAIWAN CO., LTD. CHINA 9 GUANGZHOU ES FIBER CO., LTD. GUANGZHOU JNC FILTER CO., LTD. ES FIBERVISIONS HK LTD. 35 JNC North American Corp. JNC America, Inc. 市原製造所 執行役員 製造所長 山田 敬三 RC 年度方針 モットー 安全常に スローガン 元気にあいさつを交わし、 活気に充ちた、 安全な製造所にしよう! 所在地 千葉県市原市五井海岸 5-1 事業場概要 市原製造所は、東京湾に面した京葉コンビナートの一角 に位置し、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの合成樹脂 や各種化成品、および液晶などの高付加価値製品を生産し ています。製造所の使用電力は敷地内に設置された五井 コ ー ス ト エ ナ ジ ー( 株 )の 発 電 所( 上 の 写 真 )に よ っ て 100%まかなわれています。2014 年度も節電に努め、関 東地方の電力不足解消に貢献しています。 製造所創立 50 周年記念にて植 樹した JNC を模ったサツキが 綺麗に咲きました。 中房総国際芸術祭 「いちはら× アートミックス」への協賛およ びサポーター参加をしました。 ■ SOx・Nox・ばいじん排出量 (トン) 2014 大型 SD 安全総決起大会 協力会社から無事故、無災害での SD 完遂を目指し、安全宣言文を 受領する製造所長。 ■ COD・全窒素排出量 (トン) 40 800 700 呼吸器装着訓練 優良製造保安責任者表彰授与式 各職場から 50 名が参加し、 県予 動力係:相内直紀氏 選を兼ねてタイムを競いました。 ■ Sox ■ Nox ■ ばいじん 35 600 30 500 25 400 20 300 15 200 10 100 5 0 2000 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 0 ■ COD ■ 全窒素 2001 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 36 水俣製造所 製造所長 阿部 将起 RC 年度方針 モットー 安全常に スローガン 全員スクラムでリスクアセスメント 継続しよう安全活動 ヨシ !! 水俣製造所は、不知火海に面した熊本県水俣市にあり、敷地面積は約 50 万 m 2、 西側には護岸 500m・水深 6m の専用港を有します。 みなまた物産展2014へ 出展 5 月 24・25 日にみなま た物産展がエコパーク で開催され、 JNCグルー プ か ら 5 社 が 参 加 し、 チャリティーの収益金 は水俣市社会福祉協議 会へ寄付しました。 所在地 熊本県水俣市野口町 1-1 事業場概要 水俣製造所がある水俣市は、 熊本県の最南端に位置し、 海 岸部及び山間部に温泉を有し、沿岸部は全域が県立自然公 園に指定されており、 豊かな自然環境に恵まれています。 当 製造所は JNC の発祥工場で、 1908 年に初代社長 野口遵 が水力発電による豊富な電力と石灰石に着目しカーバイド を造ったのが始まりです。 その後、 石油化学そしてファイン ケミカルズへと技術革新の流れに沿って成長してきまし た。現在は、液晶や有機 EL 材料、ファインケミカル製品、 IC 水俣恋龍祭市民パレード や LSI の原料であるトリクロロシラン等の化成品、 ライフケ クリスマス・イルミネーション 12 月の年中行事として市民に定 着し好評をいただいております。 ミカル製品等のバラエティーに富んだ製品を製造し、 JNC グループの中核的な役割を担い、 関連企業や協力会社と力 を合わせて地域との共栄に努めています。 ■ SOx・Nox・ばいじん排出量 (トン) 300 ■ Sox ■ Nox ■ ばいじん 500 150 300 100 200 50 100 37 ■ COD ■ 全窒素 250 200 400 0 ■ COD・全窒素排出量 (トン) 700 600 屋内消火栓操法大会 2013 年10 月に水俣芦北防火管 理者連絡協議会主催による屋内 消火栓操法大会に男・女各1チー 危険体感教育 圧潰防止に必要な ムが出場し、男子・女子アベック タンクの破裂、 優勝と見事な成績を収めました。 装置と原理について教育中です。 