理科 偏差値20アップ指導法 季節と星座 予習シリーズ(5年上第6回)参照 ~方位について~ 太陽の動き・影の動き・星の動き・月の動き、いずれも方位をなくしては語ることのできない単 元ですが、受験学年6年生でも、方角がまともに言えない受験生がたくさんいることに驚かさ れます。 少し意地悪な問題を出してみましょう。 問)Aに当てはまる方角を答えなさい。 これに対して、次のような意地悪な解説をしてみます。 北西は、北と西の間ですから、 ① Bが北、Cが西。 ② Bが西、Cが北。 の2通りが考えられますよね。 ①の場合はC西の反対で 東 、 ②の場合はc北の反対で 南 、 の2通りの答えがあります。 わかりましたか??? このような説明で「わかった」と言ってしまう生徒は、とても危険です。方位の理解なくして、 太陽・月や星の動きなど考えられるわけもないですから。 答えはもちろん、2通りではんく、1つだけです。 ノートや計算用紙の端にでも普通に北を上に東西南北を書き、回転させれば明らかです。 ⇒ 「北西」ひとつが決まっただけで、Bは西、Cは北の組み合わせしかないのです。 Aは「 南 」と決まっています。 - 1 - このような、天体の動きに関してまともに学習できる下地すらできていない状況では、「わ からない」となるのは当然です。最悪の場合丸暗記で済ませてしまえという、大きな負担を強 いる状況にも陥ります。 ここでいま一度、方位について確認してみて下さい。 方位 北極点の向きが北、その反対側が南であり、南北に対して垂直の方向に東西があります。 このとき西・東がどちらになるかが正しく言えるかどうかが大切です。近所の地図や、日本 地図などをヒントにするとよいかもしれません。 例) 北海道の方が 北 東京の方が 東 東西南北が正しく覚えられたら、次に地平線を見たときの方角を考えてみましょう。 問)東の地平線を見たとき、左手側・右手側の方角をそれぞれ答えなさい。 ?← 東 →? 方角の感覚が備わっていれば難なく答えが出るでしょう。しかし、その感覚を持ち合わせて いない子に、覚えろ! と言うのはあまりに酷です。 では、どのように“考える”とよいのでしょうか。 先ほどノートの端に書いた東西南北の中心に立ち、 東側を見た様子をイメージさせてみて下さい。 北 右 東 左 西 南 左手側に北、右手側に南があるのがわかりますか? - 2 - この方位の正しい理解が、どのような問題につながるのかを見てみましょう。 例題1)東の地平線から太陽や星が昇る向きを選びなさい。 イ ア ウ 東 解 説)太陽や月は、東から昇り南側を通り西へ沈みます。 ウ 東を見て、南は右手側です。 星は南へ、右側に傾いて昇っていきます。 →南 東 例題2)北の空の星の動きの向きを選びなさい。 ア イ 北極星 北 解 説)星は東から昇り、西へ沈みます。 北を見て、左手側が西、右手側が東です。 星は、北極星を中心に、東である右手側から昇り、 西である左手側へ沈みます。 イ 北極星 西 東 北 ですから、北の空の星の動きは、 北極星を中心に「反時計回り」となるのです。 ここで、「反時計回り」ということは、 おぼえておいて欲しいことではありますが、 忘れてしまったら考えなおせばいいだけのことでもあるのです。 - 3 - 例題3)次の星座早見の方角、A・Bを答えなさい。 解 説)星座早見の回転の中心である北極星が近い、Cが北となります。 北 星座早見は、地平線と、その上に広がる星空を表すものです。 西← A →東 B 北 北の地平線を見て、左手側が西、右手側が東です。 北の空の星は、北極星を中心に反時計回りに動いていきます。 その様子が、星座早見にも表れているのがわかりますか? この星座早見の方角については、「地図とは逆!」などという 丸暗記で済ませてしまう生徒がよくいます。 しかし地図とは何ら関係ない星座早見を 「地図と比べる」というのは、ナンセンスです。 星座早見の見方として正しい理解があれば、 実は「逆」ではなく、見たままが描かれていることがわかります。 - 4 -
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