2000 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 0 2001 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 守山工場 工場長 濱田 憲治 RC 年度方針 モットー “安全常に” “品質第一” “人にやさしく” スローガン 『危ないぞ!』 注意するのも思いやり 相互注意で意識を高め みんなで築く安全職場 所在地 滋賀県守山市川田町 230 事業場概要 守山工場は、約 10 万 m 2 の敷地を有する工場です。 主な製品は紙おむつなどの衛生材料向けに複合繊維・不 織布を、化学工業向けにカートリッジフィルターなどを生 ヒヤリハット提案 個人表彰 産しています。 また、自然環境豊かな琵琶湖の東岸の滋賀県守山市にあ ることから、工場用水に使用した地下水を利用して、ビオ トープなど生物多様性の保全に取り組み、 「水」を通じた地 域とのつながりを大切にしながら、人と環境にやさしい工 場運営に取り組んでいます。 グループ会社へ危険体感教育出張講習 ■ SOx・Nox・ばいじん排出量 (トン) 保安防災・安全活動 総合防災訓練 安全を考える会 ■ COD・全窒素排出量 (トン) 25 5 ■ COD ■ 全窒素 ■ Sox ■ Nox ■ ばいじん 20 4 15 3 10 2 5 1 0 2000 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 0 2001 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 38 四日市工場 工場 工場長 大谷 茂 RC 年度方針 事務所 スローガン 「安全常に」 は愛言葉、 「基本に忠実」な工場です 「重点課題」を達成し、強靱な工場を目指します 四日市工場は、RC 基本方針として「安全常に」を合言 葉に、 「基本に忠実」な工場を目指した活動を展開してい ます。 また、 CSR の地域貢献活動にも重点を置いており、 所在地 三重県四日市市霞 1-21 近隣住民との対話集会、各種イベントにも積極的に参加 しています。 事業場概要 近隣各社と合同で、毎月 1 回エ コ通勤とライトダウンを実施し ています。 四日市工場は三重県四日市市の第 3 コンビナート内に 立地し、ポリプロピレン樹脂を年間約 8 万トン生産してい ます。工場は従業員 39 名(派遣社員を含む)と少人数です が、処理量 900 万 Nm 3 を超える高圧ガスを取扱う事業所 です。四日市工場は 1998 年 10 月発足以来、無事故・無災 害を継続しており、2014 年 6 月 9 日にその取り組みが評 価され、全国危険物安全大会において優良危険物関係事業 所消防庁長官表彰を受賞いたしました。 消防庁長官表彰受賞 四日市北消防署と合同で防災訓練を実施しました。 ■ SOx・Nox・ばいじん排出量 ■ COD・全窒素排出量 (トン) (トン) 12 1.0 ■ Sox ■ Nox ■ ばいじん 10 ■ COD ■ 全窒素 0.8 8 0.6 6 0.4 4 0.2 2 0 39 2000 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 0.0 2001 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 戸畑工場 工場長 岡 広太 RC 年度方針 モットー 安全常に スローガン かくれたリスクを漏らさず評価、 みんなで築こう 「安全職場 !!」 所在地 福岡県北九州市戸畑区大字中原先の浜 46-70 事業場概要 戸畑工場は、北九州市戸畑区に位置し、1962 年に新日 鐵化学株式会社との共同出資で設立されました。設立当初 食事体験学習 健康増進の一環として、九州健 康センターの管理栄養士による 「食事体験学習」を 11 月に開催 しました。実際に栄養管理がな されているヘルシーな弁当を食 しながら、食事による健康管理 などについての講演をしていた だきました。 は高度化成肥料を製造していましたが、ファイン化、高機 能化を進め、現在では機能性肥料、機能材料製品を中心に 「九州化学工業株式会社」、 「JNC マテリアル株式会社」、お よび 「ジェイカムアグリ株式会社」として事業拡大を進め ています。 地震体験訓練 震度 7 の揺れを体感できる地震 体験車 (消防訓練研修センター) による地震体験訓練を行いまし た。実際に大地震の揺れの中で は動きが制限されることなどを 体感することで、地震に対する 防災意識を向上させました。 ■ SOx・Nox・ばいじん排出量 ■ COD・全窒素排出量 (トン) (トン) 1.0 1.0 ■ Sox ■ Nox ■ ばいじん 0.8 0.8 0.6 0.6 排出量ゼロ 0.4 0.4 0.2 0.0 ■ COD ■ 全窒素 0.2 2000 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 0.0 2001 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 40 JNC エンジニアリング株式会社 代表取締役社長 大門 孝 関係会社紹介 JNC 環境株式会社 排水と廃棄物処理に特化し、施設の建設工事、運転管 理、メンテナンスまで一貫して行っている環境関連のエ 市原潤井戸太陽光発電所 所在地 千葉県千葉市中央区富士見 2-3-1 JNC エンジニアリングは、常に新たな事業創出に向けた 挑戦を続け、持続的成長企業を目指します。 特に今年度は、 「 環境エネルギー分野を第 3 の事業分野 に育てる」べく活動を実施しています。千葉・市原地区の太 陽光発電設備の建設を始めとし、JNC が九州各地に展開す る既設水力発電所の大規模改修・増強工事にも参画してお り、今後はグループ内外問わず同設備の需要があると期待 しています。 また、バイオマス関連では、木質バイオマス発電設備の 建設や事業化検討などの複数の案件を実施していますし、 今後市場拡大が見込まれる産業廃棄物等を発酵して発生 するメタンガスを利用したバイオガス発電にも注力して います。更に、バイオマスから化学品を製造するプロセス も共同開発中です。 一方、従来からの SECT 法電気加熱設備は、LNG タンク 底部加熱用として有用であることが判り、新たな展開を開 始しています。 当社のような「ユーザー系エンジ会社」の特徴は、オー ナーサイドに立ったプロジェクト遂行の経験が多々ある ンジニアリング会社です。長年培ってきた自然浄化法リ アクターシステムを主要技術とし、自社での活用のほか 各社に国内はじめ海外でも同技術を提供しています。土 壌菌群の働きを優勢にするこの技術は、特に悪臭を抑制 する能力に優れ、臭気が大きく問題視される都市部ビル の排水再利用施設で数多く採用されています。また食品 工場排水、生活排水、畜産排水処理施設等においても実 績を積み、悪臭抑制はもとより余剰汚泥の減容化も期待 できることから、顧客施設の環境改善、コスト削減に大 きく寄与しています。 株式会社アール・ビー・エス し尿及び浄化槽汚泥を処理する施設「アール・ビー・エ ス月浦センター」を運営し、地域の廃棄物処理を行なっ ています。施設は自然浄化法リアクターシステムによっ て悪臭が抑制され、土壌菌群の抗菌作用から大腸菌など 有害微生物の発生がなく、極めて衛生的な処理場となっ ています。また余剰汚泥は処分することなく、有機質肥 料として製造販売し、地元特産の柑橘類やサラダ玉ネ ギ、稲作等に利用され好評を頂いています。廃棄物から 肥料を製造する一連のリサイクルシステムによって、循 環型社会の形成に貢献し、環境都市水俣の代表的なエコ タウン施設として注目されています。 ことです。この強みを生かし、エンジ部門の縮小が進む大 手化学企業を対象にしたコンサル業務(投資案件の FS や 基本設計支援等)にも力を注いでいます。 アール・ビー・エス月浦センター 全景 有機質肥料 41 処理装置 広州 ES 繊維有限公司 総経理 朱 吉平 所在地 広州経済技術開発区金碧路金華三街 事業場概要 広州 ES 繊維有限公司は、広州市の南東に位置する経済 技術開発区にあります。1994 年に設立され、1997 年か クリーン生産企業認定 またポリエステル系複合繊維生産性向上達成によるア クションプログラム社長表彰B賞も同年に受賞しました。 ら紙おむつやナプキン等の衛生材料に使用される ES 繊維 の生産、 1998 年からは ES 繊維を用いたスルーエア不織 布の生産を開始し、今年設立 20 周年を迎えました。2013 年度に発足した開発科も、2014 年度に新規試験設備を導 入し、開発活動の加速を目指しています。 2014 年度は、環境面では、仕上剤切り替えロス削減及 び廃棄仕上剤の濃縮により、環境負荷軽減に取り組みま す。安全面では、徐動運転中についても回転体近接作業の リスクアセスメント及びハードウェアの強化を更に進め、 危険要因のある徐動作業を最小限化して参ります。また他 の不織布工場への水平展開も進めて参ります。 社長表彰 2014 年 5 月及び 6 月の 2 回に分けて、設立 20 周年 記念行事第一弾として、初めて広東省外遠方への 2 泊 3 日の社員旅行を挙行しました。景勝地の桂林地区の鍾乳 洞や、渓流下りによる風光明媚な景色を楽しみ、夜は宿 CSR 活動紹介 2013 年度は不織布工場の CSR の見本となる安全環 泊ホテルでトランプなどのゲームで社員の親睦を深め ました。 境管理を目標に、 JNC グループのスルーエア不織布工場 として初めて不織布ラインの安全標準化に取り組みまし た。生産及び徐動運転中作業の危険レベルを 3 つに分類 し、 高い危険レベル作業項目を作業と設備の両面から見 直し、作業自体の削減もしくは危険レベルを下げる是正 を進め、 生産運転中の回転体近接作業についてはゼロを 実現しました。 加えて、 2013 年 6 月に政府のクリーン生 産企業、 同年 10 月に広州市工業安全生産標準企業、 同年 12月に職業安全健康管理合格企業の各認定を得ました。 42 台湾捷恩智股份有限公司 台南工場 総経理 小林 加津彦 社会貢献活動 所在地 台南市善化區大利 3 號 事業場概要 台湾捷恩智股份有限公司 台南 工場は、台南科学園区内に位置す る液晶ブレンド工場です。現在約 台湾 AED MAP ホームページ に公開し、部外者利用を可能に しました。 毎年献血車を誘致、社員だけで なく他社にも呼びかけ、献血活 動に協力しています。 保安防災・安全活動 消防隊員の立会いで実践的な訓 練を年 2 回行っています。 120 人が働いており、台湾・中国 30Kg 設備 の大手液晶パネルメーカーに製品を納入しています。 近年、工場では生産効率化を目指し設備投資を積極的に 実施しており、昨年度末には超大型ブレンド設備導入も決 定し、現在はその安定稼働に向けた取り組みに注力してい ます。 2006 年 12 月の竣工以来、無事故・無災害を継続し、労 働災害の防止と環境負荷の低減、労働者の健康増進と快適 な職場環境の実現に向け、日々業務を行っています。 また、今年度より 「CSR 活動」を宣言し、その基本理念の もと、環境保全と社員の労働安全確保は企業の責務である と認識し、全員参加で推進しています。 活動指針 1.資源・エネルギー使用の節減及び廃棄物削減とリサ イクルを促進する 2.労働安全衛生管理を徹底し、職場の安全と健康的な 職場環境の向上を推進する 3.環境・労働安全衛生に関連する各種法規制を遵守 し、企業としての社会的責任を果たす 4.環境・労働安全衛生のマネジメントシステムの構築 とその持続的な改善に努める 5.全従業員が環境・労働安全衛生問題に対する認識を 深める様に教育を徹底する この活動指針は、社員への周知を図ると共に、会社 ホームページに掲載し、一般の方または、外部の利害 関係者に公表しています。 43 防災訓練 SCBA 講習会・ CPR & AED 講習会 SCBA、CPR & AED の講習会を 毎年開催し、実技テストなど資 格認定制度を導入しています。 SCBA 講習会 CPR & AED 講習会 JNC サービス株式会社 常務 小澤 隆 尚和会館 陣内クラブ 会席料理 水俣製造所では、県内外や海外などから幅広く工場見 学者を受け入れされており、2013 年度の実績では、 所在地 熊本県水俣市野口町 1-1 155 件、 2,725 名の皆さまにお越しいただき、ご案内を 事業場概要 当社の設立は、 1982 年 4 月に「チッソ興産株式会社」として誕生、 2011 年 7 月に 「JNC サービス株式会社」に社名変更しました。主に、 JNC グループ水俣地区の寮・社宅・社員クラブの管理や福利厚生に関 わる事業を行っています。 いたしました。JNC グループの事業活動の透明性確保 とお客様・地域とのコミュニケーションを大事に、今後 も取り組んで参ります。 業務内容紹介 ①社宅、 寮、陣内クラブ、尚和会館、製造所内食堂の管理(年間 8 万食を提供) ②財形貯蓄、 自家取得に関する業務 ③作業服・安全靴に関する業務 ④資格試験及び公衆に関する手続き業務 ⑤工場見学案内業務 ⑥駐車場管理に関する業務 ⑦ JNC 所有のグラウンド・テニスコートの維持管理業務 研修センターでの説明風景 海外からのお客様 JNC NONWOVENS (THAILAND) CO., LTD. 社長 佐藤 敏昭 RC 年度方針 当工場では 「安全常に」をモットーに、以下を重点項目 として安全に関する仕組み作りを推進していきます。 所在地 7 /394 Moo 6, Amata City Industrial Estate, Mabyangporn, Pluakdaeng, Rayong 21140 Thailand ①リスクアセスメント、ヒヤリハット提案活動の導入 ②回転体近接作業の抽出によるリスクの低減 ③類似作業の過去災害事例教育の実施 リスク管理を行うとともに、社員一人一人の安全意識 を高め、安全・安心な工場を目指して参ります。 事業場概要 JNC NONWOVENS(THAILAND)CO., LTD. は、広州工場、常 熟工場に続き、ASEAN 向け衛生材料用高機能不織布の生産拠点とし て 2012 年 5 月 28 日に設立致しました。当工場は Bankok の南東に 位置する Rayon 県 Amata-City 工業団地の一角にあり、敷地面積 33,500m 2、従業員数約 50 名から構成され、年間 4,800t の生産能力 を有しています。 2014 年 5 月から生産を開始し、7 月には IS09001 を認証取得しま した。 今後は社員一丸となって品質・環境・地域貢献・コンプライアンスを 含めた CSR 活動を充実させて参ります。 44 編集方針 グループ 報告書の対象期間 JNCグループでは、2003年よりレスポンシブル・ 2013 年 4 月 1 日~2014 年 3 月 31 日の活動およ ケアレポートを発行し、環境安全を核として、企業の びデータ (一部に対象期間前後の活動内容も含まれ 社会的責任 (CSR)に属する項目も出来る範囲で取り ています) 入れ、取り組み結果やデータを公表して参りました。 CSR レポート2014 2013 年からはレスポンシブル・ケア活動、コンプラ 参考にしたガイドライン イアンス推進、人権労働慣行、地域貢献活動を、 CSR ● G RI 「サステナビリティ・レポーティング・ガイド として纏め、具体的活動や各種データを用いながら 「CSR レポート」として判り易く報告するように努 めています。 ライン第 4 版」 ● JIS Z 26000「社会的責任に関する手引き」 ● 環境省 「環境報告ガイドライン 2012 年版」 また、本レポートでは、特集として「自然環境に配 慮したクリーンエネルギーの活用」 「 、従業員座談会」 報告書の対象範囲 の 2 つを取り上げ報告しています。 J N C グループにおける C S R 活動全般について、 今後も、化学メーカーとして、豊かな暮らしに貢献 し、自然環境との共存と社会の持続的発展に向けた P35 一覧表の当社と JNC グループ(国内 25 社、海 外 13 社・1 事務所)を対象として報告しています。 CSR 活動を積極的に推進して参ります。 優れた技術で 私の CSR 社会の進歩に貢献する CONTENTS 先端化学企業 1 トップメッセージ ���������� 2 レスポンシブル・ケア活動 ������� 21 当社の概要 ������������� 4 環境保全 �������������� 23 くらしの中の JNC ���������� 5 保安防災・労働安全衛生 �������� 25 製品安全・物流安全・品質保証 ����� 27 特集 特集 1 特集 2 社会とともに 自然環境に配慮した クリーンエネルギーの活用 ��� 7 取引先とのコミュニケーション ���� 28 従業員座談会 ~わたしたちの CSR~ � 9 地域社会とのコミュニケーション ��� 29 CSR マネジメント 働きがいのある職場環境づくり ���� 31 レスポンシブル・ケア ��������� 16 生産技術と技術の伝承 �������� 33 2013 年度 CSR 活動実績 JNC 労働組合の取り組み ������� 34 コーポレートガバナンス ����� 18 コンプライアンス ご質問・ご意見は下記宛にお願いします。 〒 100-8105 東京都千代田区大手町二丁目 2 番 1 号 新大手町ビル URL:http://www.jnc-corp.co.jp/ CSR 推進室 TEL:03-3243-6402 FAX:03-3243-6363 コンプライアンス体制の概要 ������ 19 コンプライアンス推進の具体的な取り組み � 20 1 従業員とともに JNC グループの CSR ��������� 15 および 2014 年度の取り組み ����� 17 株式会社 レスポンシブル・ケア活動 編集方針 �������������� サイトレポート 対象会社一覧 ������������ 35 各事業場の活動 ����������� 36
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